JPH0573540B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は工作機械により加工するワーク取付け
るワークパレツトを自動的に工作機械に対し脱着
交換するワークパレツトの交換方法及び自動交換
装置に関するのもである。

従来技術及び問題点 ワークを取付けるワークパレツトを工作機械に
対し脱着交換するようにした自動ワーク交換装置
は例えば本出願人に係る特開昭59−59334号公報
により公知である。

従来の自動ワーク交換装置ではワークパレツト
を１個宛ワークパレツト貯留装置と工作機械との
間を移動させるため、加工済みワークと、未加工
ワークの交換のために工作機械の傍らに作業員が
必要であるという欠点があつた。

更にワークパレツトを１個宛ワークパレツト貯
留装置に対し搬出入するため手間がかかるという
欠点があつた。

本発明はこの従来の欠点を解消することを課題
としている。

問題点を解決する手段 本発明は従来の問題点を複数のワークパレツト
をセツトできるパレツトマガジンを設け、そのパ
レツトマガジン全体を交換することを特徴とする
方法と、パレツトマガジンをワークパレツト交換
のためのマガジンステーシヨンと、搬出入位置と
の間で交換するための中間ステーシヨンとマガジ
ンステーシヨンのパレツトマガジンと工作機械と
の間のワーククパレツト交換のため180°対称位置
に配置した２個のワークパレツト掴み部を有する
ワーク交換アームとを設けたことを特徴とする自
動ワークパレツト交換装置により解決した。

実施例 本発明の構成及び作用の詳細を図に示す実施例
に基づいて説明する。

第１図においてワークパレツト１はワークを脱
着可能に固定する支持台２と該支持台２に固定さ
れるホルダー３を有する。ホルダー３の先端軸４
は支持台２の中心穴に嵌入され、先端軸４のねじ
部に螺着されたナツト５により支持台２と固定さ
れる。ホルダー３には交換アーム差込用環状溝６
とワーク保持装置に装着される部分を形成するテ
ーパー軸部７と、装着後装着位置に保持するため
にクランプ装置が作用するクランプ軸部８とを有
する。支持体２にはワークを固定するねじ穴やＴ
溝等の適当する、任意の公知の手段を設けること
ができる。図では省略してある。

第２図〜第４図において、ワークパレツト１は
パレツトマガジン９にセツトされる。図の例では
４個のワークパレツト１を取付けた例を示した
が、個数は４個に限定されず適宜選定できる。

パレツトマガジン９にはワークパレツト１を
夫々装着する台１０が所定の位置に固定され、該
台１０にはホルダー３のテーパー軸部７が接する
テーパー穴部１１が形成されている。台１０は図
に示す如くパレツトマガジン９にボルト等により
固定する構造の他互に一体に形成することも可能
である。台１０に装着したワークパレツト１のホ
ルダー３のクランプ軸部８はパレツトマガジン９
内のガイド穴１２に挿入される。ガイド穴１２を
有するリング１３をパレツトマガジン９の穴１４
に装着する構造を図に示すが、一体構造とするこ
ともできる。リング１３を弾性体として形成しリ
ング内径をクランプ部軸部８が圧入される寸法に
選定すると、リング１３がホルダー３を軽くクラ
ンプする効果を示すこともできる。支持台２の下
面には位置決め穴１５が形成され、パレツトマガ
ジン９に位置決め突起１６を固定し、ワークパレ
ツト１をパレツトマガジン９に装着するとき位置
決め穴１５に位置決め突起１６が差込まれると、
ワークパレツト１のパレツトマガジン９に対し常
に所定の相対位置関係が確保できるので、工作物
を支持台１に取りつける場合も位置決め穴１５と
の相対位置を考慮すれば全ての工作物に対し常に
正しい位置関係に確保することができる。

パレツトマガジン９の底面にはあり溝状のガイ
ド溝１７が形成されている。

第５図において、パレツトマガジン９は自走車
１８又は搬送コンベヤ等により貯留庫より運ば
れ、受入位置もしくは搬出入位置１９において自
走車１８又はコンベア等から中間ステーシヨン２
０の上に図示しない油圧シリンダ等により移送さ
れる。必要によつて自走車１８等と中間ステーシ
ヨン２０の間に移送ガイド手段２１が設けられ、
該移送ガイド手段２１にパレツトマガジン９のガ
イド溝１７が係合案内される。

中間ステーシヨン２０は図示しない垂直軸によ
り回転可能に支持され、図示しないモータ等の駆
動手段により所定角度宛間欠駆動される。図の例
では中間ステーシヨンには２個のパレツトマガジ
ン９が載置できるように形成され、受入位置１９
において移送して載せたパレツトマガジン９を
180°回転して交換位置２２に移動することができ
る。そのとき同時に交換位置２２において中間ス
テーシヨン２０に載せられたパレツトマガジン９
は受入位置１９に移動する。

中間ステーシヨン２０により交換位置２２に運
ばれたパレツトマガジン９はマガジンステーシヨ
ン２３に図示しない油圧シリンダー等により移送
される。中間ステーシヨン２０とマガジンステー
シヨン２３との間に必要に応じてパレツトマガジ
ン９の移送を確実に案内する移送ガイド手段２４
が設けられる。

マガジンステーシヨン２３は図示しないモータ
等の駆動軸により図示しない垂直軸のまわりに回
転可能に支持され、マガジンステーシヨン２３に
パレツトマガジン９のガイド溝１７が係合する状
態でパレツトマガジン９は載置される。マガジン
ステーシヨン２３は所定角度宛、図の例のように
４個のワークパレツト１を載せるパレツトマガジ
ン９の場合には90°宛回転し、ワークパレツト１
が順次１個宛ワークパレツト交換アーム２５によ
る着脱位置に移される。

ワーク交換アーム２５により掴まれたワークパ
レツト１はワーク交換アーム２５の回転によりパ
レツトマガジン９の上から工作機械２６のテーブ
ルの所定位置に送られる。同時にこのとき工作機
械２６のテーブルにおける加工済のワークパレツ
トがワーク交換アーム２５によりパレツトマガジ
ン９の上に移される。

ワーク交換アーム２５は第６図〜第８図に示す
ようにアーム部２７を有する。アーム部２７は回
転中心に対しほぼ対称状に形成されている。説明
を簡単にし、図の煩雑化を避けるため半分を省略
した図により説明する。ワーク交換アーム２５は
回転中心を間にして180°対称な位置に２個所掴み
部２８を有し、夫々の掴み部の作動に関連する部
材が対称に２組存在することになるが、半分の１
組を図示する。

各掴み部２８は２つの瓜３２，３３を有し、該
爪３２，３３は支持ピン３４により腕３５に回動
可能に支持される。腕２９はベース３６に長手中
心線に沿つて移動できるように支持される。アー
ム部２７は腕３５とベース３６とにより構成され
る。

腕３５は例えばありみぞガイドのような公知の
任意の方法でベース３６に摺動可能に支持され、
腕３５とベース３６とにより長手方向移動自在な
アームを形成する。ベース３６は実質的には２個
の流体圧ピストンシリンダーとして形成され、各
１個のピストン３７が摺動可能に収容されてお
り、ピストン３７に固定されたピストンロツド３
８の端部に腕３５がボルト等により固定されてい
る。

ベース３６の中空部の両端には夫々封塞部４０
が中央部に中央封塞部材３９が装着され中空部は
外部に対し封塞されている。中央封塞部材３９
は、ベース３６に形成された第１流路４１と連通
する流体室４３を有し、ピストン３７の一端に圧
力を作用する流体を通す。封塞部材４０にはベー
ス３６の第２流路４４に環状溝４５を介して連通
する流体室４６を有する。封塞部材４０はピスト
ンロツド３８が液封状に貫通するように形成され
ている。第１流路４１及び第２流路４４はそれぞ
れ圧力流体源に制御弁等を介して接続される。図
示しない制御弁の作用によりピストン３７が図の
左方に向かう力を受けるとき、ベース３６に対し
腕３５が左方へ移動する。又逆にピストン３７に
図の右方に向かうを作用すると腕３５は右方へ移
動する。

ベース３６は図の中央の部分が昇降装置４７に
取付けられている。

腕３５の爪３２，３３の後端にそれぞれ当接す
るように爪用第１ピストン４８と爪用第２ピスト
ン４９が設けられており、両ピストン４８，４９
は腕３５に設けた共通のシリンダー穴５０の中に
摺動可能に装着されている。シリンダー穴５０の
中央に流路５１が開口し、流体が両ピストン４
８，４９を爪３２，３３の後端に押圧するように
供給される。流路５１はホース５２によりベース
３６に設けられた第３流路５３に連通している。
爪３２，３３の先端はピストン４８，４９の押圧
力により互いに接近して、間にワークパレツト１
のホルダー３を把持する習性を与えられている。

爪３２，３３はそれぞれホルダー３の環状溝６
にはまり、きつちり環状溝６に接するように円弧
状のつかみ部を形成されている。腕３５の先端に
はホルダー３を把持するため爪３２，３３がホル
ダー３に押し込まれたとき、ホルダー３の外周に
当接してホルダー３に対する位置決め作用をする
円弧面をもつた当接部５４が設けられている。当
接部５４にはホルダー３の環状溝６にはまりこむ
位置決め部材５５が取付けられている。

昇降装置４７は第９図、第１０図に示すように
ケーシング５６に軸受５７により回動自在に支持
された支柱５８と、フレーム６０に固定されたシ
リンダー装置６１とを有する。支柱５８はベース
３６と固定又は一体形成される。

支柱５８には歯車６２、例えば傘歯車が固定さ
れ、該歯車６２は駆動歯車６３、例えば駆動傘歯
車とかみ合つている。駆動歯車６３はフレーム６
０に固定された駆動モータ６４、例えばサーボモ
ータの出力軸に固定されている。支柱５８は一例
として駆動モータ６４により180°宛回転される。

支柱５８にはベース３６の第１通路４１及び第
２通路４４と第３通路５３とにそれぞれ通じる通
路６７と６８が形成される。

通路６７と６８はそれぞれ公知なる回転継手６
９により図示しない管路を介して流体源と接続さ
れる。

支柱５８には第９図及び第１１図に示すように
端部にストツパー部７０が固定されるか一体形成
される。ストツパー部７０には支柱５８の回転範
囲を限定する作用をし、ケーシング５６に螺着さ
れた第１ストツパーピン７１と第２ストツパーピ
ン７２にストツパー部７０の隆起部が当接するま
で支柱５８は回転可能である。

支柱５８には第１作動リング７３と第２作動リ
ング７４とが周方向の位置調節可能に固定され、
それぞれに関連して第１２図に示すようにケーシ
ング５６に固定した正転用減速支持スイツチ７５
と逆転用減速支持スイツチ７６と正逆転１個宛４
個の停止スイツチ７７とが設けられている。

前記ケーシング５６はシリンダー装置６１のピ
ストンロツド７７に固定され、該ピストンロツド
７７はシリンダー装置６１のシリンダーケーシン
グ７８内を摺動するピストン７９に固定れてい
る。シリンダーケーシング７８は上昇用流体供給
口８０と下降用流体供給口８１とを有し、外部か
らの公知の流体供給制御によりピ７９を上下する
ことにより支柱５８すなわち交換アーム３１を昇
降動する。

交換アーム２５は第５図に示す待機位置におい
て、ピストン３７の作動により腕３５がベース３
６に対し移動する。これによりマガジンステーシ
ヨン２３のパレツトマガジン９の上の脱着位置に
あるワークパレツト１のホルダー３の環状溝６の
中に交換アーム２５の爪３２，３３が係合しホル
ダー３を把持する。

次いでピストン７９の作動により昇降装置４７
が上昇動し、交換アーム３１が上昇することによ
り、ワークパレツト１をパレツトマガジン９から
抜き取る。

次いでピストン７９がピストン３７の一方又は
両方の作動により待機位置に交換アーム２５のア
ーム部２７が移動する。

工作機械２６におけるワークの加工が終わると
前記と反対側のピストン３７によりアーム部２７
が反対方向に移動し、高速機械上のワークパレツ
ト１のホルダー３の環状溝６に爪３２，３３が係
合し、ホルダー３を把持する。その後ピストン７
９の作動により昇降装置４７が上昇動し、交換ア
ーム２５が上昇することによりワークパレツト１
は工作機械のワーク保持装置から抜き取られる。

次いで駆動モータ６４の作動により支柱５８が
回転し、交換アーム２５の向きが180°支柱５８の
中心軸のまわりに変位する。ここでピストン７９
の作動により昇降装置４７が加工動することによ
り、ピストン３７の作動によりアーム部２７が所
定位置に移動した後の交換アーム２５はワークパ
レツト１を工作機械かパレツトマガジン９のいず
れか一方の所定位置に装着し、更にピストン３７
による反対方向の移動により爪３２，３３がワー
クパレツト１から離脱し、他方のワークパレツト
１をパレツトマガジン９と工作機械のうちの他方
の位置に移動する。この動きにピストン７９によ
る昇降動を加えることによりワークパレツト１は
所定の位置に装着される。再度交換アーム２５は
ピストン３７による移動とピストン７９による昇
降動により待機位置に戻る。この間にパレツトマ
ガジン９が回動し、次のワークパレツト１が脱着
位置に移動され、上記の過程をくり返す。

本発明により自走車１８等により運ばれるパレ
ツトマガジン９は受入位置もしくは搬出入位置に
おいて油圧シリンダ等により中間ステーシヨン２
０の上に移送され、載せられたパレツトマガジン
９は中間ステーシヨン２０の回転により交換位置
に送られる。このとき交換位置においてマガジン
ステーシヨンから移送された加工済ワークパレツ
ト１を有するパレツトマガジン９は交換位置から
受入位置に送られる。加工済パレツトマガジン９
は自走車１８等により次工程へ送られる。交換位
置に送られた新しいパレツトマガジン９はマガジ
ンステーシヨン２３に油圧シリンダー等により送
られ、そこで間欠回転によりワークパレツト１を
順次前記の作動方向により交換アーム２５により
工作機械２６に送られ、加工される。

加工済のワークパレツト１はパレツトマガジン
９に戻される。全部のワークパレツト１、図の例
では４個のワークパレツト１の加工が済むと、そ
のパレツトマガジン９は油圧シリンダー等の作動
によりマガジンステーシヨン２３から中間ステー
シヨン２２に移送される。以下上記の過程をくり
返す。

効 果 本発明により、パレツトマガジンを交換単位と
してワークパレツトを交換することになるので、
複数のワークパレツトを加工する間交換の必要が
ない。そこで１つの交換から次の交換迄の時間が
長くなる。従つて貯蔵庫では一度に多数のワーク
パレツトを交換でき、貯蔵庫と中間ステーシヨン
との間の自走車の搬送頻度が少なくなるという利
点が得られた。又パレツトマガジンの交換は工作
機械によるワークパレツトの加工中に行うことが
できるので、高速機械を必要以上に停止する必要
がなくなり、稼働効率が高くなつた。またパレツ
トマガジンに対するワークパレツトの交換はワー
ク貯蔵所で行い、工作機械の傍で行う必要がない
ので工作機械の無人化が可能になつた。このこと
は１つについての加工時間の短い小型のワークの
場合に特にメリツトが大である。

本発明によりパレツトマガジンを使用し、２つ
の掴み部を有する交換アームを用いることにより
ワークパレツトの交換に要する時間を半減するこ
とができ、工作機械の停止時間が短くなつた。

【図面の簡単な説明】

第１図はワークパレツトの断面図、第２図はパ
レツトマガジンとワークパレツトを示す平面図、
第３図は第２図の−断面図、第４図は第２図
の右側面図、第５図は本発明に係るパレツト交換
装置の全体平面略図、第６図は交換アームの平面
図、第７図は交換アームの正面断面図、第８図は
第７図の−断面図、第９図は昇降装置の断面
図、第１０図は第９図の上部の一部の側面図、第
１１図は第９図の−断面図、第１２図は
第９図の−断面図である。 １……ワークパレツト、９……パレツトマガジ
ン、１９……搬入出位置、２０……中間ステーシ
ヨン、２２……交換位置、２３……マガジンステ
ーシヨン、２５……交換アーム、２８……掴み
部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ワークを取付可能なるワークパレツトをワー
   ク交換アームにより工作機械に脱着するワークパ
   レツトの交換方法において、複数のワークパレツ
   トを脱着可能にしたパレツトマガジンを用いるこ
   とと、ワーク交換アームによる交換位置に複数の
   ワークパレツトを取付けたパレツトマガジン全体
   を交換配置することを特徴とするワークパレツト
   の交換方法。 ２ 複数のワークパレツトをセツトするパレツト
   マガジンと、少なくとも２個のパレツトマガジン
   を載置可能に形成し、搬入出位置と交換位置との
   間を回転可能な中間ステーシヨンと、該中間ステ
   ーシヨンの交換位置に近い位置に回転可能に支持
   され前記パレツトマガジンを載置可能なるマガジ
   ンステーシヨンと、180°対象な位置に配置した２
   個のワークパレツト掴み部を有しマガジンステー
   シヨンと工作機械との間を回転可能に支持された
   ワーク交換アームとを有することを特徴とする自
   動ワークパレツト交換装置。