JP3267819B2 - 基板への塗布液塗布装置 - Google Patents
基板への塗布液塗布装置Info
- Publication number
- JP3267819B2 JP3267819B2 JP31597394A JP31597394A JP3267819B2 JP 3267819 B2 JP3267819 B2 JP 3267819B2 JP 31597394 A JP31597394 A JP 31597394A JP 31597394 A JP31597394 A JP 31597394A JP 3267819 B2 JP3267819 B2 JP 3267819B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- substrate
- coating liquid
- coating
- coated
- gap
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Coating Apparatus (AREA)
- Liquid Crystal (AREA)
- Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
Description
(LCD)、半導体デバイス、各種電子部品等の製造プ
ロセスにおいて、LCD用ガラス基板、半導体基板、プ
リント基板等の基板の表面にフォトレジスト膜、絶縁
膜、導電膜等を形成するために基板表面へ塗布液を塗布
する塗布液塗布装置に関する。
回転塗布方式、ブレード塗布方式、スプレイ塗布方式、
ロールコート方式などがある。これらの塗布方式のう
ち、現在、LCDや半導体デバイスの製造プロセスで
は、回転塗布方式が広く使用されている。
布方式には、被塗布基板の大型化や角型基板の利用増加
などといった近年の傾向とも相俟って、次のような問題
が存在する。すなわち、回転塗布方式は、使用される塗
布液の有効利用という点で本質的に無駄があり、塗布液
の利用効率が悪い(5%程度)。また、例えばLCDで
はガラス基板の大サイズ化が図られているが、回転塗布
方式では、塗布工程において被塗布基板を水平姿勢で回
転させるため、基板の大型化に伴って装置が大型化し設
置スペースが増大せざるを得ない。さらに、被塗布基板
が角型基板である場合は、円型基板に比し、基板の回転
時において基板表面に気流の乱れが発生し易く、しか
も、基板が大型化すると、その回転時における基板の内
・外での線速度差が増大することにより、塗布液の状態
変化が小型基板に比べて顕著になる。このため、塗布液
膜の膜厚均一性等の塗布品質を確保することが難しくな
り、塗布品質が低下する、といった問題点がある。
されたものであり、基板、例えばLCD用ガラス基板に
塗布液を塗布する際に、塗布液の有効利用を図って塗布
液使用量を少なくし、また、装置の小型化を図り設置ス
ペースを小さくし、さらに、塗布液膜の膜厚均一性等の
塗布品質の低下を来さず塗布品質を向上させることがで
き、また、基板の被塗布面において、塗布液膜の膜厚が
許容範囲を外れる非有効領域が発生するのを防止ないし
は可能な限り少なくすることができるような基板への塗
布液塗布装置を提供することを目的とする。
は、基板への塗布液塗布装置を、被塗布基板を鉛直姿勢
又は傾斜した姿勢に保持する基板保持手段と、この基板
保持手段に保持された被塗布基板の被塗布面に塗布液を
供給する塗布液槽と、この塗布液槽と前記基板保持手段
に保持された被塗布基板とを相対的に直線的に移動させ
る直動手段と、制御手段とを備えて構成した。前記塗布
液槽は、両端が閉塞され前記基板保持手段に保持された
被塗布基板の幅方向に延在する筒状をなし、前面壁部に
それを貫通するように、多数の細管、多数の微小孔又は
スリット状細溝ノズルからなる塗布液流出路が幅方向に
わたって形成されている。前記前面壁部の前端面は、基
板保持手段に保持された被塗布基板の被塗布面に非接触
でかつ近接するように水平方向に配設され、前面壁部の
前端面の上端が、基板保持手段に保持された被塗布基板
の被塗布面と前面壁部の前端面との間の隙間を上方へ無
限に延長させたと仮定した場合に前記塗布液流出路を通
って流出し前記隙間内に流入した塗布液が少なくとも毛
細管作用によって隙間内を上昇するときの到達高さ位置
より上方に位置するように形成されている。そして、こ
の塗布液槽は、前面壁部の前端面と被塗布基板の被塗布
面との間に隙間を保ったまま被塗布基板に対しその縦方
向に相対的に移動自在に保持される。また、前記制御手
段は、塗布始端側において、前記基板保持手段に保持さ
れた被塗布基板の被塗布面の上端が前記塗布液流出路の
前端面側出口と前記隙間内に流入し隙間内を上昇する塗
布液の前記到達高さ位置との間に位置するように、前記
基板保持手段に保持された被塗布基板と前記塗布液槽と
を相対的に位置決め停止させ、その状態から塗布液槽と
被塗布基板との相対的移動を開始させるように前記直動
手段を制御するようになっている。
おいて塗布液槽が停止した状態から塗布液槽と被塗布基
板との相対的移動を開始した際に、遅くとも、基板保持
手段に保持された被塗布基板の被塗布面の上端が、被塗
布面と前面壁部の前端面との間の隙間を上方へ無限に延
長させたと仮定した場合に塗布液流出路を通って流出し
前記隙間内に流入した塗布液が少なくとも毛細管作用に
よって隙間内を上昇するときの到達高さ位置に相対的に
達する時点までの間に、塗布液槽と被塗布基板の被塗布
面との相対移動速度が許容範囲に立ち上がるように、上
記制御手段による直動手段の制御が行なわれるような構
成とした。
面壁部の前端面の上端が、基板保持手段に保持された被
塗布基板の被塗布面と前面壁部の前端面との間の隙間を
上方へ無限に延長させたと仮定した場合に塗布液流出路
を通って流出し前記隙間内に流入した塗布液が少なくと
も毛細管作用によって隙間内を上昇するときの到達高さ
位置と塗布液流出路の前端面側出口との間に位置するよ
うに形成されている。また、制御手段が、塗布始端側に
おいて、前記基板保持手段に保持された被塗布基板の被
塗布面の上端が前記塗布液流出路の前端面側出口と前記
前面壁部の前端面の上端との間に位置するように、前記
基板保持手段に保持された被塗布基板と前記塗布液槽と
を相対的に位置決め停止させ、その状態から塗布液槽と
被塗布基板との相対的移動を開始させるように前記直動
手段を制御するようになっている。これ以外の構成は、
請求項1に記載の発明と同じである。
おいて塗布液槽が停止した状態から塗布液槽と被塗布基
板との相対的移動を開始した際に、遅くとも、基板保持
手段に保持された被塗布基板の被塗布面の上端が、塗布
液槽の前面壁部の前端面の上端に相対的に達する時点ま
での間に、塗布液槽と被塗布基板の被塗布面との相対移
動速度が許容範囲に立ち上がるように、上記制御手段に
よる直動手段の制御が行なわれるような構成とした。
液塗布装置では、塗布液槽内に注入された塗布液が、前
面壁部に形成された塗布液流出路を通って槽外へ流出
し、基板保持手段によって鉛直姿勢又は傾斜した姿勢に
保持された被塗布基板の被塗布面と前面壁部の前端面と
の間の隙間内へ流入する。このとき、前記隙間内に流入
した塗布液は、少なくとも毛細管作用によって隙間内を
前端面下端まで下降するが、それより下方位置では毛細
管作用等によっては下降せず、隙間内に流入した塗布液
の下方への流動は前端面下端で規制されることとなり、
隙間内の塗布液が前端面下端を越えて下方へ流下するこ
とはない。一方、塗布始端側において塗布液槽が停止し
た状態では、被塗布基板の被塗布面の上端が、塗布液流
出路の前端面側出口と、前記隙間を上方へ無限に延長さ
せたと仮定した場合に塗布液流出路を通って流出し隙間
内に流入した塗布液が少なくとも毛細管作用によって隙
間内を上昇するときの到達高さ位置との間に位置してい
るので、隙間内に流入した塗布液の上方への流動は、被
塗布基板の被塗布面の上端より上方位置では毛細管作用
等によっては流動せず、被塗布面上端で規制されること
となる。従って、被塗布基板の被塗布面と塗布液槽の前
面壁部の前端面との間の隙間に、基板の幅方向に延びる
帯状の塗布液の液溜りが形成される。この状態におい
て、前面壁部の前端面と被塗布基板の被塗布面との間の
隙間を保ったまま、被塗布基板の縦方向、すなわち基板
の幅方向と直交する方向に塗布液槽と被塗布基板とを直
動手段によって相対的に直線的に移動、例えば被塗布基
板を静止させた状態で塗布液槽を下方向へ移動させる
と、被塗布基板の塗布液面に塗布液が塗布される。
行なわれるが、この塗布装置を使用して被塗布面に塗布
された塗布液膜の膜厚は、前記隙間の寸法、塗布液の流
動特性や物性値、被塗布基板の被塗布面及び/又は塗布
液槽の前面壁部の前端面の濡れ性などの他、被塗布基板
の幅方向と直交する方向における、前記隙間に形成され
た塗布液の液溜りの上端と被塗布基板との相対移動速度
によって決定されることになる。
保持手段に保持された被塗布基板の被塗布面と前面壁部
の前端面との間の隙間を上方へ無限に延長させたと仮定
した場合に前面壁部に形成された塗布液流出路を通って
流出し前記隙間内に流入した塗布液が少なくとも毛細管
作用によって隙間内を上昇するときの到達高さ位置より
上方に位置するように形成された塗布液槽を使用し、仮
に、塗布始端側において塗布液槽を、基板保持手段に保
持された被塗布基板の被塗布面の上端が前記隙間内に流
入し隙間内を上昇する塗布液の前記到達高さ位置より上
方に位置するように位置決め停止させ、その状態から塗
布液槽と被塗布基板との相対的移動を開始させるように
した場合、塗布始端側においては、塗布始端位置から、
例えば図13に示すように、塗布液槽と被塗布基板との
相対移動速度を所望速度まで瞬時に立ち上げて、塗布液
槽と被塗布基板とを許容速度範囲で相対的に定速移動さ
せた際に、塗布液槽と被塗布基板との相対的移動を開始
してから或る時間が経過する時点まで(塗布始端位置か
ら相対的移動方向における或る位置まで)の範囲では、
塗布液槽と被塗布基板との相対移動速度と前記隙間に形
成された塗布液の液溜りの上端と被塗布基板との相対移
動速度とが等しくならない。すなわち、液溜りの上端と
被塗布基板との相対移動速度の方が塗布液槽と被塗布基
板との相対移動速度より低速となる低速領域がある。そ
して、その後に、両者の相対移動速度が等しい定常領域
となる。前記隙間に形成された塗布液の液溜りの上端と
被塗布基板との相対移動速度が低速となるほど、被塗布
基板の被塗布面に塗布された塗布液膜の膜厚は薄くな
り、液溜りの上端と被塗布基板との相対移動速度が高速
となるほど、被塗布基板の被塗布面に塗布された塗布液
膜の膜厚は厚くなるが、上記したように、塗布始端側に
おいて、前記隙間に形成された塗布液の液溜りの上端と
被塗布基板との相対移動速度が低速となるため、被塗布
基板の被塗布面に塗布された塗布液膜の膜厚も、図14
に示すように、塗布始端側において薄くなる。そして、
その後に、塗布液膜の膜厚が次第に増加して一定膜厚と
なる。この結果、被塗布基板の被塗布面の塗布始端近傍
において、塗布液膜の膜厚が許容範囲を外れる非有効領
域が発生し、被塗布基板の有効領域が減少する、といっ
た問題がある。
る塗布装置では、塗布始端側において、制御手段によ
り、基板保持手段に保持された被塗布基板の被塗布面の
上端が、塗布液槽の塗布液流出路の前端面側出口と、被
塗布面と塗布液槽の前面壁部の前端面との間の隙間を上
方へ無限に延長させたと仮定した場合に塗布液流出路を
通って前記隙間内に流入した塗布液が少なくとも毛細管
作用によって隙間内を上昇するときの到達高さ位置との
間に位置するように、前記基板保持手段に保持された被
塗布基板と前記塗布液槽とを相対的に位置決め停止させ
た状態から、前記制御手段の制御に基づき前記直動手段
が稼働して塗布液槽と被塗布基板との相対的移動が開始
される。そして、塗布開始時点においては、上記したよ
うに、前記隙間内に流入した塗布液の上方への流動は被
塗布基板の被塗布面の上端で規制され、隙間に形成され
た塗布液の液溜りの上端は、被塗布面の上端の高さに位
置し、塗布液槽と被塗布基板との相対的移動を開始して
から或る時間が経過する時点までは、液溜りの上端は、
被塗布面の上端の高さ位置から変動しない。すなわち、
塗布液槽と被塗布基板との相対的移動が開始すると、塗
布液槽の前面壁部の前端面と被塗布基板の被塗布面とで
形成される隙間の面積は、塗布液槽の前面壁部の前端面
の上端が被塗布面の上端位置に相対的に達する時点まで
の間漸次増加するが、その漸次増加する隙間内へ、毛細
管作用等により、塗布液槽内から前面壁部の塗布液流出
路を通って流出した塗布液が流入することになる。従っ
て、塗布液槽と被塗布基板との相対的移動による前記隙
間の増加度合いに塗布液槽内からの塗布液の供給が追い
付かなくなった時点までの間で、遅くとも、前記隙間内
に流入した塗布液が毛細管作用等によって隙間内を上昇
するときの到達高さ位置が被塗布面の上端位置に相対的
に達する時点までの間、隙間に形成された液溜りの体積
は漸増するが、液溜りの上端は、被塗布面の上端の高さ
位置から変動しない。そして、その時点を境として、被
塗布基板の被塗布面と塗布液槽の前面壁部の前端面との
間の隙間の、液溜りの上方に塗布液の無い空間が形成さ
れた状態で、塗布液槽と被塗布基板との相対的移動に伴
い、液溜りの上端と被塗布基板とが相対的に移動して、
被塗布基板の被塗布面に塗布液が塗布される。
相対的移動を開始してから或る時間が経過した時点以降
において、前記隙間に形成された塗布液の液溜りの上端
が被塗布基板の被塗布面に対し相対的に移動して被塗布
面に塗布液が塗布されることとなるが、その時点まで
に、塗布液槽と被塗布基板との相対的移動開始直後にお
いて発生する図13に示すような過渡的現象の起こる時
間が経過してしまうこととなる。この結果、塗布液槽と
被塗布基板との相対的移動を開始してから或る時間が経
過して、前記隙間の液溜りの上端が被塗布基板の被塗布
面に対し相対的移動を開始した時点以後においては、図
13に示すように低速領域が発生することはなく、図1
4に示すように被塗布基板の被塗布面に塗布された塗布
液膜の膜厚が塗布始端側において薄くなる、といったこ
とがない。従って、塗布始端近傍において塗布液膜の膜
厚が許容範囲を外れて非有効領域が発生する、といった
問題は生ぜず、或いは、非有効領域は最小限に抑えられ
ることとなる。
の前面壁部の前端面との間の隙間に形成された塗布液の
液溜りの上端が被塗布面に対し相対的移動を開始した時
点以後において、前記隙間の液溜りの塗布液は、被塗布
面に塗布されていくことにより消費されるが、その消費
量に見合った量の塗布液が、塗布液槽内から塗布液流出
路を通って前記隙間へ供給されるため、被塗布面に塗布
液を塗布している途上において前記隙間の液溜りにおけ
る塗布液の量は、常時一定に保たれる。
は、制御手段で直動手段が制御されることにより、塗布
始端側において、塗布液槽が停止した状態から塗布液槽
と被塗布基板との相対的移動を開始した際に、遅くと
も、基板保持手段に保持された被塗布基板の被塗布面の
上端が、被塗布面と前面壁部の前端面との間の隙間を上
方へ無限に延長させたと仮定した場合に塗布液流出路を
通って流出し前記隙間内に流入した塗布液が少なくとも
毛細管作用によって隙間内を上昇するときの到達高さ位
置に相対的に達する時点までの間に、塗布液槽と被塗布
基板の被塗布面との相対移動速度が許容範囲に立ち上が
る。従って、塗布液槽と被塗布基板との相対的移動に伴
い、被塗布基板の被塗布面と塗布液槽の前面壁部の前端
面との間の隙間に形成された液溜りの上端と被塗布基板
の被塗布面とが相対的に移動し始める時点において、前
記隙間内の液溜りの上端と被塗布基板の被塗布面とは、
許容速度範囲で相対的移動を開始する。そして、図13
に示したように塗布液槽と被塗布基板との相対移動速度
を階段状に瞬時に立ち上げる、といったように直動手段
に負担の掛かる駆動制御を行なわなくてよくなる。
塗布液塗布装置では、塗布液槽内から前面壁部の塗布液
流出路を通って槽外へ流出し被塗布基板の被塗布面と前
面壁部の前端面との間の隙間内へ流入した塗布液は、少
なくとも毛細管作用によって隙間内を前端面下端まで下
降するが、それより下方位置では毛細管作用等によって
は下降せず、隙間内に流入した塗布液の下方への流動は
前端面下端で規制されることとなり、隙間内の塗布液が
前端面下端を越えて下方へ流下することはない。一方、
塗布始端側において前記基板保持手段に保持された被塗
布基板と前記塗布液槽とが相対的に位置決め停止された
状態では、被塗布基板の被塗布面の上端が、塗布液流出
路の前端面側出口と前面壁部の前端面の上端との間に位
置しているので、隙間内に流入した塗布液の上方への流
動は、被塗布基板の被塗布面の上端より上方位置では毛
細管作用等によっては流動せず、被塗布面上端で規制さ
れることとなる。従って、被塗布基板の被塗布面と塗布
液槽の前面壁部の前端面との間の隙間に、基板の幅方向
に延びる帯状の塗布液の液溜りが形成される。被塗布基
板の塗布液面への塗布液の塗布は、請求項1に記載の発
明に係る塗布装置と同様にして行なわれるが、この塗布
装置を使用した場合には、被塗布面に塗布された塗布液
膜の膜厚は、塗布液槽と被塗布基板との相対移動速度に
よって決定されることになる。
保持手段に保持された被塗布基板の被塗布面と前面壁部
の前端面との間の隙間を上方へ無限に延長させたと仮定
した場合に前面壁部に形成された塗布液流出路を通って
流出し前記隙間内に流入した塗布液が少なくとも毛細管
作用によって隙間内を上昇するときの到達高さ位置と塗
布液流出路の前端面側出口との間に位置するように形成
された塗布液槽を使用し、仮に、塗布始端側において塗
布液槽を、基板保持手段に保持された被塗布基板の被塗
布面の上端が前面壁部の前端面の上端より上方に位置す
るように位置決め停止させ、その状態から塗布液槽と被
塗布基板との相対的移動を開始させるようにした場合、
塗布始端側においては、前記隙間から液溜りの塗布液の
一部が上方へ流出して、隙間内の液溜りが前面壁部の前
端面の上端からはみ出すことがある。この結果、塗布始
端近傍において被塗布基板の被塗布面に形成された塗布
液膜の膜厚等の塗布品質に不具合が発生する、といった
問題がある。
る塗布装置では、塗布始端側において、制御手段によ
り、基板保持手段に保持された被塗布基板の被塗布面の
上端が塗布液槽の塗布液流出路の前端面側出口と前面壁
部の前端面の上端との間に位置するように、前記基板保
持手段に保持された被塗布基板と前記塗布液槽とを相対
的に位置決め停止させた状態から、前記制御手段の制御
に基づき前記直動手段が稼働して塗布液槽と被塗布基板
との相対的移動が開始される。そして、塗布開始時点に
おいては、上記したように、前記隙間内に流入した塗布
液の上方への流動は被塗布基板の被塗布面の上端で規制
され、隙間に形成された塗布液の液溜りの上端は、被塗
布面の上端の高さに位置し、塗布液槽と被塗布基板との
相対的移動を開始してから或る時間が経過する時点まで
は、液溜りの上端は、被塗布面の上端の高さ位置から変
動しない。すなわち、塗布液槽と被塗布基板との相対的
移動が開始すると、塗布液槽の前面壁部の前端面と被塗
布基板の被塗布面とで形成される隙間の面積は、塗布液
槽の前面壁部の前端面の上端が被塗布面の上端位置に相
対的に達する時点までの間漸次増加するが、その漸次増
加する隙間内へ、毛細管作用等により、塗布液槽内から
前面壁部の塗布液流出路を通って流出した塗布液が流入
することになる。従って、塗布液槽と被塗布基板との相
対的移動による前記隙間の増加度合いに塗布液槽内から
の塗布液の供給が追い付かなくなった時点までの間で、
遅くとも、前面壁部の前端面の上端位置が被塗布面の上
端位置に相対的に達する時点までの間、隙間に形成され
た液溜りの体積は漸増するが、液溜りの上端は、被塗布
面の上端の高さ位置から変動しない。そして、その時点
を境として、塗布液槽と被塗布基板との相対的移動に伴
い、被塗布基板の被塗布面と塗布液槽の前面壁部の前端
面との間の隙間に形成された液溜りが前面壁部の前端面
の下端と上端とで規制された状態で、前面壁部の前端面
の上端、従って前記隙間に形成された液溜りの上端と被
塗布基板とが相対的に移動して、被塗布基板の被塗布面
に塗布液が塗布される。
相対的移動を開始してから或る時間が経過した時点以降
において、前記隙間に形成された塗布液の液溜りの上端
が前面壁部の前端面の上端で規制された状態で被塗布基
板の被塗布面に対し相対的に移動して被塗布面に塗布液
が塗布されることとなるが、その時点までに、塗布液槽
と被塗布基板との相対的移動開始直後において発生する
過渡的現象の起こる時間が経過してしまうこととなる。
この結果、塗布液槽と被塗布基板との相対的移動を開始
してから或る時間が経過して、前記隙間の液溜りの上端
が前面壁部の前端面の上端で規制された状態で被塗布基
板の被塗布面に対し相対的移動を開始した時点の前後に
おいて、前記隙間から液溜りの塗布液の一部が上方へ流
出して隙間内の液溜りが前面壁部の前端面の上端からは
み出す、といったことがない。従って、塗布始端近傍に
おいて被塗布基板の被塗布面に形成された塗布液膜の膜
厚等の塗布品質に不具合が発生することが防止される。
端が被塗布基板の被塗布面の上端より下方に位置した時
点の前後からそれ以後において、前記隙間の液溜りの塗
布液は、被塗布面に塗布されていくことにより消費され
るが、その消費量に見合った量の塗布液が、塗布液槽内
から塗布液流出路を通って前記隙間へ供給されるため、
被塗布面に塗布液を塗布している途上において前記隙間
の液溜りにおける塗布液の量は、常時一定に保たれる。
は、制御手段で直動手段が制御されることにより、塗布
始端側において、塗布液槽が停止した状態から塗布液槽
と被塗布基板との相対的移動を開始した際に、遅くと
も、基板保持手段に保持された被塗布基板の被塗布面の
上端が、塗布液槽の前面壁部の前端面の上端に相対的に
達する時点までの間に、塗布液槽と被塗布基板の被塗布
面との相対移動速度が許容範囲に立ち上がる。従って、
塗布液槽と被塗布基板との相対的移動に伴い、被塗布基
板の被塗布面と塗布液槽の前面壁部の前端面との間の隙
間に形成された液溜りの上端が前面壁部の前端面上端で
規制された状態で塗布液槽と被塗布基板の被塗布面とが
相対的に移動し始める時点において、前記隙間内の液溜
りの上端と被塗布基板の被塗布面とは、許容速度範囲で
相対的移動を開始する。そして、塗布液槽と被塗布基板
との相対移動速度を階段状に瞬時に立ち上げる、といっ
たように直動手段に負担の掛かる駆動制御を行なわなく
ても、被塗布基板の被塗布面の塗布始端近傍において塗
布液膜の膜厚が許容範囲を外れて非有効領域が発生す
る、といったことはない。
を参照しながら説明する。
示し、図1は、基板への塗布液塗布装置の要部の構成を
示す縦断面図であり、図2は、その正面図、図3は、そ
の部分の上面図であり、図4は、部分拡大縦断面図であ
る。
る基板10を真空吸着等の手段によって固定し、基板10を
鉛直姿勢に保持する基板保持台(ステージ)12、並び
に、両端が閉塞され基板10の幅方向に延在する筒状をな
す塗布液槽14を備えている。塗布液槽14の前面壁部16に
は、それを貫通しかつその前端側へ上向きに傾斜するよ
うに塗布液流出路18が幅方向に形成されている。塗布液
流出路18は、多数の直線状の細管の集合、多数の微小孔
(少なくとも入口と出口とが連通してさえいれば両者の
個数は必ずしも一致する必要はなく、孔の途中形状は直
線状に限らない)の集合、或いは、1本又は複数本のス
リット状細溝ノズルから構成される。塗布液槽14は、そ
の前面壁部16の一部が前方へ突出して幅方向全体にわた
って前端面20が形成され、その前端面20とステージ12に
保持された基板10の被塗布面との間に寸法Gの隙間22が
形成されるように、前端面20が基板10の被塗布面に非接
触でかつ近接するように水平方向に配設されている。
尚、この塗布液槽14の前端面20も用途に応じて必ずしも
全長にわたって形成する必要はない。そして、塗布液槽
14の前面壁部16の前端面20は、その下端が塗布液流出路
18の前端面側出口24とその反対側の入口26との間の高さ
に位置するように形成されている。また、塗布液槽14
は、その前端面20とステージ12に保持された基板10の被
塗布面との間に寸法Gの隙間22を保ったままで、矢印a
に示すように縦方向、すなわち基板10の幅方向と直交す
る下方向へ直線的に移動させることができるように、図
示しない直動駆動機構に支持されている。また、基板10
をステージ12に容易に保持させまたステージ12から容易
に取り外すことができるように、ステージ12又は塗布液
槽14を隙間22が広がる方向へ移動させる駆動機構を設け
るようにしてもよい。また、その場合には、隙間22の寸
法Gを測定するための検出器を付設しておくとよい。
しているが、塗布液槽14には、図2に示すように、槽内
を加圧し、減圧し、及び、大気圧にし又は大気開放する
圧力設定系30、並びに、槽内へ塗布液を供給する塗布液
供給系32がそれぞれ設けられている。図2中の34、40は
切換えバルブ、36は、図示しない圧力調整部に連通接続
する管路、38は、大気に連通する管路である。また、塗
布液槽14には、槽内に注入された塗布液28の液面を検知
する検出器42が付設されている。
ら塗布液28が供給され、その液面が塗布液流出路18の入
口26と前面壁部16の前端面20の下端との間の高さに位置
するように、すなわち図4中の範囲D内に位置するよう
に、検出器42で塗布液面を検知しながら塗布液槽14内に
塗布液28が注入される。この際、塗布液供給に伴う塗布
液槽14内の圧力上昇により、先に塗布液槽14内に供給さ
れた塗布液が塗布液流出路18を通って槽外へ流出する、
といった不都合を避けるため、圧力設定系30の切換えバ
ルブ34を操作して、例えば塗布液槽14内を大気開放の状
態としておくようにする。塗布液槽14内に所定量の塗布
液28が注入されると、塗布液28は、毛細管作用等により
塗布液流出路18の前端面側出口24の位置まで上昇する。
尚、このとき、塗布液槽14内に所定量の塗布液28が注入
されても、塗布液流出路18を通してその出口24からの塗
布液28の強制的流出が起こらないようにするため、塗布
液槽14内の圧力を、例えば引き続いて大気開放状態とな
るように圧力設定系30により設定しておく。
24の位置まで上昇したとき、基板10の被塗布面と塗布液
槽14の前面壁部16の前端面20との間に寸法Gの隙間22が
形成されていると、その隙間22内へ塗布液槽14内から塗
布液流出路18を通って塗布液28が流入し、毛細管作用等
により塗布液が隙間22内を流動し、前面壁部16の前端面
20の下端で塗布液の流動が規制されて、基板10の幅方向
に帯状の液溜り44が形成される。この液溜り44は、塗布
液流出路18を通して常時塗布液槽14内の塗布液28に連絡
している。
隙間22に帯状の液溜り44を形成する際の方法としては、
圧力設定系30により塗布液槽14内を加圧して、強制的に
液溜り44の一部を形成した後に、塗布液槽14内を、塗布
液が強制的に塗布液流出路18を通って槽外へ流出しない
程度の圧力、例えば大気開放状態にし、その状態で帯状
の液溜り44を形成する方法、最初から帯状の液溜り44が
形成されるまでの間、塗布液槽14内を加圧状態として、
強制的に液溜り44を形成する方法、或いは、最初から帯
状の液溜り44が形成されるまでの間、塗布液槽14内を大
気開放状態として、強制的でなく液溜り44を形成する方
法などがある。これらのうち何れの方法によってもよい
が、何れの方法によった場合にも、遅くとも帯状の液溜
り44が形成された後では、塗布液槽14内を、その前面壁
部16の前端面20の下端等から塗布液が流出しない程度
で、かつ、後述する塗布途上において寸法Gの隙間22に
塗布液槽14から塗布液28が供給される圧力にしておき、
例えば大気開放状態としておく。
20と基板10の被塗布面との間の隙間22の寸法Gは、塗布
品質の如何に関ってくるが、塗布品質に影響する因子、
例えば塗布液槽14或いは隙間22における液溜り44の上端
の移動速度、塗布液28の流動性や物性値、基板10の被塗
布面及び/又は前面壁部16の前端面20の濡れ性などを考
慮し、また、塗布液の利用効率、隙間22における液溜り
44の保持安定性なども考慮して、毛細管作用が発現する
範囲内において選定される。また、塗布液流出路18の寸
法は、塗布液槽14内の塗布液28を隙間22へ毛細管作用等
で流入させ、隙間22に毛細管作用等によって帯状の液溜
り44を形成させるのに支障が無い範囲で、かつ、塗布開
始時を含めて良好な塗布液膜を形成させることができる
範囲内で設定される。
を除く前壁面21は、それと基板10の被塗布面との間に形
成される隙間へ液溜り44の塗布液が毛細管作用等によっ
て流入しない形状に形成される。そして、塗布液槽14内
の塗布液28の量、塗布液28の特性、基板10の被塗布面や
前面壁部16の前端面20の表面状態、隙間22の寸法Gなど
の如何によって、前面壁部16の前端面20の下端等から液
溜り44の塗布液が流出する恐れがある場合には、前端面
20下端等から液溜り44の塗布液が流出しないで、かつ、
隙間22へ塗布液流出路18を通って塗布液槽14内の塗布液
28が毛細管作用等により供給されるように、塗布液槽14
の槽内圧力が決定される。従って、隙間22の液溜り44の
下端は、前面壁部16の前端面20の下端で規制されること
となって、液溜り44の塗布液は隙間22から流下すること
がない。
の上端は、前端面20と基板10の被塗布面との間の寸法G
の隙間22を上方へ無限に延長させたと仮定した場合に、
前面壁部16に形成された塗布液流出路18を通って隙間22
内へ流入した塗布液が毛細管作用等によって隙間22内を
上昇するときの到達高さ位置Aより上方に位置するよう
に形成されている。従って、仮に、ステージ12に保持さ
れた基板10に対し塗布液槽14を図6に示したように配置
した状態で、塗布液槽14内に塗布液28を、その液面が塗
布液流出路18の入口26と前端面20の下端との間の高さに
なるように注入したとき、塗布液槽14内から塗布液流出
路18を通って隙間22内へ流入した塗布液で隙間22に形成
される液溜り44は、その下端が上述した通り前端面20の
下端に位置し、その上端が前端面20の上端より下方に位
置することとなる。そして、隙間22に、液溜り44の上方
の、塗布液の無い空間46が形成されることとなる。
が、塗布始端側において、塗布液槽14をステージ12に保
持された基板10の被塗布面の上端が塗布液流出路18の前
端面側出口24と前面壁部16の前端面20上の前記到達高さ
位置Aとの間に位置するように位置決め停止させた状態
から、塗布液槽14の下方向への移動を開始させるよう
に、塗布液槽14を駆動する直動駆動機構を制御する制御
装置が設けられている。そして、図1及び図4に示すよ
うに、塗布液槽14を、ステージ12上の基板10の被塗布面
の上端が塗布液流出路18の前端面側出口24と前面壁部16
の前端面20上の前記到達高さ位置Aとの間に位置するよ
うに、かつ、前端面20と基板10の被塗布面との間に寸法
Gの隙間22が形成されるように、位置決め停止させた状
態で、塗布液槽14内に塗布液28を、その液面が塗布液流
出路18の入口26と前端面20下端との間の高さになるよう
に注入すると、塗布液槽14内から塗布液流出路18を通っ
て隙間22内へ流入した塗布液で隙間22に形成される液溜
り44は、その下端が前端面20の下端に位置する。一方、
液溜り44の上端は、隙間22内に流入した塗布液が基板10
の被塗布面の上端より上方位置では毛細管作用等によっ
ては流動しないので、基板10の被塗布面の上端で規制さ
れることとなる。
た基板10の被塗布面と塗布液槽14の前面壁部16の前端面
20との間の隙間22に、基板10の幅方向に延びる帯状の塗
布液の液溜り44が形成された状態において、その塗布始
端側の停止位置から塗布液槽14を、前面壁部16の前端面
20と基板10の被塗布面との間に寸法Gの隙間22を保った
まま、矢印aに示すように基板10の縦方向、すなわち基
板10の幅方向と直交する下方向へ、制御装置により直動
駆動機構を制御して直線的に移動させると、基板10の被
塗布面への塗布液の塗布が開始されることになる。
端側において塗布液槽14を、ステージ12に保持された基
板10の被塗布面の上端が前面壁部16の前端面20上の前記
到達高さ位置Aより上方に位置するように停止させた状
態から、基板10の縦方向への塗布液槽14の移動を開始さ
せるようにした場合において、塗布始端位置から例えば
塗布液槽14の移動速度を所望速度まで瞬時に立ち上げ
て、塗布液槽14を許容速度範囲で定速移動させると、塗
布液槽14の移動を開始してから或る時間が経過する時点
まで(塗布始端位置から下向きに或る位置まで)の範囲
では、図13に示したように、塗布液槽14の移動速度と
隙間22に形成された塗布液の液溜り44の上端の移動速度
とが等しくならないで、液溜り44の上端の移動速度の方
が塗布液槽14の移動速度より低速となる低速領域が現出
し、その後に、両者の移動速度が等しい定常領域とな
る。この結果、塗布始端側において、基板10の被塗布面
に塗布された塗布液膜の膜厚が、図14に示したように
薄くなり、基板10の被塗布面の塗布始端近傍において、
塗布液膜の膜厚が許容範囲を外れる非有効領域が発生す
る、といった問題が生じることとなる。
いて塗布液槽14を、ステージに保持された基板10の被塗
布面の上端が前面壁部16の前端面20上の前記到達高さ位
置Aより下方に位置するように位置決め停止させた状態
から、基板10の縦方向への塗布液槽14の移動を開始させ
るようにした場合、塗布開始時点においては、隙間22内
に流入した塗布液の上方への流動は、上記したように基
板10の被塗布面の上端で規制されて、隙間22に形成され
た塗布液の液溜り44の上端が被塗布面の上端に位置し、
塗布液槽14の移動を開始してから或る時間が経過する時
点まで、液溜り44の上端が被塗布面上端から変動しな
い。すなわち、塗布液槽14の移動が開始すると、前面壁
部16の前端面20と基板10の被塗布面とで形成される隙間
22の面積は、前面壁部16の前端面20の上端が被塗布面の
上端位置に達する時点までの間漸次増加するが、その漸
次増加する隙間22内へ、毛細管作用等により塗布液槽14
内から塗布液流出路18を通って流出した塗布液が流入
し、それに伴って隙間22に形成された液溜り44の体積は
漸増するが、液溜り44の上端は、被塗布面の上端から変
動しない。そして、塗布液槽14の移動による隙間22の増
加度合いに塗布液槽14内からの塗布液の供給が追い付か
なくなった時点、或いは、遅くとも前面壁部16の前端面
20上の前記到達高さ位置Aが被塗布面の上端位置に達す
る時点を境として、基板10の被塗布面と塗布液槽14の前
面壁部16の前端面20との間の隙間22に液溜り44の上方の
塗布液の無い空間46が形成された状態で、塗布液槽14の
移動に伴って、液溜り44の上端が下方向へ移動すること
により、基板10の被塗布面に塗布液が塗布される。
してから或る時間が経過した時点以降において、隙間22
に形成された液溜り44の上端が移動して基板10の被塗布
面に塗布液が塗布されることとなるが、塗布が開始され
る時点の前後の時点までに、塗布液槽14が位置決め停止
した状態から移動し始めた直後において発生する図13
に示すように過渡的現象が起こる時間が経過してしまう
こととなる。この結果、塗布液槽14の移動を開始してか
ら或る時間が経過して、隙間22の液溜り44の上端が下方
向への移動を開始した時点以後においては、図13に示
すように低速領域が発生して図14に示すように基板10
の被塗布面に塗布された塗布液膜の膜厚が塗布始端側に
おいて薄くなる、といったことがない。従って、塗布始
端近傍において塗布液膜の膜厚が許容範囲を外れて非有
効領域が発生する、といった上記問題は生じない。
持された基板10の被塗布面の上端と塗布液槽14の前面壁
部16の前端面20上の前記到達高さ位置Aとの間の寸法
は、例えば、塗布液槽14を停止させた状態から塗布液槽
14の下方向への移動を開始した際に、塗布液槽14の移動
速度が許容範囲に立ち上がるまでの必要走行距離を基準
として設定するようにすればよい。
を、基板10の縦方向、すなわち基板10の幅方向と直交す
る方向の長さより短くして、基板10を、その上端部分が
ステージ12の上端辺より突出した状態でステージ12に保
持するようにしている。この場合、基板10は、例えばL
CD用ガラス基板のように透明基板である。従って、こ
の塗布装置では、塗布始端側において、ステージ12の上
端辺より突出した透明な基板10の被塗布面の反対面側か
ら、基板10の被塗布面と塗布液槽14の前面壁部16の前端
面20との間の隙間22に基板10の幅方向にわたって帯状の
液溜り44が形成されたことを確認することができ、その
確認後に、塗布液槽14を下方向へ移動させて塗布操作を
行なうことができる。このため、基板10の被塗布面への
塗布が、より確実に行なわれることとなる。尚、その確
認のために、検出器を付設するようにしてもよい。
によって基板10を鉛直姿勢に保持しているが、基板を前
方方向(図1上における左方向)又は後方方向(図1上
における右方向)へ適当角度だけ傾斜させた姿勢に保持
するようにしてもよい。また、上記した例では、基板10
を静止させた状態で塗布液槽14を下方向へ移動させるよ
うにしているが、基板と塗布液槽とは基板の縦方向に相
対的に移動させるようにすればよく、塗布液槽を静止さ
せた状態でステージに保持された基板を上方向へ移動さ
せるような構成としてもよい。また、上記説明では、塗
布始端側において、ステージ12に保持された基板10の被
塗布面と塗布液槽14の前面壁部16の前端面20との間の隙
間22に形成される液溜り44の上端が、基板10の被塗布面
の上端に位置し、その状態から塗布液槽14の移動が開始
されるとしたが、液溜り44の上端は、必ずしも厳密に基
板10の被塗布面の上端で規制される必要は無い。
板10の被塗布面に塗布液を塗布するには、まず、ステー
ジ12に真空吸着等によって基板10を固定する。そして、
所定量の塗布液28が注入された塗布液槽14を、その前面
壁部16の前端面20上の前記到達高さ位置Aと塗布液流出
路18の前端面側出口24との間に基板10の被塗布面の上端
が位置するように、かつ、基板10の被塗布面と前面壁部
16の前端面20との間に寸法Gの隙間22が形成されるよう
に、前述の制御装置の制御に基づき図示しない駆動機構
によって、例えば基板10から離間した位置から基板10に
向かって水平方向へ移動させ基板10に接近させる。尚、
この駆動機構は、前述のステージ12又は塗布液槽14を隙
間22が広がる方向へ移動させるための駆動機構と別に設
けてもよいし、或いは単一の駆動機構に両方の機能を持
たせて設けてもよい。また、このような駆動機構を稼働
する代わりに、制御装置の制御に基づき前記直動駆動機
構によって塗布液槽14を、ステージ12に保持された基板
10の上方から図5に示す矢印a方向に下降させて基板10
に接近させてもよく、さらに、制御装置による駆動機構
と直動駆動機構との稼働制御の組合せによって接近させ
てもよい。或いはまた、塗布液槽14を移動させて接近さ
せる代わりに、これを静止した状態で、ステージ12に基
板10を保持したまま基板10の方を塗布液槽14に接近させ
るようにしてもよい。何れにしても、この接近動作を行
なう場合、塗布液槽14内に所定量の塗布液28が前もって
注入されていても、圧力設定系30により塗布液槽14内の
圧力を、塗布液28が槽外へ流出しない圧力に設定、例え
ば大気開放状態にしておけば、塗布液槽14内から塗布液
流出路18を通って塗布液28が流出することはない。勿
論、塗布液槽14の前面壁部16の前端面20と基板10の被塗
布面との間に寸法Gの隙間22が形成された後に、塗布液
槽14内へ所定量の塗布液28を注入するようにしてもよい
し、或いはまた、寸法Gの隙間22を形成する過程で塗布
液槽14内へ所定量の塗布液28を注入するようにしてもよ
い。
加圧し、塗布液槽14内から塗布液流出路18を通って隙間
22へ塗布液を流出させ、隙間22に液溜り44の一部を形成
させた後、強制的に槽外へ塗布液が流出しないように塗
布液槽14内を大気開放状態にし、隙間22に帯状の液溜り
44を形成させる。或いは、隙間22が形成された後、塗布
液槽14内を帯状の液溜り44が形成されるまで加圧しても
よいし、また、隙間22の形成後、塗布液槽14内を大気開
放状態にして帯状の液溜り44を形成するようにしてもよ
い。また、塗布液槽14の前面壁部16の前端面20の下端等
から液溜り44の塗布液が流出しないで、かつ、隙間22へ
塗布液流出路18を通って塗布液槽14内の塗布液28が毛細
管作用等によって供給されるような槽内圧力だけで、或
いは、その槽内圧力と加圧、大気開放等との組合せで、
帯状の液溜り44を形成するようにしてもよい。その他、
どのような方法によって隙間22に帯状の液溜り44を形成
するようにしてもよいが、何れにしても、隙間22に帯状
の液溜り44が形成された以後は、液溜り44の塗布液が隙
間22から流出せず、かつ、後述する塗布途上において隙
間22に塗布液槽14から塗布液28が供給される圧力に塗布
液槽14内を調整しておく必要があり、例えば塗布液槽14
内を大気開放状態としておく。尚、このとき隙間22に形
成された帯状の液溜り44は、その下端が塗布液槽14の前
面壁部16の前端面20の下端で規制され、その上端が最良
の状態では基板10の被塗布面の上端で規制されることと
なる。
塗布液槽14の前面壁部16の前端面20と基板10の被塗布面
との間に寸法Gの隙間22を保ったまま、基板10の縦方向
(図1の矢印aの方向)へ塗布液槽14を移動させる。こ
の際、塗布液槽14の前面壁部16の前端面20上の前記到達
高さ位置Aが基板10の被塗布面の上端に到達する時点付
近を境として、それまでは、塗布液槽14の下方向への移
動に伴って面積が漸増した隙間22内へ毛細管作用等によ
り塗布液槽14内から塗布液流出路18を通って塗布液が供
給されることになって、隙間22に形成された液溜り44の
上端の移動が抑制される。そして、塗布液槽14の移動に
よる隙間22の増加度合いに塗布液槽14内からの塗布液の
供給が追い付かなくなった時点以降、或いは遅くとも、
前面壁部16の前端面20上の前記到達高さ位置Aが基板10
の被塗布面の上端位置に達する時点以降において、塗布
液槽14の移動に伴い、隙間22の液溜り44の上端が基板10
の被塗布面上を移動し始めて、図5に示すように、基板
10の被塗布面に塗布液が塗布されて塗布液膜48が形成さ
れ始める。さらに引き続いて塗布液槽14が下方向へ移動
することにより、基板10の被塗布面と塗布液槽14の前面
壁部16の前端面20との間の隙間22に液溜り44の上方の塗
布液の無い空間46が形成された状態で、液溜り44の上端
が下方向へ移動するとともに、隙間22の液溜り44の塗布
液が被塗布面に塗布されて消費される量に見合った量の
塗布液が塗布液槽14内から塗布液流出路18を通して毛細
管作用等により隙間22へ供給され、隙間22の液溜り44の
塗布液量が一定に保たれながら、基板10の被塗布面に塗
布液が塗布されていく。そして、隙間22における液溜り
44の上端が少なくとも塗布必要領域から外れる位置、例
えば図1において二点鎖線で示す基板10の下端近くまで
塗布液槽14を移動させた後停止させる。
端近くから下端近くまで移動することにより、基板10の
被塗布面の塗布必要領域に液溜り44の塗布液が接するこ
とになり、図5に示すように基板10の被塗布面に塗布液
が塗布されて塗布液膜48が形成される。
止して基板10の被塗布面への塗布液の塗布が終了する
と、ステージ12から基板10を取り外す。この際、塗布液
槽14をステージ12から離間する水平方向へ移動させる
か、ステージ12を塗布液槽14から離間する水平方向へ移
動させるようにすると、基板10の取外しが容易になる。
ステージ12から塗布済みの基板10が取り外されると、次
の基板10への塗布液塗布のために最初の工程へ戻る。
域に塗布液膜が形成された基板が得られるが、この塗布
装置では、上記したように、塗布始端側において、塗布
液槽14が停止した状態から移動し始め、塗布液槽14の移
動を開始してから或る時間が経過した時点から、すなわ
ち、前面壁部16の前端面20上の前記到達高さ位置Aがス
テージ12に保持された基板10の被塗布面の上端に達する
時点の前後から、隙間22に形成された液溜り44の上端の
移動が開始されて、基板10の被塗布面への塗布液の塗布
が開始される。従って、例えば図6に示すように塗布液
槽14の移動が開始されると同時に隙間22の液溜り44の上
端の移動が開始される場合に比べて、基板10の被塗布面
への塗布液の塗布が開始される時点における塗布液槽14
の移動速度と隙間22の液溜り44上端の移動速度との差が
無くなりもしくは最小となり、塗布開始時における液溜
り44上端の移動速度に関する低速領域の発生が抑制され
ることとなる。
特性、基板10の被塗布面や塗布液槽14の前面壁部16の前
端面20の濡れ性などの他、塗布液膜の膜厚を決定する変
動因子である、隙間22における液溜り44の上端の移動速
度に関し、塗布開始時における低速領域の発生が抑制さ
れることとなるので、基板10の被塗布面に塗布された塗
布液膜の膜厚が塗布始端近傍において許容範囲を外れて
非有効領域が発生する、といったことは生ぜず、或い
は、非有効領域を最小限に抑えることができ、基板10の
有効利用が図られる。
液溜り44が形成された状態で停止した塗布液槽14を矢印
aの方向へ移動させる際に、遅くとも、前面壁部16の前
端面20上の前記到達高さ位置Aがステージ12に保持され
た基板10の被塗布面の上端に達する時点までの間に、制
御装置によって直動駆動機構を制御することにより塗布
液槽14の移動速度が許容範囲になるように立ち上げてお
くようにすると、隙間22に形成された液溜り44の上端が
下方向へ移動し始める時点において、その液溜り44上端
の移動速度が許容範囲となるので、基板10の有効利用が
一層図られることとなる。尚、この場合の制御装置によ
る直動駆動機構の制御とは、制御装置による直動駆動機
構の逐次制御だけではなく、固有の能力として前記許容
範囲の移動速度を実現可能とする直動駆動機構を選定し
た場合における、制御装置による直動駆動機構の起動時
に係る稼働制御のみも含む。
方向へ移動させたとき、隙間22の液溜り44の塗布液は、
隙間22が広がって液溜り44が破壊されることにより、被
塗布面や前面壁部16の前端面20に付着しまた流下して、
以後の塗布に使用することができなくなる。そこで、塗
布液槽14をステージ12から離間させる前に、圧力設定系
30により塗布液槽14内を減圧状態とし、隙間22の液溜り
44の塗布液を塗布液流出路18を通し逆流させて塗布液槽
14内に回収するようにしてもよい。この回収の際には、
塗布液槽14の前面壁部16の前端面20の、少なくとも塗布
液流出路18の前端面側出口24から前端面20の上端までの
範囲が基板10の下端側から外れておらず、前端面20と基
板10の被塗布面との間に隙間22が形成されている状態に
しておく必要がある。
槽14は、基板10の被塗布面と前面壁部16の前端面20とに
よって形成される隙間22が前端面20の全域で一定の寸法
Gとなるように構成されているが、塗布液槽の前面壁部
の前端面の形状は、上記実施例で示したものに限定され
ない。その例を図7及び図8に示す。
の塗布液槽54は、その前面壁部56の前端面が、前端面下
部60aとこの前端面下部60aより後方側へ凹んだ前端面
上部60bとからなる段付き面に形成されている。前面壁
部56の前端面下部60aとステージ12に保持された基板10
の被塗布面との間に形成される下部隙間62aの寸法G
は、図1ないし図4に示した塗布装置における隙間22の
寸法Gと同一であり、前端面上部60bと被塗布面との間
に形成される上部隙間62bの寸法G1は、下部隙間62a
の寸法Gより大きくなる。そして、塗布液流出路58の前
端面側出口64が、前面壁部56の前端面下部60aと前端面
上部60bとの境界部に位置するように形成されている。
また、前面壁部56の前端面下部60aの下端は、塗布液流
出路58の前端面側出口64とその反対側の入口66との間の
高さに位置するように形成され、一方、前面壁部56の前
端面上部60bの上端は、前端面上部60bと基板10の被塗
布面との間の寸法G1の上部隙間62bを上方へ無限に延
長させたと仮定した場合に、前面壁部56に形成された塗
布液流出路58を通って上部隙間62b内へ流入した塗布液
が毛細管作用等によって上部隙間62b内を上昇するとき
の到達高さ位置Bより上方に位置するように形成されて
いる。従って、塗布液槽54を、ステージ12に保持された
基板10の被塗布面の上端が塗布液流出路58の前端面側出
口64と前面壁部56の前端面上部60b上の前記到達高さ位
置Bとの間に位置するように停止させた状態で、塗布液
槽54内に塗布液28を、その液面が塗布液流出路58の入口
66と前端面下部60aの下端との間の高さになるように注
入すると、塗布液槽54内から塗布液流出路58を通って隙
間62a、62b内へ流入した塗布液により、下端が前端面
下部60aの下端に位置し、上端が最良の状態としては基
板10の被塗布面の上端で規制された液溜り68が形成され
ることになる。尚、塗布液槽54内への塗布液28の注入
は、塗布液槽54を図7に示した状態に位置決めする前或
いはその位置決め操作の途上で行なうようにしてもよ
い。
置から塗布液槽54を、前面壁部56の前端面下部60a及び
前端面上部60bと基板10の被塗布面との間に寸法Gの下
部隙間62a及び寸法G1の上部隙間62bを保ったまま、
矢印aに示すように基板10の縦方向、すなわち基板10の
幅方向と直交する下方向へ、制御装置により直動駆動機
構を制御して直線的に移動させると、図1ないし図5に
示した塗布装置と同様にして、基板10の被塗布面への塗
布液の塗布が開始されることになる。この際、塗布液槽
54の前面壁部56の前端面上部60b上の前記到達高さ位置
Bが基板10の被塗布面の上端位置に達する時点を相前後
して、隙間62a、62bに形成された液溜り68の上端が下
方向へ移動し始める。そして、基板10の被塗布面と塗布
液槽54の前面壁部56の前端面上部60bとの間の上部隙間
62bに、液溜り68の上方の塗布液の無い空間が形成され
た状態で、塗布液槽54の移動に伴って、液溜り68の上端
が下方向へ移動することにより、基板10の被塗布面に塗
布液が塗布される。
作用効果を奏する塗布液槽の別の構成例を示す部分拡大
縦断面図である。この塗布液槽74では、その前面壁部76
の前端面が、その下端から塗布液流出路78の前端面側出
口84を僅かに過ぎた位置までの前端面下部80aと、前端
面側出口84を僅かに過ぎた位置から上端までの、前端面
下部80aより後方側へ凹んだ前端面上部80bとからなる
段付き面に形成されており、塗布液流出路78の出口84
が、前端面下部80aと基板10の被塗布面との間の下部隙
間82aに開口している。それ以外の構成は、図7に示し
た塗布液槽54と同じである。すなわち、前面壁部76の前
端面下部80aと基板10の被塗布面との間の下部隙間82a
の寸法Gは、図7に示した塗布液槽54における下部隙間
62aの寸法Gと同一であり、前端面上部80bと被塗布面
との間の上部隙間82bの寸法G2は、下部隙間82aの寸
法Gより大きくされている。また、前面壁部76の前端面
下部80aの下端は、塗布液流出路78の前端面側出口84と
その反対側の入口86との間の高さに位置するように形成
され、一方、前面壁部76の前端面上部80bの上端は、寸
法G2の上部隙間82bを上方へ無限に延長させたと仮定
した場合に塗布液が毛細管作用等によって上部隙間82b
内を上昇するときの到達高さ位置Cより上方に位置する
ように形成されている。そして、塗布液槽74を、ステー
ジ12に保持された基板10の被塗布面の上端が塗布液流出
路78の前端面側出口84と前面壁部76の前端面上部80b上
の前記到達高さ位置Cとの間に位置するように停止させ
た状態で、塗布液槽74内に塗布液28を所定量だけ注入し
たときに、塗布液槽74内から塗布液流出路78を通って隙
間82a、82b内へ流入した塗布液により、下端が前端面
下部80aの下端に位置し、上端が最良の状態としては基
板10の被塗布面の上端で規制された液溜り88が形成され
ることになる。
布液槽54、74の前面壁部56、76の前端面が、前端面下部
60a、80aとこの前端面下部60a、80aより凹んだ前端
面上部60b、80bとからなる段付き面に形成され、ステ
ージ12に保持された基板10の被塗布面と前端面上部60
b、80bとの間の隙間62b、82bが、被塗布面と前端面
下部60a、80aとの間の隙間62a、82aより広く形成さ
れるように構成しているが、このような構成にのみ限定
されるものではない。例えば、前端面を前端面上部と前
端面下部の2つだけから構成するのではなく2つ以上で
構成し、それぞれ基板の被塗布面との幅を異なる広さと
する構成としてもよく、或いは部分的に前端面上端側へ
行くに従って被塗布面との幅が広くなる形状をさらに加
える構成等を採用してもよい。その他、前端面として種
々の構成を採用することが可能である。また、図1ない
し図5並びに図7、図8に係る上記実施例では、塗布液
槽14、54、74の前面壁部16、56、76は、その上部が前方
へ突出して前端面20、前端面下部60a、80a及び前端面
上部60b、80bがそれぞれ形成されているが、前面壁部
の中間部が前方へ突出して前端面、前端面下部及び前端
面上部がそれぞれ形成されるようにしてもよい。
を示し、基板への塗布液塗布装置の要部の構成を示す部
分拡大縦断面図である。この図において、図1ないし図
5で使用した符号と同一符号を付したものについては、
上記した通りであり、その説明を省略する。
布装置と相違する点は、塗布液槽94の前面壁部96の前端
面100の上端位置である。すなわち、この塗布装置の塗
布液槽94では、前端面100と基板10の被塗布面との間の
寸法Gの隙間102を上方へ無限に延長させたと仮定した
場合に前面壁部96に形成された塗布液流出路98を通って
隙間102内へ流入した塗布液が毛細管作用等によって隙
間102内を上昇するときの到達高さ位置と塗布液流出路9
8の前端面側出口104との間に前面壁部96の前端面100の
上端が位置するように構成されている。塗布液槽94の前
面壁部96の下端は、図1ないし図5に示した装置と同
様、塗布液流出路98の前端面側出口104とその反対側の
入口106との間の高さに位置するように形成されてい
る。従って、塗布液槽94内に塗布液28を、その液面が塗
布液流出路98の入口106と前端面100の下端との間の高さ
に位置するように、すなわち図9中の範囲D内に位置す
るように注入したとき、塗布液槽94内から塗布液流出路
98を通って隙間102内へ流入した塗布液で隙間102に形成
される液溜り108は、その下端が前端面100の下端に位置
する。一方、塗布始端側において塗布液槽94は、図9に
示すように、ステージ12に保持された基板10の被塗布面
の上端が塗布液流出路98の前端面側出口104と前面壁部9
6の前端面100の上端との間に位置するように位置決め停
止した状態に配置されるため、隙間102に形成される液
溜り108の上端は、基板10の被塗布面の上端で規制され
ることとなる。これ以外の構成は、図1ないし図5に示
した塗布装置と同様であるため、その説明を省略する。
被塗布面に塗布液を塗布する操作は、図1ないし図5に
示した塗布装置を使用する場合と同様に行なわれるが、
塗布始端側において、図9に示したように、塗布液槽94
を、ステージ12に保持された基板10の被塗布面の上端が
塗布液流出路98の前端面側出口104と前面壁部96の前端
面100の上端との間に位置するように位置決め停止さ
せ、その状態から塗布液槽94を、前面壁部96の前端面10
0と基板10の被塗布面との間に寸法Gの隙間102を保った
まま、矢印aに示すように基板10の縦方向、すなわち基
板10の幅方向と直交する下方向へ、制御装置により直動
駆動機構を制御して直線的に移動させると、基板10の被
塗布面への塗布液の塗布が開始され、図10に示すよう
に、基板10の被塗布面に塗布液膜110が形成されること
となる。
始端側において塗布液槽94を、ステージ12に保持された
基板10の被塗布面の上端が前面壁部96の前端面100の上
端より上方に位置するように位置決め停止させた状態か
ら、基板10の縦方向への塗布液槽94の移動を開始させる
ようにした場合、塗布始端側においては、基板10の被塗
布面と塗布液槽94の前面壁部96の前端面100との間の隙
間102から液溜り108の塗布液の一部が上方へ流出して、
隙間102内の液溜り108が前面壁部96の前端面100の上端
からはみ出すことがある。この結果、塗布始端近傍にお
いて基板10の被塗布面に形成された塗布液膜の膜厚等の
塗布品質に不具合が発生する、といった問題が生じるこ
ととなる。
いて塗布液槽94を、ステージ12に保持された基板10の被
塗布面の上端が塗布液槽94の塗布液流出路98の前端面側
出口104と前面壁部96の前端面100の上端との間に位置す
るように位置決め停止させた状態から、基板10の縦方向
への移動を開始させるようにした場合、塗布開始時点に
おいては、隙間102内に流入した塗布液の上方への流動
は、上記したように基板10の被塗布面の上端で規制され
て、隙間102に形成された塗布液の液溜り108の上端が被
塗布面の上端の高さに位置し、基板10の移動を開始して
から或る時間が経過する時点まで、液溜り108の上端が
被塗布面の上端の高さ位置から変動しない。すなわち、
塗布液槽94の移動が開始すると、前面壁部96の前端面10
0と基板10の被塗布面とで形成される隙間102の面積は、
前面壁部96の前端面100の上端が被塗布面の上端位置に
達する時点までの間漸次増加するが、その漸次増加する
隙間102内へ、毛細管作用等により塗布液槽94内から塗
布液流出路98を通って流出した塗布液が流入し、それに
伴って隙間102に形成された液溜り108の体積は漸増する
が、液溜り108の上端は、被塗布面の上端の高さ位置か
ら変動しない。そして、塗布液槽94の移動による隙間10
2の増加度合いに塗布液槽94内からの塗布液の供給が追
い付かなくなった時点、或いは、遅くとも前面壁部96の
前端面100の上端位置が被塗布面の上端位置に達する時
点を境として、基板10の被塗布面と塗布液槽94の前面壁
部96の前端面100との間の隙間102に形成された液溜り10
8が前面壁部96の前端面100の下端と上端とで規制された
状態で、塗布液槽94の移動に伴って、液溜り108の上端
が下方向へ移動することにより、基板10の被塗布面に塗
布液が塗布される。
してから或る時間が経過した時点以降において、隙間10
2に形成された塗布液の液溜り108の上端が前面壁部96の
前端面100の上端で規制された状態で移動して基板10の
被塗布面に塗布液が塗布されることとなるが、塗布が開
始される時点の前後の時点までに、塗布液槽94が停止し
た状態から移動し始めた直後において発生する過渡的現
象の起こる時間が経過してしまうこととなる。この結
果、塗布液槽94の移動を開始してから或る時間が経過し
て、隙間102の液溜り108の上端が前面壁部96の前端面10
0の上端で規制された状態で下方向への移動を開始した
時点の前後においては、隙間102から液溜り108の塗布液
の一部が上方へ流出して隙間102内の液溜り108が前面壁
部96の前端面100の上端からはみ出す、といったことが
ない。従って、塗布始端近傍において基板10の被塗布面
に形成された塗布液膜の膜厚等の塗布品質に不具合が発
生することが防止されることとなる。
は、基板10の被塗布面と塗布液槽94の前面壁部96の前端
面100とによって形成される隙間102が、前端面100の全
域において一定の寸法Gとなるように、前端面100が形
成されているが、塗布液槽94の前面壁部96の前端面100
の形状は、図示例のものに限定されない。
図9及び図10にそれぞれ示した各塗布装置では、塗布
液槽14、54、74、94の前面壁部16、56、76、96に形成さ
れた塗布液流出路18、58、78、98は、その前端面側出口
24、64、84、104よりその反対側の入口26、66、86、106
が下方に位置するように傾斜している。また、塗布液槽
14、54、74、94の前面壁部16、56、76、96は、塗布液流
出路18、58、78、98の前端面側出口24、64、84、104と
その反対側の入口26、66、86、106との間の高さに前端
面20、前端面下部60a、80a又は前端面100の下端が位
置するように形成されている。そして、塗布液槽14、5
4、74、94の前面壁部16、56、76、96の前端面20、前端
面下部60a、80a又は前端面100の下端と塗布液流出路1
8、58、78、98の入口26、66、86、106との間の高さに塗
布液面が位置するように、塗布液槽14、54、74、94内に
塗布液28を注入して、基板10の被塗布面への塗布液の塗
布を行なうようにしている。しかしながら、塗布液流出
路の形成の仕方、塗布液槽の前面壁部の前端面下端と塗
布液流出路の前端面側出口及びその反対側の入口との位
置関係、塗布液槽内に注入される塗布液の液面高さの条
件などは、上記実施例の内容に限定されない。
出口とその反対側の入口とが同一高さに位置するように
水平方向に形成するようにしてもよいし、また、前端面
側出口よりその反対側の入口が上方に位置するように傾
斜させて形成するようにしてもよい。また、塗布液槽の
前面壁部の前端面下端を、塗布液流出路の前端面側出口
の反対側の入口より下方に位置するように形成してもよ
い。さらにまた、塗布液槽内に注入する塗布液の量につ
いても、液面が塗布液流出路の前端面側出口の反対側の
入口より上方に位置してさえおればよい。但し、何れの
場合においても、塗布終了過程では、その時の状態に応
じて塗布液槽の槽内圧力を適正値に設定しておくように
する。また、基板の被塗布面に塗布液を塗布する塗布途
上では、基板の被塗布面と塗布液槽の前面壁部の前端面
とで形成される隙間に、その上部に塗布液の無い空間を
有した状態で液溜りが形成され、或いは、隙間全域にお
いて塗布液の液溜りが形成されるように、かつ、この隙
間から液溜りの塗布液が流出しないように、さらに被塗
布面に塗布液が塗布されることによって消費された量に
応じてこの隙間に塗布液が供給されるように等々、上記
本発明の目的が達成されるように構成し条件設定するも
のとする。
図9及び図10にそれぞれ示した各塗布装置では、ガラ
ス基板等の透明の基板10に塗布液を塗布する場合におい
て、基板10の被塗布面の反対面側から、基板10の被塗布
面と塗布液槽14、54、74、94の前面壁部16、56、76、96
の前端面20、60a・60b、80a・80b、100との間の隙
間22、62a・62b、82a・82b、102に帯状の液溜り4
4、68、88、108が形成されたことを確認することができ
るように、ステージ12の縦方向の長さを、基板10の幅方
向と直交する方向すなわち縦方向の長さより短くして、
基板10を、その上端部分がステージ12の上端辺より突出
した状態でステージ12に保持させるようにしているが、
透明の基板の被塗布面の反対面側から液溜りを観察する
ことができるようにする構成は、上記実施例の内容に限
定されない。例えば、ステージの縦方向の長さを、基板
10の幅方向と直交する方向すなわち縦方向の長さより短
くすることなく、基板をステージに、基板の上端部分が
ステージの上端辺より突出した状態で保持させるように
してもよい。また、基板の被塗布面の塗布始端位置から
塗布終端位置に対応する範囲の大きさの貫通穴をステー
ジに穿設するようにしてもよいし、また、基板の被塗布
面の塗布始端位置に対応する範囲で貫通穴をステージに
穿設するようにしてもよい。さらに、ステージの少なく
とも必要部分を透明ガラス等の透明材料で形成するよう
にしてもよい。その他、種々の形態を採用することがで
きる。
記した通り、より確実に基板の被塗布面に塗布液を塗布
することができるように、塗布始端側において基板の被
塗布面と塗布液槽の前面壁部の前端面との間の隙間に帯
状の液溜りが形成されたことを確認してから、基板の被
塗布面への塗布液の塗布を開始することができるように
構成しているが、塗布始端側において基板の被塗布面と
塗布液槽の前面壁部の前端面との間の隙間に帯状の液溜
りが形成されたことを想定し、例えば、基板の被塗布面
と塗布液槽の前面壁部の前端面との間に所定寸法の隙間
を形成した後、予め設定した時間が経過した時点をもっ
て、前記隙間に帯状の液溜りが形成されたと想定し、そ
の後に塗布液槽を移動させて基板の被塗布面への塗布液
の塗布を開始するようにしても、何ら差し支えない。こ
の場合には、透明基板の被塗布面の反対面側から液溜り
を観察することができるようにするための上記した種々
の構成は、不要となる。
にも、塗布開始位置に帯状の液溜りが形成されているこ
とを確認することができる装置の構成例を示す部分拡大
縦断面図である。この塗布液槽114の基本構成は、図1
ないし図5に示した塗布液槽14と同様である。すなわ
ち、塗布液槽114は、その前面壁部116の前端面120とス
テージ12に保持された基板10の被塗布面との間に寸法G
の隙間122が形成されている。また、前面壁部116の前端
面120の下端が、塗布液流出路118の前端面側出口124と
その反対側の入口126との間の高さに位置するように形
成され、一方、前面壁部116の前端面120の上端が、隙間
122を上方へ無限に延長させたと仮定した場合に塗布液
が毛細管作用等によって隙間122内を上昇するときの到
達高さ位置A1より上方に位置するように形成されてい
る。また、塗布液槽114の前面壁部116の前端面120を除
く前壁面121は、それと基板10の被塗布面との間に形成
される隙間へ液溜り128の塗布液が毛細管作用等によっ
て流入しない形状に形成される。そして、遅くても隙間
122に帯状の液溜り128が形成された後においては、塗布
液槽114内は、その前面壁部116の前端面120の下端等か
ら塗布液が流出しない程度で、かつ、塗布途上において
寸法Gの隙間122に塗布液槽114内から塗布液28が供給さ
れる圧力に設定され、例えば大気開放状態に設定され
る。従って、隙間122に形成された液溜り128の下端は、
前面壁部116の前端面120の下端で規制されることとなっ
て、液溜り128の塗布液は、隙間122から流下することが
ない。そして、塗布始端側においては、図12に示すよ
うに、ステージ12に保持された基板10の被塗布面の上端
が、塗布液流出路118の前端面側出口124と前面壁部116
の前端面120上の前記到達高さ位置A1との間に位置する
ように、かつ、前面壁部116の前端面120と基板10の被塗
布面との間に寸法Gの隙間122が形成されるように、塗
布液槽114が位置決め停止させられる。この状態で、塗
布液槽114内に塗布液28を、その液面が塗布液流出路118
の入口126と前端面120の下端との間の高さになるように
注入したときに、塗布液槽114内から塗布液流出路118を
通って隙間122内へ流入した塗布液により、下端が前端
面120の下端に位置し上端が基板10の被塗布面の上端で
規制された液溜り128が形成される。
の少なくとも一部において前後方向に貫通した貫通穴13
2が形成されるとともに、その貫通穴132の前端側に、開
口面を閉塞するように透明ガラス板などの透明体134が
嵌め込まれ、その透明体134の前壁面によって前面壁部1
16の前端面120の一部が形成されている。そして、基板1
0の被塗布面側から透明体134を通し、隙間122における
液溜り128の上端の少なくとも一部を確認することがで
きるようになっている。
装置を使用して基板10の被塗布面への塗布液の塗布を行
なうときの操作は、図1ないし図5に示した塗布装置と
全く同様である。尚、この塗布装置は、基板が透明であ
る場合にも有効に使用することが可能である。また、塗
布液槽の基本構成は、図1ないし図5に示した塗布液槽
14と同様のものでなくてもよいことは勿論である。ま
た、図12に示した塗布装置では、図1ないし図5に示
した塗布装置と同様、ステージ12の縦方向の長さを、基
板10の幅方向と直交する方向すなわち縦方向の長さより
短くして、基板10を、その上端部分がステージ12の上端
辺より突出した状態でステージ12に保持させるようにし
ているが、このような構成に限定されるものではない。
そして、基板が透明である場合には、図12の塗布装置
において、例えば基板10の被塗布面の反対側に照明系を
配置し、塗布液槽114の前面壁部116の前端面120の一部
をなす透明体134を通して隙間122の液溜り128を観察す
ることができる構成とすることができるが、貫通穴をス
テージに穿設するなどの種々の形態において、基板10の
被塗布面の反対側に照明系を配置するような構成として
もよい。
装置を使用して基板に塗布液を塗布するようにすれば、
塗布液の有効利用が図られて塗布液使用量が少なくな
り、塗布液膜の膜厚均一性等の塗布品質の向上が図られ
る。また、この塗布装置は、小型化されて設置スペース
が少なくて済み、特に、近年において大型化する傾向に
あるLCD用ガラス基板に塗布液を塗布する場合などに
有利となり、また、構成も簡易で、塗布工程も比較的簡
便に行なうことができる。さらに、この塗布装置を使用
したときは、塗布液の汚れが生ぜず、またスピニング装
置におけるような基板表面上の塗布液の飛散もない。ま
た、この塗布装置では、被塗布基板の被塗布面に非接触
で塗布液の塗布が行なわれるため、基板の有効部分、例
えばLCD用ガラス基板では表示領域を形成する部分に
傷が付くことによって品質低下を来すといったような恐
れが無い。さらに、この塗布装置によると、膜厚の薄い
塗布液膜を基板表面に形成したり、膜厚のむらを最小限
に抑えることができる。そして、この塗布装置を使用す
れば、基板の被塗布面の塗布始端側において塗布液膜の
膜厚が薄くなって許容範囲を外れる非有効領域が発生す
る、といったことを防止ないしは可能な限り少なくする
ことができ、基板を最大限に有効に使用することができ
ることとなる。
用すれば、被塗布基板の被塗布面と塗布液槽の前面壁部
の前端面との間の隙間に形成された液溜りの上端と基板
の被塗布面との相対的移動が開始される時点、すなわ
ち、基板の被塗布面への塗布液の塗布(塗布液膜の形
成)が開始される時点においては、隙間内の液溜りの上
端と被塗布面とが許容速度範囲で相対的移動するため、
被塗布基板の被塗布面の塗布始端側における非有効領域
の発生を防止して、基板の有効利用が一層図られること
となる。また、塗布液槽と被塗布基板との相対的移動を
開始する際に、それらの相対移動速度を階段状に瞬時に
立ち上げたりする必要が無いため、塗布液槽と被塗布基
板とを相対的移動させる直動手段に負担の掛かるような
駆動制御を行なわなくて済む。
用すれば、請求項1に記載の発明による上記効果と同様
の効果が奏されるが、この塗布装置では、被塗布基板の
被塗布面と塗布液槽の前面壁部の前端面との間の隙間に
形成された液溜りが前面壁部の前端面の上端からはみ出
して塗布始端近傍において被塗布面に形成された塗布液
膜の膜厚等の塗布品質に不具合が発生する、といったこ
とを防止ないしは可能な限り少なくすることができ、基
板を最大限に有効に使用することができることとなる。
用すれば、被塗布基板の被塗布面と塗布液槽の前面壁部
の前端面との間の隙間に形成された液溜りの上端が前面
壁部の前端面上端で規制された状態で塗布液槽と基板の
被塗布面との相対的移動が開始される時点、すなわち、
基板の被塗布面への塗布液の塗布(塗布液膜の形成)が
開始される時点において、隙間内の液溜りの上端と被塗
布面とが許容速度範囲で相対的移動するため、被塗布基
板の被塗布面の塗布始端近傍における塗布液膜の膜厚等
の塗布品質の不具合の発生を防止して、基板の有効利用
が一層図られることとなる。また、塗布液槽と被塗布基
板との相対的移動を開始する際に、それらの相対移動速
度を階段状に瞬時に立ち上げたりする必要が無いため、
塗布液槽と被塗布基板とを相対的移動させる直動手段に
負担の掛かるような駆動制御を行なわなくて済む。
の塗布液塗布装置の要部の構成を示す縦断面図である。
の塗布液の塗布を行なっている途中の状態を示す部分拡
大縦断面図である。
液槽の移動開始位置を変えた場合の問題点を説明するた
めの部分拡大縦断面図である。
大縦断面図である。
部分拡大縦断面図である。
の塗布液塗布装置の要部の構成を示す縦断面図である。
への塗布液の塗布を行なっている途中の状態を示す部分
拡大縦断面図である。
布液槽の移動開始位置を変えた場合の問題点を説明する
ための部分拡大縦断面図である。
いし図5、図7及び図8とは異なる塗布液槽の別の構成
例を示す部分拡大縦断面図である。
図であって、塗布液槽の移動方向における各位置での塗
布液槽と被塗布基板との相対移動速度の変化、及び、基
板の被塗布面と塗布液槽の前面壁部の前端面との間の隙
間に形成された塗布液の液溜りの上端と被塗布基板との
相対移動速度の変化をそれぞれ示す線図である。
での塗布液膜の膜厚の変化を示す線図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 被塗布基板を鉛直姿勢又は傾斜した姿勢
に保持する基板保持手段と、 両端が閉塞され前記基板保持手段に保持された被塗布基
板の幅方向に延在する筒状をなし、前面壁部にそれを貫
通するように、多数の細管、多数の微小孔又はスリット
状細溝ノズルからなる塗布液流出路が幅方向にわたって
形成され、前記前面壁部の前端面が、基板保持手段に保
持された被塗布基板の被塗布面に非接触でかつ近接する
ように水平方向に配設され、前面壁部の前端面の上端
が、基板保持手段に保持された被塗布基板の被塗布面と
前面壁部の前端面との間の隙間を上方へ無限に延長させ
たと仮定した場合に前面壁部に形成された塗布液流出路
を通って流出し前記隙間内に流入した塗布液が少なくと
も毛細管作用によって隙間内を上昇するときの到達高さ
位置より上方に位置するように形成され、前面壁部の前
端面と被塗布基板の被塗布面との間に隙間を保ったまま
被塗布基板に対しその縦方向に相対的に移動自在に保持
された塗布液槽と、 この塗布液槽と前記基板保持手段に保持された被塗布基
板とを相対的に直線的に移動させる直動手段と、 塗布始端側において、前記基板保持手段に保持された被
塗布基板の被塗布面の上端が前記塗布液流出路の前端面
側出口と前記隙間内に流入し隙間内を上昇する塗布液の
前記到達高さ位置との間に位置するように、前記基板保
持手段に保持された被塗布基板と前記塗布液槽とを相対
的に位置決め停止させ、その状態から塗布液槽と被塗布
基板との相対的移動を開始させるように前記直動手段を
制御する制御手段とを備え、 前記塗布液槽内に塗布液を注入したときに、前記基板保
持手段に保持された被塗布基板の被塗布面と塗布液槽の
前面壁部の前端面との間の隙間に、前記塗布液流出路を
通って流出した塗布液の液溜りが形成され、その隙間に
おける液溜りの塗布液が被塗布基板の被塗布面に塗布さ
れて消費される量に応じ、塗布液槽内の塗布液が塗布液
流出路を通って供給されるようにした、基板への塗布液
塗布装置。 - 【請求項2】 塗布始端側において塗布液槽が停止した
状態から塗布液槽と被塗布基板との相対的移動を開始し
た際に、遅くとも、基板保持手段に保持された被塗布基
板の被塗布面の上端が、被塗布面と前面壁部の前端面と
の間の隙間を上方へ無限に延長させたと仮定した場合に
塗布液流出路を通って流出し前記隙間内に流入した塗布
液が少なくとも毛細管作用によって隙間内を上昇すると
きの到達高さ位置に相対的に達する時点までの間に、塗
布液槽と被塗布基板の被塗布面との相対移動速度が許容
範囲に立ち上がるように、制御手段による直動手段の制
御が行なわれるようにした請求項1記載の、基板への塗
布液塗布装置。 - 【請求項3】 被塗布基板を鉛直姿勢又は傾斜した姿勢
に保持する基板保持手段と、 両端が閉塞され前記基板保持手段に保持された被塗布基
板の幅方向に延在する筒状をなし、前面壁部にそれを貫
通するように、多数の細管、多数の微小孔又はスリット
状細溝ノズルからなる塗布液流出路が幅方向にわたって
形成され、前記前面壁部の前端面が、基板保持手段に保
持された被塗布基板の被塗布面に非接触でかつ近接する
ように水平方向に配設され、前面壁部の前端面の上端
が、基板保持手段に保持された被塗布基板の被塗布面と
前面壁部の前端面との間の隙間を上方へ無限に延長させ
たと仮定した場合に前記塗布液流出路を通って流出し前
記隙間内に流入した塗布液が少なくとも毛細管作用によ
って隙間内を上昇するときの到達高さ位置と塗布液流出
路の前端面側出口との間に位置するように形成され、前
面壁部の前端面と被塗布基板の被塗布面との間に隙間を
保ったまま被塗布基板に対しその縦方向に相対的に移動
自在に保持された塗布液槽と、 この塗布液槽と前記基板保持手段に保持された被塗布基
板とを相対的に直線的に移動させる直動手段と、 塗布始端側において、前記基板保持手段に保持された被
塗布基板の被塗布面の上端が前記塗布液流出路の前端面
側出口と前記前面壁部の前端面の上端との間に位置する
ように、前記基板保持手段に保持された被塗布基板と前
記塗布液槽とを相対的に位置決め停止させ、その状態か
ら塗布液槽と被塗布基板との相対的移動を開始させるよ
うに前記直動手段を制御する制御手段とを備え、 前記塗布液槽内に塗布液を注入したときに、前記基板保
持手段に保持された被塗布基板の被塗布面と塗布液槽の
前面壁部の前端面との間の隙間に、前記塗布液流出路を
通って流出した塗布液の液溜りが形成され、その隙間に
おける液溜りの塗布液が被塗布基板の被塗布面に塗布さ
れて消費される量に応じ、塗布液槽内の塗布液が塗布液
流出路を通って供給されるようにした、基板への塗布液
塗布装置。 - 【請求項4】 塗布始端側において塗布液槽が停止した
状態から塗布液槽と被塗布基板との相対的移動を開始し
た際に、遅くとも、基板保持手段に保持された被塗布基
板の被塗布面の上端が、塗布液槽の前面壁部の前端面の
上端に相対的に達する時点までの間に、塗布液槽と被塗
布基板の被塗布面との相対移動速度が許容範囲に立ち上
がるように、制御手段による直動手段の制御が行なわれ
るようにした請求項3記載の、基板への塗布液塗布装
置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31597394A JP3267819B2 (ja) | 1994-11-24 | 1994-11-24 | 基板への塗布液塗布装置 |
US08/464,080 US5688324A (en) | 1994-07-15 | 1995-06-05 | Apparatus for coating substrate |
KR1019950015254A KR0157707B1 (ko) | 1994-07-15 | 1995-06-09 | 기판도포장치 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31597394A JP3267819B2 (ja) | 1994-11-24 | 1994-11-24 | 基板への塗布液塗布装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08141463A JPH08141463A (ja) | 1996-06-04 |
JP3267819B2 true JP3267819B2 (ja) | 2002-03-25 |
Family
ID=18071813
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31597394A Expired - Fee Related JP3267819B2 (ja) | 1994-07-15 | 1994-11-24 | 基板への塗布液塗布装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3267819B2 (ja) |
-
1994
- 1994-11-24 JP JP31597394A patent/JP3267819B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08141463A (ja) | 1996-06-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR0157707B1 (ko) | 기판도포장치 | |
US5455062A (en) | Capillary device for lacquering or coating plates or disks | |
WO1994027737A1 (fr) | Procede et appareil pour l'application d'un liquide | |
JP2015192984A (ja) | 塗布装置及び塗布方法 | |
JP3267819B2 (ja) | 基板への塗布液塗布装置 | |
KR0149567B1 (ko) | 도포장치 및 도포방법 | |
JP3267822B2 (ja) | 基板への塗布液塗布装置 | |
JPH11221509A (ja) | 塗布装置 | |
KR101009042B1 (ko) | 약액 분사 노즐 및 이를 이용한 감광액 도포 장치 | |
TWI276474B (en) | Manufacturing method for substrates with resist films | |
US5009933A (en) | Method and apparatus for coating thin liquid film on plate surface | |
JP3492771B2 (ja) | 基板への塗布液塗布装置 | |
JP3383093B2 (ja) | 基板への塗布液塗布装置 | |
JPH08103710A (ja) | 基板への塗布液塗布装置 | |
JP3638302B2 (ja) | 基板への塗布液塗布装置及び塗布方法 | |
JP2000126664A (ja) | スリットコート式塗布装置とスリットコート式塗布方法 | |
JP3672377B2 (ja) | 基板処理装置 | |
KR20090124450A (ko) | 약액 분사 노즐 및 이를 이용한 감광액 도포 장치 | |
KR101523093B1 (ko) | 마스크 블랭크의 제조 방법 및 도포 장치 | |
JPH0736195A (ja) | 基板現像装置 | |
JP2021084066A (ja) | 塗布装置及び塗布方法 | |
JP4934892B2 (ja) | 塗布装置および塗布方法 | |
JP2003126749A (ja) | 塗布装置および塗布方法 | |
JP2004230361A (ja) | スリットダイコーターヘッド | |
JPH07112151A (ja) | 基板への塗布液塗布装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090111 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090111 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100111 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100111 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100111 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100111 Year of fee payment: 8 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |