JP3269810B2 - 煮物調理用シート - Google Patents
煮物調理用シートInfo
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は煮物を調理する際に
使用される煮物調理用シートに関する。さらに詳しく
は、煮汁の上面に浮き上がるアクや油分等を付着させて
除くとともに、優れた落としぶたとして使用することが
できる煮物調理用シートに関する。
使用される煮物調理用シートに関する。さらに詳しく
は、煮汁の上面に浮き上がるアクや油分等を付着させて
除くとともに、優れた落としぶたとして使用することが
できる煮物調理用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】煮物やスープを調理の際には、肉や魚等
から大量のアクや油脂が発生し液面に浮き上がり、放っ
ておくと仕上がりの外観が悪くなるとともに味も低下す
ることが知られている。そこで、従来は玉杓子等を使用
してこまめにアクや油脂を取り除くことが必要であっ
た。しかしながらこの作業は、煩雑であり、また、玉杓
子等で掬うと煮汁まで掬いとってしまうため、煮汁を無
駄に捨ててしまうとともに、完全にアクや油脂を取り除
くことは困難であった。一方、芋類,根菜類等の素材を
弱火で長時間煮炊きする場合には、煮くずれを防止し、
素材に味をムラなく浸透させるため、木製や金属製の落
としぶたが使用されているが、特に木製の場合は煮汁が
落としぶたにしみ込み臭いが残るとともに、洗浄や消毒
が必要で面倒であった。そこで近年、親油性繊維を有す
る不織布シートを使用したアク取り材や、紙や不織布シ
ートを使用した落としぶたが種々検討されている。例え
ば、実開平1−59551号公報(以下、イ号公報とい
う)には、ポリプロピレンで出来た不織布シートを薄い
円盤の形状にしたアク取り材が開示されている。実開平
2−55851号公報(以下,ロ号公報という)には、
イ号公報と同様の形状の不織布シート製のアク取り材
と、さらにループを形成したり、放射方向に切り込みを
入れた不織布シートを複数枚重ねたアク取り材が開示さ
れている。特開平8−24149号公報(以下、ハ号公
報という)や登録実用新案第2581656号公報(以
下,ニ号公報という)には、不織布シートに円形の孔を
形成したアク取り材が開示されている。実開平4−77
835号公報(以下,ホ号公報という)には、紙や不織
布シートに複数の円形の通汁孔を設けたシート状の落と
しぶたが開示されている。
から大量のアクや油脂が発生し液面に浮き上がり、放っ
ておくと仕上がりの外観が悪くなるとともに味も低下す
ることが知られている。そこで、従来は玉杓子等を使用
してこまめにアクや油脂を取り除くことが必要であっ
た。しかしながらこの作業は、煩雑であり、また、玉杓
子等で掬うと煮汁まで掬いとってしまうため、煮汁を無
駄に捨ててしまうとともに、完全にアクや油脂を取り除
くことは困難であった。一方、芋類,根菜類等の素材を
弱火で長時間煮炊きする場合には、煮くずれを防止し、
素材に味をムラなく浸透させるため、木製や金属製の落
としぶたが使用されているが、特に木製の場合は煮汁が
落としぶたにしみ込み臭いが残るとともに、洗浄や消毒
が必要で面倒であった。そこで近年、親油性繊維を有す
る不織布シートを使用したアク取り材や、紙や不織布シ
ートを使用した落としぶたが種々検討されている。例え
ば、実開平1−59551号公報(以下、イ号公報とい
う)には、ポリプロピレンで出来た不織布シートを薄い
円盤の形状にしたアク取り材が開示されている。実開平
2−55851号公報(以下,ロ号公報という)には、
イ号公報と同様の形状の不織布シート製のアク取り材
と、さらにループを形成したり、放射方向に切り込みを
入れた不織布シートを複数枚重ねたアク取り材が開示さ
れている。特開平8−24149号公報(以下、ハ号公
報という)や登録実用新案第2581656号公報(以
下,ニ号公報という)には、不織布シートに円形の孔を
形成したアク取り材が開示されている。実開平4−77
835号公報(以下,ホ号公報という)には、紙や不織
布シートに複数の円形の通汁孔を設けたシート状の落と
しぶたが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
のアク取り材や落としぶたは、以下のような課題を有し
ていた。 1)イ号公報やロ号公報に記載の孔が形成されていない
アク取り材は、アクや油が主にアク取り材のシート下面
には付着するが、上面にはほとんど付着しないため、十
分なアク取りが困難で、取り出して水洗いしたり、新し
いアク取り材と交換しなければらないという問題点を有
していた。 2)ロ号公報のようにループを形成したり、切り込みを
入れた不織布シートを複数枚重ねたアク取り材は、製造
工数が多く必要となるため生産性に欠けるとともに、不
織布シートの使用量が多くなるため、無駄が多く経済性
に欠けるという問題点を有していた。 3)ハ号公報やニ号公報に記載のアク取り材は、孔の面
積分だけ不織布シートの面積が減り、アクや油の吸着量
が少なくなるという問題点を有していた。 4)また、大きな孔を形成した場合は、一端アク取り材
の上面に吹き上がった煮汁が、アクや油脂が完全に除か
れないうちに孔から煮汁中に戻るという問題点を有して
いた。また、落としぶたとして使用する場合でも、 5)ハ号公報及びニ号公報に記載のアク取り材や、ホ号
公報に記載の落としぶたは、円形の孔が形成された部分
からは蒸気圧がすぐに抜けるため、煮汁の吹き上がりが
少なく、少ない煮汁で調理する場合や、煮汁が少なくな
った場合には煮汁が落としぶたの下面を伝って素材に行
き渡ることができず落としぶたとしての効果が低くな
り、素材への味のしみ込みや煮上がりが不均一になり易
いという問題点を有していた。
のアク取り材や落としぶたは、以下のような課題を有し
ていた。 1)イ号公報やロ号公報に記載の孔が形成されていない
アク取り材は、アクや油が主にアク取り材のシート下面
には付着するが、上面にはほとんど付着しないため、十
分なアク取りが困難で、取り出して水洗いしたり、新し
いアク取り材と交換しなければらないという問題点を有
していた。 2)ロ号公報のようにループを形成したり、切り込みを
入れた不織布シートを複数枚重ねたアク取り材は、製造
工数が多く必要となるため生産性に欠けるとともに、不
織布シートの使用量が多くなるため、無駄が多く経済性
に欠けるという問題点を有していた。 3)ハ号公報やニ号公報に記載のアク取り材は、孔の面
積分だけ不織布シートの面積が減り、アクや油の吸着量
が少なくなるという問題点を有していた。 4)また、大きな孔を形成した場合は、一端アク取り材
の上面に吹き上がった煮汁が、アクや油脂が完全に除か
れないうちに孔から煮汁中に戻るという問題点を有して
いた。また、落としぶたとして使用する場合でも、 5)ハ号公報及びニ号公報に記載のアク取り材や、ホ号
公報に記載の落としぶたは、円形の孔が形成された部分
からは蒸気圧がすぐに抜けるため、煮汁の吹き上がりが
少なく、少ない煮汁で調理する場合や、煮汁が少なくな
った場合には煮汁が落としぶたの下面を伝って素材に行
き渡ることができず落としぶたとしての効果が低くな
り、素材への味のしみ込みや煮上がりが不均一になり易
いという問題点を有していた。
【0004】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、アクや油脂を付着させて除く性能に優れるととも
に、落としぶたの機能に優れ、構造が簡単で量産性に優
れた煮物調理用シートを提供することを目的とする。
で、アクや油脂を付着させて除く性能に優れるととも
に、落としぶたの機能に優れ、構造が簡単で量産性に優
れた煮物調理用シートを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記従来の課題を解決す
るため本発明の煮物調理用シートは、略円形又は略方形
に形成され親油性繊維を有する不織布シートと、不織布
シートの上面から下面に貫通して形成された複数の弁形
成部と、弁形成部により形成された弁部と、を備えた構
成を有している。この構成により、煮汁は弁形成部から
煮物調理用シートの上面に吹き上がり、上面から下面に
通過する際にアクや油脂分が付着するため、上面でのア
クや油脂分の除去効果に優れ、弁形成部からは煮汁が戻
りにくくなるため、アクや油脂が逆流せずに十分取り除
くことができるので、アク取りとしての性能が優れると
ともに、煮汁が少なくなった場合も弁形成部は大きく開
口しないため、落としぶたとしての効果にも優れる、と
いう有利な効果が得られる。また、上記従来の課題を解
決するため本発明の煮物調理用シートは、略方形状に形
成された不織布シートと、前記不織布シートの四隅に膨
出部を備え、且つ、各膨出部間が劣弧状に形成された劣
弧辺部と、前記不織布シートの上面から下面に貫通して
形成された漉し部と、を備えた構成を有している。この
構成により、劣弧辺部からも煮汁が回り込みアクや油脂
を効果的に除くことができるとともに、膨出部でもアク
や油脂が付着し除去できるため、略丸形や略方形等の種
々の形状の調理容器に適用でき、大量のアクや油脂を除
くことができる。
るため本発明の煮物調理用シートは、略円形又は略方形
に形成され親油性繊維を有する不織布シートと、不織布
シートの上面から下面に貫通して形成された複数の弁形
成部と、弁形成部により形成された弁部と、を備えた構
成を有している。この構成により、煮汁は弁形成部から
煮物調理用シートの上面に吹き上がり、上面から下面に
通過する際にアクや油脂分が付着するため、上面でのア
クや油脂分の除去効果に優れ、弁形成部からは煮汁が戻
りにくくなるため、アクや油脂が逆流せずに十分取り除
くことができるので、アク取りとしての性能が優れると
ともに、煮汁が少なくなった場合も弁形成部は大きく開
口しないため、落としぶたとしての効果にも優れる、と
いう有利な効果が得られる。また、上記従来の課題を解
決するため本発明の煮物調理用シートは、略方形状に形
成された不織布シートと、前記不織布シートの四隅に膨
出部を備え、且つ、各膨出部間が劣弧状に形成された劣
弧辺部と、前記不織布シートの上面から下面に貫通して
形成された漉し部と、を備えた構成を有している。この
構成により、劣弧辺部からも煮汁が回り込みアクや油脂
を効果的に除くことができるとともに、膨出部でもアク
や油脂が付着し除去できるため、略丸形や略方形等の種
々の形状の調理容器に適用でき、大量のアクや油脂を除
くことができる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の煮物調
理用シートは、略円形又は略方形に形成され親油性繊維
を有する不織布シートと、不織布シートの上面から下面
に貫通して形成された複数の弁形成部と、弁形成部によ
り形成された弁部と、を備えた構成を有している。この
構成により、煮汁の沸騰につれ弁部が開きアクや油を含
む煮汁が、弁形成部から煮物調理用シートの上面に吹き
出して広がり、アクや油脂は煮物調理用シートの上面に
付着するとともに、アクや油脂が除かれた煮汁が不織布
シートを通過して煮汁の中に戻るという作用を有する。
弁形成部は大きく開口していないので、蒸気圧が抜けに
くく、煮汁が少量になった場合でも十分に素材に煮汁を
行き渡らせることができるので、落としぶたとしての性
能が優れるという作用を有する。なお、弁形成部を煮物
調理用シートの主に略中央付近に形成した場合は、通常
のガス等の加熱器具で加熱する際に、対流により煮汁の
略中央から煮汁が吹き上がり、煮物調理用シートの上面
から外周方向に向かって流れるため、効果的にアクや油
脂を付着させ除くことができるという作用を有する。弁
形成部を煮物調理用シートの略全面に分散させて形成し
た場合は、電磁調理器等で煮物容器の底面の略全面を一
様に加熱し煮汁が複雑な対流となる場合にも対応し効果
的にアクや油脂を除くことができるという作用を有す
る。
理用シートは、略円形又は略方形に形成され親油性繊維
を有する不織布シートと、不織布シートの上面から下面
に貫通して形成された複数の弁形成部と、弁形成部によ
り形成された弁部と、を備えた構成を有している。この
構成により、煮汁の沸騰につれ弁部が開きアクや油を含
む煮汁が、弁形成部から煮物調理用シートの上面に吹き
出して広がり、アクや油脂は煮物調理用シートの上面に
付着するとともに、アクや油脂が除かれた煮汁が不織布
シートを通過して煮汁の中に戻るという作用を有する。
弁形成部は大きく開口していないので、蒸気圧が抜けに
くく、煮汁が少量になった場合でも十分に素材に煮汁を
行き渡らせることができるので、落としぶたとしての性
能が優れるという作用を有する。なお、弁形成部を煮物
調理用シートの主に略中央付近に形成した場合は、通常
のガス等の加熱器具で加熱する際に、対流により煮汁の
略中央から煮汁が吹き上がり、煮物調理用シートの上面
から外周方向に向かって流れるため、効果的にアクや油
脂を付着させ除くことができるという作用を有する。弁
形成部を煮物調理用シートの略全面に分散させて形成し
た場合は、電磁調理器等で煮物容器の底面の略全面を一
様に加熱し煮汁が複雑な対流となる場合にも対応し効果
的にアクや油脂を除くことができるという作用を有す
る。
【0007】ここで、親油性繊維としては、ポリエチレ
ンやポリプロピレン,ポリアクリロニトリル,ポリアク
リル酸誘導体,ポリメタクリル酸誘導体,ポリアミド,
ポリエーテル,ポリエステル等が使用され、特に比重が
小さく親油性に優れたポリエチレン,ポリプロピレンが
好適に使用される。これらの繊維は単独で使用してもよ
く、混合したものでもよい。また、比重を調節したり煮
汁とのなじみをよくするために親水性繊維等を含有させ
てもよい。繊維径は1〜15デニール程度が好ましく、
アクや油脂の付着性に優れる2〜10デニールのものが
より好適に使用される。
ンやポリプロピレン,ポリアクリロニトリル,ポリアク
リル酸誘導体,ポリメタクリル酸誘導体,ポリアミド,
ポリエーテル,ポリエステル等が使用され、特に比重が
小さく親油性に優れたポリエチレン,ポリプロピレンが
好適に使用される。これらの繊維は単独で使用してもよ
く、混合したものでもよい。また、比重を調節したり煮
汁とのなじみをよくするために親水性繊維等を含有させ
てもよい。繊維径は1〜15デニール程度が好ましく、
アクや油脂の付着性に優れる2〜10デニールのものが
より好適に使用される。
【0008】不織布シートは、前記繊維をメルトブロー
法やサーマルボンド法,スパンレース法等で交絡させた
ものが使用され、中でも、強度、密度、生産性の点で優
れ、また、水圧による交絡法であるため接着剤や熱処理
が不要なスパンレース法によるものが特に好適に使用さ
れる。不織布シートの見掛け密度は0.01〜0.10
g/cm3 、目付けは20〜60g/m2 程度に形成す
ると、アクや油脂の付着率が優れるため好ましい。弁形
成部は、略くの字状,略コの字状,ジグザグ状,波型
状,略円弧状,略放物線状等に形成することができ、各
辺は略直線状でも略曲線状でもよい。略円弧状に形成す
る場合は、略優弧状に形成してもよいが、中心角が15
0°より大きくなるにつれ強度が低下するため好ましく
なく、略半円弧状乃至略劣弧状のものが形成が容易で強
度の低下が少ないためより好ましい。
法やサーマルボンド法,スパンレース法等で交絡させた
ものが使用され、中でも、強度、密度、生産性の点で優
れ、また、水圧による交絡法であるため接着剤や熱処理
が不要なスパンレース法によるものが特に好適に使用さ
れる。不織布シートの見掛け密度は0.01〜0.10
g/cm3 、目付けは20〜60g/m2 程度に形成す
ると、アクや油脂の付着率が優れるため好ましい。弁形
成部は、略くの字状,略コの字状,ジグザグ状,波型
状,略円弧状,略放物線状等に形成することができ、各
辺は略直線状でも略曲線状でもよい。略円弧状に形成す
る場合は、略優弧状に形成してもよいが、中心角が15
0°より大きくなるにつれ強度が低下するため好ましく
なく、略半円弧状乃至略劣弧状のものが形成が容易で強
度の低下が少ないためより好ましい。
【0009】弁形成部の端部と、隣接する弁形成部の端
部との間隔は、煮物調理用シートの厚みや強度等にもよ
るが、最低0.1cm好ましくは0.3cm以上が必要
となる。0.3cmより小さくなるにつれ、強度不足に
なる傾向が見られるので好ましくなく、0.1cmより
小さくなるにつれ上記傾向が著しくなるので、より好ま
しくない。弁形成部の各辺の長さは煮物調理用シートの
大きさ等にもよるが、0.5cm〜15cm程度に形成
されることが好ましく、1cm〜10cmに形成される
ことがより好ましい。各辺の長さが1cmより短くなる
につれ弁形成部からの煮汁の吹き上がりが十分に行われ
なくなる傾向が見られ、10cmより長くなるにつれ、
煮物調理用シートの引っ張り強度が低下するとともに、
落としぶたとして使用する際に大きく開口してしまい、
煮汁を素材に行き渡らせることが困難になる傾向が見ら
れるので、いずれも好ましくない。0.5cmより短く
なるか、15cmより長くなるにつれ上記傾向が著しく
なるので、より好ましくない。
部との間隔は、煮物調理用シートの厚みや強度等にもよ
るが、最低0.1cm好ましくは0.3cm以上が必要
となる。0.3cmより小さくなるにつれ、強度不足に
なる傾向が見られるので好ましくなく、0.1cmより
小さくなるにつれ上記傾向が著しくなるので、より好ま
しくない。弁形成部の各辺の長さは煮物調理用シートの
大きさ等にもよるが、0.5cm〜15cm程度に形成
されることが好ましく、1cm〜10cmに形成される
ことがより好ましい。各辺の長さが1cmより短くなる
につれ弁形成部からの煮汁の吹き上がりが十分に行われ
なくなる傾向が見られ、10cmより長くなるにつれ、
煮物調理用シートの引っ張り強度が低下するとともに、
落としぶたとして使用する際に大きく開口してしまい、
煮汁を素材に行き渡らせることが困難になる傾向が見ら
れるので、いずれも好ましくない。0.5cmより短く
なるか、15cmより長くなるにつれ上記傾向が著しく
なるので、より好ましくない。
【0010】請求項2に記載の煮物調理用シートは、請
求項1において、弁形成部が山形状又は略円弧状,周期
的に破断した略円状に形成されている構成を有してい
る。この構成により、弁形成部が山形状又は略円弧状,
周期的に破断した略円状に形成されているので、弁部が
効率的に駆動し煮物調理用シートの上面に吹き上がった
煮汁からアクや油脂が十分に除かれないままで逆流し煮
汁に戻ってしまうことを防止できるという作用を有す
る。ここで、周期的に破断した略円状に形成した弁形成
部は劣弧状に破断して形成された弁形成部が連設部を介
して略円状に形成されたものをいう。連設部の長さは中
心部から外周部に行くに従い大きく形成されると強度が
上がるので好ましい。
求項1において、弁形成部が山形状又は略円弧状,周期
的に破断した略円状に形成されている構成を有してい
る。この構成により、弁形成部が山形状又は略円弧状,
周期的に破断した略円状に形成されているので、弁部が
効率的に駆動し煮物調理用シートの上面に吹き上がった
煮汁からアクや油脂が十分に除かれないままで逆流し煮
汁に戻ってしまうことを防止できるという作用を有す
る。ここで、周期的に破断した略円状に形成した弁形成
部は劣弧状に破断して形成された弁形成部が連設部を介
して略円状に形成されたものをいう。連設部の長さは中
心部から外周部に行くに従い大きく形成されると強度が
上がるので好ましい。
【0011】請求項3に記載の煮物調理用シートは、請
求項1又は2において、山形状又は略円弧状の弁形成部
が煮物調理用シートの略中心に対し略点対称,且つその
弁形成部の山形部又は略円弧部が略同一周回方向に配向
するように形成されている構成を備えている。この構成
により、山形状又は略円弧状の弁形成部が煮物調理用シ
ートの略中心に対し略点対称に形成されているので、煮
物調理用シートにアクと油脂が略均一に分散して付着
し、煮物調理用シートの全面を有効に利用することがで
きるという作用を有する。また、その山形部又は略円弧
状が略同一周回方向に配向するように形成されているた
め、煮汁の吹き上がりに伴う流れが旋回流となるため、
一箇所の弁形成部から吹き上がったアクや油脂が他の箇
所の弁形成部から煮汁中に戻ってしまうことも防止でき
るという作用を有する。
求項1又は2において、山形状又は略円弧状の弁形成部
が煮物調理用シートの略中心に対し略点対称,且つその
弁形成部の山形部又は略円弧部が略同一周回方向に配向
するように形成されている構成を備えている。この構成
により、山形状又は略円弧状の弁形成部が煮物調理用シ
ートの略中心に対し略点対称に形成されているので、煮
物調理用シートにアクと油脂が略均一に分散して付着
し、煮物調理用シートの全面を有効に利用することがで
きるという作用を有する。また、その山形部又は略円弧
状が略同一周回方向に配向するように形成されているた
め、煮汁の吹き上がりに伴う流れが旋回流となるため、
一箇所の弁形成部から吹き上がったアクや油脂が他の箇
所の弁形成部から煮汁中に戻ってしまうことも防止でき
るという作用を有する。
【0012】請求項4に記載の煮物調理用シートは、略
方形状に形成された不織布シートと、前記不織布シート
の四隅に膨出部を備え、且つ、各膨出部間が劣弧状に形
成された劣弧辺部と、前記不織布シートの上面から下面
に貫通して形成された漉し部と、を備えている構成を有
している。この構成により、シートの四隅に膨出部を備
え、且つ、各膨出部間が劣弧状に形成された劣弧辺部を
備えているので、劣弧辺部からも煮汁が回り込みアクや
油脂を効果的に除くことができるとともに、膨出部でも
アクや油脂が付着し除去できるため、略丸形や略方形等
の種々の形状の調理容器に適用できるとともに、大量の
アクや油脂を除くことができるという作用を有する。
方形状に形成された不織布シートと、前記不織布シート
の四隅に膨出部を備え、且つ、各膨出部間が劣弧状に形
成された劣弧辺部と、前記不織布シートの上面から下面
に貫通して形成された漉し部と、を備えている構成を有
している。この構成により、シートの四隅に膨出部を備
え、且つ、各膨出部間が劣弧状に形成された劣弧辺部を
備えているので、劣弧辺部からも煮汁が回り込みアクや
油脂を効果的に除くことができるとともに、膨出部でも
アクや油脂が付着し除去できるため、略丸形や略方形等
の種々の形状の調理容器に適用できるとともに、大量の
アクや油脂を除くことができるという作用を有する。
【0013】 以下に、本発明の実施の形態を図面を参照
しながら説明する。 (実施の形態1) 図1は、実施の形態1における煮物調理用シートの平面
図である。図1において、1は実施の形態1の煮物調理
用シートであり、2は親油性繊維を有し略円形に形成さ
れた不織布シート、3は煮物調理用シート1の上面から
下面に貫通し,煮物調理用シート1の略中心に対して略
点対称で,かつ劣弧部が略同一周回方向に配向するよう
に形成された弁形成部、4は弁形成部3により形成され
た弁部である。
しながら説明する。 (実施の形態1) 図1は、実施の形態1における煮物調理用シートの平面
図である。図1において、1は実施の形態1の煮物調理
用シートであり、2は親油性繊維を有し略円形に形成さ
れた不織布シート、3は煮物調理用シート1の上面から
下面に貫通し,煮物調理用シート1の略中心に対して略
点対称で,かつ劣弧部が略同一周回方向に配向するよう
に形成された弁形成部、4は弁形成部3により形成され
た弁部である。
【0014】 以上のように構成された実施の形態1の煮
物調理用シート1の使用方法を、以下に説明する。素材
に水や、だし汁を加えた後に、煮物調理用シート1を液
面に浮かべる。加熱を開始し、液温が徐々に上昇するに
つれて素材からアクや油脂が分離し液面に浮かび上が
り、煮物調理用シート1に付着し除かれる。煮込みを続
けると、煮汁からのアクや油脂の発生はほとんど停止
し、蒸発により煮汁が少なくなり素材が煮汁の液面より
上に出るようになると、素材の上に煮物調理用シート1
が載り、煮汁を素材全体に行き渡らせる落としぶたとし
て使用される。
物調理用シート1の使用方法を、以下に説明する。素材
に水や、だし汁を加えた後に、煮物調理用シート1を液
面に浮かべる。加熱を開始し、液温が徐々に上昇するに
つれて素材からアクや油脂が分離し液面に浮かび上が
り、煮物調理用シート1に付着し除かれる。煮込みを続
けると、煮汁からのアクや油脂の発生はほとんど停止
し、蒸発により煮汁が少なくなり素材が煮汁の液面より
上に出るようになると、素材の上に煮物調理用シート1
が載り、煮汁を素材全体に行き渡らせる落としぶたとし
て使用される。
【0015】 以上のように実施の形態1の煮物調理用シ
ート1は構成されているので、以下の作用を有する。 1)煮汁の沸騰が始まるとアクや油脂を含む煮汁が盛ん
に弁形成部3から煮物調理用シート1の上面に吹き上が
り、アクや油脂は煮物調理用シート1の上面に付着し、
アクや油脂が除かれた煮汁は煮物調理用シート1の上面
から下面に濾過されて戻る。 2)弁形成部3が煮物調理用シート1の略中央付近に形
成されているので、通常のガス等の調理器具で加熱する
際には、対流により煮汁の略中央から煮汁が吹き上が
り、煮物調理用シート1の上面を外周方向に向かって流
れるため、上面の略全体に渡って効果的にアクや油脂を
付着させ除くことができる。 3)弁形成部3で形成された弁部4が閉じることにより
煮物調理用シート1の上面に吹き上がった煮汁からアク
や油脂が十分に除かれないままで逆流することを防止で
きる。 4)劣弧状の弁形成部3が略同一周回方向に配向して形
成され、煮汁の吹き上がりに伴う流れが略旋回流となる
ため、一箇所の弁形成部3から吹き上がったアクや油脂
が他の箇所の弁形成部3から煮汁中に戻ってしまうこと
も防止できる。 5)煮込み続けるにつれ、煮汁が蒸発し素材が煮汁から
出て、煮物調理用シート1と液面の間に空隙が生じ、弁
形成部3からの煮汁の吹き出しは殆どなくなるが、弁形
成部3が大きく開口していないので、煮汁の蒸気圧を低
下させず煮汁は素材の表面から煮物調理用シート1の下
面に回り込み、煮汁の液面より上に浮き上がった素材に
も十分に味をしみ込ませ、素材の煮上がりを均一にする
ことができる。
ート1は構成されているので、以下の作用を有する。 1)煮汁の沸騰が始まるとアクや油脂を含む煮汁が盛ん
に弁形成部3から煮物調理用シート1の上面に吹き上が
り、アクや油脂は煮物調理用シート1の上面に付着し、
アクや油脂が除かれた煮汁は煮物調理用シート1の上面
から下面に濾過されて戻る。 2)弁形成部3が煮物調理用シート1の略中央付近に形
成されているので、通常のガス等の調理器具で加熱する
際には、対流により煮汁の略中央から煮汁が吹き上が
り、煮物調理用シート1の上面を外周方向に向かって流
れるため、上面の略全体に渡って効果的にアクや油脂を
付着させ除くことができる。 3)弁形成部3で形成された弁部4が閉じることにより
煮物調理用シート1の上面に吹き上がった煮汁からアク
や油脂が十分に除かれないままで逆流することを防止で
きる。 4)劣弧状の弁形成部3が略同一周回方向に配向して形
成され、煮汁の吹き上がりに伴う流れが略旋回流となる
ため、一箇所の弁形成部3から吹き上がったアクや油脂
が他の箇所の弁形成部3から煮汁中に戻ってしまうこと
も防止できる。 5)煮込み続けるにつれ、煮汁が蒸発し素材が煮汁から
出て、煮物調理用シート1と液面の間に空隙が生じ、弁
形成部3からの煮汁の吹き出しは殆どなくなるが、弁形
成部3が大きく開口していないので、煮汁の蒸気圧を低
下させず煮汁は素材の表面から煮物調理用シート1の下
面に回り込み、煮汁の液面より上に浮き上がった素材に
も十分に味をしみ込ませ、素材の煮上がりを均一にする
ことができる。
【0016】 (実施の形態2) 図2は、本発明の実施の形態2の煮物調理用シートの平
面図である。図2において、11は実施の形態2の煮物
調理用シートであり、12は親油性繊維を有し略円形に
形成された不織布シート、13は各々が略半円弧状で煮
物調理用シート11の略中心に対して略点対称であり且
つ半円弧部が略同一周回方向に配向されるように煮物調
理用シート11の略全面に分布させて形成された弁形成
部であり、14は弁形成部13により形成された略半円
状の弁部である。実施の形態2の煮物調理用シート11
の使用方法は実施の形態1と同様のものなので、説明は
省略する。以上のように実施の形態2の煮物調理用シー
ト11は構成されているので、実施の形態1で得られる
作用の他、以下の作用が得られる。 1)煮物調理用シート11の略全面にわたって弁形成部
13が形成されているので、アクや油脂の付着量が均一
になり、煮物調理用シート11の略全面で有効にアクや
油脂を除くことができる。 2)電磁調理器等で煮物容器の底面の略全面を一様に加
熱し煮汁が複雑な対流となる場合にも対応でき効果的に
アクや油脂を除くことができる。
面図である。図2において、11は実施の形態2の煮物
調理用シートであり、12は親油性繊維を有し略円形に
形成された不織布シート、13は各々が略半円弧状で煮
物調理用シート11の略中心に対して略点対称であり且
つ半円弧部が略同一周回方向に配向されるように煮物調
理用シート11の略全面に分布させて形成された弁形成
部であり、14は弁形成部13により形成された略半円
状の弁部である。実施の形態2の煮物調理用シート11
の使用方法は実施の形態1と同様のものなので、説明は
省略する。以上のように実施の形態2の煮物調理用シー
ト11は構成されているので、実施の形態1で得られる
作用の他、以下の作用が得られる。 1)煮物調理用シート11の略全面にわたって弁形成部
13が形成されているので、アクや油脂の付着量が均一
になり、煮物調理用シート11の略全面で有効にアクや
油脂を除くことができる。 2)電磁調理器等で煮物容器の底面の略全面を一様に加
熱し煮汁が複雑な対流となる場合にも対応でき効果的に
アクや油脂を除くことができる。
【0017】 (実施の形態3) 図3は本発明の実施の形態3における煮物調理用シート
の平面図である。図3において、21は実施の形態3の
煮物調理用シートであり、22は四隅を丸く切り欠いた
略方形に形成された親油性繊維を有する不織布シート、
23は各々が略劣弧状で煮物調理用シート21の略中心
に対して略点対称であり且つ略劣弧部が略同一周回方向
に配向されるように不織布シート22の略全面に分布さ
せて形成された弁形成部であり、24は弁形成部23に
より形成された山形状の弁部である。実施の形態3の煮
物調理用シート21の使用方法は実施の形態1及び2と
同様のものなので説明は省略する。以上のように実施の
形態3の煮物調理用シート21は構成されているので、
実施の形態1、2で得られる作用の他、大型の角形寸胴
のような業務用調理器具にも適用でき、大量のアクや油
脂を除くことができるという作用を有する。
の平面図である。図3において、21は実施の形態3の
煮物調理用シートであり、22は四隅を丸く切り欠いた
略方形に形成された親油性繊維を有する不織布シート、
23は各々が略劣弧状で煮物調理用シート21の略中心
に対して略点対称であり且つ略劣弧部が略同一周回方向
に配向されるように不織布シート22の略全面に分布さ
せて形成された弁形成部であり、24は弁形成部23に
より形成された山形状の弁部である。実施の形態3の煮
物調理用シート21の使用方法は実施の形態1及び2と
同様のものなので説明は省略する。以上のように実施の
形態3の煮物調理用シート21は構成されているので、
実施の形態1、2で得られる作用の他、大型の角形寸胴
のような業務用調理器具にも適用でき、大量のアクや油
脂を除くことができるという作用を有する。
【0018】 (実施の形態4) 図4は本発明の実施の形態4における煮物調理用シート
の平面図である。図4において、31は実施の形態3の
煮物調理用シートであり、32は略円形に形成された親
油性繊維を有する不織布シート、33は各々が略劣弧状
で煮物調理用シート31の略中心に対して略点対称であ
り且つ略劣弧部が略同一周回方向に配向されるように不
織布シート32の略中央に分布させて形成された弁形成
部であり、34は煮物調理用シート31の略中心を中心
として同心円状に複数列形成された周期的に破断した略
円状の弁形成部、35,36はそれぞれ弁形成部33,
34で形成された弁部である。実施の形態4の煮物調理
用シート31の使用方法は他の実施の形態と同様のもの
なので説明は省略する。以上のように実施の形態4の煮
物調理用シート31は構成されているので、他の実施の
形態で得られる作用の他、周期的に破断した略円状の弁
形成部34により形成された弁部36が煮物調理用シー
ト31の周面部に備えているので、周面部でのアク,油
脂の除去効果を特に高める事ができるという作用を有す
る。
の平面図である。図4において、31は実施の形態3の
煮物調理用シートであり、32は略円形に形成された親
油性繊維を有する不織布シート、33は各々が略劣弧状
で煮物調理用シート31の略中心に対して略点対称であ
り且つ略劣弧部が略同一周回方向に配向されるように不
織布シート32の略中央に分布させて形成された弁形成
部であり、34は煮物調理用シート31の略中心を中心
として同心円状に複数列形成された周期的に破断した略
円状の弁形成部、35,36はそれぞれ弁形成部33,
34で形成された弁部である。実施の形態4の煮物調理
用シート31の使用方法は他の実施の形態と同様のもの
なので説明は省略する。以上のように実施の形態4の煮
物調理用シート31は構成されているので、他の実施の
形態で得られる作用の他、周期的に破断した略円状の弁
形成部34により形成された弁部36が煮物調理用シー
ト31の周面部に備えているので、周面部でのアク,油
脂の除去効果を特に高める事ができるという作用を有す
る。
【0019】 (実施の形態5) 図5は本発明の実施の形態5における煮物調理用シート
の平面図である。図5において、41は実施の形態5の
煮物調理用シートであり、42は略方形状に形成された
親油性の不織布シート、43は不織布シート42の四方
に形成された略半円形の膨出部、44は各膨出部43間
に劣弧状に形成された劣弧辺部、46は煮物調理用シー
ト41の略中心から放射状に分布するように不織布シー
ト42に略直線状に形成された漉し部である。実施の形
態5の煮物調理用シート41の使用方法は実施の形態1
乃至3と同様のものなので説明は省略する。
の平面図である。図5において、41は実施の形態5の
煮物調理用シートであり、42は略方形状に形成された
親油性の不織布シート、43は不織布シート42の四方
に形成された略半円形の膨出部、44は各膨出部43間
に劣弧状に形成された劣弧辺部、46は煮物調理用シー
ト41の略中心から放射状に分布するように不織布シー
ト42に略直線状に形成された漉し部である。実施の形
態5の煮物調理用シート41の使用方法は実施の形態1
乃至3と同様のものなので説明は省略する。
【0020】 以上のように実施の形態5の煮物調理用シ
ート41は構成されているので、実施の形態1乃至3で
得られる作用の他、以下の作用が得られる。 1)膨出部43を有しているので、角形や丸形のいずれ
の調理器具にでも使用することができる。 2)劣弧辺部44が略当接する円形の調理器具を使用し
た場合は、劣弧辺部44からも煮物調理用シート41の
略中央に向かって煮汁が回り、アクや油脂を効果的に除
くことができるとともに、膨出部43でもアクや油脂が
付着し除去できるため大量のアクや油脂が発生する業務
用用途にも対応することができる。3)漉し部46を備
えているので、煮物調理用シート41の上面に吹き上が
った煮汁が速やかに漉されアクや油脂を除いた煮汁を戻
すことができる。
ート41は構成されているので、実施の形態1乃至3で
得られる作用の他、以下の作用が得られる。 1)膨出部43を有しているので、角形や丸形のいずれ
の調理器具にでも使用することができる。 2)劣弧辺部44が略当接する円形の調理器具を使用し
た場合は、劣弧辺部44からも煮物調理用シート41の
略中央に向かって煮汁が回り、アクや油脂を効果的に除
くことができるとともに、膨出部43でもアクや油脂が
付着し除去できるため大量のアクや油脂が発生する業務
用用途にも対応することができる。3)漉し部46を備
えているので、煮物調理用シート41の上面に吹き上が
った煮汁が速やかに漉されアクや油脂を除いた煮汁を戻
すことができる。
【0021】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1に記載の
煮物調理用シートによれば、以下のような優れた効果を
実現できる。 1)煮汁の沸騰につれ弁部が開き、アクや油を含む煮汁
が弁形成部から煮物調理用シートの上面に吹き出して広
がり、アクや油脂は煮物調理用シートの上面に付着する
とともに、アクや油脂が除かれた煮汁が不織布シートを
通過して煮汁の中に戻るので煮汁の無駄を防止できる。 2)弁形成部は大きく開口していないので、蒸気圧が抜
けにくく、煮汁が少量になった場合でも十分に素材に煮
汁を行き渡らせることができるので、落としぶたとして
の性能が優れ、美味な煮物を得ることができる。 3)弁形成部を煮物調理用シートの主に略中央付近に形
成した場合は、通常のガス等の加熱器具で加熱する際
に、対流により煮汁の略中央から煮汁が吹き上がり、煮
物調理用シートの上面から外周方向に向かって流れるた
め、効果的にアクや油脂を付着させ除くことができる。 4)弁形成部を煮物調理用シートの略全面に分散させて
形成した場合は、電磁調理器等で煮物容器の底面の略全
面を一様に加熱し煮汁が複雑な対流となる場合にも対応
し効果的にアクや油脂を除くことができる。
煮物調理用シートによれば、以下のような優れた効果を
実現できる。 1)煮汁の沸騰につれ弁部が開き、アクや油を含む煮汁
が弁形成部から煮物調理用シートの上面に吹き出して広
がり、アクや油脂は煮物調理用シートの上面に付着する
とともに、アクや油脂が除かれた煮汁が不織布シートを
通過して煮汁の中に戻るので煮汁の無駄を防止できる。 2)弁形成部は大きく開口していないので、蒸気圧が抜
けにくく、煮汁が少量になった場合でも十分に素材に煮
汁を行き渡らせることができるので、落としぶたとして
の性能が優れ、美味な煮物を得ることができる。 3)弁形成部を煮物調理用シートの主に略中央付近に形
成した場合は、通常のガス等の加熱器具で加熱する際
に、対流により煮汁の略中央から煮汁が吹き上がり、煮
物調理用シートの上面から外周方向に向かって流れるた
め、効果的にアクや油脂を付着させ除くことができる。 4)弁形成部を煮物調理用シートの略全面に分散させて
形成した場合は、電磁調理器等で煮物容器の底面の略全
面を一様に加熱し煮汁が複雑な対流となる場合にも対応
し効果的にアクや油脂を除くことができる。
【0022】 請求項2に記載の煮物調理用シートによれ
ば、請求項1で得られる効果の他、弁形成部が山形状又
は略円弧状,周期的に破断した略円状に形成されている
ので、弁部が効率的に駆動し煮物調理用シートの上面に
吹き上がった煮汁からアクや油脂が十分に除かれないま
まで逆流し煮汁に戻ってしまうことを防止できる。
ば、請求項1で得られる効果の他、弁形成部が山形状又
は略円弧状,周期的に破断した略円状に形成されている
ので、弁部が効率的に駆動し煮物調理用シートの上面に
吹き上がった煮汁からアクや油脂が十分に除かれないま
まで逆流し煮汁に戻ってしまうことを防止できる。
【0023】 請求項3に記載の煮物調理用シートによれ
ば、請求項1及び2で得られる効果の他、山形状又は劣
弧状の弁形成部が煮物調理用シートの略中心に対し略点
対称に形成されているので、煮物調理用シートにアクと
油脂が略均一に分散して付着し、煮物調理用シートの全
面を有効に利用することができる。また、その山形部又
は劣弧部が略同一周回方向に配向するように形成されて
いるため、煮汁の吹き上がりに伴う流れが旋回流とな
り、一箇所の弁形成部から吹き上がったアクや油脂が他
の箇所の弁形成部から煮汁中に戻ってしまうことも防止
できるので煮汁の見栄えや味を損なわない。更に、略直
線状の漉し部を備えた場合は、煮物調理用シートの上面
に吹き上がった煮汁から、アクや油脂を除いた煮汁を速
やかに漉し戻すことができる。
ば、請求項1及び2で得られる効果の他、山形状又は劣
弧状の弁形成部が煮物調理用シートの略中心に対し略点
対称に形成されているので、煮物調理用シートにアクと
油脂が略均一に分散して付着し、煮物調理用シートの全
面を有効に利用することができる。また、その山形部又
は劣弧部が略同一周回方向に配向するように形成されて
いるため、煮汁の吹き上がりに伴う流れが旋回流とな
り、一箇所の弁形成部から吹き上がったアクや油脂が他
の箇所の弁形成部から煮汁中に戻ってしまうことも防止
できるので煮汁の見栄えや味を損なわない。更に、略直
線状の漉し部を備えた場合は、煮物調理用シートの上面
に吹き上がった煮汁から、アクや油脂を除いた煮汁を速
やかに漉し戻すことができる。
【0024】 請求項4に記載の煮物調理用シートによれ
ば、シートの四隅に膨出部を備え、且つ、各膨出部間が
劣弧状に形成された劣弧辺部を備えているので、劣弧辺
部からも煮汁が回り込みアクや油脂を効果的に除くこと
ができるとともに、膨出部でもアクや油脂が付着し除去
できるため、略丸形や略方形等の種々の形状の調理容器
に適用でき、大量のアクや油脂を除くことができる。
ば、シートの四隅に膨出部を備え、且つ、各膨出部間が
劣弧状に形成された劣弧辺部を備えているので、劣弧辺
部からも煮汁が回り込みアクや油脂を効果的に除くこと
ができるとともに、膨出部でもアクや油脂が付着し除去
できるため、略丸形や略方形等の種々の形状の調理容器
に適用でき、大量のアクや油脂を除くことができる。
【図1】本発明の実施の形態1における煮物調理用シー
トの平面図
トの平面図
【図2】本発明の実施の形態2における煮物調理用シー
トの平面図
トの平面図
【図3】本発明の実施の形態3における煮物調理用シー
トの平面図
トの平面図
【図4】本発明の実施の形態4における煮物調理用シー
トの平面図
トの平面図
【図5】本発明の実施の形態5における煮物調理用シー
トの平面図
トの平面図
1 実施の形態1の煮物調理用シート 11 実施の形態2の煮物調理用シート 21 実施の形態3の煮物調理用シート 31 実施の形態4の煮物調理用シート 41 実施の形態5の煮物調理用シート 2,12,22,32,42 不織布シート 3,13,23,33,34 弁形成部 4,14,24,35,36 弁部 43 膨出部 44 劣弧辺部 46 漉し部
Claims (4)
- 【請求項1】 略円形又は略方形に形成され親油性繊維
を有する不織布シートと、前記不織布シートの上面から
下面に貫通して形成された複数の弁形成部と、前記弁形
成部により形成された弁部と、を備えたことを特徴とす
る煮物調理用シート。 - 【請求項2】 前記弁形成部が山形状又は略円弧状,周
期的に破断した略円状に形成されていることを特徴とす
る請求項1に記載の煮物調理用シート。 - 【請求項3】 前記山形状又は略円弧状の前記弁形成部
が前記煮物調理用シートの略中心に対し略点対称,且つ
その前記弁形成部の山形部又は略円弧部が略同一周回方
向に配向するように形成されていることを特徴とする請
求項1又は2に記載の煮物調理用シート。 - 【請求項4】 略方形状に形成された不織布シートと、
前記不織布シートの四隅に膨出部を備え、且つ、各膨出
部間が劣弧状に形成された劣弧辺部と、前記不織布シー
トの上面から下面に貫通して形成された漉し部と、を備
えていることを特徴とする煮物調理用シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12456899A JP3269810B2 (ja) | 1999-04-30 | 1999-04-30 | 煮物調理用シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12456899A JP3269810B2 (ja) | 1999-04-30 | 1999-04-30 | 煮物調理用シート |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001311903A Division JP2002119425A (ja) | 2001-10-09 | 2001-10-09 | 煮物調理用シート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000312647A JP2000312647A (ja) | 2000-11-14 |
JP3269810B2 true JP3269810B2 (ja) | 2002-04-02 |
Family
ID=14888712
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12456899A Expired - Fee Related JP3269810B2 (ja) | 1999-04-30 | 1999-04-30 | 煮物調理用シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3269810B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113647794B (zh) * | 2020-05-12 | 2022-05-31 | 佛山市顺德区美的电热电器制造有限公司 | 烹饪控制方法、装置、烹饪设备及计算机可读存储介质 |
-
1999
- 1999-04-30 JP JP12456899A patent/JP3269810B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2000312647A (ja) | 2000-11-14 |
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