JP3274352B2 - 水田作業機 - Google Patents

水田作業機

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JP3274352B2 JP10890796A JP10890796A JP3274352B2 JP 3274352 B2 JP3274352 B2 JP 3274352B2 JP 10890796 A JP10890796 A JP 10890796A JP 10890796 A JP10890796 A JP 10890796A JP 3274352 B2 JP3274352 B2 JP 3274352B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行機体に作業装
置を昇降自在に連結すると共に、この作業装置に対して
横向き姿勢の軸芯周りで揺動自在に、かつ、その前部を
下方に向けてバネ付勢した状態で接地フロートを備え、
この接地フロートの揺動姿勢が目標姿勢を基準に前下が
り側に偏位することで作業装置を下降させ、該接地フロ
ートの揺動姿勢が目標姿勢を基準に前上がり側に偏位す
ることで作業装置を上昇させ、該接地フロートの揺動姿
勢が目標姿勢を含む角度域の不感帯に含まれることで作
業装置の昇降を停止させる制御特性の自動昇降機構を備
えた水田作業機の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のように構成された水田作業
機として乗用型の田植機を例に挙げると、目標姿勢を基
準に苗植付装置を下降させる側、及び、苗植付装置を上
昇させる側夫々に形成される不感帯の幅を等しく形成し
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】苗植付装置を上昇させ
る側と下降させる側とに不感帯を形成したものでは、例
えば、苗植付装置を上昇させる制御で接地フロートの揺
動姿勢が不感帯の域内に達して上昇制御が停止した際に
は、接地フロートの揺動姿勢が苗植付装置を上昇させる
側の不感帯の外端部に位置することから、この上昇制御
の停止時には接地フロートの姿勢は目標姿勢を基準に不
感帯の幅に対応した姿勢だけ偏位したものとなる。この
現象は、苗植付装置を下降させる制御の際にも同様に起
きるものである。このことから、従来例のように苗植付
装置を上昇させる側と下降させる側との夫々の側の不感
帯の幅を等しく設定したものでは、作業時において接地
フロートの姿勢は目標とする対地高さから等しい量だけ
上方、あるいは、下方に偏位したものとなっている。
【0004】しかし、苗植付装置のように接地フロート
が地面に接地する状態を維持して苗植付作業を行うもの
で前述のように不感帯を設定したものでは、下降制御が
行われた直後には接地フロートが目標姿勢より不感帯の
幅に対応した量だけ前下がり姿勢に偏位しているので苗
植付装置は目標とする対地高さより浮き上がった状態に
なって苗の植付け深さが浅くなり、浮き苗の発生に繋が
る点で改善の余地がある。この不都合を解消するために
は不感帯の幅を小さくすることが有効であるが、不感帯
の幅を小さくした場合には接地フロートの僅かな姿勢変
化によっても昇降制御が行われる結果、昇降制御の頻度
が高まり苗植付装置に異常振動を発生させる等の不都合
に繋がることから実現性が低いものである。
【0005】本発明の目的は、昇降制御の頻度を高める
ことなく作業装置を目標とする対地高さから浮き上がら
せることのない水田作業機を合理的に構成する点にあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴(請
求項1)は冒頭に記したように、作業装置に対して横向
き姿勢の軸芯周りで揺動自在に、かつ、その前部を下方
に向けてバネ付勢した状態で接地フロートの揺動姿勢が
目標姿勢を基準に前下がり側に偏位することで作業装置
を下降させ、該接地フロートの揺動姿勢が目標姿勢を基
準に前上がり側に偏位することで作業装置を上昇させ、
該接地フロートの揺動姿勢が目標姿勢を含む角度域の不
感帯に含まれることで作業装置の昇降を停止させる制御
特性の自動昇降機構を備えた水田作業機において、前記
不感帯を、前記目標姿勢を基準に作業装置を上昇させる
側にのみ形成する、若しくは、前記目標姿勢を基準に作
業装置を下降させる側の幅より、作業装置を上昇させる
側の幅を大きく設定してある点にあり、その作用は次の
通りである。
【0007】本発明の第2の特徴(請求項2)は、前記
不感帯の幅を調節する調節手段を備えている点にあり、
その作用は次の通りである。
【0008】本発明の第3の特徴(請求項3)は、前記
自動昇降機構が、接地フロートの揺動角を電気的に計測
するセンサと、接地フロートの目標姿勢を設定する設定
器と、これらからの信号に基づいて作業装置の昇降方向
の判断を行うマイクロプロセッサを備えて構成されると
共に、前記不感帯が、前記設定器からの信号値を基準に
した数値として設定され、前記調節手段が不感帯設定用
の数値を変更するプログラムを備えて構成されている点
にあり、その作用は次の通りである。
【0009】本発明の第4の特徴(請求項4)は、前記
作業装置を昇降操作するアクチュエータの駆動速度を調
節自在に構成すると共に、上昇制御時のアクチュエータ
の駆動速度より、下降制御時のアクチュエータの駆動速
度を高くするよう前記自動昇降機構の制御動作を設定し
てある点にあり、その作用は次の通りである。
【0010】本発明の第5の特徴(請求項5)は、前記
作業装置を昇降操作するアクチュエータの駆動速度を調
節自在に構成すると共に、接地フロートの揺動姿勢が目
標姿勢から偏位するほどアクチュエータの駆動速度を増
大するよう前記自動昇降機構の制御動作を設定してある
点にあり、その作用は次の通りである。
【0011】〔作用〕上記第1の特徴によると、例え
ば、不感帯を目標姿勢を基準に作業装置を上昇させる側
にのみ形成したもので、接地フロートが目標姿勢を基準
に前下がり姿勢側に偏位した場合には、この側に不感帯
が形成されていないので、前下がり姿勢に変化すると即
時に下降制御が開始され、下降制御が停止した際にも接
地フロートが目標姿勢から前下がりに偏位することがな
い。逆に、接地フロートが目標姿勢から前上がり姿勢側
に偏位した場合には、この側に不感帯が形成されている
ので不感帯を越えるまでは制御が行われず、上昇制御が
停止した際には接地フロートが目標姿勢を基準に不感帯
の幅に対応した量だけ前上がり姿勢に偏位するものとな
る。
【0012】又、目標姿勢を基準に作業装置を下降させ
る側の不感帯の幅より、作業装置を上昇させる側の不感
帯の幅を大きく設定したものでは、接地フロートが目標
姿勢から上昇制御側、下降制御側に等しい量だけ偏位し
た場合にも作業装置を上昇させる頻度より下降させる頻
度が高く、しかも、下降制御が停止した際の接地フロー
トの前下がり方向への偏位量が小さいものとなる。
【0013】つまり、不感帯の幅を小さくしなくとも従
来例と比較して目標とする対地高さより作業装置を下降
側に偏位させる傾向で制御できるものとなる。
【0014】上記第2の特徴によると、例えば、荒れに
よって凹凸の差が大きい地面で機体を高速で走行させる
場合のように接地フロートが頻繁に揺動する状況で作業
する場合には上昇制御と下降制御とが短時間のうちに多
く発生して、作業装置をハンチングさせる不都合に繋が
るものであるが、このように地面が荒れている場合でも
調節手段で不感帯の幅を大きくすることで昇降制御の頻
度を小さくすることも可能となる。
【0015】上記第3の特徴によると、機械式に昇降制
御系を構成したものと比較して、不感帯の幅の調節を行
う場合にも機械的な連係の調節を行わずダイヤル等を操
作するだけでプログラムに基づいてマイクロプロセッサ
が不感帯設定用の数値を変更するものとなり、作業者が
複雑な操作を行わずに済むものとなる。
【0016】上記第4の特徴によると、作業装置を上昇
させる制御より下降させる制御が高速度で行われるの
で、目標とする対地高さから作業装置が上方に位置する
頻度を低くして目標とする対地高さを基準に作業装置を
低い側に維持する傾向での制御を可能にするものとな
る。
【0017】上記第5の特徴によると、走行機体が大き
く動揺した場合のように接地フロートの姿勢が短時間の
うちに不感帯から大きく外れた場合には、この外れ量が
大きいほどアクチュエータの駆動速度が大きくなるので
接地フロートの目標姿勢への復帰を高速で行えるものと
なる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1に示すように、ステアリング
操作される駆動型の前車輪1、及び、駆動型の後車輪2
を備えた走行機体3の前部にエンジン4を搭載すると共
に、この走行機体3の後部にエンジン4からの動力が伝
えられる静油圧式の無段変速装置5、及び、ミッション
ケース6を配置し、又、走行機体3の中央部にステアリ
ングハンドル7、運転座席8を配置し、走行機体3の後
端部に対しリフトシリンダ9で駆動昇降するリンク機構
10を介して作業装置としての苗植付装置Aを連結して
水田作業機としての田植機を構成する。
【0019】前記苗植付装置Aは苗載せ台11に載置さ
れたマット状苗Wを機体の走行速度と同期して回転する
ロータリケース12に備えた植付アーム13によって切
出して圃場面に植え付ける作動を行う系を備えると共
に、下部に複数の接地フロートとしての整地フロート1
4を備えて8条植え用に構成されている。
【0020】図3に示すように、複数の整地フロート1
4のうち左右方向での中央位置の整地フロート(以下、
感知フロート14Aと称する)は、植付深さ調節軸15
に一体形成したアーム状部材16の揺動端に対して横向
き姿勢の軸芯P周りで揺動自在に支持されると共に、そ
の前部を下方に向けて付勢する感知圧設定用のバネ17
を備え、又、該感知フロート14Aと一体揺動するアー
ム18とフロートセンサ19の操作アーム19Aとをロ
ッド20を介して連係することで該フロート14Aの揺
動姿勢をフロートセンサ19で計測できるよう構成され
ている。更に、植付深さ調節軸15を回動操作した場合
に感知圧設定用のバネ17の付勢力を維持するようバネ
受け側の位置を維持し、かつ、該フロート14Aの姿勢
をフロートセンサ19で正確に検出するようフロートセ
ンサ19の操作アーム19Aの軸芯周りでのフロートセ
ンサ19のケースの姿勢を補正する補正リンク21を備
えている。又、この感知フロート14Aは苗植付装置A
を圃場面Sの高さ変化に追従させて自動昇降する制御時
(以下、自動昇降制御と称する)に圃場面Sに対する苗
植付装置Aの高さを制御系にフィードバックする。
【0021】図1に示すように、前記運転座席7の右側
部に苗植付装置Aの昇降制御とミッションケース6に内
蔵された植付クラッチ(図示せず)の入り切り操作とを
行う昇降レバー24を備えている。この昇降レバー24
は図2に示すように、ガイド25に形成された経路内の
「下降」位置に設定することで苗植付装置Aを下降さ
せ、「上昇」位置に設定することで苗植付装置Aを上昇
させ、「中立」位置に設定すると苗植付装置Aをそのレ
ベルに維持するよう制御系と連係し、又、該昇降レバー
24を「入」位置に設定すると植付クラッチを入り操作
すると共に、苗植付装置Aに備えた整地フロート14
(感知フロート14A)が接地する状態で所定の対圃場
高さを維持する自動昇降制御を行うよう制御系と連係
し、「切」位置に設定すると植付クラッチを切り操作
し、更に、該昇降レバー24を「自動」位置に設定する
とステアリングハンドル7の近傍に備えた強制昇降レバ
ー26の操作に従って苗植付装置Aの昇降を許容すると
同時に苗植付装置Aの上昇時には植付クラッチを自動的
な切り操作を可能にするものとなっている。尚、この昇
降レバー24の基端部には図7に示すように該昇降レバ
ー24の操作位置を計測するポテンショメータ型のレバ
ーセンサ27を備えている。
【0022】前記感知フロート14Aは前記バネ17で
前部を押し下げる方向に付勢されることで、苗植付装置
Aが圃場面Sを基準に上昇方向に相対的変位した場合に
は感知フロート14Aが前記軸芯P周りで前下がり姿勢
に変化し、逆に、苗植付装置Aが圃場面Sを基準に下降
方向に相対変位した場合には感知フロート14Aが前記
軸芯P周りで前上がり姿勢に変化するものであり、この
姿勢変化をフロートセンサ19で計測し、このフロート
センサ19からの信号に基づいて感知フロート14Aの
姿勢を所定の姿勢に維持するよう苗植付装置Aの昇降を
行うことで圃場面Sに対する苗植付装置Aの高さを維持
するよう前記自動昇降制御の制御動作が設定されてい
る。
【0023】又、この自動昇降制御では苗植付装置Aを
上昇制御させる側に形成される不感帯の幅より、苗植付
装置Aを下降させる側に形成される不感帯の幅を小さく
形成すると共に、この不感帯の幅を任意に設定する系
と、上昇制御側と下降制御側との不感帯の形成比率任意
に設定する系を備えることで苗植付装置Aの上昇制御の
頻度を小さくするものとなっている。
【0024】図6に示すように、走行機体Aには感知フ
ロート14Aの目標姿勢を設定するためダイヤル28A
で操作される制御感度設定器28、制御動作の不感帯N
Cの幅を設定するためダイヤル29Aで操作される不感
帯幅設定器29、上昇制御側と下降制御側の不感帯の形
成率を設定するためダイヤル30Aで操作される不感帯
率設定器30夫々を有するコントロールボックス31を
備えている。
【0025】図7に示すように、走行機体3には苗植付
装置Aの自動昇降制御を行うためマイクロプロセッサ
(図示せず)を有した制御装置32を備え、この制御装
置32に対して前記レバーセンサ27、前記制御感度設
定器28、不感帯幅設定器29、不感帯率設定器30、
フロートセンサ19からの信号が入力する系が形成され
ると共に、リフトシリンダ9を制御する電磁弁33に対
する出力系が形成されている。又、制御感度設定器28
は制御感度を「1」〜「7」の7段階に調節自在に構成
され、不感帯幅設定器29は不感帯の幅を「狭」〜
「広」の域で無段階に調節自在に構成され、不感帯率設
定器30は目標姿勢を基準にして下降制御側の不感帯の
形成率を「0%」〜「25%」の域で無段階に調節自在
に構成されている。
【0026】尚、この電磁弁33は非駆動状態で中立位
置を保持し、その電磁ソレノイドに対する電力の供給に
よって上昇位置、下降位置夫々に操作自在に構成される
と共に、電磁ソレノイドに供給する電力に比例して開度
を変化させるよう構成されている。
【0027】つまり、図4に示すように、目標姿勢「O
F」を含む領域に不感帯「NC」が形成され、不感帯
「NC」は目標姿勢「OF」を基準にして上昇制御域
「UC」の側と、目標姿勢「OF」を基準にして下降制
御域「DC」の側とに亘って形成されるものである。そ
して、感知フロート14Aの姿勢が不感帯「NC」の域
に含まれる場合には昇降制御を行わず、感知フロート1
4Aの姿勢が上昇制御域に達すると上昇制御を開始し、
感知フロート14Aの姿勢が下降制御域に達すると下降
制御を開始するようになっている。
【0028】又、不感帯「NC」は上昇制御域「UC」
の側より下降制御域「DC」の側を狭く形成してあり、
不感帯幅設定器29、不感帯率設定器30夫々を図6に
示す如く標準位置に設定すると目標姿勢「OF」を基準
にして不感帯「NC」が図5(イ)に示す如く上昇制御
側に87.5%、下降制御側に12.5%の比率になる
ように形成され、この状態から不感帯幅設定器29を
「広」側に操作すると、図5(ロ)に示す如く目標姿勢
「OF」を基準に上昇制御「UC」の側と下降制御「D
C」の側とに形成される比率を変動させることなく不感
帯「NC」の幅を広くし、不感帯幅設定器29を標準位
置に設定したまま不感帯率設定器30を0%の位置に操
作すると、図5(ハ)に示す如く、不感帯「NC」の全
体の幅を変化させることなく下降制御側の不感帯「N
C」を無くす(0%にする)よう構成されている。
【0029】又、自動昇降制御の動作は図8のフローチ
ャートに示すように設定され、この制御動作では、制御
感度設定器28、不感帯幅設定器29、不感帯率設定器
30からの信号を入力して前述のような特性で不感帯
「NC」を設定する(#101〜#104ステップ)。
【0030】次に、フロートセンサ19からの信号を入
力してフロートセンサ19からの信号が不感帯「NC」
の域内に存在するかを判別して域内に存在する場合には
電磁弁33を中立位置に保持し、域内に存在しない場合
にはフロートセンサ19からの信号が下降制御側に存在
するか上昇制御域側に存在かを判別すると共に、不感帯
「NC」の端部位置からの偏差を求め、下降側の場合に
は求められた偏差にパラメータKを乗じて電磁弁33を
駆動するデューティ比を求め、下降側の場合には偏差に
対してパラメータLを乗ずることで電磁弁33を駆動す
るデューティ比を求め夫々求めたデューティ比の間歇信
号で電磁弁33を駆動するものとなっている(#105
〜#112ステップ)。尚、この自動昇降制御ルーチン
を成すプログラムで請求項1の昇降制御機構が構成さ
れ、更に、不感帯の幅を設定する#104ステップで請
求項2の調節手段Cが構成されている。
【0031】この制御では偏差が大きいほど電磁弁33
に対して大きい電力を供給して電磁弁33の開度を大き
くするものであることから感知フロート14Aが目標姿
勢から大きく外れるほど苗植付装置Aを高速で復元方向
に作動させるものとなっている。又、前記パラメータK
はパラメータLより大きい数値に設定されており、この
パラメータの設定によって不感帯「NC」の端部からの
偏差が等しい場合でも下降制御時には電磁弁33に対し
て大きい電力を供給して該電磁弁33の開度を大きくし
て上昇制御時より高速で苗植付装置Aを下降作動させ得
るものとなっている。
【0032】この自動昇降制御装置で苗植付装置Aの昇
降制御を行う際に、圃場が硬質である場合には制御感度
設定器28を5以上の大きい数値に設定することで感知
フロート14Aの目標姿勢を前上がり側にしてバネ17
の付勢力が感知フロート14Aの前部に強く作用する状
態で制御を行い、圃場が軟質である場合には制御感度設
定器28を3以下の小さい数値に設定することで感知フ
ロート14Aの目標姿勢「OF」を前下がり側にしてバ
ネ17の付勢力が感知フロート14Aの前部に対して弱
く作用する状態で制御を行い得るものとなっている。
又、圃場面の荒れの程度が大きい場合には不感帯幅設定
器29で不感帯「NC」の幅を大きくすることで昇降制
御の頻度を低くし、逆に圃場面Sの荒れの程度が小さい
場合には不感帯設定器29で不感帯「NC」の幅を小さ
くすることで圃場面Sに対する苗植付装置Aの昇降制御
の追従性を良好なものにする。又、圃場が軟質で浮き苗
が発生しやすい場合には、不感帯率設定器30で感知フ
ロート14Aの目標姿勢「OF」を基準として下降制御
側の不感帯の幅を小さくするよう調節することで感知フ
ロート14Aが上下方向に等しく動揺しても下降制御が
行われる頻度を高くして圃場面Sを基準として苗植付装
置Aの持ち上がりを抑制し得るものとなっている。
【0033】このように本発明では、不感帯率設定器3
0を操作することで、不感帯「NC」の幅を小さくしな
くとも苗植付装置Aを圃場面に極力接触させ続ける制御
を行って浮き苗の発生を抑制し、又、例えば、地面の荒
れて凹凸の差が大きい場合のように接地フロートが頻繁
に揺動する地面で作業する場合には、不感帯幅設定器2
9を操作することで不感帯「NC」の幅が大きく設定さ
れる結果、昇降制御の頻度を低くできるものとなってい
る。更に、苗植付装置Aを上昇させる制御より下降させ
る制御が高速度で行われるので、目標とする対地高さか
ら苗植付装置Aが上方に位置する時間を短縮できるもの
となり、又、走行機体Aが大きく動揺した場合のように
苗植付装置Aの姿勢が短時間のうちに不感帯「NC」か
ら大きく外れた場合には、この外れ量が大きいほどリフ
トシリンダ9の駆動速度が大きくなるので感知フロート
14Aの目標姿勢への復帰を高速で行って浮き苗の発生
を一層抑制し得るものとなっている。
【0034】〔別実施の形態〕本発明は上記実施の形態
以外に、例えば、請求項1、2、4、5の構成を、対地
作業装置の昇降を電気を用いずに機械的な作動によって
を行うものに適用することも可能である。又、制御目標
を基準にして上昇制御側、下降制御側夫々に形成される
不感帯比率も前記実施例の値以外であっても良い。
【0035】
【発明の効果】従って、昇降制御の頻度を高めることな
く作業装置を目標とする対地高さから浮き上がらせるこ
とのない水田作業機が合理的に構成されたのである(請
求項1)。又、地面の荒れ状態に応じて作業装置の昇降
の頻度を小さくしてハンチングの発生を解消し(請求項
2)、又、この不感帯の調節を作業者の手を煩わせるこ
となく楽に行えるものとなり(請求項3)、又、作業装
置を目標とする対地高さから一層浮き上がらせ難くする
ものとなり(請求項4)、又、作業装置を目標とする対
地高さに迅速に復帰できるものとなった(請求項5)。
【図面の簡単な説明】
【図1】田植機の全体側面図
【図2】昇降レバーの操作経路の平面図
【図3】フロートセンサの配置を示す側面図
【図4】目標姿勢を基準にした制御域の分布を示す図
【図5】(イ)、(ロ)、(ハ)は夫々不感帯形成状態
を示す図
【図6】コントロールボックスの平面図
【図7】制御系のブロック回路図
【図8】自動昇降制御ルーチンのフローチャート
【符号の説明】
3 走行機体 9 アクチュエータ 14A 接地フロート 19 センサ 28 設定器 A 作業装置 B 自動昇降機構 C 調節手段 P 横向き姿勢 NC 不感帯

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行機体に作業装置を昇降自在に連結す
    ると共に、この作業装置に対して横向き姿勢の軸芯周り
    で揺動自在に、かつ、その前部を下方に向けてバネ付勢
    した状態で接地フロートを備え、この接地フロートの揺
    動姿勢が目標姿勢を基準に前下がり側に偏位することで
    作業装置を下降させ、該接地フロートの揺動姿勢が目標
    姿勢を基準に前上がり側に偏位することで作業装置を上
    昇させ、該接地フロートの揺動姿勢が目標姿勢を含む角
    度域の不感帯に含まれることで作業装置の昇降を停止さ
    せる制御特性の自動昇降機構を備えた水田作業機であっ
    て、 前記不感帯を、前記目標姿勢を基準に作業装置を上昇さ
    せる側にのみ形成する、若しくは、前記目標姿勢を基準
    に作業装置を下降させる側の幅より、作業装置を上昇さ
    せる側の幅を大きく設定してある水田作業機。
  2. 【請求項2】 前記不感帯の幅を調節する調節手段を備
    えている請求項1記載の水田作業機。
  3. 【請求項3】 前記自動昇降機構が、接地フロートの揺
    動角を電気的に計測するセンサと、接地フロートの目標
    姿勢を設定する設定器と、これらからの信号に基づいて
    作業装置の昇降方向の判断を行うマイクロプロセッサを
    備えて構成されると共に、前記不感帯が、前記設定器か
    らの信号値を基準にした数値として設定され、前記調節
    手段が不感帯設定用の数値を変更するプログラムを備え
    て構成されている請求項2記載の水田作業機。
  4. 【請求項4】 前記作業装置を昇降操作するアクチュエ
    ータの駆動速度を調節自在に構成すると共に、上昇制御
    時のアクチュエータの駆動速度より、下降制御時のアク
    チュエータの駆動速度を高くするよう前記自動昇降機構
    の制御動作を設定してある請求項1、2、又は3記載の
    水田作業機。
  5. 【請求項5】 前記作業装置を昇降操作するアクチュエ
    ータの駆動速度を調節自在に構成すると共に、接地フロ
    ートの揺動姿勢が目標姿勢から偏位するほどアクチュエ
    ータの駆動速度を増大するよう前記自動昇降機構の制御
    動作を設定してある請求項1、2、3又は4記載の水田
    作業機。
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