JP3268512B2 - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents
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Description
入力されるカラー画像データに対し、色補正処理を行
い、出力する画像処理装置に関する。
の画像入力部を用いて読み取り、読み取られた画像デー
タを、例えばディスプレイや、カラープリンター等を用
いて再生表示させる画像処理装置が知られている。
ターなどの画像出力装置は、それぞれ特有の色再現特性
を有する。このため、スキャナ等を用いて入力したカラ
ー画像の色を良好に再生することは難しいという問題が
あった。
特性に合わせて色補正処理を行う手法が従来より提案さ
れている。このような色補正手法の一つとして、特開昭
63−2669号公報がある。この従来技術では、レッ
ド(以下、Rと記す)、グリーン(以下、Gと記す)、
ブルー(以下、Bと記す)の3色成分の全ての組み合わ
せに対応したRGB3次元の色補正テーブルを用意す
る。そして、全ての3次元座標位置に色補正内容を記憶
しておき、このテーブルを参照することによって色補正
を行うものである。
正テーブルの記憶容量が膨大なものとなってしまうた
め、実用的ではなかった。例えば、入力される原カラー
画像データがR,G,B各色毎に8ビット(256階
調)の階調数をもつ場合、色数は256の3乗で約16
78万色にもなる。色補正後のデータも同じく8ビット
だとすると、R,G,B3色分では48メガバイトもの
記憶容量が色補正テーブルに必要となる。
減らす目的のために、特開平4−144481号公報、
特開平4−185075号公報にかかる提案が成されて
いる。これらの提案にかかる装置では、R,G,Bの全
ての組み合わせに対して、色補正テーブルを用意するの
ではない。R,G,Bの3次元色空間を適当な間隔で格
子状に分割して形成される各格子点についてのみ、色補
正結果を記憶することによりテーブルメモリの記憶容量
を削減している。そして、格子点上にぴったりと乗らな
い色データについては、近傍の複数の格子点の補正デー
タを参照して、色補間処理を行っている。
号公報には、CIE均等色空間表色系を用いてL*,a
*,b*で表された原カラー画像データに対して色補正
処理を行い、同時にL*,a*,b*からCMYKへの
表色系の変換も行う例が述べられている。そこでは、原
カラー画像データのL*,a*,b*の値を、シアン、
マゼンダ、イエロー、ブラックの各インク量に対応する
C,M,Y,Kに変換するのに、原カラー画像データ近
傍の8つの格子点の補正データを参照し、入力された原
カラー画像データに対する色補間演算を行っている。
式で示すようになる。 Y=(1 −γl)(1 −γa)(1 −γb)Y(l ,a ,b ) + γl (1 −γa)(1 −γb)Y(l+1 ,a ,b ) +(1 −γl) γa (1 −γb)Y(l ,a+1 ,b ) +(1 −γl)(1 −γa) γb Y(l+1 ,a ,b+1 ) + γl γa (1 −γb)Y(l+1 ,a+1 ,b ) + γl (1 −γa) γb Y(l+1 ,a ,b+1 ) +(1 −γl) γa γb Y(l ,a+1 ,b+1 ) + γl γa γb Y(l+1 ,a+1 ,b+1 ) (各変数等についての詳しい説明は省略) 右辺のY(l,a,b)、……,Y(l+1 ,a+1 ,
b+1 )の8つの値は、注目データ近傍の8つの格子点
上について、色補正テーブルを参照した結果得られるY
(イエロー)の値である。それらの値に対して、色空間
上の距離に反比例した重みを乗じた平均値を求めること
で、補間演算を行っている。
の容量を減らすことは可能であるが、一つの色成分につ
いての補正演算を行うのに24回の乗算と、7回の加算
を必要とする。このため、演算量が非常に多くなり処理
時間が長くなるという問題があった。
力装置の階調数に合わせて画像データを階調数変換する
場合には、階調数変換処理に比べ前記色補正処理がはる
かに多い演算量を必要とし、大幅に処理時間が長くなっ
てしまうという問題があった。
像データを画素単位で出力可能で、しかも、原カラー画
像データと出力可能な階調数が異なるカラープリンター
や、ディスプレイ等を用いた場合、原カラー画像データ
の階調数を出力可能な階調数Nまで減らす階調数変換処
理、すなわち、N階調化処理を行う必要がある。例え
ば、画像出力装置として、ドット単位での階調制御がで
きないカラープリンターを用いる場合、出力可能な階調
数はN=2である。この場合は、原カラー画像データの
各色成分の階調数をドットのオン/オフに対応した2階
調にまで減らす2値化処理が必要となってくる。
が、その中でも最も画質の優れたものとして誤差拡散法
やその仲間の平均誤差最小法が広く知られている。誤差
拡散法や平均誤差最小法は、高解像度で、しかも連続的
な階調再現が可能であるという優れた特徴をもつ。
素に生じた量子化誤差の重み付き平均値で、次の画素の
データ値を修正するものである。一方、誤差拡散法は、
ある画素のN値化時に生じた量子化誤差を、周辺のまだ
N値化していない画素に拡散して加えるものである。平
均誤差最小法と、誤差拡散法は、画像端での取り扱いを
除けば全く等価と考えてよい。誤差拡散法による2値化
の例としては、特開平1−284173号公報の「画像
処理方法および装置」がある。また、Nが2つ以上の場
合の多値化の例としては、特開平3−18177号公
報、特開平3−34767号公報、特開平3−8076
7号公報、特開平3−147480号公報等がある。
は、階調数変換手法の中では比較的複雑な方に属し、変
換処理に必要とする演算量も多い。
開平4−18507号公報にかかる色補正処理は、誤差
拡散法などを用いた階調数変換処理に比べ、はるかに多
い演算量を必要とする。このため、色補正後に、誤差拡
散法による階調数変換処理を行う従来技術では、色補正
と階調数変換の双方を合わせた処理時間を考慮する必要
があり、大幅に処理時間が長くなってしまうという問題
があった。
従来の課題に鑑みなされたものであり、その第1の目的
は、色補正テーブルメモリの容量を小さくでき、しかも
複雑な補間演算を必要とせず、高速で高画質な色補正を
行うことのできる画像処理装置を得ることにある。
を引き起こすことなく、色補正処理のために必要な演算
量を、後工程の階調数変換処理に必要な演算量よりも少
なくし、色補正処理および階調数変換処理を高速で行う
ことのできる画像処理装置を得ることにある。
め、本発明は、入力されるカラー画像データを画像出力
装置の色再現特性に合わせて色補正し出力する画像処理
装置において、カラー画像データの各色成分に対応した
座標軸をもつ色空間を格子状に分割し、各格子点に、前
記画像出力装置の色再現特性に合わせて各色成分の階調
補正データを格納する色補正テーブルメモリと、入力さ
れるカラー画像データの前記色空間内での座標値を、所
定の階調数変換の手法を用い前記色空間内の最適格子点
の座標値にプレ階調数変換するプレ階調数変換手段と、
プレ階調数変換された座標値に対応した格子点の階調補
正データを、前記色補正テーブルメモリから読みだし、
カラー画像データの各色成分の階調数を補正する色補正
手段と、を含むことを特徴とする。
て、前記色補正手段により補正されたカラー画像データ
の各色成分の階調数を、前記画像出力装置に合わせた最
終的な階調数にポスト階調数変換して出力するポスト階
調数変換手段を含み、前記プレ階調数変換手段の変換階
調数が、前記ポスト階調数変換手段の変換階調数より大
きくなるよう形成されたことを特徴とする。
いずれかにおいて、前記プレ階調数変換手段は、前記プ
レ階調数変換の手法として、誤差拡散法または平均誤差
最小法を用いることを特徴とする。
いずれかにおいて、前記ポスト階調数変換手段は、前記
ポスト階調数変換の手法として、誤差拡散法または平均
誤差最小法を用いることを特徴とする。
いずれかにおいて、前記プレ階調数変換手段は、前記プ
レ階調数変換の手法として、誤差拡散法または平均誤差
最小法を用いるよう形成され、前記ポスト階調数変換手
段は、前記ポスト階調数変換の手法として、誤差拡散法
または平均誤差最小法を用いるよう形成され、前記プレ
階調数変換手段は、前記ポスト階調数変換手段より前記
前記誤差拡散法または平均誤差最小法で用いる誤差拡散
用または平均誤差用のマトリクスサイズを小さく設定し
たことを特徴とする。
いずれかにおいて、前記プレ階調数変換手段は、カラー
画像データの一部の色成分のプレ階調数変換の手法とし
て、組織的ディサ法を用い、他の色成分のプレ階調数変
換の手法として、誤差拡散法または平均誤差最小法を用
いるよう形成されたことを特徴とする。
画像データの色空間内での座標位置を、プレ階調数変換
手段を用い、所定条件を満足する最適格子点の座標位置
にプレ階調数変換している。そして、色補正手段は、プ
レ階調数変換された座標位置に対応した格子点の階調補
正データを、色補正テーブルメモリから読み出しカラー
画像データの各色成分の階調数を補正する。
タをプレ階調数変換することにより、従来必要であった
複数の格子点データを用いた複雑な補完演算を省略する
ことができ、画像出力装置に合わせた色補正演算を高速
で行い、良好な色再生が得られる画像処理装置を得るこ
とができる。
として、誤差拡散法または平均誤差最小法を用いること
することが好ましい。
たカラー画像データの各色成分の階調数と、使用する画
像出力装置の各色成分の階調数とが異なる場合、色補正
された各色成分の階調値を、ポスト階調数変換手段を用
い、画像出力装置に合わせた最終的な階調数に階調数変
換して出力する。
と、その変換処理に伴い、量子化ノイズが発生する。請
求項2の発明は、この点に着目し、ポスト階調数変換処
理に伴い生じる量子化誤差に比べ、プレ階調数変換処理
に伴い発生する量子化誤差が小さくなるよう、ポスト階
調数変換手段の変換可能な階調数より、プレ階調数変換
手段の変換可能な階調数が大きくなるように形成されて
いる。この結果、プレ階調数変換処理、すなわち色補正
処理に伴い発生する画質の低下が無視できるレベルにな
る。
ば、画質の低下を抑制しながら、色補正のために必要な
演算量を、後工程のポスト階調数変換処理に必要な演算
量よりも少なくし、色補正処理および階調数変換処理を
高速で行うことができる画像処理装置を得ることができ
る。
法として、誤差拡散法または平均誤差最小法を用いるこ
とが好ましい。
階調数変換手段は、前記ポスト階調数変換手段より、前
記誤差拡散法または平均誤差最小法で用いる誤差拡散用
または平均誤差用のマトリクスサイズが小さく設定され
ている。したがって、プレ階調数変換の演算量をより少
なくでき、画質の低下をより効果的に抑制しかつより高
速な色補正処理を行うことができる。
数変換の手法として、目の分解能が低い色成分に対して
は演算量が相対的に少ない組織的ディザ法を用い、他の
色成分に対しては得られる画質のよい誤差拡散法または
平均誤差最小法を用いることができ、この結果、画質の
低下をより効果的に抑制しかつより高速な色補正処理を
行うことができる。
を、図面に基づき詳細に説明する。 (1)カラー画像処理システム 図1には、本発明のカラー画像処理システムの一例が示
されている。
画像データ100は、画像処理装置30へ入力される。
画像データ100を画像出力装置20の色再現特性に合
わせて色補正する。さらに、画像入力装置から出力され
るカラー画像データ100の出力可能な階調数に比べ、
画像出力装置20の出力可能な階調数が小さい場合に
は、色補正されたカラー画像データを、画像出力装置2
0に合わせた最終的な階調数に階調数変換するポスト階
調数変換処理を行い、これを最終カラー画像データ20
0として画像出力装置20へ向け出力する。
される最終カラー画像データ200に基づき、原画像に
忠実な色でカラー画像データを再生出力する。
テムの一例が示されている。
画像を光学的に読み取るスキャナ12として形成され、
スキャナ12は、読み取ったカラー画像データを、R,
G,Bの3色の色成分からなる原カラー画像データ10
0として出力する。
うなスキャナ12以外に、例えば、ビデオカメラ、コン
ピュータグラフィック作成用のホストコンピュータ、そ
の他の手段を用いることができる。
装置20として、フルカラー画像データを画素単位で出
力でき、しかも、画素単位での階調制御ができないカラ
ープリンター22が用いられている。このカラープリン
ター22では、スキャナ12カラー出力される原カラー
画像データ100の各色成分の階調数を、各画素のオン
/オフに対応した2階調にまで減らす2値化処理が必要
となることは前述した。
外に、例えばカラーディスプレイ24等も用いることが
できる。コンピュータ用のカラーディスプレイ24など
では、通常の家庭用TVに比べ、表示可能な階調数が小
さなものが多い。このようなカラーディスプレイ24を
用いる場合でも、原カラー画像データ100の階調数
を、当該ディスプレイ24に対応した階調数に変換して
やる必要がある。
処理装置30は、コンピュータ32、補正テーブルメモ
リ34、メモリ36を含んで構成されている。
すよう、R,G,Bの3色から構成される3次元色空間
を格子状に分割した色テーブルを記憶するする。そし
て、この色テーブルの各格子点には、例えばスキャナ1
2などの読み取り用カラー原稿と、例えばカラープリン
ター22を用いて記録紙上に印字された出力カラー画像
とが等しい色になるように、各格子点のRGBの階調値
データを階調値変換したRGB色の階調補正データが記
憶されている。
力される原カラー画像データ100に対し、補正テーブ
ルメモリ34内に記憶された補正データを用い補正処理
を行い、さらに色補正されたカラーデータを、例えばカ
ラープリンター22などの画像出力装置20の階調数N
に合わせた最終的な階調数に変換するポスト階調数変換
処理を行う。このようにして変換処理された最終的なカ
ラー画像データ200は、そのままカラープリンター2
2へ向け出力してもよく、また、メモリ36内に、一画
面分の最終カラー画像データ200を記憶し、その後カ
ラープリンターへ出力するようにしてもよい。 (2)画像処理装置 図4には、前記画像処理装置30の機能ブロック図が示
されている。
変換部40と、色補正部42と、ポスト階調数変換部4
6と、前述した色補正テーブルメモリ34とを含んで構
成されている。
憶された補正データについて説明する。
データ100のR,G,Bの各色成分に対応した座標軸
をもつ色空間を設定する。各座標軸は、各色成分の階調
数を座標値として設定している。そして、この色空間を
格子状に分割して、各格子点300毎に、各色成分の階
調数補正データを格納する。
正値の決定手法にはいろいろある。それを決定し、テー
ブル内に格納する工程に関しては、本発明の本質的部分
ではないので、ここでは詳しく述べない。通常は、ま
ず、対象とする出力系(例えばカラープリンター22)
にいろいろなR,G,B値を与えて実際に出力された結
果を色測定する。そして、出力系に与えたR,G,Bの
値と、出力結果を測定して得られたR,G,Bの値との
対応関係を調べる。
色を得たい場合に必要なR,G,Bの各色成分の階調数
補正データを各格子点300毎に調べ、これを補正デー
タとして補正テーブルメモリ34内に格納する。
は、各格子点300毎に対応する色補正結果が記憶され
ることとなる。前記色空間は、分割数が多いほど画質が
向上するが、半面、色補正テーブルメモリ34の容量が
大きくなるので、色補正テーブルの容量と画質のバラン
スから適当な分割数を決定する。
して色補正テーブルメモリ34内に記憶された補正デー
タを用い、原カラー画像データ100に対する画像処理
を次のようにして行う。
調数変換手法を用い、原カラー画像データ100のR,
G,Bの色成分の階調数を、図3に示す色空間内の最適
格子点の階調座標値に変換するプレ階調数変換を行う。
そして、変換されたデータを格子点カラー画像データ1
10として色補正部42へ向け出力する。ここでは、原
カラー画像データ100の各色成分を、RがNr階調、
GがNg階調、BがNb階調になるよう、プレ階調数変
換を行い、その結果を、Rk、Gk、BKとして出力す
る。
階調数の変換の手法としては、多値の誤差拡散法、平均
誤差最小法や、多値の組織的ディザ法等各種の手法が採
用できる。その詳細については、後述する。
画像データ110に対応した格子点の階調補正データ
を、色補正テーブルメモリ34から読み出す。そして、
格子点カラー画像データ110の色成分Rk、Gk、B
kの階調数を補正し、色補正データ120としてポスト
階調数変換部46へ向け出力する。ここでは、色補正デ
ータ120の各色成分のデータをRc 、Gc 、Bc と表
す。
正部42から得られた色補正データ120を、誤差拡散
法または平均誤差最小法によって、最終的に変換したい
階調数までポスト階調数変換し、これを各色データがR
p 、Gp 、Bp で表される最終カラー画像データ200
として出力する。
00を、例えばカラープリンター22へ向け出力するこ
とにより、カラープリンター22は、記録紙上に良好な
色再現性を有するカラー画像をプリントアウトすること
ができる。
して、各格子点毎に色補正データを記録した色補正テー
ブルメモリ34を用意することに関しては、従来から知
られている。
ーブルメモリ34を参照する前に、プレ階調数変換部4
0を用い、入力される原カラー画像データ100が色補
正テーブルメモリ34の格子点上の色データとなるよう
プレ階調数変換を行うようにした点にある。これによ
り、従来技術で行われていた色補正テーブルを参照する
際の複雑な補間演算を省略し、色補正処理に要する演算
時間を大幅に短縮することができる。 (3)本発明と従来技術との比較 以下に、本発明の装置によって行われる色補正処理を、
従来技術と比較して説明する。
調数変換処理に、誤差拡散法または平均誤差最小法を用
いた場合を例にとり説明する。
画像データ100中に、R=12、G=20、B=24
という階調をもった色領域が一定面積連続すると仮定す
る。そして、この色領域のカラーデータが、画像処理装
置30へ入力される場合を想定する。
の色空間内における座標位置近傍の8個の格子点が示さ
れている。各格子点は、図5に示す立方体の各頂点に位
置し、その座標位置は次式で表されるとする。 (R,G,B)=(8,16,16) (R,G,B)=(16,16,16) (R,G,B)=(8,24,16) (R,G,B)=(16,24,16) (R,G,B)=(8,16,32) (R,G,B)=(16,16,32) (R,G,B)=(8,24,32) (R,G,B)=(16,24,32) そして、色補正テーブルメモリ34内には、各格子点3
00の色データに対する、R,G,Bの各色成分の色補
正値が用意されている。
報)を用いて色補正処理を行う場合には、原画像データ
100の色空間内における座標位置近傍の8個の格子点
における色データの補正値を参照する。そして、参照し
た8個の色補正値を用い、原カラー画像データ100の
座標位置と各格子点との距離に応じた重み付き平均を求
める補間演算処理を実行し、色補正処理を行っている。
図5に示す例では、原画像データ100の座標位置か
ら、各格子点までは等距離に設定したので、補間演算で
は、8個の格子点の色補正値を単純平均し、R,G,B
の各色成分の補正データを求めることになる。
ような手順で行われる。
た原カラー画像データ100が、8つの格子点上のいず
れかの色データになるように、誤差拡散法や平均誤差最
小法を用いて、プレ階調数変換を行う。
モリ34を参照し、色補正処理を行う。
差拡散法や平均誤差最小法は、「この色領域の局所的な
平均値がなるべく原画像データに等しくなるように、一
つ一つのデータを近傍の格子点のデータ値に変換してい
く」ように働く。したがって、原画像データの座標位置
が各格子点に対し等距離となる図5の例では、プレ階調
数変換を行った結果は、8個の格子点データそれぞれが
ほぼ8分の1ずつの等しい割合で混在した色領域が得ら
れる。この結果、プレ階調数変換処理された色データ
に、色補正テーブルを参照した色補正を行った結果、8
個の格子点色の色補正値がほぼ等しい確率で混在した色
領域が得られることになる。
正処理と、本発明の色補正処理とにより得られた結果
は、「適当な画像面積での平均値」をとって比べた場合
には、ほぼ等しくなる。すなわち、本発明の色補正部4
2では、各画素単位ではプレ階調数変換することによっ
て生じる量子化ノイズが加わることになるが、それにも
かかわらず、局所的な平均値をとってみた場合には、従
来の補間演算を行った場合と、ほとんど同等の色補正結
果が得られることになる。
数が十分に多い場合には、前述したプレ階調数変換処理
によって生じた量子化ノイズによる画質低下が問題とな
る。本発明の場合は、さらにこのプレ階調数変換処理の
後に、ポスト階調数変換部46を用い、色補正された画
像データを、画像出力装置20の表現可能な階調数に対
応した最終的な階調数まで変換するポスト階調数変換処
理を行うので、ここでも、階調数変換に伴う量子化ノイ
ズが発生する。したがって、前処理段階でのプレ階調数
変換で生じる量子化ノイズを、最終段階でのポスト階調
数変換で生じる量子化ノイズに比べ、十分に小さくでき
れば、実用上は問題にならないことになる。このため、
実施例の装置では、プレ階調数変換部40の変換可能な
階調数が、ポスト階調数変換部46の変換可能な階調数
よりも、十分大きくなるよう形成され、これにより、プ
レ階調数変換処理に伴う画質の低下を防止するように形
成されている。
46での階調数変換に、誤差拡散法または平均誤差最小
法を用いるため、プレ階調数変換、ポスト階調数変換の
双方を通じて、「領域の局所的な平均値」を取った場合
の誤差を最小にしようとする機構が働くことになる。こ
のため、プレ階調数変換処理における変換可能な階調数
を、実施例のようにポスト階調数変換処理における変換
可能な階調数より十分に大きく取ることにより、色補正
テーブルの複数の格子点を参照し、補間演算を行う従来
の要り補正処理に比べ、全く遜色のない画質を得ること
ができる。
256階調の場合に、プレ階調数変換部40での変換可
能な階調数を各色成分とも32,ポスト階調数変換部4
6での変換可能な階調数を各色成分とも2とし、色補正
および階調数変換を行った結果、従来のように、補間演
算を行って色補正を行った後に、2階調化した結果と全
く識別することができない程度の、良好な再生画像を得
られることが確認された。さらに、プレ階調数変換処理
での変換可能な階調数を8階調位まで減らしても、実用
上問題のない画質が得られることが確認された。
ける変換階調数を小さくするほど、色補正テーブルメモ
リ34のメモリ容量は小さくできる。例えば、色補正部
42での色補正後の出力データが、色成分数で3、各色
成分ごとに8ビット(1バイト)のデータでったとする
と、色補正テーブルメモリ34に必要なメモリ容量は、
プレ階調数変換処理での変換可能な階調数が各色32階
調(5ビット)である場合には、次式で表される。
数])×3[出力色成分数]×8[出力データビット
幅]=(98340×8)[bit]=98K[byt
e] (^はべき乗の演算子) 同様にして、プレ階調数変換可能な階調数が各色とも1
6階調の場合、8階調の場合のそれぞれについて、色補
正テーブルのメモリ容量を計算すると、16階調の場合
は、12キロバイト、8階調の場合は1.5キロバイト
という少ないメモリ容量で済むことになる。
の階調数変換の手法に、誤差拡散法や、平均誤差最小法
を用いた場合を例にとり説明したが、プレ階調数変換部
40は、これ以外に、例えば組織的ディザ法等、他の手
法を用いて階調数変換をすることもできる。
は、「領域の局所的な平均値」をとった場合の誤差を最
少にしようとする機構が働かなくなるので、画質の劣化
が生じる可能性がある。これは、原画像データの階調数
が256であるのを8階調まで減らすような大幅な階調
数変換を行うような場合に問題となる可能性がある。し
かし、原画像データの表現に用いられる階調数と、プレ
階調数変換部40での変換可能な階調数との差があまり
大きくない場合、例えば、原画像データの階調数が64
であるのを、プレ階調数変換処理で32階調や16階調
に減らすような場合には、ここで生じる量子化ノイズの
影響はそれ程大きくない。このような場合には、誤差拡
散法の変わりに、組織的ディザ法などのより簡易な階調
数変換手法を採用してもよい。 (4)画像処理装置のより具体的な実施例 次に、本発明の画像処理装置のより具体的な実施例を説
明する。
R,G,B各色が8ビット、256階調の原画像データ
100が画像処理装置30へ入力され、画像処理装置3
0は、この原画像データ100を画像処理して、最終カ
ラー画像データ200をカラープリンタ22へ出力する
場合を想定する。ここで使用されるカラープリンタ22
は、シアンC,マゼンダM,イエローYの3色インクを
用いて各色ドットのオン(ドット有り)/オフ(ドット
なし)の2階調で印字するものを用いる。
装置30の具体的なブロック図が示されている。
入力される原カラー画像データ100を色補正し、さら
にR,G,BからC,M,Yへ表色系を変換し、色補正
データ120として出力する。そして、前記色補正デー
タ120を、ポスト階調数変換部46を用いプリンタ2
2の表示可能な階調数に対応して2値化し、最終カラー
画像データ200として出力する。
34には、補正データが次のようにして設定されてい
る。
画像処理装置からポスト階調数変換部46のみを取り出
して、対象となるカラープリンタ22を組み合わせた系
を構成する。そして、いろいろなC,M,Y値をポスト
階調数変換部46に与えて2値化した後、対象とするカ
ラープリンタ22に出力した結果を色測定する。そし
て、ポスト階調数変換部46に与えたC,M,Y値と、
カラープリンタ22の出力結果を測定したR,G,B値
の対応関係を調べる。
の格子点色データに対応するR,G,B値の色を得たい
場合に必要なC,M,Y値を求め、それを色補正データ
として色補正テーブルメモリ34内に設定する。
れる原画像データ100のR0,G0,B0の各色成分
を、RおよびGは16階調、Bは8階調に階調数変換
し、格子点カラー画像データ110としてPk ,Gk ,
Bk の各色成分を出力する。これは、図4に示す実施例
におけるNr ,Ng がそれぞれ16、Nb が8の場合の
例となる。このために本実施例では、誤差拡散法または
平均誤差最小法による多値化を行うが、この多値化工程
自体は既存の手法を用いればよい。
例にとり説明する。
が0〜255までの256階調の対応をもち、これをプ
レ階調変換部40を用い、次に示す8種類の値pre_
Bに8値化する場合を想定する。
…,pre_B[7] 具体的には、原カラー画像データ100のB成分は次の
ようにプレ階調数変換されるものとする。この具体例で
は、8個の値はほぼ等間隔であるが、必ずしもそうであ
る必要はない。
次のように定義する。
[1],…,slsh_B[6] そして、各しきい値を、次のように設定する。
pre_B[i+1] (i=0,1,2,…,6)前記しきい値は、次のよう
に設定することが多い。
原カラー画像データ100は、通常、画像の左上隅の画
素を起点画素として左端画素から右端画素へ順に入力さ
れる。そして、一行分の画素が入力された後、一画素下
の行の左端に移り、同様に右端に向って後のデータが入
力される。このような画像入力動作が繰り返し行われる
ことによって、一画面分の画像データの入力が行われる
ことになる。
るプレ階調処理、すなわち、原カラー画像データ100
を8値化していく順序は、このような画像データの入力
順に合わせて行われる。すなわち、画像の左上隅の画素
を起点画素として左端画素から右端画素へ順に8値化作
業を行い、一行分の画素の8値化が終了したら、一画素
下の行の左端に移り、同様に右端に向って8値化してい
くという作業を繰り返して行い、一画面分の画像データ
の8値化を行うことになる。
0の上方の全画素、同ラインの左側の画素は既に多値化
の終了した画素である。そして、注目画素400の下方
の全画素および同ラインの右側の画素はまだ多値化を行
っていない画素ということになる。
理を行う手法として、例えば図8(a)に示す誤差拡散
の重みマトリクスを用いる場合について考える。
目画素400に生じた画素を、右隣の画素に2、下の画
素に1、右下の画素に1の割合で分散することを示すも
のである。
拡散法を用いて行う8値化処理(プレ階調変換処理)の
フローチャートが示されている。
する。そして、この画素のB成分の原カラー画像データ
100をdataB[p][q]で表し、これを8値化
する場合について考える。なお、p行q列目の画素の8
値化によって生じる量子化誤差は、err[p][q]
と表す。
S6) まず、注目画素データをしきい値と比較する(S1,S
2,S3)ことによって8値化し、格子点色データpr
eBを得る(S4,S5,S6)。ただし、図9に示す
dataB[p][q]は、注目画素データそのもので
はなく、近傍の既に8値化された画素カラーの誤差拡散
を受けて補正されたデータである。誤差拡散法について
は、第3の工程で説明する。
7) 8値化によって注目画素に生じた誤差err[p]
[q]を求める。
8) 誤差を、近傍のまだ8値化を行っていない画素に拡散す
る。ここでは、図8(a)の重みマトリクスに従い、誤
差の1/2を右、1/4を下、1/4を右下の隣接する
画素に拡散し、その原カラー画像データ100に加えて
いる。
タdataB[p][q]は、このようにして誤差拡散
を受けた後のデータである。
ったが、これを平均誤差最小法によって行う具体例を次
に説明する。
処理のフローチャート図である。
1) この工程では、近傍の既に8値化された画素に生じた8
値化誤差で、注目画素データを補正する。
S7) この工程は、図9に示すステップS1〜S6と同様であ
るので、その説明は省略する。
rr[p][q]を求める。詳細は、図9に示したステ
ップS7と全く同様である。
均誤差最小法との違いは、誤差拡散作業を誤差計算が終
了した直後に行うか、注目画素をN値化する直前に行う
かのみの違いであり、画像端での取り扱いを除けば、両
者は等価となる。
ては、図8(a)の外に、よりマトリクスサイズを大き
くした図8(b)の例や、逆により簡略化した図8
(c)、(d)の例等、必要に応じて各種のものを採用
することが可能である。図8(d)は、最も簡略化した
例であり、誤差の拡散対象が右隣の一画素だけになって
いる。
18177号公報、特開平3−34767号公報、特開
平3−80767号公報、特開平3−147480号公
報等があり、必要に応じて各種の手法を採用することが
できる。
含まれるB成分をプレ階調変換部40を用いて8階調に
変換処理する場合について述べたが、原カラー画像デー
タ100に含まれる他の色成分、すなわち、R成分やG
成分も同様な手法によって16階調にプレ階調数変換さ
れる。
れる原カラー画像データ100のR,G,Bの各成分は
次式に示すよう、格子点カラー画像データ110へ、プ
レ階調数変換されることになる。 R成分は、pre_R[0],pre_R[1]…pr
e_R[15]の16値 G成分は、pre_G[0],pre_G[1]…pr
e_G[15]の16値 B成分は、pre_B[0],pre_B[1]…pr
e_G[7]の8値色補正処理の具体例 色補正手段42は、多値化(プレ階調処理)された格子
点色データに対し、色補正処理を行うとともに、R,
G,BからC,M,Yへの表色系の変換作業を行う。す
なわち本実施例では、図4に示す実施例とは異なり、色
補正部42で色補正のほかに、R,G,BからC,M,
Yへの表色系の変換をも同時に行っている。
ルメモリ34を、ソフトウェア的に形成した場合と、ハ
ードウェア的に形成した場合の2つの場合を例にとり説
明する。
4をC言語の表記を用いてソフト的に実現する場合の実
施例である。C,M,Y各色成分用の色補正テーブル
は、それぞれ3次元の配列C_table,M_tab
le,Y_tableとなる。この例では,unsig
ned charタイプの配列としたので、色補正結果
としては8ビット、0〜255の範囲のデータが格納可
能である。
補正テーブルを参照して、Rがpre_R[i],Gが
pre_G[j],Bがpre_B[k]の格子点デー
タを、インク量に対応するCMY値に変換する色補正部
42の実施例である。単に図11(a)で宣言した配列
を参照するだけで、色補正後のC,M,Y値が得られ
る。
をハードウェアにより実現した場合の例として、半導体
メモリに格納した色補正テーブルを用いた例を示す。C
用ROM34C、M用ROM34M、Y用ROM34Y
は、それぞれC,M,Y各色成分の色補正結果が格納さ
れたROMであり、アドレスデータとして格子点色デー
タに応じて決まる値を与えれば、それに対応する補正後
のシアンデータ、マゼンタデータ、イエローデータが出
力される。
り詳細な実施例で、アドレスバスがA0〜A10の11
ビット、データバスがD0〜D7の8ビットのROMを
用いた例である。格子点色データpre_R[i]、p
re_G[j]、pre_B[k]に対応して、i,
j,k値をそれぞれ2進数化した値が、それぞれアドレ
スバスの上位(A0〜A3)ビット、中位(A4〜A1
0)ビットに与えられている。
は3ビット割り当てれば足りる。データバスからはそれ
に対応するシアンの色補正データが、0〜255の間の
値をとる8ビット値としてデータバスに出力される。
個の別々のROMを用意したが、アドレスバスのビット
数を増やし、そこに色選択信号を加えるようにすれば、
より容量の大きいROM1個ですませることも可能であ
る。また、ROMではなく、書き込みも可能なRAMを
用いると、テーブルの内容を自由に書き替え可能な構成
にもできる。
正部42がソフト的あるいはハード的に3次元テーブル
メモリ34を参照することで、色補正が行われる。
部42で色補正されたCMY各データを誤差拡散法また
は平均誤差最小法によって2値化する。この部分は既存
の手法をそのまま適応すればよい。誤差拡散法による2
値化工程は、図9で示したプレ階調数変換部40での多
値化工程とほとんど同じで、8値化が2値化に変わるだ
けである。図9のステップS1〜S6の8値化を2値化
に変更し、data_B[p][q]をdata_C
[p][q]に置き換え、図14に示すように2値化を
行えばよい。ここでは,シアンデータが255に2値化
された場合は、シアンのドット有り、0に2値化された
場合はドットなしとする。以降の誤差計算や、誤差拡散
の工程は図9のステップS7,ステップS8と同様なの
でその説明は省略する。
マトリクスのサイズを小さくし過ぎると、画質劣化につ
ながる特有のドットパターンが生じやすくなる。このた
め、プレ階調数変換での多値化時に用いたものよりもや
や大きめのサイズのマトリクス(例えば図8(b)に示
したもの)を用いたほうがよい。
施例の平均誤差最小法による多値化を2値化に変更した
ものを用いてもよい。
は、プレ階調数変換部40における多値化で用いる誤差
拡散重みマトリクスのサイズが、図8(a)〜(d)の
ような、非常に小さなサイズのものでも十分な高画質が
得られるところにある。通常、2値化処理を行う場合に
は、図8(c)のように、誤差拡散対象が隣接する2画
素だけ、というような小さなマトリクスで誤差拡散を行
うと、ドットが線状に連なって現れる誤差拡散特有のパ
ターンが目立ちやすくなり画質低下を引き起こす。しか
し、本発明のプレ階調数変換部40のように、変換する
階調数が十分に多い場合には、図8(c)のように誤差
拡散マトリクスサイズを小さくしてもそれ程の画質低下
は生じない。このため、プレ階調数変換部40では、後
段のポスト階調数変換部46で用いる誤差拡散マトリク
スよりも、小さなサイズのマトリクスを用いてよい。誤
差拡散処理での演算量のほとんどを占めるのは、図9の
ステップS8のような誤差拡散工程であり、その演算量
はほぼ誤差拡散重みマトリクスのサイズに比例する。こ
のため、プレ階調数変換部40での多値化処理は、ポス
ト階調数変換部46での2値化処理に比べるとずっと少
ない演算量で行うことができる。さらに、本発明の色補
正部42での色補正単に色補正テーブルメモリ34の内
容を参照するだけであるから、プレ階調数変換部40お
よび色補正部42でのトータルのデータ処理量が、後段
のポスト階調数変換部46でのデータ処理量よりもずっ
と少なくすることが可能となる。
42、色補正テーブルメモリ34の実施例では、色補正
と同時にRGBからCMYへの変換を行ったが、CMY
3色の外に黒インクKも用いるプリンタ用に、CMYK
の4色成分への変換を行ってもよい。例えば図11
(a)の実施例の色補正テーブルメモリ34を4色のテ
ーブルに拡張した場合は、図15のようになる。このよ
うに、用意する色補正テーブルを増やせば、色補正によ
って必要な色成分の数が増加する場合にも対応できる。
ータ100がRGBの3色成分からなる場合について述
べたが、原カラー画像データ100は、例えばCMYや
CIEのL* a* b* 、XYZ等どのような表色系によ
るものを用いても良く、また図6の実施例のように、カ
ラー画像データを色補正部42で別の表色系による表現
に変換するようにしてもよい。
40の実施例 以上の実施例では、プレ階調数変換手段で誤差拡散法ま
たは平均誤差最小法を用いる例について説明したが、組
織的ディザ法等の階調数変換手法を用いることもでき
る。
数変換部40の実施例を示す。
成分が0から63までの64階調の値をもつ場合に、こ
れを組織的ディザ法をもちいたプレ階調数変換部40に
より17階調化する場合を想定する。ディザマトリクス
には2×2のサイズのものを用いる。縦横両方向ともに
2画素周期で変化する組織的ディザノイズをデータに加
えた後(S1)、しきい値との比較により(S2〜S
4)、 0,1,2,…16 の17階調の値に階調数変換する(S5〜S7)。
[i]を、 slsh_B[i]=(i+1)×4−2 (i=
0,1,…,15) のように設定し、次に画素位置p,qによって一意的に
決まる組織的ディザノイズ(dither_noize
[p%2][q%2])を注目画素データdata_B
[p][q]に加える(S1)。%は余剰演算子で、p
%2は「pを2で割った時の余り」の意味になり、qが
偶数なら0、奇数なら1となる。dither_noi
ze[p%2][q%2]の値は、例えば、 dither_noize[0][0]=1 dither_noize[0][1]=−1 dither_noize[1][0]=−2 dither_noize[1][1]=0 のように設定する。その後、データをしきい値slsh
_B[i]と比較することにより17階調化し(S2〜
S4)、格子点色データのブルー成分preBを得る
(S5〜S7)。
調化の例と比較すると、平均誤差最小法では周辺の2値
化済み画素から拡散される誤差を注目画素データdat
a_B[p][q]に加えたが、本実施例では注目画素
の位置によって一意的に決まる周期的ノイズdithe
r_noize[p%2][q%2]を加えるようにし
た点のみが、両者の本質的な違いである。それに伴い、
図16の実施例では図10の誤差計算工程に相当する部
分S8が不要になっている。図16のような組織的ディ
ザ法を用いた場合を、平均誤差最小法や誤差拡散法と比
較すると、誤差拡散計算が不要となるため、より一層高
速化される上に、誤差記憶のためのメモリー等が不必要
になりハードウェア資源が節約されるという大きなメリ
ットがある。
局所的な平均値」をとった場合の誤差を最少にしようと
する機構は働かなくなり、連続的な階調再現性が補償さ
れなくなる。このため、プレ階調数変換手段であまり大
幅に階調数を減らし過ぎると、次のの問題が生じ、
画質が劣化するおそれがある。 マトリクスサイズが小さくすると、再現可能階調数が
減少し、疑似輪郭が発生する可能性がある。 マトリクスサイズを大きくして再現可能階調数を増や
しても、解像度が低下する。
データの階調数を約1/4に減らす程度の場合には、2
×2という小さなマトリクスサイズでも疑似輪郭等が発
生することはなく、解像度の低下も最小限に押さえら
れ、メリットが大きい。
画質の兼ね合いで最適なプレ階調数変換手法を採用すれ
ばよい。例えば、次のような観点から、採用するプレ階
調数変換手法を決定してもよい。 ・最終的な出力装置の解像度が十分に高く、プレ階調数
変換での多少の解像度低下が問題にならない場合には、
大きめのマトリクスサイズの組織的ディザ法 ・もともと原画像データの階調数が多くなく、プレ階調
数変換であまり大幅に階調数を減少させる必要のない場
合には、小さめのマトリクスサイズの組織的ディザ法 ・画質最優先の場合や、プレ階調数変換で大幅に階調数
を減らして色補正テーブルの容量を小さくしたい場合に
は誤差拡散法 もちろん、誤差拡散法や組織的ディザ法以外の階調数変
換手法を用いてもよい。
成分は誤差拡散法でプレ階調数変換を行う等の構成にし
てもよい。一般に、B成分に対する人間の目の分解能は
RやGに比べると低くなるので、このような構成も効果
的である。
プレ階調数変換手段により、カラー画像データを色補正
テーブルの格子点上のデータにプレ階調数変換するよう
構成したため、その後の色補正工程は、色補正テーブル
を参照するだけで済むようになり、色補正テーブルの容
量を増やすことなく、非常に高速で高画質な色補正処理
ができる画像処理装置を提供できるという効果がある。
数変換手段での変換階調数が、ポスト階調数変換手段で
の変換階調数より大きくなるよう形成したため、プレ階
調数変換によって生じる量子化ノイズが、ポスト階調数
変換によって生じる量子化ノイズよりも小さくなり、プ
レ階調数変換での画質劣化が無視できるようになる。
レ階調数変換手段での座標変換の手法として、誤差拡散
法または平均誤差最小法を用いているため、画素単位で
はプレ階調数変換処理で階調数変換したことによって生
じる誤差、すなわち、量子化ノイズが加わっているが、
局所的な平均値をとってみた場合には、良好な色補正結
果を得ることができるという効果がある。
階調数変換手段は、前記ポスト階調数変換手段より、前
記誤差拡散法または平均誤差最小法で用いる誤差拡散用
または平均誤差用のマトリクスサイズが小さく設定され
ている。したがって、プレ階調数変換の演算量をより少
なくでき、画質の低下をより効果的に抑制しかつより高
速な色補正処理を行うことができる。
数変換の手法として、目の分解能が低い色成分に対して
は演算量が相対的に少ない組織的ディザ法を用い、他の
色成分に対しては得られる画質のよい誤差拡散法または
平均誤差最小法を用いることができ、この結果、画質の
低下をより効果的に抑制しかつより高速な色補正処理を
行うことができる。
ク図である。
ク図である。
る。
の、色空間内における位置を示す説明図である。
場合における画像処理装置の機能ブロック図である。
る。
の重みマトリクスの説明である。
例のフローチャート図である。
た実施例のフローチャート図である。
実施例の説明図である。
説明図である。
の説明図である。
る。
正テーブルの実施例の説明図である。
た実施例のフローチャート図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 入力されるカラー画像データの各色成分
に対応した座標軸から構成される色空間を格子状に分割
し、各格子点に対応する座標値について、各色成分毎に
階調補正データを格納する色補正テーブルメモリと、 前記入力カラー画像データの前記色空間内における座標
値を、所定の階調数変換手法を用いて前記格子点に対応
する座標値のいずれかに変換するプレ階調数変換手段
と、 前記プレ階調数変換手段により変換された座標値に対応
する階調補正データを、前記色補正テーブルメモリから
読み出す色補正手段と、 を含む画像処理装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の画像処理装置において、 前記色補正手段から読み出す各色成分の階調補正データ
に、さらに所定の階調数変換手法を施し、階調数を変換
するポスト階調数変換手段を含み、 前記プレ階調数変換手段による変換後の階調数は、前記
ポスト階調数変換手段による変換後の階調数より大きい
ことを特徴とする画像処理装置。 - 【請求項3】 請求項2記載の画像処理装置において、 前記ポスト階調数変換手段による変換後の階調数は2で
ある画像処理装置。 - 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1つに記載の
画像処理装置において、 前記プレ階調数変換手段は、階調数変換の手法として誤
差拡散法または平均誤差最小法を用いることを特徴とす
る画像処理装置。 - 【請求項5】 請求項2乃至3および請求項2乃至3の
いずれかに従属する請求項4のいずれかに記載の画像処
理装置において、 前記ポスト階調数変換手段は、階調数変換の手法として
誤差拡散法または平均誤差最小法を用いることを特徴と
する画像処理装置。 - 【請求項6】 請求項2乃至3のいずれかに記載の画像
処理装置において、 前記プレ階調数変換手段は階調数変換の手法として誤差
拡散法または平均誤差最小法を用い、前記ポスト階調数
変換手段は階調数変換の手法として誤差拡散法または平
均誤差最小法を用いると共に、前記プレ階調数変換手段
で用いる誤差拡散用または平均誤差用のマトリクスサイ
ズは、前記ポスト階調数変換手段で用いるそれよりも小
さい画像処理装置。 - 【請求項7】 請求項1乃至3のいずれかに記載の画像
処理装置において、 前記プレ階調数変換手段は、カラー画像データの一部の
色成分に対する階調数変換の手法として組織的ディサ法
を用い、他の色成分に対する階調数変換の手法として誤
差拡散法または平均誤差最小法を用いる画像処理装置。 - 【請求項8】 カラー画像データの各色成分に対応した
座標軸から構成される色空間における入力カラー画像デ
ータの座標値を、前記色空間を格子状に分割した格子点
に対応する座標値のいずれかに、所定の階調数変換手法
を用いて変換するプレ階調数変換工程と、 該変換された座標値に対応する各色成分の階調補正デー
タを、色補正テーブルメモリから読み出す色補正工程
と、 を含む画像処理方法。 - 【請求項9】 請求項8記載の画像処理方法において、 前記色補正工程から読み出される階調補正データに、さ
らに所定の階調数変換手法を施すポスト階調数変換工程
をさらに有し、 前記プレ階調数変換工程による変換後の階調数は、前記
ポスト階調数変換工程による変換後の階調数より大きい
画像処理方法。
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