JP3266965B2 - 新規な遮音材 - Google Patents

新規な遮音材

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JP3266965B2
JP3266965B2 JP04276693A JP4276693A JP3266965B2 JP 3266965 B2 JP3266965 B2 JP 3266965B2 JP 04276693 A JP04276693 A JP 04276693A JP 4276693 A JP4276693 A JP 4276693A JP 3266965 B2 JP3266965 B2 JP 3266965B2
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啓樹 永山
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  • Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)
  • Building Environments (AREA)
  • Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の車室内を遮音
するために用いられるような、遮音材特にダッシュイン
シュレータ、フロアインシュレータ等のように、エンジ
ンルームとキャビンの隔壁上或いはフロアパネルとカー
ペットとの間に介在させるような遮音材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車の車室内に静粛性を保つた
めに、車体構成パネル上、特にダッシュパネル、フロア
パネル上に吸音や遮音を目的とした防音材を装着して、
エンジンルーム、車外からの騒音の侵入を防止すること
がなされてきた。これらの防音材は、フェルト等の吸音
材と遮音性を有する表皮材とを一体化した防音材、ある
いは、短繊維を素材とした繊維集合体等の吸音材とシー
ト状遮音層を積層して成る防音材を用いられ、これらが
パネル側に吸音層が接触するように装着されて用いられ
ている。例えば、特開平2−95838 号公報には、融点の
違う短繊維を素材とした、繊維集合体を用い、シート状
遮音材と積層した防音材が示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし従来の防音材に
おいては、吸音層として用いられているフェルト、及び
繊維集合体等の密度分布がほぼ均一となってしまうた
め、吸音性能を高めようとする場合、高密度化が必要と
なってしまい、吸音層全体としてバネ定数が高くなって
しまう。一般に二重壁の透過損失は、次式
【0004】
【数1】 (式中のfrmE は低温域共鳴透過の周波数、mは層全体
の質量、dは層全体の厚さを示す)で表わされる低温域
共鳴透過周波数が低いほど有利であり、バネ定数Eが低
い方が遮音性能が優れる。
【0005】このため、吸音層のバネ定数が高くなれ
ば、遮音性能は充分に見込めなく、遮音層の重量を大き
くすることにより遮音性能を高めるため、車両重量を増
加させてしまうことになる。逆に、吸音層において、遮
音性能を高めようとした場合、バネ定数が小さくなるよ
うにするために、密度を小さくするため、充分な吸音性
能を得られなくしてしまうことになる。
【0006】また、フェルトを用いた場合平板状の材料
を用いるため、パネルの凹凸に追従することができず、
パネルとの密着性が損なわれ、空隙が生じ、防音性能が
低下するという問題点があった。
【0007】従って本発明の目的は、このような従来技
術に鑑み、車室内空間の静粛性を実現するために一層高
い遮音性能を有するダッシュインシュレータ或いはフロ
アインシュレータ等に用いられる遮音材を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、従来の防音
材の吸音層に、遮音性能と吸音性能の両面を同時に持た
せるため、鋭意研究する過程で行った実験の結果、吸遮
音性能に優れた繊維集合体である繊維多孔質層を少なく
とも2つの異なる密度層で構成し、且つ繊維多孔質層の
全体の厚みをt1、最も低密度の層の厚みをt2、全体の密
度をρ1 、最も低密度の層の密度をρ2 とすると、 0.3 t1 ≧ t2 ≧ 1/6 t1 かつ、 10 ρ2 ≧ρ1 ≧4ρ2 を満足する場合に、上記目的が満たされることを知見
し、本発明を達成するに至った。従って本発明は、繊維
多孔質層と表皮とからなる遮音材において、該繊維多孔
質層が少なくとも2つの異なる密度層からなり、繊維多
孔質層の全体の厚み(t1)、最も低密度の層の厚み(t2)、
全体の密度 (ρ1)および最も低密度の層の密度 (ρ2)
が、上記2つの式を満たすことを特徴とする新規な遮音
材に関するものである。
【0009】上記遮音材の表皮材は従来用いられている
ものが使用される。遮音材において、吸音性能は、繊維
多孔質の通気抵抗に依存しており、吸音性能を高めるた
めには高密度化が必要となる。しかしながら、この場合
吸音層全体のバネ定数が高くなり遮音性能は低下してし
まう。
【0010】吸音性能と遮音性能の両面を同時に成り立
たせるためには、密度を大きくしながらもバネ定数を小
さくすることが必要となる。異なる密度層が連続体とし
て存在する場合、高密度層が吸音効果が得られ、更に異
なるバネ定数のものが直列につながっているため、低密
度層の低いバネ定数によって全体のバネ定数を低下する
ことができ、遮音性能を向上する事が可能となる。
【0011】また、従来のように繊維連続体が均質化し
ている場合、吸音性能又は遮音性能のどちらか一方に重
点を置かねばならず、両者の並立は不可能であった。本
発明では、両者の並立のため、異密度層を連続体として
構成するこによって上記問題点を解決したものである。
本発明において、少なくとも2つの異なる密度層は、同
一素材の連続体とすることができる。
【0012】
【実施例】以下に本発明を実施例および比較例により示
す。尚例中の部は重量部を示す。 実施例1 2〜6デニールのポリエステル繊維に低融点ポリエステ
ル繊維に低融点ポリエステル繊維をバインダーとして20
部用い、見かけ密度0.02g/cm3 の繊維集合体を150 ℃で
加熱した後、型内に仕込み、上型を40℃、下型を90℃で
成形して、表1に示す高密度層と低密度層からなる全体
の厚さ30mmの繊維集合体を得た。
【0013】実施例2 2〜6デニールのポリエステル繊維に低融点ポリエステ
ル繊維をバインダーとして20部用い、見かけ密度0.02g/
cm3 の繊維集合体を150 ℃で加熱した後、型内に仕込
み、上型を25℃、下型を80℃で成形して、表1に示す高
密度層と低密度層からなる全体の厚さ30mmの繊維集合体
を得た。
【0014】実施例3 2〜6デニールのポリエステル繊維に低融点ポリエステ
ル繊維をバインダーとして20部用い、見かけ密度0.04g/
cm3 の繊維集合体を150 ℃で加熱した後、型内に仕込
み、上型を40℃、下型を90℃で成形して、表1に示す高
密度層と低密度層からなる全体の厚さ30mmの繊維集合体
を得た。
【0015】実施例4 2〜6デニールのポリエステル繊維に低融点ポリエステ
ル繊維をバインダーとして20部用い、見かけ密度0.04g/
cm3 の繊維集合体を150 ℃で加熱した後、型内に仕込
み、上型を25℃、下型を80℃で成形して、表1に示す高
密度層と低密度層からなる全体の厚さ30mmの繊維集合体
を得た。
【0016】実施例5 2〜6デニールのポリエステル繊維に低融点ポリエステ
ル繊維をバインダーとして20部用い、見かけ密度0.04g/
cm3 の繊維集合体を150 ℃で加熱した後、型内に仕込
み、上型を25℃、下型を80℃で成形して、表1に示す高
密度層と低密度層からなる全体の厚さ20mmの繊維集合体
を得た。
【0017】比較例1 2〜6デニールのポリエステル繊維に低融点ポリエステ
ル繊維をバインダーとして20部用い、見かけ密度0.02g/
cm3 の繊維集合体を150 ℃で加熱した後、型内に仕込
み、上型を70℃、下型を80℃で成形して、表2に示す高
密度層と低密度層からなる全体の厚さ30mmの繊維集合体
を得た。
【0018】比較例2 2〜6デニールのポリエステル繊維に低融点ポリエステ
ル繊維をバインダーとして20部用い、見かけ密度0.02g/
cm3 の繊維集合体を150 ℃で加熱した後、型内に仕込
み、上型を70℃、下型を70℃で成形して、表2に示す高
密度層と低密度層からなる全体の厚さ30mmの繊維集合体
を得た。
【0019】比較例3 2〜6デニールのポリエステル繊維に低融点ポリエステ
ル繊維をバインダーとして20部用い、見かけ密度0.02g/
cm3 の繊維集合体を型内に仕込み、150 ℃で成形して、
表2に示す高密度層から成る厚さ30mmの繊維集合体を得
た。
【0020】比較例4 2〜6デニールのポリエステル繊維に低融点ポリエステ
ル繊維をバインダーとして20部用い、見かけ密度0.04g/
cm3 の繊維集合体を型内に仕込み、150 ℃で成形して、
表2に示す高密度層から成る厚さ30mmの繊維集合体を得
た。
【0021】比較例5 2〜6デニールのポリエステル繊維に低融点ポリエステ
ル繊維をバインダーとして20部用い、見かけ密度0.04g/
cm3 の繊維集合体を型内に仕込み、150 ℃で成形して、
表2に示す高密度層から成る厚さ20mmの繊維集合体を得
た。
【0022】測定方法 上記実施例、比較例の方法によって得られた繊維集合体
のサンプルを用い、JIS A1416 の残響室−残響室法によ
る透過損失の測定方法に準拠して測定を行った。試験結
果を表1に実施例、表2に比較例を示す。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】表1および表2から、本発明による遮音材
料(実施例1〜5)はどの周波数領域においても比較例
による遮音材と比較して透過損失が良好で有り、明らか
に遮音効果に優れたものであることが理解される。
【0026】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、本発明
の遮音材は、2つ以上の異密度層を有するため、高密度
層で吸音効果が得られ、更に異なるバネ定数の低密度層
が直列につながっているため、低密度層の低いバネ定数
によって全体のバネ定数を低下することができ、遮音性
能を向上させ、吸音性能と遮音性能の両面が同時に成り
立つ遮音材を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10K 11/16 B60R 13/08 E04B 1/82

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維多孔質層と表皮とからなる遮音材に
    おいて、該繊維多孔質層が少なくとも2つの異なる密度
    層からなり、繊維多孔質層の全体の厚み(t1)、最も低密
    度の層の厚み(t2)、全体の密度 (ρ1)および低密度の層
    の密度 (ρ2)が、 0.3 t1 ≧ t2 ≧ 1/6 t1かつ10ρ2 ≧ρ1 ≧4ρ2 を満たすことを特徴とする新規な遮音材。
  2. 【請求項2】 上記繊維多孔質層が、同一素材の連続体
    からなることを特徴とする請求項1記載の新規な遮音
    材。
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