JPH0887323A - 制御系診断装置 - Google Patents

制御系診断装置

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JPH0887323A
JPH0887323A JP6220651A JP22065194A JPH0887323A JP H0887323 A JPH0887323 A JP H0887323A JP 6220651 A JP6220651 A JP 6220651A JP 22065194 A JP22065194 A JP 22065194A JP H0887323 A JPH0887323 A JP H0887323A
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JP
Japan
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control
amount
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manipulated variable
control system
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JP6220651A
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English (en)
Inventor
Yuji Minami
裕二 南
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、制御対象の異常,故障に至る前の
段階で前兆を見極めるとともに、運転中でも安全に異常
を診断することにある。 【構成】 制御演算部で操作量を求めて制御対象に印加
する制御系において、操作量の変動値を求める変動値計
算手段11と、この変動値の絶対値を時間積分する積分手
段13と、この時間積分量と所定の許容限界値との大小関
係を判定する積分量判定手段14と、この判定結果の診断
指示判定信号を受けて操作量と所定の上下限値との大小
関係を比較する操作量判定手段16と、この操作量判定手
段の可変指示信号により制御演算部の制御パラメ−タを
変更する調節手段17と、この制御パラメ−タの変更後に
制御偏差から制御対象のパラメ−タの変化量を同定する
同定手段18と、同定結果と変化量許容値とから制御対象
の異常を判定する異常判定手段19とを設けた制御系診断
装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、制御対象を含む制御系
の異常状態を診断する制御系診断輪装置に係わり、特に
運転中に制御対象の異常前兆の有無を診断する制御系診
断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、運転中の制御系における制御対象
の診断は、制御偏差(または制御量)、制御パラメータ
の変化量を含む制御対象の操作量、伝達関数を有する制
御対象のモデル等の3つの要素のバランス関係から制御
対象の故障を含む異常の有無を診断している。
【0003】具体的に述べると、一般的なPID制御系
においては、制御対象のモデルから予測される制御量と
実制御対象の応答特性とを比較し、そのズレ量が所定値
を越えるか否かを監視し、或いは操作量のレベルが所定
値を越えるか否かを監視し、制御対象の異常の有無を判
断している。
【0004】従って、このような制御系の診断方法は、
その制御対象を含む制御系の異常,故障が累積的に進
行,成長してあるレベルまで進行すれば、当該制御対象
を含む制御系が異常であると判断できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ような診断方法を用いて制御系が異常であると判断した
とき、既に制御対象を含む制御系がかなり損傷してお
り、結局、制御系の運転を停止させて修理しなければな
らない場合が多い。
【0006】ところで、累積的に成長する異常の場合に
は、その異常の生ずる前の段階で何らかの異常,故障の
兆候が現れるものであって、例えば異常発生および正常
復帰を繰り返す、いわゆるハンチング現象が生じてい
る。
【0007】従って、この種の診断方法としては、異
常,故障に至る前兆の発生する段階で早期に異常,故障
を検知できれば、制御系の稼働率を向上でき、故障修理
等に関するメンテナンスコストを押さえることができ
る。
【0008】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、制御対象を含む制御系が重大な異常,故障に至る前
の段階で適切に前兆の発生を見極めて診断指示信号を出
力する制御系診断装置を提供することを目的とする。
【0009】また、本発明の他の目的は、制御系の運転
中に制御パラメータを変更し異常診断を行っても、制御
対象を損傷せずに安全に異常診断を実行できる。さら
に、本発明の他の目的は、異常診断タイミングの判断動
作と異常診断動作とを互いに相反する動作とすることに
より、判断の適正化および負荷の軽減化に寄与する制御
系診断装置を提供することにある。
【0010】さらに、本発明の他の目的は、制御系の運
転時中に、制御対象を含む制御系が重大な異常,故障に
至る前の段階で適切に前兆の発生を見極めて安全に制御
対象を含む制御系の異常診断を実行する制御系診断装置
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に対応する発明は、目標値と制御量との制
御偏差に基づいて制御演算部が制御演算を実行して操作
量を求め、得られた操作量を制御対象に印加する制御系
において、この制御系の運転中に、前記操作量または前
記制御偏差の変動値の絶対値を時間積分し、この時間積
分量とユ−ザ設定の許容限界値とを比較し、「時間積分
量≧ユ−ザ設定の許容限界値」の関係にあるとき、異常
前兆であると判断して診断指示信号を出力する診断タイ
ミング判断系を設けた制御系診断装置である。
【0012】次に、請求項2に対応する発明は、目標値
と制御量との制御偏差に基づいて制御演算部が制御演算
を実行して操作量を求め、得られた操作量を制御対象に
印加する制御系において、診断指示信号に基づいて前記
操作量とユ−ザ設定の許容範囲の上下限値とを比較し、
「前記下限値≦前記操作量<前記上限値」の関係にある
ことを前提に前記制御演算部の制御パラメ−タを可変す
るとともに、前記制御系の制御偏差を取り込んで前記制
御対象のパラメ−タの変化量を同定し、この同定による
変化量とユ−ザ設定の変化量許容値とから制御対象を含
む制御系の異常有無を判定する異常診断系を設けた制御
系診断装置である。
【0013】さらに、請求項3に対応する発明は、目標
値と制御量との制御偏差に基づいて制御演算部が制御演
算を実行して操作量を求め、得られた操作量を制御対象
に印加する制御系において、この制御系の運転中に、前
記操作量または前記制御偏差の変動値の絶対値を時間積
分し、この時間積分量とユ−ザ設定の許容限界値とを比
較し、「時間積分量≧ユ−ザ設定の許容限界値」の関係
にあるとき、異常前兆であると判断して診断指示信号を
出力する診断タイミング判断系と、この診断指示信号を
受けて前記操作量とユ−ザ設定の許容範囲の上下限値と
を比較し、前記下限値≦前記操作量<上限値の関係にあ
ることを前提に前記制御演算部の制御パラメ−タを可変
するとともに、前記制御系の制御偏差を取り込んで前記
制御対象のパラメ−タの変化量を同定し、この同定によ
る変化量とユ−ザ設定の変化量許容値とから制御対象を
含む制御系の異常有無を判定する異常診断系とを、前記
診断タイミング決定系から出力する診断指示信号の有無
に応じて互いに相反する動作を行わせるように構成した
制御系診断装置である。
【0014】さらに、請求項4に対応する発明は、目標
値と制御量との制御偏差に基づいて制御演算部が制御演
算を実行して操作量を求め、得られた操作量を制御対象
に印加する制御系において、前記操作量または前記制御
偏差の変動値を求める変動値計算手段と、この変動値計
算手段によって求めた変動値の絶対値を時間積分する積
分手段と、この積分手段によって得られる時間積分量と
ユ−ザ設定の許容限界値との大小関係を判定し、「前記
時間積分量<前記ユ−ザ設定の許容限界値」の関係にあ
るとき、前記変動値計算手段に起動指示信号を送出する
ととともに後続処理手段に対して診断停止の指示信号を
送出し、また「前記時間積分量≧前記ユ−ザ設定の許容
限界値」の関係にあるとき、前記変動値計算手段に停止
指示信号を送出するととともに前記後続処理手段に対し
て診断指示信号を送出する積分量判定手段と、この積分
量判定手段から診断指示信号を受けたとき、前記操作量
とユ−ザ設定の許容範囲の上下限値との大小関係を比較
し、「下限値≦操作量<上限値」の関係にあるとき、可
変指示信号を出力する前記後続処理手段である操作量判
定手段と、この操作量判定手段から可変指示信号を受け
たとき、前記制御演算部の制御パラメ−タの変更値を出
力し前記制御演算部の制御パラメ−タを変更する制御パ
ラメータ調節手段と、前記制御演算部から制御パラメ−
タを変更した旨の信号を受けたとき、前記制御偏差を取
り込んで前記制御対象のパラメ−タの変化量を同定する
同定手段と、この同定手段の同定結果である変化量とユ
−ザ設定の変化量許容値とから制御対象を含む制御系の
異常有無を判定する異常判定手段とを設けた制御系診断
装置である。
【0015】
【作用】従って、請求項1に対応する発明は、以上のよ
うな手段を講じたことにより、制御系の操作量の変動値
を時間積分し、この時間積分量がユ−ザ設定の許容限界
値以上になったかを判断し、これによって制御対象を含
む制御系の故障,異常によるハンチング現象の頻度,大
きさを間接的に把握し、このハンチング現象の頻度,大
きさがある限界値を越えたときに診断指示信号を出力す
るので、制御対象を含む制御系が重大な異常,故障に至
る前の段階で異常,故障の前兆の発生を適切に見極めて
診断の指示を出すことができる。
【0016】次に、請求項2に対応する発明は、診断指
示信号を受けたとき、操作量を取り込んで、当該操作量
がユ−ザ設定の上下限値の許容範囲内にあることを前提
に制御演算部の制御パラメ−タを変更するとともに、制
御偏差から制御対象のパラメ−タの変化量を同定し、こ
の同定による変化量とユ−ザ設定の変化量許容値との大
小関係から制御対象を含む制御系の異常,故障の有無を
判定するので、制御演算部の制御パラメ−タの変更によ
って変化する操作量が常にユ−ザ設定の上下限値の許容
範囲内の安全な状態で制御系の異常診断を行うことがで
き、制御対象等を損傷したりすることがない。
【0017】さらに、請求項3に対応する発明は、診断
タイミング判断系により操作量の変動値から時間積分量
を求めているとき、異常診断系による異常診断動作を停
止させ、一方、異常診断系による異常診断動作時に診断
タイミング判断系により操作量の変動値から時間積分量
を求める動作を停止させることにより、異常診断タイミ
ングの判断動作と異常診断動作とを適正に行うことがで
き、また負荷の軽減化に寄与する。
【0018】さらに、請求項4に対応する発明は、変動
値計算手段で操作量の変動値を求めた後、この変動値の
絶対値を積分手段で時間積分して時間積分量を求める。
しかる後、積分量判定手段は、時間積分量とユ−ザ設定
の許容限界値との大小関係を判定し、「前記時間積分量
<前記ユ−ザ設定の許容限界値」の関係にあるとき、前
記変動値計算手段を起動する一方、操作量判定手段を停
止させ、また「時間積分量≧ユ−ザ設定の許容限界値」
の関係にあるとき、変動値計算手段を停止させ、操作量
判定手段を起動させる。
【0019】ここで、起動した操作量判定手段は、時々
刻々操作量を取り込み、この操作量とユ−ザ設定の許容
範囲の上下限値との大小関係を比較し、「下限値≦操作
量<上限値」の関係にあることを前提に制御演算部の制
御パラメ−タを変更する。この制御パラメ−タの変更
後、同定手段では、制御偏差を取り込んで制御対象のパ
ラメ−タの変化量を同定し、異常判定手段では、同定結
果である変化量とユ−ザ設定の変化量許容値とから制御
対象を含む制御系の異常有無を判定するので、請求項1
および請求項2に対応する発明の作用を併せもつ作用を
有する。これによって、制御系の運転時中に、制御対象
を含む制御系が重大な異常,故障に至る前の段階で異
常,故障の前兆の発生を適切に見極めて安全に制御対象
を含む制御系を異常診断することができる。
【0020】
【実施例】次に、本発明装置の実施例について図面を参
照して説明する。図1は本発明装置の一実施例を示す機
能ブロック図である。この制御系診断装置においては、
目標値aと制御量nとの制御偏差bに基づいて例えば比
例(P)演算を行って操作量cを求める制御パラメータ
可変形制御演算部1と、この制御演算部1によって得ら
れる操作量cに従って各種プラントの物理量を制御し、
制御量nを出力する制御対象2とからなるフィ−ドバッ
ク制御系に対し、診断タイミング判断系と異常診断系と
が設けられている。
【0021】この診断タイミング判断系は、演算制御部
1の出力である操作量cの変動値dを計算する変動値計
算手段11と、この変動値計算手段11で計算された変
動値dが入力され、この変動値dの絶対値eをとる絶対
値計算手段12と、この絶対値計算手段12で計算され
る変動値の絶対値eが入力され、この絶対値eの時間積
分量fを求める積分手段13と、予め制御対象2の種類
やプラントで生産する製品等の要因で定まるユ−ザ設定
の許容限界値が設定され、時間積分量fとユ−ザ設定の
許容限界値との大小関係を判定し、「積分量f≧許容限
界値」のときに指示信号h=1を出力し、「積分量f<
許容限界値」のときそれとは逆の指示信号h=0を出力
する積分量判定手段14とによって構成されている。
【0022】この積分量判定手段14は診断実施のタイ
ミング信号を出力するものであって、具体的には、指示
信号h=0を出力したとき、前記変動値計算手段11に
対し起動指示、後記する異常診断系に対し停止指示を行
い、また指示信号h=1を出力したとき、変動値計算手
段11に対し停止指示、後記する異常診断系に対し起動
指示を行うものである。
【0023】前記異常診断系は、積分量判定手段14か
らh=1の指示信号を受けたとき、制御演算部1の出力
である操作量cを取り込み、当該操作量cと予め設定さ
れるユーザ設定許容範囲の上下限値との大小関係を判定
する操作量判定手段16と、この操作量判定手段16の
大小比較による判定結果iから 「許容範囲の下限値≦操作量c≦許容範囲の上限値」 の関係にあるとき、既に現在の例えば比例感度値(比例
ゲインないし比例パラメータ)を把握しているので、こ
の比例感度値を予め定める例えば1.5倍とか、2.0
倍程度の比例感度値jに変更出力する比例感度調節手段
17とが設けられ、この比例感度調節手段17で変更さ
れた比例感度値jを制御演算部1に設定するものであ
る。
【0024】また、この異常診断系にあっては、変更さ
れた比例感度値jを受けて制御演算部1から比例感度値
を変えたことを知らせる信号kを受けると、制御偏差b
を取り込んで制御対象2のパラメータの変化量lを同定
し、かつ、この同定が完了したとき、同定完了信号oを
出力し、また制御演算部1に対して同定完了に伴う比例
感度値の初期化指示pを行う同定手段18と、この同定
手段18の同定結果(変化量)lを受け取り、この同定
結果である変化量lとユーザ設定の変化量許容値とを比
較し、制御対象2が正常か異常かの判定結果mを出力す
る異常判定手段19とが設けられている。
【0025】さらに、この装置には、予め積分量監視動
作を繰り返し実行する変動値監視時間tK およびユーザ
設定の時間tKMAXが設定され、前記変動値計算手段11
の起動から変動値監視時間tK が経過し、かつ、同定手
段18から同定完了信号oを受けたとき、積分手段13
の積分量をリセットするリセット手段20が設けられて
いる。
【0026】次に、以上のように構成された装置の動作
について図2を参照して説明する。先ず、リセット手段
20は、動作開始の指示を受けると、積分手段13の時
間積分量fをリセット(S1)するとともに、変動値監
視時間tK をtK =0に設定する(S2)。
【0027】積分手段13の時間積分量fがリセットさ
れると、積分量判定手段14の出力指示h=0となり、
これによって変動値計算手段11が起動し、一方、操作
量判定手段16が停止する。但し、変動値計算手段11
の停止中は変動値「0」となっており、また、h=0の
場合には変動値計算手段11が起動または起動状態を続
けることを意味し、またh=0の場合には変動値計算手
段11が停止または停止状態を続けることを意味する。
【0028】ここで、変動値計算手段11が起動する
と、制御演算部1の出力である操作量cを取り込み(S
3)、その操作量cの変動量dを計算する。この変動量
dは、制御対象2が定常状態であって、制御偏差bが0
となる操作量をc*とすると、次の計算式により計算す
る(S4)。
【0029】 d=c−c* …… (1) このとき、リセット手段20においては、変動値監視時
間tK とユーザ設定の時間tKMAX(tKMAX>0)とを比
較する(S5)。
【0030】ここで、t≧tKMAXのとき、リセット手段
20は、リセット信号gを出力し、0≦t≦tKMAXの間
の積分手段13による時間積分量fを「0」にリセット
する(S1)。以後、S2〜S5を繰り返す。
【0031】次に、t<tKMAXのとき、すなわち変動値
計算手段11が起動してからユ−ザ設定の時間tKMAX
経過していないとき、変動値計算手段11では変動値d
を計算し、また絶対値変換手段12では、図3に示すよ
うに、 変動値dの絶対値e=|変動値e| …… (2) を計算する。さらに、積分手段13は、絶対値eの時間
積分量fを計算する(S6)。そして、この積分手段1
3で得られた時間積分量fは積分量判定手段14に送ら
れる。
【0032】この積分量判定手段14は、時間積分量f
とユーザ設定の許容限界値fMAX との大小比較を行い
(S7)、図4に示すごとく積分量f<fMAX のとき、
h=0を出力し、変動値計算手段11は再び操作量cを
取り込んで変動量dを計算し、再びステップS3以降に
進んでいく。
【0033】積分量f≧fMAX のとき、h=1を出力す
る。このようにして積分量f≧fMAX の関係に基づい
て、積分量判定手段14からh=1を出力すると、変動
値計算手段11はh=1の指示信号を受けて停止し、操
作量判定手段16は逆に起動を開始する。
【0034】この操作量判定手段16は、動作を開始す
ると制御演算部1から操作量cを取り込み、操作量cが
ユ−ザ設定の許容範囲の上下限値CMAX,MIN に入って
いるかどうかを判定する(S8)。この判定方法は図5
に示す通りである。
【0035】この判定は、ユーザ設定の許容範囲の上限
値をCMAX ,下限値CMIN とし、次の条件に従って判定
を行う。 CMIN ≦操作量c≦CMAX のとき、判定出力i=1 この関係式以外のとき、 判定出力i=0 この操作量判定手段16は、判定出力i=0のとき、再
び操作量cを取り込んで判定し、その判定出力がi=1
になるまで比較判定を繰り返す(S9)。
【0036】なお、操作量判定手段16の判定出力i=
0のとき、比例感度調節手段17では制御演算部1の比
例感度値を変更しない。判定出力i=1になったとき、
比例感度調節手段17は、現在の比例感度値をもってい
るので、この現在の比例感度値に対して予め定めた値を
ステップ的に変更し、制御演算部1に送出する。ここ
で、制御演算部1は、比例感度調節手段17から送られ
てくる変更された比例感度値jに基づいて内部の制御パ
ラメータである比例感度値を変更する(S10)。
【0037】次に、比例感度調節手段17において比例
感度値を変更する手順につき、タンク系からなる制御対
象に適用した一具体例を図6を参照して説明する。この
図7は、タンク断面積A,タンク出口断面積Bを有し、
そのタンクの側面に破損部Xをもつ1次遅れのタンク系
であるとする。
【0038】今、タンク系に破損部Xが無い場合、その
タンク系の伝達関数は次式で表すことができる。 K/(Ts+1) …… (3) 但し、K:タンク系のゲイン定数、T:タンク系の時定
数、s:ラプラス変換演算子である。
【0039】また、T=A/k、K=1/k、k=BC
(g/2H)1/2 …… (4) である。但し、C:流量係数、g:重力加速度、H:平
衡状態の液面の高さである。
【0040】ここで、タンク系の破損部Xが小さく、タ
ンク液体中の沈殿物などにより破損部Xが埋まったり、
破損部Xが大きくなって露出したりする状態を想定す
る。このような状態の場合には、制御偏差bまたは操作
量cが変動し、いわゆるハンチング現象として現れる。
【0041】この状態について図7を参照して説明す
る。同図において斜線で示す総面積は操作量cの変動値
dの絶対値をとった時間積分量fである。この面積がユ
−ザ設定の許容限界値fMAX 以上で、かつ、操作量cが
許容範囲内のとき(CMIN ≦操作量c≦CMAX )なら
ば、可変比例形制御演算部1の比例感度値を変更し、操
作量cを変更する。但し、操作量cが許容範囲(CMIN
≦操作量c≦CMAX )を越えない範囲での変化である必
要がある。
【0042】図7では、時間tD1の時点でf=fMAX
なり、操作量cが許容範囲にあるので、可変比例形制御
演算部1の比例感度値を現在値から一定刻み幅で増加ま
たは減少させるように変更することにより、操作量cを
変更させる(S10)。
【0043】次に、制御演算部1の比例感度値を変更し
た後の動作について述べる。この制御演算部1は、比例
感度調節手段17から変更比例感度値を受けると、自身
の比例感度値を変更する一方、同定手段18に対して比
例感度値を変更した旨の信号kを送出する。この同定手
段18は、信号kを受けると制御偏差bを取り込み(S
11)、制御対象2である例えばタンク系のパラメータ
の変化量を同定する。ここで、パラメータとは、タンク
系のゲイン定数Kと時定数Tである。
【0044】さらに、同定方法について述べると、制御
演算部1の比例感度値の変更により操作量cを変化させ
た後の制御偏差bの応答が制御偏差b=0となるかどう
かを監視し(S12)、制御偏差b=0とならなけれ
ば、再び比例感度値を変更し(S10)、制御偏差bを
取り込み(S11)、当該制御偏差bの応答を監視する
(S12)。
【0045】そして、以上のような処理を繰り返すこと
により、制御偏差b=0となるように比例感度値Kc *
を探索する。図8はその様子を示す。同図の時間tD1
D2,tD3は図7のtD1,tD2,tD3に対応する。この
図では、時間tD1,tD2,tD3の変化に対して順次比例
感度値をKc からKc1,Kc2,Kc *に変更している。
そして、時刻tD3において制御偏差b=0となってい
る。このようにしてKc *が決定されれば、次の手順によ
りタンク系のゲイン定数Kと時定数Tとの変化量を同定
できる(S13)。
【0046】さらに、具体的な同定方法について手順に
従って説明する。 (手順1)今、タンク系は、破損部Xの出現により、本
来の出口流出量に加えて破損部Xからの流出がある。こ
れは、前記(4)式のタンク出口断面積Bが大きくな
り、タンク系のステップ応答での平衡状態の液面の高さ
Hが小さくなることに相当するので、破損部Xの影響は
(4)式のkの増加として現れる。
【0047】この(4)式から、ゲイン定数K、時定数
Tは反比例するので、K,Tは減少する。図1の制御対
象2は図6のタンク系であり、破損部Xが無い場合の時
間tに対する応答(制御量n)は、
【0048】
【数1】 であり、破損部Xが有る場合の時間tに対する応答(制
御量n′)は、
【0049】
【数2】 となる。よって、nからn′に変化すると、制御偏差b
≠0にならない。そこで、比例感度値Kc を変更し、K
c =Kc *で制御偏差b=0となるとき、破損部Xがあ
る場合の時間tに対する応答(制御量n*)は、
【0050】
【数3】 となる。今、前記(5)式および(7)式ともに同じ目
標値に対して、制御偏差b=0であるから、t→∞で考
えると、n=n*であるので、次式が成立する。
【0051】
【数4】
【0052】そこで、この(8)式を変形すると、 K*=K・(Kc =Kc *) …… (9) が得られる。この(9)式から、破損部Xのあるタンク
系のゲイン定数K*を同定する。但し、K*:破損部Xの
影響で変化したタンク系のゲイン定数、K:破損部Xが
無い場合のタンク系のゲイン定数(設計値)、Kc :可
変比例形制御演算部1の比例ゲイン定数(設計値)、K
c *:制御偏差b=0になる比例感度値である。 (手順2)次に、前記(4)式から、タンク系の時定数
T=AKの関係により、破損部Xの影響で変化した新た
な時定数T*は次式で表せる。
【0053】 T*=AK* …… (10)(手 順3) 以上により、タンク系のゲイン定数Kと時定数Tの変化
量△K,△Tは、 △K=K*−K 、△T=T*−T …… (11) となり、これら△K,△Tが同定結果である。
【0054】そして、この同定手段18によって同定が
完了すると、同定結果の信号lを異常判定手段19に送
出し、また同定完了信号oをリセット手段20に送出す
る。ここで、同定完了信号oを受けたリセット手段20
は、リセット信号gを出力して積分手段13の時間積分
量を0にリセットする。また、同定手段18は、同定が
完了すると、比例感度値を初期化する信号pを制御演算
部1に送出し、比例感度値を元の設計値に戻す(S1
4)。
【0055】このステップS14が終了すると、処理は
2つの流れに分岐し、1つは再びステップS1に戻り、
他の1つは異常判定の処理(S15以降)に以降する。
この異常判定手段19は、同定結果である変化量△K,
△Tとユ−ザ設定のゲイン定数K,時定数Tの変化量の
許容値とを比較する。
【0056】今、ゲイン定数Kの変化量の許容値の上限
値を△KMAX 、下限値を△KMIN とし、また時定数Tの
変化量の許容値の上限値を△TMAX 、下限値を△TMIN
とすると、次の一判定例に示すようにタンク系の異常を
検知できる。
【0057】異常の一判定例として、例えば 条件1:△KMAX <△Kで、かつ、△KMIN >△K 条件2:△TMAX <△Tで、かつ、△TMIN >△T を上げることができる。
【0058】この例では、次のように判断する。 *条件1、かつ、条件2が成立する場合:タンク系が異
常 *条件1,条件2の何れか一方が成立する場合:タンク
系に異常の可能性有り *条件1と条件2の何れも成立しない場合:タンク系は
正常 このようにして得られた判定結果mは装置外部に出力す
る(S16)。
【0059】従って、以上のような実施例の構成によれ
ば、制御系の操作量の変動値を時間積分し、この時間積
分量がユ−ザ設定の許容限界値以上になったとき、診断
指示信号を出力するので、間接的に制御対象を含む制御
系の故障,異常によるハンチング現象の頻度,大きさを
間接的に把握しつつ、重大な異常,故障に至る前段の異
常兆候が現れたときに適切に診断指示を出力できる。ま
た、重大な異常,故障に至る前段の異常兆候が現れたと
きの診断指示信号を受けたとき、操作量を取り込んで、
当該操作量がユ−ザ設定の上下限値の許容範囲内にある
ことを前提に制御演算部の制御パラメ−タを変更し、異
常診断を行うので、制御演算部の制御パラメ−タの変更
によって変化する操作量が常にユ−ザ設定の上下限値の
許容範囲内の安全状態を維持しながら異常状態を診断で
き、制御対象,制御演算部,操作端等を損傷したりする
ことがない。
【0060】さらに、診断タイミング判断系と異常診断
系を互いに相反するように動作させるので、異常診断タ
イミングの判断動作と異常診断動作とを適正に行うこと
ができ、また負荷の軽減化にも寄与する。
【0061】しかも、制御系の運転を継続させた状態で
確実に制御対象を含む異常,故障の前兆を把握でき、重
大事故を未然に防止でき、また事故の誘発を未然に防止
できるとともに、異常,故障の早期予測により、点検修
理のコストダウンを図ることが可能となり、プラントの
稼働率の向上にも貢献する。 (他の実施例1)図1では、制御演算部1として比例ゲ
インである比例感度値を変更するようにしたが、例えば
積分可変形制御演算部、微分可変形制御演算部または、
比例・積分可変形制御演算部、比例・微分可変形制御演
算部または比例・積分・微分可変形制御演算部など、比
例,積分,微分動作を組み合わせた複合動作のすべての
制御演算部に置き換えても同様の構成により、フィード
バック制御系の運転を持続した状態で制御対象の異常,
故障の診断を行うことができる。
【0062】また、本発明装置においては、操作量の変
動値の時間積分量に着目しているが、この操作量を制御
偏差に置き換えて同様なに診断が可能である。この場合
には、制御偏差0からの変動量の絶対値をとった時間積
分量となる。 (他の実施例2)さらに、適応制御系においては、診断
タイミング決定系からの診断指示信号に基づいて適用制
御演算部によるパラメータ同定値の変化量を監視し、そ
の変化量を変化量許容値のしきい値で判定し、このしき
い値を越えたときに異常のアラームを発生するようにす
れば、適応制御系の欠点,例えば制御対象に故障があっ
ても操作量を逐次変えて制御偏差=0とする制御を行う
ことによって故障の発見が遅れるといった欠点も解決で
きる。
【0063】図9は適応制御系に適用した装置の一実施
例を示す機能ブロック図である。この装置は、操作量c
から制御対象2の状態量を推定し、パラメータを同定す
る適応観測部31と、この制御対象2の推定状態量およ
びパラメータ同定値qと外部から入力される設定値rと
を用いて適応制御演算を行って操作量cを決定し出力す
る適応制御演算部1aからなる適応制御系であって、こ
の適応制御系には次のような構成が付加されている。
【0064】すなわち、操作量cの変動値dを求める変
動値計算手段11と、この変動値dの絶対値eを計算す
る絶対値計算手段12と、この変動値の絶対値eを時間
積分する積分手段13と、予め制御対象2の種類やプラ
ントの生産製品等の要因で定まるユ−ザ設定の許容限界
値が設定され、時間積分量fとユ−ザ設定の許容限界値
との大小関係を判定し、「積分量f≧許容限界値」のと
き所定の指示信号h=1を出力し、「積分量f<許容限
界値」のときそれとは逆の指示信号h=0を出力する積
分量判定手段14と、この積分量判定手段14からh=
1の指示信号を受けたとき、適応制御演算部1aの出力
である操作量cを取り込み、当該操作量cと予め設定さ
れているユーザ設定許容範囲の上下限値との大小関係を
判定する操作量判定手段16と、変動値計算手段11の
起動から一定時間が経過した場合に積分手段13の時間
積分量を0にリセットするためのリセット信号oを出力
するリセット手段20と、前記操作量判定手段16によ
る判定結果iが「許容範囲の下限値≦操作量≦許容範囲
の上限値」の関係にあるとき、適応観測部31で行って
いる制御対象2の状態パラメータの同定値sを取り込
み、この同定値の変化量lを計算するパラメータ変化量
計算手段32と、この変化量lとユ−ザ設定の変化量の
許容値との大小関係から制御対象を含む制御系の異常の
有無を判定して判定値mを出力する異常判定手段19と
によって構成されている。
【0065】次に、以上のような装置の動作について図
10を参照して説明する。この動作の説明にあっては、
図2と重複するステップの説明は省略する。操作量cの
時間積分量が許容範囲に入っていれば(S8)、パラメ
ータ変化量計算手段32は、適応観測部31で同定され
たパラメ−タ値sを取り込み(S17)、パラメータの
設計値とパラメータ値sとを比較し、またパラメータが
未知の場合にはある一定時間間隔での前後のパラメータ
値sを比較し、その差lを計算する(S18)。この差
lに基づいて異常判定手段19が制御対象2の異常の判
定を行う(S15)。
【0066】従って、この実施例の構成によれば、制御
偏差=0であっても、操作量の変動値の時間積分量で監
視し、この積分量がある大きさになると、制御対象2の
故障,異常を疑って診断するので、前述した適応制御系
の欠点を解決できる。なお、以上の実施例では、制御対
象2としてタンク系の破損について述べたが、特に制御
対象2は問わないものである。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、次
のような種々の効果を奏する。請求項1の発明において
は、制御対象を含む制御系が重大な異常,故障に至る前
の段階で適切に異常,故障の前兆の発生を見極めて確実
に診断指示信号を出力できる。
【0068】請求項2の発明においては、制御系の運転
中に制御パラメータを変更しながら異常診断を行って
も、制御対象を損傷せずに安全,かつ、適切に制御対象
を含む制御系の異常診断を実行できる。
【0069】さらに、請求項3の発明は、異常診断タイ
ミングの判断動作と異常診断動作とを互いに相反する動
作とすることにより、判断の適正化および負荷の軽減化
に大きく貢献する。
【0070】さらに、請求項4の発明は、制御系の運転
時中に、制御対象を含む制御系が重大な異常,故障に至
る前の段階で適切に異常,故障の前兆の発生を見極める
ことができ、しかも安全,かつ、適切に制御対象を含む
制御系の異常診断を実行できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる制御系診断装置の一実施例の構
成を示す機能ブロック図。
【図2】本発明装置の動作を説明するフロ−チャ−ト。
【図3】変動値の絶対値変換グラフを示す図。
【図4】時間積分量とユ−ザ設定の許容範囲限界値との
大小判定結果による2値判定グラフを示す図。
【図5】操作量とユ−ザ設定の許容範囲の上下限値との
大小判定結果による2値判定グラフを示す図。
【図6】制御対象の一具体例としてのタンク系の概念
図。
【図7】操作量がユ−ザ設定の許容範囲の上下限値内で
変動している状態を示す図。
【図8】制御演算部の比例感度値の変更による制御偏差
の変化を示す図。
【図9】適応制御系に適用した診断装置の構成を示す機
能ブロック図。
【図10】図9の装置の動作を説明するフロ−チャ−
ト。
【符号の説明】
1…可変比例形制御演算部、2…制御対象、11…変動
値計算手段、12…絶対値変換手段、13…積分手段、
14…積分量判定手段、16…操作量判定手段、17…
比例感度調節手段、18…同定手段、19…異常判定手
段、20…リセット手段、31…適応観測部、32…パ
ラメ−タ変化量計算手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G05B 11/36 T 7531−3H 13/02 D 9131−3H

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 目標値と制御量との制御偏差に基づいて
    制御演算部が制御演算を実行して操作量を求め、得られ
    た操作量を制御対象に印加する制御系において、 この制御系の運転中に、前記操作量または前記制御偏差
    の変動値の絶対値を時間積分し、この時間積分量とユ−
    ザ設定の許容限界値とを比較し、「時間積分量≧ユ−ザ
    設定の許容限界値」の関係にあるとき、異常前兆である
    と判断して診断指示信号を出力する診断タイミング判断
    系を設けたことを特徴とする制御系診断装置。
  2. 【請求項2】 目標値と制御量との制御偏差に基づいて
    制御演算部が制御演算を実行して操作量を求め、得られ
    た操作量を制御対象に印加する制御系において、 診断指示信号に基づいて前記操作量とユ−ザ設定の許容
    範囲の上下限値とを比較し、「前記下限値≦前記操作量
    <前記上限値」の関係にあることを前提に前記制御演算
    部の制御パラメ−タを可変するとともに、前記制御系の
    制御偏差を取り込んで前記制御対象のパラメ−タの変化
    量を同定し、この同定による変化量とユ−ザ設定の変化
    量許容値とから制御対象を含む制御系の異常有無を判定
    する異常診断系を設けたことを特徴とする制御系診断装
    置。
  3. 【請求項3】 目標値と制御量との制御偏差に基づいて
    制御演算部が制御演算を実行して操作量を求め、得られ
    た操作量を制御対象に印加する制御系において、 この制御系の運転中に、前記操作量または前記制御偏差
    の変動値の絶対値を時間積分し、この時間積分量とユ−
    ザ設定の許容限界値とを比較し、「時間積分量≧ユ−ザ
    設定の許容限界値」の関係にあるとき、異常前兆である
    と判断して診断指示信号を出力する診断タイミング判断
    系と、この診断指示信号を受けて前記操作量とユ−ザ設
    定の許容範囲の上下限値とを比較し、前記下限値≦前記
    操作量<上限値の関係にあることを前提に前記制御演算
    部の制御パラメ−タを可変するとともに、前記制御系の
    制御偏差を取り込んで前記制御対象のパラメ−タの変化
    量を同定し、この同定による変化量とユ−ザ設定の変化
    量許容値とから制御対象を含む制御系の異常有無を判定
    する異常診断系とを、前記診断タイミング決定系から出
    力する診断指示信号の有無に応じて互いに相反する動作
    を行わせるように構成したことを特徴とする制御系診断
    装置。
  4. 【請求項4】 目標値と制御量との制御偏差に基づいて
    制御演算部が制御演算を実行して操作量を求め、得られ
    た操作量を制御対象に印加する制御系において、 前記操作量または前記制御偏差の変動値を求める変動値
    計算手段と、 この変動値計算手段によって求めた変動値の絶対値を時
    間積分する積分手段と、 この積分手段によって得られる時間積分量とユ−ザ設定
    の許容限界値との大小関係を判定し、「前記時間積分量
    <前記ユ−ザ設定の許容限界値」の関係にあるとき、前
    記変動値計算手段に起動指示信号を送出するととともに
    後続処理手段に対して診断停止の指示信号を送出し、ま
    た「前記時間積分量≧前記ユ−ザ設定の許容限界値」の
    関係にあるとき、前記変動値計算手段に停止指示信号を
    送出するととともに前記後続処理手段に対して診断指示
    信号を送出する積分量判定手段と、 この積分量判定手段から診断指示信号を受けたとき、前
    記操作量とユ−ザ設定の許容範囲の上下限値との大小関
    係を比較し、「下限値≦操作量<上限値」の関係にある
    とき、可変指示信号を出力する前記後続処理手段である
    操作量判定手段と、 この操作量判定手段から可変指示信号を受けたとき、前
    記制御演算部の制御パラメ−タの変更値を出力し前記制
    御演算部の制御パラメ−タを変更する制御パラメータ調
    節手段と、 前記制御演算部から制御パラメ−タを変更した旨の信号
    を受けたとき、前記制御偏差を取り込んで前記制御対象
    のパラメ−タの変化量を同定する同定手段と、 この同定手段の同定結果である変化量とユ−ザ設定の変
    化量許容値とから制御対象を含む制御系の異常有無を判
    定する異常判定手段と、 を備えたことを特徴とする制御系診断装置。
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