JP3272813B2 - 全自動遠心流動バレル加工装置 - Google Patents

全自動遠心流動バレル加工装置

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JP3272813B2
JP3272813B2 JP11269693A JP11269693A JP3272813B2 JP 3272813 B2 JP3272813 B2 JP 3272813B2 JP 11269693 A JP11269693 A JP 11269693A JP 11269693 A JP11269693 A JP 11269693A JP 3272813 B2 JP3272813 B2 JP 3272813B2
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彰宏 木村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、全自動遠心流動バレル
加工装置に関する。
【0002】
【従来技術】従来の遠心流動バレル研磨装置では、実際
の研磨工程が簡単で短時間で終了するのに比べ、内容物
の交換に伴う諸作業が煩雑で長時間を要する欠点があ
り、また、装置周辺を清潔化することが困難であった。
この問題を解決するために以下に説明するように従来よ
り種々の提案がなされている。
【0003】特開昭48−16295号公報は、水平方
向に配設される公転軸の周囲を自転する複数の加工筒の
一端を、公転軸と一体回転するフィーダ筒の先端に相対
回転可能に連結し、このフィーダ筒の他端を公転軸内の
中空部を通じて公転軸の一端開口に連通し、この公転軸
の一端開口から連続的にワーク及び研磨材を投入するこ
とを開示している。研磨済内容物は各加工筒の他端開口
から外部に排出される。
【0004】また、公転するタレットに加工筒を自転可
能に取り付け、このタレットを水平軸を中心として傾動
させて加工筒内の研磨済内容物を外部に排出することも
知られている。 更に、特開昭55−46822号公報で
は、垂直に延設された公転軸に固定されたタレットが複
数の自転軸を公転軸の周囲に自転自在に保持しており、
各自転軸には受け台及び蓋部が配設されている。そし
て、未研磨内容物が充填された上端開口の加工槽を各受
け台上に載置し、自転軸とともに自転、公転可能なクラ
ンプ装置を駆動して受け台及び蓋部の一方を軸方向にス
ライドして蓋部により各加工槽の上端開口を密閉し、こ
の状態で公転軸及び各自転軸を同期回転して加工槽を自
転、公転させ、それにより行われる遠心流動バレル研磨
の終了後、受け台及び蓋部の一方を上記と逆方向へスラ
イドさせて加工槽から蓋部を取り外し、ハンドリング装
置により研磨処理済の加工槽を受け台から取り外し、空
いた受け台に新しい加工槽を載せ、蓋部を再度軸方向へ
スライドさせて各加工槽の上端開口を密閉するとともに
加工槽を軸方向に挟圧し、その後、次の研磨サイクルを
実施している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
従来技術の一つによれば、加工筒内部に付着した研磨
済内容物の完全な除去が容易ではなく、上記した従来技
術の他の一つによれば、装置から取り外した加工槽を他
部署で洗浄処理できるので、研磨済内容物の除去、未研
磨内容物の定量投入が容易という利点はあるものの、な
お以下に述べる欠点があった。
【0006】すなわち、上記した従来技術の他の一つの
クランプ機構では、タレット(公転円盤)に油圧シリン
ダを装着し、これに供給する油圧を制御する必要があ
り、油圧配管構成の複雑化、公転質量の増加、遠心力増
加に伴う回転速度の低下を招き、更に、公転軸が垂直に
形成される縦型装置にしか適用し難いという欠点があっ
た。
【0007】一方、特開昭55−46822号公報に開
示されるクランプ機構では、更に複雑な機構を自転、公
転させる必要がある他、自転軸が加工槽を懸垂する必要
があり、同様に縦型装置にしか適用し難いという欠点が
あった。なお、このような縦型遠心流動バレル研磨装置
では、回転研磨中の重力の影響により、加工槽を深くで
きず、処理能力に限界がある。
【0008】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、構成が簡単で信頼性、耐久性に優れ、公転質量も
削減でき、横型装置にも適用可能なバレル挟持機構を具
備する全自動遠心流動バレル加工装置を提供すること
を、その解決すべき課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の全自動遠
心流動バレル加工装置は、一対の円盤部を有して架台に
支承され、回転駆動源と連結された公転軸と、前記公転
軸の周縁を等分する平行軸線上にあって、前記円盤部に
回転可能に保持された複数対の自転軸と、前記公転軸と
連動して前記自転軸を回転させる遊星運動機構と、ワー
ク及び研磨材を収容し、両端に係合芯出し部を有する複
数のバレルと、前記円盤部からバレル非挟持側へ突出す
る端部から前記公転軸の径方向へ伸びる鍔部を有して前
記各対の自転軸に軸方向摺動自在、相対回転不能に内装
される挟持軸と、記挟持軸を進退動させ、前記挟持軸
と前記係合芯出部との結合を介して前記バレルを着脱自
在に挟持するバレル挟持機構と、前記円盤部の所定の停
止位相にて釈放される処理済バレルの搬出と、新たに着
装される未処理バレルの搬入とを分掌するバレルハンド
リング機構とを備え、前記バレル挟持機構は、前記自転
軸に収容されて前記挟持軸をバレル挟持方向へ付勢する
コイルスプリングと、前記架台に固定されるとともに前
記円盤部の停止位相にて前記鍔部をバレル非挟持方向へ
直線的に付勢して前記バレルを釈放する挟持解除アクチ
エータとを有し、前記挟持解除アクチエータのロッド先
端部は、前記鍔部が前記公転軸の周方向へ出入可能で、
かつ、前記鍔部の公転軌跡を挟む前記鍔部の両側部分を
それぞれバレル非挟持方向へ引き込み可能に前記公転軸
の略径方向に所定間隔を隔てて配設された一対の爪を有
することを特徴としている。請求項2記載の構成は請求
項1記載の全自動遠心流動バレル加工装置において、前
記遊星運動機構は、前記円盤部の少なくとも一方の内部
に形成され、油浴潤滑される密室状の歯車室にて前記公
転軸に相対回転自在に嵌着されかつ前記架台に固定され
る太陽歯車と、前記公転軸に相対回転自在に嵌着されて
前記架台及び 前記太陽歯車を連結するとともに前記円盤
部のバレル非挟持側の端壁を相対回転自在に支持する連
結リングと、前記歯車室内にて前記各自転軸の外周に相
対回転不能に嵌着された自転歯車と、前記前記歯車室内
にて前記太陽歯車及び前記自転歯車と噛合する遊星歯車
とを備え、前記自転軸及び前記挟持軸は、前記歯車室が
内設された前記円盤部を貫通して配設されていることを
特徴としている。
【0010】好適な態様において、前記挟持軸のバレル
挟持側の端部に穿設された孔部に摺動自在に保持される
とともに前記バレルの芯出し凹部に嵌入可能な芯出しピ
ンと、前記孔部に収容されて前記芯出しピンをバレル挟
持方向へ付勢する芯出しスプリングとを備える
【0011】好適な態様において、 前記バレルは、周
壁に開口を有する主筒部と、前記開口を閉鎖する蓋部
と、主筒部に蓋部を挟圧するクランプ部材とからなる。
好適な態様において、前記バレルは、主筒部とその開口
を密閉する蓋部とからなる。好適な態様において、装置
は公転軸が垂直に配設される縦型装置であって、前記挟
持軸の先端部に前記底付バレルを密閉する蓋部が配設さ
れる。
【0012】
【作用】回転駆動源は一対の円盤部を有する公転軸を回
転させるとともに遊星運動機構を駆動し、遊星運動機構
は公転軸周囲の平行軸線上にて複数対の自転軸を回転さ
せる。バレル挟持機構は各対の自転軸に内装される挟持
軸の進退動によりバレル両端の係合芯出部を着脱自在に
挟持する。バレルハンドリング機構は、円盤部の所定の
停止位相にてバレル挟持機構から釈放される処理済バレ
ルを搬出するとともに、新たに着装される未処理バレル
を搬入する。
【0013】ここで、バレル挟持機構の挟持軸は、自転
軸内蔵のスプリングにより付勢されてバレルを挟持す
る。バレル挟持解除時に挟持軸のバレル非挟持側の端部
は挟持解除アクチエータに対面して停止され、挟持解除
アクチエータはこの挟持軸のバレル非挟持側の端部をバ
レル非挟持方向へ変位させてバレルを釈放する。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように本発明の全自動遠心
流動バレル加工装置は、挟持軸とともに自転軸に収容さ
れ、挟持軸をバレル挟持方向へ付勢するバレル挟持用の
スプリングと、バレル脱着時のみ挟持軸のバレル非挟持
側の端部をバレル非挟持方向へ変位させるバレル挟持解
除用の挟持解除アクチエータとを具備しているので、公
転質量の低減とそれに伴う装置の小型化、バレル挟持機
構の構造の簡単化及びそれに伴う信頼性の向上を実現
し、更に横型の遠心流動バレル加工装置の自動化を実現
する。また、請求項1記載の構成によれば、挟持軸をバ
レル非挟持方向に引っ張る一対の爪が、鍔部の公転軌跡
を挟む鍔部の両側に係合し、かつ、コイルスプリングが
自転軸に収容されるので、挟持軸をこじる力ことなる小
付勢力でバレル非挟持方向へ付勢することができるの
で、動作に悪影響を与えることなく耐久性を向上するこ
とができる。また、請求項2記載の構成によれば、自転
軸回転用の遊星歯車機構を密閉する円盤部を軸方向に貫
通して自転軸及び挟持軸を設けたので、潤滑性に優れた
機構を採用しつつ請求項1記載の効果を実現することが
できる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の全自動遠心流動バレル加工装
置の一例を図面を参照して説明する。図1は本装置の平
面図を、図2は本装置の正面図を、図3は本装置の側面
図を示す。この装置は横型全自動遠心流動バレル研磨装
置であって、架台1の左右端部の前後方向中央には軸受
け台11が配設され、軸受け台11上に固定された軸受
け箱13は公転軸2を支承している。
【0016】架台1にはモータ(本発明でいう回転駆動
源)30が固定されており、モータ30はベルトカバー
38内のベルト39を通じて公転軸2を駆動している。
なお、図3ではベルトカバー38は省略されている。公
転軸2には円盤部3、円筒部4が所定間隔を隔てて固定
され、円盤部3には公転軸2を中心として6個の自転挟
持機構5が周方向等間隔かつ自転自在に配設されてい
る。また、円筒部4にも公転軸2を中心として6個の自
転挟持機構6が周方向等間隔かつ自転自在に配設されて
おり、自転挟持機構5の各軸芯は自転挟持機構6の各軸
芯に一致するとともに、公転軸と平行となっている。
【0017】円筒部4は、バレル挟持側すなわち図1及
び図2中の左側の端面をなす円板41、バレル非挟持側
すなわち図1及び図2中の右側の端面をなす円板42、
円板41、42により挟持される両端開口の円筒43と
からなり、これらはボルト(図示せず)により締結され
て、その内部に密閉円筒空間からなる遊星歯車室S(図
5参照)を有している。
【0018】自転挟持機構5、6はそれぞれ密閉された
長円筒形状のバレル7を挟持しており、バレル7は後述
するように自転挟持機構5、6により公転及び自転され
る。また、架台1の左右端部の前部には厚板状の支柱1
4が立設されており、支柱14にはバレル挟持解除用の
油圧シリンダ8が配設されている。この油圧シリンダ8
は自転挟持機構5、6とともに本発明でいうバレル挟持
機構を構成している短軸密閉円筒形状を有する円筒部4
の内部には、油浴潤滑されつつ公転軸2により駆動され
る遊星歯車機構(本発明でいう遊星運動機構)9が内蔵
されている。
【0019】この遊星歯車機構9について図4〜図6を
参照して説明する。図4はこの円筒部4の径方向断面を
示す模式図である。ただし、図4では円筒部4は大径の
円で略示されている。公転軸2には太陽歯車91が相対
回転自在に嵌着されており、太陽歯車91は後述するよ
うに軸受け台11(図1参照)に固定されている。円筒
部4には太陽歯車91と噛合する3個の遊星歯車92
と、遊星歯車92と噛合する6個の自転歯車93とから
なる歯車列が支持されており、自転歯車93は後述する
各自転軸61と結合されている。したがって、公転軸2
とともに円筒部4が回転すると、遊星歯車92及び自転
歯車93は公転軸2の周りを公転し、更に太陽歯車91
と噛合回転する遊星歯車92を介して自転歯車93を自
転させる。なお、自転歯車93は公転1回当たりの自転
が1回となる歯数に設定されており、バレル7は常に静
止姿勢を保って公転される。
【0020】図5に円筒部4の中央部軸方向断面を拡大
図示する。公転軸2にはボス21が嵌着、固定されてお
り、ボス21には円筒部4の円板41がボルト(図示せ
ず)により締結されている。円板41には公転軸2の周
囲に位置して周方向等間隔にピン92aが固定されてお
り、ピン92aにはスリーブ92bにより互いに隔設さ
れた一対の軸受け92cを介して遊星歯車92が支承さ
れている。
【0021】一方、公転軸2にはスリーブ91a、91
bにより互いに隔設された一対の軸受け91cを介して
太陽歯車91が支承されており、太陽歯車91は各遊星
歯車92と噛合している。一方、太陽歯車91の右側に
位置して公転軸2に鍔付きのスリーブ94が嵌着されて
おり、スリーブ94は軸受け94aにより公転軸2に対
して相対回転自在となっている。スリーブ94の左端面
はフランジ状となっていて太陽歯車91の右端面にボル
ト(図示せず)により締結されている。スリーブ94の
右端部は軸受け台11に固定されたサポートプレート9
5の孔95aに嵌入されてボルト(図示せず)などによ
り固定されており、これにより、太陽歯車91はスリー
ブ94及びサポートプレート95を通じて軸受け台11
に固定される。94bは軸受け91cと軸受け94bと
を隔離するスリーブである。円筒部4のバレル非挟持側
の円板42はボス44及び軸受け44aを通じてスリー
ブ94に支承されている。44bはメカニカルシールで
ある。
【0022】図6に自転軸61及び自転挟持機構6の周
辺における円筒部4の断面を拡大図示する。自転軸61
には遊星歯車92と噛合する自転歯車93が嵌着され、
自転軸61及び自転歯車93はスリーブ93aにより相
対回転不能となっている。円筒部4の円板41にはボス
46がボルト(図示せず)により締結されており、ボス
46は軸受け6a、6bを通じて自転軸61を支承して
いる。6cはメカニカルシールである。また、円筒部4
の円板42にはボス47がボルト(図示せず)により締
結されており、ボス47は軸受け6dを通じて自転軸6
1を支承している。6eはメカニカルシールである。
【0023】自転挟持機構6は、自転軸61にメタル軸
受け6fを通じて軸方向摺動自在に保持される挟持軸6
2と、自転軸61の左端の座繰穴61aに摺動自在に保
持されボルト65により挟持軸61の左端に締着される
接続ロッド66と、挟持軸62に巻装されて自転軸61
の左端の座繰穴61aに収容されるスプリング63と、
接続ロッド66の左端に固定されるバレル支持板64
と、挟持軸62の右端に締着される係止ロッド67とか
らなる。したがって、バレル支持板64は挟持軸62を
通じて自転軸61内に軸方向摺動自在に保持されるとと
もに、自転軸61とともに自転、公転する構成となって
いる。
【0024】バレル支持板64のバレル支持側の端面に
は十字形状の突条64aが軸芯から放射方向に突設され
ている。なおこの実施例では、自転軸61に対して挟持
軸62を相対回転不能とするために、図示はしないが自
転軸61と挟持軸62との両摺動面には軸方向に伸びる
ガイド溝及びこのガイド溝に摺動自在に嵌合するガイド
突起が設けられている。したがって、バレル支持板64
は自転軸61とともに常に一定の姿勢を保ち、その十字
形状の突条64aは停止時に常に垂直方向及び水平方向
に伸びるようになっており、後述するバレル7を所定姿
勢でセットし、バレル支持板64を軸方向バレル挟持側
へ変位させることにより、バレル7の後述する十字溝7
4aが突条64aに円滑に嵌合するようになっている。
【0025】スプリング63の基端は自転軸61に係止
され、その先端は接続ロッド66をバレル挟持方向に付
勢している。この付勢により係止ロッド67は挟持軸6
2を通じてバレル挟持方向へ付勢され、係止ロッド67
の左端面は自転軸61の右端面に密接し、これによりバ
レル支持板64のそれ以上のバレル挟持方向への変位が
禁止される。なお、自転軸61はスプリング63の反力
によりバレル非挟持方向(右方)へ後退しないように各
軸受けなどにより円板41、42により支承されてい
る。
【0026】上記説明した自転挟持機構6により、バレ
ル支持板64はスプリング63によりバレル挟持方向に
付勢されてバレル7を挟持し、自転歯車93は遊星歯車
92により駆動されて自転軸61、挟持軸62、バレル
支持板64を自転、公転する。一方、係止ロッド67
は、径大な左端部67a、径小な中央部67b及び径大
な右端部67cを有し、後述する油圧シリンダ8が係止
ロッド67のフランジ状の右端部67cをバレル非挟持
側(右方)へ引き込むと、バレル支持板64がスプリン
グ63の付勢に抗して後退し、バレル支持板64による
バレル7の挟持が解除される。
【0027】図7に自転挟持機構5の周辺における円盤
部3の断面を拡大図示する。円盤部3にはボス31がボ
ルト(図示せず)により締結されており、ボス31は一
対の軸受け31aを通じて自転軸51を支承している。
31b、31cは一対の軸受け31aを隔離するための
スペーサである。32はボス31のバレル非挟持側の開
口を閉鎖する穴付きの蓋板であり、ボス31に固定され
ている。
【0028】自転挟持機構5は、自転軸51にメタル軸
受け51aを介して軸方向摺動自在に保持される挟持軸
52と、挟持軸52に巻装されて自転軸51の孔部に収
容されるスプリング53と、挟持軸52の右端部に固定
されるバレル支持板54と、挟持軸52の座繰穴52a
に嵌挿され、挟持軸52の軸芯に沿って挟持軸52に螺
合するボルト56と、座繰穴52aに摺動自在に嵌入さ
れ、ボルト56に摺動自在に嵌着される芯出しピン55
と、ボルト56に巻装されて挟持軸52の座繰穴52a
に収容される芯出しスプリング58と、挟持軸52の左
端部に締着される係止ロッド57とからなる。
【0029】スプリング53の基端は自転軸51に係止
され、その先端は挟持軸52の段差面をバレル挟持方向
へ付勢している。この結果、挟持軸52は常時、バレル
挟持方向へ付勢されるが、係止ロッド57が自転軸51
の左端面51bに係止されて、挟持軸52及びバレル支
持板54のそれ以上のバレル挟持方向への変位が禁止さ
れる。
【0030】係止ロッド57は、径大な右端部57a、
径小な中央部57b及び径大な左端部57cを有し、後
述する油圧シリンダ8が係止ロッド57のフランジ状の
左端部57cをバレル非挟持側(左方)へ引き込むと、
バレル支持板54がスプリング53の付勢に抗して後退
し、バレル支持板54によるバレル7の挟持が解除され
る。
【0031】芯出しスプリング58の基端は挟持軸52
の座繰穴52a内の段差面に係止され、その先端は芯出
しピン55をバレル挟持方向へ付勢している。付勢され
た芯出しピン55はボルト56の大径の頭部に係止さ
れ、これにより芯出しピン55のそれ以上のバレル挟持
方向への変位が禁止される。これにより、芯出しピン5
5はバレル7を挟持する際にバレル7の芯出し凹部(後
述)に嵌入すべく軸方向に付勢されることになる。
【0032】上記説明した自転挟持機構5により、バレ
ル支持板54はスプリング53によりバレル挟持方向に
付勢されてバレル7を確実に挟持する。また、芯出しピ
ン55は芯出しスプリング58によりバレル非挟持方向
へ後退可能となっているので、自転挟持機構5はバレル
7の挟持時に、自転挟持機構5とバレル7との軸芯一致
が容易となる(芯出しが行われる)。
【0033】このようにして、バレル支持板54はスプ
リング53によりバレル挟持方向に付勢されてバレル7
を挟持し、バレル7とともに自転、公転可能となる。そ
して後述する油圧シリンダ8が係止ロッド57をバレル
非挟持側へ引き込むと、バレル支持板54がスプリング
53の付勢に抗して後退し、バレル支持板54によるバ
レル7の挟持が解除される。
【0034】次に、バレル挟持解除用の油圧シリンダ8
について図8及び図9を参照して説明する。図8は単動
型油圧シリンダ8の平面図を示し、図9はその正面図を
示す。油圧シリンダ8は、支柱14に固定されるシリン
ダ81及びその前後の一対のガイド83と、シリンダ8
1から変位可能に突出するロッド82と、ロッド82先
端に固定されたプレート84と、プレート84の上下端
面に固定されてバレル挟持方向へ互いに平行かつ水平に
延設される一対の挟持プレート85とからなり、挟持プ
レート85のバレル挟持側の端部には互いに対面する方
向へ爪86が突設されている。図8、図9では、油圧シ
リンダ8の一対の挟持プレート85が係止ロッド57
(又は67)の左端部57c(又は右端部67c)を上
下に挟持可能な姿勢となっており、この状態でロッド8
2を後退させると、一対の挟持プレート85が係止ロッ
ド57(又は67)の左端部57c(又は右端部67
c)をバレル非挟持方向へ引き、これにより、バレル支
持板54、64間の間隔が増大して、バレル支持板5
4、64からバレル7が釈放される。
【0035】なおここで重要なことは、挟持プレート8
5をバレル非挟持方向へ変位させない状態において係止
ロッド57、67は一対の挟持プレート85の間に公転
軸2の周方向へ出入自在となっていることである。これ
により、挟持プレート85は係止ロッド57、67の公
転運動を阻害しない。挟持解除予定のバレル7を自転挟
持機構5、6から釈放するには、公転軸2を所定の停止
位相にて停止し、所定の挟持軸52、62に締結された
係止ロッド57、67を挟持プレート85に隣接させ、
その後で油圧シリンダ8を作動させて行われる。83a
はロッド82復帰用のばねである。
【0036】次に、バレル7について図10及び図11
を参照して説明する。図10は図2でいう正面方向から
見た正面図を示し、図11はそのA−A線矢視断面図を
示す。バレル7は主筒部71と、その開口70を閉鎖す
る蓋部72と、後述する係止円板(本発明でいう係合芯
出部)73、74と、4個のクランプ部材75と、置台
76とからなり、主筒部71と蓋部72とは両端密閉の
円筒を軸芯から所定距離離れた位置で軸芯と平行に切断
分離した形状となっており、密閉状態で内部に密閉円筒
空間が形成される。
【0037】主筒部71には開口70を区画して長手方
向に伸びる両周辺部から図11の横方向すなわち図1、
図2における水平方向へ突設される長板状のあり形鍔部
71aを有し、同様に蓋部72の長手方向に伸びる両周
辺部から図11の横方向へあり形鍔部71aと対面可能
にあり形鍔部72aが突設されている。そして、主筒部
71及び蓋部72の内面にはあり形鍔部71a、72a
の内面を含めてゴムライニング層77、78が付着され
ており、図11ではあり形鍔部71a及び72aに挟持
されてゴムライニング層77、78は互いに密着してい
る。そして、ゴムライニング層78には開口70をシー
ルすべく、環状のリップ78aが二重に突設されてい
る。
【0038】あり形鍔部71a及び72aはそれぞれ開
口70から遠ざかるにつれて厚肉となるように外広がり
に形成されており、あり形鍔部71aの上面及び72a
の下面は開口70に対して互いに逆の勾配となってい
る。クランプ部材75は、あり形鍔部71a、72aを
クランプしてバレル7の内部空間を密閉する長尺部材で
あって、図11における断面形状が略コ字状となってい
る。クランプ部材75は長尺方向に伸びるあり溝状の長
溝75aを有し、長溝75aにあり形鍔部71a、72
a及びゴムライニング層77、78が嵌め込まれてい
る。当然、長溝75aの側面はあり形鍔部71aの上面
及びあり形鍔部72aの下面に等しい勾配となってお
り、その結果、クランプ部材75の横方向への離脱が抑
止されるとともに、クランプ部材75の離脱方向への変
位が生じると蓋部72が主筒部71に押し付けられるこ
とになり、それによりゴムライニング層78のリップ7
8aが圧縮され、その反力によりシール効果が一層向上
する。
【0039】なお、クランプ部材75はあり形鍔部71
a、72aの長尺方向の端部から押し込まれる。置台7
6はバレル7を床面やコンベヤなどに置く場合の姿勢を
規定するためのものであり、主筒部71の下面に嵌着、
固定されている。係止円板73、74はボルト(図示せ
ず)により主筒部71の両端面に同心となるように個別
に締結されており、係止円板73の外面の中心にはすり
鉢状の芯出し凹部73aが凹設され、係止円板74の外
面には中心を通る十字溝74aが凹設されている。芯出
し凹部73aには自転挟持機構5の芯出しピン55が嵌
入可能となっており、十字溝74aには自転挟持機構6
のバレル支持板64の十字形状の突条64a(図6参
照)が嵌合可能となっている。
【0040】なお、他の実施例としてバレル支持板64
の自転によりその十字形状の突条64aがバレル7の係
止円板74の十字溝74aに嵌合するものとしてもよ
い。また、係合芯出部は本実施例では係止円板73、7
4で構成したが、バレル73、74の挟持回転、芯出し
が可能な範囲で形状変更は可能である。以上説明したバ
レル7は、次の特徴を有する。
【0041】まず、クランプ部材75をあり形鍔部71
a、72aの一端から長手方向へスライドさせて、クラ
ンプ部材75の長溝75aにあり形鍔部71a、72a
及びゴムライニング層77、78を嵌め込むので、蓋部
72を主筒部71に多少押し付けるだけで容易にクラン
プを完了することができる。また、研磨時における主筒
部71及び蓋部72の内面の磨耗を保護するゴムライニ
ング層77、78を、あり形鍔部71a、72a上へ延
設して、クランプ時の弾性反力を与える構成としている
ので、クランプ時の弾性反力を与えるための特別の弾性
部材の装着を省略することができる。
【0042】更に、両あり形鍔部71a、72aは主筒
部71の開口から遠ざかるにつれて厚肉に形成されてい
るので、クランプ部材75がこの開口から遠ざかる方向
へ外れることが不可能となる。特に、クランプ部材75
はバレル7の自転中、遠心力によって開口から遠ざかる
方向へ付勢されるが、クランプ部材75がこの付勢によ
り変位すると、図11の断面形状からわかるように、ク
ランプ部材75が両あり形鍔部71a、72aを密接方
向に付勢するので、シールは逆に良好となるという利点
が生じる。
【0043】次に、バレルハンドリング装置10につい
て図3、図12及び図13を参照して説明する。バレル
ハンドリング装置10は、公転軸2の軸方向と直角な水
平方向へ延設されるレール101に沿って自走可能な自
走懸架部102と、自走懸架部102から昇降可能に垂
下されるバレル把持部103と、コンベヤ104とから
なり、自走懸架部102及びバレル把持部103は不図
示の給電機構を通じて供給される電力により作動する。
【0044】バレル把持部103は一対のアーム103
aを有し、アーム103aの先端部はバレル7のクラン
プ部材75を把持可能となっている。図12にアーム1
03aでバレル7を把持した状態を示し、図12にアー
ム103aによるバレル7の把持を開放した状態を示
す。間欠運転されるコンベヤ104は図3において紙面
に垂直な水平方向へ延在しており、上流側から未加工バ
レル7を搬入し、バレル把持部103から受け取った加
工済バレル7を下流側へ搬出する。
【0045】以下、この横型全自動遠心流動バレル研磨
装置の動作を説明する。今、研磨処理が終了したものと
する。まず、モータ30を停止してバレル7の自転及び
公転を停止する。このモータ30の停止時、モータ30
は低速回転に切替えられ、支柱11又は支柱14に配設
された位置検出センサ(図示せず)により円盤部3の回
転角が所定の停止角度になったかどうかを検出し、円板
部を常に所定の停止角度で停止させる。この停止状態に
おいて、自転挟持機構5、6から釈放すべきバレル7
(以下、対象バレル7と称する))は図3における右上
位置yに停止させられる。
【0046】次に、バレルハンドリング装置10が対象
バレル7の直上まで走行する。次に、バレルハンドリン
グ装置10のバレル把持部103が対象バレル7を把持
する。次に、対象バレル7を挟持する自転挟持機構5、
6の外側にそれぞれ隣接する油圧シリンダ8が作動し、
自転挟持機構5、6による対象バレル7の挟持を解除す
る。次に、バレルハンドリング装置10がコンベヤ10
4の直上まで走行し、その後、バレル把持部103が降
下し、対象バレル7をコンベヤ104上に載置する。次
に、コンバヤ104が所定搬送距離移動し、バレル把持
部103の直下に未加工バレル7が停止する。次に、バ
レル把持部103がこの未加工バレル7を把持した後、
上昇し、次にバレルハンドリング装置10が未加工バレ
ル7を右上位置yまで移動させ、次に、油圧シリンダ8
による自転挟持機構5、6のバレル非挟持方向への付勢
を解除し、バレル支持板64、54により未加工バレル
7を挟持し、次に、バレル把持部103による未加工バ
レル7の把持を解除し、バレル把持部93を上昇し、そ
してコンベヤ104上に退避させ、その後、モータ30
を駆動して公転軸2を所定角度回転させ、以下順次バレ
ル7の交換を実施し、その後、バレル7を自転、公転さ
せて、未加工バレル7内のワークの研磨を行う。
【0047】以上説明したように本実施例では、自転挟
持機構5、6及び油圧シリンダ8が本発明でいうバレル
挟持機構を構成しているので、バレル挟持及びその解
除、特にその自転、公転する機構部分を簡単、軽量とす
ることができ、信頼性及び耐久性の向上、公転質量低減
による装置の小型化を実現することができる。その他、
芯出しピン55によりバレルの芯出しが可能となってい
るので、芯ズレ及び自転、公転中のバレルの離脱を防止
することができる。
【0048】更に、係止ロッド57c,67cは、油圧
シリンダ8のロッド82の爪86に係止可能に公転、自
転するので、油圧シリンダ8を自転、公転させる必要が
なく、公転質量の削減を実現して、装置の小型化を図れ
る。なお、公転軸2を所定の停止位相で停止させるに
は、円盤部3の回転角度位置をリミットスイッチやロー
タリーエンコーダで検出し、モータ30を制御すればよ
く、自明であるので詳細な説明は省略する。 (実施例2)上記したバレル挟持機構を縦型全自動遠心
流動バレル加工装置に適用した実施例について、以下に
説明する。
【0049】図14は本装置の正面図を、図15は本装
置の平面図を示す。この装置は縦型全自動遠心流動バレ
ル研磨装置であって、基台1aの四隅に支柱1bがそれ
ぞれ立設され、支柱1bの各頂部は天板1cに固定され
ている。基台1a、支柱1b及び天板1cは本発明でい
うフレーム(架台)1を構成している。基台1aの上面
中央及び天板1cの下面中央には軸受け箱13がそれぞ
れ固定され、両軸受け箱13内のラジアル軸受け(図示
せず)は公転軸2を垂直に支承している。更に、基台1
a内の中央部にはスラスト軸受け(図示せず)が内蔵さ
れており、このスラスト軸受けは公転軸2の下端を回転
自在に支承している。
【0050】また、天板1cの上面にはモータ30(本
発明でいう回転駆動源)が固定されており、このモータ
の駆動軸は公転軸2に直結されている。公転軸2には円
盤部3、円筒部4が所定間隔を隔てて固定され、円盤部
3には公転軸2を中心として6個の自転挟持機構5が等
間隔かつ自転自在に配設されている。また、円筒部4に
も公転軸2を中心として6個の自転挟持機構6が周方向
等間隔かつ自転自在に配設されており、自転挟持機構5
の各軸芯は自転挟持機構6の各軸芯に一致するととも
に、公転軸2と平行となっている。自転挟持機構5、6
はそれぞれ密閉された長円筒形状のバレル7を挟持して
おり、バレル7は後述するように自転挟持機構5、6に
より公転及び自転される。
【0051】円盤部3、円筒部4、自転挟持機構5、
6、油圧シリンダ8の基本構成は実施例1と同じであ
る。ただし、油圧シリンダ8(図14参照)が、基台1
a及び天板1cに配設されていること、公転軸2(図1
4参照)が基台1a内蔵のスラスト軸受けにより支承さ
れていること、キャップ92d(図16参照)がピン9
2aに不図示のねじにより被着されていること、太陽歯
車(図17参照)91がスリーブ94、サポートプレー
ト95及び軸受け箱13を通じて基台1aに支承されて
いること、自転軸61(図17参照)がスリーブ93
a、スラスト軸受け6g及びボス48を通じて円筒部4
に支承されていること、軸受けストッパ59(図18参
照)が自転軸51に螺着されている点が実施例1との相
違点である。
【0052】次に、本実施例で用いたバレル7について
図19を参照して説明する。図21はバレル7の軸方向
断面図を示す。バレル7は、深底円筒からなる主筒部7
1と、主筒部71に嵌着されてその開口を閉鎖する浅底
円筒形状の蓋部72とからなる。主筒部71の底板外面
には十字溝71aが凹設されており、蓋部72の外端面
中央には芯出し穴72aが穿設されている。芯出し穴7
2aには芯出しピン55が嵌入可能となっており、十字
溝71aには自転挟持機構6のバレル支持板64の十字
形状の突条64a(図5参照)が嵌合可能となってい
る。蓋部72の底部内面には主筒部71の頂部が嵌入可
能な円形凹部71cが穿設されており、主筒部71の円
筒壁頂部にOリング73が配設されている。更に、蓋部
72の内周面には互いに90度離れて4条の直溝72b
が軸方向に穿設されており、主筒部71の外周面にはこ
れら直溝72bに係止可能な回動禁止ピン73が突設さ
れている。したがって、バレル支持板64の駆動により
主筒部71は蓋部72を回転させる。Oリング73は、
バレル支持板54、64に挟圧されて、バレル7の内部
空間をシールする。
【0053】なお、この実施例ではバレル支持板64は
自転、公転時に姿勢一定であり、その十字形状の突条6
4aは停止時に常に前後方向及び左右方向へ伸びるよう
になっているので、バレル7を所定姿勢でセットし、バ
レル支持板64を軸方向バレル挟持側へ変位させること
により自動的に十字溝71aは突条64aに嵌合する。
ただし、他の実施例としてバレル支持板64の自転によ
りその十字形状の突条64aがバレル7の十字溝71a
に嵌合するものとしてもよい。
【0054】以上説明したバレル7は、簡単な桶状の主
筒部71に蓋部72を被せただけであり、蓋部72の着
脱が容易であるにもかかわらず、バレル7を装置に搬入
したり、装置から搬出したりするに際し、装置やその周
辺が汚れることがない。次に、バレルハンドリング装置
10について図15を参照して説明する。バレルハンド
リング装置10は、ハンドリングロボット100と、コ
ンベヤ200とからなり、床面に固定された基台101
上に軸芯mを中心として水平回動可能に保持される円筒
形状の胴部102と、この胴部102の円周面から径方
向へ進退可能に突設された一本のアーム103と、アー
ム103の先端に固定され上記進退方向と直角な方向か
つ互いに逆方向へ移動可能な一対のハンド104とから
なる。ハンドリングロボット100の上記各部位の動作
自体については周知であるので説明を省略する。
【0055】間欠運転されるコンベヤ200は上流側か
ら未加工バレル7を搬入するとともに、バレル把持部1
03から受け取った加工済バレル7を下流側へ搬出す
る。以下、この縦型縦型全自動遠心流動バレル研磨装置
の動作を説明する。今、研磨処理が終了したものとす
る。まず、モータ30を停止してバレル7の自転及び公
転を停止する。このモータ30を停止する際、モータ3
0は低速回転に切替えられ、天板1cから垂下する不図
示のサポートプレートに固定された位置検出センサ(図
示せず)により円盤部3の回転角が所定の停止角度にな
ったかどうかを検出し、円板部を常にこの停止角度で停
止させる。この停止状態において、自転挟持機構5、6
から釈放予定のバレル7(以下、対象バレルと称する)
は最もハンドリングロボット100に近接している。次
に、ハンドリングロボット100のアーム103が図2
の状態から対象バレルに向けて限界まで伸びる。なおこ
の時、両ハンド104の間隔は広がっており、ハンド1
04は対象バレル7の両側に伸びる。次に、両ハンド1
04の間隔が縮小され、ハンド104は対象バレル7を
把持する。次に、油圧シリンダ8(図14参照)が作動
し、自転挟持機構5、6による対象バレル7の挟持が解
除される。次に、アーム103が図15の位置すなわち
限界まで退却し、その後、胴部102が180度回転
し、その後、アーム103が限界まで伸びる。この結
果、対象バレル7の外底面はコンベヤ200の搬送面の
約1〜2cm程度上方に位置する。次に、両ハンド10
4の間隔が広がり、対象バレル7はコンバヤ200の搬
送面に着座する。次に、アーム103が限界まで退却
し、その後、コンベヤ200が所定搬送距離移動し、対
象バレル7が移動した後に未加工バレルが搬入される。
次に、アーム103がアーム103が限界まで伸び、そ
の後、ハンド104が上記未加工バレルを把持する。次
に、アーム103が限界まで退却し、胴部102が18
0度回転し、その後、アーム103が限界まで伸びる。
この結果、未加工バレルは自転挟持機構5、6間にセッ
トされる。次に、両ハンド104の間隔が広がり、ハン
ド104による未加工バレルの把持が解除され、次にハ
ンド104が限界まで退却する。これにより、一個の加
工済バレル(対象バレル)7が未加工バレルに置換され
る。その後、公転軸2を60度回転して次にバレル置換
を行う動作を5回繰り返し、全ての加工済バレル7を未
加工バレルに置換後、モータ30を駆動してバレル7内
のワークを研磨する。
【0056】上記したハンドリングロボット100の動
作速度及びコンベヤ200の搬送速度はバレル7から内
容物が漏れる心配が無いので、極めて高速に実施するこ
とができ、縦型縦型全自動遠心流動バレル加工装置の加
工時間を従来より格段に向上することができ、かつ装置
周辺の環境を清浄に保つことも可能となる。なお、上記
実施例では装置へのバレル7の搬出入を1台のハンドリ
ングロボット100で実施したが、複数台のハンドリン
グロボットを用いたり、ハンドリングロボットを搬出専
用又は搬入専用としたりすることもできる。 (実施例3)次に、バレル7の変形例を図20を参照し
て説明する。図20はバレル70の軸方向断面図を示
す。
【0057】バレル70は、深底円筒からなる主筒部7
6と、その開口を閉鎖する浅底円筒からなる蓋部77
と、主筒部76及び蓋部77の内面に付着されたゴムラ
イニング層78、79とからなる。主筒部76の底板外
面には十字溝76aが凹設されており、蓋部72の外面
中央には芯出し凹部77aが穿設されている。芯出し凹
部77aには芯出しピン55が嵌入可能となっており、
十字溝76aには自転挟持機構6のバレル支持板64の
十字形状の突条64aが嵌合可能となっている。
【0058】また、蓋部77の内周面は雌螺子面77
b、主筒部76の外周面には雄螺子面が形成され、蓋部
77は主筒部76に螺着されている。上記螺着により、
ゴムライニング層78、79の接合部が弾性変形して内
部のシールが行われる。主筒部71の外周面にはストッ
パリング76bが固定され、ストッパリング76bは蓋
部72の必要以上の旋回によるゴムライニング層78の
必要以上の圧縮を禁止する。
【0059】このようにすれば、蓋部72を主筒部71
に螺着しているので、バレル挟持機構5、6により主筒
部71に蓋部72を強圧しなくてもバレル7の姿勢変化
により内容物が外部に漏れるのを防止することができ、
横型全自動遠心流動バレル加工装置にも適用することが
できる。なお、バレル70の自転に際して、蓋部77は
主筒部76に螺入される方向に付勢されるように螺子が
切られることが好ましい。 (実施例4)更に、バレル7の変形例を図21を参照し
て説明する。図21はバレル700の軸方向断面図を示
す。
【0060】この実施例における挟持軸520にはバレ
ル支持板540が固定されている。このバレル支持板5
40は、図17に示す第2実施例のバレル支持板54か
ら芯出しピン55を省略するとともに、バレル支持板5
40の外周縁からすり鉢状のスカート部541をバレル
挟持方向へ延設してなる。スカート部541はバレル7
00の蓋部を構成している。542はバレル700に被
着されたゴムライニング層である。
【0061】バレル700は深底円筒からなり、バレル
700の内面にはゴムライニング層701が被着されて
いる。バレル700の底板外面には十字溝702が凹設
されており、十字溝702には自転挟持機構6のバレル
支持板64の十字形状の突条64aが嵌合可能となって
いる。更に、バレル700の周壁頂部には全周にわたっ
てスカート部541に密接可能な円鍔部703が張設さ
れている。
【0062】このようにすれば、バレル挟持機構5、6
によりバレル700を挟持する際に、バレル支持板54
0がバレル700の開口を閉鎖することができる。ま
た、スカート部541及び円鍔部703のすり鉢状の接
合面は、バレル支持板540とバレル700との芯合わ
せに有効となる。ゴムライニング層542、701の接
合部はバレル700の挟圧により弾性圧縮されて内部を
シールする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の横型全自動遠心流動バレル加工装置
の平面図である。
【図2】本実施例の横型全自動遠心流動バレル加工装置
の正面図である。
【図3】本実施例の横型全自動遠心流動バレル加工装置
の側面図である。
【図4】遊星歯車機構の説明図である。
【図5】図1の円筒部の一部拡大軸方向断面図である。
【図6】図1の円筒部の一部拡大軸方向断面図である。
【図7】図1の円盤部の一部拡大軸方向断面図である。
【図8】図1の油圧シリンダの平面図である。
【図9】図1の油圧シリンダの正面図である。
【図10】図1のバレルの正面図である。
【図11】図1のバレルの径方向断面図である。
【図12】図1のバレルハンドリング装置の側面図であ
る。
【図13】図1のバレルハンドリング装置の側面図であ
る。
【図14】実施例2の全自動遠心流動バレル加工装置の
正面図である。
【図15】実施例2の全自動遠心流動バレル加工装置の
平面図である。
【図16】図14の円筒部の一部拡大軸方向断面図であ
る。
【図17】図14の円筒部の一部拡大軸方向断面図であ
る。
【図18】図14の円盤部の一部拡大軸方向断面図であ
る。
【図19】図14のバレルの軸方向断面図である。
【図20】実施例3のバレルの軸方向断面図である。
【図21】実施例4のバレルの軸方向断面図である。
【符号の説明】
1 架台、2 公転軸、3 円盤部、4 円筒部(円盤
部)、5、6 自転挟持機構(バレル挟持機構の一
部)、7 バレル、8 油圧シリンダ(挟持解除アクチ
エータ、バレル挟持機構の残部)、9 遊星歯車機構
(遊星運動機構)、10 バレルハンドリング装置(バ
レルハンドリング機構)、30 モータ(回転駆動
源)、51、61 自転軸、52、62 挟持軸、55
芯出しピン、58芯出しスプリング。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B24B 31/033 B24B 31/02 B23Q 3/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の円盤部を有して架台に支承され、回
    転駆動源と連結された公転軸と、 前記公転軸の周縁を等分する平行軸線上にあって、前記
    円盤部に回転可能に保持された複数対の自転軸と、 前記公転軸と連動して前記自転軸を回転させる遊星運動
    機構と、 ワーク及び研磨材を収容し、両端に係合芯出し部を有す
    る複数のバレルと、前記円盤部からバレル非挟持側へ突出する端部から前記
    公転軸の径方向へ伸びる鍔部を有して前記各対の自転軸
    に軸方向摺動自在、相対回転不能に内装される挟持軸
    と、記挟持軸を進退動させ、前記挟持軸と前記係合芯出部
    との結合を介して前記バレルを着脱自在に挟持するバレ
    ル挟持機構と、 前記円盤部の所定の停止位相にて釈放される処理済バレ
    ルの搬出と、新たに着装される未処理バレルの搬入とを
    分掌するバレルハンドリング機構とを備え、 前記バレル挟持機構は、 前記自転軸に収容されて前記挟持軸をバレル挟持方向へ
    付勢するコイルスプリングと、前記架台に固定されると
    ともに前記円盤部の停止位相にて前記鍔部をバレル非挟
    持方向へ直線的に付勢して前記バレルを釈放する挟持解
    除アクチエータとを有し、 前記挟持解除アクチエータのロッド先端部は、前記鍔部
    が前記公転軸の周方向へ出入可能で、かつ、前記鍔部の
    公転軌跡を挟む前記鍔部の両側部分をそれぞれバレル非
    挟持方向へ引き込み可能に前記公転軸の略径方向に所定
    間隔を隔てて配設された一対の爪を有する ことを特徴と
    する全自動遠心流動バレル加工装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の全自動遠心流動バレル加工
    装置において、 前記遊星運動機構は、前記円盤部の少なくとも一方の内
    部に形成され、油浴潤滑される密室状の歯車室にて前記
    公転軸に相対回転自在に嵌着されかつ前記架台に固定さ
    れる太陽歯車と、前記公転軸に相対回転自在に嵌着され
    て前記架台及び前記太陽歯車を連結するとともに前記円
    盤部のバレル非挟持側の端壁を相対回転 自在に支持する
    連結リングと、前記歯車室内にて前記各自転軸の外周に
    相対回転不能に嵌着された自転歯車と、前記前記歯車室
    内にて前記太陽歯車及び前記自転歯車と噛合する遊星歯
    車とを備え、 前記自転軸及び前記挟持軸は、前記歯車室が内設された
    前記円盤部を貫通して配設されている ことを特徴とする
    全自動遠心流動バレル加工装置。
JP11269693A 1993-05-14 1993-05-14 全自動遠心流動バレル加工装置 Expired - Fee Related JP3272813B2 (ja)

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