JP3272486B2 - パワーユニットの総合制御装置 - Google Patents

パワーユニットの総合制御装置

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JP3272486B2
JP3272486B2 JP16175893A JP16175893A JP3272486B2 JP 3272486 B2 JP3272486 B2 JP 3272486B2 JP 16175893 A JP16175893 A JP 16175893A JP 16175893 A JP16175893 A JP 16175893A JP 3272486 B2 JP3272486 B2 JP 3272486B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動変速機を備えた車両
におけるパワーユニットの総合制御装置に関し、特に、
温間始動後の車両加速時におけるエンジン回転数のフラ
ットスポット化を回避する対策に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両用のエンジンでは、吸気系
に吸気温センサを設けて実際に吸入される外気の温度を
検出し、その検出された吸気温に基づいて燃料供給量を
定めるようになされているが、例えば高速高負荷走行直
後に再始動して発進加速するときのようにエンジンルー
ム内の雰囲気温度が実際の吸気温よりも高くなっている
場合には、吸気温センサ自体が熱せられてその出力に対
応する吸気温が実際の吸気温よりも高い値を示すことに
なる。したがって、そのような場合には、吸気温が高い
ことから吸気充填量が少ないと判断して燃料供給量が少
なくされることになり、エンジンへの混合気がオーバー
リーンとなってエンジンの出力が低下することになる。
【0003】これについては、上記吸気温センサの出力
に対応する吸気温が実際の吸気温よりも高くなるような
運転状態において、吸気温の出力を補正してエンジン出
力の低下を回避するようにしたものが、例えば特開昭6
0−153442号公報等で知られている。このもので
は、エンジン水温に基づいて温間始動であることを判定
し、温間始動のときには吸気温センサの出力値を小さな
値に補正して適正な燃料供給量を確保し、このことでエ
ンジンの出力低下を回避するようになされている。
【0004】ところで、自動変速機を備えているAT車
の場合では、上記加速状態においてエンジン出力の低下
を一律に回避するようになされると、自動変速機のトル
ク比が加速時の最小値(例えば、1.0)よりも大きい
値(例えば、2.0)から該最小値に変化するときにノ
ッキングが発生し易くなる。
【0005】そこで、従来では、温間始動後の発進して
間もない段階でエンジン出力のトルクを下げてノッキン
グを防止するトルクダウン制御がなされている。具体的
には、車両が加速状態にあることを判定し、該加速状態
と判定されたときにエンジンの点火時期をリタードさせ
てエンジン出力のトルクダウン制御を行うものであり、
図7に示すように、スロットルバルブが開いてエンジン
回転数Nが上昇し、加速判定がYESとなったとき、例
えばエンジン回転数Nがアイドル回転数であるN=80
0rpmからN=1500rpmに上昇したときに、吸
気温センサ出力に応じて予め設定されている点火時期ガ
ードマップTHTRECの値をリタード値として、点火
時期基準マップTHTMAPの値から点火時期がリター
ドされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、AT車
において上記のような加速状態でトルクダウン制御を行
うと、ノッキングは十分に防止されることになるもの
の、エンジン出力のトルクが低下することに加え、自動
変速機のトルク比が徐々に小さくなるので、両者の相乗
作用により、該トルク比が加速時の最小値に変化すると
きにエンジン回転数が落ち込んでフラットスポットが生
じ、このことで円滑な加速運転が損なわれ易いという問
題がある。
【0007】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、温間始動後等における
加速時にエンジン出力のトルクダウン制御がなされるA
T車において、該加速時にエンジンの回転落ちが発生す
るのを回避できるようにし、もって加速発進運転の円滑
化が図れるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1の発明では、車両の加速時に、自動変速機
のトルク比が車両加速時の最小値よりも大きい値から該
最小値に変化するとき、つまり、エンジン回転数にフラ
ットスポットが発生し易いときに、エンジン出力のトル
クダウン制御を規制するようにした。
【0009】具体的には、本発明では、図1に示すよう
に、車両用のエンジン1及び自動変速機2が駆動連結さ
れてなるパワーユニット3の総合制御装置を前提とす
る。
【0010】そして、車両が加速状態にあることを判定
する加速判定手段21と、車両の加速時にエンジン出力
のトルクダウン制御を行うトルクダウン制御手段22
と、上記自動変速機のトルク比を検出するトルク比検
出手段17と、上記自動変速機2のトルク比が車両加速
時の最小値よりも大きい値から該最小値に変化するとき
に、上記トルクダウン制御手段22によるエンジン出力
のトルクダウン制御を規制するトルクダウン規制手段2
3とを備えるようにする。
【0011】請求項2の発明では、上記請求項1の発明
において、エンジン吸気温を検出する吸気温検出手段1
1を備えるようにする。その上で、トルクダウン制御手
段22は、上記吸気温検出手段11の出力に対応する吸
気温に応じて予め設定されている点火時期ガードマップ
の値をリタード値とする点火時期のリタードを行って車
両加速時のトルクダウン制御を行うものとする。一方、
トルクダウン規制手段23は、上記リタード値を上記点
火時期ガードマップの値よりも小さくしてトルクダウン
制御を規制するように構成されたものとする。
【0012】請求項3の発明では、上記請求項2の発明
において、トルクダウン規制手段23は、リタード値を
点火時期ガードマップの値に向けて漸増させるように構
成されたものとする。
【0013】請求項4の発明では、上記請求項2又は3
の発明において、トルク比検出手段17により、自動変
速機2のトルク比最小値変化したことを検出され
ときにトルクダウン規制手段23の作動を停止する規
制停止手段24を備えるようにする。
【0014】請求項5の発明では、上記請求項2の発明
において、車両の加速時を、車両の停止状態からの発進
加速時とする。
【0015】請求項6の発明では、上記請求項4の発明
において、車両加速時のリタード値は、自動変速機2の
トルク比が最小値に変化する前では緩い増量勾配で、ま
た最小値に変化した後では急な増量勾配でそれぞれ変化
するように構成する。
【0016】請求項7の発明では、上記請求項2の発明
において、トルク比検出手段17は、エンジン回転数N
に基づいて自動変速機2のトルク比を検出するものとす
る。
【0017】
【作用】上記の構成により、請求項1の発明では、加速
判定手段21により判定された車両の加速時に、トルク
比検出手段17により自動変速機2のトルク比が検出さ
れ、該トルク比が加速時の最小値よりも大きい値から該
最小値に変化するとき、トルクダウン制御手段22によ
るエンジン出力のトルクダウン制御がトルクダウン規制
手段23により規制される。このことで、上記トルクダ
ウン制御に起因するエンジン回転数Nでのフラットスポ
ットの発生を回避できる。
【0018】請求項2の発明では、車両の加速時に、吸
気温検出手段11の出力に対応する吸気温に応じて予め
設定された点火時期ガードマップの値をリタード値とし
て、トルクダウン制御手段22により点火時期がリター
ドされ、このことで、エンジン出力のトルクダウン制御
がなされる。一方、上記リタード値はトルクダウン規制
手段23により点火時期ガードマップの値よりも小さく
され、このことで、上記トルクダウン制御手段22によ
るトルクダウン制御が規制される。よって、上記請求項
1の発明での作用を具体的に営むことができる。
【0019】請求項3の発明では、点火時期のリタード
値が点火時期ガードマップの値よりも小さくなされる
際、該リタード値はトルクダウン規制手段23により点
火時期ガードマップの値に向けて漸増され、このこと
で、トルクダウン制御を規制しつつ該規制を徐々に緩和
することができる。これにより、トルクダウン制御を規
制する際、フラットスポット化の回避を行いつつ、自動
変速機のトルク比が変化するのに応じて、エンジンのノ
ッキング防止を図ることができる。
【0020】請求項4の発明では、トルク比検出手段1
7により自動変速機2のトルク比の最小値への変化が検
出されたとき、つまり、エンジン回転数にフラットスポ
ットの生じ易い段階からエンジン1にノッキングの生じ
易い段階に移行したとき、規制停止手段24によりトル
クダウン規制手段23の作動が停止され、このことで、
トルクダウン制御手段22によるエンジン出力のトルク
ダウン制御が上記トルクダウン規制手段23による規制
を受けずに行われるようになる。したがって、上記フラ
ットスポット化を回避した後は、ノッキング防止のため
のトルクダウン制御を確実に行うことができる。
【0021】請求項5の発明では、車両の停止状態から
の発進加速時が、車両の加速時とされることで、上記請
求項2の発明での作用を具体的に営むことができる。
【0022】請求項6の発明では、車両加速時における
点火時期のリタード値は、自動変速機2のトルク比が最
小値に変化する前では緩い増量勾配とされ、点火時期ガ
ードマップの値よりも小さい値から該ガードマップの値
まで増量するのが抑制される。これにより、フラットス
ポットの生じ易い段階ではトルクダウン制御に対する規
制を確実に行うことができる。一方、トルク比が最小値
に変化した後では急な増量勾配とされ、上記リタード値
は速やかに増量して点火時期ガードマップの値に達す
る。これにより、上記フラットスポット化を回避した後
は、ノッキング防止のためのトルクダウン制御を速やか
に行うことができる。
【0023】請求項7の発明では、エンジン回転数が自
動変速機2におけるトルク比のパラメータとされ、この
ことで、請求項2の発明による作用を具体的に営むこと
ができるようになり、その上、トルク比の検出を容易な
ものとすることができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明に係る実施例を図面に基づいて
説明する。
【0025】(実施例1) 図2は本発明の実施例1に係るパワーユニットの総合制
御装置の全体構成を示し、車両はエンジン1及び自動変
速機2が駆動連結されてなるパワーユニット3を備えて
いる。上記エンジン1の吸気系4には、エアクリーナ5
からの吸気をエンジン1に導く吸気通路6に沿って、上
流側からエアフローメータ7、スロットルバルブ8、サ
ージタンク9及びインジェクタ10が順に設けられてい
る。上記エアフローメータ7は吸入空気量Qを検出する
もので、一方、該エアフローメータ7に近い箇所には、
エンジン吸気温THAEを検出する吸気温検出手段とし
ての吸気温センサ11が設けられている。上記スロット
ルバルブ8には該スロットルバルブ8のアイドル位置及
び非アイドル位置を検知するID(アイドル)スイッチ
12が連設されている。また、上記吸気通路6にはスロ
ットルバルブ8をバイパスしてエンジン1に吸気を導く
バイパス通路13が並設され、該バイパス通路13には
SC(アイドル・スピード・コントロール)バルブ1
4が配設されている。
【0026】上記エンジン1のシリンダ内の燃焼室に臨
む位置には点火プラグ15が、またウオータジャケット
に臨む位置にはエンジン水温THWを検出する水温セン
サ16が、さらに図外のクランクシャフトには自動変速
機2のトルク比としてのエンジン回転数Nを検出するト
ルク比検出手段としての回転数センサ17がそれぞれ設
けられている。一方、上記自動変速機2にはインヒビタ
スイッチ18が連設され、該インヒビタスイッチ18は
シフトレバーの位置をATコントロールユニット19に
入力可能に接続されている。そして、上記エアフローメ
ータ7、吸気温センサ11、IDスイッチ12、水温セ
ンサ16、回転数センサ17及びATコントロールユニ
ット19各出力信号はECU20(エンジンコントロ
ールユニット)に入力され、該ECU20は、各制御値
を上記ISCバルブ14、インジェクタ10及び点火プ
ラグ15に出力してそれらの作動を制御する。
【0027】上記ECU20によるエンジン1の点火時
期の制御は、基本的に、エンジン回転数N及び負荷TP
に応じて予め設定されている点火時期基準マップTHT
MAPに基づいて行われる。そして、水温センサ16及
び吸気温センサ11の各出力が共に高い値を示すとき、
エンジン水温THW及びエンジン吸気温THAEに応じ
て予め設定されている点火時期ガードマップTHTRE
Cの値をリタード量の上限値とするリタード値THTR
が、上記点火時期基準マップTHTMAPの値から減算
されて最終点火時期THTIGを決定する。このとき、
上記リタード値THTRはリタード増加量THTRAの
累計として演算される。
【0028】次に、図3及び図4のフローチャートに基
づいて、上記ECU20におけるエンジン始動時の点火
時期の制御を具体的に説明する。先ず、図3に示すステ
ップS1では、リタード値THTR及びそのリタード増
加量THTRAにそれぞれ0を代入(THTR=0、T
HTRA=0)して初期設定する。ステップS2では車
両が停車していることを示すために発進判定フラグFに
0を立てる(F=0)。ステップS3では、エンジン回
転数N、吸入空気量Q、エンジン水温THW、エンジン
吸気温THAE、シフトレバー位置及びIDスイッチ1
2の各出力信号をそれぞれ読み取る。ステップS4では
負荷TPを、TP=(Q/N)×k(但し、k:補正係
数)により演算する。そして、ステップS5でエンジン
回転数N及び負荷TPに応じて予め設定されている点火
時期基準マップTHTMAPを呼び込んだ後、ステップ
S6に移る。
【0029】上記ステップS6では、水温THWが高温
であることを判定する。判定がYESのときにはステッ
プS7に移る一方、NOのときにはステップS14に移
る。上記ステップS7では、吸気温THAEが高温であ
ることを判定する。そして、判定がYESのときにはス
テップS8に移る。一方、判定がNOのときにはステッ
プS14に移る。上記ステップS8では、シフトレバー
位置がDレンジであることを判定する。判定がYESの
ときにはステップS9に移る一方、NOのときにはステ
ップS14に移る。このステップS14ではリタード増
加量THTRAに0を代入(THTRA=0)し、その
後、ステップS15で発進判定フラグFに0を立て(F
=0)、ステップS16でリタード値THTRに0を代
入(THTR=0)して図4のステップS17に移る。
【0030】上記ステップS9では、発進判定フラグF
がF=0又はF=1であることを判定する。判定がF=
0のときにはステップS10に移る一方、車両が発進し
ていることを示すF=1のときにはステップS11に直
接に移る。上記ステップS10ではエンジン回転数N
が、N≦1000rpmであることを判定する。判定が
YESのときにはステップS11に移る。一方、判定が
NOのときには図4のステップS17に移る。上記ステ
ップS11では、IDスイッチ12がONでアイドル状
態又はOFFで非アイドル状態にあることを判定する。
判定がONのときにはステップS12で発進判定フラグ
Fに0を立てる(F=0)一方、OFFのときにはステ
ップS13で1を立て(F=1)、その後、図4のステ
ップS17に移る。
【0031】上記ステップS17では、エンジン回転数
Nが、1500rpm≦Nであることを判定する。そし
て、判定がYESのときにはステップS18に移る。一
方、判定がNOのときには上記ステップS16に移る。
上記ステップS18では負荷TPが高いことを判定す
る。判定がYESのときにはステップS19に移る。一
方、判定がNOのときには上記ステップS16に移る。
上記ステップS19では、水温THW及び吸気温T
Eに応じて予め設定されている点火時期ガードマップT
HTRECを呼び込み、ステップS20に移る。該ステ
ップS20では再びIDスイッチ12がON又はOFF
であることを判定する。判定がONのときには上記ステ
ップS14に移る。一方、判定がOFFのときにはステ
ップS21に移る。
【0032】上記ステップS21では現在のリタード値
THTRが点火時期ガードマップTHTRECの値より
も大きい(THTR≧THTREC)ことを判定する。
判定がYESのときにはステップS22に移る。一方、
判定がNOのときにはステップS25に移る。上記ステ
ップS22では、上記リタード値THTRに点火時期ガ
ードマップTHTRECの値を代入(THTR=THT
REC)する。すなわち、リタード値THTRに点火時
期ガードマップTHTRECのガードをかけることで、
リタード値THTRが点火時期ガードマップTHTRE
Cを越えないようにする。その後、ステップS23に移
る。
【0033】一方、上記ステップS25では、発進判定
フラグFがF=0又はF=1であることを判定する。判
定がF=0のときにはステップS30に移る。一方、判
定がF=1のときにはステップS26に移る。該ステッ
プS26では、発進判定フラグFにステップS2又はス
テップS12で0を立て(F=0)てからステップS1
3で1を立て(F=1)るまでの間に2秒間以上の時間
が経過していることを判定する。判定がYESのときに
は上記ステップS30に移る。一方、判定がNOのと
はステップS27に移る。
【0034】上記ステップS27ではエンジン回転数N
が、N≦2500rpmであることを判定する。そし
て、判定がYESのときには自動変速機2のトルク比が
未だ1.0に変化していないと見做して上記ステップS
28に移る。一方、判定がNOのとき、つまり、エンジ
ン回転数Nが、2500rpmを越えているときにはト
ルク比が既に1.0に変化したと見做してステップS3
0に移る。
【0035】上記ステップS30ではリタード増加量T
HTRAに、予め設定されている急増リタード量THT
RA5を代入(THTRA=THTRA5)した後、ス
テップS29に移る。一方、上記ステップS28ではリ
タード増加量THTRAに、予め設定されている漸増リ
タード量THTRA2(但し、THTRA5>THTR
A2)を代入(THTRA=THTRA2)した後、同
様にステップS29に移る。そして、該ステップS29
で前回のリタード値THTR(i−1)(但し、i:リ
タード増加量の累計回数)に今回のリタード増加量TH
TRAが累計された値を今回のリタード値THTRに代
入(THTR=THTR(i−1)+THTRA)した
後、ステップS23に移る。
【0036】上記ステップS23では最終リタード値T
HTIGに、点火時期マップTHTMAPからリタード
量THTRが減算された値を代入(THTIG=THT
MAP−THTR)する。そして、次のステップS24
で上記最終リタード値THTIGを実行した後、上記ス
テップS3に戻る。
【0037】以上の処理において、上記ステップS17
は、本発明の加速判定手段21を構成し、ここでは、エ
ンジン水温THW及びエンジン吸気温THAEが共に高
く、かつシフトレバー位置がDレンジであるときに、エ
ンジン回転数Nが、1500rpm≦Nであることを判
定し、エンジン回転数Nが上昇して1500rpm以上
となったときに車両が加速状態にあると見做す。
【0038】また、上記ステップ19、S21、S2
2及びS30は、本発明のトルクダウン制御手段22を
構成し、ここでは、車両の加速時に、急増リタード量T
HTRA5をリタード増加量THTRAとして増量勾配
の急なリタード値THTRを演算するようにし、このこ
とで、エンジン水温THW及びエンジン吸気温THAE
に応じて予め設定されている点火時期ガードマップTH
TRECの値に向けて、該リタード値THTRを一気に
急増させる。また、上記リタード値THTRが点火時期
ガードマップTHTRECの値を越えたときにはその値
に該リタード値THTRを戻す。
【0039】一方、上記ステップS28は、本発明のト
ルクダウン規制手段23を構成する。ここでは、漸増リ
タード量THTRA2をリタード増加量THTRAとし
て増量勾配の緩いリタード値THTRを演算するように
し、このことで、点火時期ガードマップTHTRECの
値に向けて該リタード値THTRを漸増させる。
【0040】そして、上記ステップS27は、本発明の
規制停止手段24を構成し、ここでは、エンジン回転数
Nが上昇して2500rpmを越えたときに、自動変速
機2のトルク比が2.0から1.0になったと見做し、
リタード増加量THTRAを漸増リタード量THTRA
2から急増リタード量THTRA5に切り換えるため
に、処理の手順をステップS28からステップS30に
切り換え、このことで、トルクダウン制御に対するトル
クダウン規制手段23の規制を停止する。
【0041】したがって、本実施例1によれば、車両の
加速時に回転数センサ17によりエンジン回転数Nが検
出され、該エンジン回転数Nが上昇してN=1500r
pmに達したときに、加速判定手段21により車両が加
速状態にあると判定され、トルクダウン制御手段22に
よるトルクダウン制御と該トルクダウン制御に対するト
ルクダウン規制手段23による規制とが同時に開始され
る。すなわち、図5に示すようにエンジン回転数Nが1
500rpmを越えると、エンジン1の点火時期が点火
時期ガードマップTHTRECの値をリタード値THT
Rとしてリタードされる際に、上記リタード値THTR
が点火時期ガードマップTHTRECよりも小さな値と
される。これにより、点火時期をリタードさせることで
エンジン出力に対するトルクダウン制御が行われる際、
該トルクダウン制御に起因するエンジン回転数Nのフラ
ットスポット化を回避することができ、加速運転の円滑
化を図ることができる。
【0042】このとき、上記リタード値THTRは、漸
増リタード量THTRA2を増量リタード量THTRA
とし該増量リタード量THTRAの累計により定められ
るものであることから、点火時期ガードマップTHTR
ECの値に向けて漸増することになる。したがって、点
火時期が一気にリタードされることを規制しつつ該規制
を徐々に緩和して徐々にリタードさせることができるの
で、トルクダウン制御を規制する際、フラットスポット
化の回避を行いつつ、自動変速機のトルク比が変化す
るのに応じて、エンジンのノッキング防止を図ることが
できる。
【0043】そして、上記エンジン回転数Nが上昇して
2500rpmを越えたときに自動変速機2のトルク比
が1.0に変化したと見做されて、上記トルクダウン規
制手段23による規制が規制停止手段24により停止さ
れ、このことで、トルクダウン制御手段22によるトル
クダウン制御が上記トルクダウン規制手段23に規制を
受けることなく行われる。つまり、図5に示すようにエ
ンジン回転数Nが2500rpmを越えると、上記点火
時期ガードマップTHTRECの値をリタード値THT
Rとするリタードが行われる。これにより、上記フラッ
トスポット化を回避した後の段階では、エンジン出力に
対する所定のトルクダウン制御を確実に行うことができ
るようになり、エンジン1のノッキングを防止すること
ができる。このとき、上記リタード値THTRは、急増
リタード量THTRA5を増量リタード量THTRAと
することで、速やかに点火時期ガードマップTHTRE
Cの値となるので、上記トルクダウン制御を速やかに行
うことができる。
【0044】すなわち、上記リタード値THTRの増量
勾配は、自動変速機2のトルク比が1.0に変化する前
では漸増するようになされる一方、1.0に変化した後
では急増するようになされているので、フラットスポッ
トの生じ易い段階ではトルクダウン制御を確実に規制で
きる一方、該フラットスポット化を回避した後は、ノッ
キング防止のためのトルクダウン制御を速やかに行うこ
とができる。
【0045】(実施例2) 図5は本発明の実施例2に係るパワーユニットの総合制
御装置における点火時期のタイムチャートを示し、該総
合制御装置では、エンジン回転数Nが1500rpm≦
N≦2500rpmのときには点火時期のリタード値T
HTRを0(THTR=0)としてトルクダウン制御を
完全に規制する。一方、エンジン回転数Nが上昇してN
=2500rpmを越えたときには、上記実施例1と同
様に、リタード増加量THTRAに急増リタード量TH
TRA5を代入(THTRA=THTRA5)し、リタ
ード値THTRには前回のリタード値THTR(i−
1)に今回のリタード増加量THTRAが累計されたリ
タード値THTRにより、点火時期を点火時期ガードマ
ップTHTRECのレベルまで一気にリタードさせるよ
うにしている。尚、その他の構成は上記実施例1と同じ
なので説明は省略する。
【0046】したがって、本実施例2によっても、上記
実施例1と略同じ作用効果を得ることができる。
【0047】尚、上記各実施例では、エンジン回転数N
が上昇してN=1500rpmに達したときに車両が加
速状態にあると見做し、またN=2500rpmを越え
たときに自動変速機2のトルク比が1.0に変化したと
見做すようにしているが、車両が加速状態にあることの
判定やトルク比の検出をエンジン回転数に基づいて行う
場合には、上記各数値に限定されるものではない。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、車両の加速時にエンジン出力のトルクダウン制
御がなされるAT車において、車両加速時に自動変速機
のトルク比が加速時の最小値よりも大きい値から該最小
値に変化するとき、トルクダウン制御手段によるエンジ
ン出力のトルクダウン制御をトルクダウン規制手段によ
り規制するようにしたので、上記トルクダウン制御に起
因するエンジン回転数でのフラットスポットの発生を回
避でき、加速発進運転の円滑化を図ることができる。
【0049】請求項2の発明によれば、上記車両加速時
のトルクダウン制御手段によるトルクダウン制御が、エ
ンジン吸気温に応じて予め設定されている点火時期ガー
ドマップの値をリタード値として点火時期がリタードさ
れることでなされる場合に、トルクダウン規制手段によ
り上記リタード値を点火時期ガードマップの値よりも小
さくしてトルクダウン制御手段によるトルクダウン制御
を規制するようにしたので、上記請求項1の発明による
効果を具体的に得ることができる。
【0050】請求項3の発明によれば、上記トルクダウ
ン規制手段により点火時期のリタード値を点火時期ガー
ドマップの値よりも小さくする際、該リタード値を点火
時期ガードマップの値に向けて漸増させ、このことで、
点火時期を徐々にリタードさせるようにしたので、エン
ジン回転数のフラットスポット化を回避しつつ、トルク
ダウン制御に対する規制を徐々に緩和してエンジンのノ
ッキング防止を図ることができる。
【0051】請求項4の発明では、トルク比検出手段に
より自動変速機のトルク比最小値変化したことを
検出されたとき、つまり、エンジン回転数にフラットス
ポットの生じ易い段階からエンジンにノッキングの生じ
易い段階に移行したとき、規制停止手段によりトルクダ
ウン規制手段の作動を停止し、このことで、トルクダウ
ン制御手段によるエンジン出力のトルクダウン制御が上
記トルクダウン規制手段による規制を受けずに行われる
ようにしたので、上記フラットスポット化を回避した後
は、ノッキング防止のためのトルクダウン制御を確実に
行うことができる。
【0052】請求項5の発明によれば、車両の停止状態
からの発進加速を車両の加速状態として判定するように
したので、上記請求項2の発明による効果を具体的に得
ることができる。
【0053】請求項6の発明によれば、点火時期のリタ
ード値を、自動変速機のトルク比が最小値に変化する前
では緩い増量勾配として、点火時期ガードマップの値よ
りも小さい値から該ガードマップの値まで増量するのを
規制するようにしたことで、フラットスポットの生じ易
い段階ではトルクダウン制御を確実に規制できる一方、
最小値に変化した後では急な増量勾配として点火時期ガ
ードマップの値に向けて速やかに増量するようにしたこ
とで、上記フラットスポット化を回避した後は、ノッキ
ング防止のためのトルクダウン制御を速やかに行うこと
ができる。
【0054】請求項7の発明では、エンジン回転数に基
づいて自動変速機のトルク比を検出するようにしたの
で、上記請求項2の発明による効果を具体的に得ること
ができ、その上、トルク比の検出を容易なものとするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示すブロック図である。
【図2】実施例1に係るパワーユニットの総合制御装置
の全体構成を示す概略図である。
【図3】ECUにおける点火時期制御の前半部分を示す
フローチャート図である。
【図4】ECUにおける点火時期制御の後半部分を示す
フローチャート図である。
【図5】エンジン回転数と点火時期のリタード値との関
係を示すタイムチャート図である。
【図6】本発明の実施例2におけるエンジン回転数と点
火時期のリタード値との関係を示す図5相当図である。
【図7】従来例におけるエンジン回転数と点火時期のリ
タード値との関係を示す図5相当図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 自動変速機 3 パワーユニット 11 吸気温センサ(吸気温検出手段) 17 回転数センサ(トルク比検出手段) 21 加速判定手段 22 トルクダウン制御手段 23 トルクダウン規制手段 24 規制停止手段 N エンジン回転数 THAE エンジン吸気温 THTREC 点火時期ガードマップ THTR リタード値
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−162571(JP,A) 特開 平4−209970(JP,A) 特開 平4−132840(JP,A) 特開 平3−288056(JP,A) 特開 昭58−5471(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02P 5/15 F02D 45/00 312 F02D 29/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両用のエンジン及び自動変速機が駆動
    連結されてなるパワーユニットにおいて、 車両が加速状態にあることを判定する加速判定手段と、 車両の加速時にエンジン出力のトルクダウン制御を行う
    トルクダウン制御手段と、 上記自動変速機のトルク比を検出するトルク比検出手段
    と、 上記自動変速機のトルク比が車両加速時の最小値よりも
    大きい値から該最小値に変化するときに、上記トルクダ
    ウン制御手段によるエンジン出力のトルクダウン制御を
    規制するトルクダウン規制手段とを備えていることを特
    徴とするパワーユニットの総合制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のパワーユニットの総合制
    御装置において、 エンジン吸気温を検出する吸気温検出手段を備え、 トルクダウン制御手段は、上記吸気温検出手段の出力に
    対応する吸気温に応じて予め設定されている点火時期ガ
    ードマップの値をリタード値とする点火時期のリタード
    を行って車両加速時のトルクダウン制御を行うものであ
    り、 トルクダウン規制手段は、上記リタード値を上記点火時
    期ガードマップの値よりも小さくしてトルクダウン制御
    を規制するように構成されていることを特徴とするパワ
    ーユニットの総合制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のパワーユニットの総合制
    御装置において、 トルクダウン規制手段は、リタード値を点火時期ガード
    マップの値に向けて漸増させるように構成されているこ
    とを特徴とするパワーユニットの総合制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3記載のパワーユニットの
    総合制御装置において、 トルク比検出手段により、自動変速機のトルク比最小
    変化したことを検出されたとき、トルクダウン規制
    手段の作動を停止する規制停止手段を備えていることを
    特徴とするパワーユニットの総合制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項2記載のパワーユニットの総合制
    御装置において、 車両の加速時は、車両の停止状態からの発進加速時であ
    ることを特徴とするパワーユニットの総合制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項4記載のパワーユニットの総合制
    御装置において、 車両加速時のリタード値は、自動変速機のトルク比が最
    小値に変化する前では緩い増量勾配で、また最小値に変
    化した後では急な増量勾配でそれぞれ変化するように構
    成されていることを特徴とするパワーユニットの総合制
    御装置。
  7. 【請求項7】 請求項2記載のパワーユニットの総合制
    御装置において、 トルク比検出手段は、エンジン回転数に基づいて自動変
    速機のトルク比を検出するものであることを特徴とする
    パワーユニットの総合制御装置。
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