JP3264399B2 - ドキュメント情報管理装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、製品開発効率向上など
を目的として手書きの文書や電子化情報を管理するドキ
ュメント情報管理装置に関するものであり、特に開発部
署から生産部署へ渡す製造指示情報等の紙の文書情報
と、ＣＡＤ（Computer Aided Design ）等で作成された
電子化情報の両方を一括管理できる管理装置に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】従来より設計図面や文書等のドキュメン
トを管理する場合、大別して２種類の管理方式があっ
た。その１つは、紙のままで保管する管理方式である。
これは書類を適宜分類整理してフォルダやキャビネット
などに保管する方式である。他の１つは、全情報を電子
化して保管する管理方式であり、紙に書かれた文書はイ
メージスキャナ等によりイメージデータに変換して管理
情報と共に蓄積し、本来の電子化情報（ＣＡＤ等で作成
された電子化情報）と共に一括管理する方式である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の管理方式には次のような問題があった。 紙のままで保管する管理方式の場合 情報量が膨大になればなるほど高速な検索ができず、ま
た紙が汚損して内容の判別が困難になるという欠点があ
った。また、プリント基板のように電子化情報なしでは
生産できない図面情報等が出現するような状況において
は、紙のままで管理する方式は実情に合わなくなった。

【０００４】全情報を電子化して管理する方式の場合 検索の遅さや紙が汚損する点については改善されるもの
の、検索したイメージデータの修正や流用が困難であ
り、また読取りのイメージスキャナや、紙へ出力する印
刷機、データ保存メディア等が高価であり、広く普及さ
せるのが困難であった。

【０００５】本発明の目的は、このような欠点を解消す
るものであって、手書きの文書と電子化情報の発行や変
更、保管などの管理を一元的に行うことができるドキュ
メント情報管理装置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために本発明では、表示画面上にメニュー画面を呼び
出してドキュメントの発行や変更等の際に管理情報の入
力または訂正を指示する管理情報入力端末と、ドキュメ
ントの管理情報の登録および目的のドキュメントの検索
等を行う機能を有する管理データベースシステムと、電
子化情報をファイルとして記憶するメモリを有したＣＡ
Ｄシステムをネットワークに接続し、手書き文書の場合
は発行や変更時の情報と原紙を保管する図庫の情報を管
理し、電子化情報の場合は発行および変更時の情報と電
子化情報の元データを管理して、手書き文書と電子化情
報の一元管理を行い得る構成としたことを特徴とする。

【０００７】

【作用】ドキュメントの発行や変更等の際には管理情報
入力端末からの入力により、管理データベースに管理情
報を登録する。管理情報としては図面の種類や保管場所
等がある。ドキュメントは管理情報を検索キーとして呼
び出すことができる。発行・変更等の対象が手書き文書
の場合は、管理データベースに管理情報を登録すると共
に図庫情報も管理データベースに登録する。電子化情報
の場合には、管理情報を管理データベースに登録すると
共に電子化情報のファイル名もデータベースに登録す
る。手書き文書を改訂等のために図庫から持ち出す場
合、電子化情報の場合と同様に借出情報を管理データベ
ースに登録する。このような管理方式により、手書き文
書と電子化情報とを同じ仕組みで情報管理することがで
きる。

【０００８】

【実施例】以下図面を用いて本発明を詳しく説明する。
図１は本発明に係るドキュメント情報管理装置の一実施
例を示す構成図である。図において、１は管理情報入力
端末、２は管理データベースシステム、３はＣＡＤシス
テム、４は伝送線、５は図庫である。管理情報入力端末
１と管理データベースシステム２、ＣＡＤシステム３は
伝送線４を介してネットワーク接続となっている。

【０００９】管理情報入力端末１は、発行や変更等の管
理情報を入力するための入力装置であり、オペレータは
画面の表示に応じて必要項目の管理情報等を入力するこ
とができるようになっている。管理データベースシステ
ム２は、文書や図面の管理情報の登録、あるいは目的の
文書あるいは図面の検索等を行う機能を有する。ＣＡＤ
システム３は例えば回路図作成用のＣＡＤシステムであ
り、ＣＡＤデータ等の電子化情報をファイルとして記憶
するメモリを有する。図庫５は手書き文書（の原図）を
保管する原紙置場、原紙格納倉庫である。

【００１０】このような構成におけるドキュメント情報
管理に係る動作を次に説明する。本発明が対象とするド
キュメントには、例えば製造仕様書、回路図、部品構成
表、構成部品製作図、プリント板製作図、製作要領など
がある。この内、製造仕様書、製作要領は基本的には手
書きの文書であり、それ以外の回路図、部品構成表、構
成部品製作図、プリント板製作図等は主としてＣＡＤシ
ステムで作成される電子化情報である。

【００１１】まず、管理情報入力端末１からドキュメ
ントの発行、変更等の管理情報を入力する。管理情報と
しては、例えば、いくつかの製品形名を包括する代表形
名、図面の種類を表わす図種、開始ページ、終了ペー
ジ、電子化情報か紙かなどの図面形式を示すフォーマッ
ト、および名称等から成る図面フォーマットと、図面保
管場所を示す情報等がある。入力端末１では画面上に図
２に示すような図面フォーマット、図３に示すような図
面保管場所の入力メニューを呼び出し、各項目に対して
適宜情報を入力したり、必要に応じてこれらの管理情報
をプリンタ（図示せず）で印字させることもできる。な
お、図３は電子化情報に適用する一覧表である。 その際、手書きの文書では、管理データベースシステ
ム２に管理情報を登録すると共に原紙を格納している図
庫５の図庫情報をデータベースに登録する。図庫情報と
しては、例えば図庫の設置場所、図庫番号、図庫内区分
番号等の各種情報がある。 電子化情報では、管理データベースシステム２に管理
情報を登録すると共に電子化情報のファイル名をデータ
ベース登録する。さらに、例えば設計部門と生産部門と
で、扱うデータのバージョンが食い違わないようにする
ため、このファイルを一般ユーザ（ドキュメント情報管
理登録者以外のオペーレータ）が書き換えできないよう
に保護する。 手書きの文書を改訂等で借用する場合は、管理情報を
もとに検索して目的の情報を見つけ出し、借用情報をデ
ータベース２に登録して借用する。借用情報としては、
例えば図４に示すようなメニュー画面により部品番号、
図種、改訂番号、ページ、予約日、出図予定日、フォー
マット等の情報である。電子化情報の借用の場合も同様
である。

【００１２】このような管理方式により、紙の文書も電
子化情報も同一の仕組みで管理することができ、紙の文
書と電子化情報とを区別することなく一元的に管理する
ことができる。なお、実施例では電子化情報としてＣＡ
Ｄデータを対象にしたが、一般的にＣＡＤと言われてい
るものに限らず、ワードプロセッサの文書ファイルや機
械製版の版下情報なども対象にすることができる。

【００１３】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、文
書の発行、変更の管理と、電子化情報の管理を同一の仕
組みの中で実現でき、開発から生産への情報提供におい
て、作業指示の手書き文書と機械加工用のＣＡＤ情報等
を完全に同期させることができる。したがって、指示タ
イミングの不整合を排除したり、データ管理の煩雑さを
解消することができる。また、本発明のシステムは安価
に実現できるという特徴もある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るドキュメント情報管理装置の一実
施例を示す構成図である。

【図２】図面フォーマットの入力メニューの一例を示す
図である。

【図３】図面保管場所の入力メニューの一例を示す図で
ある。

【図４】原図借用の入力メニューの一例を示す図であ
る。

【符号の説明】

１ 管理情報入力端末 ２ 管理データベースシステム ３ ＣＡＤシステム ４ 伝送線 ５ 図庫

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】表示画面上にメニュー画面を呼び出してド
   キュメントの発行や変更等の際に管理情報の入力または
   訂正を指示する管理情報入力端末と、 ドキュメントの管理情報の登録および目的のドキュメン
   トの検索等を行う機能を有する管理データベースシステ
   ムと、 電子化情報をファイルとして記憶するメモリを有したＣ
   ＡＤシステムをネットワークに接続し、 手書き文書の場合は発行や変更時の情報と原紙を保管す
   る図庫の情報を管理し、電子化情報の場合は発行および
   変更時の情報と電子化情報の元データを管理して、手書
   き文書と電子化情報の一元管理を行い得る構成としたこ
   とを特徴とするドキュメント情報管理装置。