JP3264546B2 - アクチュエータロック機構及びこれを用いた記録再生装置 - Google Patents

アクチュエータロック機構及びこれを用いた記録再生装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、情報記録媒体(以下
「ディスク」という)上で情報の記録再生を行う記録再
生ヘッド(以下「ヘッド」という)を、ディスク上の任
意の位置に位置決めするアクチュエータにおいて、非動
作時にヘッドをディスク上の記録されない領域(以下
「CSSゾーン」という)に固定するためのアクチュエ
ータロック機構及びこれを用いた記録再生装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、記録再生装置、とりわけ、磁気デ
ィスク装置においては、小型で大容量な装置に対する要
望が高まっている。最近の技術開発の結果として、トラ
ック密度(ディスク半径方向の密度)及びビット密度
(ディスク周方向の密度)の向上による高記録密度化が
実現され、磁気ディスク装置は、ラップトップ型、ノー
トブック型などの持ち運びに便利なパーソナルコンピュ
ータの記憶装置として注目されている。
【0003】これにともない、小型でかつヘッドの高速
・高精度なアクセスが可能で、さらに、装置の電源を落
として持ち運ぶ際に生じる外部からの衝撃等によっても
ヘッドがディスク上のCSSゾーンから外れることがな
いように固定しておくことが可能なアクチュエータを提
供するための試みが盛んに行われている。
【0004】図8は、従来の磁気ディスク装置における
アクチュエータロック機構の概略を示したものである。
ヘッドをディスクの所定の位置へ移動させるため、一端
にヘッド(図示省略)を支持し、他端に駆動コイル10
1を保持するためのフレーム102を有するキャリッジ
アーム103と、駆動コイル101及び駆動コイル10
1を挟み込むように対向して設けられる永久磁石104
及びヨークプレート105,106からなる磁気回路を
有するボイスコイルモータから構成されるアクチュエー
タが設けられている。キャリッジアーム103は軸回り
に回動自在に設けられており、このキャリッジアームが
回動することにより、ヘッドがディスク上の所定の位置
に位置決めされるようになっている。最近のアクチュエ
ータロック機構は、可能な限り部品点数を少なくするた
めに、キャリッジアームを駆動するボイスコイルモータ
の磁気回路を構成する永久磁石104の漏れ磁束を用
い、キャリッジアーム103上の駆動コイル101を保
持するフレーム102の先端に磁性材からなるピン10
7を取り付け、このピン107を上記した漏れ磁束によ
り生じる磁力により吸引することによって、キャリッジ
アーム103を所定の位置に固定することにより、ヘッ
ドをディスク上のCSSゾーンに固定する、いわゆるマ
グネットロック方式が採用されている。特に、アクチュ
エータの非動作時には、上記したピン107の近傍にお
ける漏れ磁束を有効に発生させる必要があり、図に示す
ように、非動作時のピン107のロック位置近傍におけ
る永久磁石104をキャリッジアーム103に突出部1
08を設けている。
【0005】ところで、このような方法により、外部か
らの衝撃によってもヘッドがディスク上のCSSゾーン
から外れることがないように固定しておくためには、あ
る程度のロック強度が必要となる。このロック強度を向
上させるためには、永久磁石104から発生する漏れ磁
束により生じる磁気吸引力の強さとキャリッジアーム1
03の回動中心からロック位置までの距離の積で与えら
れるロックトルク力を大きくする必要がある。このロッ
クトルク力を大きくするためには、上記した永久磁石1
04の突出部108の体積を大きくして磁気吸引力を強
化するか、ロック位置をキャリッジアーム103の回動
中心から遠ざけるべく、そのフレーム102を長くする
必要がある。
【0006】しかし、キャリッジアーム103のフレー
ム102を長くすると、キャリッジアーム103の慣性
モーメントが大きくなることから、ヘッドの高速かつ高
精度なアクセスが困難となるとともに、キャリッジアー
ム103自体の大型化により、装置の小型化の要請に反
することになる。また、永久磁石104の突出部108
の体積が増すと、ヘッドをCSSゾーンに固定しておく
際のロック強度を高めることはできるが、漏れ磁束が生
じる領域も拡大するため、ヘッドを記録領域に移動させ
る際に、キャリッジアーム104を固定位置に戻そうと
する磁気吸引力が作用してしまう。また、ヘッドがCS
Sゾーンに近い記録領域上にあるうちから、同様に磁気
吸引力が作用してしまう。即ち、ロックの切れが悪くな
る。通常のアクチュエータ制御においては、制御系の構
成を複雑化させないために、ヘッドが記録領域上にある
場合のキャリッジアーム104の駆動力を一定に維持す
ることが要求されている。しかしながら、上記したよう
に、ロックの切れが悪いものにあっては、ヘッドが記録
領域上にあるうちに外力が作用することになり、このよ
うな影響を考慮する必要性から、制御系が複雑化すると
ともにヘッドの高速かつ高精度な位置決めが困難になる
おそれがある。
【0007】このように、従来のアクチュエータロック
機構では、これ以上ロック強度を高めようとすると装置
が大型化したり、ロックの切れが悪くなり、ヘッドの高
速かつ高精度な位置決めが困難になることから、記録密
度の向上に対する障害となる。一方、ロック強度を高め
られなければ外部からの衝撃等に対する信頼性の高い装
置の構築は困難である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
従来のアクチュエータロック機構を用いた記録再生装置
にあっては、これ以上ロック強度を高めようとすると装
置が大型化したり、ロックの切れが悪くなり、ヘッドの
高速かつ高精度な位置決めが困難になることから、記録
密度の向上に対する障害となる等の問題があった。
【0009】そこで、本発明では上記問題を解決し、装
置を大型化させずにロック強度を高めることができ、か
つ、ロックの切れが良くヘッドの高速かつ高精度な位置
決め機能を損なわないアクチュエータロック機構及びこ
れを用いた記録再生装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、情報記録媒体上に情報の記録再生を行
う記録再生ヘッドを前記情報記録媒体の所定の位置に位
置決めする機能を備えたアームに設けられる第1の磁性
部材と、前記アームを駆動するための駆動手段を構成す
る永久磁石と、前記アームの非動作時に、前記第1の磁
性部材を前記永久磁石の漏れ磁束による磁気吸引力によ
り所定位置に固定するため、前記第1の磁性部材を吸引
する方向に前記永久磁石の漏れ磁束を導くことが可能な
位置に設けられる第2の磁性部材とからなることを特徴
とするアクチュエータロック機構、及び前記アームの非
動作時に、前記第1の磁性部材と前記第2の磁性部材と
の間には、所定の間隙が存在することを特徴とする上記
アクチュエータロック機構、並びに、情報記録媒体と、
この情報記録媒体を保持する回転手段と、前記情報記録
媒体上に情報の記録再生を行う記録再生ヘッドと、この
記録再生ヘッドを前記情報記録媒体の所定の位置に位置
決めする機能を備えたアームと、このアームに設けられ
る第1の磁性部材と、前記アームを駆動するための駆動
手段を構成する永久磁石と、前記アームの非動作時に、
前記第1の磁性部材を前記永久磁石の漏れ磁束による磁
気吸引力により所定位置に固定するため、前記第1の磁
性部材を吸引する方向に前記永久磁石の漏れ磁束を導く
ことが可能な位置に設けられる第2の磁性部材とを有す
ることを特徴とする記録再生装置を提供するものであ
る。
【0011】
【作用】上記した本発明の構成によれば、情報記録媒体
上に情報に記録再生を行う記録再生ヘッドを前記情報記
録媒体の所定の位置に位置決めする機能を備えたアーム
の非動作時に、アームに設けられた第1の磁性部材を、
アームを駆動するための駆動手段を構成する永久磁石の
漏れ磁束による磁気吸引力により所定位置に固定するこ
とができる。その際、第1の磁性部材を吸引する方向に
前記永久磁石の漏れ磁束を導くことが可能な位置に第2
の磁性部材を設けることにより、第1の磁性部材のロッ
ク位置近傍の磁束密度を高めることができるため、特に
ロック位置近傍の磁気吸引力を高めることができる。一
方、永久磁石の体積を増加させないので、漏れ磁束が生
じる領域が拡大することがなく、ロックの切れが悪くな
ることもない。
【0012】
【実施例】本発明の実施例について、図面を参照しつつ
詳細に説明する。ここでは、記録再生装置の一例とし
て、磁気ディスク装置に関する実施例について説明する
が、本願発明は、この場合な限られず光ディスク等の他
の記録再生装置にも適用が可能である。
【0013】図7は、本発明に係るアクチュエータロッ
ク機構を備えた磁気ディスク装置の概略を示したもので
ある。情報を記録するための磁気ディスク1は、スピン
ドルモータ2に装着され、一定速度で回転される。磁気
ディスク1は、1枚もしくは多数枚が積層されるかたち
で配設される。磁気ディスク1にアクセスして情報の記
録再生を行う磁気ヘッド3は、薄板状のサスペンション
4の先端に取着されている。また、サスペンション4
は、キャリッジアーム5の一端に接続されている。ここ
で、サスペンション4を特に設けずに、キャリッジアー
ム5の先端部を薄板状にすることにより、同様の効果を
持たせても良い。キャリッジアーム5の他端には、駆動
コイルを保持するためのフレームが設けられ、このフレ
ームに保持される駆動コイルとこれを挟み込むように対
向して配置される永久磁石及びヨークプレートにより構
成される磁気回路とにより、リニアモータの一種である
ボイスコイルモータ6が構成されている。キャリッジア
ーム5は、固定軸7の上下2カ所に設けられた図示しな
いボールベアリングによって保持され、上記したボイス
コイルモータ6により回転揺動が自在にできるようにな
っている。
【0014】なお、磁気ディスク1上での磁気ヘッド3
の位置決めは、磁気ディスク1に書き込まれたサーボ情
報を磁気ヘッド3により読み出し、この情報をボイスコ
イルモータ6にフィードバックする位置決めサーボ系に
より、キャリッジアーム5を回動させることにより行わ
れる。
【0015】以上の各構成部品は、筐体8内に配置さ
れ、装置全体を密閉するために薄板上のカバー9により
上部から覆われて磁気ディスク装置が構成される。上述
したように、装置の非動作時には、磁気ヘッド3を磁気
ディスク1上のCSSゾーン(通常磁気ディスク1の内
周側)に退避させておく必要がある。そして、装置を持
ち運ぶ際に外部から衝撃等が加わっても、磁気ヘッド3
がその領域から外れないようにする必要がある。そこ
で、本発明では、以下に示すようなアクチュエータロッ
ク機構を提案するとともに、その有用性について、実験
的に立証した。
【0016】図1は、本発明に係るアクチュエータロッ
ク機構の第1実施例を示した概略図である。図1(a)
は、アクチュエータを構成するボイスコイルモータ周辺
の上面図、図1(b)は同側面図である。また、図は、
磁気ヘッド3(図示省略)が磁気ディスク1(図示省
略)上のCSSゾーンに固定されている状態を示したも
のである。ここで、磁気ヘッド3をサスペンション4を
介して支持するキャリッジアーム7は、そのフレーム1
1の側面がストッパ12に接触して停止し、本発明に係
るアクチュエータロック機構により固定される。本発明
に係るアクチュエータロック機構は、従来と同様に、ボ
イスコイルモータ6を構成する永久磁石13の漏れ磁束
を利用し、フレーム11の先端に設けられた磁性材から
なるピン14を吸引することにより固定するマグネット
ロック方式によるものである。本実施例においては、永
久磁石13の突出部15と対向する位置に磁性部材16
を設けている。磁性部材16は、図1(b)に示すよう
に、ボイスコイルモータ6の磁気回路を構成する上側ヨ
ークプレート17に取り付けられ、その厚さは永久磁石
13とほぼ同様である。また、ロック時には、ピン14
と磁性部材16とは接触しない状態になっている。これ
は、ピン14が磁性部材16に衝突することにより、ロ
ック機構が破損するのを防止するためであり、両者が接
触せずにキャリッジアーム7が停止し、かつ、ロック機
構が十分に機能するように、上記したストッパ12の位
置が決められている。なお、ストッパ12は、フレーム
11の側面が接触する際のショックを緩和するために、
ゴムなどの緩衝材により形成されており、アクチュエー
タが暴走した際のハードストップとしての機能をも有す
る。
【0017】次に、上記した磁性部材16を設けること
による効果について説明する。図2は、本発明の第1実
施例に係るアクチュエータロック機構における磁気吸引
力の作用を示した模式図である。従来のアクチュエータ
ロック機構において、永久磁石13の突出部15による
漏れ磁束の流れは、その上下に位置するヨークプレート
17,18の方向に拡散しており、特にロック力に寄与
することを意図していない。これに対し、本実施例にお
いては、磁性部材16を設けることにより、図中の矢印
で示したような磁束の流れを形成し、キャリッジアーム
のフレーム11の先端に設けられたピン14のロック位
置近傍の磁束密度を高める工夫がなされている。即ち、
永久磁石13の突出部15より生ずる漏れ磁束は、磁性
部材16へ向かってピン14を吸引する向きに流れるた
め、特にロック位置近傍の磁気吸引力を高めることがで
きる。一方、本実施例においては、永久磁石13の突出
部15の体積を増加させないので、漏れ磁束が生じる領
域が拡大することがなく、ロックの切れが悪くなること
もない。また、キャリッジアーム7を大型化しなくても
十分なロック力が得られるため、磁気ヘッドの高速かつ
高精度な位置決め機能を損なうことなく、かつ、装置の
小型化にも適している。
【0018】図3は、本発明の第1実施例に係るアクチ
ュエータロック機構のロックトルク力の測定結果を示し
たものである。図中には、従来のアクチュエータロック
機構のロックトルク力の測定結果が併記されている。図
中の縦軸はロックトルク力、横軸は記録領域の最外周に
磁気ヘッドが位置しているときを基準としたアクチュエ
ータの回転角度をそれぞれ示している。ここで、ロック
時における最大ロックトルク力は、従来例では約4gf
・cmであるのに対し、本発明の第1実施例では約12
gf・cmと約3倍になっている。また、ロックトルク
力が生じはじめるアクチュエータの回転角度は両者とも
ほぼ等しくロックの切れが悪くなっていないことがわか
る。したがって、磁気ヘッドが記録領域内にあるうちに
外力が作用することもなく、アクチュエータの制御系が
複雑化したり、磁気ヘッドの高速かつ高精度な位置決め
が困難になるおそれもない。
【0019】図4は、本発明に係るアクチュエータロッ
ク機構の第2実施例を示した概略図である。図4(a)
は、アクチュエータを構成するボイスコイルモータ周辺
の上面図、図4(b)は同側面図である。また、図は、
磁気ヘッド3(図示省略)が磁気ディスク1(図示省
略)上のCSSゾーンに固定されている状態を示したも
のである。なお、図1に示した第1実施例の各部分と同
一部分は同一番号を付すことにより重複説明を省略する
こととする。
【0020】本実施例においては、第1実施例で設けら
れていた永久磁石13の突出部が設けられていない。こ
れは、永久磁石13を製作する際、突出部を設けるのが
容易でないと言う製作性の問題、並びに、突出部を設け
ることにより生じる不要な外力の影響を極力排除しよう
と言う観点からである。このような構成でも、図5に示
すように、永久磁石13からの漏れ磁束の流れを導くこ
とができるため、第1実施例と同様に、キャリッジアー
ムのフレーム11の先端に設けられたピン14のロック
位置近傍の磁束密度を高めることができる。なお、その
他の効果に関しては、第1実施例と同様である。
【0021】図6は、本発明の第2実施例に係るアクチ
ュエータロック機構のロックトルク力の測定結果を示し
たものである。図に示すように、本実施例に係るアクチ
ュエータロック機構におけるロック時の最大ロックトル
ク力は約9gf・cmであり、第1実施例よりも低下す
るが、従来例に比べれば約2倍強のロックトルク力を示
す。一方、ロック力が作用し始めるアクチュエータ回転
角度は、第1実施例に比べて、よりCSSゾーン側へ移
動しており、ロックの切れが良くなっていることがわか
る。
【0022】以上説明した、第1及び第2実施例におい
て、永久磁石13の近傍に設けられる磁性部材16は、
上記したようにボイスコイルモータ6の磁気回路を構成
する上側ヨークプレート17上に取り付けても良いし、
あるいは、ヨークプレート17の一部を切り欠いて、永
久磁石13と対向するように折り曲げることにより構成
しても良い。または、ヨークプレート17上にエンボス
という加工方法により、円筒上の段差部を設けることに
よっても同様な効果を得ることができる。
【0023】また、第1実施例における永久磁石13の
突出部15を設ける位置、あるいは第1及び第2実施例
において磁性部材16を設ける位置は、キャリッジアー
ム7上の磁性材よりなるピン14を設ける位置に対応
し、例えば、永久磁石13の磁極が変化する中央付近に
設ける場合でも、その効果は変わらない。その他、本発
明の要旨を変更しない範囲内での種々の変更が可能であ
る。
【0024】次に、他の発明に関する実施例について説
明する。図9及び図10は、回転揺動型アクチュエータ
のキャリッジアームを回動自在に保持する固定軸の固定
方法の概略を示したものである。図9は、回転揺動型ア
クチュエータの概略を示す上面図、図10は、その部分
断面図である。図に示すように、駆動コイル21を保持
したキャリッジアーム22は2個のボールベアリング2
3,24を介して固定軸25上に回動自在に支持されて
いる。固定軸25は、下端が装置ベース26に、上端が
上側ヨークプレート27にそれぞれねじ28,29によ
り固定されている。なお、装置ベース26には、磁気デ
ィスクを回転させるための図示しないスピンドルモータ
も固定されている。
【0025】このような構成によれば、装置全体の高さ
を最も低く抑えることが可能となる。また、駆動コイル
21やキャリッジアーム22が上下方向に曲げ振動を起
こしても、固定軸の両端が固定されていることから、上
下方向の振動エネルギーがキャンセルされる。したがっ
て、図9に示すヘッド30の位置決め方向のサーボゲイ
ンを高くすることができるので、ヘッド30の位置決め
を高速かつ高精度に行うことが可能になる。
【0026】また、駆動コイル21やキャリッジアーム
22に任意方向の外力が発生し、固定軸25に傾き変形
を与えるように作用する場合でも、固定軸25の両端が
固定されていることから、固定軸25の静的な変形が生
じないため、ヘッド30がディスク上のいかなる位置に
ある場合でも高い位置決め精度が得られる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
装置を大型化させず、ロック位置近傍の磁気吸引力を高
めることができるとともに、永久磁石の体積を増加させ
ないので、漏れ磁束が生じる領域が拡大することがな
く、ロックの切れが悪くなることのないアクチュエータ
ロック機構を構築することができる。よって、ヘッドの
高速かつ高精度な位置決め機能を損なうことなく、小型
化に適した記録再生装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアクチュエータロック機構の第1
実施例を示した概略図。
【図2】本発明の第1実施例に係るアクチュエータロッ
ク機構における磁気吸引力の作用を示した模式図。
【図3】本発明の第1実施例に係るアクチュエータロッ
ク機構のロックトルク力の測定結果を示した図。
【図4】本発明に係るアクチュエータロック機構の第2
実施例を示した概略図。
【図5】本発明の第2実施例に係るアクチュエータロッ
ク機構における磁気吸引力の作用を示した模式図。
【図6】本発明の第2実施例に係るアクチュエータロッ
ク機構のロックトルク力の測定結果を示した図。
【図7】本発明に係るアクチュエータロック機構を備え
た磁気ディスク装置の概略図。
【図8】従来の磁気ディスク装置におけるアクチュエー
タロック機構の概略図。
【図9】回転揺動型アクチュエータのキャリッジアーム
を回動自在に保持する固定軸の固定方法の概略を示した
上面図。
【図10】回転揺動型アクチュエータのキャリッジアー
ムを回動自在に保持する固定軸の固定方法の概略を示し
た断面図。
【符号の説明】
1 磁気ディスク 2 スピンドルモータ 3 磁気ヘッド 4 サスペンション 5 キャリッジアーム 6 ボイスコイルモータ 7 固定軸 8 筐体 9 カバー 11 フレーム 12 ストッパ 13 永久磁石 14 磁性材からなるピン(第1の磁性部材) 15 永久磁石の突出部 16 磁性部材(第2の磁性部材)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報記録媒体上に情報の記録再生を行う
    記録再生ヘッドを前記情報記録媒体の所定の位置に位置
    決めする機能を備えたアームに設けられる第1の磁性部
    材と、前記アームを駆動するための駆動手段を構成する
    永久磁石と、前記アームの非動作時に、前記第1の磁性
    部材を前記永久磁石の漏れ磁束による磁気吸引力により
    所定位置に固定するため、前記第1の磁性部材を吸引す
    る方向に前記永久磁石の漏れ磁束を導くことが可能な位
    置に設けられる第2の磁性部材とからなることを特徴と
    するアクチュエータロック機構。
  2. 【請求項2】 前記アームの非動作時に、前記第1の磁
    性部材と前記第2の磁性部材との間には、所定の間隙が
    存在することを特徴とする請求項1記載のアクチュエー
    タロック機構。
  3. 【請求項3】 情報記録媒体と、この情報記録媒体を保
    持する回転手段と、前記情報記録媒体上に情報の記録再
    生を行う記録再生ヘッドと、この記録再生ヘッドを前記
    情報記録媒体の所定の位置に位置決めする機能を備えた
    アームと、このアームに設けられる第1の磁性部材と、
    前記アームを駆動するための駆動手段を構成する永久磁
    石と、前記アームの非動作時に、前記第1の磁性部材を
    前記永久磁石の漏れ磁束による磁気吸引力により所定位
    置に固定するため、前記第1の磁性部材を吸引する方向
    に前記永久磁石の漏れ磁束を導くことが可能な位置に設
    けられる第2の磁性部材とを有することを特徴とする記
    録再生装置。
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