JP3269257B2 - 生産ラインにおける作業流れ予測装置 - Google Patents

生産ラインにおける作業流れ予測装置

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JP3269257B2 JP10571894A JP10571894A JP3269257B2 JP 3269257 B2 JP3269257 B2 JP 3269257B2 JP 10571894 A JP10571894 A JP 10571894A JP 10571894 A JP10571894 A JP 10571894A JP 3269257 B2 JP3269257 B2 JP 3269257B2
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  • Automatic Assembly (AREA)
  • General Factory Administration (AREA)
  • Testing And Monitoring For Control Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生産ラインにおける作
業者の作業流れを正確に予測し警報を出すことができる
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば自動車組立工場における車体組
立ラインは、多種多様な仕様(車種とオプション)の製
品を混在させて生産する混流生産ラインであって、仕様
により組立作業の負荷や使用部品が異なるため、作業負
荷や部品消費量を平均化した適切な順序で生産すべく、
組立ラインへの車体投入パターンの平準化を図って、作
業負荷のばらつきや使用部品の種類、量のばらつきをな
くすようにしている。作業負荷や使用部品にばらつきが
あると、作業が遅れて作業者が所定の動作範囲から下流
に流され(この事態を「作業流れ」と呼ぶ)、ライン停
止を引き起こしてしまうからである。
【0003】ところが、実際には、仕様が多すぎるため
投入パターンの完全な平準化は困難であり、車体投入パ
ターンの乱れによって作業者の作業流れが発生する。こ
の車体投入パターンの乱れによる作業流れは、たとえ
ば、タクトタイムよりも作業量が大きい車体が連続した
(または比率が多い)場合に起こりやすい。作業流れの
量が限界値を超えると、作業者が定位置に戻ることは不
可能となり、ライン停止になってしまう。そこで、従来
は、現場において、経験に基づいて「特定の車体の連続
投入は行わない」などの基準を決めて平準化を行い、作
業流れの発生を未然に防止している。また、投入時にそ
うした基準を守れなかった場合は、たとえば、ラインの
担当作業長に連絡をとって、応援者によるバックアップ
を得てライン停止を回避するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法にあっては、作業流れの予測が現場の経験に基づい
て行われるため、どの投入パターンによって作業流れが
発生するかを正確に予測することは困難であり、投入パ
ターンによっては、経験上予測されたもの以外でも作業
流れが発生するおそれがある。ライン停止を有効に回避
するためには、事前に、どの作業者に何時ごろ作業流れ
が発生するかを正確に予測できることが望まれる。
【0005】また、作業者の作業流れは、上記した車体
投入パターンの乱れのほかに、作業者の作業ミス(たと
えば、ボルトの落下など)によっても発生する。この作
業ミスによる作業流れについては、作業ミスが偶然の事
象にかかる以上、その予測は実際上不可能であって、い
つ作業ミスが起こるかはもちろんのこと、作業ミスが原
因で作業流れが始まったときにその作業者がその後さら
に流されてしまうかまたは挽回していくかは予測できな
い。そのためか、従来、このような作業ミスによる作業
流れについては何ら考慮されておらず、ライン停止をさ
らに有効に回避するためには、作業ミスによる作業流れ
を検出できるシステムを構築することが望まれる。
【0006】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、車体投入パターンの乱れや
作業者の作業ミスに起因する作業者の作業流れを正確に
予測し警報を出すことができる生産ラインにおける作業
流れ予測装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の作業流れ予測装置は、異なる仕様のワーク
に対する各作業者の作業量をあらかじめ設定した作業量
テーブルを記憶する記憶手段と、ワークの生産ラインへ
の投入順序を表わす投入パターン情報を入力する入力手
段と、前記作業量テーブルと前記投入パターン情報とに
基づいて作業者単位に作業流れ量を逐次演算する演算手
段と、前記作業流れ量に基づいてどの作業者に何時ごろ
限界点を超える作業流れが発生するかを予測する予測手
段と、当該予測手段の結果を警報する警報手段とを有し
て構成されている。
【0008】このとき、作業流れ量は、限界点を超える
たびに所定の値にリセットされるように構成されてい
る。
【0009】好ましくは、前記予測手段は、作業流れ量
を所定の基準値と比較する比較手段と、前記作業流れ量
が前記基準値を超えたときに当該事象の発生予定時刻を
算出する算出手段とを有して構成されている。
【0010】本発明の作業流れ予測装置は、さらに、作
業者の作業流れ量を検出する検出手段と、当該検出手段
の結果に基づいて当該作業者の当該検出時点に対応する
作業流れ量を補正する補正手段とを有して構成されてい
る。
【0011】
【作用】このように構成された本発明にあっては、入力
手段により投入パターン情報が入力されると、演算手段
は、記憶手段に記憶されている作業量テーブルと前記投
入パターン情報とに基づいて作業者単位に作業流れ量を
逐次演算し、予測手段は、逐次演算された各段階の作業
流れ量に基づいてどの作業者に何時ごろ限界点を超える
作業流れが発生するかを予測する。この予測にあたっ
て、比較手段は、各段階の作業流れ量を限界点に対応す
る所定の基準値と比較し、算出手段は、その比較結果に
より作業流れ量が基準値を超えたときに当該事象の発生
予定時刻を算出する。次の予測を可能とするため、作業
流れ量は限界点を超えるたびに所定の値にリセットされ
る。これにより、ワーク投入パターンの乱れによる作業
者の作業流れが所定のデータから正確に予測されること
になる。予測手段の結果(どの作業者に、何時ごろ、限
界点を超える作業流れが発生するかという情報)は、警
報手段によってラインに警報される。
【0012】さらに検出手段および補正手段を有する場
合は、検出手段によって作業者の作業流れ量が検出され
ると、補正手段は、検出手段の結果に基づいて当該作業
者の当該検出時点に対応する作業流れ量を補正する。こ
の補正された作業流れ量に基づいて、演算手段は、当該
作業者の次の段階以降の作業流れ量を逐次演算し、ま
た、予測手段は上記の予測処理を実行する。これによ
り、作業者の作業ミスによる作業流れが検出結果に基づ
いて正確に予測されることになる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。なお、ここでは、生産ラインとしてたとえば自動
車組立工場における車体組立ラインの場合を例にとって
説明する。
【0014】図1は本発明の一実施例による作業流れ予
測装置の構成を示すブロック図である。同図に示すよう
に、この作業流れ予測装置は、コンピュータを構成する
中央処理装置(CPU)1を有し、このCPU1の入力
側には、上位コンピュータ2と、データやコマンドなど
をキー入力するキーボードなどのキー入力装置3と、光
電スイッチ群4とが接続され、CPU1の出力側には警
報装置群5が接続されている。また、CPU1には、制
御プログラムや後述する作業量テーブルなどを記憶する
ROM6と、入力データや処理過程の中間結果データ、
出力すべき処理結果データなどを記憶するRAM7とが
内蔵されている。なお、記憶手段はROM6、入力手段
は上位コンピュータ2、演算手段、予測手段、比較手
段、算出手段、および補正手段はCPU1、警報手段は
警報装置群5、検出手段は光電スイッチ群4によってそ
れぞれ構成されている。
【0015】上位コンピュータ2は、ワークとしての車
体の投入順序を決定する機能を有している。たとえば、
上位コンピュータ2は生産(工程)管理用のコンピュー
タであって、納期、塗装工程との間におけるバッファの
状況(何をラインに出せるか)、および車種・オプショ
ンによる工程差などの各種要素を考慮して、所定のロジ
ックに従って投入順序を決定する。決定された投入順序
(投入パターン)の一例は図2に示すとおりであって、
多種多様な仕様(車種とオプション)の車体を同一ライ
ンに投入したときに作業負荷のばらつきや使用部品の種
類、量のばらつきがなくなるよう、ある程度平準化され
た内容となっている。この車体投入パターンの情報は、
上位コンピュータ2からCPU1に送られる。
【0016】作業流れの予測に必要な各種パラメータ
は、オペレータによりキー入力装置3を介してCPU1
に設定入力される。図3は作業者の動作エリアの説明に
供する図である。同図に示すように、ライン上の各作業
者には、上流側定位置P1 と下流側定位置P2 とによっ
て規定される動作範囲があらかじめ設定されている。作
業者は、通常は、その動作範囲内で担当の作業を実際に
行うことが予定されている。しかし、場合によっては、
上流側定位置P1 よりも上流側のエリア(これを「あお
り範囲」と呼ぶ)で作業をしたり、あるいは、下流側定
位置P2 よりも下流側のエリア(これを「流れ範囲」と
呼ぶ)で作業を行うことがある。前者は、タクトタイム
よりも作業量の小さい仕様の車体が連続した場合に起こ
りやすく、また、後者は、タクトタイムよりも作業量の
大きい仕様の車体が連続した場合に起こりやすい。ライ
ンをさかのぼって作業をする場合、部品置場から離れて
しまうと歩行距離が増加し、かえって作業効率が悪くな
るので、あおり範囲内に所定の限界位置L1 (これを
「あおり限界点」という)を設定し、このあおり限界点
L1 よりも上流にはさかのぼらない、つまり必要以上に
あおらないようにしている。通常、あおり限界点L1
は、上流側定位置P1 からタクトタイムの5〜10%
(これを「あおり限界値」と呼ぶ)の位置に設定され
る。また、作業流れが発生した場合、作業者は作業スピ
ードを上げることによって自力で通常の動作範囲内(上
流側定位置P1 )に戻ることができるが、作業流れの量
が大きくなりすぎると自力では戻れなくなり、ライン停
止の原因となるので、流れ範囲内に所定の限界位置L2
(これを「流れ限界点」と呼ぶ)を設定し、流れ限界点
L2 よりも下流に作業者が流されないようにしている。
通常、流れ限界点L2 は、下流側定位置P2 からタクト
タイムの10〜20%(これを「流れ限界値」と呼ぶ)
の位置に設定される。作業スピードに関しては、通常の
動作範囲内で作業を行う場合は、各作業に設定された作
業量に示された時間で行うが、作業流れが発生した場合
は、上記のように作業スピードを上げることによって、
通常、作業者の能力に応じてタクトタイムの2〜5%早
く(これを「作業短縮率」と呼ぶ)作業を行うことがで
きる。これらの各種パラメータ、つまり、あおり限界
値、流れ限界値、および作業短縮率の各値は、作業者の
能力などを考慮して、あらかじめ作業者ごとに適当に設
定しておく。
【0017】光電スイッチ群4は、作業者の作業流れを
検出するためのものであって、作業者ごとに、ライン上
に、所定の作業流れ量に対応する位置にそれぞれ光電ス
イッチを配置することによって構成されている。図4は
光電スイッチの配置例を示す概略図である。同図におい
ては、3つの光電スイッチ8a、8b、8cからなる1
組の光電スイッチ群4が、作業者ごとに、ライン上の流
れ範囲内、より具体的には、下流側定位置P2 と流れ限
界点L2 との間に配置されている。たとえば、流れ限界
点L2 がタクトタイムの20%の位置に設定されている
として、光電スイッチ8aは12%の遅れ位置、光電ス
イッチ8bは14%の遅れ位置、光電スイッチ8cは1
6%の遅れ位置にそれぞれ配置されている。周知のよう
に、光電スイッチは投光器と受光器とからなり、物体が
光路を遮断したかどうかによってオンオフ動作を行うも
のである。したがって、この場合、作業者がどの光電ス
イッチ8の光路を遮断したかによって、当該作業者の作
業遅れの度合(量)を実際に検出することができる。光
電スイッチ群4の検出結果はCPU1に送られる。な
お、光電スイッチ群4を構成する光電スイッチ8の個数
および配置位置は、図4のものに限られるわけではな
く、検出精度や検出したい遅れ量などを考慮して、適当
に設定すればよい。
【0018】なお、作業遅れ量を検出する方法として
は、光電スイッチを利用する上記の方法のほかに、フッ
トスイッチ(マットタイプ)を利用してもよい。
【0019】警報装置群5は、ディスプレイ装置やプリ
ンタ、ブザーなどで構成されており、後述する作業流れ
予測の結果、流れ限界点L2 を超える場合は、どの作業
者に、何時ごろ、流れ限界点L2 を超える作業流れが発
生するかを、その作業者を担当する作業長に知らせた
り、または、あおり限界点L1 を超える場合は、あおり
限界点L1 を超える作業者に対してその時刻に警報を出
す機能を有している。前者の場合、警報を受けた作業長
は、ライン停止を回避すべく、当該作業者に対し当該時
刻に自ら応援にかけつけまたは他の応援者を回すことに
なる。一方、後者の場合、警報を受けた作業者は、作業
の進みすぎを認識して、たとえば、あおり限界点L1 ま
で戻ることになる。
【0020】上記のように、CPU1のROM6には、
あらかじめ作業量テーブルが格納されている。作業量テ
ーブルは、作業者ごとに各作業に割り当てられた基準時
間(作業量)を表わしたものである。図5は作業量テー
ブルの一例を示す図である。同図に示すように、各作業
者の作業量(分)は、仕様ごと、すなわち、車種とオプ
ションごとに設定されている。なお、この作業量テーブ
ルにおいて各作業者に割り当てられるオプションの作業
は、たとえば、作業編成装置(たとえば、特願平4−3
07289号など)の自動編成機能によって得られた結
果に基づいている。
【0021】CPU1は、ROM6に格納されている作
業量テーブル(図5参照)と上位コンピュータ2からの
車体投入パターン情報(図2参照)とに基づいて、作業
者単位に作業流れ量を逐次演算し、どの作業者に何時ご
ろ限界点を超える作業流れが発生するかを予測する機能
を有している。また、光電スイッチ群4からの入力信号
に基づいて現在の作業遅れの状態をリアルタイムで検出
し、作業流れ量を補正し、その後の作業流れ状態を予測
する機能をも有している。後者は前者に対する割込み処
理によって実行される。
【0022】図6および図7はCPU1の動作を示すフ
ローチャートであって、図6は基本処理のフローチャー
ト、図7は割込み処理のフローチャートである。以下、
これらのフローチャートに従って、CPU1の動作につ
いて説明する。
【0023】まず、図6の基本処理について説明する。
システムを起動すると、ステップS1において、オペレ
ータによりキー入力装置3を介して初期値の設定が行わ
れる。具体的には、上記した各種パラメータ(あおり限
界値、流れ限界値、作業短縮率)の値を、作業者ごとに
またはある程度一括して設定する。たとえば、図8に示
す作業者甲の場合、あおり限界値はタクトタイム(1
分)の5%(つまり0.05分)、流れ限界値はタクト
タイム(1分)の20%(つまり0.2分)、作業短縮
率はタクトタイム(1分)の2%(つまり0.02分だ
け作業量が短縮される)に設定してある。設定されたパ
ラメータの値はRAM7に格納される。
【0024】初期値の設定が終了すると、ステップS2
において、CPU1は、上位コンピュータ2から車体の
投入パターン情報(図8参照)を入力する。入力した車
体投入パターン情報はRAM7に格納する。
【0025】次に、ステップS3において、検討すべき
人区(作業者)を設定する。具体的には、たとえば、あ
らかじめライン上のすべての人区に上流側から下流側に
向かって順に番号Mを付しておき、最初は、車体が投入
される最上流の人区を設定し(M=1)、その後は、後
述するステップS14の判断を経るたびに順次M値を1
だけインクリメントして(M=M+1)次の人区を設定
する。
【0026】それから、ステップS4において、ステッ
プS2で入力した投入パターンの順序に従って、流れ状
態の予測を行う段階の仕様(ここでは車体)を設定す
る。具体的には、たとえば、RAM7に格納されている
車体投入パターン情報に基づいて、最初は、投入順序の
番号Nが1の車種を設定し(N=1)、その後は、後述
するステップS13の判断を経るたびに順次N値を1だ
けインクリメントして(N=N+1)次の投入順序の車
種を設定する。
【0027】次のステップS5では、ROM6に格納さ
れている作業量テーブルとRAM7に格納された各種パ
ラメータの値とに基づいて、ステップS3で設定された
人区(作業者)(M=i)における、ステップS4で設
定された車種の段階(N=j)における作業流れ量Dij
を計算する。この計算は、たとえば、下記の計算式1に
基づいて行われる。 作業流れ量Dij=前回の作業流れ量Dij-1 +(作業量−タクトタイム) −タクトタイム×作業短縮率 …式1 つまり、各段階(N=j)における作業流れの量を順次
加算し、累積する演算を行う。この計算結果はRAM7
に格納する。ここでは、計算結果としてのD値の符号が
プラス(+)であれば作業流れ(作業遅れ)が発生して
おり、マイナス(−)であればあおり状態にあることに
なる。これに対応させるため、パラメータとしてのあお
り限界値は、符号(方向)を考慮して、たとえば−5%
と表わすことにする。また、上記の計算式1において、
左辺の第3項(タクトタイム×作業短縮率)は、左辺の
第1項(前回の作業流れ量Dij-1)と左辺の第2項(作
業量−タクトタイム)の少なくともどちらか一方の符号
がプラス(+)の場合に限って加算される。これらの場
合には、作業流れ(作業遅れ)が発生しまたは発生する
おそれがあるため、作業者は作業スピードを上げて早く
作業を行うことになるからである。たとえば、作業者甲
の場合、タクトタイム×作業短縮率(つまり作業短縮
量)は、1(分)×0.02=0.02(分)である。
なお、この作業短縮量は、少なくとも1人の作業者につ
いては同一であるため、計算負荷の低減という観点から
は、1度計算したらその値をRAM7に格納し、要求が
あれば読み出して使うようにするのが好ましい。
【0028】次のステップS6では、ステップS5で計
算された作業流れ量DijとステップS1で設定されたあ
おり限界値(タクトタイムの−5%、つまり−0.05
分)とを比較して、作業流れ量Dijがあおり限界値(−
0.05分)よりも小さいかどうか、すなわち、作業流
れ量Dijがあおり限界点L1 を超えているかどうかを判
断する。
【0029】そして、作業流れ量Dijがあおり限界点L
1 を超えているときは、後で当該作業者に警報を出すた
めの処理を実行する(ステップS7)。具体的には、ラ
イン上の当該人区(作業者)(M=i)に当該車体(N
=j)が流れる予定時刻を計算し、RAM7に格納す
る。予定時刻の計算は、たとえば、ラインへの投入時
刻、タクトタイム、当該人区の位置(ライン上の位
置)、および停止時間(たとえばライン停止、休憩時間
など)に基づいて、下記の計算式2によって行う。 予定時刻=ライン投入時刻 +(タクトタイム×人区位置)+停止時間 …式2 ここで、左辺の第2項(タクトタイム×人区位置)は搬
送時間を表わしている。これにより、予定時刻がくる
と、各人区に配置された警報装置5(たとえばブザー)
によって当該作業者(M=i)に警告が出され、警報を
受けた作業者は、作業の進みすぎを認識して、あおり限
界位置L1 まで戻ることになる。
【0030】そして、この措置に対応すべく、次のステ
ップS8において、ステップS5で計算された作業流れ
量Dijの値をあおり限界値(タクトタイムの−5%)に
補正し、結果をRAM7に格納した後、ステップS13
に進む。
【0031】ステップS6の判断の結果として作業流れ
量Dijがあおり限界点L1 を超えていないときは、引き
続いて、当該作業流れ量DijとステップS1で設定され
た流れ限界値(タクトタイムの20%、つまり0.2
分)とを比較して、作業流れ量Dijが流れ限界値(0.
2分)よりも大きいどうか、すなわち、作業流れ量Dij
が流れ限界点L2 を超えているかどうかを判断する。こ
の判断の結果として作業流れ量Dijが流れ限界点L2 を
超えていないときは、ただちにステップS13に進む。
【0032】これに対し、ステップS9の判断の結果と
して作業流れ量Dijが流れ限界点L2 を超えているとき
は、当該作業者を担当する作業長に警報を出すために、
ライン上の当該人区(作業者)(M=i)に当該車体
(N=j)が流れる予定時刻を計算し、RAM7に格納
する(ステップS10)。ステップS7と同様、予定時
刻の計算は、ライン投入時刻、タクトタイム、人区位
置、および停止時間に基づいて、上記の計算式2によっ
て行われる。
【0033】それから、ステップS11において、ライ
ンの作業長のもとに配置された警報装置5(たとえばデ
ィスプレイ装置やプリンタ)によって、当該作業者を担
当する作業長に、どの作業者に、何時ごろ、流れ限界点
L2 を超える作業流れ(作業遅れ)が発生するかを事前
に知らせる。これにより、警報を受けた作業長は、ライ
ン停止を回避すべく、当該作業者に対し当該時刻に自身
で応援にかけつけまたは他の応援者を回すことになる。
この結果、作業流れ(作業遅れ)は解消され、当該作業
者は通常の動作範囲内(上流側定位置P1 )に戻ること
になる。
【0034】そして、この措置に対応すべく、次のステ
ップS12において、ステップS5で計算された作業流
れ量Dijの値を初期値(0)にリセットした後、ステッ
プS13に進む。このリセット処理によって、以降の流
れ予測処理をそれまでと同様に行うことが可能となる。
【0035】ステップS13では、ラインに投入予定の
すべての車種について以上の予測処理が終了したかどう
かを、現在の投入順序番号Nを所定の最終値(つまり投
入予定の台数)と比較することによって行う。全台数に
ついて終了してなければステップS4に戻って次の車種
(N=N+1)に対してステップS5〜S12の予測処
理を実行し、終了していれば次のステップS14に進
む。
【0036】ステップS14では、すべての人区(作業
者)について以上の検討が終了したかどうかを、現在の
検討人区番号Mを所定の最終値(つまり人区の総数)と
比較することによって行う。全人区について終了してな
ければステップS3に戻って次の人区(作業者)(M=
M+1)に対して検討を行い、終了していれば以上の一
連の処理を終了する。
【0037】また、図示していないが、ライン停止が実
際に発生した場合には、割込み処理により、すべての人
区の作業流れ量Dをリセットした後、たとえばステップ
S3に戻り、その時点以降の流れ予測を再実行するよう
になっている。
【0038】以上の図6のフローチャートによる作業流
れ予測の具体例は図8に示すとおりである。ここでは、
話を簡単にするため、車体の仕様として車種のみを考慮
した場合を示してある。
【0039】なお、本実施例では、D値をあおり限界値
と比較した後に流れ限界値と比較するようにしているが
(ステップS6、S9)、これらの比較の順序は逆であ
ってもよい。
【0040】次に、図7の割込み処理について説明す
る。この割込み処理は、図6のプログラムの実行中に光
電スイッチ群4からの信号を入力したときに実行される
ものである。割込み処理の実行中は、図6のプログラム
は割り込まれた時点で中断され、割込み処理の終了を待
って再開される。なお、図6と共通する処理について
は、簡単に説明するにとどめる。
【0041】まず、ステップS15において、光電スイ
ッチ群4によって検出された情報、すなわち、どの作業
者の、どの位置(遅れ量)の光電スイッチ8がオフされ
たかを入力する。これにより、実際の作業流れの状態が
リアルタイムで検出されることになる。また、ラインを
管理する上位のコンピュータのトラッキング情報から、
割込みが発生した時点での投入順序番号を得る。
【0042】次のステップS16では、検出された人区
(作業者)(M=p)および前記コンピュータから得ら
れた投入順序番号(N=q)における、先に図6のプロ
グラムにより計算された作業流れ量Dpqの値を、検出さ
れた実際の流れ量(遅れ量)の値に補正する。
【0043】それから、その後の流れ状態を予測すべ
く、図6のステップS4〜S13と同様の処理を実行す
る。すなわち、次の車種(N=N+1)を設定した後
(ステップS17)、上記の計算式1によって作業流れ
量Dpj(ただしj>q)を計算し(ステップS18)、
この作業流れ量Dpjが流れ限界値(タクトタイムの20
%、0.2分)よりも大きい場合は(ステップS1
9)、現在時刻とタクトタイム(タクトタイムから搬送
時間を求める)等に基づいて、当該人区(作業者)(M
=p)に当該車体(N=j)が流れる予定時刻を計算し
(ステップS20)、警報装置5を介して、当該作業者
を担当する作業長に、どの作業者に、何時ごろ、流れ限
界点を超える作業流れ(作業遅れ)が発生するかを事前
に知らせ(ステップS21)、ステップS18で計算さ
れた作業流れ量Dpjの値を初期値(0)にリセットする
(ステップS22)。また、作業流れ量Dpjがあおり限
界値(タクトタイムの−5%、−0.05分)よりも小
さい場合は(ステップS23)、ステップS20と同様
にして当該人区(作業者)(M=p)に当該車体(N=
j)が流れる予定時刻を計算し(ステップS24)、ス
テップS18で計算された作業流れ量Dpjの値をあおり
限界値(タクトタイムの−5%)に補正する(ステップ
S25)。そして、以上の予測処理を、その後のすべて
の車種について実行する(ステップS26)。
【0044】したがって、本実施例によれば、車体投入
パターン情報(図2参照)と作業量テーブル(図5参
照)とに基づいて、所定のルールに従って作業者単位に
作業流れ量Dijを逐次演算し、演算した作業流れ量Dij
をそれぞれあおり限界点L1 と流れ限界点L2 に対応す
る所定値と比較して作業者の作業流れを予測するように
したので、作業流れ(作業遅れのほかにあおり状態を含
む)の予測がシステム化され、現場の経験で把握できな
かった車体投入パターンの乱れがあったとしてもそれに
よる作業流れを予測することができるようになり、車種
生産ラインにおける作業者の作業流れを正確に予測する
ことが可能となる。
【0045】そして、正確な予測結果に基づいて、作業
流れ(作業遅れ)が流れ限界点L2を超える場合は、作
業者に何時ごろそうした事態が発生するかを予測し、作
業長に警報するようにしたので、作業流れ(作業遅れ)
によるライン停止を事前に有効に回避することが可能と
なる。
【0046】さらに、光電スイッチ群4を配置して作業
者の作業流れ(作業遅れ)の状態をリアルタイムで検出
し、検出結果に基づいて作業流れ量Dijを補正するよう
にしたので、従来予測できなかった作業ミスによる作業
流れ(作業遅れ)をも検出できるようになり、これを考
慮してその後の作業流れの状態を予測することによっ
て、予測の精度がさらに向上され、ライン停止を事前に
さらに有効に回避することが可能となる。
【0047】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、ワークの投入
パターンの乱れによる作業者の作業流れを正確に予測
し、ライン停止を事前に有効に回避することができる。
【0048】請求項2の発明によれば、作業流れが限界
点を超えたときの現実の措置に対応したルール化がなさ
れ、次の予測処理を正確に行うことが可能となる。
【0049】請求項3の発明によれば、ワークの投入パ
ターンの乱れによる作業者の作業流れを正確に予測し、
ライン停止を事前に有効に回避することができる。
【0050】請求項4の発明によれば、作業者の作業ミ
スによる作業流れをも考慮することが可能となり、作業
者の作業流れをさらに正確に予測し、ライン停止を事前
により一層有効に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例による作業流れ予測装置の
構成を示すブロック図
【図2】 車体投入パターンの一例を示す図
【図3】 作業者の動作エリアの説明に供する図
【図4】 光電スイッチの配置例を示す概略図
【図5】 作業量テーブルの一例を示す図
【図6】 CPUにおける基本処理のフローチャート
【図7】 CPUにおける割込み処理のフローチャート
【図8】 図6のフローチャートによる作業流れ予測の
具体例を示す図
【符号の説明】
1…CPU(演算手段、予測手段、比較手段、算出手
段、補正手段) 2…上位コンピュータ(入力手段) 3…キー入力装置 4…光電スイッチ群(検出手段) 5…警報装置群(警報手段) 6…ROM(記憶手段) 7…RAM 8a、8b、8c…光電スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−192852(JP,A) 特開 昭63−267145(JP,A) 特開 昭63−256341(JP,A) 特開 平4−261765(JP,A) 特開 平2−205461(JP,A) 特開 平4−13546(JP,A) 特開 平4−13547(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23P 21/00 307 G05B 19/418 B23Q 41/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異なる仕様のワークに対する各作業者の
    作業量をあらかじめ設定した作業量テーブルを記憶する
    記憶手段と、 ワークの生産ラインへの投入順序を表わす投入パターン
    情報を入力する入力手段と、 前記作業量テーブルと前記投入パターン情報とに基づい
    て作業者単位に作業流れ量を逐次演算する演算手段と、 前記作業流れ量に基づいてどの作業者に何時ごろ限界点
    を超える作業流れが発生するかを予測する予測手段と、 当該予測手段の結果を警報する警報手段と、 を有することを特徴とする生産ラインにおける作業流れ
    予測装置。
  2. 【請求項2】 作業流れ量は、限界点を超えるたびに所
    定の値にリセットされることを特徴とする請求項1記載
    の作業流れ予測装置。
  3. 【請求項3】 予測手段は、作業流れ量を所定の基準値
    と比較する比較手段と、前記作業流れ量が前記基準値を
    超えたときに当該事象の発生予定時刻を算出する算出手
    段とを有することを特徴とする請求項1または2記載の
    作業流れ予測装置。
  4. 【請求項4】 作業者の作業流れ量を検出する検出手段
    と、 当該検出手段の結果に基づいて当該作業者の当該検出時
    点に対応する作業流れ量を補正する補正手段と、 を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つ
    に記載の作業流れ予測装置。
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