JP3270723B2 - タンデム圧延機の通板制御方法および圧延制御システム - Google Patents

タンデム圧延機の通板制御方法および圧延制御システム

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JP3270723B2
JP3270723B2 JP25171197A JP25171197A JP3270723B2 JP 3270723 B2 JP3270723 B2 JP 3270723B2 JP 25171197 A JP25171197 A JP 25171197A JP 25171197 A JP25171197 A JP 25171197A JP 3270723 B2 JP3270723 B2 JP 3270723B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はタンデム圧延機の制
御装置に関し、特に、通板作業を自動で実施するための
通板制御方式に関する。
【0002】
【従来の技術】圧延機においては、圧延開始前に被圧延
材をワークロール間に通す通板作業が必要になる。図1
1は、タンデム圧延機の概略構成とその通板方法を示
す。同図(a)に示すように、タンデム圧延機100は
複数のスタンド101−1〜4より構成される。被圧延
材200は、タンデム圧延機入側のペイオフリール10
5より巻き出され、各スタンド101の上下ワークロー
ル110−1〜4の間を通過することにより圧延され
る。上下ワークロール110間の間隔をロールギャップ
と呼ぶ。タンデム圧延機出側にはデフレクターロール1
03、およびテンションリール102が設けられ、圧延
された被圧延材200を巻き取る。
【0003】同図(b)に通板作業の工程を示す。
(b)−1のように、ペイオフリール105より被圧延
材200を巻き出し、#1スタンド101−1まで持っ
てくる。板先端部201が#1スタンドの直下を通過し
た時からロールギャップを閉制御して、#1スタンド出
側の設定板厚となるようにする。次に、(b)−2のよ
うに、板先端201が#2スタンド101−2の直下に
到達し着た時からロールギャップを閉めはじめ、#2ス
タンド出側板厚が設定値となるようにする。以下、同様
に#3スタンド、#4スタンドを板先端部201が通過
するまで続ける。#4スタンドを通過した後は、テンシ
ョンリール102に被圧延材200を巻き付けて通板終
了となる。
【0004】図12に、ロールギャップの時間的変化を
示す。(c)−1は、#1スタンドのロールギャップの
推移で、板先端部201が#1スタンドの直下を通過し
たt1から、上下ワークロール110−1をギャップ3
01gに向けて閉じている。(c)−2は、#2スタン
ドのロールギャップの推移で、板先端部201が#2ス
タンドの直下を通過したt2から、上下ワークロール1
10−2をギャップ302gに向けて閉じている。これ
と同時に、#1スタンドをギャップ303gに閉制御す
る。これは、板先端201が#2スタンドに到達した時
点で#1スタンドと#2スタンド間に張力(#1スタン
ド前方張力)が発生することに対する補正である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来技術で
は、各スタンド直下に板先端部がある状態でロールギャ
ップを閉じ、次スタンドまで通板する作業を繰り返すの
で時間がかかり、作業効率の著しい低下をもたらす。
【0006】また、前方張力が無い状態で板先端部が次
スタンドまで進むため、板の蛇行が発生し易くなり、板
破断等の操業異常が発生することもある。また、板先端
部よりオンゲージしてオフゲージ長を短くするために
は、所定の圧延荷重をかけるようにロールギャップを閉
する圧下量を大きくとる必要があるので、やはり操業の
不安定要因となる。
【0007】さらに、通板工程は板厚が不安定な領域
で、自動化に必要な板先端のトラッキング精度(先端位
置がミル内のどこにあるかを検出する機能)が悪いの
で、オペレータの手介入による調整が必要となり、自動
化には困難があった。
【0008】本発明の目的は、上記従来技術の問題点を
克服し、操業の安全を確保しながら作業時間を短縮でき
るンデム圧延機の通板制御方法と、その自動化を可能に
した圧延制御システムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、各スタンド
の上下ワークロール間のロールギャップを変更するロー
ルギャップ操作部、各スタンドのワークロール速度を変
更するロール速度操作部を備えるタンデム圧延機の通板
制御方法において、全スタンドのロールギャップを前記
ロールギャップ操作部により開放して被圧延材をテンシ
ョンリールまで通した後、前記ロールギャップ操作部に
より張力を維持できる弾性限界内の圧延荷重でロールギ
ャップを閉して被圧延材を保持し、圧延機のオフゲージ
起動後、目標荷重によるロールギャップ指令を与える定
荷重制御、または、目標板厚によるロールギャップ指令
を与える定位制御を行なって、全スタンドを目標ロール
ギャップに設定することにより達成される。
【0010】目標荷重による定荷重制御の通板制御方法
は、前記ロールギャップ操作部の各々に前記被圧延材に
ついて設定された目標荷重を与えてロールギャップを変
更し、前段で薄くされた板厚が後段に噛み込むと後段の
ロールギャップが再び変更され、最終的に各スタンドの
ロールギャップが前記被圧延材に対する目標ロールギャ
ップに到達させることを特徴とする。
【0011】前記ロールギャップ操作部に与える荷重
は、ランプ状に変化して前記目標荷重に到達するよう制
御することを特徴とする。すなわち、各段での目標ロー
ルギャップへの到達は、前記ランプ状変化を複数回繰り
返すことにより実現される。
【0012】さらに、板厚の変化に応じてロール速度バ
ランスを変更する。この変更は安全を優先して、自動張
力制御によって行なうことを特徴とする。
【0013】さらに、前記圧延機の起動後、前記ロール
ギャップが前記被圧延材に対する目標ロールギャップま
で閉じたスタンドは、オンゲージによる板厚一定制御を
行なうことを特徴とする。
【0014】目標ロールギャップの定位制御による通板
制御方法は、被圧延材を各スタンドを経てテンションリ
ールまで通し、被圧延材の張力を維持できる弾性限界内
の圧延荷重で所定ロールギャップに閉して保持し、次
に、各スタンド同一のワークロール速度で圧延機をオフ
ゲージ起動し、前記被圧延材に対応して各スタンドに設
定された目標ロールギャップに基づいて、前段のスタン
ドをその目標ロールギャップに各後段を所定関係の設定
ロールギャップに、所定のタイミング毎に最上流のスタ
ンドから順次に変更し、かつ、前段が目標ロールギャッ
プに変更されその目標板厚変更部が次段のスタンドに到
達するまでの時間をトラッキングして前記タイミングを
決定することを特徴とする。
【0015】前段の目標ロールギャップと各後段の設定
ルールギャップとの所定関係は、各タイミング毎に前段
のロールギャップが後段のそれより大きくすることを特
徴とする。また、次段のスタンドがその目標ロールギャ
ップに変更されたとき、その前段のロール速度をマスフ
ロー一定則にしたがって制御することを特徴とする。
【0016】本発明の定荷重による通板制御方法を適用
した圧延機制御システムは、各スタンドの上下ワークロ
ール間のロールギャップを変更するロールギャップ操作
部、各スタンドのワークロール速度を変更するロール速
度操作部、各スタンドの出側板厚を測定する板厚計及び
各スタンド間の張力を検出する張力計を具備するタンデ
ム圧延機と、板厚計で測定した実績値が目標値となるよ
うに制御する板厚制御部、圧延荷重を設定された目標値
にするように前記ロールギャップ操作部を制御する荷重
制御部、張力計で測定した実績値が目標値となるように
制御する張力制御部を含む圧延制御装置を備えたものに
おいて、圧延機の起動前に、全スタンドのロールギャッ
プを前記ロールギャップ操作部により開放して被圧延材
をテンションリールまで通した後に、前記荷重制御部に
張力を維持できる弾性限界内で被圧延材を保持する圧延
荷重を設定し、圧延機のオフゲージ起動後に、前記荷重
制御部に与える目標荷重をランプ状に変化して設定する
目標板厚変更部を備えたことを特徴とする。
【0017】本発明の定位制御による通板制御方法を適
用した圧延機制御システムは、各スタンドの出側目標板
厚に対応した目標ロールギャップに前記ロールギャップ
操作部を制御する圧下制御部、前記ロールギャップの変
更に応じてスタンド間のロール速度バランスを変更する
ように前記ロール速度操作部を制御する速度制御部を含
む圧延制御装置を備えるものにおいて、圧延機の起動前
に、全スタンドのロールギャップを前記ロールギャップ
操作部により開放して被圧延材をテンションリールまで
通した後に、前記圧下制御部に張力を維持できる弾性限
界内の圧延荷重で被圧延材を保持するロールギャップを
設定し、圧延機のオフゲージ起動後に目標ロールギャッ
プを板厚を目標値にするために変更する目標板厚変更部
と、前段のスタンドが目標ロールギャップに変更されそ
の板厚変更点が次段のスタンドに到達するまでの時間を
トラッキングするタイミング作成装置を備えたことを特
徴とする。
【0018】本発明によれば、全スタンドのロールギャ
ップを開放してテンションリールまで通板後に、張力を
維持できる程度に各ロールギャップを閉とするので、板
の先端部が蛇行することがなく、通板作業が安全かつ容
易である。なお、張力を維持できる程度に閉じたロール
ギャップであれば、その後に被圧延材を各スタンドを経
てテンションリールまで通板することも可能になる。
【0019】通板後の荷重一定制御によって、各スタン
ドの入側板厚の変化を小さく抑えながら、各段のロール
ギャップを最終的に目標値に設定できるので、スタンド
間の急激な張力変動を防止し、安全操業が確保される。
【0020】さらに、板厚変化のタイミングで張力制御
を行い、スタンド間の速度バランスを調整するので、板
の切断などの異常が回避でき、より安定な通板制御が実
現できる。
【0021】あるいは、通板後の定位制御とロール速度
バランスによって、各段のロールギャップとワークロー
ル速度を速やかに目標値に設定できるので、圧下制御と
速度制御によって通常圧延を行うシステムに好適であ
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態をタンデ
ム圧延機での適用例によって説明する。図1は、4スタ
ンドのタンデム圧延機とその圧延制御システムの構成を
示したものである。タンデム圧延機100は複数のスタ
ンド101−1〜4より構成される。被圧延材200
は、タンデム圧延機入側のペイオフリール105より巻
き出され、各スタンド101の上下ワークロール110
−1〜4の間を通過することにより圧延される。タンデ
ム圧延機出側にはデフレクターロール103、およびテ
ンションリール102が設けられ、圧延された被圧延材
200を巻き取る。
【0023】タンデム圧延機の#1〜#4の各スタンド
101に、ワークロール速度を指令値に応じて変更する
速度制御装置120−1〜4、ロールギャップを指令値
に応じて変更する圧下制御装置121−1〜4を設けて
いる。また、各スタンドの出側板厚を検出する板厚計1
25−1〜4、各スタンド間の張力(スタンド間張力)
を検出する張力計126−1〜4、各スタンドの圧下荷
重を検出する荷重計(ロードセル)127−1〜4を設
置している。
【0024】圧延制御系としては、張力計126で測定
した実績張力が設定値となるように、速度制御装置12
0を介して前段スタンドの速度を制御する張力制御部
(ATR)123−1〜4と、板厚計125で測定した
実績板厚が設定値となるように、圧下制御装置121を
介して制御する板厚制御部124−1〜4と、荷重計1
27で測定した圧延荷重が一定になるように、圧下制御
装置121を介して制御する荷重制御部122−1〜4
をそれぞれ設けている。なお、圧延設備または圧延状態
によっては、張力制御部123がロールギャップを、板
厚制御部124が前段スタンド速度を制御する構成もあ
る。
【0025】圧延制御装置に対する各目標値の設定は、
セットアップ制御装置130によって行なわれる。圧延
する板の製品仕様により、各スタンドのロールギャッ
プ、ロール速度及び荷重の目標値を指示し、速度指令作
成装置131、ロールギャップ指令作成装置132、荷
重指令作成装置133へ出力する。指令作成装置131
〜133の指令値は、目標値変更制御装置140からの
変更指令により変更される。
【0026】目標値変更制御装置140は、被圧延材の
溶接点通過のタイミングで速度の目標値などを変更する
溶接点通過制御部145や、図示していないロール替後
制御部などにより、いくつかのタイミングで目標値の変
更を行なう。本実施例では、自動通板制御部150を追
加し、圧延機のオンゲージ運転開始前のタイミングで、
全スタンドのロールギャップ開放と、テンションリール
102へ巻きつけ後のタイミングで基準荷重Psiによ
る板200の保持を行なう。さらに、圧延機のオフゲー
ジ起動及びオンゲージ起動の各タイミングで、圧延制御
装置の各部の制御動作のオン/オフを行う。
【0027】図2及び図3に、本実施例による自動通板
の流れを示す。圧延機の運転開始前に、(a)のよう
に、全スタンド#1〜#4のロールギャップを開放し
て、ペイオフリール102からテンションリール102
まで被圧延材200を通板する。これは入側から出側ま
で板200を自動で送ってもよいし、オペレータが手動
で通板してもよい。
【0028】次に、(b)のように、各スタンドのロー
ルギャップを基準荷重Psiまで閉じて、スタンド間張
力が発生するようにする。基準荷重Psは圧下により板
厚が変化せずに板を押さえられる程度(弾性変形の範囲
内)とし、自動通板制御部150の指示に応じて、荷重
指令作成装置133から各スタンドの荷重制御部122
−1〜4に与える。
【0029】次に、圧延機のオフゲージ運転を開始し、
起動後は荷重制御部122による荷重一定制御を行な
う。すなわち、各スタンドの最終的な板厚設定値(目標
値:ho)に対応する目標荷重Poにより、出側板厚h
iが目標値hoiとなるように各スタンドの圧延荷重P
oiを決定し、維持しながら、各スタンドのロールギャ
ップSiを以下のように徐々に閉じていく。
【0030】通板制御時の圧延荷重Poiは、セットア
ップ制御装置130で計算された目標値で、荷重指令作
成装置133から各スタンドの荷重制御部122−1〜
4に与えられる。セットアップ制御装置130は同時
に、ロール速度目標値Viを速度指令作成装置131
に、ロールギャップ目標値Siをロールギャップ指令作
成装置132に指示する。これらの制御は任意のタイミ
ングまで、自動通板制御部160からの変更指示でオフ
制御とされる。
【0031】第1段階は(c)のように、オフゲージ起
動直後のタイミングt1で、各スタンドの上下ワークロ
ール110間に荷重Poiが印加され、ロールギャップ
Siが狭められる。このとき、圧延荷重Piがt1から
△t1にランプ状に変化して圧延荷重Poiに達するよ
うに、自動通板制御部150で目標値変更を行なう。
【0032】荷重制御部122は設定荷重Poiと荷重
計127の実績荷重Piの偏差によるロールギャップ指
令を圧下制御装置121に出力し、圧下制御装置121
はロールギャップ操作装置(油圧圧下装置)を通じてロ
ールギャップを変更し、これを設定荷重がランプ状に変
化して目標値Poiに達するまで繰り返す。
【0033】△t1後、#1スタンドは圧延荷重Po1
に、出側板厚h1は設定値ho1となる。また、#2〜
#4スタンドの出側板厚も#1と近い値(hi≒ho
1)となる。出側板厚の変化に応じてマスフローバラン
スが変化するので、各スタンドの速度バランスを変化さ
せる必要がある。この場合、ロール直下の板厚が不明な
ことから、操業の安定性を優先させ、張力制御部123
を起動して、スタンド間の張力変化を抑制するように各
スタンドのロール速度を、速度制御部120を介しロー
ル速度操作部によって変更し、スタンド間の速度バラン
スを変化させる。
【0034】第2段階は(d)のように、板位置330
が#2のスタンドに噛み込まれたタイミングt2とな
る。説明の都合上、タイミングt1における各スタンド
直下の板位置を、#1から順に330,331,33
2,333とする。このときも、#2スタンド以降の設
定荷重が△t2にランプ状に変化して、目標値Po2に
達する。
【0035】△t2後、#2スタンドの出側板厚h2が
設定値ho2となる。このt2では、#3,#4の各入
口に、Hi≒ho1の板位置331、板位置332がそ
れぞれ噛み込まれ、所定時間後に出側板厚hi≒ho2
となって各々の出口に達する。ところで、#2スタンド
の出側板厚が薄くなると、#2と#3スタンド間の張力
が小さくなるので、張力制御部123−2は#2スタン
ドの速度を下げる。同時に、#1と#2スタンド間の張
力を維持するために、#1スタンドの速度を下げる。
【0036】第3段階は(e)のように、板位置330
が#3のスタンドに噛み込まれたタイミングt3とな
る。#3スタンドの設定荷重がランプ状に変化し目標値
Po3に達した△t3後、出側板厚h3が設定値ho3
となる。また、#4の入口に、H4≒ho2の板位置3
31が噛み込まれ、所定時間後にh4≒ho3となって
出口に達する。
【0037】第4段階は(f)のように、板位置330
が#4のスタンドに噛み込まれたタイミングt4とな
り、△t3後に出側板厚h4が設定値ho4となる。な
お、第3、第4段階におけるスタンド間の速度バランス
も、同様に行なわれる。
【0038】図4に、最終段の#4スタンドにおける出
側板厚の時間的推移を示す。#4の出口板厚は、タイミ
ングt1から△t1後に母板厚H0から#1の設定値h
o1に近い値になる。タイミングt2になると、#4の
入口には#3スタンドで圧延されたh01に近い板厚が
到達するので、出側板厚は△t2後に#2の設定値ho
2に近い値となる。同様にして、タイミングt4から△
t4後に、#4の出側板厚はho4となり、設定値と一
致する。
【0039】図5に、本実施例の定荷重制御による自動
通板制御のフローチャートを示す。初期設定として、セ
ットアップ装置130から指令作成装置に目標圧延荷重
Poi、目標板厚hoiが設定される。また、自動通板
制御部150により、荷重一定制御とスタンド間張力制
御がスタンバイされる(s101)。
【0040】次に、板200を各スタンドを経てTR1
02まで通板し、各スタンドに弾性変形内の基準荷重P
siを設定し、張力が維持できる程度に保持する(s1
02)。
【0041】この後、圧延機のオフゲージ運転による自
動通板制御が開始され、各スタンドのロール110は同
じ基準通板速度VRsで回転を始める(s103)。基
準通板速度VRsは、通常運転時の目標速度VRoiよ
り低い値に設定される。
【0042】オフゲージ運転の開始直後に、荷重制御部
122に目標荷重Poiを設定し、各スタンドの荷重Pi
を基準荷重Psiから目標荷重Poiに変更する(s1
04)。そして、各スタンド出側の張力計126の測定
値に応じて、張力制御(ATR)を行う。すなわち、ス
タンド間の張力変化を抑制するように各スタンドのロー
ル速度VRi(当初は、基準ワークロール速度VRs)
を操作し、速度バランスを変化させる(s105)。
【0043】次に、スタンド毎に、出側板厚hiが目標
値hoiに到達したか判定し、板厚が許容誤差内に入っ
ていれば、スタンドiの荷重一定制御をオフし、AGC
による圧下一定制御をオンする(s106)。上記処理
を繰返し、全スタンド(i=1〜4)について終了する
と自動通板制御が終了する(s107)。その後、圧延
機を加速し目標値速度VRoiに達すると、ATRを圧
下制御に、AGCを速度制御にそれぞれ切り替えて、オ
ンゲージの通常圧延を開始する。
【0044】本実施例の通板制御方法では、ステップs
106のように、上流側のスタンドから順に目標板厚に
到達すると、直ちにAGCによる圧下位置一定制御に移
行する。すなわち、図4の第1のタイミングt1で、#
1スタンド直下にあった板位置330が、各スタンドの
出側板厚計125を通過するタイミング(ti+△t
1)で、圧延荷重設定値を出側板厚偏差をなくすように
操作するAGCを働かせる。これにより、以後の板厚を
目標板厚hoiに制御することができ、通板制御に伴う
オフゲージ長を低減できる。
【0045】以上、第1の実施例による自動通板制御
は、ロールギャップ操作を荷重一定制御で行なうので、
制御の工程が簡単で通板作業の時間も短くて済む。すな
わち、通板時における各スタンドの圧延荷重を目標値に
維持し、前段で薄くされた板厚が後段に噛み込むと、後
段のロールギャップが閉操作される過程を順送りする。
この結果、各スタンドの入側板厚の変化を小さく抑えな
がら、各段のロールギャップを最終的には目標値とする
ので、スタンド間の急激な張力変動を防止し、安全操業
が確保できる。また、本実施例の通板制御は、荷重一定
制御により板厚変化が発生したタイミングで張力制御を
行い、スタンド間の速度バランスを変更するので、操業
的により安定な通板制御が実現できる。
【0046】次に、本発明の第2の実施例を説明する。
この実施例による通板制御は、ロールギャップ操作を定
位制御によって行う。すなわち、各スタンドに板を通し
て保持した後に、最上流のスタンドから目標ロールギャ
ップに制御し、前段スタンド出側における目標板厚への
変化部が次段スタンドに到達するタイミングで、その次
段スタンドを目標ロールギャップに制御する。さらに、
次段スタンドが目標ロールギャップに制御されたタイミ
ングで、前段のロール速度をマスフロー一定則に従って
制御し、各ロール速度をバランスさせる。
【0047】図6に、第2の実施例による圧延制御シス
テムの構成を示す。図1と同一の符号は同等の要素を示
す。図1との相違は、各スタンド(#1〜#4)の出側
に板速計128−1〜4と、タイミング作成装置160
が付加された点である。タイミング作成装置160はト
ラッキング手段で構成し、各スタンドの板速を入力し、
前段スタンド出側の板厚計測位置を通過した板厚変化部
が次段スタンドに到達するタイミングを求め、目標値変
更制御装置140に出力する。
【0048】定位制御でロールギャップ操作を行なう場
合、ゲージメータ式による計算荷重Piからロールギャ
ップSiに変換するので、荷重制御に比べて板厚の制御
精度は劣るが応答性は良い。なお、調質圧延など特定の
圧延用途以外では、荷重指令作成装置133や荷重制御
部122などが不要になる。
【0049】図7に、ロールギャップ一定制御による自
動通板の流れを示す。図の段階0は図2(b)と同等の
状態で、母板厚H1の板200は#1〜#4スタンドを
経てテンションリール102に巻かれ、各スタンドの基
準ロールギャップSsiにより弾性限界内の圧延荷重で
張力を維持している。基準ロールギャップSsiは、全
スタンド同一値でもよい。
【0050】次に、各スタンドのロール速度VR1〜V
R4を同一の基準ワークロール速度VRsに設定し、ま
た、ロールギャップSiを第1の設定値Si(1)にして
通板制御を開始する。段階は、タイミングt1で各ス
タンドに設定された第1の設定値Si(1)による板厚変
化を示している。すなわち、スタンド#1の出側板厚h
1が目標値ho1になるように、またスタンド#2〜#
4の出側板厚が所定値h2(1)〜h4(1)になるよう
に、各スタンドのロールギャップを第1の設定値S1
(1)〜S4(1)にする。ただし、S1(1)は目標値So
1となる。
【0051】段階は、タイミングt2で、スタンド#
1の出側板厚ho1が#2スタンドに達し、#2の出側
板厚が目標値ho2になるように、また#3,#4の出
側板厚が所定値h3(2),h4(2)になるように、#2
〜#4スタンドのロールギャップを第2の設定値S2
(2)〜S4(2)にする。ただし、S2(2)は目標値So
2となる。
【0052】同様に、段階はタイミングt3で、#2
の出側板厚ho2が#3スタンドに達し、#3の出側板
厚が目標値ho3になるように、#3,#4のロールギ
ャップを第3の設定値S3(3)=So2,S4(3)にす
る。さらに、段階はタイミング4で、#3の出側板厚
ho3が#4に達し、#4の出側板厚が目標値ho4に
なるように、#4のロールギャップを第4の設定値S4
(4)=So4にする。
【0053】図8に、ロールギャップ設定値とその基に
なる板厚設定値を示す。t1のタイミングにおける第1
の設定値は、#1が板厚目標値ho1に対応するロール
ギャップSo1、#2〜#4は設定値h2(1)〜h4
(1)に対応するS2(1)〜S4(1)となる。t2のタイ
ミングにおける第2の設定値は、#1が変わらず、#2
が板厚目標値ho2に対応するSo2、#3,#4がh
3(2),h4(2)に対応するS3(2),S4(2)とな
る。第3、第4の設定値についても同様となる。ここ
で、板厚目標値と他の板厚設定値は数1の関係になる。
【0054】
【数1】ho1≧h2(1)≧h3(1)≧h3 ho2≧h3(2)≧h4(2) ho3≧h4(3) このように、上流側のスタンドから順に板厚目標値hi
oとなる場合、下流側のスタンドは前段と同等以下の板
厚に設定値hi(j)を定める。実際には、トラッキング
ずれなどで後段のスタンドに荷重が発生しなくなる事態
を回避するため、後段のロールギャップを前段より若干
小さく設定している。
【0055】この板厚設定値を基に、各スタンドのロー
ルギャップ設定値Si(j)を、タイミング毎に算出す
る。周知のように、ロールギャップSiは出側板厚h
i、母板厚Hの関数として数2により求まる。これは、
ゲージメータ式と呼ばれる。
【0056】
【数2】 Si(j)=hi(j)−Pi(H,hi)/M Pi(j)=P(H,hi,Tl,Tb,μ) ここで、j:タイミング回数(例では、1〜4)、M:
ミル定数、Tl:ミル出側張力、Tb:ミル入側張力、
μ:摩擦係数である。
【0057】ロールギャップ指令作成装置132は、セ
ットアップ制御装置130からの出側板厚目標値h1〜
h4と自動通板制御部140からのタイミングt1〜t
4に従い、上記した第1の設定値から第4の設定値によ
るロールギャップ設定値Si(j)を算出する。圧下制御
装置121は、t1〜t4のタイミング毎にロールギャ
ップ設定値Soiを受け取ると、油圧圧下装置を作動して
各スタンドのロールギャップを設定値Soiに操作する。
【0058】ところで、出側板厚の変化に応じてスタン
ド間のマスフローバランスが変化する。このため、各ス
タンドで同一にしているロール速度(ここでは、基準ワ
ークロール速度VRs)を修正し、スタンド間の速度バ
ランスを取りなおす必要がある。図9に、ロールギャッ
プ及びロール速度の変更タイミングを示す。
【0059】タイミングt1で、スタンド#1のロール
ギャップS1を変更し、△t1後に目標値So1にな
る。同様に、スタンド#2〜#4は設定値S2(1)〜S
4(1)となる。このt1後から、タイミング作成装置1
60がトラッキングを開始する。そして、スタンド#1
出側の目標板厚変化部、すなわち目標板厚ho1へ変化
した板部がスタンド#2に到達するタイミングt2にな
ると、スタンド#2のロールギャップS2が変更され、
△t2後に設定値So2になる。同様に、タイミングt
3、タイミングt4になると、スタンド#3、#4のロ
ールギャップS3、S4が変更され、それぞれ目標値S
o3,So4になる。
【0060】一方、(b)のように、ロール速度VRi
(j−1)は、タイミングt2(j=2)からマスフロー
一定則に従って、以下のように制御される。まず、タイ
ミングt2でスタンド#1をVR1(1)に変更する。す
なわち、スタンド#2のロールギャップの変更でその出
側板厚が変わるときに、#1,2間のマスフローバラン
スが維持されるように、#1のロール速度を変更する。
すなわち、前後のスタンド間で板厚とロール速度の積が
一致するように、数3により求まる。
【0061】
【数3】VR1(1)=h2・VR2・(1+f2)/
{h1・(1+f1)}=h2・VRs・(1+f2)/
{h1・(1+f1)} ここで、VR2:スタンド#2のロール速度で、基準ワ
ークロール速度VRs、また、f1,f2:スタンド#
1,#2の先進率である。
【0062】同様に、タイミングt3で、スタンド#3
のロールギャップが変更されるときに、#2,3間のロ
ール速度バランスさせるように#2のロール速度をVR
2(2)に変更する。また、#2のロール速度の変更に伴
い、#1,2間のロール速度をバランスさせるように#
1のロール速度をVR1(2)に変更する。これらの変更
速度は数4により求まる。
【0063】
【数4】VR2(2)=h3・VR3・(1+f3)/
{h2・(1+f2)} VR1(2)=h2・VR2(2)・(1+f2)/{h1
・(1+f1)} ここで、VR3:スタンド#3のロール速度で、基準ワ
ークロール速度VRs、また、f3:スタンド#3の先
進率である。
【0064】さらに、タイミングt4で、#3,4間の
ロール速度をバランスさせるように、#3のロール速度
をVR3(3)に変更し、これに伴い#2のロール速度を
VR2(3)に、#1のロール速度をVR1(3)に変更す
る。これらの変更速度は数5により求まる。
【0065】
【数5】VR3(3)=h4・VR4・(1+f4)/
{h3・(1+f3)} VR2(3)=h3・VR3(3)・(1+f3)/{h2
・(1+f2)} VR1(3)=h2・VR2(3)・(1+f2)/{h1
・(1+f1)} ここで、VR4:スタンド#4のロール速度で、基準ワ
ークロール速度VRsである。また、f4:スタンド#
4の先進率である。
【0066】図10に、第2の実施例による自動通板制
御のフローチャートを示す。この自動通板制御は、定位
制御とロール速度バランス制御を並行し、オンゲージで
実施される。
【0067】初期設定として、セットアップ制御装置1
30からロールギャップ指令作成装置に目標板厚hiが
設定される。また、自動通板制御部150の指示によ
り、圧下制御装置121による定位制御と、速度制御装
置120による速度制御がオンされ、AGCはオフされ
る(s201)。
【0068】次に、板200をTR102の巻き取り位
置まで挿通し、各スタンドに基準ロールギャップSsi
を設定し、弾性限界内で張力が維持できる程度に保持す
る(s202)。なお、基準ギャップSsに設定してか
ら、板200を挿通するようにしてもよい。
【0069】ここで、圧延機の自動通板制御が開始さ
れ、各スタンドロール110は基準ワークロール速度V
Rsで回転を始める(s203)。開始直後の第1のタ
イミングt1で、各スタンドのロール110が基準ギャ
ップSsから第1の設定値Si(1)に変更され(s20
4)、#1のトラッキング開始され、スタンド#1のA
GCがオンになる(s205)。このとき、各スタンド
のロール速度は基準速度VRsを維持する。
【0070】#1のトラッキングによるタイミングt2
になると、すなわち#1出側の目標板厚部(ho1)が
#2に到達するタイミングで、各スタンドのロールギャ
ップSiが第2の設定値Si(2)に変更され、また、#
1ロール速度VR1が数3によりVR1(2)に変更され
る(s206)。そして、スタンド#2のトラッキング
が開始され、#2のAGCがオンになる(s207)。
【0071】#2のトラッキングによるタイミングt3
になると、各スタンドのロールギャップSiが第3の設
定値Si(3)に変更され、#2ロール速度VR2と#1
ロール速度VR1が数4により変更され(s208)、
スタンド#3のトラッキングが開始され、#3のAGC
がオンになる(s209)。同様に、タイミングt4に
なると、各スタンドのロールギャップSiが第4の設定
値Si(4)に変更され、ロール速度VR3、ロール速度
VR2及びロール速度VR1が数5により変更され(s
210)、#4のトラッキングが開始されてAGCがオ
ンになる(s211)。
【0072】全スタンド(ここでは、#1〜#4)の出
側が目標板厚になってAGCが開始されると、本実施例
の通板制御が終了する。圧延機は通常運転に移行し、速
度指令作成装置132から設定されている目標速度に加
速する。なお、第2の実施例による通板制御は板厚が圧
下制御、張力が速度制御による張力優先で行なわれてい
るが、通常圧延に移行後は板厚が速度制御、張力が圧下
制御による板厚優先で行う。
【0073】
【発明の効果】本発明によれば、被圧延材を各スタンド
に通して動かないように保持するので、板の先端部が蛇
行することがなく、通板作業が安全かつ容易である。ま
た、その後に、荷重一定制御によって各スタンドの入側
板厚の変化を小さく抑えながら、各段のロールギャップ
を最終的に目標値に設定できるので、スタンド間の急激
な張力変動を防止し、安全操業が確保される。さらに、
板厚変化のタイミングで張力制御を行い、スタンド間の
速度バランスを調整するので、板の切断やたわみなどの
異常が回避でき、より安定な通板制御が実現できる。
【0074】また、定位制御とロール速度バランス制御
の組合せによって、マスフローバランスを維持しなが
ら、各段のロールギャップ及びワークロール速度を速や
かに目標値に設定できるので、安全かつ短時間の通板制
御が実現できる。
【0075】さらに、上記通板制御にAGCを作用させ
ることで、第1スタンド通過以降の板厚を目標板厚に制
御でき、通板制御に伴うオフゲージ長を低減できる。
【0076】本発明の方法を適用したタンデムミルの圧
延制御装置は、自動通板制御部を設け、通板制御時にセ
ットアップ制御装置からの指令を変更して、圧延制御装
置が荷重一定制御を行なうようにしているので、通板作
業が安全になり完全自動化が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による通板制御方法を適
用する圧延制御システムの構成図。
【図2】第1の実施例の荷重一定制御による通板制御方
法の流れを示す説明図。
【図3】図2の続きの通板制御方法の流れを示す説明
図。
【図4】最終スタンドの出側板厚の推移を示すタイムチ
ャート。
【図5】第1の実施例による通板制御方法の手順を示す
フローチャート。
【図6】本発明の第2の実施例による通板制御方法を適
用する圧延制御システムの構成図。
【図7】第2の実施例の定位制御による通板制御方法の
流れを示す説明図。
【図8】板厚及びロールギャップの設定値の一例を示す
説明図。
【図9】定位制御とロール速度バランス制御のタイミン
グを示すタイムチャート。
【図10】第2の実施例による通板制御方法の手順を示
すフローチャート。
【図11】従来の通板方法の流れを示す説明図。
【図12】従来の通板方法におけるロールギャップの推
移を示すタイムチャート。
【符号の説明】
100…タンデム圧延機、101−1〜4…タンデム圧
延機の#1〜#4スタンド、102…テンションリー
ル、103…デフロール、105…ペイオフリール、1
10−1〜4…#1〜#4スタンドの上下ワークロー
ル、200…被圧延材、201…被圧延材の先端、12
0−1〜4…速度制御装置、121−1〜4…圧下制御
装置、122−1〜4…荷重制御部、123−1〜4…
張力制御部、124−1〜4…板厚制御部、125−1
〜4…板厚計、126−1〜4…張力計、127−1〜
4…荷重計、128−1〜4…板速計、130…セット
アップ制御装置130、131…速度指令作成装置、1
32…ロールギャップ指令作成装置、133…荷重指令
作成装置、140…目標値変更制御装置、150…自動
通板制御部、160…タイミング作成装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 37/00 - 37/78

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各スタンドの上下ワークロール間のロー
    ルギャップを変更するロールギャップ操作部を備えるタ
    ンデム圧延機の通板制御方法において、 全スタンドのロールギャップを前記ロールギャップ操作
    部により開放して被圧延材をテンションリールまで通し
    た後、前記ロールギャップ操作部により張力を維持でき
    る弾性限界内の圧延荷重でロールギャップを閉して被圧
    延材を保持し、 圧延機のオフゲージ起動後、目標荷重によるロールギャ
    ップ指令を与える定荷重制御、または、目標板厚による
    ロールギャップ指令を与える定位制御を行なって、全ス
    タンドを目標ロールギャップに設定することを特徴とす
    るタンデム圧延機の通板制御方法。
  2. 【請求項2】 各スタンドの上下ワークロール間のロー
    ルギャップを変更するロールギャップ操作部、各スタン
    ドのワークロール速度を変更するロール速度操作部を備
    えるタンデム圧延機の通板制御方法において、 全スタンドのロールギャップを開放して被圧延材をテン
    ションリールまで通した後、張力を維持できる弾性限界
    内の圧延荷重でロールギャップを閉して前記被圧延材を
    保持し、 圧延機のオフゲージ起動後、スタンド毎に設定された目
    標荷重により各段のロールギャップを変更する荷重一定
    制御を行ない、前段で薄くされた板厚が後段に噛み込む
    ことにより、後段のロールギャップが段階的に目標ロー
    ルギャップに設定されることを特徴とするタンデム圧延
    機の通板制御方法。
  3. 【請求項3】 各スタンドの上下ワークロール間のロー
    ルギャップを変更するロールギャップ操作部、各スタン
    ドのワークロール速度を変更するロール速度操作部、少
    なくとも最終スタンド出側の板厚を計測する板厚計測手
    段を持つタンデム圧延機の通板制御方法において、 被圧延材を各スタンドを経てテンションリールまで通
    し、かつ、張力を維持できる弾性限界内の所定荷重でロ
    ールギャップを閉して保持し、 各スタンドを同一のワークロール速度に設定してオフゲ
    ージ起動した後、前記被圧延材の仕様に基づいてスタン
    ド毎に設定された目標荷重に従って、各段のロールギャ
    ップを変更し、前段で薄くされた板厚が後段に噛み込む
    ことにより後段のロールギャップを再び変更し、最終的
    に各スタンドのロールギャップを前記仕様に対する目標
    ロールギャップに到達させるとともに、板厚に応じて変
    化する張力を張力制御(ATR)してロール速度を変更
    し、ロール速度バランスの制御を行うことを特徴とする
    タンデム圧延機の通板制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3において、 前記ロールギャップ操作部に与える荷重は、各段でラン
    プ状に変化して目標荷重に到達するよう制御することを
    特徴とするタンデム圧延機の通板制御方法。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4のいずれか1項において、 前記オフゲージ起動後、前記ロールギャップが前記目標
    ロールギャップに達したスタンドは、板厚一定制御のオ
    ンゲージ運転に移行することを特徴とするタンデム圧延
    機の通板制御方法。
  6. 【請求項6】 各スタンドの上下ワークロール間のロー
    ルギャップを変更するロールギャップ操作部、各スタン
    ドのワークロール速度を変更するロール速度操作部を備
    えるタンデム圧延機の通板制御方法において、 被圧延材を各スタンドを経てテンションリールまで通
    し、かつ、張力を維持できる弾性限界内の圧延荷重で所
    定ロールギャップに閉して保持し、 次に、各段同一のワークロール速度にして圧延機をオフ
    ゲージ起動し、前記被圧延材に対応して目標出側板厚に
    なるように各段に設定された目標ロールギャップに基づ
    いて、前段のスタンドをその目標ロールギャップに各後
    段を所定関係の設定ロールギャップに、所定のタイミン
    グ毎に最上流のスタンドから順次に変更し、かつ、前段
    が目標ロールギャップに変更されその板厚変更点が次段
    のスタンドに到達するまでの時間をトラッキングして前
    記タイミングを決定することを特徴とするタンデム圧延
    機の通板制御方法。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 前段の目標ロールギャップと各後段の設定ロールギャッ
    プとの所定関係は、各タイミング毎に前段のロールギャ
    ップが後段のそれより大きくすることを特徴とするタン
    デム圧延機の通板制御方法。
  8. 【請求項8】 請求項6または7において、 次段のスタンドがその目標ロールギャップに変更された
    とき、その前段のロール速度をマスフロー一定則にした
    がって制御することを特徴とするタンデム圧延機の通板
    制御方法。
  9. 【請求項9】 各スタンドの上下ワークロール間のロー
    ルギャップを変更するロールギャップ操作部、各スタン
    ドのワークロール速度を変更するロール速度操作部、各
    スタンドの出側板厚を測定する板厚計及び各スタンド間
    の張力を検出する張力計を具備するタンデム圧延機と、
    板厚計で測定した実績値が目標値となるように制御する
    板厚制御部、圧延荷重を設定された目標値にするように
    前記ロールギャップ操作部を制御する荷重制御部、張力
    計で測定した実績値が目標値となるように制御する張力
    制御部を含む圧延制御装置を備える圧延制御システムに
    おいて、 圧延機の起動前に、全スタンドのロールギャップを前記
    ロールギャップ操作部により開放して被圧延材をテンシ
    ョンリールまで通した後に、前記荷重制御部に張力を維
    持できる弾性限界内で被圧延材を保持する荷重を設定
    し、圧延機のオフゲージ起動後に、前記荷重制御部に与
    える目標荷重をランプ状に変化して設定する目標値変更
    部を備えたことを特徴とする圧延制御システム。
  10. 【請求項10】 各スタンドの上下ワークロール間のロ
    ールギャップを変更するロールギャップ操作部、各スタ
    ンドのロール速度を変更するロール速度操作部、各スタ
    ンドの出側板厚を測定する板厚計及び出側板速を検出す
    る板速計を具備するタンデム圧延機と、各スタンドの目
    標板厚に対応した目標ロールギャップに前記ロールギャ
    ップ操作部を制御する圧下制御部、前記ロール速度の変
    更に応じてスタンド間のロール速度バランスを変更する
    ように前記ロール速度操作部を制御する速度制御部を含
    む圧延制御装置を備える圧延制御システムにおいて、 圧延機の起動前に、全スタンドのロールギャップを前記
    ロールギャップ操作部により開放して被圧延材をテンシ
    ョンリールまで通した後に、前記圧下制御部に張力を維
    持できる弾性限界内の圧延荷重で被圧延材を保持するロ
    ールギャップを設定し、圧延機のオフゲージ起動後に目
    標ロールギャップに変更する目標板厚変更部と、前段の
    スタンドが目標ロールギャップに変更されその板厚変更
    点が次段のスタンドに到達するまでの時間をトラッキン
    グするタイミング作成装置を備えたことを特徴とする圧
    延制御システム。
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