JP3274073B2 - 情報カードのオーバーコート定着方法及びその装置 - Google Patents

情報カードのオーバーコート定着方法及びその装置

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JP3274073B2
JP3274073B2 JP24866996A JP24866996A JP3274073B2 JP 3274073 B2 JP3274073 B2 JP 3274073B2 JP 24866996 A JP24866996 A JP 24866996A JP 24866996 A JP24866996 A JP 24866996A JP 3274073 B2 JP3274073 B2 JP 3274073B2
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overcoat
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健仁 小林
賢一 由井
照夫 角田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば社員証、学
生証等のIDカード、銀行関連のキャッシュカード、も
しくは多目的のICカード等のカード類(以下情報カー
ドという)や、画像形成装置で出力された転写紙等の情
報記録媒体の表面に、保護用のオーバコートフィルムを
加熱定着する方法及びオーバコート定着装置に関し、特
に、ボビンに巻かれたリボン状のオーバコートフィルム
を用いて行う定着方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、最近のコンピュータ画像
処理の分野においては、コンピュータから呼び出した画
像情報、文字情報等を用いて、昇華型フルカラープリン
タで身分証明証等の情報カードを発行することが行われ
ている。即ち、図29(a),(b)は情報カードの一
例である身分証明証を発行する場合を示し、該情報カー
ドXの表面には“会社名”“所有者名”“所属”等のI
D文字X1と共に所有者写真X2が印刷され、その裏面
には磁気コード化された磁気記録層X3が記録処理され
ている。
【0003】ところで、この身分証明証のような情報カ
ードXにおいては、情報カードXの表面のID文字X1
や所有者写真X2の改ざんを防止するため、情報カード
Xの表面を特定パターンを有する略透明なフィルムで覆
うことが多い。
【0004】このような用途を目的として市販されるホ
ログラムコートフィルムY1は、通常、図30に示すよ
うに、透明キャリア201上に、厚さが約0.006m
m程度の薄い略透明なホログラム熱溶着フィルム(以
下、単に熱溶着フィルムと略する)202を設けたもの
から構成され、コートフィルムY1全体としての厚さは
約0.025mm程度を有する。ホログラム熱溶着フィ
ルム202は、表面保護層202a、ホログラム層20
2b及び接着層202cをこの順序で設けたものから成
る。
【0005】この通常のホログラムコートフィルムY1
は、図29(a)に示すように、情報カードXの幅寸法
D1よりも大きな幅D2を有するフィルムリボンの形で
提供される。そして、情報カードXに重ね合わせた状態
で、該ホログラムコートフィルムY1を加熱手段で加熱
する。これにより、その加熱された領域Aについては、
透明キャリア201からホログラム熱溶着フィルム20
2が剥がれて接着層202cにて情報カードXの表面に
接着する。かくして情報カードXの表面全体に、上記ホ
ログラム熱溶着フィルム202だけが熱的にシート状に
カットされて転写される。
【0006】この通常のホログラムコートフィルムY1
の場合、そのホログラム層202bには、例えば会社の
ロゴマークのような特定パターンのホログラムが、面全
体に散点状に繰り返し具備されているのが普通である。
従って、フィルムリボンの任意の位置で希望区間を熱溶
着しても、当該区間内に少なくとも1つのホログラム部
分が含まれるため、情報カードXに重ね合わせる際に、
ホログラム熱溶着フィルム202を熱的にカットする位
置を、位置決めをする必要がないという特質がある。
【0007】しかし、上述のホログラムコートフィルム
Y1は、その転写される特定パターンを有するホログラ
ム熱溶着フィルム202の層自体が薄いために耐久性に
問題がある。このため、最近では長期使用に耐え得るよ
うに、ホログラム熱溶着フィルムの厚さを約0.025
mm(全体としての厚さを約0.076mm)程度に厚
くし、耐久性に優れた、図29(b)に示す強化保護コ
ートフィルムY2が開発されている。
【0008】この強化保護コートフィルムも、基本的に
は透明キャリア301上に、表面保護層、ホログラム層
及び接着層から成るホログラム熱溶着フィルム302を
設けた構成であるが、上記した通常のホログラムコート
フィルムY1の場合と異なり、ホログラム熱溶着フィル
ムが、厚さが0.025mm程度に厚くした強化熱溶着
フィルム302から成り、ホログラム熱溶着フィルム2
02の如く連続していない点に特徴がある。
【0009】つまり、図29(b)に示す強化保護コー
トフィルムY2は、情報カードXの幅寸法D1よりも大
きな幅D2の透明キャリア(ベースフィルム)301の
表面に、情報カードXの幅寸法D1よりも僅かに小さな
幅D3と、該情報カードXの長さL1よりも僅かに小さ
な長さL2とを有する透明な強化熱溶着フィルム302
を1コマ(長方形)として区画形成し、これを所定の隙
間303を介在させて一定ピッチPで配列したものであ
る。このように隙間303を設けて予め切断された強化
熱溶着フィルム302をコマの形で配設しておく理由
は、強化保護コートフィルムY2は、通常のホログラム
コートフィルムY1よりも厚いため、加熱手段で加熱し
ただけでは、熱的に強化熱溶着フィルム302を切り離
すことができないためである。しかし、強化熱溶着フィ
ルム302の情報カードXに対する位置決めを必要とす
ることから、該強化フィルム302の位置を示す位置決
め用マーク304が、透明キャリア301の一側又は両
側に印刷してある。
【0010】したがって、上記強化保護コートフィルム
Y2を用いる場合、情報カードXの表面に強化保護コー
トフィルムY2を重ねて、上記のホログラムコートフィ
ルムY1を加熱するよりも大きな熱エネルギーで加熱溶
着すると、情報カードXの外形よりも一回り小さな面積
の強化フィルム302が透明キャリア301から剥離さ
れて、当該強化フィルム302のみが情報カードXの表
面に溶着され、該強化フィルム302で情報カードXの
表面のID文字X1や所有者写真X2が保護されること
になる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このように、通常のホ
ログラムコートフィルムY1と強化保護コートフィルム
Y2とは、独特の構造的な特徴と転写熱エネルギー特性
をそれぞれもつため、同じ定着装置で情報カードXのオ
ーバコート処理を行うことはできない。即ち、ホログラ
ムコートフィルムY1向け、または、強化保護コートフ
ィルムY2向けに独自に設計した専用の定着装置で情報
カードXのオーバコート処理を行うことになる。
【0012】また、情報カードXを発行するユーザにお
いては、特定画像入りホログラムコートフィルムY3を
用いることにより、予め決まった位置(例えば写真と台
紙にまたがった割り印エリア)に任意のホログラムを加
熱溶着することが可能となる。
【0013】しかしながら、専用の定着装置をコートフ
ィルムの種類に応じて複数台用意しておくことは不経済
である。また、カードプリンタに接続して使用する場
合、コートフィルムの使用変更の度に、ホログラムコー
トフィルム(Y1)向け専用、または、強化保護コート
フィルムY2向け専用、或いは、特定画像入りホログラ
ムコートフィルムY3向け専用の定着装置を用いるべく
組合せを変えるのでは、定着装置の組替えに時間及び手
数がかかりカードの発行効率を低下させる。
【0014】本発明は、上記課題に鑑みなされたもの
で、その目的は、上記したような転写熱特性の異なった
複数種類のコートフィルムを、それぞれ情報記録媒体た
る情報カードの表面に容易にオーバコートできる定着方
法及びその装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明は、次のように構成したものである。
【0016】(1)請求項1の発明は、転写時の熱エネ
ルギーの異なる少なくとも2種類のオーバコートフィル
ムのいずれをも装置可能とし、その装置された1種のフ
ィルムを情報カード上にその表面を被って重ね、その上
に加熱手段を載せ、情報カードを搬送モータにより送り
ながら加熱手段で熱を与え、情報カードの表面にオーバ
コートフィルムを転写する定着方法において、使用する
ことが予定されているコートフィルムの種類に応じた加
熱手段の加熱温度値及び情報カードの送り速度値を、予
めメモリに記憶しておき、使用するコートフィルムの種
類を設定手段により設定し、上記設定手段で、上記コー
トフィルムの種類に応じたメモリの加熱温度データ及び
送り速度データを読み出し、装置されたコートフィルム
の種類を判別し、設定されたコートフィルムの種類と実
際に装置されたコートフィルムの種類とを照合し、照合
結果が一致であることを条件として、情報カードの表面
にコートフィルムを加熱転写させるものである。
【0017】(2)また請求項2の発明は、情報カード
が送られる搬送パス(22)に臨んで、帯状のコートフィ
ルムをその供給ボビン部(31)から巻取りボビン部(3
2)まで緊張状態で延在させ、このコートフィルムを情
報が記録された情報カードの表面に積層し、加熱手段に
より該コートフィルムを上記表面に加熱転写する情報カ
ードのオーバコート定着方法において、動作開始信号に
より上記巻取りボビン部(32)に駆動力を与えて供給ボ
ビン部(31)が回転するか否かによりコートフィルムの
有無を判定する工程と、コートフィルムの存在が確認さ
れた後、該コートフィルムの幅方向の一側又は両側に設
けられたマークセンサ(S23,S24)により当該コート
フィルムの種類、例えば、強化保護コートフィルム(Y
2),特定画像入りホログラムフィルム(Y3)又は通
常のホログラムコートフィルム(Y1)等をを判定する
工程と、上記2つの判定工程の判定結果に応じて該当す
るコートフィルムに適切な加熱温度値及び情報カードの
送り速度値を決定する工程と、上記情報カード(X)の
検出により、コートフィルムを挟んだ状態で加熱手段
(40)を情報カードの表面に一時的に密着させて、情報
カード(X)の表面にオーバコートを加熱転写させる工
程とを含むものである。
【0018】(3)更に請求項3の発明は、情報を記録
された情報カード(X)の表面にコートフィルムを積層
し、加熱手段(40)により該コートフィルムを上記表面
に加熱転写する情報カードのオーバコート定着装置にお
いて、上記情報カードが送られる搬送パス(22)に臨ん
で、帯状のコートフィルムをその供給ボビン部(31)か
ら巻取りボビン部(32)まで緊張状態で延在させ、制御
装置(80)内のメモリ(83)に、コートフィルムの種類
に応じた加熱手段(40)の加熱温度及び情報カードの送
り速度を予め記憶させておき、上記制御装置(80)に
は、上記巻取りボビン部(32)と供給ボビン部(31)と
の間に緊張されたコートフィルムの種類を設定する設定
部(93)からの信号と、動作開始信号により上記巻取り
ボビン部(32)に駆動力を与えて供給ボビン部(31)が
回転するか否かによりコートフィルムの有無を判定する
手段(74)からの信号と、コートフィルムの存在を確認
した後、該コートフィルムの幅方向の一側又は両側に設
けられたマークセンサ(S23,S24)によりマークの存
在及びマークの種類を判定する手段(75)からの信号と
を入力し、上記2つの判定手段(74,75)からの信号と
上記設定部(93)からの信号とからコートフィルムの種
類を確認し、上記制御装置(80)に、上記情報カード及
び上記コートフィルムの送り動作を指示する動作許可信
号を入力し、上記制御装置(80)に予め記憶させたコー
トフィルムの種類に応じた加熱温度及び送り速度を用い
て、上記加熱手段(40)の加熱温度及び情報カード
(X)の送り速度を制御するものである。
【0019】上記した請求項1〜3の発明によれば、使
用することが予定されているコートフィルムの種類に応
じ、その加熱温度値及び送り速度値が予めメモリに記憶
されているので、任意のオーバコートフィルムを用い、
最適な熱エネルギーにてフィルムを熱転写することがで
きる。しかも、請求項1及び3の発明では、設定手段で
設定したコートフィルムの種類が実際に装置されたコー
トフィルムの種類と照合され、一致しない限り動作しな
いので、意図していないコートフィルムに不適切な熱エ
ネルギー条件で、コートフィルムの転写がなされるとい
う不都合が防止される。
【0020】(4)請求項4の発明は、請求項1又は2
のいずれか記載の情報カードのオーバコート定着方法に
おいて、上記オーバコートフィルムの種類として、(a)
転写時の熱ではコマ抜きの熱的破断が不可能で、予めホ
ログラム熱溶着フィルムがコマの形で設けられ且つフィ
ルムの幅方向一側又は両側に位置決め用マークが設けら
れた強化保護コートフィルム(Y2)と、(b) 転写時の
熱でコマ抜きの熱的破断が可能で、位置決め用マークが
設けられていない通常のホログラムコートフィルム(Y
1)とを取扱い、上記メモリ(83)には、上記強化保護コ
ートフィルム(Y2)、通常のホログラムコートフィル
ム(Y1)の種類に応じた転写条件として、それぞれ加
熱ローラ(40)の加熱温度値(T2,T1)及び情報カード
(X)の送り速度値(V1,V2)を予め記憶したものであ
る。
【0021】(5)また請求項5の発明は、請求項1又
は2のいずれか記載の情報カードのオーバコート定着方
法において、上記オーバコートフィルムの種類として、
(a) 転写時の熱ではコマ抜きの熱的破断が不可能で、予
めホログラム熱溶着フィルムがコマの形で設けられ且つ
フィルムの幅方向一側又は両側に位置決め用マークが設
けられた強化保護コートフィルム(Y2)と、(b) 転写
時の熱でコマ抜きの熱的破断が可能で、フィルムの幅方
向両側又は一側に位置決め用マークが設けられた特定画
像入りホログラムフィルム(Y3)とを取扱い、上記メ
モリ(83)には、上記強化保護コートフィルム(Y2)、
特定画像入りホログラムフィルム(Y3)の種類に応じ
た転写条件として、それぞれ加熱ローラ(40)の加熱温
度値(T2,T1)及び情報カード(X)の送り速度値(V1,
V2)を予め記憶したものである。
【0022】(6)請求項6の発明は、請求項1又は2
のいずれか記載の情報カードのオーバコート定着方法に
おいて、上記オーバコートフィルムの種類として、(a)
転写時の熱ではコマ抜きの熱的破断が不可能で、予めホ
ログラム熱溶着フィルムがコマの形で設けられ且つフィ
ルムの幅方向一側又は両側に位置決め用マークが設けら
れた強化保護コートフィルム(Y2)と、(b) 転写時の
熱でコマ抜きの熱的破断が可能で、位置決め用マークが
設けられていない通常のホログラムコートフィルム(Y
1)と、(c) 転写時の熱でコマ抜きの熱的破断が可能
で、フィルムの幅方向両側又は一側に位置決め用マーク
が設けられた特定画像入りホログラムフィルム(Y3)
とを取扱い、上記メモリ(83)には、上記強化保護コート
フィルム(Y2)、通常のホログラムコートフィルム
(Y1)、特定画像入りホログラムフィルム(Y3)の
種類に応じた転写条件として、それぞれ加熱ローラ(4
0)の加熱温度値(T2,T1,T1)及び情報カード(X)の
送り速度値(V1,V2,V2)を予め記憶したものである。
【0023】(7)更に請求項7の発明は、請求項1又
は2のいずれか記載の情報カードのオーバコート定着方
法において、上記オーバコートフィルムの種類として、
(a) 転写時の熱ではコマ抜きの熱的破断が不可能で、予
めホログラム熱溶着フィルムがコマの形で設けられ且つ
フィルムの幅方向一側又は両側に位置決め用マークが設
けられた強化保護コートフィルム(Y2)と、(b) 転写
時の熱でコマ抜きの熱的破断が可能で、位置決め用マー
クが設けられていない通常のホログラムコートフィルム
(Y1)と、(c) 転写時の熱でコマ抜きの熱的破断が可
能で、フィルムの幅方向両側又は一側に位置決め用マー
クが設けられた特定画像入りホログラムフィルム(Y
3)と、(d) フィルム無しの状態とを取扱い、上記メモ
リ(83)には、上記強化保護コートフィルム(Y2)、通
常のホログラムコートフィルム(Y1)、特定画像入り
ホログラムフィルム(Y3)、フィルム無しの種類に応
じた転写条件として、それぞれ加熱ローラ(40)の加熱
温度値(T2,T1,T1,T1)及び情報カード(X)の送り速
度値(V1,V2,V2,V3)を予め記憶したものである。
【0024】これら請求項4〜7の発明においては、転
写時にコートフィルムに与えるべき熱エネルギーを具体
的なコートフィルムの種類に応じて可変としている。従
って、いずれの種類のコートフィルムを使用する場合で
あっても、これを適切に転写することができる。
【0025】特に、強化保護コートフィルム(Y2)
は、比較的厚く耐久性のあるという長所がある反面、そ
れ以外の通常のホログラムコートフィルム(Y1)や特
定画像入りホログラムフィルム(Y3)に比べ、多くの
転写熱エネルギーを必要とし、通常の転写時の熱ではコ
マ抜きの熱的破断が不可能であるという特質がある。し
かし、このような強化保護コートフィルム(Y2)の場
合でも、その転写熱エネルギーを大きくするような値と
して、メモリに、加熱ローラ(40)の加熱温度値(T2)
及び情報カード(X)の送り速度値(V1)が記憶される
ので、これを適切に転写することができる。
【0026】また、フィルム無しの場合、情報カードに
対してフィルム無しで加熱処理することになる。従っ
て、既に何らかのフィルムがオーバーコートされている
情報カードに対して、このフィルム無しの加熱処理する
と、既存のオーバーコートフィルムを二重加熱、つまり
再定着することになり、その定着力を向上させることが
できる。
【0027】(8)請求項8の発明は、請求項3記載の
情報カードのオーバコート定着装置において、上記オー
バコートフィルムの種類として、(a) 転写時の熱ではコ
マ抜きの熱的破断が不可能で、予めホログラム熱溶着フ
ィルムがコマの形で設けられ且つフィルムの幅方向一側
又は両側に位置決め用マークが設けられた強化保護コー
トフィルム(Y2)と、(b) 転写時の熱でコマ抜きの熱
的破断が可能で、位置決め用マークが設けられていない
通常のホログラムコートフィルム(Y1)とを取扱い、
上記メモリ(83)には、上記強化保護コートフィルム(Y
2)、通常のホログラムコートフィルム(Y1)の種類
に応じた転写条件として、それぞれ加熱ローラ(40)の
加熱温度値(T2,T1)及び情報カード(X)の送り速度
値(V1,V2)を予め記憶したものである。
【0028】(9)また請求項9の発明は、請求項3記
載の情報カードのオーバコート定着装置において、上記
オーバコートフィルムの種類として、(a) 転写時の熱で
はコマ抜きの熱的破断が不可能で、予めホログラム熱溶
着フィルムがコマの形で設けられ且つフィルムの幅方向
一側又は両側に位置決め用マークが設けられた強化保護
コートフィルム(Y2)と、(b) 転写時の熱でコマ抜き
の熱的破断が可能で、フィルムの幅方向両側又は一側に
位置決め用マークが設けられた特定画像入りホログラム
フィルム(Y3)とを取扱い、上記メモリ(83)には、上
記強化保護コートフィルム(Y2)、特定画像入りホロ
グラムフィルム(Y3)の種類に応じた転写条件とし
て、それぞれ加熱ローラ(40)の加熱温度値(T2,T1)
及び情報カード(X)の送り速度値(V1,V2)を予め記
憶したものである。
【0029】(10)請求項10の発明は、請求項3記
載の情報カードのオーバコート定着装置において、上記
オーバコートフィルムの種類として、(a) 転写時の熱で
はコマ抜きの熱的破断が不可能で、予めホログラム熱溶
着フィルムがコマの形で設けられ且つフィルムの幅方向
一側又は両側に位置決め用マークが設けられた強化保護
コートフィルム(Y2)と、(b) 転写時の熱でコマ抜き
の熱的破断が可能で、位置決め用マークが設けられてい
ない通常のホログラムコートフィルム(Y1)と、(c)
転写時の熱でコマ抜きの熱的破断が可能で、フィルム
の幅方向両側又は一側に位置決め用マークが設けられた
特定画像入りホログラムフィルム(Y3)とを取扱い、
上記メモリ(83)には、上記強化保護コートフィルム(Y
2)、通常のホログラムコートフィルム(Y1)、特定
画像入りホログラムフィルム(Y3)の種類に応じた転
写条件として、それぞれ加熱ローラ(40)の加熱温度値
(T2,T1,T1)及び情報カード(X)の送り速度値(V1,V
2,V2)を予め記憶したものである。
【0030】(11)更に請求項11の発明は、請求項
3記載の情報カードのオーバコート定着装置において、
上記オーバコートフィルムの種類として、(a) 転写時の
熱ではコマ抜きの熱的破断が不可能で、予めホログラム
熱溶着フィルムがコマの形で設けられ且つフィルムの幅
方向一側又は両側に位置決め用マークが設けられた強化
保護コートフィルム(Y2)と、(b) 転写時の熱でコマ
抜きの熱的破断が可能で、位置決め用マークが設けられ
ていない通常のホログラムコートフィルム(Y1)と、
(c) 転写時の熱でコマ抜きの熱的破断が可能で、フィル
ムの幅方向両側又は一側に位置決め用マークが設けられ
た特定画像入りホログラムフィルム(Y3)と、(d) フ
ィルム無しの状態とを取扱い、上記メモリ(83)には、上
記強化保護コートフィルム(Y2)、通常のホログラム
コートフィルム(Y1)、特定画像入りホログラムフィ
ルム(Y3)、フィルム無しの種類に応じた転写条件と
して、それぞれ加熱ローラ(40)の加熱温度値(T2,T1,
T1,T1)及び情報カード(X)の送り速度値(V1,V2,V2,
V3)を予め記憶したものである。
【0031】これら請求項8〜11の発明においては、
転写時にコートフィルムに与えるべき熱エネルギーを具
体的なコートフィルムの種類に応じて可変としている。
従って、いずれの種類のコートフィルムを使用する場合
であっても、これを適切に転写することができる。
【0032】特に、強化保護コートフィルム(Y2)
は、比較的厚く耐久性のあるという長所がある反面、そ
れ以外の通常のホログラムコートフィルム(Y1)や特
定画像入りホログラムフィルム(Y3)に比べ、多くの
転写熱エネルギーを必要とし、通常の転写時の熱ではコ
マ抜きの熱的破断が不可能であるという特質がある。し
かし、このような強化保護コートフィルム(Y2)の場
合でも、その転写熱エネルギーを大きくするような値と
して、メモリに、加熱ローラ(40)の加熱温度値(T2)
及び情報カード(X)の送り速度値(V1)が記憶される
ので、これを適切に転写することができる。
【0033】また、フィルム無しの場合、情報カードに
対してフィルム無しで加熱処理することになる。従っ
て、既に何らかのフィルムがオーバーコートされている
情報カードに対して、このフィルム無しの加熱処理する
と、既存のオーバーコートフィルムを二重加熱、つまり
再定着することになり、その定着力を向上させることが
できる。
【0034】(12)請求項12の発明は、転写時の熱
エネルギーの異なる少なくとも2種類のオーバコートフ
ィルムのいずれをも装置可能とし、その装置された1種
のオーバコートフィルムを、プラテンローラ(27)上の
情報カードにその表面を被って重ね、その上に加熱ロー
ラを載せ、情報カードを搬送モータにより送りながら加
熱ローラで熱を与え、情報カードの表面にオーバコート
フィルムを転写する定着装置において、上記各コートフ
ィルム(Y)の種類に応じた転写条件として、加熱ロー
ラ(40)の加熱温度値及び情報カード(X)の送り速度
値を予め記憶したメモリ(83)と、コートフィルムの種類
を設定する設定手段(93)と、該設定手段で設定された
コートフィルムの種類に応じて上記メモリ(83)の加熱温
度値データ及び送り速度値データを読み出す記憶制御部
(90)と、実際に装置されたコートフィルムの種類を検
出するフィルムの種類判定手段(73)と、設定されたコ
ートフィルムの種類を、上記判定手段により検出される
実際に装置されたコートフィルムの種類と照合し、一致
したとき転写動作の許可を与える照合手段(95)と、読
み出された加熱温度値データを受け、転写動作時に、加
熱ローラ(40)を上記加熱温度値に制御する温度制御器
(96)と、読み出された送り速度値データを受け、転写
動作時に、情報カードの搬送モータ(66)を上記送り速
度値に制御するカード送り制御器(98)とを具備する構
成としたものである。
【0035】(13)請求項13の発明は、コートフィ
ルムの種類を自動的に設定する方式のものである。即
ち、請求項13の発明は、転写時の熱エネルギーの異な
る少なくとも2種類のオーバコートフィルムのいずれを
も装置可能とし、その装置された1種のオーバコートフ
ィルムを、プラテンローラ(27)上の情報カードにその
表面を被って重ね、その上に加熱ローラを載せ、情報カ
ードを搬送モータにより送りながら加熱ローラで熱を与
え、情報カードの表面にオーバコートフィルムを転写す
る定着装置において、上記各コートフィルム(Y)の種
類に応じた転写条件として、加熱ローラ(40)の加熱温
度値及び情報カード(X)の送り速度値を予め記憶した
メモリ(83)と、起動時などの動作開始時に上記巻取りボ
ビン部(32)に一時的に駆動力を与える手段と、装置さ
れたコートフィルムの種類を検出するフィルムの種類判
定手段(73)と、該判定手段(73)での判定結果に応じ
て、上記メモリ(83)の加熱温度値データ及び送り速度
値データを読み出す記憶制御部(90)と、読み出された
加熱温度値データを受け、転写動作時に、加熱ローラ
(40)を上記加熱温度値に制御する温度制御器(96)
と、読み出された送り速度値データを受け、転写動作時
に、情報カードの搬送モータ(66)を上記送り速度値に
制御するカード送り制御器(98)とを具備する構成とし
たものである。
【0036】上記した請求項12の発明によれば、使用
することが予定されているコートフィルムの種類に応
じ、その加熱温度値及び送り速度値が予めメモリに記憶
されているので、任意のオーバコートフィルムを用い、
最適な熱エネルギーにてフィルムを熱転写することがで
きる。しかも、設定手段で設定したコートフィルムの種
類が実際に装置されたコートフィルムの種類と照合さ
れ、一致しない限り動作しないので、意図していないコ
ートフィルムに不適切な熱エネルギー条件で、コートフ
ィルムの転写がなされるという不都合が防止される。
【0037】また、請求項13の発明によれば、装置の
立ち上げ時などにおいて、巻取りボビン部(32)を回し
てみて、供給ボビン部(31)が回転すればコートフィル
ムが存在することになり、このとき、例えば、コートフ
ィルムを1画面分送ってみて、マークセンサ(S23,S
24)によりコートフィルムのマークの検出のされ方によ
って、装置されたコートフィルムを判定し、その判定結
果により、予めメモリに記憶されている加熱温度値デー
タ及び送り速度値データから、装置されたコートフィル
ムに最も適した熱エネルギーのデータを自動的に読み出
し、処理することが可能となる。また、上述の巻取りボ
ビン部(32)を回した際、供給ボビン部(31)が回転し
なければコートフィルムが存在しないことになり、それ
に応じた処理が為されることになる。
【0038】従って、操作者による入力操作の必要なし
に、コートフィルムの種類を設定することができる。た
だし、コートフィルムを1画面分送る必要があるため、
コートフィルムに若干の無駄が生ずる。
【0039】(14)請求項14の発明は、請求項12
記載の情報カードのオーバコート定着装置において、前
記フィルムの種類設定手段(93)は、更に、前記フィル
ムの種類設定手段(93)から指示される内容に従って、
コートフィルムの種類を変更する通信機能部(1B)を具
備したものである。
【0040】例えば、プリンタ等の本体側におけるフィ
ルムの種類を入力する操作パネル(1A)においてコートフ
ィルムの種類を入力すると、該コートフィルムの種類が
本体側から定着装置側に指示される。これにより、コー
トフィルムの種類設定手段(93)は、設定するコートフ
ィルムの種類を変更するものである。
【0041】(15)請求項15の発明は、請求項14
記載の情報カードのオーバコート定着装置において、前
記通信機能部(1B)を介して、前記フィルムの種類を設
定する設定手段(93)により設定されたコートフィルム
タイプ、及び個々のコートフィルムの転写条件等を保持
する不揮発性メモリ(85)を更に具備したものである。
【0042】これは、コートフィルムの種類設定手段
(93)から指示されるコートフィルムの種類、及び個々
のコートフィルムの転写条件等をEEPROMのような
不揮発性メモリ(85)に記憶保持させることで、電源が
切られた後も設定が保持される。よって、複数台の定着
装置を利用している場合に、定着装置の組合せ等を変更
したときにも、自動的に装置内にあるコートフィルムの
種類が確認され、再設定する必要性がない。
【0043】(16)請求項16の発明は、請求項13
記載の情報カードのオーバコート定着装置において、更
に、コートフィルムの種類を設定するフィルムの種類設
定手段(93)を備え、前記フィルムの種類判定手段(7
3)による判定結果を前記フィルムの種類設定手段(9
3)に返す通信機能部(86)を更に具備したものであ
る。
【0044】これは、定着装置側におけるフィルムの種
類判定手段(73)による判定結果を例えば、フィルムの
種類設定手段(93)の一部として構成され、プリンタ等
の本体側に設けられた液晶表示器(1b)にフィルムタイ
プなどを表示し、操作者に知らせるために必要とされる
通信機能部(86)である。
【0045】(17)請求項17の発明は、請求項16
記載の情報カードのオーバコート定着装置において、前
記通信機能部(86)を介して前記フィルムの設定手段
(93)に返す前記判定結果を、個々のコートフィルムの
転写条件として保持する不揮発性メモリ(85)を更に具
備したものである。
【0046】これは、フィルムの種類判定手段(73)に
よる判定結果から得られるフィルムタイプに付随する個
々のコートフィルムの転写条件(微調整値データ94)を
EEPROMのような不揮発性メモリ(85)に記憶保持
させることで、電源が切られた後も設定が保持される。
よって、複数台の定着装置を利用している場合に、定着
装置の組合せ等を変更したときにも、自動的に装置内に
あるコートフィルムの種類が確認され、再設定する必要
性がない。
【0047】(18)請求項18の発明は、請求項1
2、又は13のいずれか記載の情報カードのオーバコー
ト定着装置において、前記フィルムの種類判定手段(7
3)は、オーバーコートフィルムの巻取りボビン部(3
2)に駆動力を与えて、供給ボビン部(31)が回転する
か否かによりコートフィルムの有無を判定するコートフ
ィルムの有無判定手段(74)と、該コートフィルムに設
けられたマーク(304,402)を読み取りマークの種類を
判定する手段(75)とを有し、上記有無判定手段(74)
から検知信号が出力されないとき“フィルム無し”と判
断し、該有無判定手段(74)から検知信号が出力されて
いる状態下で、コートフィルムに設けられたマークが
(304,402)検出されたとき、そのマークの種類に応
じ、コートフィルムの種類を判定するするものである。
【0048】これにより具体的にコートフィルムの種
類、及びコートフィルムがない状態が判定できる。そし
て、コートフィルムの有無判定手段(74)の出力信号は
コートフィルムの張力状態の確認に利用でき、またマー
クの種類判定手段(75)の出力信号は、マーク付きフィ
ルムにおける位置決め検出に利用することができる。
【0049】(19)請求項19の発明は、請求項18
記載の情報カードのオーバコート定着装置において、前
記コートフィルムに設けられたマーク(304,402)を読
み取りマークの種類を判定する手段は2つのマークセン
サ(S23,S24)からなり、該2つのセンサ(S23,S24)の
内1つのセンサから検知信号が出力された時は、当該コ
ートフィルムを、転写時の熱ではコマ抜きの熱的破断が
不可能で予めホログラム熱溶着フィルムがコマの形で設
けられた強化保護コートフィルム(Y2)と判断し、該
2つのセンサ(S23,S24)の両方のセンサから共に検知
信号が出力された時は、当該コートフィルムを、転写時
の熱でコマ抜きの熱的破断が可能な特定画像入りホログ
ラムフィルム(Y3)と判断し、該2つのセンサ(S23,
S24)の両方のセンサから共に検知信号が出力されない
時は、当該コートフィルムを、転写時の熱でコマ抜きの
熱的破断が可能な通常のホログラムコートフィルム(Y
1)と判断するものである。
【0050】(20)請求項20の発明は、請求項18
記載の情報カードのオーバコート定着装置において、前
記コートフィルムに設けられたマーク(304,402)を読
み取りマークの種類を判定する手段は2つのマークセン
サ(S23,S24)からなり、該2つのセンサ(S23,S24)の
内1つのセンサから検知信号が出力された時は、当該コ
ートフィルムを、転写時の熱でコマ抜きの熱的破断が可
能な特定画像入りホログラムフィルム(Y3)と判断
し、該2つのセンサ(S23,S24)の両方のセンサから共
に検知信号が出力された時は、当該コートフィルムを、
転写時の熱ではコマ抜きの熱的破断が不可能で予めホロ
グラム熱溶着フィルムがコマの形で設けられた強化保護
コートフィルム(Y2)と判断し、該2つのセンサ(S2
3,S24)の両方のセンサから共に検知信号が出力されな
い時は、当該コートフィルムを、転写時の熱でコマ抜き
の熱的破断が可能な通常のホログラムコートフィルム
(Y1)と判断するものである。
【0051】上記請求項19又は20の発明において
は、前記フィルムの有無判定手段(74)から検知信号が
出力されている状態下で、オーバーコートフィルムの幅
方向の一側又は両側に配置されたマークセンサ(S23,S2
4)により、コートフィルムに設けられたマーク(304,4
02)を読み取り、そのマーク検出の種類によりオーバー
コートフィルムの種類を、転写時の熱ではコマ抜きの熱
的破断が不可能で予めホログラム熱溶着フィルムがコマ
の形で設けられた“強化保護コートフィルム(Y
2)”、又は、転写時の熱でコマ抜きの熱的破断が可能
な“特定画像入りホログラムフィルム(Y3)”、或い
は転写時の熱でコマ抜きの熱的破断が可能な“通常のホ
ログラムコートフィルム(Y1)”のいずれであるかを
判定するものである。
【0052】(21)請求項21の発明は、請求項12
又は13記載の情報カードのオーバコート定着装置にお
いて、上記オーバコートフィルムの種類として、請求項
8の場合と同じく、(a)強化保護コートフィルム(Y
2)と、(b) 通常のホログラムコートフィルム(Y1)
とを取扱い、前記メモリ(83)には、上記強化保護コート
フィルム(Y2)、通常のホログラムコートフィルム
(Y1)の種類に応じた転写条件として、それぞれの加
熱ローラ(40)の加熱温度値(T2,T1)及び情報カード
(X)の送り速度値(V1,V2)を予め記憶したものであ
る。
【0053】(22)請求項22の発明は、請求項12
又は13記載の情報カードのオーバコート定着装置にお
いて、上記オーバコートフィルムの種類として、請求項
9の場合と同じく、(a) 強化保護コートフィルム(Y
2)と、(b) 特定画像入りホログラムフィルム(Y3)
とを取扱い、前記メモリ(83)には、上記強化保護コート
フィルム(Y2)、特定画像入りホログラムフィルム
(Y3)の種類に応じた転写条件として、それぞれ加熱
ローラ(40)の加熱温度値(T2,T1)及び情報カード
(X)の送り速度値(V1,V2)を予め記憶したものであ
る。
【0054】(23)請求項23の発明は、請求項12
又は13記載の情報カードのオーバコート定着装置にお
いて、上記オーバコートフィルムの種類として、請求項
10の場合と同じく、(a) 強化保護コートフィルム(Y
2)と、(b) 通常のホログラムコートフィルム(Y1)
と、(c) 特定画像入りホログラムフィルム(Y3)とを
取扱い、前記メモリ(83)には、上記強化保護コートフィ
ルム(Y2)、通常のホログラムコートフィルム(Y
1)、特定画像入りホログラムフィルム(Y3)の種類
に応じた転写条件として、それぞれ加熱ローラ(40)の
加熱温度値(T2,T1,T1)及び情報カード(X)の送り速
度値(V1,V2,V2)を予め記憶したものである。
【0055】(24)請求項24の発明は、請求項12
又は13記載の情報カードのオーバコート定着装置にお
いて、上記オーバコートフィルムの種類として、請求項
11の場合と同じく、(a) 強化保護コートフィルム(Y
2)と、(b) 通常のホログラムコートフィルム(Y1)
と、(c) 特定画像入りホログラムフィルム(Y3)と、
(d) フィルム無しの状態とを取扱い、前記メモリ(83)に
は、上記強化保護コートフィルム(Y2)、通常のホロ
グラムコートフィルム(Y1)、特定画像入りホログラ
ムフィルム(Y3)、フィルム無しの種類に応じた転写
条件として、それぞれ加熱ローラ(40)の加熱温度値
(T2,T1,T1,T1)及び情報カード(X)の送り速度値(V
1,V2,V2,V3)を予め記憶したものである。
【0056】上記した請求項21〜24の発明において
は、転写時にコートフィルムに与えるべき熱エネルギー
を具体的なコートフィルムの種類に応じて可変としてい
る。従って、いずれの種類のコートフィルムを使用する
場合であっても、これを適切に転写することができる。
よって、強化保護コートフィルム(Y2)の場合のよう
に、通常のホログラムコートフィルム(Y1)や特定画
像入りホログラムフィルム(Y3)に比べ多くの転写熱
エネルギーを必要とする場合でも、その転写熱エネルギ
ーを大きくする設定値として、メモリに、加熱ローラ
(40)の加熱温度値(T2)及び情報カード(X)の送り
速度値(V1)が記憶されるので、厚い強化保護コートフ
ィルム(Y2)等も、これを適切に転写することができ
る。また、フィルム無しで加熱処理し、既存のオーバー
コートフィルムを二重加熱、つまり再定着することによ
り、その定着力を向上させることができる。
【0057】(25)尚、これら請求項21,22,2
3又は24のいずれか記載の情報カードのオーバコート
定着装置においては、請求項25にあるように、前記強
化保護コートフィルム(Y2)は、転写されるコマの大
きさが情報カードの表面よりも僅かに小さく形成され、
位置決め用マークはそれに基づいて情報カードの表面内
にコマが転写されるように定められているとよい。
【0058】(26)請求項26〜請求項29の発明
は、転写動作時に、ヒートローラ(40)の昇降制御を行
うようにしたものである。
【0059】請求項26の発明は、請求項21記載の情
報カードのオーバコート定着装置において、ヒートロー
ラ(40)を、コートフィルム(Y)に接触しない最上位
の交換位置(40c)、コートフィルム(Y)を情報カー
ド(X)上に圧接する最下位の転写位置(40b)、及び
コートフィルム(Y)を少し押し下げて転写位置の手前
に保持する中間の頭出し位置(40a)に変更できる昇降
機構(43,50)と、読み出された加熱温度値データを受
け、転写動作時に、ヒートローラ(40)を、強化保護コ
ートフィルム(Y2)の場合は頭出し位置(40a)から
転写位置(40b)へ移動させ、通常のホログラムコート
フィルム(Y1)の場合は最上位の交換位置(40c)か
ら最下位の転写位置(40b)へ移動させる昇降制御器(9
7)とを具備する構成としたものである。
【0060】強化保護コートフィルム(Y2)の場合
は、最下位の転写位置(40b)のすぐ手前の頭出し位置
(40a)にヒートローラ(40)を位置させておき、この
頭出し位置(40a)から転写位置(40b)へ移動させるの
で、強化保護コートフィルム(Y2)が一緒に繰り出さ
れる量を少なくし、位置決め誤差は僅かなものに抑える
ことができる。通常のホログラムコートフィルム(Y
1)の場合は最上位の交換位置(40c)から最下位の転
写位置(40b)へ移動させる。通常のホログラムコート
フィルム(Y1)の場合はフィルムが薄いので、中間の
頭出し位置(40a)に停留させておくと、コートフィル
ムに熱ストレス等がかかってコートフィルム(Y1)に
伸びやしわの発生等を起こす原因となるからである。
【0061】(27)請求項27の発明は、請求項22
記載の情報カードのオーバコート定着装置において、ヒ
ートローラ(40)を、コートフィルム(Y)に接触しな
い最上位の交換位置(40c)、コートフィルム(Y)を
情報カード(X)上に圧接する最下位の転写位置(40
b)、及びコートフィルム(Y)を少し押し下げて転写
位置の手前に保持する中間の頭出し位置(40a)に変更
できる昇降機構(43,50)と、読み出された加熱温度値
データを受け、転写動作時に、ヒートローラ(40)を、
強化保護コートフィルム(Y2)の場合は中間の頭出し
位置(40a)から最下位の転写位置(40b)へ移動させ、
また特定画像入りホログラムコートフィルム(Y3)の
場合は最上位の交換位置(40c)から中間の頭出し位置
(40a)へ移動させ、その後最下位の転写位置(40b)へ
移動させて、転写後に最上位の交換位置(40c)へ戻す
昇降制御器(97)とを具備するものである。
【0062】特定画像入りホログラムコートフィルム
(Y3)の場合、頭出し位置(40a)から転写位置(40
b)へ移動させて、コートフィルム(Y3)の繰り出し
誤差を僅かなものに抑える点は、強化保護コートフィル
ム(Y2)の場合と同じである。しかし、この特定画像
入りホログラムコートフィルム(Y3)も、通常のホロ
グラムコートフィルム(Y1)と同様にフィルムが薄い
ので、最下位の転写位置(40b)から最上位の交換位置
(40c)へ戻し、中間の頭出し位置(40a)には停留させ
ない。
【0063】(28)請求項28の発明は、請求項23
記載の情報カードのオーバコート定着装置において、ヒ
ートローラ(40)を、コートフィルム(Y)に接触しな
い最上位の交換位置(40c)、コートフィルム(Y)を
情報カード(X)上に圧接する最下位の転写位置(40
b)、及びコートフィルム(Y)を少し押し下げて転写
位置の手前に保持する中間の頭出し位置(40a)に変更
できる昇降機構(43,50)と、読み出された加熱温度値
データを受け、転写動作時に、ヒートローラ(40)を、
強化保護コートフィルム(Y2)の場合は中間の頭出し
位置(40a)から最下位の転写位置(40b)へ移動させ、
特定画像入りホログラムコートフィルム(Y3)の場合
は最上位の交換位置(40c)から中間の頭出し位置(40
a)へ移動させ、その後最下位の転写位置(40b)へ移動
させ、通常のホログラムコートフィルム(Y1)の場合
は最上位の交換位置(40c)から最下位の転写位置(40
b)へ移動させる昇降制御器(97)とを具備するもので
ある。
【0064】この場合の、ヒートローラ(40)の昇降制
御は上記各フィルム(Y2、Y1、Y3)についての動
作の組合せとなる。
【0065】(29)請求項29の発明は、請求項24
記載の情報カードのオーバコート定着装置において、ヒ
ートローラ(40)を、コートフィルム(Y)に接触しな
い最上位の交換位置(40c)、コートフィルム(Y)を
情報カード(X)上に圧接する最下位の転写位置(40
b)、及びコートフィルム(Y)を少し押し下げて転写
位置の手前に保持する中間の頭出し位置(40a)に変更
できる昇降機構(43,50)と、読み出された加熱温度値
データを受け、転写動作時に、ヒートローラ(40)を、
強化保護コートフィルム(Y2)の場合は中間の頭出し
位置(40a)から最下位の転写位置(40b)へ移動させ、
特定画像入りホログラムコートフィルム(Y3)の場合
は最上位の交換位置(40c)から中間の頭出し位置(40
a)へ移動させ、その後最下位の転写位置(40b)へ移動
させ、また通常のホログラムコートフィルム(Y1)及
びフィルム無しの場合は最上位の交換位置(40c)から
最下位の転写位置(40b)へ移動させる昇降制御器(9
7)とを具備するものである。
【0066】フィルム無しの場合は、ヒートローラ(4
0)をコートフィルム(Y)の繰り出し誤差を考慮する
必要がないので、最上位の交換位置(40c)から最下位
の転写位置(40b)へ移動させる。
【0067】(30)請求項30の発明は、情報カード
(X)の速度制御をその搬送と停止の繰り返しで行うも
のであり、請求項12又は13記載の情報カードのオー
バコート定着装置において、前記情報カードの搬送モー
タ(66)にステッピングモータを用い、前記メモリ(8
3)には、上記送り速度値データとして、このステッピ
ングモータに繰り返し与える搬送区間と停止区間のデー
タを記憶させておき、前記カード送り制御器(98)に、
このステッピングモータの搬送区間と停止区間のデータ
を与え、転写動作時に、情報カード(X)の搬送モータ
(66)を上記送り速度値に制御するものである。
【0068】種々のコートフィルム(Y)によって最適
な転写熱条件は異なるものであるが、上記のように、ス
テッピングモータの速度を搬送区間と停止区間の繰り返
しとして制御することで、種々の転写条件に対する微妙
な調整が可能となる。
【0069】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0070】図3から図25に示す実施形態における情
報カードのオーバコート定着装置20は、昇華型フルカ
ラープリンタ1にオプション装置として接続されるよう
に設計されている。即ち、まず昇華型フルカラープリン
タ1で、図29に示した身分証明証の情報カードXを発
行するための未記録カードの表面に、必要なID文字x
1や所有者写真x2が印刷され、同未記録カードの裏面
に設けられた磁気記録層x3に磁気コード化された情報
が書き込まれる。そして、得られた情報カードXは、同
昇華型フルカラープリンタ1に続くオプション装置即ち
情報カードのオーバコート定着装置20に送られ、ここ
で、情報カードXの表面が、ホログラムコートフィルム
Y1や強化保護コートフィルムY2等のコートフィルム
Yで覆われる。
【0071】まず昇華型フルカラープリンタの構成から
説明する。
【0072】(1)昇華型フルカラープリンタ 図3に示す昇華型フルカラープリンタ1は、その一側
に、上下にカードスタッカ2及びカードリジェクト口1
1を有する。また、このカードスタッカ2の給送部及び
リジェクト口11の各高さ位置に対応して、プリンタ1
は、その内部に、上下に2つのカード搬送パス4,10
を備えている。一つは、カードスタッカ2の直下に位置
にする供給ローラ3から、他側の連結口として構成され
た排出口15まで続く第1パス4であり、他の一つは、
第1パス4の下方に配置され、リジェクト口11と連続
された第2パス10である。これらのパス4,10は、
所要個数の搬送ローラ対5を順次間隔を置いて配設する
ことにより構成される。
【0073】カードスタッカ2に堆積状態に置かれた未
だ記録処理がなされていないカードXは、該カードスタ
ッカ2の直下に位置にする供給ローラ3により、1枚ず
つ第1パス4に送り出される。この第1パス4中には、
90度を単位として一方向に回転することを許される第
1方向切換器6と、加熱記録ヘッド8及び昇華型カラー
リボン9を備えた熱転写式のプリンターユニット(第1
記録部)7とが配置されている。上記第1方向切換器6
は、カードXを抱いた状態で90度方向を変換して縦状
態(図4参照)となり、後述する第2方向転換器12と
の間でカードの受け渡しができる。
【0074】第1方向切換器6を通ってプリンターユニ
ット7に至った未処理カードXには、プリンターユニッ
ト7において、画像情報に基づいて駆動される加熱記録
ヘッド8と昇華型カラーリボン9により、未処理カード
Xの表面にID文字x1が黒色で、所有者写真x2がカ
ラーで印刷記録される。
【0075】一方、第2パス10には、水平状態から時
計方向に90度及び反時計方向に90度回転することを
許される第2方向切換器12と、磁気記録ヘッド14を
有するエンコーダユニット(第2記録部)13とが配設
されている。この第2方向切換器12は、第1方向切換
器6に対して上下に同一位置にあり、図4に示すよう
に、カードXを抱いた状態で90度方向を変換して縦状
態となり、上記第1方向転換器6との間でカードの受け
渡しができる。
【0076】上記第1記録部7でID文字や所有者写真
を記録された情報カードXは、第1パス4を逆送されて
第1方向切換器6に把持される。第1方向切換器6が、
カードXを抱いた状態で90度方向を変換して、同じく
90度方向を変換されている第2方向転換器12へ引き
渡す。第2方向転換器12が図3の横状態に戻り、情報
カードXは第2パス10上に移行される。そして、情報
カードXは、第2パス10上を第2方向転換器12から
エンコーダユニット13に送られ、そこで磁気記録ヘッ
ド14により、磁気コード化された情報が情報カードX
の裏面の磁気記録層x3に記録される。
【0077】上記磁気記録を終了した情報カードXは、
第2方向切換器12に戻される。第2方向切換器12が
図4の縦状態に転換し、同じく縦状態にある第1方向切
換器6に情報カードXを引き渡す。第1方向切換器6が
横状態(最初と同じ横状態)に戻り、情報カードXが第
1パス10に移行される。
【0078】かくして、印刷記録及び磁気記録を終了し
た情報カードXは、第1方向切換器6及び第2方向切換
器12の経路切換により第1パス4に戻され、プリンタ
ーユニット13を素通りし又は裏面への印刷が行われた
後、第1パス4の端部に形成した排出口15から図5〜
図9に詳細を示すオプション装置即ちオーバコート処理
を行うオーバコート定着装置20に供給される。
【0079】なお、エンコーダユニット13において磁
気記録のベリファイに失敗したカードは、磁気記録を抹
消後、第2パス10の一端に位置したリジェクト口11
から、記録ミス情報カードXとして排出される。また、
プリンタユニット7及びオーバーコート定着装置20内
でエラーになった情報カードXも同様にリジェクト口1
1から排出される。
【0080】(2)オーバコート定着装置 (a) 搬送パス 図3及び図5において、オーバコート定着装置20は、
その一側に上記排出口15に対する連絡口となる受入口
21を、また他側に排出口23を有する。受入口21か
ら排出口23までの間には、カードを搬送するパス22
の構成要素として、入口側ローラ対24、第1キャプス
タンローラ対26、プラテンローラ27、第2キャプス
タンローラ対28、及び排出側ローラ対29が順に配列
されている。25は入口側ローラ対24と排出側ローラ
対29との内側区間にかけて設けられた通路ガイド板で
あり、搬送パス22の構成要素であるが、事情によって
は省略することもできる。そして、上記オーバコート定
着装置20の他側には、この排出口23からオーバコー
ト処理を終えて排出されて来る情報カードXを集積する
ための排出スタッカ30が設けてある。
【0081】(b) コートフィルムYの供給 上記搬送パス22の上方において、プラテンローラ27
よりカード搬送方向の上流側には、コートフィルムYの
供給を行う供給ボビン部31が、またカード搬送方向の
下流側には、コートフィルムYの巻き取りを行う巻取り
ボビン部32が配置されている。この供給ボビン部31
及び巻取りボビン部32は、コートフィルムYを両端側
からそれぞれボビン33に巻き付けて、供給ロール及び
巻取ロールの形に巻回したものから成る。そして、この
供給ボビン部31及び巻取りボビン部32のボビン33
は、図7に矢印34で示す方向に装置正面側(ボビン軸
方向)から差し込まれて、ボビンホルダ35に着脱自在
に取り付けられており、容易にコートフィルムYを交換
できるようになっている。交換されるコートフィルムY
の種類は、上述した通常ホログラムコートフィルムY1
や強化保護コートフィルムY2や特定画像入りホログラ
ムフィルムY3(図17)等であり、それらのフィルム
の幅D2は予め同じに定められている。
【0082】プラテンローラ27の上方の前後2箇所
(図11の左右2箇所)には案内ピン36,37が設け
られており、供給ボビン部31から引き出されたコート
フィルムYは、この案内ピン36,37によりプラテン
ローラ27の上方に横に拡げた状態に案内される。ま
た、供給ボビン部31と案内ピン36との間には案内ピ
ン38が設けられ、該案内ピン38によりコートフィル
ムYが位置決めされるようになっている。
【0083】(c) 加熱定着手段 上記搬送パス22の上方において、供給ボビン部31と
巻取りボビン部32との間には、プラテンローラ27に
対向させて、加熱定着手段としてのヒートローラ40が
位置されている。このヒートローラ40は、図6及び図
9に示すように、ヒータとしてのハロゲンランプ41を
内蔵しており、その周囲のアルミニウム製の金属芯体4
0Aの周面に弾性体であるゴム40Bを被覆したものか
ら成り、両端部は門状の支持ブラケット42の脚部に遊
転可能に支持されている。このヒートローラ40の周面
には、サーミスタから成る温度検出器39が弾性的に当
接されており、その基部は支持ブラケット42の門状中
間部に取り付けられている。
【0084】また、このヒートローラ40は、次のよう
にして、吊下揺動機構43により弾性的に上下に揺動可
能に上方から吊下げられ且つ昇降駆動機構50により上
下位置が可変となっている。
【0085】吊下揺動機構43を構成するため、摺動台
44が支持ブラケット42と上方のフレーム433との
間に配設され、その下面に支持ブラケット42が取り付
けられている。また装置の前後の枠板431,432に
は、各1本のガイドロッド45が上下方向に配設され、
これに摺動台44の前後の側部に設けた半円状の切欠部
(図示せず)が上下に摺動可能に嵌合しており、該ガイ
ドロッド45に沿って摺動台44が上下方向に円滑に移
動できるようになっている。
【0086】摺動台44の面内には、ガイド突起48a
が複数個形成され、該ガイド突起には圧縮バネ49が嵌
装されている。これら圧縮バネ49の頂部に載せられ
て、板金から成る可動台46が摺動台44と上方のフレ
ーム433との間に配設されている。この可動台46の
下面にはガイドロッド48が突設され、該ガイドロッド
48は、摺動台44を貫通し、その下端には抜け止めワ
ッシャが設けられると共に、該ガイドロッド48はガイ
ド突起48aに同軸に設けた軸受穴に挿入されて上下に
摺動可能に案内支持されている。そして、可動台46
は、該可動台46と上方のフレーム433との間に設け
た第1の弾性体としての引張りバネ47により吊り下げ
られ、該引張りバネ47で後述する制御カム51に向か
って上向きに付勢されている。
【0087】摺動台44は、該摺動台44と上方の可動
台46との間に設けた第2の弾性体としての圧縮バネ4
9により、常時下方に向かう力(圧着力)を受けてい
る。この可動台46と摺動台44との間に介装した圧縮
バネ49は、ヒートローラ40を情報カードXの表面に
向かって押圧する働きをする。
【0088】昇降駆動機構50を構成するため、可動台
46の上方には制御カム51が設けられ、この制御カム
51に対するカムフォロア52が可動台46の上面に設
けられている。制御カム51の軸53は、カム駆動モー
タ55により回転駆動される。
【0089】この制御カム51の軸53には、周縁の3
箇所に切欠54a,54b,54cを有する回転円板5
4が取り付けられており、そして、この回転円板54に
は、その周囲に、互いに並置した2個のフォトインタラ
プタ56a,56bから成る光センサ56が設けられて
いる。上記回転円板54と光センサ56とは、互いに共
働して、3つの異なる停止位置“頭出し”“転写”“交
換”を検出する位置検出器を構成する。なお、切欠54
aは回転円板54の周方向にセンサエリア2個分の大き
さで設けられ、切欠54b,54cはセンサエリア1個
分の大きさで設けられている(図12参照)。
【0090】制御カム51は、カム駆動モータ55によ
り回転駆動され、回転円板54がこれら3つの位置のい
ずれかが検出される位置にて停止可能となっている。こ
の制御カム51の回転運動により、ヒートローラ40
が、引張りバネ47の力に抗して上下動される。
【0091】制御カム51の形状は、上記“頭出し”
“転写”“交換”の停止位置に静止されたとき、ヒート
ローラ40を図11に示す3つの異なる高さ位置40
a,40b,40cに規制する。即ち、ヒートローラ4
0がコートフィルムYに接触せず、従ってコートフィル
ムYが案内ピン36,37間に張られるだけの状態とな
る最上位の位置(交換位置)40cと、ヒートローラ4
0が案内ピン36,37間に入り込んでコートフィルム
Yをプラテンローラ27上の情報カードX上に圧接する
最下位の位置(転写位置)40bと、そしてヒートロー
ラ40が案内ピン36,37間に入り込んでコートフィ
ルムYを少し押し下げプラテンローラ27の手前で停止
する中間の位置(頭出し位置)40aとである。この頭
出し位置40aは、具体的には、ヒートローラ40がプ
ラテンローラ27の上方に図13に示す距離d1(約3
mm)だけ離れた位置である。
【0092】図12(a)(b)(c)に、“頭出し”
“転写”“交換”の停止位置が検出された状態を示す。
【0093】図12(c)の“交換”位置は、回転円板
54の切欠54cがフォトインタラプタ56aの直下に
来て、フォトインタラプタ56aがON,フォトインタ
ラプタ56bがOFFとなることで検出される。つま
り、制御カム51は図15に示す回転角度位置に在り、
可動台46は引張りバネ47の復帰力により最上位の位
置まで上昇した状態となる。従って、ヒートローラ40
もプラテンローラ27の上方に距離d2だけ離れた最上
位の位置、即ちコートフィルムYに接触しない位置をと
る。
【0094】図12(a)の“頭出し”位置は、回転円
板54の周囲に設けたセンサエリア2個分の切欠54a
が2個の互いに並置されたフォトインタラプタ56a,
56bの直下に来て、フォトインタラプタ56a,56
bが共にONすることで検出される。つまり、制御カム
51は上記“交換”位置から図13に示す回転角度位置
まで回動し、引張りバネ47に抗しながら、カムフォロ
ア52を介して可動台46を中間位置まで押し下げ、ヒ
ートローラ40をプラテンローラ27に距離d1まで接
近させた位置(図11の頭出し位置40a)にする。
【0095】図12(b)の“転写”位置は、回転円板
54の切欠54bがフォトインタラプタ56bの直下に
来て、フォトインタラプタ56aがOFF,フォトイン
タラプタ56bがONとなることで検出される。つま
り、制御カム51は、上記“交換”位置又は“頭出し”
位置から図14に示す回転角度位置まで回動し、引張り
バネ47に抗しながら、カムフォロア52を介して可動
台46を最下位の位置まで押し下げる。これにより、ヒ
ートローラ40がプラテンローラ27に当接する。制御
カム51は、更に若干の押し下げ力をヒートローラ40
に加え、圧縮バネ49を圧縮させる。この圧縮バネ49
の働きにより、ヒートローラ40に、プラテンローラ2
7に対する所定の押圧力が付与される。
【0096】後述するように、強化保護コートフィルム
Y2又は特定画像入りホログラムコートフィルムY3を
取り扱う場合、ヒートローラ40(加熱定着手段)は、
中間の頭出し位置40aまで予め下降させておく。そし
て、定着作動時には、この頭出し位置40aから転写位
置40bまで下降して、コートフィルムY2,Y3を情
報カードXの表面に加熱圧着する。このようにする理由
は、コートフィルムY2,Y3を情報カードXに加熱圧
着する場合に、もしヒートローラ40を最上位の交換位
置40cから最下位の転写位置40bまで下降させる
と、コートフィルムYが送り出し方向にその許容範囲を
越えて位置ずれしてしまうためである。そこで、中間の
頭出し位置40aまで予め下降させておくことで、この
頭出し位置40aから転写位置40bまでの下降距離を
小さくし、コートフィルムYの送り出し方向の位置ずれ
誤差を最小限に留める。なお、ホログラムコートフィル
ムY1の場合は、正確な位置決めを行う必要がないた
め、このような頭出し位置40aへの制御は必要がな
い。
【0097】(d)フィルム駆動系 巻取りボビン部32は、そのボビンホルダ35の軸35
Aが、図7に示すように、プーリ及びベルトによる力伝
系57、トルクリミッタ58、プーリ及びベルトによる
力伝系59を介してフィルム巻取モータ60に連結され
ており、該フィルム巻取モータ60により、図5及び図
6に示す矢印61方向に回転駆動力が与えられる。
【0098】また、供給ボビン部31は、そのボビンホ
ルダ35の軸35Bが、図7に示すようにトルクリミッ
タ62に接続されており、該トルクリミッタ62を介し
てコートフィルムYの供給ボビン33に対して制動力が
与えられるようになっている。従って、上記巻取りボビ
ン部32と供給ボビン部31との間に配置されたコート
フィルムYを、複数の案内ピン36,37,38に沿っ
て案内すると、巻取りボビン部32と供給ボビン部31
の間に掛け渡されるコートフィルムYを緊張状態におく
ことができる。
【0099】供給ボビン部31のボビンホルダ35の軸
35Bの一端には、スリット円板64が固定され、この
スリット円板64にはフォトインタラプタから成るフィ
ルム巻き取りセンサ65が付設されている。このフィル
ム巻き取りセンサ65は、供給ボビン部31が回転する
か否か、つまり巻取りボビン部32と供給ボビン部31
の間にコートフィルムYが張架されているか否かのチェ
ックに使用される。
【0100】(e) カード駆動系 図6において、66は、パルスモータから成るカード搬
送用の駆動モータである。このカード搬送モータ66の
出力軸67は、ギヤ列G1〜G3を介してプラテンロー
ラ27に伝達されている。更に、プラテンローラ27か
ら、図示してないベルトを介して第1キャプスタンロー
ラ対26に伝達されていると共に、第1キャプスタンロ
ーラ対26からベルト68を介して入口側ローラ対24
に伝達されている。また、プラテンローラ27から、ベ
ルト69を介して第2キャプスタンローラ対28に伝達
されている。従って、入口側ローラ対24にくわえられ
た情報カードXは、順次、通路ガイド板25上を、第1
キャプスタンローラ対26、第2キャプスタンローラ対
28、排出側ローラ対29へと引き渡して行くことがで
きる。
【0101】上記搬送パス22の通路ガイド板25上に
は、その側部に、情報カードXの側部の辺の位置を規制
するカードスキュー補正ガイド70が、少なくとも上記
第1キャプスタンローラ対26と第2キャプスタンロー
ラ対28の間の区間を含んで配設されている。オーバコ
ート定着装置20内に受け渡された情報カードXは、こ
のカードスキュー補正ガイド70により、その側部を徐
々に正しい位置になるよう修正される。
【0102】上記搬送パス22には、入口側ローラ対2
4の直後に情報カードXを検知する入口カードセンサS
21が、そして排出側ローラ対29の直後に情報カード
Xを検知する出口カードセンサS22が、それぞれ配置
されている。これらのカードセンサS21,S22は、
発光素子71及び受光素子72を対向配置した透過形光
センサから構成されている。
【0103】上記搬送パス22内に受け入れられスキュ
ー補正された情報カードXは、当該カード後端が、入口
カードセンサS21を通過するに至る。その後、情報カ
ードXは、搬送パス22を逆送して、当該情報カードX
の後端が入口カードセンサS21を完全に遮光する位置
まで戻される。その後、再び情報カードXはヒートロー
ラ40方向に送られる。これにより搬送系のバックラッ
シュ等の誤差が除去され、情報カードXの後端が入口カ
ードセンサS21の位置に正確に合わせられる。従っ
て、カードセンサS21が情報カードXの後端を検出し
た位置を基準として、情報カードXを正確にコートフィ
ルムYの転写開始位置に送ることができる。
【0104】(f) コートフィルムYの種類と判別 上記巻取りボビン部32と供給ボビン部31の間に張架
されたコートフィルムYの種類を判別するため、案内ピ
ン36と38との間には、フィルムの両側端部を検出す
る形態でマークセンサS23,S24が配置されてい
る。このマークセンサS23,S24も、発光素子71
及び受光素子72を対向配置した透過形光センサから構
成されている。
【0105】本装置において、交換して使用できるコー
トフィルムYの種類は、通常ホログラムコートフィルム
Y1、強化保護コートフィルムY2、特定画像入りホロ
グラムフィルムY3、及びホログラム層を持たない通常
のコートフィルムである。
【0106】通常のホログラムコートフィルムY1は、
既に図29(a)で説明したように、情報カードXに重
ね合わせた状態で加熱手段で加熱したとき、その加熱さ
れた領域Aについてのホログラム熱溶着フイルム層20
2が熱的破断をして、カード表面に溶着するタイプのフ
ィルムである。薄いフィルムであるため熱溶着が容易で
ある反面、耐久年数が短いという欠点がある。フィルム
の種類の識別上の特徴は、通常のホログラムコートフィ
ルムY1には位置決め用マークがないという点にある。
【0107】強化保護コートフィルムY2は、図29
(b)で説明したように、ホログラム熱溶着フイルム層
202を厚くして耐久年数を高め、その結果熱的破断が
不可能となったため予め切断した長方形のコマの形で、
強化熱溶着フィルム302を透明キャリア301に設け
ておくものである。この強化保護コートフィルムY2の
識別上の特徴は、コマの位置を正しく情報カード上に重
ねる必要があるため、位置決め用のマーク304が透明
キャリア301の一側又は両側に設けられているという
点にある。図16は本装置に用いた強化保護コートフィ
ルムY2の例であり、図29(b)のものとは位置決め
用のマーク304の位置が異なる。即ち、フィルムの幅
方向一側において、コマ302の先頭から一定距離L3
の所に、所定長さL4でマーク304が設けられてい
る。マーク304の長さL4はここではマークセンサS
23の読み取り幅1個分である。
【0108】特定画像入りホログラムフィルムY3は、
通常のホログラムコートフィルムY1と同程度の薄さの
もので、ホログラム熱溶着フイルム層202の熱的破断
ができるものであるが、図17(a)(b)に示すよう
に、情報カードXの特定の位置、例えば所有者写真x2
の領域の一部に重なる位置(割印する形となる位置)に
溶着されることとなるように、熱容着ホログラムコート
フィルム上の予め決まった位置に特定ホログラムパター
ン401が設けられているものである。図17(a)
(b)の場合、情報カードXの幅寸法D1よりも大きな
幅D2の略透明な熱容着ホログラムコートフィルム上の
中央付近に、小エリアの特定ホログラムパターン401
が一定ピッチPで配されており、これらが情報カードX
の表面の所有者写真x2の領域の一部を割印するよう
に、情報カードXの表面に加熱溶着される。
【0109】この特定画像入りホログラムフィルムY3
は、図16の強化保護コートフィルムY2の場合と同様
に、この特定ホログラムパターン401を情報カード上
の所定位置に正しく重ねる必要があるため、位置決め用
のマーク402が透明キャリア上の両側又は一側に設け
られる。図17(a)は、フィルムの幅D2全体に亘る
ストライプ状のマーク402aを位置決め用のマーク4
02として設けた例であり、フィルムの両側部を検出し
ているセンサS23,S24が同時にONしたとき特定
画像入りホログラムフィルムY3と判断される。図17
(b)は透明キャリアの一側に長さL5の幅の位置決め
用のマーク402bを設けた変形例である。マーク30
4の長さL5はここではセンサの読み取り幅2個分であ
り、図16のマークセンサS23,S24の代わりにフ
ィルムの長さ方向に並置した2個のセンサを設け、両セ
ンサが同時にONしたとき特定画像入りホログラムフィ
ルムY3と判断できる。本実施形態では、図17(a)
の特定画像入りホログラムフィルムY3を用いる。
【0110】マークセンサS23,S24は、巻取りボ
ビン部32と供給ボビン部31の間に張架されたコート
フィルムYの幅方向両側に配置されており(図7、図1
6参照)、両マークセンサS23,S24の検知信号の
有無の組合せにより、上記コートフィルムYの種類Y
1,Y2,Y3等が判別される。また、このマークセン
サS23の信号は、コートフィルムYの加熱定着工程に
おいて強化フィルム302の位置出し信号としても兼用
される。
【0111】なお、必要に応じて、図7に示すように位
置決め用のマーク304をフィルムの両側2箇所に設け
た強化保護コートフィルムY2と、図17(b)のよう
にフィルムの一側にのみ位置決め用のマーク402bを
設けた特定画像入りホログラムフィルムY3とを、組み
合わせて用いることもできる。この場合は、マークセン
サS23,S24の検知信号の有無の組合せによるフィ
ルムの種類はY2とY3とが逆になる。
【0112】(g) 制御装置 図10に、前述したオーバコート定着装置20における
制御装置80の概略構成を示す。
【0113】制御装置80は、マイクロプロセッサCP
U82及びメモリROM83,メモリRAM84を備え
てマイクロコンピュータとして構成された制御部81を
主体として構成されており、不揮発性メモリである、電
気的に消去・書込みが可能なプログラマブルROM(E
EPROM)85と、プリンタ1側の通信機能部1Bに
ライン87を介して接続された通信機能部86とを具備
する。なお、プリンタ1側には、フィルムの種類設定手
段93の一部として、入力器1a及び液晶表示器1bを
具備する操作パネル1Aが設けられている。
【0114】制御部81の入力ポートには、昇華型フル
カラープリンタ1の操作パネル1Aに液晶表示器1bと
共に設けられている入力器1a、マークセンサS23,
S24、カードセンサS21,S22、フィルム巻き取
りセンサ65、ヒートローラ40の表面温度を監視する
温度検出器39等からの信号が入力されている。また、
制御部81の出力ポートには、ヒートローラ40のハロ
ゲンランプ41、カム駆動モータ55、フィルム巻取モ
ータ60、カード搬送モータ66等が接続されている。
更に、制御部81には、プリンタ1の操作パネル1Aか
ら、通信機能部1B、ライン87及び通信機能部83を
介して指示されるフィルムの種類(Y2,Y1,Y3,
フィルムなし)を受け入れるようになっている。
【0115】図1に、制御部81によりソフト的に構成
される機能部の詳細をブロック図で示す。
【0116】図1において、90は使用されるコートフ
ィルムYの種類に応じた加熱手段の加熱温度及び情報カ
ードの送り速度を記憶する記憶制御部であり、ROM8
3の中に記憶した温度設定テーブル91及び速度設定テ
ーブル92とを有する。この温度設定テーブル91と速
度設定テーブル92の中には、表1に示すように、コー
トフィルムYの種類毎に、適切なヒートローラ40の加
熱温度Tと、情報カードXの適切な送り速度Vとが記憶
されている。
【0117】
【表1】 また、記憶制御部90は、フィルムの種類格納手段88
に格納された設定フィルムタイプに従って、温度設定テ
ーブル91と速度設定テーブル92から、設定されたコ
ートフィルムYの種類に応じた加熱温度Tと送り速度V
とを呼び出す。尚、フィルムの種類格納手段88は、呼
び出した加熱温度Tと送り速度Vのデータを、それを中
心としてある比率で±5段階に加減する微調整値89を
含んでおり、この微調整値89は個々のフィルムタイプ
毎に操作パネル1Aで設定することができる。上記記憶
制御部90は、呼び出した加熱温度Tと送り速度Vのデ
ータに上記微調整値89に対応した微調整値データ94
を加えることで、最適な加熱溶着を実現することができ
る。微調整値89を設けている理由は、同じ種類のコー
トフィルムYであってもメーカの相違、或いは環境の変
化により、実際に適用する加熱温度Tと送り速度Vの値
を微妙に加減する場合が生ずること、また新しいフィル
ムに対応できるようにするためである。
【0118】(3)動作 (a) フィルムの種類(フィルムタイプ)の設定 フィルムの種類は、次のような手順で設定される。
【0119】電源投入時においては先ず、EEPRO
M85に保持されているデフォルト、または前回設定さ
れたフィルムタイプ、及び個々のフィルムタイプの微調
整値89等がフィルムの種類格納手段88に転送され
る。次いで、操作パネル1Aにおいて、ヒートローラフ
ィルムタイプ設定モードに入ると、定着装置20側のフ
ィルムの種類格納手段88に格納されている現在のフィ
ルムタイプ(Y2,Y1,Y3,フィルムなし)を通信
でプリンタ1側に転送する。この現在のフィルムタイプ
は、プリンタ1側の液晶表示器1bの画面内に表示され
る。
【0120】現在のフィルムタイプが希望するフィル
ムタイプでなかった場合、プリンタ1側では、希望する
フィルムリボンの種類(タイプ)を選択すべく、入力器
1aを操作すると定着装置20側で次のフィルムタイプ
へと変更がなされる。これにより選択されたフィルムタ
イプが通信でプリンタ1側に送られる。この時、変更さ
れたフィルムタイプと微調整値89がフィルムの種類格
納手段88に格納される。上記フィルムタイプと微調整
値89は、同様にEEPROM85にも格納される。
【0121】この時、プリンタ1側では、フィルムリ
ボンのタイプが、操作パネル1Aの液晶表示器1bの画
面内に表示される。そして、入力器1aを操作すること
により、その画面内の表示が、デフォルトのタイプ1
“強化保護コートフィルムY2”からタイプ2“通常ホ
ログラムコートフィルムY1”、タイプ3“特定画像入
りホログラムコートフィルムY3”、タイプ4“コート
フィルム無し”へと順に巡回可能となる。ここで“フィ
ルム無し”とは、昇華型フルカラープリンタ1で任意の
大きさ及び任意の場所に既に転写されたコートフィルム
を、オーバコート定着装置20で、再加熱して接着力を
強固なものにする動作モードをいう。
【0122】上記ステップ〜が繰り返され、選択
画面中の選択状態が希望するフィルムタイプになるまで
選択状態が巡回される。尚、液晶表示器1bの画面内で
フィルムリボンYの1つのタイプを選択した状態下で、
当該タイプの詳細画面へ移行させることができ、そこで
上記選択された「フィルムタイプ」を表すデータに±5
段階の「微調整データ」(表2参照)を付加することが
できる。
【0123】
【表2】 CPU82は、フィルムの種類格納手段88に格納さ
れたフィルムタイプに基づいて、ROM83の温度設定
テーブル91と速度設定テーブル92より、当該フィル
ムタイプについてのヒートローラ40の加熱温度Tと、
情報カードXの適切な送り速度Vのデータ(設定温度、
設定速度)を読み出す。ここで読み出される設定温度T
は、通常ホログラムコートフィルムY1,特定画像入り
ホログラムコートフィルムY3及びフィルム無しの場
合、設定温度T1(=135℃)であるが、強化保護コ
ートフィルムY2の場合はこれより高温の設定温度T2
(=145℃)である。また、読み出される設定速度V
は、強化保護コートフィルムY2の場合に最もゆっくり
の平均速度V1であり、通常ホログラムコートフィルム
Y1及び特定画像入りホログラムコートフィルムY3の
場合は、これより早い平均速度V2、フィルム無しの場
合は若干早めのV3である。
【0124】ここで平均速度と称したのは、カード及び
フィルムリボンの搬送は実際には連続的な送りではな
く、カード搬送モータ66を構成するステッピングモー
タの搬送と停止の繰り返しで行われるからである。即
ち、本実施形態においてROM83の温度設定テーブル
91と速度設定テーブル92に記憶されているデータ
は、このステッピングモータ66の搬送区間と停止区間
の長さである。その具体的数値は、表1に示しており、
強化保護コートフィルムY2の場合(平均速度V1)は
搬送区間250pps,24step、停止区間が60stepである。通
常ホログラムコートフィルムY1及び特定画像入りホロ
グラムコートフィルムY3の場合(平均速度V2)は搬
送区間400pps,24step、停止区間60stepであり、フィル
ム無しの場合(平均速度V3)は搬送区間400pps,24ste
p、停止区間40stepである。
【0125】
【表1】また、CPU82は、微調整値89により、上
記のROM83の設定テーブル91及び92より読み出
された加熱温度Tと送り速度Vのデータを加減する。即
ち、表2に示すように、加熱温度Tと送り速度Vのフィ
ルム毎の微調整値89に対応した微調整値データ94が
ROM83に格納されており、その値に従って、上記読
み出された加熱温度Tと送り速度Vに修正が加えられ
る。本実施形態では、1ステップで1℃の温度微調整
と、1ステップで40msの速度微調整とができる。
【0126】
【表2】(b) フィルムの有無及び種類の判定 図1において、73はフィルムの種類を判定する手段で
あり、フィルムの有無を判定する手段74とマークの種
類を判定する手段75とを有する。フィルムの有無を判
定する手段74は次のように動作する。即ち、フィルム
巻取モータ60が起動して巻取りボビン部32が矢印6
1方向に回転したとき、もしコートフィルムYが存在す
れば、これが引っ張られ、供給ボビン部31が回転す
る。既に述べたように、供給ボビン部31の軸35Bに
は、トルクリミッタ62を介してスリット円板64が固
定されているので、このスリット円板64が回転する。
この回転がフィルム巻き取りセンサ65にて検出され
る。要するに、フィルム有無判定手段74は、このフィ
ルム巻き取りセンサ65からの信号を受け、供給ボビン
部31が回転しているときは、コートフィルムYが存在
すると判断し、その旨の信号を出力する。また、巻取り
ボビン部32と供給ボビン部31の間にコートフィルム
Yが張架されていると判断する。
【0127】マークの種類判定手段75は、コートフィ
ルムYにマークが存在しないか、コートフィルムYの幅
方向片側にマークが存在するか、又はコートフィルムY
の幅方向両側にマークが存在するのかを検出する。
【0128】そして、フィルムの種類判定手段73は、
上記フィルムの有無判定手段74と上記マークの種類判
定手段75との出力から、フィルムの種類を次のように
判定する。即ち、フィルムの有無判定手段74からフィ
ルム有りの検知信号が出力されている状態下で、コート
フィルムYの幅方向両側に配置されたマークセンサS2
3,S24(図7、図16参照)のうちのS23のみが
マーク304を検出(ON)したときは、図16の“強
化保護コートフィルムY2”と判断する。また、フィル
ムの有無判定手段74からフィルム有りの検知信号が出
力されている状態下で、センサS23,S24がマーク
402aを検出して同時にONしたときは図17(a)
の“特定画像入りホログラムフィルムY3”と判断す
る。フィルム有無判定手段74からフィルム有りの出力
信号を受けていない条件下において、マークセンサS2
3,S24のいずれもマークを検出しない場合は、“通
常ホログラムコートフィルムY1”と判断し、フィルム
有無判定手段74からフィルム有りの出力信号が入力さ
れない場合は“フィルム無し”と判断する。
【0129】CPU82は、フィルムの種類格納手段8
8に格納されたフィルムタイプと、フィルムの種類判定
手段73で判定されたフィルムタイプを照合手段95に
より照合する。この照合手段95による照合結果が一致
した場合、コートフィルムYの種類Y1,Y2,Y3等
に対応した温度及び速度の設定データが、温度制御器9
6、昇降制御器97、カード送り制御器98、フィルム
送り制御器99に継続して与えられる。また、照合手段
95による照合結果が一致しない場合は、フィルムの種
類設定手段93において再度フィルムの種類の設定をや
り直す。
【0130】(c) 温度制御器及び昇降制御器の動作 温度制御器96は、上記のようにして与えられた温度の
設定値に基づき、温度検出器39から検出されるヒート
ローラ40の表面温度を監視し、ハロゲンランプ41を
ON,OFF制御することにより、与えられた設定値温
度Tにヒートローラ40の表面温度を維持する。このと
き、温度制御器96は、ヒートローラ40の実際表面温
度が設定温度Tを超えるときはハロゲンランプ41をO
FFし、実際表面温度が設定温度Tを割るときはハロゲ
ンランプ41をONする。維持される温度Tは、通常ホ
ログラムコートフィルムY1,特定画像入りホログラム
コートフィルムY3及びフィルム無しの場合、T1=1
35℃、強化保護コートフィルムY2の場合はT2=1
45℃である。
【0131】但し、この温度制御器96の通電は、昇降
駆動可変機構50の光センサ(位置検出器)56が“転
写”、“頭出し”、又は“交換”位置を検出している場
合にのみ許される。それ以外の時、つまりヒートローラ
40が最下位の転写位置40b、中間の頭出し位置40
a、又は最上位の交換位置40cに位置していない場合
は、次に述べる昇降制御器97から出力される禁止信号
(図示せず)を受け、この温度制御器96の通電が禁止
される。即ち、この温度制御器96は、ヒートローラ4
0が移動している場合には、ハロゲンランプ41の破損
を防ぐため通電をOFFするものである。
【0132】情報カードXがコートフィルムYの転写開
始位置に位置付けられた後、CPU82から転写開始信
号STが、昇降制御器97,カード送り制御器98,フ
ィルム送り制御器99に与えられる。
【0133】昇降制御器97は、光センサ(位置検出
器)56と共働してカム駆動モータ55の起動及び停止
を制御する。即ち、定着動作時には、制御カム51を駆
動するモータ55に回転指令を与え、該制御カム51よ
りヒートローラ40を次のように上下方向に移動させ
る。
【0134】まず、強化保護コートフィルムY2を取り
扱う場合は、ヒートローラ40を、予め中間の頭出し位
置40aにおき、定着作動時には転写位置40bまで下
降させ、そして、転写終了後は、頭出し位置40aに戻
す。ヒートローラ40の上下移動に伴って繰り出される
コートフィルムYの量を最小限に止め、情報カードXに
対する強化保護コートフィルムY2の位置ずれ誤差を低
減するためであり、且つ、強化保護コートフィルムY2
に予備加熱を与えるためである。
【0135】また、特定画像入りホログラムコートフィ
ルムY3を取り扱う場合は、ヒートローラ40を、予め
中間の頭出し位置40aにおき、転写作動時には転写位
置40bまで下降させ、そして、転写終了後は最上位の
交換位置40cに戻す。強化保護コートフィルムY2の
場合のように頭出し位置40aに戻さない理由は、特定
画像入りホログラムコートフィルムY3は強化保護コー
トフィルムY2よりも薄いため、中間の頭出し位置40
aに戻しておくと、特定画像入りホログラムコートフィ
ルムY3に熱ストレスによる伸びやしわが発生したり、
ホログラム部分が変質したりする。そこで、ヒートロー
ラ40を特定画像入りホログラムコートフィルムY3か
ら離すことによりこれを防止するものである。
【0136】ホログラムコートフィルムY1を取り扱う
場合は、正確な位置決めを行う必要がないため、ヒート
ローラ40を、最上位の交換位置40cから最下位の転
写位置40bまで下降させ、転写終了後は最上位の交換
位置40cに戻す。
【0137】フィルム無しの場合は、上記ホログラムコ
ートフィルムY1と同様な動作を行う。
【0138】(d) カード送り制御器及びフィルム送り制
御器の動作 情報カードXがコートフィルムYの転写開始位置に位置
付けられた後、CPU82から転写開始信号STが、カ
ード送り制御器98,フィルム送り制御器99に与えら
れる。
【0139】カード送り制御器98は、転写時において
は、上記の如く読み出されて与えられる搬送速度データ
(平均速度V1,V2,V3)に基づいて、カード搬送
モータ66を制御し、情報カードXを平均速度Vで搬送
する。
【0140】上述したように、カード送り制御器98が
受け取る搬送速度データは、具体的にはステッピングモ
ータの搬送と停止の区間の長さデータである。これは表
1で既に説明したように、強化保護コートフィルムY2
の場合(平均速度V1)は、搬送区間が250pps,24ste
p、停止区間が60stepである。通常ホログラムコートフ
ィルムY1及び特定画像入りホログラムコートフィルム
Y3の場合(平均速度V2)は搬送区間400pps,24ste
p、停止区間60stepであり、フィルム無しの場合(平均
速度V3)は搬送区間400pps,24step、停止区間40step
である。
【0141】
【表1】図2に、転写時の概略動作フローを示す。
【0142】ステップS101において、テーブル92を
参照して使用するフィルムリボンの種類に適した速度設
定値が読み出され、セットされる。ここでは、強化保護
コートフィルムY2を使用する場合、つまり搬送区間が
250pps,24step、転写の行われる停止区間が60stepの場
合を例にする。この例の場合、カード搬送モータ66を
構成するパルスモータに1パルスを加えるとカードが60
0DPI(0.04233mm)移動し、従って24パルス加える
とカードは約1mm移動することになる。移動距離(搬
送区間)を1mmとした理由は、ヒートローラ40に3
kgの荷重を加えるとヒートローラ40のゴムのニップ
幅(つぶれ幅)が2mm程度となることを考慮し、1m
m毎に移動することによりニップ領域をオーバーラップ
させて、加熱特性を向上させているためである。
【0143】次に、フィルムの頭(先頭)の転写を向上
させるために休止状態から転写を開始する(ステップS
102)。パワーダウンモードをセットし、停止区間のス
テップ数をカウントする(ステップS103,S104)。こ
こでパワーダウンモードとは、停止区間において、電流
値を通常の値以下に下げて、パルスモータの発熱等を防
止するものである。但し、あまりに小さい電流値とする
ことは、カードを保持する力が不十分となり、外的要因
によりカードが移動する(ふらつく)ので、好ましくな
く、20%程度とするのがよい。
【0144】上記カウント値が設定条件(停止区間60st
ep)と一致したならば、パワーダウンモードを解除し、
電流値を通常値に戻す(ステップS105,S106)。
【0145】次に、移動のステップ数をカウントし、設
定条件(24step)と一致したならば、つまり1mm移動
したならば、ステップS103に戻り、パワーダウンモー
ドに戻る(ステップS107〜ステップS109、ステップS
103)。
【0146】上記操作(搬送と停止)を繰り返す。そし
て、転写領域が全て転写された時点で、転写を終了する
(ステップS109)。
【0147】フィルム送り制御器99は、所定の1コマ
分が送れるように巻取モータ60を制御し、コートフィ
ルムYの送りを制御する。
【0148】(e) オーバコート定着装置の動作の詳細 次に、図18〜図25を参照しながら、オーバコート定
着装置20の動作について説明する。
【0149】フィルムの種類設定 図18〜図19はフィルムの種類を設定する場合の動作
を示す。
【0150】図18において、制御部81は、電源投入
時等の初期化の要求に応じて、まずヒートローラを最上
位へ移動させる(ステップS1,S2)。次に、制御部
81は、フィルム巻取モータ60に短時間の駆動を指示
し、この駆動時間内に、フィルム巻き取りセンサ65で
供給ボビン部31の回転が検出されたかどうかをチェッ
クする(ステップS3,S4)。供給ボビン部31が回
転し且つフィルム有りの動作タイプであることが確認で
きたとき、又は、供給ボビン部31が回転せず且つフィ
ルム無しの動作タイプであることが確認できたときは、
正常であり、その旨のフラグを立てる(ステップS4〜
S6)。カード搬送モータ66をONして、カードの存
在が確認されたときは、ジャムしなかったことを確認を
して、フイルムを交換するかどうかを質問する(S7〜
S9)。このフィルム交換をするかどうかのリクエスト
受付チェックは、フロー中ではこのステップ9のみに現
れているが、割り込み動作により常時行われている。
【0151】フィルム交換をしたいときは、フィルムY
1,Y2,Y3のうちの1つと交換し、又はフィルムY
1〜Y3の撤去(いずれのフィルムも装置しない)を行
う(ステップS10)。そして、フィルムの種類設定手段
93にて、プリンタ側の操作パネル1Aからフィルムタ
イプ(Y1,Y2,Y3、フィルム無し)の1つを選択
設定して、ステップS1に戻る(ステップS11)。
【0152】上記フィルム交換の結果又は最初から装置
がフィルム交換を要しないときは、フィルムタイプに合
致した設定温度をセットする(ステップS12)。即ち、
制御部81は、温度設定テーブル91から当該フィルム
タイプが強化保護コートフィルムY2の場合は、その設
定温度T2(145℃)を温度制御器96に送る。ま
た、当該フィルムタイプが通常ホログラムコートフィル
ムY1、特定画像入りホログラムコートフィルムY3及
びフィルム無しの場合は、それらに共通の設定温度T1
(135℃)を温度制御器96に送る。
【0153】なお、本実施形態では、操作パネル1Aに
設定されたフィルムタイプ、つまり図1で説明した方法
によりフィルムの種類格納手段88に記憶設定されたフ
ィルムタイプに基づいて、温度設定テーブル91の設定
温度T2(145℃)又はT1(135℃)を読み出
し、これを温度制御器96に送る。しかし、後述するよ
うに、一度フィルムを送ってみて、そのときのフィルム
巻き取りセンサ65の回転の有無及びマークセンサS2
3,S24の検出出力の組合せから、フィルムタイプを
判別し、このフィルムタイプから判断して設定温度をセ
ットすることもできる(図26及び図27参照)。
【0154】上記に次いで、ヒートローラ40の電源を
ONし、設定温度にウォームアップしたら図19のステ
ップS15に進み、定着動作が開始される。そして、本体
たるプリンタ1よりカードを受け取り、次のようにして
転写位置までカードを搬送する(ステップS16〜S1
9)。即ち、まずカードのスキューを補正しながら前進
させ、カードの後端が入口カードセンサS21を通過
し、カードのスキュー補正が完了した後に一旦カードを
入口カードセンサS21を完全に遮光する位置までバッ
クさせる。その後再びカードをヒートローラ40方向に
搬送し、入口カードセンサS21でカードの後端を検出
し、その位置を正しい基準位置とする。これによりバッ
クラッシュ等の誤差を除去する。この基準位置を開始点
としてカード搬送モータ66に加えるべきパルス数を計
算し、当該カードの始端がプラテンローラ27上に乗る
転写位置を割り出す。そして、当該転写位置までカード
を搬送する。
【0155】次に、当該カードの転写位置までカードが
搬送されてきた時点で、フィルムを転写する条件設定の
ためにフィルムの種類をチェックする(ステップS20〜
S50)。なお、フィルムの種類の判別は、図1のフィル
ムの種類判定手段73により上述した方法によりなされ
る。
【0156】強化保護コートフィルムY2の場合 判別の結果、強化保護コートフィルムY2であった場合
は、図20のステップS201に進み、昇降制御器97を
介して、ヒートローラ40を中間の頭出しの位置40a
へ移動する(S201〜S202)。そして、マークセンサS
23がマーク304を検出する位置まで巻取モータ60
でフィルムY2を巻き取り、フィルムの頭出し動作を行
う(S203〜S204)。ヒートローラ40を最下位の転写
位置40bへ移動させる(S205〜S206)。尚、ヒート
ローラ40が移動している間は、ハロゲンランプ41へ
の通電は禁止される。
【0157】次いで、フィルムタイプから搬送条件がセ
ットされる(S207)。即ち、制御部81は、速度設定
テーブル92から当該フィルムタイプY2の設定速度V
1(搬送区間250pps,24step;停止区間60step)をカード
送り制御器98に送る。
【0158】転写が開始され、カード搬送モータ66が
図2の動作フローに従って搬送・停止を繰り返しなが
ら、平均速度V1でカードを搬送する(S208)。転写
の途中で検知マーク304を検出したときは、現在転写
しているフィルムのキャリア上のコマを最終のコマと判
断し、フィルムエンプティのフラグを立てる(S20
9)。フィルムの転写を終了しカードを排出した後、図
示しないフィルムエンプティ信号をプリンタ1側に返
す。所定領域の転写を終了し(S210)、ヒートローラ
40を頭出し位置(中間)40aへ戻して、次の転写動
作のために待機させる(S211)。
【0159】次いで図21のステップS212へ進み、ヒ
ートローラ40が頭出し位置40aに戻ったならば、巻
取モータ60によりフィルムY2を所定量巻取る(S21
3〜S214)。そして、カード搬送モータ66をONし
て、カードの排出を行う(S215〜S216)。
【0160】通常ホログラムコートフィルムY1の場
合 判別の結果、通常ホログラムコートフィルムY1であっ
た場合は、図22のステップS301に進み、ヒートロー
ラ40を最下位の転写位置40bへ移動させる(S301
〜S302)。尚、ヒートローラ40が移動している間
は、ハロゲンランプ41への通電は禁止される。
【0161】次いで、フィルムタイプから搬送条件がセ
ットされる(S303)。即ち、制御部81は、速度設定
テーブル92から当該フィルムタイプY1の設定速度V
2(搬送区間400pps,24step;停止区間60step)をカード
送り制御器98に送る。
【0162】転写が開始され、カード搬送モータ66が
図2の動作フローに従って搬送・停止を繰り返しなが
ら、平均速度V2でカードを搬送する(S304)。転写
途中で検知マークを検出することなく、所定領域の転写
を終えたときは(S305〜S306)、ヒートローラ40を
最上位の交換位置40cへ戻し、次の転写動作のために
待機させる(S307)。ヒートローラ40を中間の頭出
し位置40aにする制御を行わせていないのは、通常ホ
ログラムコートフィルムY1は厚さが薄いため、ヒート
ローラ40を中間の頭出し位置40aに止めておくと、
フィルムY1に熱ストレスによる伸びやしわ等が生じて
しまうためである。また、検知マークを検出した時は、
通常ホログラムコートフィルムY1の終わり、又は、異
なる種類のコートフィルムYが装置されているものと判
断し、エラーを返す。
【0163】次いで、図23のステップS308に進み、
尾引き防止のため、フィルム冷却時間をセットする(S
309〜S310)。また、尾引き防止のため、カードを微量
(約10mm)移動させる(S311)。ここに「尾引き
防止」とは、カード表面に同一面積分だけくり抜く形で
熱溶着転写しようとする際に、その転写工程の終わりに
おいて、カード後端でホログラム転写層がきれいに切断
されず、尾を引く形で余分に付着して来る現象をいう。
つまり、フィルム側から見ると、熱のためカード外の範
囲までホログラム転写層がキャリアから剥離してしまう
現象であり、カード側から見ると、カードの後端に小さ
なひだが付いてしまう現象である。そこで、熱溶着フィ
ルムの剥離の位置の移動と、転写後から剥離するまでに
冷却時間を挿入する。
【0164】次いで、巻取モータ60によりフィルムY
2を所定量巻取る(S312〜S313)。そして、カード搬
送モータ66をONして、カードの排出を行う(S314
〜S315)。
【0165】特定画像入りホログラムコートフィルム
Y3の場合 判別の結果、特定画像入りホログラムコートフィルムY
3であった場合は、図24のステップS401に進み、昇
降制御器97を介して、ヒートローラ40を中間の頭出
しの位置40aへ移動する(S401〜S402)。そして、
マークセンサS23及びS24がマーク402を検出す
る位置まで巻取モータ60でフィルムY3を巻き取り、
フィルムの頭出し動作を行う(S303〜S404)。ヒート
ローラ40を最下位の転写位置40bへ移動させる(S
405〜S406)。尚、ヒートローラ40が移動している間
は、ハロゲンランプ41への通電は禁止される。
【0166】次いで、フィルムタイプから搬送条件がセ
ットされる(S407)。即ち、制御部81は、速度設定
テーブル92から当該フィルムタイプY3の設定速度V
2(搬送区間400pps,24step;停止区間60step)をカード
送り制御器98に送る。
【0167】転写が開始され、カード搬送モータ66が
図2の動作フローに従って搬送・停止を繰り返しなが
ら、平均速度V2でカードを搬送する(S408)。転写
途中で検知マーク402を検出した時は、現在転写して
いるコマを最終のコマと判断し、フィルムエンプティの
フラグを立てる(S409)。転写を終了しカードを排出
した後、図示しないフィルムエンプティ信号をプリンタ
1側に返す。所定領域の転写を終了し(S410)、ヒー
トローラ40を最上位の交換位置40cへ戻し、次の転
写動作のために待機させる(S411)。ヒートローラ4
0を戻す際に中間の頭出し位置40aにする制御を行わ
せていないのは、特定画像入りホログラムコートフィル
ムY3の場合も強化保護コートフィルムY2に比べ厚さ
が薄いため、ヒートローラ40を中間の頭出し位置40
aに止めておくと、フィルムY3に熱ストレスによる伸
びやしわ等が生じてしまうためである。
【0168】次いで、図23のステップS308に進み、
尾引き防止のため、フィルム冷却時間をセットする(S
309〜S310)。また、尾引き防止のため、カードを微量
(約10mm)移動させる(S311)。
【0169】次いで、巻取モータ60によりフィルムY
2を所定量巻取る(S312〜S313)。そして、カード搬
送モータ66をONして、カードの排出を行う(S314
〜S315)。
【0170】フィルム無しの場合 判別の結果、“フィルム無し”であった場合は、オーバ
コート定着装置20は、昇華型フルカラープリンタ1で
任意の大きさ及び任意の場所に既に転写されたコートフ
ィルムを、再加熱して接着力を強固なものにすることに
なる。従って、ヒートローラ40は実際には新たにキャ
リアから転写層を転写することにはならないが、既に転
写層自体は存在するため、本明細書及び請求の範囲で
は、再加熱するだけの場合も「転写」の概念に含める。
【0171】図25のステップS501に進み、ヒートロ
ーラ40を最下位の転写位置40bへ移動させる(S50
1〜S502)。尚、ヒートローラ40が移動している間
は、ハロゲンランプ41への通電は禁止される。
【0172】次いで、フィルムタイプから搬送条件がセ
ットされる(S503)。即ち、制御部81は、速度設定
テーブル92から当該フィルムタイプY1の設定速度V
3(搬送区間400pps,24step;停止区間40step)をカード
送り制御器98に送る。
【0173】転写が開始され、カード搬送モータ66が
図2の動作フローに従って搬送・停止を繰り返しなが
ら、平均速度V3でカードを搬送する(S504)。所定
領域の転写を終えたときは(S505)、ヒートローラ4
0を最上位の交換位置40cへ戻し、次の転写動作のた
めに待機させる(S506)。
【0174】次いで、図21のステップS212に進む
が、巻取モータ60によるフィルム巻取り動作(S213
〜S214)を省略し、そして、カード搬送モータ66を
ONして、カードの排出を行う(S215〜S216)。
【0175】図示実施形態によるオーバコート定着装置
20は、以上のような構成であるので、巻取りボビン部
32と供給ボビン部31との間に張架される種々のコー
トフィルムYの特性に応じた最適な定着処理が可能とな
る。
【0176】更には、上記オーバーコート定着装置20
は、前述の昇華型プリンタで画像印刷及び保護層転写さ
れた情報カードXの定着性向上の目的で、何らのコート
フィルムYをも使用しないで情報カードXへの加熱処理
をすることも可能である。
【0177】(4)他の実施形態 上記図1〜図25の実施形態では、操作者が、操作パネ
ル1Aによりフィルムタイプを選択し、設定すべきフィ
ルムタイプを指示することで、不揮発性メモリ85に所
望のフィルムタイプを記憶するという方法で、フィルム
タイプを設定した。しかし、図26及び図27に示すよ
うにしてコートフィルムの種類を自動識別することもで
きる。
【0178】図26は、制御部81によりソフト的に構
成される機能部のブロック図であり、図1と同一構成要
素には同じ符号を付してある。装置の起動時等にフィル
ムリボンを1コマ巻き上げることにより、フィルムの種
類判定手段73から得られるフィルムタイプに基づいて
各制御器96〜99の動作を許可する。
【0179】図27において、制御部81は、電源投入
時等の初期化の要求に応じて、まずヒートローラを最上
位へ移動させる(ステップS61,S62)。次に、制御部
81は、フィルム巻取モータ60に短時間の駆動を指示
し、この駆動時間内に、フィルム有無判定手段74で、
フィルム巻き取りセンサ65で供給ボビン部31の回転
が検出されたかどうかをチェックする(S63,S64)。
フィルム有無判定手段74で供給ボビン部31が回転し
ないことを確認した場合は、フィルム無しタイプである
旨のフラグをセットする(S65)。また、供給ボビン部
31が回転したことを確認した場合は、フィルムの種類
判定手段73により、マークセンサS23,S24のチ
ェックを行う(ステップS66)。片方のマークセンサS
23だけがマーク304(図16)を検出したときは強
化保護コートフィルムY2である旨のフラグをセットし
(S67、S68)、両方のマークセンサS23,S24が
マーク402(図17)を検出しONしたときは特定画
像入りホログラムコートフィルムY3である旨のフラグ
をセットし(S69、S70)、そして両方のマークセンサ
S23,S24が共にOFFであるときはホログラムコ
ートフィルムY1である旨のフラグをセットする(S6
9、S71)。
【0180】カード搬送モータ66をONして、カード
の存在が確認されたときは、ジャムしなかったことを確
認をして、フイルムを交換するかどうかを質問する(S
72〜S74)。このフィルム交換をするかどうかのリクエ
スト受付チェックは、フロー中ではこのステップ74のみ
に現れているが、割り込み動作により常時行われてい
る。
【0181】フィルム交換をしたいときは、フィルムY
1,Y2,Y3のうちの1つと交換し、又はフィルムY
1〜Y3の撤去(いずれのフィルムも装置しない)を行
う(ステップS75)。そして最初のステップS61に戻る
(ステップS75)。
【0182】上記フィルム交換の結果又は最初から装置
がフィルム交換を要しないときは、フィルムタイプに合
致した設定温度をセットする(ステップS76)。即ち、
制御部81は、温度設定テーブル91から当該フィルム
タイプが強化保護コートフィルムY2の場合はその設定
温度T2(145℃)を温度制御器96に送る。また、
当該フィルムタイプが通常ホログラムコートフィルムY
1、特定画像入りホログラムコートフィルムY3及びフ
ィルム無しの場合は、それらに共通の設定温度T1(1
35℃)を温度制御器96に送る。
【0183】尚、本実施形態においても、個々のフィル
ムタイプの微調整値89は先に述べた実施形態同様に取
り扱われるものである。
【0184】制御部81は、フィルム巻取モータ60に
一定時間の駆動を指示し、この駆動時間内にフィルム巻
き取りセンサ65で供給ボビン部31の回転の有無のチ
ェックと一定時間内にマーク304または402が通過
するか否かをマークセンサS23,S24でチェックす
る。
【0185】このように、一度フィルムを送ってみて、
そのときのフィルム巻き取りセンサ65の回転の有無及
びマークセンサS23,S24の検出出力の組合せか
ら、フィルムタイプを設定するものである(図26及び
図27参照)。この設定方法は、自動的に行われるた
め、特に操作者が設定をする必要が無いという利点を有
する。但し、フィルムの種類を判定するために、フィル
ムを1コマ分ムダにする。
【0186】これに対し、図1及び図18で述べたフィ
ルムタイプの設定方法は、操作パネル1Aから定着装置
側のメモリに記憶させるものであり、上述のようなフィ
ルムの種類判定手段73の判定動作は利用しない。従っ
て、フィルムを1コマ分ムダにすることはないが、操作
者がキー入力操作しなければならない。但し、EEPR
OMに記憶保持させた場合、複数台を利用している場合
に、いずれの定着装置にどのフィルムが入っているかを
確認したり、毎回設定する不便から開放される。
【0187】(5)スタンドアローン・タイプの実施形
態 上記実施形態では、定着装置20が昇華型フルカラープ
リンタ1のオプション機であるものとして説明した。し
かし、定着装置20は単独の装置として用いることが可
能である。
【0188】図28は、カードスタッカ2及び供給ロー
ラ3から成るカード供給部20Aを設けると共に、操作
パネル20Bを設け、スタンドアローン・タイプとして
構成したものである。
【0189】(6)その他の実施形態 なお、上記実施形態の説明においては、コートフィルム
Yの例として、通常ホログラムコートフィルムY1、強
化保護コートフィルムY2、特定画像入りホログラムコ
ートフィルムY3及びフィルム無しのいずれかが選択的
に利用できる装置として説明したが、このうち、強化保
護コートフィルムY2と通常ホログラムコートフィルム
Y1の2つ、強化保護コートフィルムY2と特定画像入
りホログラムコートフィルムY3の2つ、通常ホログラ
ムコートフィルムY1、強化保護コートフィルムY2及
び特定画像入りホログラムコートフィルムY3の3つを
利用できる装置として構成することもできる。
【0190】また、上記実施形態の説明においては、コ
ートフィルムYの例として、通常ホログラムコートフィ
ルムY1、強化保護コートフィルムY2、特定画像入り
ホログラムコートフィルムY3を例示したけれども、本
発明の方法及び装置は、これらに替えて他のコートフィ
ルムYを使用することができることは、改めて指摘する
までもない。
【0191】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のオーバコート定着方法及び装置によれば、次のような
優れた効果を得ることができる。
【0192】(1) 上記した請求項1、2の方法又は
請求項3、12、13の装置によれば、使用することが
予定されているコートフィルムの種類に応じ、その加熱
温度値及び送り速度値が予めメモリに記憶されているの
で、任意のオーバコートフィルムを用い、最適な熱エネ
ルギーにてフィルムを熱転写することができる。従っ
て、各コートフィルムの種類ごとに専用の定着装置を用
意する場合に比べ、経済的に有利である。
【0193】しかも、請求項1の方法又は請求項3、1
2の装置では、設定手段で設定したコートフィルムの種
類が実際に装置されたコートフィルムの種類と照合さ
れ、一致しない限り動作しないので、意図していないコ
ートフィルムに不適切な熱エネルギー条件で、コートフ
ィルムの転写がなされるという不都合が防止され、処理
ミスのないオーバコート定着ができる。
【0194】また、請求項2の方法又は請求項13の装
置によれば、装置の立ち上げ時などにおいて、巻取りボ
ビン部を回してみて、供給ボビン部が回転すればコート
フィルムが存在することになり、このとき、例えば、コ
ートフィルムを1画面分送ってみて、マークセンサによ
りコートフィルムのマークの検出のされ方によって、装
置されたコートフィルムを判定し、その判定結果によ
り、予めメモリに記憶されている加熱温度値データ及び
送り速度値データから、装置されたコートフィルムに最
も適した熱エネルギーのデータを自動的に読み出し、処
理することが可能となる。また、上述の巻取りボビン部
を回した際、供給ボビン部が回転しなければコートフィ
ルムが存在しないことになり、それに応じた処理が為さ
れることになる。
【0195】従って、操作者による入力操作の必要なし
に、コートフィルムの種類を設定することができる。
【0196】(2) 請求項4〜7の方法、又は請求項
8〜11及び請求項21〜24の装置においては、転写
時にコートフィルムに与えるべき熱エネルギーを具体的
なコートフィルムの種類に応じて可変としている。従っ
て、いずれの種類のコートフィルムを使用する場合であ
っても、これを適切に転写することができる。
【0197】特に、強化保護コートフィルムY2は、比
較的厚く耐久性のあるという長所がある反面、それ以外
の通常のホログラムコートフィルムY1や特定画像入り
ホログラムフィルムY3に比べ、多くの転写熱エネルギ
ーを必要とし、通常の転写時の熱ではコマ抜きの熱的破
断が不可能であるという特質がある。しかし、このよう
な強化保護コートフィルムY2の場合でも、その転写熱
エネルギーを大きくするような値として、メモリに、加
熱ローラ(40)の加熱温度値(T2)及び情報カード
(X)の送り速度値(V1)が記憶されるので、これを適
切に転写することができる。
【0198】また、フィルム無しの場合、情報カードに
対してフィルム無しで加熱処理することになる。従っ
て、既に何らかのフィルムがオーバーコートされている
情報カードに対して、このフィルム無しの加熱処理する
と、既存のオーバーコートフィルムを二重加熱、つまり
再定着することになり、その定着力を向上させることが
できる。
【0199】(3) 請求項14、16の装置では、定
着装置側とプリンタ本体側の相互を通信機能部で結び、
コートフィルムの種類等に関するデータを送信・受信す
ることで、情報カードのオーバーコート処理能力の向上
を図ると共に、液晶表示器にフィルムタイプなどを表示
することで操作者にとって操作性が良く利便性を高める
ことができる。
【0200】(4) 請求項15、17の装置によれ
ば、操作者によりフィルムの種類が設定されるか、フィ
ルムの種類判定手段からの判定結果により使用するフィ
ルムの種類が確定されると、その確定的な指示内容が通
信によりEEPROMのような不揮発性メモリに記憶保
持される。従って、電源が切られた後も設定が保持さ
れ、再設定する必要性がない。
【0201】(5) 請求項18の装置によれば、コー
トフィルムの種類、及びコートフィルムがない状態が判
定できる。そして、マークセンサからの検出信号をコー
トフィルムの種類判定に利用するので、検出系統の簡素
化を図ることができる。また、コートフィルムの有無判
定手段の出力信号はコートフィルムの張力状態の確認に
利用でき、またマークの種類判定手段の出力信号は、マ
ーク付きフィルムにおける位置決め検出に利用すること
ができる。
【0202】(6) 請求項19又は20の装置によれ
ば、具体的なコートフィルムの種類を判定できる。つま
り、コートフィルムの存在が確認できているいる状態下
で、マークセンサによりコートフィルムのマークが検出
されたとき、そのマークの種類により、例えば強化保護
コートフィルム(Y2)、特定画像入りホログラムコー
トフィルム(Y3)、通常のホログラムコートフィルム
(Y1)の別が判断される。
【0203】(7) 尚、請求項25にあるように、強
化保護コートフィルム(Y2)は、転写されるコマの大
きさが情報カードの表面よりも僅かに小さく形成する
と、後の剥離を防止することができる。
【0204】(8) 請求項26の装置によれば、強化
保護コートフィルム(Y2)の場合は、最下位の転写位
置のすぐ手前の頭出し位置にヒートローラを位置させて
おき、この頭出し位置から転写位置へ移動させるので、
強化保護コートフィルム(Y2)が一緒に繰り出される
量を少なくし、位置決め誤差は僅かなものに抑えること
ができる。通常のホログラムコートフィルム(Y1)の
場合は最上位の交換位置から最下位の転写位置へ移動さ
せているので、薄いフィルムが中間の頭出し位置(40
c)に停留することで熱ストレスによるコートフィルム
(Y1)の伸びやしわの発生を防止することができる。
【0205】(9) 請求項27の装置によれば、強化
保護コートフィルム(Y2)の場合及び特定画像入りホ
ログラムコートフィルム(Y3)の場合、頭出し位置か
ら転写位置へ移動されるので、コートフィルム(Y2)
の繰り出し誤差が僅かなものに抑えられる。この場合の
特定画像入りホログラムコートフィルム(Y3)の動作
は、最上位の交換位置が動作開始基準位置となる。ま
た、特定画像入りホログラムコートフィルム(Y3)
は、通常のホログラムコートフィルム(Y1)と同様に
フィルムが薄い点を考慮し、最下位の転写位置から最上
位の交換位置へ戻し、中間の頭出し位置には停留させな
いので、熱ストレスによるコートフィルム(Y3)の伸
びやしわの発生を防止することができる。
【0206】(10) 請求項28の装置によれば、ヒ
ートローラの昇降制御は上記各フィルム(Y2、Y1、
Y3)について適切な動作となる。
【0207】(11) 請求項29の装置によれば、フ
ィルム無しの場合は、ヒートローラが最上位の交換位置
から最下位の転写位置へ移動させられるので、必要がな
い時の熱的影響を回避することができる。
【0208】(12) 種々のコートフィルムによって
最適な熱転写条件は異なるものであるが、請求項30の
装置によれば、情報カードを送るステッピングモータの
速度を搬送区間と停止区間の繰り返しとして制御してい
るので、種々の転写条件に対する微妙な調整をすること
が可能となる。
【0209】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る情報カードのオーバコート定着装
置の構成を示す概念図である。
【図2】転写時における情報カードの送りの制御を例示
したフロー図である。
【図3】本発明によるオーバコート定着装置をプリンタ
に接続した状態で示した全体断面図である。
【図4】図3のプリンタ部分を、2つの方向切換器が9
0度転向された状態で示した断面図である。
【図5】本発明によるオーバコート定着装置の拡大断面
図である。
【図6】図5に示した本発明によるオーバコート定着装
置の部分拡大背面図である。
【図7】図5に示した本発明によるオーバコート定着装
置の平面図である。
【図8】図5に示した本発明によるオーバコート定着装
置の右側面図である。
【図9】図5に示した本発明によるオーバコート定着装
置の昇降部を示した拡大縦断面図である。
【図10】本発明によるオーバコート定着装置の制御部
のブロックダイヤグラムである。
【図11】本発明によるオーバコート定着装置における
転写動作とコートフィルムの張架状態との関係を示した
図である。
【図12】本発明におけるヒートローラの頭出し、転
写、交換の各検出位置と制御カムの姿態を示した図であ
る。
【図13】本発明におけるヒートローラの頭出し位置と
制御カムの姿態を示した図である。
【図14】本発明におけるヒートローラの転写位置と制
御カムの姿態を示した図である。
【図15】本発明におけるヒートローラのリボン交換位
置と制御カムの姿態を示した図である。
【図16】本発明の実施形態において用いた強化保護コ
ートフィルムを示した図である。
【図17】特定画像入りホログラムコートフィルムを例
示したもので、(a)は本発明の実施形態において用い
た特定画像入りホログラムコートフィルムを示した図、
(b)は他の特定画像入りホログラムコートフィルムの
例を示した図である。
【図18】本発明によるオーバコート定着装置の制御フ
ローチャートの一部として、フィルムの種類を設定する
場合の動作フローを示した図である。
【図19】本発明によるオーバコート定着装置の制御フ
ローチャートの一部を示した図である。
【図20】本発明によるオーバコート定着装置の制御フ
ローチャートの一部として、強化保護コートフィルムの
場合の転写動作フローを示した図である。
【図21】本発明によるオーバコート定着装置の制御フ
ローチャートの一部を示した図である。
【図22】本発明によるオーバコート定着装置の制御フ
ローチャートの一部として、通常ホログラムコートフィ
ルの場合の転写動作フローを示した図である。
【図23】本発明によるオーバコート定着装置の制御フ
ローチャートの一部を示した図である。
【図24】本発明によるオーバコート定着装置の制御フ
ローチャートの一部として、特定画像入りホログラムコ
ートフィルの場合の転写動作フローを示した図である。
【図25】本発明によるオーバコート定着装置の制御フ
ローチャートの一部として、フィルム無しの場合の定着
動作フローを示した図である。
【図26】本発明に係る情報カードのオーバコート定着
装置の他の実施形態を示す概念図である。
【図27】図26のオーバコート定着装置の制御フロー
チャートの一部を示した図である。
【図28】本発明によるオーバコート定着装置をスタン
ドアローン・タイプとした場合の断面図である。
【図29】コートフィルムと情報カードとの関係を示し
た説明図であり、(a)は通常のホログラムコートフィ
ルムの場合を、(b)は強化保護コートフィルムの場合
を示す図である。
【図30】コートフィルムの説明図であり、(a)はコ
ートフィルムの断面構造を、(b)は熱的破断の状態を
示した断面図である。
【符号の説明】
A 加熱領域 d1,d2 加熱ローラとプラテンローラ間の距離 D1 情報カードXの幅寸法 D2 ベースフィルム(透明キャリア)の幅 L3 コマの端からの距離 L4 マークの長さ S21 入口カードセンサ S22 出口カードセンサ S23,S24 マークセンサ ST 転写開始信号 X 情報カード x1 ID文字 x2 所有者写真 x3 磁気記録層 Y コートフィルム Y1 ホログラムコートフィルム Y2 強化保護コートフィルム Y3 特定画像入りホログラムコートフィルム 1 昇華型フルカラープリンタ 1A 操作パネル 1a 入力器 1b 液晶表示器 1B 通信機能部 2 カードスタッカ 3 供給ローラ 4 第1パス 5 搬送ローラ対 6 第1方向切換器 7 プリンターユニット(第1記録部) 8 加熱記録ヘッド 9 昇華型カラーリボン 10 第2パス 11 リジェクト口 12 第2方向転換器 13 エンコーダユニット(第2記録部) 14 磁気記録ヘッド 15 排出口(連結口) 20 オーバコート定着装置 21 受入口(連結口) 22 搬送パス 23 排出口 24 入口側ローラ対 25 通路ガイド板 26 第1キャプスタンローラ対 27 プラテンローラ 28 第2キャプスタンローラ対 29 排出側ローラ対 30 排出スタッカ 31 供給ボビン部 32 巻取りボビン部 33 ボビン 34 矢印 35 ボビンホルダ 35A,35B 軸 36,37,38 案内ピン 39 温度検出器 40 ヒートローラ 40a 中間の頭出し位置 40b 最下位の転写位置 40c 最上位の交換位置 40A 金属芯体 40B ゴム 41 ハロゲンランプ(ヒータ) 42 支持ブラケット 42a 軸受穴 43 吊下揺動機構 431,432 前後の枠板 433 上方のフレーム 44 摺動台 45 ガイドロッド 46 可動台 47 引張りバネ(第1の弾性体) 48 ガイドロッド 48a ガイド突起 49 圧縮バネ(第2の弾性体) 50 昇降駆動可変機構 51 制御カム 52 カムフォロア 53 軸 54 回転円板 54a,54b,54c 切欠 54 回転円板 55 カム駆動モータ 56 光センサ(位置検出器) 56a,56b フォトインタラプタ 57,59 プーリ及びベルトによる力伝系 58 トルクリミッタ 60 フィルム巻取モータ 61 矢印 62 トルクリミッタ 64 スリット円板 65 フィルム巻き取りセンサ 66 カード搬送モータ 67 出力軸 68,69 ベルト 70 カードスキュー補正ガイド 71 発光素子 72 受光素子 73 フィルムの種類判定手段 74 フィルムの有無判定手段 75 マークの種類判定手段 76 照合手段 80 制御装置 81 制御部(マイクロコンピュータ) 82 CPU 83 ROM 84 RAM 85 EEPROM(不揮発性メモリ) 86 通信機能部 87 ライン 88 フィルムの種類格納手段 89 微調整値 90 記憶制御部 91 温度設定テーブル 92 速度設定テーブル 93 フィルムの種類設定手段 94 微調整値データ 95 照合手段 96 温度制御器 97 昇降制御器 98 カード送り制御器 99 フィルム送り制御器 201 透明キャリア 202 ホログラム熱溶着フイルム層 202a 表面保護層 202b ホログラム層 202c 接着層 301 透明キャリア(ベースフィルム) 302 強化熱溶着フィルム(ホログラム熱溶着フイル
ム) 303 隙間 304,402 マーク 401 特定ホログラムパターン 402a ストライプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−32483(JP,A) 特開 平3−7334(JP,A) 特開 平7−276836(JP,A) 特開 平8−211836(JP,A) 特開 平8−127157(JP,A) 特開 平7−276683(JP,A) 特開 平6−301827(JP,A) 特開 平7−282206(JP,A) 特開 平7−129514(JP,A) 特開 平6−138805(JP,A) 特開 平6−202561(JP,A) 特開 平8−77308(JP,A) 特開 平6−262685(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B42D 5/00 - 15/10 B41J 29/00

Claims (30)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転写時の熱エネルギーの異なる少なくと
    も2種類のオーバコートフィルムのいずれをも装置可能
    とし、その装置された1種のフィルムを情報カード上に
    その表面を被って重ね、その上に加熱手段を載せ、情報
    カードを搬送モータにより送りながら加熱手段で熱を与
    え、情報カードの表面にオーバコートフィルムを転写す
    る定着方法において、 使用することが予定されているコートフィルムの種類に
    応じた加熱手段の加熱温度値及び情報カードの送り速度
    値を、予めメモリに記憶しておき、 使用するコートフィルムの種類を設定手段により設定
    し、 上記設定手段で、上記コートフィルムの種類に応じたメ
    モリの加熱温度データ及び送り速度データを読み出し、 装置されたコートフィルムの種類を判別し、 設定されたコートフィルムの種類と実際に装置されたコ
    ートフィルムの種類とを照合し、 照合結果が一致であることを条件として、情報カードの
    表面にコートフィルムを加熱転写させることを特徴とす
    る情報カードのオーバコート定着方法。
  2. 【請求項2】 情報カードが送られる搬送パスに臨ん
    で、帯状のコートフィルムをその供給ボビン部から巻取
    りボビン部まで緊張状態で延在させ、このコートフィル
    ムを情報が記録された情報カードの表面に積層し、加熱
    手段により該コートフィルムを上記表面に加熱転写する
    情報カードのオーバコート定着方法において、 動作開始信号により上記巻取りボビン部に駆動力を与え
    て、供給ボビン部が回転するか否かによりコートフィル
    ムの有無を判定する工程と、 コートフィルムの存在が確認された後、該コートフィル
    ムの幅方向の一側又は両側に設けられたマークセンサに
    より当該コートフィルムの種類を判定する工程と、 上記2つの判定工程の判定結果に応じて該当するコート
    フィルムに適切な加熱温度値及び情報カードの送り速度
    値を決定する工程と、 上記情報カードの検出により、コートフィルムを挟んだ
    状態で加熱手段を情報カードの表面に一時的に密着させ
    て、情報カードの表面にオーバコートを加熱転写させる
    工程とを含むことを特徴とする情報カードのオーバコー
    ト定着方法。
  3. 【請求項3】 情報を記録された情報カードの表面にコ
    ートフィルムを積層し、加熱手段により該コートフィル
    ムを上記表面に加熱転写する情報カードのオーバコート
    定着装置において、 上記情報カードが送られる搬送パスに臨んで、帯状のコ
    ートフィルムをその供給ボビン部から巻取りボビン部ま
    で緊張状態で延在させ、 制御装置内のメモリに、コートフィルムの種類に応じた
    加熱手段の加熱温度及び情報カードの送り速度を予め記
    憶させておき、 上記制御装置には、 上記巻取りボビン部と供給ボビン部との間に緊張された
    コートフィルムの種類を設定する設定部からの信号と、 動作開始信号により上記巻取りボビン部に駆動力を与え
    て、供給ボビン部が回転するか否かによりコートフィル
    ムの有無を判定する手段からの信号と、 コートフィルムの存在を確認した後、該コートフィルム
    の幅方向の一側又は両側に設けられたマークセンサによ
    りマークの存在及びマークの種類を判定する手段からの
    信号とを入力し、 上記2つの判定手段からの信号と上記設定部からの信号
    とからコートフィルムの種類を確認し、上記制御装置
    に、上記情報カード及び上記コートフィルムの送り動作
    を指示する動作許可信号を入力し、 上記制御装置に予め記憶させたコートフィルムの種類に
    応じた加熱温度及び送り速度を用いて、上記加熱手段の
    加熱温度及び情報カードの送り速度を制御することを特
    徴とする情報カードのオーバコート定着装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2のいずれか記載の情報カ
    ードのオーバコート定着方法において、 上記オーバコートフィルムの種類として、 (a) 転写時の熱ではコマ抜きの熱的破断が不可能で、予
    めホログラム熱溶着フィルムがコマの形で設けられ且つ
    フィルムの幅方向一側又は両側に位置決め用マークが設
    けられた強化保護コートフィルムと、 (b) 転写時の熱でコマ抜きの熱的破断が可能で、位置決
    め用マークが設けられていない通常のホログラムコート
    フィルムとを取扱い、 上記メモリには、上記強化保護コートフィルム、通常の
    ホログラムコートフィルムの種類に応じた転写条件とし
    て、それぞれ加熱ローラの加熱温度値及び情報カードの
    送り速度値を予め記憶したことを特徴とする情報カード
    のオーバコート定着方法。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2のいずれか記載の情報カ
    ードのオーバコート定着方法において、 上記オーバコートフィルムの種類として、 (a) 転写時の熱ではコマ抜きの熱的破断が不可能で、予
    めホログラム熱溶着フィルムがコマの形で設けられ且つ
    フィルムの幅方向一側又は両側に位置決め用マークが設
    けられた強化保護コートフィルムと、 (b) 転写時の熱でコマ抜きの熱的破断が可能で、フィル
    ムの幅方向両側又は一側に位置決め用マークが設けられ
    た特定画像入りホログラムフィルムとを取扱い、 上記メモリには、上記強化保護コートフィルム、特定画
    像入りホログラムフィルムの種類に応じた転写条件とし
    て、それぞれ加熱ローラの加熱温度値及び情報カードの
    送り速度値を予め記憶したことを特徴とする情報カード
    のオーバコート定着方法。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2のいずれか記載の情報カ
    ードのオーバコート定着方法において、 上記オーバコートフィルムの種類として、 (a) 転写時の熱ではコマ抜きの熱的破断が不可能で、予
    めホログラム熱溶着フィルムがコマの形で設けられ且つ
    フィルムの幅方向一側又は両側に位置決め用マークが設
    けられた強化保護コートフィルムと、 (b) 転写時の熱でコマ抜きの熱的破断が可能で、位置決
    め用マークが設けられていない通常のホログラムコート
    フィルムと、 (c) 転写時の熱でコマ抜きの熱的破断が可能で、フィ
    ルムの幅方向両側又は一側に位置決め用マークが設けら
    れた特定画像入りホログラムフィルムとを取扱い、 上記メモリには、上記強化保護コートフィルム、通常の
    ホログラムコートフィルム、特定画像入りホログラムフ
    ィルムの種類に応じた転写条件として、それぞれ加熱ロ
    ーラの加熱温度値及び情報カードの送り速度値を予め記
    憶したことを特徴とする情報カードのオーバコート定着
    方法。
  7. 【請求項7】 請求項1又は2のいずれか記載の情報カ
    ードのオーバコート定着方法において、 上記オーバコートフィルムの種類として、 (a) 転写時の熱ではコマ抜きの熱的破断が不可能で、予
    めホログラム熱溶着フィルムがコマの形で設けられ且つ
    フィルムの幅方向一側又は両側に位置決め用マークが設
    けられた強化保護コートフィルムと、 (b) 転写時の熱でコマ抜きの熱的破断が可能で、位置決
    め用マークが設けられていない通常のホログラムコート
    フィルムと、 (c) 転写時の熱でコマ抜きの熱的破断が可能で、フィル
    ムの幅方向両側又は一側に位置決め用マークが設けられ
    た特定画像入りホログラムフィルムと、 (d) フィルム無しの状態とを取扱い、 上記メモリには、上記強化保護コートフィルム、通常の
    ホログラムコートフィルム、特定画像入りホログラムフ
    ィルム、フィルム無しの種類に応じた転写条件として、
    それぞれ加熱ローラの加熱温度値及び情報カードの送り
    速度値を予め記憶したことを特徴とする情報カードのオ
    ーバコート定着方法。
  8. 【請求項8】 請求項3記載の情報カードのオーバコー
    ト定着装置において、 上記オーバコートフィルムの種類として、 (a) 転写時の熱ではコマ抜きの熱的破断が不可能で、予
    めホログラム熱溶着フィルムがコマの形で設けられ且つ
    フィルムの幅方向一側又は両側に位置決め用マークが設
    けられた強化保護コートフィルムと、 (b) 転写時の熱でコマ抜きの熱的破断が可能で、位置決
    め用マークが設けられていない通常のホログラムコート
    フィルムとを取扱い、 上記メモリには、上記強化保護コートフィルム、通常の
    ホログラムコートフィルムの種類に応じた転写条件とし
    て、それぞれ加熱ローラの加熱温度値及び情報カードの
    送り速度値を予め記憶したことを特徴とする情報カード
    のオーバコート定着装置。
  9. 【請求項9】 請求項3記載の情報カードのオーバコー
    ト定着装置において、 上記オーバコートフィルムの種類として、 (a) 転写時の熱ではコマ抜きの熱的破断が不可能で、予
    めホログラム熱溶着フィルムがコマの形で設けられ且つ
    フィルムの幅方向一側又は両側に位置決め用マークが設
    けられた強化保護コートフィルムと、 (b) 転写時の熱でコマ抜きの熱的破断が可能で、フィル
    ムの幅方向両側又は一側に位置決め用マークが設けられ
    た特定画像入りホログラムフィルムとを取扱い、 上記メモリには、上記強化保護コートフィルム、特定画
    像入りホログラムフィルムの種類に応じた転写条件とし
    て、それぞれ加熱ローラの加熱温度値及び情報カードの
    送り速度値を予め記憶したことを特徴とする情報カード
    のオーバコート定着装置。
  10. 【請求項10】 請求項3記載の情報カードのオーバコ
    ート定着装置において、 上記オーバコートフィルムの種類として、 (a) 転写時の熱ではコマ抜きの熱的破断が不可能で、予
    めホログラム熱溶着フィルムがコマの形で設けられ且つ
    フィルムの幅方向一側又は両側に位置決め用マークが設
    けられた強化保護コートフィルムと、 (b) 転写時の熱でコマ抜きの熱的破断が可能で、位置決
    め用マークが設けられていない通常のホログラムコート
    フィルムと、 (c) 転写時の熱でコマ抜きの熱的破断が可能で、フィ
    ルムの幅方向両側又は一側に位置決め用マークが設けら
    れた特定画像入りホログラムフィルムとを取扱い、 上記メモリには、上記強化保護コートフィルム、通常の
    ホログラムコートフィルム、特定画像入りホログラムフ
    ィルムの種類に応じた転写条件として、それぞれ加熱ロ
    ーラの加熱温度値及び情報カードの送り速度値を予め記
    憶したことを特徴とする情報カードのオーバコート定着
    装置。
  11. 【請求項11】 請求項3記載の情報カードのオーバコ
    ート定着装置において、 上記オーバコートフィルムの種類として、 (a) 転写時の熱ではコマ抜きの熱的破断が不可能で、予
    めホログラム熱溶着フィルムがコマの形で設けられ且つ
    フィルムの幅方向一側又は両側に位置決め用マークが設
    けられた強化保護コートフィルムと、 (b) 転写時の熱でコマ抜きの熱的破断が可能で、位置決
    め用マークが設けられていない通常のホログラムコート
    フィルムと、 (c) 転写時の熱でコマ抜きの熱的破断が可能で、フィル
    ムの幅方向両側又は一側に位置決め用マークが設けられ
    た特定画像入りホログラムフィルムと、 (d) フィルム無しの状態とを取扱い、 上記メモリには、上記強化保護コートフィルム、通常の
    ホログラムコートフィルム、特定画像入りホログラムフ
    ィルム、フィルム無しの種類に応じた転写条件として、
    それぞれ加熱ローラの加熱温度値及び情報カードの送り
    速度値を予め記憶したことを特徴とする情報カードのオ
    ーバコート定着装置。
  12. 【請求項12】 転写時の熱エネルギーの異なる少なく
    とも2種類のオーバコートフィルムのいずれをも装置可
    能とし、その装置された1種のオーバコートフィルム
    を、プラテンローラ上の情報カードにその表面を被って
    重ね、その上に加熱ローラを載せ、情報カードを搬送モ
    ータにより送りながら加熱ローラで熱を与え、情報カー
    ドの表面にオーバコートフィルムを転写する定着装置に
    おいて、上記各コートフィルムの種類に応じた転写条件
    として、加熱ローラの加熱温度値及び情報カードの送り
    速度値を予め記憶したメモリと、 コートフィルムの種類を設定するフィルムの種類設定手
    段と、 該設定手段で設定されたコートフィルムの種類に応じ
    て、上記メモリの加熱温度値データ及び送り速度値デー
    タを読み出す記憶制御部と、 実際に装置されたコートフィルムの種類を検出するフィ
    ルムの種類判定手段と、 設定されたコートフィルムの種類を、上記判定手段によ
    り検出される実際に装置されたコートフィルムの種類と
    照合し、一致したとき転写動作の許可を与える照合手段
    と、 読み出された加熱温度値データを受け、転写動作時に、
    加熱ローラを上記加熱温度値に制御する温度制御器と、 読み出された送り速度値データを受け、転写動作時に、
    情報カードの搬送モータを上記送り速度値に制御するカ
    ード送り制御器とを具備することを特徴とする情報カー
    ドのオーバコート定着装置。
  13. 【請求項13】 転写時の熱エネルギーの異なる少なく
    とも2種類のオーバコートフィルムのいずれをも装置可
    能とし、その装置された1種のオーバコートフィルム
    を、プラテンローラ上の情報カードにその表面を被って
    重ね、その上に加熱ローラを載せ、情報カードを搬送モ
    ータにより送りながら加熱ローラで熱を与え、情報カー
    ドの表面にオーバコートフィルムを転写する定着装置に
    おいて、 上記各コートフィルムの種類に応じた転写条件として、
    加熱ローラの加熱温度値及び情報カードの送り速度値を
    予め記憶したメモリと、 起動時などの動作開始時に、オーバーコートフィルムの
    巻取りボビン部に一時的に駆動力を与える手段と、 装置されたコートフィルムの種類を検出するフィルムの
    種類判定手段と、 該判定手段での判定結果に応じて、上記メモリの加熱温
    度値データ及び送り速度値データを読み出す記憶制御部
    と、 読み出された加熱温度値データを受け、転写動作時に、
    加熱ローラを上記加熱温度値に制御する温度制御器と、 読み出された送り速度値データを受け、転写動作時に、
    情報カードの搬送モータを上記送り速度値に制御するカ
    ード送り制御器とを具備することを特徴とする情報カー
    ドのオーバコート定着装置。
  14. 【請求項14】 請求項12に記載の情報カードのオー
    バコート定着装置において、 前記フィルムの種類設定手段は、更に、前記フィルムの
    種類設定手段から指示される内容に従って、コートフィ
    ルムの種類を変更する通信機能部を具備したことを特徴
    とする情報カードのオーバコート定着装置。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の情報カードのオー
    バコート定着装置において、 前記通信機能部を介して、前記フィルムの種類を設定す
    る設定手段により設定されたコートフィルムタイプ、及
    び個々のコートフィルムの転写条件等を保持する不揮発
    性メモリを更に具備したことを特徴とする情報カードの
    オーバコート定着装置。
  16. 【請求項16】 請求項13に記載の情報カードのオー
    バコート定着装置において、 更に、コートフィルムの種類を設定するフィルムの種類
    設定手段を備え、前記フィルムの種類判定手段による判
    定結果を前記フィルムの種類設定手段に返す通信機能部
    を更に具備したことを特徴とする情報カードのオーバコ
    ート定着装置。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の情報カードのオー
    バコート定着装置において、 前記通信機能部を介して前記フィルムの設定手段に返す
    前記判定結果を、個々のコートフィルムの転写条件とし
    て保持する不揮発性メモリを更に具備したことを特徴と
    する情報カードのオーバコート定着装置。
  18. 【請求項18】 請求項12又は13のいずれか記載の
    情報カードのオーバコート定着装置において、 前記フィルムの種類判定手段は、 オーバーコートフィルムの巻取りボビン部に駆動力を与
    えて、供給ボビン部が回転するか否かによりコートフィ
    ルムの有無を判定するコートフィルムの有無判定手段
    と、 該コートフィルムに設けられたマークを読み取りマーク
    の種類を判定する手段とを有し、 上記有無判定手段から検知信号が出力されないとき“フ
    ィルム無し”と判断し、該有無判定手段から検知信号が
    出力されている状態下で、コートフィルムに設けられた
    マークが検出されたとき、そのマークの種類に応じ、コ
    ートフィルムの種類を判定することを特徴とする情報カ
    ードのオーバコート定着装置。
  19. 【請求項19】 請求項18に記載の情報カードのオー
    バコート定着装置において、 前記コートフィルムに設けられたマークを読み取りマー
    クの種類を判定する手段は2つのセンサからなり、 該2つのセンサの内1つのセンサから検知信号が出力さ
    れた時は、当該コートフィルムを、転写時の熱ではコマ
    抜きの熱的破断が不可能で予めホログラム熱溶着フィル
    ムがコマの形で設けられた強化保護コートフィルムと判
    断し、 該2つのセンサの両方のセンサから共に検知信号が出力
    された時は、当該コートフィルムを、転写時の熱でコマ
    抜きの熱的破断が可能な特定画像入りホログラムフィル
    ムと判断し、 該2つのセンサの両方のセンサから共に検知信号が出力
    されない時は、当該コートフィルムを、転写時の熱でコ
    マ抜きの熱的破断が可能な通常のホログラムコートフィ
    ルムと判断することを特徴とする情報カードのオーバコ
    ート定着装置。
  20. 【請求項20】 請求項18に記載の情報カードのオー
    バコート定着装置において、 前記コートフィルムに設けられたマークを読み取りマー
    クの種類を判定する手段は2つのセンサからなり、 該2つのセンサの内1つのセンサから検知信号が出力さ
    れた時は、当該コートフィルムを、転写時の熱でコマ抜
    きの熱的破断が可能な特定画像入りホログラムフィルム
    と判断し、 該2つのセンサの両方のセンサから共に検知信号が出力
    された時は、当該コートフィルムを、転写時の熱ではコ
    マ抜きの熱的破断が不可能で予めホログラム熱溶着フィ
    ルムがコマの形で設けられた強化保護コートフィルムと
    判断し、 該2つのセンサの両方のセンサから共に検知信号が出力
    されない時は、当該コートフィルムを、転写時の熱でコ
    マ抜きの熱的破断が可能な通常のホログラムコートフィ
    ルムと判断することを特徴とする情報カードのオーバコ
    ート定着装置。
  21. 【請求項21】 請求項12又は13のいずれか記載の
    情報カードのオーバコート定着装置において、 上記オーバコートフィルムの種類として、 (a) 転写時の熱ではコマ抜きの熱的破断が不可能で、予
    めホログラム熱溶着フィルムがコマの形で設けられ且つ
    フィルムの幅方向一側又は両側に位置決め用マークが設
    けられた強化保護コートフィルムと、 (b) 転写時の熱でコマ抜きの熱的破断が可能で、位置決
    め用マークが設けられていない通常のホログラムコート
    フィルムとを取扱い、 上記メモリには、上記強化保護コートフィルム、通常の
    ホログラムコートフィルムの種類に応じた転写条件とし
    て、それぞれ加熱ローラの加熱温度値及び情報カードの
    送り速度値を予め記憶したことを特徴とする情報カード
    のオーバコート定着装置。
  22. 【請求項22】 請求項12又は13のいずれか記載の
    情報カードのオーバコート定着装置において、 上記オーバコートフィルムの種類として、 (a) 転写時の熱ではコマ抜きの熱的破断が不可能で、予
    めホログラム熱溶着フィルムがコマの形で設けられ且つ
    フィルムの幅方向一側又は両側に位置決め用マークが設
    けられた強化保護コートフィルムと、 (b) 転写時の熱でコマ抜きの熱的破断が可能で、フィル
    ムの幅方向両側又は一側に位置決め用マークが設けられ
    た特定画像入りホログラムフィルムとを取扱い、 上記メモリには、上記強化保護コートフィルム、特定画
    像入りホログラムフィルムの種類に応じた転写条件とし
    て、それぞれ加熱ローラの加熱温度値及び情報カードの
    送り速度値を予め記憶したことを特徴とする情報カード
    のオーバコート定着装置。
  23. 【請求項23】 請求項12又は13のいずれか記載の
    情報カードのオーバコート定着装置において、 上記オーバコートフィルムの種類として、 (a) 転写時の熱ではコマ抜きの熱的破断が不可能で、予
    めホログラム熱溶着フィルムがコマの形で設けられ且つ
    フィルムの幅方向一側又は両側に位置決め用マークが設
    けられた強化保護コートフィルムと、 (b) 転写時の熱でコマ抜きの熱的破断が可能で、位置決
    め用マークが設けられていない通常のホログラムコート
    フィルムと、 (c) 転写時の熱でコマ抜きの熱的破断が可能で、フィ
    ルムの幅方向両側又は一側に位置決め用マークが設けら
    れた特定画像入りホログラムフィルムとを取扱い、 上記メモリには、上記強化保護コートフィルム、通常の
    ホログラムコートフィルム、特定画像入りホログラムフ
    ィルムの種類に応じた転写条件として、それぞれ加熱ロ
    ーラの加熱温度値及び情報カードの送り速度値を予め記
    憶したことを特徴とする情報カードのオーバコート定着
    装置。
  24. 【請求項24】 請求項12又は13のいずれか記載の
    情報カードのオーバコート定着装置において、 上記オーバコートフィルムの種類として、 (a) 転写時の熱ではコマ抜きの熱的破断が不可能で、予
    めホログラム熱溶着フィルムがコマの形で設けられ且つ
    フィルムの幅方向一側又は両側に位置決め用マークが設
    けられた強化保護コートフィルムと、 (b) 転写時の熱でコマ抜きの熱的破断が可能で、位置決
    め用マークが設けられていない通常のホログラムコート
    フィルムと、 (c) 転写時の熱でコマ抜きの熱的破断が可能で、フィル
    ムの幅方向両側又は一側に位置決め用マークが設けられ
    た特定画像入りホログラムフィルムと、 (d) フィルム無しの状態とを取扱い、 上記メモリには、上記強化保護コートフィルム、通常の
    ホログラムコートフィルム、特定画像入りホログラムフ
    ィルム、フィルム無しの種類に応じた転写条件として、
    それぞれ加熱ローラの加熱温度値及び情報カードの送り
    速度値を予め記憶したことを特徴とする情報カードのオ
    ーバコート定着装置。
  25. 【請求項25】 請求項21,22,23又は24のい
    ずれか記載の情報カードのオーバコート定着装置におい
    て、 前記強化保護コートフィルムは、転写されるコマの大き
    さが情報カードの表面よりも僅かに小さく形成され、位
    置決め用マークはそれに基づいて情報カードの表面内に
    コマが転写されるように定められていることを特徴とす
    る情報カードのオーバコート定着装置。
  26. 【請求項26】 請求項21記載の情報カードのオーバ
    コート定着装置において、 ヒートローラを、コートフィルムに接触しない最上位の
    交換位置、コートフィルムを情報カード上に圧接する最
    下位の転写位置、及びコートフィルムを少し押し下げて
    転写位置の手前に保持する中間の頭出し位置に変更でき
    る昇降機構と、読み出された加熱温度値データを受け、
    転写動作時に、ヒートローラを、強化保護コートフィル
    ムの場合は頭出し位置から転写位置へ移動させ、通常の
    ホログラムコートフィルムの場合は最上位の交換位置か
    ら最下位の転写位置へ移動させる昇降制御器とを具備す
    ることを特徴とする情報カードのオーバコート定着装
    置。
  27. 【請求項27】 請求項22記載の情報カードのオーバ
    コート定着装置において、 ヒートローラを、コートフィルムに接触しない最上位の
    交換位置、コートフィルムを情報カード上に圧接する最
    下位の転写位置、及びコートフィルムを少し押し下げて
    転写位置の手前に保持する中間の頭出し位置に変更でき
    る昇降機構と、読み出された加熱温度値データを受け、
    転写動作時に、ヒートローラを、強化保護コートフィル
    ムの場合は中間の頭出し位置から最下位の転写位置へ移
    動させ、また特定画像入りホログラムコートフィルムの
    場合は最上位の交換位置から中間の頭出し位置へ移動さ
    せ、その後最下位の転写位置へ移動させて、転写後に最
    上位の交換位置へ戻す昇降制御器とを具備することを特
    徴とする情報カードのオーバコート定着装置。
  28. 【請求項28】 請求項23記載の情報カードのオーバ
    コート定着装置において、 ヒートローラを、コートフィルムに接触しない最上位の
    交換位置、コートフィルムを情報カード上に圧接する最
    下位の転写位置、及びコートフィルムを少し押し下げて
    転写位置の手前に保持する中間の頭出し位置に変更でき
    る昇降機構と、 読み出された加熱温度値データを受け、転写動作時に、
    ヒートローラを、強化保護コートフィルムの場合は中間
    の頭出し位置から最下位の転写位置へ移動させ、特定画
    像入りホログラムコートフィルムの場合は最上位の交換
    位置から中間の頭出し位置へ移動させ、その後最下位の
    転写位置へ移動させ、通常のホログラムコートフィルム
    の場合は最上位の交換位置から最下位の転写位置へ移動
    させる昇降制御器とを具備することを特徴とする情報カ
    ードのオーバコート定着装置。
  29. 【請求項29】 請求項24記載の情報カードのオーバ
    コート定着装置において、 ヒートローラを、コートフィルムに接触しない最上位の
    交換位置、コートフィルムを情報カード上に圧接する最
    下位の転写位置、及びコートフィルムを少し押し下げて
    転写位置の手前に保持する中間の頭出し位置に変更でき
    る昇降機構と、 読み出された加熱温度値データを受け、転写動作時に、
    ヒートローラを、強化保護コートフィルムの場合は中間
    の頭出し位置から最下位の転写位置へ移動させ、特定画
    像入りホログラムコートフィルムの場合は最上位の交換
    位置から中間の頭出し位置へ移動させ、その後最下位の
    転写位置へ移動させ、通常のホログラムコートフィルム
    及びフィルム無しの場合は最上位の交換位置から最下位
    の転写位置へ移動させる昇降制御器とを具備することを
    特徴とする情報カードのオーバコート定着装置。
  30. 【請求項30】 請求項12又は13のいずれか記載の
    情報カードのオーバコート定着装置において、 前記情報カードの搬送モータにステッピングモータを用
    い、 前記メモリには、上記送り速度値データとして、このス
    テッピングモータに繰り返し与える搬送区間と停止区間
    のデータを記憶させておき、 前記カード送り制御器に、このステッピングモータの搬
    送区間と停止区間のデータを与え、転写動作時に、情報
    カードの搬送モータを上記送り速度値に制御することを
    特徴とする情報カードのオーバコート定着装置。
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