JP3271989B2 - 関節継手を備えた軌条車両 - Google Patents

関節継手を備えた軌条車両

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JP3271989B2 JP54484698A JP54484698A JP3271989B2 JP 3271989 B2 JP3271989 B2 JP 3271989B2 JP 54484698 A JP54484698 A JP 54484698A JP 54484698 A JP54484698 A JP 54484698A JP 3271989 B2 JP3271989 B2 JP 3271989B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、請求項1の上位概念に記載した軌条車両
と、このような軌条車両における折れ曲がり角度を制御
するための方法に関する。
ドイツ連邦共和国特許出願公開第2854776号公報記載
の軌条車両は特に、連接路面電車として形成され、2つ
の車体からなっている。この車体はそれぞれ、ほぼ車両
縦方向中央に配置された二軸のボギーに支持されてい
る。両車体は互いに向き合ったその端部において関節継
手を介して連結されている。この関節継手の唯一の揺動
軸線は垂直に延びている。その際、それぞれのボギーと
所属の車体の回転角度は、連結された変位センサを有す
る制御機構によって検出される。折れ曲がり角度は関節
継手に付設された少なくとも1個の変位センサを介して
検出される。変位センサによって生じた信号は制御ユニ
ットに供給される。この制御ユニットは関節継手に対し
て非対称に配置された1個のサーボ要素または関節継手
に対して対称に配置された2個のサーボ要素を制御す
る。その際、関節継手の折れ曲がり角度には次のように
影響が及ぼされる。すなわち、弾性的な二次ばねを介し
て車体を支持する、トラニオンを持たない二軸のボギー
が力分与機能から完全に解放されるように、影響が及ぼ
される。この場合、サーボ要素装置は直線走行時の関節
継手を軌道中央の位置に固定保持し、カーブ走行時に軌
道のカーブ外側に関節継手を折り曲げる。それによっ
て、軌条車両のカーブ走行のときにクリアランスの利用
が改善される。
本発明の課題は、動的走行時に車体がそれぞれ、力の
伝達を改善しながら、現在の軌道区間における静的位置
に一致する位置に互いに制御される、冒頭に述べた軌条
車両と、この軌条車両を制御する方法を提供することで
ある。
この課題は本発明に従い、請求項1,2または4記載の
特徴によって解決される。
本発明による軌条車両の実施形の場合には、関節継手
の現在の(実際の)折れ曲がり角度と、ボギーと所属の
車体の間の回転角度が検出される。これらの角度の現在
の実際値は、正負符号を考慮して加算される。この場
合、走行方向において最初のボギーとそれに所属する車
体の間の回転角度は無視される。この加算の合計は、継
手が現在の運転条件下でとる目標折れ曲がり角度の大き
さを示す。従って例えば直線軌道で、現在の回転角度の
合計が現在の折れ曲がり角度と異なっている場合には、
機械的なサーボ要素を介して関節継手が折れ曲がらない
ようにする。このサーボ要素は関節継手に直接作用して
もよいがしかし、ボギーと所属の車体との間にサーボ要
素を設けてもよい。このサーボ要素は回転角度の実際値
を変更することによって、関節継手の折れ曲がり角度に
強制的に影響を及ぼす。特に、関節継手とボギーまたは
車体に付設されたサーボ要素が使用される。サーボ要素
は特に、制御される減衰要素である。外部から作用する
力が、目標値を超える実際値の変化を生じるまで、この
減衰要素は回転角度の変化に逆らう。これに対して、実
際値が目標値の方に移動していることが判ると、減衰要
素の減衰作用が解除される。実際値が速すぎるほど目標
値の方に移動するので、実際値の変更は目標値に達する
直前に減衰作用を開始することによって制動される。反
作用する減衰要素にもかかわらず目標値と実際値の偏差
がそのままであるかまたは増大する場合には、トラクシ
ョン指示を中央の制御装置または軌条車両の運転者に出
力しなければならない。これにより、例えば強すぎる折
れ曲がり時に、後続ボギーが制動されるかまたは先行す
る車両が加速される。
サーボ要素は能動的なサーボ要素であってもよい。こ
の能動的なサーボ要素は目標値から離れる実際値変化に
逆らうだけでなく、外部の戻し力が生じない場合でも、
実際値を目標値に戻す。
回転角度と折れ曲がり角度を測定する際、正負符号の
決定が重要である。この正負符号の決定の際、例えば、
それぞれのボギーの縦軸線が所属の車体の縦軸線に対し
て平行であり、車体縦軸線が一列に並んでいるときに、
その都度値0から出発する。正の回転角度は、車体縦軸
線が所属のボギー縦軸線に対して時計回りに回転すると
きに生じる。負の回転角度は、車体縦軸線がボギー縦軸
線に対して反時計回りに回転するときに測定される。折
れ曲がり角度の負の値は、先行する車体が後続の車体に
対して反時計回りに折れ曲がるときに生じる。折れ曲が
り角度の正の値は、第1の車体の縦軸線が第2の車体の
縦軸線に対して時計回りに折れ曲がるときに生じる。
両車体の間に垂直な回転軸線を有する関節継手と、車
体とそれぞれのボギーの間に弾性的な戻し要素を備えた
二軸軌条車両は、静止状態で、最も小さなクリアランス
を必要とする。この状態の場合、連接車両の停止時に、
任意の実際の軌道上で回転角度がほぼ同じであることが
判った。このような装備を有する軌条車両の場合には、
折れ曲がり角度を制御するために、ボギーと所属の車体
との間の現在の回転角度と、関節継手における現在の折
れ曲がり角度が、角度の正負符号を考慮して、少なくと
も走行運転中に繰り返して測定される。この角度値の合
計を求めることにより、制御装置では折れ曲がり角度の
ための目標値に相応して、調整信号が発生する。この調
節信号は、関節継手で実際に測定された折れ曲がり角度
から偏差があるときに、折れ曲がり角度偏差に反作用す
る機械的な力成分を制御する。この力成分は関節継手に
直接作用する。必要な最小のクリアランスに対応する理
想的な折れ曲がり角度からの偏差は、運転中に、等しく
ないブレーキ作用の場合、軌条に欠陥がある場合、一方
の駆動輪がスピンする場合、動的な慣性力が作用するこ
とによって直線からカーブに入る場合、スラスト(惰性
運転)モード等の場合に、ボギーにおけるいろいろなト
ラクション力によって発生し得る。
このようにして制御される、2つの要素からなる2台
以上の連接車両が連結棒によって互いに連接され、連結
棒がそれぞれ継手を介して先行する連接車両の第2の車
両と後続の連接車両の最初の車両に枢着されていると、
連結されたすべての連接車両は、同一の制御原理で運転
される。
更に、要求されるクリアランスを最小限に抑えるため
に、少なくとも1つの回転角度にサーボ要素によって影
響を及ぼすと合目的である。その際、回転角度は目標値
の方に制御される。この目標値は動的運転状態で実際に
測定した両回転角度の算術平均値に一致する。
次に、実施の形態の原理図に基づいて、本発明を詳し
く説明する。
図1は角度を検出しカウンター制御をするための調整
および制御手段を備えた、2つの要素からなる軌条車両
を示す図、 図2は車体縦軸線が互いに曲がっている、真っ直ぐな
区間での軌条車両を示す図、 図3は弧状のレールにおける軌条車両を示す図であ
る。
軌条車両には2つの車体1,2が設けられている。この
車体はそれぞれ、弾性的な2個の二次ばね要素5を介し
て1個だけの二軸ボギー4に載っている。このボギーは
ほぼ車体縦中心線上に配置され、トラニオンを備えてい
ない。二次ばね要素5自体は、それぞれの車体の縦軸線
に対して横方向に位置する線上に配置されている。二次
ばね5はその垂直方向のばね特性のほかに、仮想垂直軸
線回りの回転と、制限された横方向移動を可能にする。
それによって、それぞれの車体1,2は所属のボギー4に
対して平行な平面内で制限的に回転および横方向移動可
能である。その際、車体の縦方向におけるボギー4の移
動は、少なくとも1本の連結棒によって阻止される。こ
の連結棒は縦方向に延び、ボギー4と車体1,2に揺動運
動可能に枢着されている。連結棒はその都度、ボギー4
と車体1または2の間で、車体縦方向に発生する慣性力
を伝達する。従って、二次ばね5は所属の車体の縦軸線
に対して、ボギーの縦軸線を角度A1またはA2だけ回転さ
せることができる。この角度は一般的に、運転中の個々
の車両で異なる大きさであってもよい。この角度Aを検
出するためにそれぞれ回転角度センサ6が設けられてい
る。この回転角度センサは一方では所属の車体1,2に連
結され、他方では所属のボギー4に連結されている。回
転角度センサ6はその都度の回転角度Aに依存して、回
転角度実際値信号V1,V2を生じる。この回転角度実際値
信号は入力信号として制御ユニット7に供給される。
回転角度センサ6は、ボギー4と車体1,2の縦軸線が
一致するとき、0゜の回転角度Aに相当する値を発生す
る。車体がボギーと相対的に時計回りに回転すると、正
の回転角度に相当する信号が発生する。車体がボギーと
相対的に反時計回りに回転すると、負の角度値のための
信号が出力される。車体1,2はそれぞれ、関節継手8を
介して互いに連結されている。この関節継手は垂直な関
節軸線を有する。関節継手には折れ曲がり角度センサ9
が付設されている。この折れ曲がり角度センサは、車体
1,2が1本の線上にあるときには、0゜の折れ曲がり角
度に相当する折れ曲がり角度信号を発生する。車体2の
縦軸線が車体1の縦軸線と相対的に反時計回りに揺動す
ると、正の折れ曲がり角度に相当する折れ曲がり信号を
発生する。これに対して、第2の車体の縦軸線が車体1
の縦軸線と相対的に時計回りに折れ曲がると、負の折れ
曲がり角度に相当する折れ曲がり角度信号が発生する。
折れ曲がり角度センサ9によって生じる実際値信号Kは
同様に、入力信号として制御ユニット7に供給される。
制御ユニット7では、折れ曲がり角度Kのための目標値
が次のようにして決定される。すなわち、測定された角
度の正または負の符号を考慮して、回転角度A1,A2と折
れ曲がり角度Kの実際値を次式 Ksoll=Kist+A2ist−A1ist に従って加算することによって決定される。この加算結
果は制御信号に変換され、この制御信号は機械的な力を
発生するサーボ要素を介して関節継手8に作用する。折
れ曲がり角度Kに影響を与えるために、制御可能な液圧
アクチュエータ要素10がサーボ要素として設けられてい
る。このアクチュエータ要素は、隣接する車体1,2の互
いに向き合った端部の間で関節継手8に対して対称に配
置されている。アクチュエータ要素によって、隣接する
車体1,2の間に力の成分を発生することができる。この
力の成分は、制御信号に相応して、折れ曲がり角度Kist
の機能的に正当な増大または減少を生じる。折れ曲がり
角度Kのほかに、回転角度A1およびまたはA2の少なくと
も1つが制御されるときには、実際に測定された動的な
両回転角度値から、算術平均値が求められ、所属のアク
チュエータ11によって、それぞれのボギーまたは車体の
一方または両方の回転角度が、その都度選択された符号
を考慮してこの平均値の方に制御される。その際、最小
のクリアランスが要求される場合、両回転角度A1,A2が
近似的に同じ大きさであるということから出発する。ア
クチュエータ11によって発生した力の成分はそれぞれ偏
差を生じないように作用する。このアクチュエータ要素
11は対称に配置されて、一方ではそれぞれのボギー4に
作用連結され、他方では所属の車体1,2に作用連結され
ている。それによって、要求された折れ曲がり角度に相
応して、車体を相対的に回転させることができる。その
際、場合によっては一方のボギーにのみアクチュエータ
を配置することで充分である。
各々のアクチュエータ要素10はアクチュエータ制御入
力部ASTを備えている。このアクチュエータ制御入力部
は制御ユニット7の対応するアクチュエータ制御出力部
AST1,AST2に接続されている。アクチュエータ要素11は
同様に、制御入力部Sを備えている。この制御入力部自
体は制御ユニット7の制御出力部S1〜S4に接続されてい
る。その際、ボギー4のアクチュエータ11のための制御
入力部は平行に接続可能である。それによって、このア
クチュエータ11の作用による、ボギーの非対称の回転を
防止することができる。
各々のボギー4の両輪軸の車輪は、軌道13の軌間内を
走行する。従って、ボギーは実際に走行する軌条部分に
よって決まる姿勢を強制的にとる。この姿勢は実質的
に、当該のボギー4の範囲における湾曲した軌条区間13
の接線に一致する。車体1,2が関節継手8で連結されて
いるので、車体は動的な走行運転中、ボギーの位置に自
由に整列することはできない。それによって、仮想の垂
直軸線回りに二次ばね5が回転し、その結果車体縦軸線
WKL1またはWKL2に対して横方向にやや移動することにな
る。この回転と横方向移動は、それぞれ対をなした二次
ばね5によって吸収しなければならない。すなわち、二
次ばね5はその結果生じるエネルギーを蓄える。静的状
態、すなわち軌条車両が制動されずに停止している状態
では、この個々のエネルギーの合計は最小値をとる。走
行運転中、このエネルギーは付加的に作用する動的力に
基づいて変化する。これに応じて、軌条車両全体によっ
て要求されるクリアランスは静的運転状態で最小値であ
り、走行運転状態では、静的運転状態で要求されるクリ
アランスを超える値に達する。反作用し得るようにする
ために、車体1,2が動的走行運転状態で実際に測定され
た回転角度Aと折れ曲がり角度Kの実際値に依存して、
アクチュエータ10と場合によっては11によって静的状態
に一致する位置に制御されるように、制御が行われる。
図2の状況の場合、2つの要素からなる軌条車両は真
っ直ぐな軌条区間13上にある。その際、車体2はスラス
トモード(惰性運転状態)である。従って、関節継手ひ
いては車体縦軸線WKL1,WKL2が軌道13と一致するボギー
縦軸線DGL1,DGL2と相対的に側方に振れる。この場合、
先行する車両1,4の回転角度センサ6は、正の回転角度A
1を感知する。一方、車体縦軸線WKL2が車体縦軸線WKL1
と反対にボギー縦軸線1と相対的に反時計回りに回転し
た後で、第2の車両2,4の回転角度センサ6は同じ大き
さの値の負の回転角度A2を感知する。従って、実際の折
れ曲がり角度は、規定に従って、正の折れ曲がり角度値
Kistをとる。この折れ曲がり角度値は図1に従って、回
転角度A1istとA2istの絶対値の合計に一致する。これに
より、折れ曲がり角度Ksollは式の条件に従って値0で
ある。従って、折れ曲がり角度を値0に近づけるよう
に、すなわち車体縦軸線1,2がボギー縦軸線1,2と一致
し、真っ直ぐな軌条13の場合にはボギーの縦軸線と平行
になるように、アクチュエータ10または11を制御しなけ
ればならない。
アクチュエータとして制御可能な減衰要素が使用され
ると、側方への関節継手8の振れが開始されるときに既
に、アクチュエータ10は高い減衰値に切換えられるの
で、関節継手の側方の振れは実際に阻止される。運転
中、関節継手の戻りは、車両2のスラスト運転が終了す
るかまたは先行する車両が引っ張るかまたは制動を弱め
るときに、例えば自動的に行われる。二次ばね5の戻し
力は、ボギー縦軸線と一致する方への車体縦軸線の戻り
回転を補助する。この場合、測定された折れ曲がり角度
実際値Kが折れ曲がり角度目標値に近づくように変化す
るときに、アクチュエータ10の減衰作用を全部解除する
ことができる。同様に、回転を減衰することにより、ボ
ギー4と車体1およびまたは2の間のアクチュエータ11
は目標値から離れる方向の変化に反作用する。この減衰
手段が充分でないときには、制御ユニット7は付加的
に、第2の車体2,4の制動または先行する第1の車体1,4
の加速を指示するかあるいはボギーの駆動モータを介し
て制御することができる。能動的に力を加えるアクチュ
エータを使用すると、折れ曲がり角度実際値を折れ曲が
り角度目標値に近づけるために必要な力の成分を能動的
に制御することができる。
第1の車体1,4が均一に湾曲した駆動区間13で引っ張
られると、折れ曲がり角度実際値Kistが小さな値をとる
ので、図3に従って、両車体1,2の自由端部がカーブの
外側に揺動し、関節継手8を備えた車体の中央端部がカ
ーブの内側に揺動し、それによって必要なクリアランス
が増大するという危険がある。機能を示すために大袈裟
に示した幾何学的な状態から、折れ曲がり角度Kistが目
標値Ksollよりもはるかに小さいことが判る。この目標
値は延長したボギー縦軸線DGL1とDGL2の交点で生じる。
この折れ曲がり角度目標値は、関節継手8を通る。図3
のボギー縦軸線に対して平行な線を考慮して、折れ曲が
り角度実際値Kistと回転角度A1,A2の合計として生じ
る。従って、この場合、制御装置7はアクチュエータ1
0,11に制御信号を出力する。この制御信号は実際に測定
された折れ曲がり角度を増大するように作用する。実際
の折れ曲がり角度実際値の増大が先行する車体1,4の減
速によってあるいは第2の車体2,4の加速によって行わ
れない場合には、アクチュエータ10の能動的な力成分は
関節継手を大きく折り曲げるかあるいはアクチュエータ
11がボギーと相対的に車体を戻し回転するかあるいは両
手段を同時に制御することができる。その際、実際には
角度値は図3に示した大きさで発生しないことに留意す
べきである。というのは、回転角度Aが通常は小さく、
軌条カーブがボギー寸法と比べてはるるかに大きな半径
を有するからである。
車体の実際位置は折れ曲がり角度Kと回転角度aから
生じる。この折れ曲がり角度と回転角度は折れ曲がり角
度センサ9または回転角度センサ6によって実際に測定
され、特に電気的な実際値信号KまたはVとして出力さ
れ、他の処理のために制御ユニット7に導かれる。制御
ユニット7では、実際値信号がそれから導き出されたま
たは演算された折れ曲がり角度目標値信号と比較され、
それに依存してアクチュエータ10と場合によっては11の
制御が行われる。その際、アクチュエータ10,11は次の
ように制御可能である。すなわち、目標値に追従する実
際値の場合に、車両動作から生じる、所属の車体または
ボギーと車体との間の折れ曲がり力または回転力が補助
され、それによって実際値信号が目標値信号に近づくか
または実際値が目標値を上回るときに実際値が反対方向
に制御されるように制御可能である。これに対して、ア
クチュエータが減衰要素としてのみ形成される、実際値
を目標値に迅速に近づけるために、回転運動を能動的に
補助することは不可能である。しかし、実際値が目標値
に達し、目標値を超えるときに、対応する車体運動の減
衰が生じる。実際値が目標値に再び近づくや否や、この
減衰作用が解除される。それによって、折れ曲がり角度
は目標折れ曲がり角度にできるだけ早く近づくことがで
きる。実際値が目標値の方に速く移動しすぎて、目標値
を飛び越えることが予想されるので、実際値変化は目標
値に達する直前に減衰作用を加えることによって制動さ
れる。
アクチュエータ装置10,11は特に、関節継手8および
またはボギーに対して対称に配置された各々2個のアク
チュエータ要素を備えている。ボギー4と車体1または
2の間に配置されたアクチュエータ11はそれぞれ、関連
する車体と相対的に対称回転を達成するために、同じ方
向に作動しなければならず、従って各々のボギーが制御
ユニット7の共通の出力部S1またはS2、S3またはS4に接
続可能である。一方、アクチュエータ要素10はそれぞれ
の関節継手8の範囲において、関節継手の近くの水平な
平面内に配置されていることにより、反対方向に制御し
なければならない。すなわち、一方のアクチュエータ要
素10が延長するときに、他方のアクチュエータ要素は作
用しないかあるいは軸方向の長さを短縮する方向に制御
しなければならない。場合によっては車体と相対的なボ
ギーの制御を補助しながら、車体縦軸線の折れ曲がり角
度に影響を与えることにより車体を制御する際に、相互
の車体位置は、動的走行運転モードで、静的運転モード
に近い位置に達する。そして、実際の軌道延長状態に関
連して、軌条車両は少なくともほぼ理想的なクリアラン
スだけを必要とし、特に制動要素およびまたは駆動要素
または他の影響ファクタのエラー機能が関節継手を折り
曲げてスラスト運転モードになるときあるいはカーブ走
行時に引張り力が折り曲げ角度を小さくなりすぎるよう
にするときに、理想的なクリアランスを維持する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 西独国特許出願公開2060231(DE, A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B61F 5/44 B61G 5/02

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2個の車体(1,2)を備え、この車体が垂
    直軸線回りに揺動可能な単軸の関節継手(8)を介して
    連結され、車体がそれぞれ、弾性的なばね要素(5)を
    介して、車体の縦中心範囲内に配置された多軸型のボギ
    ー(4)上に支持され、更に、車体(1,2)とボギー
    (4)の回転角度(A1,A2)と関節継手(8)における
    折れ曲がり角度(K)を検出するための制御手段(6,7,
    9)とを備え、制御手段(6,7,9)に依存して折れ曲がり
    角度(K)が次式 Ksoll=Kist+A2ist−A1ist に従って制御され、ここで Ksollは折り曲がり角度の目標値、 Kistは折れ曲がり角度の実際値、 A1istは走行方向において先行するボギーとそれに所属
    する車体との間の現在の回転角度、 A2istは走行方向において後続するボギーとそれに所属
    する車体との間の現在の回転角度である、軌条車両にお
    いて、 折り曲がり角度(K)に影響を及ぼすための制御可能な
    サーボ要素(11)が少なくとも一方の車体(1,2)とそ
    れに所属するボギー(4)の間に設けられ、サーボ要素
    (11)が制御可能な減衰要素であることと、測定された
    現在の両回転角度(A1ist,A2ist)から、算術平均値が
    求められ、所属のサーボ要素(11)によってボギーまた
    は車体の回転角度の一方または両方が前記算術平均値の
    方へ制御されることを特徴とする軌条車両。
  2. 【請求項2】2個の車体(1,2)を備え、この車体が垂
    直軸線回りに揺動可能な単軸の関節継手(8)を介して
    連結され、車体がそれぞれ、弾性的なばね要素(5)を
    介して、車体の縦中心範囲内に配置された多軸型のボギ
    ー(4)上に支持され、更に、車体(1,2)とボギー
    (4)の回転角度(A1,A2)と関節継手(8)における
    折れ曲がり角度(K)を検出するための制御手段(6,7,
    9)と、折れ曲がり角度に影響を及ぼすための制御可能
    なサーボ要素(10)とを備え、制御手段(6,7,9)に依
    存して折れ曲がり角度(K)が次式 Ksoll=Kist+A2ist−A1ist に従って制御され、ここで Ksollは折れ曲がり角度の目標値、 Kistは折り曲がり角度の実際値、 A1istは走行方向において先行するボギーとそれに所属
    する車体との間の現在の回転角度、 A2istは走行方向において後続するボギーとそれに所属
    する車体との間の現在の回転角度である、軌条車両にお
    いて、 関節継手(8)に設けられたサーボ要素(10)に付加し
    て、他のサーボ要素(11)が少なくとも一方の車体(1,
    2)とそれに所属するボギー(4)の間に設けられ、サ
    ーボ要素(10,11)が制御可能な減衰要素であること
    と、測定された現在の両回転角度(A1ist,A2ist)か
    ら、算術平均値が求められ、所属のサーボ要素(11)に
    よってボギーまたは車体の回転角度の一方または両方が
    前記算術平均値の方へ制御されることを特徴とする軌条
    車両。
  3. 【請求項3】隣接する車体に各々1個の関節を備えた各
    々1本の連結棒を介して互いに連結されている、請求項
    1または2記載の複数の軌条車両の使用。
  4. 【請求項4】ボギーとそれに所属する車体との間の現在
    の回転角度と、関節継手の現在の折れ曲がり角度が測定
    され、折れ曲がり角度が関節継手に力を作用させること
    によって制御され、この力が、現在の折れ曲がり角度
    と、走行方向において後続するボギーと車体の間の無視
    される現在の回転角度と、走行方向において最初のボギ
    ーと所属の車体の間の現在の回転角度との合計に従って
    加えられる、請求項1記載の軌条車両における折れ曲が
    り角度を制御するための方法において、現在測定された
    回転角度から、算術的な平均値が求められ、少なくとも
    1つの回転角度が算術的な平均値の方に制御されること
    を特徴とする方法。
  5. 【請求項5】関節継手の折れ曲がり角度が所属のサーボ
    要素によって折れ曲がり角度目標値に依存して変更され
    ることを特徴とする請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】折れ曲がり角度実際値が折れ曲がり角度目
    標値から離れるときに、サーボ要素が高い減衰値に切換
    えられることを特徴とする請求項5記載の方法。
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