JP3267543B2 - チューブ材拡管用の治具 - Google Patents

チューブ材拡管用の治具

Info

Publication number
JP3267543B2
JP3267543B2 JP34279797A JP34279797A JP3267543B2 JP 3267543 B2 JP3267543 B2 JP 3267543B2 JP 34279797 A JP34279797 A JP 34279797A JP 34279797 A JP34279797 A JP 34279797A JP 3267543 B2 JP3267543 B2 JP 3267543B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diameter
attachment
tube material
shaft portion
jig
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP34279797A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11169975A (ja
Inventor
一雄 梓澤
少春 呉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Flowell Corp
Original Assignee
Flowell Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Flowell Corp filed Critical Flowell Corp
Priority to JP34279797A priority Critical patent/JP3267543B2/ja
Publication of JPH11169975A publication Critical patent/JPH11169975A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3267543B2 publication Critical patent/JP3267543B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Hand Tools For Fitting Together And Separating, Or Other Hand Tools (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、継手本体に嵌合す
べきチューブ材の端部を拡管するためのチューブ材拡管
用の治具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のチューブ材拡管用の治具として
は、例えば、図13〜図15にそれぞれ示すようなもの
がある。
【0003】すなわち、図13に示す治具は、その内径
が小径のチューブ材に適用されるものであり、図14に
示す治具は、その内径が大径のチューブ材に適用される
ものである。各々の基台1にはアタッチメント2が立設
され、アタッチメント2の先端部には細径軸部3が形成
され、基端部には太径軸部4が形成され、細径軸部3
は、挿入すべきチューブ材の内径とほぼ同じに、太径軸
部4は、チューブ材が外嵌する継手本体の被外嵌部の径
とほぼ同じに成っている。チューブ材が押し込まれて、
チューブ材が大径軸部4に外嵌すると、チューブ材は、
継手本体の被外嵌部とほぼ同じ径に拡管される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のチューブ材拡管用の治具では、チューブ材が
大径軸部4に外嵌して、チューブ材が継手本体の被外嵌
部とほぼ同じ径に拡管された場合に、チューブ材を治具
から抜き出すと、図15に示すように、スプリングバッ
クにより、チューブ材の端縁の径が縮径してしまい、継
手本体の被外嵌部に嵌合し難くなる。
【0005】また、ヒータによりチューブ材を加熱して
チューブ材の変形を容易にし、加熱したチューブ材を大
径軸部4に外嵌し、チューブ材を外嵌した状態に30秒
程度維持して室温に冷まし、その後に抜き出すようにし
て、スプリングバックを無くすことが考えられるが、チ
ューブ材を加熱し、かつ、室温に冷やす時間がかかる分
だけ、作業性が良くない、また、作業現場でヒータを使
うと、作業現場が塵埃などで汚染される要因になり、ま
た、電源の必要性から作業現場が限られるという問題点
があった。本発明は、このような従来の技術の問題点に
着目してなされたもので、作業性を向上することがで
き、また、作業現場の汚染を防止することができ、さら
に、電源を有する作業現場に限定することのないチュー
ブ材拡管用の治具を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存
する。 [1]継手本体(10)の被外嵌部に外嵌すべきチュー
ブ材(T)の端部を拡管するためのチューブ材(T)拡
管用の治具(20)において、前記治具(20)は、ア
タッチメント(40)を備え、前記アタッチメント(4
0)は、細径軸部(42)、太径軸部(44)および、
フレア部(46)を有し、前記アタッチメント(40)
の細径軸部(42)は、該アタッチメント(40)の先
端部に位置していて、その径が該チューブ材(T)の端
部の内径とほぼ同じに成形されており、前記アタッチメ
ント(40)の太径軸部(44)は、該アタッチメント
(40)の中間部に位置していて、その径が前記継手本
体(10)の被外嵌部の径とほぼ同じに成形されてお
り、前記アタッチメント(40)のフレア部(46)
は、該アタッチメント(40)の基端部に位置してい
て、その径が該基端側へ向かって前記太径軸部(44)
の径より徐々に大きくなるように成形されており、前記
チューブ材(T)の端縁がスプリングバックによって前
記太径軸部(44)により拡管された径とほぼ同じ径に
縮径するように、前記チューブ材(T)の端縁を前記太
径軸部(44)の径以上に広げることを特徴とするチュ
ーブ材(T)拡管用の治具(20)。
【0007】[2]継手本体(10)の被外嵌部に外嵌
すべきチューブ材(T)の端部を拡管するためのチュー
ブ材(T)拡管用の治具(20)において、前記治具
(20)は、治具本体(21)、クランプ(30)、ア
タッチメント(40)、および駆動機構(50)を備
え、前記治具本体(21)は、前記クランプ(30)と
前記アタッチメント(40)の少なくとも一方を、前記
クランプ(30)と前記アタッチメント(40)の他方
に対して近接した位置と離間した位置とに案内可能に支
持し、前記クランプ(30)は、前記チューブ材(T)
の端部が前記アタッチメント(40)の先端部に対向す
るように前記チューブ材(T)を把持し、前記アタッチ
メント(40)は、細径軸部(42)、太径軸部(4
4)および、フレア部(46)を有し、前記アタッチメ
ント(40)の細径軸部(42)は、該アタッチメント
(40)の先端部に位置していて、その径が該チューブ
材(T)の端部の内径とほぼ同じに成形されており、前
記アタッチメント(40)の太径軸部(44)は、該ア
タッチメント(40)の中間部に位置していて、その径
が前記継手本体(10)の被外嵌部の径とほぼ同じに成
形されており、前記アタッチメント(40)のフレア部
(46)は、該アタッチメント(40)の基端部に位置
していて、拡径すべきチューブ材(T)の端縁がスプリ
ングバックによって前記太径軸部(44)により拡管さ
れた径とほぼ同じ径に縮径するように、前記フレア部
(46)の径が前記アタッチメント(40)の基端側へ
向かって前記太径軸部(44)の径より徐々に大きくな
るように成形されており、前記駆動機構(50)は、前
記クランプ(30)と前記アタッチメント(40)との
少なくとも一方を、前記クランプ(30)と前記アタッ
チメント(40)の他方に対して近接させて、前記チュ
ーブ材(T)の端部に前記アタッチメント(40)の細
径軸部(42)からフレア部(46)に至る部分を挿入
することを特徴とするチューブ材(T)拡管用の治具
(20)。
【0008】[3]継手本体(10)の被外嵌部に外嵌
すべきチューブ材(T)の端部をアタッチメント(4
0)により拡管するチューブ材(T)の拡管方法におい
て、その先端部に形成され、前記チューブ材(T)の端
部の内径とほぼ同じ径の細径軸部(42)、その中間部
に形成され、前記継手本体(10)の被外嵌部の径とほ
ぼ同じ径の太径軸部(44)および、その基端部に形成
され、該基端側へ向かって前記太径軸部(44)の径よ
り徐々に大きくなる径のフレア部(46)を有するアタ
ッチメント(40)を治具本体(21)に支持し、前記
アタッチメント(40)の先端部に前記チューブ材
(T)の端部を対向させ、前記チューブ材(T)の端部
に前記アタッチメント(40)の細径軸部(42)から
フレア部(46)に至る部分を挿入し、前記チューブ材
(T)の端部を前記アタッチメント(40)から抜き出
すと、前記チューブ材(T)の端縁が前記太径軸部(4
4)により拡管された径とほぼ同じ径に縮径することを
特徴とするチューブ材(T)の拡管方法。
【0009】次に、前記各項に記載された発明の作用に
ついて説明する。[1]に記載のチューブ材(T)拡管
用の治具(20)では、チューブ材(T)の端部がアタ
ッチメント(40)の先端部に対向するようにし、チュ
ーブ材(T)の端部にアタッチメント(40)の細径軸
部(42)からフレア部(46)に至る部分を簡易に挿
入する。
【0010】チューブ材(T)の端部にアタッチメント
(40)の細径軸部(42)からフレア部(46)に至
る部分を挿入すれば、フレア部(46)によりチューブ
材(T)の端縁が拡径した状態に変形するが、チューブ
材(T)の端部をアタッチメント(40)から抜き出せ
ば、チューブ材(T)の端縁がスプリングバックによっ
て所望の内径に縮径する。
【0011】それにより、チューブ材(T)を加熱した
り、冷やしたりする工程が削減され、施工時間が短縮さ
れ、作業性が向上する。また、チューブ材(T)を加熱
するためのヒータが不要になり、作業現場において、ヒ
ータによる塵埃の発生がなく、ヒータ用の電源が不要に
なる。
【0012】[2]に記載のチューブ材(T)拡管用の
治具(20)では、チューブ材(T)の端部がアタッチ
メント(40)の先端部に対向するように、クランプ
(30)によりチューブ材(T)を把持する。次に、駆
動機構(50)により、クランプ(30)とアタッチメ
ント(40)との少なくとも一方を、クランプ(30)
とアタッチメント(40)の他方に対して近接させるよ
うにすれば、チューブ材(T)の端部にアタッチメント
(40)の細径軸部(42)からフレア部(46)に至
る部分を簡易に挿入することができる。
【0013】チューブ材(T)の端部にアタッチメント
(40)の細径軸部(42)からフレア部(46)に至
る部分を挿入すれば、フレア部(46)によってチュー
ブ材(T)の端縁が拡径した状態に変形するが、チュー
ブ材(T)の端部をアタッチメント(40)から抜き出
せば、チューブ材(T)の端縁がスプリングバックによ
って所望の内径に縮径する。
【0014】それにより、チューブ材(T)を加熱した
り、冷やしたりする工程が削減され、施工時間が短縮さ
れ、作業性が向上する。また、チューブ材(T)を加熱
するためのヒータが不要になり、作業現場において、ヒ
ータによる塵埃の発生がなく、ヒータ用の電源が不要に
なる。
【0015】[3]に記載のチューブ材(T)の拡管方
法では、同じく、チューブ材(T)の端部にアタッチメ
ント(40)の細径軸部(42)からフレア部(46)
に至る部分を挿入すれば、フレア部(46)によりチュ
ーブ材(T)の端縁が拡径した状態に変形するが、フレ
ア部(46)は、チューブ材(T)の端縁のスプリング
バックを考慮して形成されているので、チューブ材
(T)の端部をアタッチメント(40)から抜き出せ
ば、チューブ材(T)の端縁が所望の内径に縮径する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の一実
施の形態を説明する。各図は本発明の一実施の形態を示
している。図1は、本発明の一実施の形態に係るチュー
ブ材拡管用の治具のアタッチメントの正面図である。図
2は同じく、チューブ材拡管用の治具の正面図である。
図3は同じく、チューブ材拡管用の治具の部分正面図で
ある。図4は同じく、チューブ材拡管用の治具の部分正
面図である。
【0017】図1〜図4に示すように、チューブ材Tの
端部を拡管するためのチューブ材拡管用の治具20は、
治具本体21、クランプ30、アタッチメント40、お
よび駆動機構50を備えている。
【0018】治具本体21は、ブロック部22および、
ハンドル部25が一体的に形成され、ブロック部22内
にはガイド孔23が形成されている。また、ブロック部
22の下面には連結バー24が延設されており、連結バ
ー24の延設端にクランプ30が装着されている。
【0019】ブロック部22のガイド孔23には、駆動
機構50を構成するガイドロッド51が往復動可能に嵌
合しており、ガイドロッド51の先端面にはねじ孔が形
成され、そのねじ孔にアタッチメント40が螺着されて
いる。ガイドロッド51を介して、アタッチメント40
がクランプ30に対して近接する近接位置と離間する離
間位置とに出退可能に構成している。
【0020】アタッチメント40は、円板形状の基部4
1に、その先端から基部41側にかけて細径軸部42、
太径軸部44および、フレア部46が一体的に形成され
て成る。細径軸部42は、その径がチューブ材Tの端部
の内径とほぼ同じに成形されている。また、太径軸部4
4は、その径が継手本体10の嵌合する部位の径とほぼ
同じに成形されている。さらに、フレア部46は、その
径が基部41側へ向かって太径軸部44の径より徐々に
大きくなるように成形されている。
【0021】また、細径軸部42と太径軸部44との間
はテーパ軸部43に成っている。また、基部41のフレ
ア部46とは反対の面には、ガイドロッド51のねじ孔
に螺合するネジ軸48が刻設されている。
【0022】駆動機構50は、レバー部材52を有して
おり、レバー部材52は上下方向の中間部がブロック部
22に枢着され、レバー部材52の上端部がガイドロッ
ド51の基端部に連結され、レバー部材52の下端部の
引き操作により、ガイドロッド51を介して、アタッチ
メント40が近接位置と離間位置とに駆動可能に構成さ
れている。
【0023】また、ガイド孔23の内壁とガイドロッド
51との間の隙間には圧縮ばね53が配され、圧縮ばね
53により、アタッチメント40が離間位置に移動する
方向へ付勢されている。図3および図4に示すように、
アタッチメント40が近接位置に移動した際には、チュ
ーブ材Tの端部は、アタッチメント40の細径軸部42
からフレア部46に至る部分に挿入される。
【0024】また、アタッチメント40は、太径軸部4
4とフレア部46とを明確に区別することなく、図8に
示す変形例のアタッチメント140のように、太径軸部
44とフレア部46とに相当する部位、連続的に徐々に
拡径する一つのテーパ軸部146に成るよう形成しても
よい。
【0025】図5は、本発明の一実施の形態に係るチュ
ーブ材拡管用の治具のクランプの要部断面図である。図
6は同じく、チューブ材拡管用の治具のクランプの正面
図である。
【0026】図5〜図6に示すように、クランプ30
は、チューブ材Tを把持して、チューブ材Tの端部がア
タッチメント40の先端部に対向した状態に拘束するも
のである。クランプ30は、下クランプ部32、上クラ
ンプ部34、ダイヤル部36およびバネ部38を有して
いる。
【0027】下クランプ部32の下面部には、連結バー
24の延設端部に嵌着される嵌合凹部32aが形成され
ている。また、下クランプ部32の上面部には、把持す
べきチューブ材Tの外径にほぼ相当する径の半円形断面
溝32bが形成されている。半円形断面溝32bの溝面
には、ゴム材が貼着されている。
【0028】同じように、上クランプ部34の下面部に
は、把持すべきチューブ材Tの外径にほぼ相当する径の
半円形断面溝34bが形成されている。半円形断面溝3
4bの溝面には、ゴム材が貼着されている。
【0029】下クランプ部32には上クランプ部34が
開閉可能に枢着されている。上クランプ部34が閉じ位
置に揺動することで、下クランプ部32の半円形断面溝
32bと上クランプ部34の半円形断面溝34bとで、
チューブ材Tを上下から挟み付けるように構成されてい
る。
【0030】ダイヤル部36は、回転中心軸となるダイ
ヤル軸部37を有していて、ダイヤル軸部37には、軸
線方向にねじ孔(図示省略)が形成され、ねじ孔の入口
周縁には鍔部37aが形成されている。ダイヤル軸部3
7のねじ孔は、ロッド部材39の上部端に刻設されたね
じ軸部39aに螺合している。
【0031】また、下クランプ部32には、ロッド部材
39の下端部がピン部材33により回動可能に枢着され
ている。上クランプ部34には凹溝34aが形成されて
いる。ロッド部材39が凹溝34aに凹入し、ダイヤル
部36の鍔部37aが凹溝34aの溝周縁部に対向し
て、ダイヤル部36を回転することにより、ダイヤル部
36の鍔部37aが凹溝34aの溝周縁部を押圧して、
上クランプ部34を閉じ位置に拘束するように成ってい
る。バネ部38は、ダイヤル部36のダイヤル軸部37
を付勢して、ダイヤル部36のガタつきを防止してい
る。
【0032】図7は、本発明の一実施の形態に係るチュ
ーブ材と継手との嵌合関係を示す断面図である。図7に
示すように、本チューブ材Tの継手は、フッ素樹脂製の
継手本体10と、同じく、フッ素樹脂製のナット部材1
5とから成る。継手としては、フッ素樹脂製のものであ
る。
【0033】フッ素樹脂としては、耐薬品性に優れた特
性を有する「PTFE(ポリテトラフルオロエチレ
ン)」と「PFA(テトラフルオロエチレン/パーフル
オロアルキルビニルエーテル共重合体)」とが挙げられ
る。また、チューブ材TにはPFAのフッ素樹脂が用い
られている。
【0034】ナット部材15は、いわゆる袋ナットであ
り、そのねじ孔16の奥側にねじ軸に直交する袋部であ
る奥壁17を有している。ナット部材15のねじ孔16
の入口側には雌ねじ部18が刻設され、ナット部材15
の奥壁17にチューブ材を奥壁16側からねじ孔16内
へ差し込むための差込孔19が穿設されている。
【0035】継手本体10は、ナット部材15のねじ孔
16の奥側へ挿入される先端部11に被外嵌部12が形
成されている。被外嵌部12には、ナット部材15の差
込孔19を通ってねじ孔16内に差し込まれたチューブ
材Tの一端部が拡径した状態で外嵌する。したがって、
ねじ孔16内に差し込まれたチューブ材Tの一端部は、
一般外径部T1、被外嵌部12に外嵌する大径の拡径部
T2、および、一般外径部T1と拡径部T2とを繋ぐ中
間部である段差部T3から成っている。
【0036】継手本体10の先端部11には、被外嵌部
12に続いて、雌ねじ部18に螺合する雄ねじ部13が
刻設されている。継手本体10には、チューブ材Tの内
径とほぼ同じ孔径で、ねじ軸方向へ貫通する貫通孔14
aが穿設されている。
【0037】図9は、本発明の一実施の形態に係るチュ
ーブ材と継手との寸法関係の一つの例を示す図である。
図9(a)は継手本体10の正面図であり、図9(b)
はアタッチメント40の正面図であり、図9(c)は、
アタッチメント40の変形例の正面図である。
【0038】図9に示すように、継手本体10の被外嵌
部12の外径(φA)に対して、アタッチメント40の
太径軸部44の外径(φB)は僅かに大きく設定されて
いる。また、同じく継手本体10の被外嵌部12の外径
(φA)に対して、変形例のアタッチメント140のテ
ーパ軸部146の先端外径(φC×φD)も大きめに設
定されている。
【0039】次に、前記発明の作用について説明する。
クランプ30の上クランプ部34を開いて、下クランプ
部32の半円形断面溝32bにチューブ材Tの端部を嵌
め込み、上クランプ部34を閉じて、上クランプ部34
の半円形断面溝34bと下クランプ部32の半円形断面
溝32bとにより、チューブ材Tの端部を上下から挟み
込む。このとき、ロッド部材39は上クランプ部34の
凹溝34aに凹入されてなく、クランプ30は非クラン
プ状態にある。
【0040】次に、ロッド部材39をピン部材33を中
心にして回動して、ロッド部材39を凹溝34aに凹入
させ、ダイヤル部36を回転して、ダイヤル軸部37の
鍔部37aが凹溝34aの溝周縁を凹圧するクランプ状
態にし、下クランプ部32と上クランプ部34とでチュ
ーブ材Tの端部を把持する。それにより、チューブ材T
の端部がアタッチメント40の先端部(細径軸部42)
に対向した状態にチューブ材Tが拘束される。
【0041】次に、ハンドル部25を持ち、駆動機構5
0のレバー部材52に手を掛け、圧縮ばね53の付勢力
に抗してレバー部材52を引くと、レバー部材52の上
端部がガイドロッド51を突出し、アタッチメント40
がクランプ30に対して近接する。それにより、図3に
示すように、チューブ材Tの端部がアタッチメント40
の細径軸部42に挿入された状態になる。
【0042】さらに、圧縮ばね53の付勢力に抗してレ
バー部材52を引くと、図4に示すように、チューブ材
Tの端部がアタッチメント40の太径軸部44からフレ
ア部46に至る部分に挿入する。このとき、アタッチメ
ント40側のチューブ材Tへの押し込み力が、チューブ
材Tに対するクランプ30側の摩擦力より大きいため
に、チューブ材Tの端部が移動してしまう場合には、再
度、チューブ材Tの端部をクランプし直せばよい。
【0043】アタッチメント40を完全に挿入した後
に、レバー部材52から手を離せば、圧縮ばね53の付
勢力によりガイドロッド51が没入し、アタッチメント
40の細径軸部42からフレア部46に至る部分がチュ
ーブ材Tの端部から抜ける。チューブ材Tの端部にアタ
ッチメント40が堅く嵌合していて、圧縮ばね53の付
勢力のみで抜けない場合には、手を使ってアタッチメン
ト40をチューブ材Tの端部から抜き出せばよい。
【0044】チューブ材Tの端部にアタッチメント40
の細径軸部42からフレア部46に至る部分を挿入すれ
ば、太径軸部44によりチューブ材Tの端部が拡径し、
さらに、フレア部46によりチューブ材Tの端縁がスカ
ート形状に変形するが、チューブ材Tの端部をアタッチ
メント40から抜き出せば、チューブ材Tの端縁がスプ
リングバックによって、太径軸部44により拡管された
径とほぼ同じ径に縮径する。それにより、チューブ材T
を加熱したり、また、室温に冷やしたりする必要性がな
くなり、加熱等の工程が削減され、施工時間が短縮され
る。
【0045】なお、図10および図11は、本発明の他
の実施の形態を示している。クランプ130はファスナ
131および係合溝部材132を有し、ファスナ131
は、レバー133およびフック134を有している。レ
バー133の上端部が下クランプ部32に揺動可能に枢
着され、係合溝部材132は、上クランプ部34に固着
されている。フック134は、逆U字形状に形成されて
いる。フック134を係合溝部材132に係合し、レバ
ー133を押し下げるように揺動すれば、下クランプ部
32の半円形断面溝32bと上クランプ部34の半円形
断面溝34bとで、チューブ材Tを上下から挟み付ける
ように構成されている。
【0046】また、図12は、本発明の他の実施の形態
を示している。駆動機構150は、ハンドル151を正
逆回転すると、スライドネジ152によってスライド軸
153が出没して、アタッチメント40が進退するよう
に構成されている。さらに、駆動機構としては、回転運
動をアタッチメント40のスライド運動に変えるトッグ
ルリンクを用いたものであっても良い。
【0047】
【発明の効果】本発明にかかるチューブ材拡管用の治具
によれば、チューブ材の端部にアタッチメントの細径軸
部からフレア部に至る部分を挿入すれば、フレア部によ
ってチューブ材の端縁が拡径した状態に変形するが、チ
ューブ材の端部をアタッチメントから抜き出せば、チュ
ーブ材の端縁がスプリングバックによって所望の内径に
縮径するようにしたので、アタッチメントをチューブ材
に挿入し易く且つ抜き出した後のスプリングバックを防
止するための、チューブ材を加熱したり、冷やしたりす
る工程が削減され、施工時間が短縮され、作業性が向上
する。また、チューブ材を加熱するためのヒータが不要
になり、作業現場において、ヒータによる塵埃の発生が
なく、ヒータ用の電源を不要にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るチューブ材拡管用
の治具のアタッチメントの正面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るチューブ材拡管用
の治具の正面図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係るチューブ材拡管用
の治具の部分正面図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係るチューブ材拡管用
の治具の部分正面図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係るチューブ材拡管用
の治具のクランプの要部断面図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係るチューブ材拡管用
の治具のクランプの正面図である。
【図7】本発明の一実施の形態に係るチューブ材と継手
との嵌合関係を示す断面図である。
【図8】本発明の一実施の形態に係るチューブ材拡管用
の治具のアタッチメントの変形例を示す正面図である。
【図9】本発明の一実施の形態に係るチューブ材と継手
との寸法関係を示す図である。
【図10】本発明の他の実施の形態に係るチューブ材拡
管用の治具のクランプの正面図である。
【図11】本発明の他の実施の形態に係るチューブ材拡
管用の治具のクランプの側面図である。
【図12】本発明の他の実施の形態に係るチューブ材拡
管用の治具の正面図である。
【図13】従来例に係るチューブ材拡管用の治具のクラ
ンプの正面図である。
【図14】従来例に係るチューブ材拡管用の治具のクラ
ンプの正面図である。
【図15】従来例に係るチューブ材の作用説明図であ
る。
【符号の説明】
T…チューブ材 T1…一般外径部 T2…拡径部 T3…段差部 10…継手本体 12…被外嵌部 20…チューブ材拡管用の治具 21…治具本体 22…ブロック部 23…ガイド孔 24…連結バー 25…ハンドル部 30…クランプ 32…下クランプ部 32a…嵌合凹部 32b…半円形断面溝 33…ピン部材 34…上クランプ部 34a…凹溝 34b…半円形断面溝 36…ダイヤル部 37…ダイヤル軸部 37a…鍔部 38…バネ部 39…ロッド部材 39a…ねじ軸部 40…アタッチメント 41…基部 42…細径軸部 44…太径軸部 46…フレア部 50…駆動機構 51…ガイドロッド 52…レバー部材 53…圧縮ばね 140…アタッチメント 146…テーパ軸部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−233024(JP,A) 特開 平4−13428(JP,A) 実開 昭60−24426(JP,U) 実開 昭61−117329(JP,U) 実開 昭59−129435(JP,U) 実開 昭49−15129(JP,U) 実公 昭49−29629(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21D 41/02 B21D 39/20

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】継手本体の被外嵌部に外嵌すべきチューブ
    材の端部を拡管するためのチューブ材拡管用の治具にお
    いて、 前記治具は、アタッチメントを備え、 前記アタッチメントは、細径軸部、太径軸部および、フ
    レア部を有し、 前記アタッチメントの細径軸部は、該アタッチメントの
    先端部に位置していて、その径が該チューブ材の端部の
    内径とほぼ同じに成形されており、 前記アタッチメントの太径軸部は、該アタッチメントの
    中間部に位置していて、その径が前記継手本体の被外嵌
    部の径とほぼ同じに成形されており、 前記アタッチメントのフレア部は、該アタッチメントの
    基端部に位置していて、その径が該基端側へ向かって前
    記太径軸部の径より徐々に大きくなるように成形されて
    おり、前記チューブ材の端縁がスプリングバックによっ
    て前記太径軸部により拡管された径とほぼ同じ径に縮径
    するように、前記チューブ材の端縁を前記太径軸部の径
    以上に広げることを特徴とするチューブ材拡管用の治
    具。
  2. 【請求項2】継手本体の被外嵌部に外嵌すべきチューブ
    材の端部を拡管するためのチューブ材拡管用の治具にお
    いて、 前記治具は、治具本体、クランプ、アタッチメント、お
    よび駆動機構を備え、 前記治具本体は、前記クランプと前記アタッチメントの
    少なくとも一方を、前記クランプと前記アタッチメント
    の他方に対して近接した位置と離間した位置とに案内可
    能に支持し、 前記クランプは、前記チューブ材の端部が前記アタッチ
    メントの先端部に対向するように前記チューブ材を把持
    し、 前記アタッチメントは、細径軸部、太径軸部および、フ
    レア部を有し、 前記アタッチメントの細径軸部は、該アタッチメントの
    先端部に位置していて、その径が該チューブ材の端部の
    内径とほぼ同じに成形されており、 前記アタッチメントの太径軸部は、該アタッチメントの
    中間部に位置していて、その径が前記継手本体の被外嵌
    部の径とほぼ同じに成形されており、 前記アタッチメントのフレア部は、該アタッチメントの
    基端部に位置していて、拡径すべきチューブ材の端縁が
    スプリングバックによって前記太径軸部により拡管され
    た径とほぼ同じ径に縮径するように、前記フレア部の径
    が前記アタッチメントの基端側へ向かって前記太径軸部
    の径より徐々に大きくなるように成形されており、 前記駆動機構は、前記クランプと前記アタッチメントと
    の少なくとも一方を、前記クランプと前記アタッチメン
    トの他方に対して近接させて、前記チューブ材の端部に
    前記アタッチメントの細径軸部からフレア部に至る部分
    を挿入することを特徴とするチューブ材拡管用の治具。
  3. 【請求項3】継手本体の被外嵌部に外嵌すべきチューブ
    材の端部をアタッチメントにより拡管するチューブ材の
    拡管方法において、 その先端部に形成され、前記チューブ材の端部の内径と
    ほぼ同じ径の細径軸部、その中間部に形成され、前記継
    手本体の被外嵌部の径とほぼ同じ径の太径軸部および、
    その基端部に形成され、該基端側へ向かって前記太径軸
    部の径より徐々に大きくなる径のフレア部を有するアタ
    ッチメントを治具本体に支持し、 前記アタッチメントの先端部に前記チューブ材の端部を
    対向させ、 前記チューブ材の端部に前記アタッチメントの細径軸部
    からフレア部に至る部分を挿入し、 前記チューブ材の端部を前記アタッチメントから抜き出
    すと、前記チューブ材の端縁が前記太径軸部により拡管
    された径とほぼ同じ径に縮径することを特徴とするチュ
    ーブ材の拡管方法。
JP34279797A 1997-12-12 1997-12-12 チューブ材拡管用の治具 Expired - Lifetime JP3267543B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34279797A JP3267543B2 (ja) 1997-12-12 1997-12-12 チューブ材拡管用の治具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34279797A JP3267543B2 (ja) 1997-12-12 1997-12-12 チューブ材拡管用の治具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11169975A JPH11169975A (ja) 1999-06-29
JP3267543B2 true JP3267543B2 (ja) 2002-03-18

Family

ID=18356579

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34279797A Expired - Lifetime JP3267543B2 (ja) 1997-12-12 1997-12-12 チューブ材拡管用の治具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3267543B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2392691B (en) * 1999-07-09 2004-04-28 Shell Int Research Expansion cone
KR101201819B1 (ko) 2005-07-06 2012-11-15 한국항공우주산업 주식회사 그로멧 플레어링공구
KR101448845B1 (ko) * 2012-08-22 2014-10-13 영광토브 주식회사 유체이송용 관의 확관장치
US20180257124A1 (en) * 2015-09-02 2018-09-13 Gu Wang JUNG Pipe expanding punch
KR101633355B1 (ko) * 2016-02-25 2016-06-27 주식회사 동현정밀 다구경 겸용 확관드릴
KR101668633B1 (ko) * 2016-03-24 2016-10-24 김순석 파이프 단부 확관드릴
CN109773062A (zh) * 2019-02-21 2019-05-21 上海图博可特石油管道涂层有限公司 一种管线管冷扩径专用防缩口冲头
KR200496751Y1 (ko) * 2020-05-22 2023-04-18 변태원 냉매 배관용 확관 공구
KR200496752Y1 (ko) * 2020-06-05 2023-04-17 변태원 배관용 확관기
CN114472731B (zh) * 2021-12-21 2023-03-24 浙江新龙实业有限公司 一种加热器管的管端加工方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11169975A (ja) 1999-06-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3267543B2 (ja) チューブ材拡管用の治具
JP5417173B2 (ja) パイプにパイプ継手を結合する装置および方法
JP3567125B2 (ja) 樹脂製管材へのインナーリング圧入治具
JPH0664040A (ja) 樹脂パイプの開口端反転方法とその装置。
JP6099800B1 (ja) 管継手構造
JP3028230B1 (ja) 樹脂製管継手のインナリング圧入治具
JP3267544B2 (ja) チューブ材拡管用の治具
KR20190122136A (ko) 배관 접속용 협지 지그
JP3524676B2 (ja) 細径配管接続用コネクター
JPS5964324A (ja) プラスチツク内張りパイプの製法とそのための装置
JP2002039126A (ja) 伸縮パイプの固定装置
JP3156051B2 (ja) 樹脂製管継手のインナリング圧入治具
JP6436327B1 (ja) 管端加工装置
JPH10286727A (ja) ゴム輪挿入装置
JP4067829B2 (ja) 管継手
JPH0929659A (ja) ホース接続方法及びホース孔拡径工具
JP4343595B2 (ja) 流体管と接続体との接続構造
TWI597133B (zh) Tool magnetic slip device
JPS6016450Y2 (ja) リベツタ−
TWM526466U (zh) 工具磁吸滑移裝置
JPH08247353A (ja) チューブ継手
JP2698297B2 (ja) 離脱防止継手
KR100192655B1 (ko) 조인트 및 이것에 사용되는 파이프 끝단부 반전방법과 그 장치
JP3502049B2 (ja) カラーの固定方法及び該カラーの固定方法を用いたカラー付きパイプ
JP2003181923A (ja) 既設パイプラインへのインナーチューブ装着方法およびインナーチューブ装着用補助具

Legal Events

Date Code Title Description
S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090111

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100111

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110111

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120111

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130111

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140111

Year of fee payment: 12

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term