JP3270065B2 - 輪転印刷機の胴のための駆動装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、請求項１の上位概念に記載の形式の輪転印
刷機の胴のための駆動装置に関する。

欧州特許出願公開（EP−A2）第0644048号明細書に
は、ベルト車によるオフセット輪転印刷機の胴群の駆動
について記載されている。

ドイツ連邦共和国特許第3704314号明細書には、輪転
印刷機のウエブを搬送する複数の胴における複数の駆動
歯車間の歯の遊びを調節するための装置が記載されてい
る。この場合、各胴は偏心ブシュに旋回可能に支承され
ている。

本発明の課題は、輪転印刷機の胴のための駆動装置を
提供することにある。

この課題は、本発明によれば請求項１の特徴部により
解決される。

本発明により得られる利点は特に、胴の回転軸線が位
置変更可能であって、位置の変更の際に、胴の歯車と、
対応配置された駆動ピニオンとの間の歯の遊びの変化が
最小であることにある。

次に本発明の実施例を図面につき詳しく説明する。

第１図は、胴の駆動装置の概略的な側方図を示してお
り、 第２図は、胴の駆動装置の概略的な平面図を示してお
り、 第３図は、第１図の部分拡大図を示している。

回転する構成部分02、例えば輪転印刷機の印刷装置の
インキ装置もしくは湿し装置のローラ、又は輪転印刷機
の折り機の胴02のジャーナル01が、サイドフレーム03に
偏心ブシュ04によって位置変更可能に支承されている。
この場合、胴02のジャーナル01は、軸受06によって偏心
ブシュ04の孔07に支承されている。偏心ブシュ04の孔07
の長手方向軸線08、即ち胴02の回転軸線08は、偏心ブシ
ュ04の外周面11に対する長手方向軸線09に対して、即ち
偏心ブシュ04の旋回軸線09に対して偏心率e4だけずらさ
れている。この偏心ブシュ04は、駆動装置（図示せず）
によって旋回可能にサイドフレーム03に配置されてい
る。胴02のジャーナル01には、例えばまっすぐに歯の設
けられた第１の歯車12と、斜めに歯の設けらてた第２の
歯車13（例えば駆動歯車13）とが配置されている。

この実施例では胴02はオフセット印刷機の印刷ユニッ
トのゴム胴02として形成されている。このゴム胴02には
版胴14が対応配置されている。この版胴14のジャーナル
16には、例えばまっすぐに歯の設けらてた歯車17が設け
られている。ゴム胴02の歯車12と版胴14の歯車17とが互
いに係合するので、ゴム胴02と版胴14とは歯車12;17を
介して駆動のために形状接続的に連結されており、１つ
の胴対28を形成している。

この胴対28は、有利には駆動のための別の胴には形状
接続的に連結されていない。

ゴム胴02の第２の歯車13には駆動ピニオン18が対応配
置されている。この駆動ピニオン18は例えば、位置制御
及び／又は回転数制御されたモータ21のロータ19に直接
的に配置されている。このモータ21はフレームに取り付
けられている。しかし駆動ピニオン18は、モータ21のロ
ータ19とは無関係な固有の支承部を有していてもよく、
モータ21のロータ19にカップリングを介して連結されて
もよい。モータ21のロータ19に連結された駆動ピニオン
18と、ゴム胴02の歯車13との間に、別の歯車が介在され
ていてもよい。有利にはモータ21のロータ19に対応配置
された駆動ピニオン18は、ゴム胴02の歯車13に直接的に
係合している。

第１の直接22は、駆動ピニオン18の回転軸線23と偏心
ブシュ04の旋回軸線09とによって規定される。第２の直
線24は、胴02の回転軸線08と、胴入れ位置にある偏心ブ
シュ04の旋回軸線09とを通って延びている。

胴抜き位置では回転軸線08が位置08′に移動され、直
線24′は回転軸線08′を通って延びる。

第１の直線22と第２の直線24もしくは24′とは、胴入
れ位置および胴抜き位置で開放角度αもしくはα′を成
している。

胴入れ位置における例えば15゜の開放角度αは、胴抜
き位置における例えば−15゜の開放角度α′とほぼ等し
い（α−α′の最大差＜10゜、有利には＜５゜）。

第１の直線22と第２の直線24もしくは24′は、±20゜
の範囲における開放角αもしくはα′をなしている。

「胴抜き」位置では、駆動ピニオン18の回転軸線23
と、偏心ブシュ04の旋回軸線09と、胴02の回転軸線08と
がほぼ１つの共通の直線上に位置している。

第３の直線26は、第２の胴14、例えば版胴14の回転軸
線27と、駆動ピニオン18の回転軸線23とによって規定さ
れる。この第３の直線26と第１の直線22とは160゜〜200
゜の開放角度βをなす。

偏心ブシュ04の旋回により、ゴム胴02が版胴14に対し
て当接もしくは離反される場合に、駆動ピニオン18とゴ
ム胴02の歯車13との間の歯の遊びの変化は最小である。

本発明の実施例では、駆動ピニオン18がゴム胴02に配
属されている。駆動ピニオン18が版胴14に配属されてい
てもよい。

この実施例では、印刷ユニットがいわゆるブリッジ状
印刷ユニットとして形成されている。このようなブリッ
ジ状印刷ユニットでは、第１の胴対28のゴム胴02が第２
の胴対29のゴム胴02と協働する。これら両胴対28,29は
駆動するために有利には互いに形状接続的に連結されて
いない。

この胴対28はいわゆるＨ型印刷ユニットまたはサテラ
イト型印刷ユニットにおいて使用することもできる。１
つの個別の胴02だけを、または駆動のために互いに形状
接続的に連結された複数の胴を、本発明により配置され
た駆動ピニオン18によって駆動することもできる。

駆動ピニオン18および胴02の駆動歯車13のかわりにベ
ルト車が配置されていてもよい。この回転軸線は歯車の
回転軸線に相応して配置されている。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) B41F 13/24 B41F 13/28 B41F 13/36

Claims (12)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】輪転印刷機の、偏心ブシュ（04）に支承さ
   れた胴（02）のための駆動装置であって、前記胴（02）
   のジャーナル（01）に駆動歯車（13）が設けられている
   形式のものにおいて、 該駆動歯車（13）と駆動ピニオン（18）が協働してい
   て、駆動ピニオン（18）の回転軸線（23）と、偏心ブシ
   ュ（04）の旋回軸線（09）とが静止した位置にあって、
   このような駆動ピニオン（18）の回転軸線（23）と、偏
   心ブシュ（04）の旋回軸線（09）とによって規定される
   直線（22）が、偏心ブシュ（04）の旋回軸線（09）と前
   記胴（02）の回転軸線（08）とによって規定される直線
   と、20゜〜−20゜の範囲の開放角度（α）を形成し、第
   ２の胴（14）の回転軸線（27）と、駆動ピニオン回転軸
   線（23）とによって規定される直線（26）が、駆動ピニ
   オン（18）の回転軸線（23）と偏心ブシュ（04）の旋回
   軸線（09）とによって規定される直線（22）と、160゜
   〜200゜の範囲の開放角度（β）を形成し、前記両胴（0
   2;14）が直接的に協働する版胴およびゴム胴として形成
   されていることを特徴とする、輪転印刷機の、偏心ブシ
   ュに支承された胴のための駆動装置。
2. 【請求項２】輪転印刷機の、偏心ブシュ（04）に支承さ
   れた胴（02）のための駆動装置であって、前記胴（02）
   のジャーナル（01）に駆動歯車（13）が設けられている
   形式のものにおいて、 該駆動歯車（13）と駆動ピニオン（18）が協働してい
   て、駆動ピニオン（18）の回転軸線（23）と、偏心ブシ
   ュ（04）の旋回軸線（09）とが静止した位置にあって、
   このような駆動ピニオン（18）の回転軸線（23）と、偏
   心ブシュ（04）の旋回軸線（09）とによって規定される
   直線（22）が、偏心ブシュ（04）の旋回軸線（09）と前
   記胴（02）の回転軸線（08）とによって規定される直線
   と、20゜〜−20゜の範囲の開放角度（α）を形成し、第
   １の駆動歯車（13）に対して同心的に第２の駆動歯車
   （12）がジャーナル（01）に設けられており、第２の駆
   動歯車（12）が、第２の胴（14）の第１の駆動歯車（1
   7）と協働するように配置されていることを特徴とす
   る、輪転印刷機の、偏心ブシュに支承された胴のための
   駆動装置。
3. 【請求項３】輪転印刷機の、偏心ブシュ（04）に支承さ
   れた胴（02）のための駆動装置であって、前記胴（02）
   のジャーナル（01）に駆動歯車（13）が設けられている
   形式のものにおいて、 該駆動歯車（13）と駆動ピニオン（18）が協働してい
   て、駆動ピニオン（18）の回転軸線（23）と、偏心ブシ
   ュ（04）の旋回軸線（09）とが静止した位置にあって、
   このような駆動ピニオン（18）の回転軸線（23）と、偏
   心ブシュ（04）の旋回軸線（09）とによって規定される
   直線（22）が、偏心ブシュ（04）の旋回軸線（09）と前
   記胴（02）の回転軸線（08）とによって規定される直線
   と、20゜〜−20゜の範囲の開放角度（α）を形成し、駆
   動ピニオン（18）が、モータ（21）のロータ（19）に連
   結されていることを特徴とする、輪転印刷機の、偏心ブ
   シュに支承された胴のための駆動装置。
4. 【請求項４】「胴入れ」位置における開放角度（α）の
   値が、「胴抜き」位置における開放角度（α′）の値と
   ほぼ等しい、請求項１から３までのいずれか１項記載の
   駆動装置。
5. 【請求項５】駆動装置（12;13;17;18）が歯車（12;13;1
   7;18）として形成されている、請求項１から３までのい
   ずれか１項記載の駆動装置。
6. 【請求項６】胴（02）の駆動歯車（13）と、駆動ピニオ
   ン（18）とがベルト車として形成されている、請求項１
   から３までのいずれか１項記載の駆動装置。
7. 【請求項７】胴（02）がオフセット印刷機のゴム胴（0
   2）として形成されている、請求項１から３までのいず
   れか１項記載の駆動装置。
8. 【請求項８】胴（02）が版胴（14）として形成されてい
   る、請求項１から３までのいずれか１項記載の駆動装
   置。
9. 【請求項９】胴（02）が、対圧胴またはサテライト胴と
   して形成されている、請求項１から３までのいずれか１
   項記載の駆動装置。
10. 【請求項１０】ゴム胴（02）に版胴（14）が形状接続的
    に連結されてる、請求項７記載の駆動装置。
11. 【請求項１１】「胴抜き」位置における、第１の胴（0
    2）の回転軸線（08）と、偏心ブシュ（04）の旋回軸線
    （09）と、第２の胴（14）の回転軸線（27）とがほぼ共
    通の直線（24′）上に位置している、請求項１から３ま
    でのいずれか１項記載の駆動装置。
12. 【請求項１２】ゴム胴（02）の回転軸線（08）が、駆動
    ピニオン（18）の回転軸線（23）と版胴（14）の回転軸
    線（27）とによって規定される直線（26）上にほぼ位置
    している、請求項10記載の駆動装置。