JP3263876B2 - 半導体記憶装置 - Google Patents

半導体記憶装置

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JP3263876B2
JP3263876B2 JP21061593A JP21061593A JP3263876B2 JP 3263876 B2 JP3263876 B2 JP 3263876B2 JP 21061593 A JP21061593 A JP 21061593A JP 21061593 A JP21061593 A JP 21061593A JP 3263876 B2 JP3263876 B2 JP 3263876B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体記憶装置に係
り、特にスタティックRAM(Static RandomAccess Me
mory 、以下SRAMという)のメモリセル回路の改良
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】SRAMでは、たとえばSi基板やセラ
ミックからなるケーシングなどから放出されるα線が照
射されると、電子およびホールが発生する。ホールは
「0」Vにバイアスされている基板に吸収されるが、電
子はSRAMのセルの記憶ノード、具体的には論理的に
「ハイ(H)」レベル(VCCレベル)にある記憶ノード
へ飛び込みその電位を下げ、その結果、記憶データを破
壊する、いわゆる「ソフトエラー」が生じる。
【0003】従来、この「ソフトエラー」の発生を低減
するため、図29〜図31に示すように、キャパシタお
よび抵抗素子を記憶ノード間に挿入する方法が採用され
ている。
【0004】図29は、「ソフトエラー」対策がなされ
た、いわゆる高負荷抵抗方式を採用した従来のSRAM
のメモリセルの回路図である。図29において、WLは
ワード線、BLはビット線、BL はビット線BLと極
性が反転した反ビット線、VCCは電源電圧、R1 ,R2
は高負荷抵抗素子、R 3 ,R4 は抵抗素子、Q1 ,Q2
はN形金属酸化膜半導体(MOS;Metal Oxide Semiconduct
or) トランジスタからなるドライバトランジスタ、
3 ,Q4 はN形MOSトランジスタからなるワードト
ランジスタ、C1 はキャパシタ、n1 は第1の記憶ノー
ド(以下、単にノードという)、n2 は第2のノード、
3 は第3のノード、n4 は第4のノードをそれぞれ示
している。
【0005】本SRAMでは、上記した構成要素のう
ち、高負荷抵抗素子R1 およびドライバトランジスタQ
1 により第1のインバータが、高負荷抵抗素子R2 およ
びドライバトランジスタQ2 により第2のインバータが
それぞれ構成され、第1のインバータの出力である第1
のノードn1 と第2のインバータの入力となるドライバ
トランジスタQ2 のゲート電極とが接続され、第2のイ
ンバータの出力である第2のノードn2 と第1のインバ
ータの入力となるドライバトランジスタQ1 のゲート電
極とが接続されて、基本メモリセルが構成されている。
そして、本SRAMでは、ビット線BLに対してワード
トランジスタQ3 により作動的に接続された第1のノー
ドn1 と反ビット線BL に対してワードトランジスタ
4 により作動的に接続された第2のノードn2 との間
に、各ノード側からそれぞれ抵抗素子R3 ,R4 を介し
てキャパシタC1 を挿入することにより、「ソフトエラ
ー」耐性の向上を図っている。
【0006】このような構成において、たとえば、第1
および第4のノードn1 ,n4 の電位が「H」レベル
(VCC)、第2および第3のノードn2 ,n3 の電位が
「L」レベル(GND)の状態において、第1のノード
1 にα線が照射されたとする。このとき、Si基板中
で発生した電子が急速に第1のノードn1 に収集され
て、第1のノードn1 の電位は急速に低下する。一方、
第1のノードn1 と第4のノードn4 との間に接続され
た高抵抗素子R 3 の存在により、キャパシタC1 に蓄積
されていた電荷の放電は遅く、第4のノードn4 の電位
の下降も遅い。
【0007】したがって、第4のノードn4 の電位が十
分下がる前に第1のノードn1 への電子の収集が終了す
ると、その後のキャパシタC1 に残留していた電荷が分
配され、第1および第4のノードn1 ,n4 は「H」レ
ベルへと回復していく。すなわち、ソフトエラーは起こ
らない。
【0008】図30は、「ソフトエラー」対策がなされ
た、P形TFT負荷方式を採用した従来のSRAMのメ
モリセルの回路図である。本SRAMでは、負荷素子と
してP形MOSトランジスタからなる負荷用トランジス
タQ5 およびQ6 を用い、負荷用トランジスタQ5 のゲ
ート電極とドライバトランジスタQ1 のゲート電極とが
接続されて第1のインバータが構成され、負荷用トラン
ジスタQ6 のゲート電極とドライバトランジスタQ2
ゲート電極とが接続されて第2のインバータが構成さ
れ、第1のインバータの出力である第1のノードn1
第2のインバータの入力となるドライバトランジスタQ
2 のゲート電極とが接続され、第2のインバータの出力
である第2のノードn2 と第1のインバータの入力とな
るドライバトランジスタQ1 のゲート電極とが接続され
て、基本メモリセルが構成されている。
【0009】そして、本SRAMでは、負荷用トランジ
スタQ5 およびQ6 のゲート電極間にキャパシタC1
挿入し、負荷用トランジスタQ5 のゲート電極とキャパ
シタC1 の他方の電極との接続中点(第3のノード)n
3 と第1のインバータの入力となるドライバトランジス
タQ1 のゲート電極との間に抵抗素子R4 を挿入し、負
荷用トランジスタQ6 のゲート電極とキャパシタC1
一方の電極との接続中点(第4のノード)n4 と第2の
インバータの入力となるドライバトランジスタQ2 のゲ
ート電極との間に抵抗素子R3 を挿入することにより、
「ソフトエラー」耐性の向上を図っている。
【0010】このような構成において、第1および第4
のノードn1 ,n4 の電位が「H」レベル(VCC)、第
2および第3のノードn2 ,n3 の電位が「L」レベル
(GND)の状態において、第1のノードn1 にα線が
照射されたとする。このとき、Si基板中で発生した電
子が急速に第1のノードn1 に収集されて、第1のノー
ドn1 の電位は急速に低下する。一方、第1のノードn
1 と第4のノードn4 との間に接続された高抵抗素子R
3 の存在により、キャパシタC1 に蓄積されていた電荷
の放電は遅く、第4のノードn4 の電位の下降も遅い。
【0011】したがって、第4のノードn4 の電位が十
分下がる前に第1のノードn1 への電子の収集が終了す
ると、その後のキャパシタC1 に残留していた電荷が分
配され、また負荷用トランジスタQ5 からの電荷の供給
もあり、第1および第4のノードn1 ,n4 は「H」レ
ベルへと回復していく。すなわち、ソフトエラーは起こ
らない。
【0012】図31は、「ソフトエラー」対策がなされ
た、P形TFT負荷方式を採用した従来のSRAMのメ
モリセルの他の例を示す回路図である。本SRAMで
は、図30の構成のように、負荷用トランジスタQ5
6 のゲート電極間をキャパシタC1 を介して接続する
のではなく、負荷用トランジスタQ5 のゲート電極と抵
抗素子R4 との接続中点(第3のノード)n3 と負荷用
トランジスタQ5 のドレインとの間に第1のキャパシタ
2 を挿入し、負荷用トランジスタQ6 のゲート電極と
抵抗素子R3 との接続中点(第4のノード)n4 と負荷
用トランジスタQ6 のドレインとの間に第2のキャパシ
タC3 を挿入することにより、「ソフトエラー」耐性の
向上を図っている。
【0013】このような構成においても、上述した図3
0の構成の場合と同様に、第1および第4のノード
1 ,n4 の電位が「H」レベル(VCC)、第2および
第3のノードn2 ,n3 の電位が「L」レベル(GN
D)の状態において、第1のノードn1 にα線が照射さ
れたとする。このとき、Si基板中で発生した電子が急
速に第1のノードn1 に収集されて、第1のノードn1
の電位は急速に低下する。この場合、第1のノードn1
と第4のノードn4 との間に接続された高抵抗素子R3
の存在により、キャパシタC3 に蓄積されていた電荷の
放電は遅く、第4のノードn4 の電位の下降も遅い。
【0014】一方、第2のノードn2 と第3のノードn
3 との間に接続された高抵抗素子R 4 の存在により、キ
ャパシタC2 に蓄積されていた電荷の放電は遅く、第1
のノードn1 と第3のノードn3 との間の電位差が保た
れようとする。そのため、第3のノードn3 の電位は急
激に低下する。ここで、第3のノードn3 の電位は、ド
ライバトランジスタのゲート・ドレイン間オーバーラッ
プ容量によって、負電位に下がる。
【0015】以上のように、第4のノードn4 の電位は
高く保たれようとし、逆に第2および第3のノード
2 ,n3 の電位は負電位に大きく下がることから、そ
の後、第1および第4のノードn1 ,n4 は「H」レベ
ルに、第2および第3のノードn 2 , 3 は「L」レベ
ルに回復していく。すなわち、ソフトエラーは起こらな
い。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のSRA
Mでは、キャパシタCと抵抗素子R3 およびR4 とを組
み合わせることにより、ソフトエラー耐性の向上を図っ
ている。
【0017】しかしながら、これらSRAMでは、ソフ
トエラー耐性の向上を図れるという利点はあるものの、
長い書き込み時間を必要としたり、書き込み後の状態が
不安定で、ある期間でのノイズ耐性が弱いなどの問題が
あった。以下に、この問題について、図30の構成のS
RAMを例にとり詳細に説明する。
【0018】ここでは、図30の構成において、第1お
よび第4のノードn1 ,n4 が「L」レベル、第2およ
び第3のノードn2 ,n3 が「H」レベルであって、こ
れと逆のデータを書き込む場合を例に説明する。書き込
み時には、ワード線WLが「H」レベルに保持され、ワ
ードトランジスタQ3 およびQ4 がオン状態となる。こ
のとき、ビット線BLは「H」レベルに保持され、反ビ
ット線BL は「L」レベルに保持されている。したが
って、第1のノードn1 にはワードトランジスタQ3
介して「H」レベルが書き込まれ、第2のノードn2
はワードトランジスタQ4 を介して「L」レベルが書き
込まれる。
【0019】書き込み直後、第1のノードn1 の電位は
CC−Vth( Vth;ワードトランジスタQ3 の基板バイ
アス効果を含めたしきい値)、第2のノードn2
「L」レベルである。このとき、抵抗素子R3 ,R4
存在により、キャパシタC1 に蓄積されていた電荷の放
電は遅い。したがって、第4のノードn4 の電位上昇お
よび第3のノードn3 の電位降下は遅い。
【0020】そのため、ワード線WLが「L」レベルに
落ちワードトランジスタQ3 およびQ4 がオフした後
は、キャパシタC1 に残っていた電荷の分配により、第
1のノードn1 の電位は下がり、また、第2のノードn
2 の電位は上がろうとする。キャパシタC1 に残ってい
た電荷量が多い場合、図32に示すように、第1および
第4のノードn1 ,n4 はそのまま「L」レベル、ま
た、第2および第3のノードn2 ,n3 は「H」レベル
となって安定し、いわゆるデータの破壊が起こる。
【0021】これを防止するためには、書き込み時間T
W を長くして書き込み直後のキャパシタC1 に残ってい
る電荷量を少なくしておく必要がある。また、そのまま
ではデータ破壊に至らない場合でも、書き込み後は各ノ
ード電位が不安定な状態となる期間があり、ここで、た
とえば図33に示すように、第1のノードn1 に対して
電位を下げるようなノイズが入ると、データは破壊され
る。
【0022】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、ソフトエラー耐性に優れ、書き
込み時間増大の抑制並びに書き込み後のデータの安定化
を図れる半導体記憶装置を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、負荷素子とドライバトランジスタとか
らなる第1および第2のインバータの入出力同士が接続
されてなる半導体記憶装置において、上記第1のインバ
ータの出力と第2のインバータの出力との間に、第1の
ダイオード、キャパシタおよび第2のダイオードが直列
に接続され、上記第1のダイオードのアノードが第1の
インバータの出力に接続され、カソードがキャパシタの
一方の電極に接続され、上記第2のダイオードのアノー
ドが第2のインバータの出力に接続され、カソードがキ
ャパシタの他方の電極に接続されている。
【0024】本発明では、上記第1および第2のインバ
ータの負荷素子が抵抗素子により構成されている。
【0025】本発明では、上記第1および第2のインバ
ータの負荷素子がP形金属酸化膜半導体トランジスタに
より構成され、上記第1のダイオードのカソードとキャ
パシタの一方の電極との接続中点が、第2のインバータ
のP形金属酸化膜半導体トランジスタのゲート電極に接
続され、上記第2のダイオードのカソードとキャパシタ
の他方の電極との接続中点が、第1のインバータのP形
金属酸化膜半導体トランジスタのゲート電極に接続され
ている。
【0026】本発明では、上記第1および第2のインバ
ータの負荷素子がP形金属酸化膜半導体トランジスタに
より構成され、上記第1のダイオードのアノードと第1
のインバータの出力との接続中点が、第2のインバータ
のP形金属酸化膜半導体トランジスタのゲート電極に接
続され、上記第2のダイオードのアノードと第2のイン
バータの出力との接続中点が、第1のインバータのP形
金属酸化膜半導体トランジスタのゲート電極に接続され
ている。
【0027】本発明では、第1のインバータのP形金属
酸化膜半導体トランジスタのゲート電極と、第2のダイ
オードのアノードと第2のインバータの出力との接続中
点との間、および第2のインバータのP形金属酸化膜半
導体トランジスタのゲート電極と、第1のダイオードの
アノードと第1のインバータの出力との接続中点との間
のうちの少なくとも一方に、接続中点からゲート電極に
対して順方向となるようにダイオードが接続されてい
る。
【0028】本発明では、負荷素子とドライバトランジ
スタとからなる第1および第2のインバータの入出力同
士が接続されてなる半導体記憶装置において、第1のイ
ンバータの入出力間および第2のインバータの入出力間
の各々に、第1のダイオードと第1のキャパシタおよび
第2のダイオードと第2のキャパシタがそれぞれ直列に
接続され、上記第1のダイオードのアノードが第1のイ
ンバータの入力に、カソードが第1のキャパシタの一方
の電極にそれぞれ接続され、第1のキャパシタの他方の
電極が第1のインバータの出力に接続され、上記第2の
ダイオードのアノードが第2のインバータの入力に、カ
ソードが第2のキャパシタの一方の電極にそれぞれ接続
され、第2のキャパシタの他方の電極が第2のインバー
タの出力に接続されている。
【0029】本発明では、上記第1および第2のインバ
ータの負荷素子が抵抗素子により構成されている。
【0030】本発明では、上記第1および第2のインバ
ータの負荷素子がP形金属酸化膜半導体トランジスタに
より構成され、上記第1のダイオードのカソードと第1
のキャパシタの一方の電極との接続中点が、第1のイン
バータのP形金属酸化膜半導体トランジスタのゲート電
極に接続され、上記第2のダイオードのカソードと第2
のキャパシタの一方の電極との接続中点が、第2のイン
バータのP形金属酸化膜半導体トランジスタのゲート電
極に接続されている。
【0031】本発明では、上記第1および第2のインバ
ータの負荷素子がP形金属酸化膜半導体トランジスタに
より構成され、上記第1のダイオードのアノードと第1
のインバータの入力との接続中点が、第1のインバータ
のP形金属酸化膜半導体トランジスタのゲート電極に接
続され、上記第2のダイオードのアノードと第2のイン
バータの入力との接続中点が、第2のインバータのP形
金属酸化膜半導体トランジスタのゲート電極に接続され
ている。
【0032】
【作用】本発明によれば、第1のインバータの出力(第
1のノードとする)と第2のインバータの出力(第2の
ノードとする)との間に、第1のダイオード、キャパシ
タおよび第2のダイオードが直列に接続され、第1のダ
イオードのアノードが第1のノードに接続され、カソー
ドがキャパシタの一方の電極に接続され(両者の接続中
点を第4のノードとする)、第2のダイオードのアノー
ドが第2のノードに接続され、カソードがキャパシタの
他方の電極に接続された(両者の接続中点を第3のノー
ドとする)場合の作用は、以下のようになる。
【0033】すなわち、たとえば、第1および第4のノ
ードの電位が「H」レベル(VCC)、第2および第3の
ノードの電位が「L」レベル(GND)の状態におい
て、第1のノードにα線が照射されたとすると、α線の
照射により、Si基板中で発生した電子が急速に第1の
ノードに収集されて、第1のノードの電位は急速に低下
する。このとき、第1のノードと第4のノードとの間に
接続された第1のダイオードは逆バイアス状態となる。
したがって、逆バイアスされた第1のダイオードの高い
インピーダンスにより、キャパシタに蓄積されていた電
荷の放電は遅く、第4のノードの電位の下降も遅い。し
たがって、第4のノードの電位が十分下がる前に第1の
ノードへの電子の収集が終了すると、その後のキャパシ
タに残留していた電荷が分配され、第1および第4のノ
ードは「H」レベルへと回復していく。すなわち、ソフ
トエラーは起こらない。
【0034】また、第1および第4のノードが「L」レ
ベル、第2および第3のノードが「H」レベルであっ
て、これと逆のデータを書き込む場合、書き込み直後、
第1のノードの電位はほぼ「H」レベル、第2のノード
は「L」レベルである。このとき、第1のダイオードは
順バイアス状態となるため、そのインピーダンスは小さ
い。したがって、キャパシタに蓄積されていた電荷は容
易に放電されて、第4のノードは速く高電位となり、ま
た、第3のノードの電位降下も速い。そのため、ドライ
バトランジスタのオフ状態、オン状態が速く確定して、
メモリセルへの書き込みデータが安定化する。このよう
に、短い書き込み時間で、安定したデータ書き込みが行
われる。
【0035】また、本発明によれば、第1のインバータ
の入出力間および第2のインバータの入出力間の各々
に、第1のダイオードと第1のキャパシタおよび第2の
ダイオードと第2のキャパシタがそれぞれ直列に接続さ
れ、第1のダイオードのアノードが第1のインバータの
入力に接続され、カソードが第1のキャパシタの一方の
電極に接続され(両者の接続中点を第3のノードとす
る)、第1のキャパシタの他方の電極が第1のインバー
タの出力(第1のノードとする)に接続され、第2のダ
イオードのアノードが第2のインバータの入力に接続さ
れ、カソードが第2のキャパシタの一方の電極に接続さ
れ(両者の接続中点を第4のノードとする)、第2のキ
ャパシタの他方の電極が第2のインバータの出力(第2
のノードとする)に接続された場合の作用は、以下のよ
うになる。
【0036】すなわち、たとえば、上述した構成の場合
と同様に、第1および第4のノードの電位が「H」レベ
ル(VCC)、第2および第3のノードの電位が「L」レ
ベル(GND)の状態において、第1のノードにα線が
照射されたとすると、α線の照射により、Si基板中で
発生した電子が急速に第1のノードに収集されて、第1
のノードの電位は急速に低下する。このとき、第1のノ
ードと第4のノードとの間に接続された第2のダイオー
ドは逆バイアス状態となる。したがって、逆バイアスさ
れた第2のダイオードの高いインピーダンスにより、第
2のキャパシタに蓄積されていた電荷の放電は遅く、第
4のノードの電位の下降も遅い。したがって、第4のノ
ードの電位が十分下がる前に第1のノードへの電子の収
集が終了すると、その後の第2のキャパシタに残留して
いた電荷が分配され、第1および第4のノードは「H」
レベルへと回復していく。すなわち、ソフトエラーは起
こらない。
【0037】また、第1および第4のノードが「L」レ
ベル、第2および第3のノードが「H」レベルであっ
て、これと逆のデータを書き込む場合、書き込み直後、
第1のノードの電位はほぼ「H」レベル、第2のノード
は「L」レベルである。このとき、第2のダイオードは
順バイアス状態となるため、そのインピーダンスは小さ
い。したがって、第2のキャパシタに蓄積されていた電
荷は容易に放電されて、第4のノードは速く高電位とな
り、また、第3のノードの電位降下も速い。そのため、
ドライバトランジスタのオフ状態、オン状態が速く確定
して、メモリセルへの書き込みデータが安定化する。こ
のように、短い書き込み時間で、安定したデータ書き込
みが行われる。
【0038】
【実施例1】図1は、本発明に係る半導体記憶装置の第
1の実施例を示す回路図で、具体的には高負荷抵抗方式
を採用したSRAMのメモリセルを示す回路図であっ
て、従来例を示す図29と同一構成部分は同一符号をも
って表す。すなわち、WLはワード線、BLはビット
線、BL はビット線BLと極性が反転した反ビット
線、VCCは電源電圧、R1 ,R2 は高負荷抵抗素子、Q
1 ,Q 2 はN形MOSトランジスタからなるドライバト
ランジスタ、Q3 ,Q4 はN形MOSトランジスタから
なるワードトランジスタ、C1 はキャパシタ、n1 は第
1のノード、n2 は第2のノード、n3 は第3のノー
ド、n4 は第4のノード、D1 は第1のダイオード、D
2 は第2のダイオードをそれぞれ示している。
【0039】本SRAMでは、上記した構成要素のう
ち、高負荷抵抗素子R1 およびドライバトランジスタQ
1 により第1のインバータが、高負荷抵抗素子R2 およ
びドライバトランジスタQ2 により第2のインバータが
それぞれ構成され、第1のインバータの出力である第1
のノードn1 と第2のインバータの入力となるドライバ
トランジスタQ2 のゲート電極とが接続され、第2のイ
ンバータの出力である第2のノードn2 と第1のインバ
ータの入力となるドライバトランジスタQ1 のゲート電
極とが接続されて、基本メモリセルが構成されている。
そして、本SRAMでは、ビット線BLに対してワード
トランジスタQ3 により作動的に接続された第1のノー
ドn1 と反ビット線BL に対してワードトランジスタ
4 により作動的に接続された第2のノードn2 との間
に、各ノード側からそれぞれ第1および第2のダイオー
ドD1 ,D2 を介してキャパシタC1 を挿入することに
より、「ソフトエラー」耐性の向上を図っている。
【0040】すなわち、本構成は、図29の回路におけ
る抵抗素子R3 およびR4 に代えて、第1のダイオード
1 および第2のダイオードD2 を配設している。具体
的には、第1のダイオードD1 は、第1のノードn1
らキャパシタC1に向かって順方向となるように、アノ
ードが第1のノードn1 と高負荷抵抗素子R1 との接続
中点に接続され、カソードがキャパシタC1 の一方の電
極に接続されている。
【0041】第2のダイオードD2 は、第2のノードn
2 からキャパシタC1 に向かって順方向となるように、
アノードが第2のノードn2 と高負荷抵抗素子R2 との
接続中点に接続され、カソードがキャパシタC1 の他方
の電極に接続されている。
【0042】次に、上記構成による動作を、α線照射時
および書き込み動作時にわけて説明する。
【0043】たとえば、第1および第4のノードn1
4 の電位が「H」レベル(VCC)、第2および第3の
ノードn2 ,n3 の電位が「L」レベル(GND)の状
態において、第1のノードn1 にα線が照射されたとす
る。α線の照射により、Si基板中で発生した電子が急
速に第1のノードn1 に収集されて、第1のノードn1
の電位は急速に低下する。このとき、第1のノードn1
と第4のノードn4 との間に接続された第1のダイオー
ドD1 は逆バイアス状態となる。したがって、逆バイア
スされた第1のダイオードD1 の高いインピーダンスに
より、キャパシタC1 に蓄積されていた電荷の放電は遅
く、第4のノードn4 の電位の下降も遅い。また、第2
および第3のノードn2 ,n3 の電位は、「L」レベル
に保持される。
【0044】したがって、第4のノードn4 の電位が十
分下がる前に第1のノードn1 への電子の収集が終了す
ると、その後のキャパシタC1 に残留していた電荷が分
配され、第1および第4のノードn1 ,n4 は「H」レ
ベルへと回復していく。すなわち、ソフトエラーは起こ
らない。
【0045】次に、図1の構成において、第1および第
4のノードn1 ,n4 が「L」レベル、第2および第3
のノードn2 ,n3 が「H」レベルであって、これと逆
のデータを書き込む場合の動作を例に説明する。書き込
み時には、ワード線WLが「H」レベルに保持され、ワ
ードトランジスタQ3 およびQ4 がオン状態となる。こ
のとき、ビット線BLは「H」レベルに保持され、反ビ
ット線BL は「L」レベルに保持されている。したが
って、第1のノードn1 にはワードトランジスタQ3
介して「H」レベルが書き込まれ、第2のノードn2
はワードトランジスタQ4 を介して「L」レベルが書き
込まれる。
【0046】書き込み直後、第1のノードn1 の電位は
CC−Vth( Vth;ワードトランジスタQ3 の基板バイ
アス効果を含めたしきい値)、第2のノードn2
「L」レベルである。このとき、第1のダイオードD1
は順バイアス状態となるため、そのインピーダンスは小
さい。したがって、キャパシタC1 に蓄積されていた電
荷は容易に放電されて、第4のノードn4 は速く高電位
となり、また、第3のノードn3 の電位降下も速い。そ
のため、ドライバトランジスタQ1 のオフ状態、ドライ
バトランジスタQ2のオン状態が速く確定して、メモリ
セルへの書き込みデータが安定化する。このように、短
い書き込み時間で、安定したデータ書き込みが行われ
る。
【0047】以上説明したように、本実施例によれば、
高負荷抵抗方式を採用したSRAMにおいて、第1のノ
ードn1 と第2のノードn2 との間に、キャパシタC1
を挿入し、かつ、第1のノードn1 とキャパシタC1
の間および第2のノードn2とキャパシタC1 との間
に、各ノードからキャパシタC1 に向かって順方向とな
るように第1および第2のダイオードD1 およびD2
それぞれ接続したので、ソフトエラー耐性の向上を図れ
ることはもとより、短い書き込み時間で、安定したデー
タの書き込みを行うことができることから、データ破壊
を防止でき、また、各ノード電位が不安定になることが
なく、ノイズ耐性の向上を図れるという利点がある。
【0048】
【実施例2】図2は、本発明に係る半導体記憶装置の第
2の実施例を示す回路図で、具体的にはP形TFT負荷
方式を採用したSRAMのメモリセルを示す回路図であ
って、従来例を示す図30と同一構成部分は同一符号を
もって表す。すなわち、WLはワード線、BLはビット
線、BL は反ビット線、VCCは電源電圧、Q1 ,Q2
はドライバトランジスタ、Q3 ,Q4 はワードトランジ
スタ、Q5 ,Q6 はP形MOSトランジスタからなる負
荷用トランジスタ、C1 はキャパシタ、n1 は第1のノ
ード、n2 は第2のノード、n3 は第3のノード、n 4
は第4のノード、D1 は第1のダイオード、D2 は第2
のダイオードをそれぞれ示している。
【0049】本SRAMでは、負荷用トランジスタQ5
のゲート電極とドライバトランジスタQ1 のゲート電極
とが接続されて第1のインバータが構成され、負荷用ト
ランジスタQ6 のゲート電極とドライバトランジスタQ
2 のゲート電極とが接続されて第2のインバータが構成
され、第1のインバータの出力である第1のノードn 1
と第2のインバータの入力となるドライバトランジスタ
2 のゲート電極とが接続され、第2のインバータの出
力である第2のノードn2 と第1のインバータの入力と
なるドライバトランジスタQ1 のゲート電極とが接続さ
れて、基本メモリセルが構成されている。
【0050】そして、本SRAMでは、負荷用トランジ
スタQ5 およびQ6 のゲート電極間にキャパシタC1
挿入し、負荷用トランジスタQ5 のゲート電極とキャパ
シタC1 の他方の電極との接続中点(第3のノード)n
3 と第1のインバータの入力となるドライバトランジス
タQ1 のゲート電極との間に第2のダイオードD2 を挿
入し、負荷用トランジスタQ6 のゲート電極とキャパシ
タC1 の一方の電極との接続中点(第4のノード)n4
と第2のインバータの入力となるドライバトランジスタ
2 のゲート電極との間に第1のダイオードD1 を挿入
することにより、「ソフトエラー」耐性の向上を図って
いる。
【0051】すなわち、本構成は、図30の回路におけ
る抵抗素子R3 およびR4 に代えて、ダイオードD1
よびD2 を配設している。具体的には、第1のダイオー
ドD1 は、第1のノードn1 からキャパシタC1に向か
って順方向となるように、アノードが第1のノードn1
とドライバトランジスタQ2 のゲート電極との接続中点
に接続され、カソードがキャパシタC1 の一方の電極と
負荷用トランジスタQ6 のゲート電極との接続中点(第
4のノード)n4 に接続されている。
【0052】第2のダイオードD2 は、第2のノードn
2 からキャパシタC1 に向かって順方向となるように、
アノードが第2のノードn2 とドライバトランジスタQ
1 のゲート電極との接続中点に接続され、カソードがキ
ャパシタC1 の他方の電極と負荷用トランジスタQ5
ゲート電極との接続中点(第3のノード)n3 に接続さ
れている。
【0053】次に、上記構成による動作を、α線照射時
および書き込み動作時にわけて説明する。
【0054】たとえば、実施例1の場合と同様に、第1
および第4のノードn1 ,n4 の電位が「H」レベル
(VCC)、第2および第3のノードn2 ,n3 の電位が
「L」レベル(GND)の状態において、第1のノード
1 にα線が照射されたとする。α線の照射により、S
i基板中で発生した電子が急速に第1のノードn1 に収
集されて、第1のノードn1 の電位は急速に低下する。
このとき、第1のノードn1 と第4のノードn4 との間
に接続された第1のダイオードD1 は逆バイアス状態と
なる。したがって、逆バイアスされた第1のダイオード
1 の高いインピーダンスにより、キャパシタC1 に蓄
積されていた電荷の放電は遅く、第4のノードn4 の電
位の下降も遅い。また、第2および第3のノードn2
3 の電位は、「L」レベルに保持される。
【0055】したがって、第4のノードn4 の電位が十
分下がる前に第1のノードn1 への電子の収集が終了す
ると、その後のキャパシタC1 に残留していた電荷が分
配され、またP形MOSトランジスタからの電荷の供給
もあり、図3に示すように、第1および第4のノードn
1 ,n4 は「H」レベルへと回復していく。すなわち、
ソフトエラーは起こらない。
【0056】次に、図2の構成において、第1および第
4のノードn1 ,n4 が「L」レベル、第2および第3
のノードn2 ,n3 が「H」レベルであって、これと逆
のデータを書き込む場合の動作を例に説明する。書き込
み時には、ワード線WLが「H」レベルに保持され、ワ
ードトランジスタQ3 およびQ4 がオン状態となる。こ
のとき、ビット線BLは「H」レベルに保持され、反ビ
ット線BL は「L」レベルに保持されている。したが
って、第1のノードn1 にはワードトランジスタQ3
介して「H」レベルが書き込まれ、第2のノードn2
はワードトランジスタQ4 を介して「L」レベルが書き
込まれる。
【0057】書き込み直後、第1のノードn1 の電位は
CC−Vth( Vth;ワードトランジスタQ3 の基板バイ
アス効果を含めたしきい値)、第2のノードn2
「L」レベルである。このとき、第1のダイオードD1
は順バイアス状態となるため、そのインピーダンスは小
さい。したがって、キャパシタC1 に蓄積されていた電
荷は容易に放電されて、第4のノードn4 は速く高電位
となり、また、第3のノードn3 の電位降下も速い。そ
のため、ドライバトランジスタQ1 のオフ状態、ドライ
バトランジスタQ2のオン状態が速く確定して、メモリ
セルへの書き込みデータが安定化する。すなわち、図4
に示すように、短い書き込み時間で、安定したデータ書
き込みが行われ、また、各ノード電位が不安定な状態に
なることがなく、ノイズ耐性に優れている。
【0058】以上説明したように、本実施例によれば、
上述した実施例1と同様に、ソフトエラー耐性の向上を
図れることはもとより、短い書き込み時間で、安定した
データの書き込みを行うことができることから、データ
破壊を防止でき、また、各ノード電位が不安定になるこ
とがなくノイズ耐性の向上を図れるという効果を得るこ
とができる。
【0059】
【実施例3】図5は、本発明に係る半導体記憶装置の第
3の実施例を示す回路図で、P形TFT負荷方式を採用
したSRAMのメモリセルの他の構成例を示す回路図で
ある。
【0060】本実施例が上記実施例2と異なる点は、第
1および第2のダイオードD1 およびD2 を、第1のノ
ードn1 とドライバトランジスタQ2 のゲート電極との
接続中点とキャパシタC1 の一方の電極と負荷用トラン
ジスタQ6 のゲート電極との接続中点との間、並びに第
2のノードn2 とドライバトランジスタQ1 のゲート電
極との接続中点とキャパシタC1 の他方の電極と負荷用
トランジスタQ5 のゲート電極との接続中点との間にそ
れぞれ挿入するのではなく、第1のノードn1とドライ
バトランジスタQ2 のゲート電極との接続中点と負荷用
トランジスタQ 6 のゲート電極との接続中点とキャパシ
タC1 の一方の電極との間、並びに第2のノードn2
ドライバトランジスタQ1 のゲート電極との接続中点と
負荷用トランジスタQ5 のゲート電極との接続中点とキ
ャパシタC1 の他方の電極との間にそれぞれ挿入したこ
とにある。なお、各第1および第2のダイオードD1
よびD2 の挿入方向は、両者ともカソードがキャパシタ
1 の各電極と接続される方向である。
【0061】その他の構成は実施例2と同様であり、こ
のような構成を有するSRAMにおいても、上述した実
施例2と同様の効果を得ることができる。
【0062】
【実施例4】図6は、本発明に係る半導体記憶装置の第
4の実施例を示す回路図で、P形TFT負荷方式を採用
したSRAMのメモリセルの他の構成例を示す回路図で
ある。
【0063】本実施例が上記実施例2と異なる点は、第
3のダイオードD3 を、第2のダイオードD2 のアノー
ドに接続された接続中点Aと負荷用トランジスタQ5
ゲート電極間に、接続中点Aから負荷用トランジスタQ
5 のゲート電極に向かって順方向となるように挿入した
ことにある。
【0064】その他の構成は実施例2と同様であり、こ
のような構成を有するSRAMにおいても、ソフトエラ
ー耐性の向上を図れ、短い書き込み時間で、安定したデ
ータの書き込みを行うことができ、上述した実施例2お
よび3と同様に、データ破壊を防止でき、また、各ノー
ド電位が不安定になることがなくノイズ耐性の向上を図
れるという効果を得ることができる。
【0065】また、第1のダイオードD1 のアノードに
接続された接続中点Bと負荷用トランジスタQ6 のゲー
ト電極間に、接続中点Bから負荷用トランジスタQ6
ゲート電極に向かって順方向となるようにダイオードを
挿入しても、上述と同様の効果を得ることができ、ま
た、両ダイオードを設けても同様の効果を得ることがで
きる。
【0066】
【実施例5】図7は、本発明に係る半導体記憶装置の第
5の実施例を示す回路図で、具体的にはP形TFT負荷
方式を採用したSRAMのメモリセルの他の構成例を示
す回路図である。
【0067】本SRAMでは、負荷用トランジスタQ5
のゲート電極とドライバトランジスタQ1 のゲート電極
とが接続されて第1のインバータが構成され、負荷用ト
ランジスタQ6 のゲート電極とドライバトランジスタQ
2 のゲート電極とが接続されて第2のインバータが構成
され、第1のインバータの出力である第1のノードn 1
と第2のインバータの入力となるドライバトランジスタ
2 のゲート電極とが接続され、第2のインバータの出
力である第2のノードn2 と第1のインバータの入力と
なるドライバトランジスタQ1 のゲート電極とが接続さ
れて、基本メモリセルが構成されている。
【0068】そして、本SRAMでは、第1のインバー
タの入出力間、すなわちドライバトランジスタQ1 のゲ
ート電極と第1のノードn1 間および第2のインバータ
の入出力間、すなわちドライバトランジスタQ2 のゲー
ト電極と第2のノードn2 間の各々に、第1のダイオー
ドD1 と第1のキャパシタC2 および第2のダイオード
2 と第2のキャパシタC3 をそれぞれ直列に挿入する
ことにより、「ソフトエラー」耐性の向上を図ってい
る。
【0069】すなわち、本構成は、従来例を示す図31
に示す回路中の抵抗素子R3 およびR4 に代えて、第1
および第2のダイオードD1 およびD2 を配設してい
る。具体的には、第1のダイオードD1 は、第2のノー
ドn2 から第1のキャパシタC2 に向かって順方向とな
るように、アノードが第2のノードn2 とドライバトラ
ンジスタQ1 のゲート電極との接続中点に接続され、カ
ソードが第1のキャパシタC2 の一方の電極と負荷用ト
ランジスタQ5 のゲート電極との接続中点(第3のノー
ド)n3 に接続されている。
【0070】第2のダイオードD2 は、第1のノードn
1 から第2のキャパシタC3 に向かって順方向となるよ
うに、アノードが第1のノードn1 とドライバトランジ
スタQ2 のゲート電極との接続中点に接続され、カソー
ドが第2のキャパシタC3 の他方の電極と負荷用トラン
ジスタQ6 のゲート電極との接続中点(第4のノード)
4 に接続されている。
【0071】これら第1および第2のダイオードD1
2 としては、たとえばP/N接合ダイオードやショッ
トキーダイオードにより構成される。図8は、図7の回
路における第1および第2のダイオードD1 ,D2 とし
てP/N接合ダイオードを適用した場合のTFT負荷お
よび容量部のレイアウトを示している。図8において、
5Gは負荷用PMOSトランジスタQ5 のゲート電極、
5Sは負荷用PMOSトランジスタQ5 のソース、Q5C
は負荷用PMOSトランジスタQ5 のチャネル、Q5D
負荷用PMOSトランジスタQ5 のドレイン、Q6Gは負
荷用PMOSトランジスタQ6 のゲート電極、Q6Sの負
荷用PMOSトランジスタQ6 のソース、Q6Cは負荷用
PMOSトランジスタQ6 のチャネル、Q6Dは負荷用P
MOSトランジスタQ6 のドレイン、CTC1 は第1の
ノードn1 と接続するためのコンタクト、CTC2 は第
2のノードn2 と接続するためのコンタクトをそれぞれ
示している。
【0072】本例は、負荷用PMOSトランジスタQ5
およびQ6 のゲート電極Q5G,Q6Gとドレイン領域
5D,Q6Dが重なった領域において、クロスカップルキ
ャパシタC2 ,C3 が形成されている場合を示してい
る。本例においては、図8に示すように、第1のノード
1 と接続するコンタクトCTC1 および第2のノード
2 と接続するコンタクトCTC2 、並びにその近傍領
域をP形とし、それ以外の領域をN形とすることにより
P/N接合が形成されている。なお、P形領域とN形領
域との作り分けは、たとえば通常のイオン注入技術によ
り容易に実現できる。
【0073】また、図9は、図7の回路における第1お
よび第2のダイオードD1 ,D2 としてショットキーダ
イオードを適用した場合のTFT負荷および容量部のレ
イアウトを示している。この場合、負荷用PMOSトラ
ンジスタQ5 およびQ6 のゲート電極Q5G,Q 6Gをすべ
てN形領域とし、第1および第2のノードn1 ,n2
接続するためのコンタクトCTC1 ,CTC2 の接続孔
に金属を埋め込む等することによりショットキー接合が
構成されている。その他の構成は図8と同様である。こ
れにより、第1および第2のノードn1 ,n2 と第1お
よび第2のキャパシタC2 ,C3 との間にショットキー
接合がそれぞれ形成される。なお、このとき、ショット
キー接合が確実に得られるように、接続孔の近傍にN形
半導体層の不純物濃度を他の領域より低くすることが望
ましい。
【0074】次に、上記構成による動作を、α線照射時
および書き込み動作時にわけて説明する。
【0075】たとえば、実施例1および2の場合と同様
に、第1および第4のノードn1 ,n4 の電位が「H」
レベル(VCC)、第2および第3のノードn2 ,n3
電位が「L」レベル(GND)の状態において、第1の
ノードn1 にα線が照射されたとする。α線の照射によ
り、Si基板中で発生した電子が急速に第1のノードn
1 に収集されて、第1のノードn1 の電位は急速に低下
する。このとき、第1のノードn1 と第4のノードn4
との間に接続された第2のダイオードD2 は逆バイアス
状態となる。したがって、逆バイアスされた第2のダイ
オードD2 の高いインピーダンスにより、第2のキャパ
シタC3 に蓄積されていた電荷の放電は遅く、第4のノ
ードn4 の電位の下降も遅い。
【0076】一方、第2のノードn2 と第3のノードn
3 に接続された第1のダイオードD 1 が順バイアスされ
るまではその高いインピーダンスにより、第1のキャパ
シタC2 に蓄積されていた電荷の放電は遅く、第1のノ
ードn1 と第3のノードn3との間の電位差が保持され
ようとするため、第3のノードn3 の電位は、 (第2のノードn2 の電位)−(ダイオードD1 のクラ
ンプ電圧VF ) まで大幅に下がる。ここで、第3のノードn3 の電位
は、ドライバトランジスタQ1 のゲート−ドレイン間オ
ーバラップ容量によって、負電位に下がる。
【0077】以上のように、第4のノードn4 の電位は
高く保たれようとし、逆に第2および第3のノード
2 ,n3 の電位は負電位に大きく下がることから、そ
の後、図10に示すように、第1および第4のノードn
1 ,n4 は「H」レベルに、第2および第3のノードn
2 ,n3 は「L」レベルへと回復していく。すなわち、
ソフトエラーは起こらない。
【0078】次に、図7の構成において、第1および第
4のノードn1 ,n4 が「L」レベル、第2および第3
のノードn2 ,n3 が「H」レベルであって、これと逆
のデータを書き込む場合の動作を例に説明する。書き込
み時には、ワード線WLが「H」レベルに保持され、ワ
ードトランジスタQ3 およびQ4 がオン状態となる。こ
のとき、ビット線BLは「H」レベルに保持され、反ビ
ット線BL は「L」レベルに保持されている。したが
って、第1のノードn1 にはワードトランジスタQ3
介して「H」レベルが書き込まれ、第2のノードn2
はワードトランジスタQ4 を介して「L」レベルが書き
込まれる。
【0079】書き込み直後、第1のノードn1 の電位は
CC−Vth( Vth;ワードトランジスタQ3 の基板バイ
アス効果を含めたしきい値)、第2のノードn2
「L」レベルである。このとき、第2のダイオードD2
は順バイアス状態となるため、そのインピーダンスは小
さい。したがって、第2のキャパシタC3 に蓄積されて
いた電荷は容易に放電されて、第4のノードn4 は速く
高電位となる。また、第3のノードn 3 の電位降下も速
い。そのため、ドライバトランジスタQ1 のオフ状態、
ドライバトランジスタQ2のオン状態が速く確定して、
メモリセルへの書き込みデータが安定化する。すなわ
ち、図11に示すように、短い書き込み時間で、安定し
たデータ書き込みが行われ、また、各ノード電位が不安
定な状態になることがなく、ノイズ耐性に優れている。
【0080】以上説明したように、本実施例によれば、
上述した実施例1〜4と同様に、ソフトエラー耐性の向
上を図れることはもとより、短い書き込み時間で、安定
したデータの書き込みを行うことができることから、デ
ータ破壊を防止でき、また、各ノード電位が不安定にな
ることがなくノイズ耐性の向上を図れるという効果を得
ることができる。
【0081】
【実施例6】図12は、本発明に係る半導体記憶装置の
第6の実施例を示す回路図で、P形TFT負荷方式を採
用したSRAMのメモリセルの他の構成例を示す回路図
である。
【0082】本実施例が上記実施例5と異なる点は、第
1のダイオードD1 のカソードと第1のキャパシタC2
との接続中点である第3のノードn3 が負荷用トランジ
スタQ5 のゲート電極と接続されず、同様に、第2のダ
イオードD2 のカソードと第2のキャパシタC3 との接
続中点である第4のノードn4 が負荷用トランジスタQ
6 のゲート電極と接続されていないことにある。すなわ
ち、第1のダイオードD1 のアノードとドライバトラン
ジスタQ1 のゲート電極との接続中点が負荷用トランジ
スタQ5 のゲート電極に接続され、第2のダイオードD
2 のアノードとドライバトランジスタQ2 のゲート電極
との接続中点が負荷用トランジスタQ6 のゲート電極に
接続された構成となっている。
【0083】その他の構成は実施例5と同様であり、こ
のような構成を有するSRAMにおいても、上述した実
施例5の効果と同様の効果を得ることができる。
【0084】
【実施例7】図13は、本発明に係る半導体記憶装置の
第7の実施例を示す回路図で、本例は高抵抗負荷方式を
採用したSRAMのメモリセルの他の構成例を示す回路
図である。
【0085】本実施例が上記実施例6と異なる点は、負
荷用トランジスタQ5 およびQ6 の代わりに、高負荷抵
抗素子R1 ,R2 を配設して、高抵抗負荷方式のSRA
Mを構成したことにある。
【0086】その他の構成は実施例6と同様であり、こ
のような構成を有するSRAMにおいても、上述した実
施例5および6の効果と同様の効果を得ることができ
る。
【0087】
【実施例8】図14は、本発明に係る半導体記憶装置の
第8の実施例を示す回路図で、P形TFT負荷方式を採
用したSRAMのメモリセルの他の構成例を示す回路図
である。
【0088】本実施例が上記実施例6と異なる点は、第
1のダイオードD1 と第1のキャパシタC2 とが第1の
ノードn1 と負荷用トランジスタQ5 のドレインとの接
続中点と接地との間に直列に接続され、第2のダイオー
ドD1 と第2のキャパシタC 3 とが第2のノードn2
負荷用トランジスタQ6 のドレインとの接続中点と接地
との間に直列に接続されていることにある。具体的に
は、第1のダイオードD1 のアノードが第1のノードn
1 と負荷用トランジスタQ5 のドレインとの接続中点に
接続され、第1のダイオードD1 のカソードが第1のキ
ャパシタC2 の一方の電極に接続され、第1のキャパシ
タC2の他方の電極が接地されている。また、第2のダ
イオードD2 のアノードが第2のノードn2 と負荷用ト
ランジスタQ6 のドレインとの接続中点に接続され、第
2のダイオードD2 のカソードが第2のキャパシタC3
の一方の電極に接続され、第2のキャパシタC3 の他方
の電極が接地されている。
【0089】次に、上記構成による動作を、α線照射時
および書き込み動作時にわけて説明する。
【0090】たとえば、第1および第3のノードn1
3 の電位が「H」レベル(VCC)、第2および第4の
ノードn2 ,n4 の電位が「L」レベル(GND)の状
態において、第1のノードn1 にα線が照射されたとす
る。α線の照射により、Si基板中で発生した電子が急
速に第1のノードn1 に収集されて、第1のノードn1
の電位は急速に低下する。このとき、第1のノードn1
と第3のノードn3 との間に接続された第1のダイオー
ドD1 は逆バイアス状態となる。したがって、逆バイア
スされた第1のダイオードD1 の高いインピーダンスに
より、第1のキャパシタC2 に蓄積されていた電荷の放
電は遅く、第3のノードn3 の電位の下降も第1のノー
ドn1 の電位の下降より遅い。そして、電荷の収集が終
了した後の第1のノードn1 の電位は、第1のキャパシ
タC2 の電荷が第1のノードn1 における寄生容量との
間で分配されることにより、負荷用トランジスタQ5
よる電荷供給のみの場合よりも速く上昇する。
【0091】一方、第2のノードn2 と第4のノードn
4 とは負荷用トランジスタQ6 による電荷供給により電
位が上昇しようとするが、第1および第3のノード
1 ,n 3 の上昇速度よりも遅い。したがって、図15
に示すように、第1および第3のノードn1 ,n3
「H」レベルに、第2および第4のノードn2 ,n4
「L」レベルへと回復していく。すなわち、ソフトエラ
ーは起こらない。
【0092】次に、図14の構成において、第1および
第3のノードn1 ,n3 が「L」レベル、第2および第
4のノードn2 ,n4 が「H」レベルであって、これと
逆のデータを書き込む場合の動作を例に説明する。書き
込み時には、ワード線WLが「H」レベルに保持され、
ワードトランジスタQ3 およびQ4 がオン状態となる。
このとき、ビット線BLは「H」レベルに保持され、反
ビット線BL は「L」レベルに保持されている。した
がって、第1のノードn1 にはワードトランジスタQ3
を介して「H」レベルが書き込まれ、第2のノードn2
にはワードトランジスタQ4 を介して「L」レベルが書
き込まれる。
【0093】書き込み直後、第1のノードn1 の電位は
CC−Vth( Vth;ワードトランジスタQ3 の基板バイ
アス効果を含めたしきい値)、第2のノードn2
「L」レベルである。このとき、第1のダイオードD1
は順バイアス状態となるため、そのインピーダンスは小
さい。したがって、第1のキャパシタC2 に蓄積されて
いた電荷は容易に放電されて、第3のノードn3 は速く
高電位となる。また、第4のノードn 4 の電位降下も速
い。そのため、ドライバトランジスタQ1 のオフ状態、
ドライバトランジスタQ2のオン状態が速く確定して、
メモリセルへの書き込みデータが安定化する。すなわ
ち、図16に示すように、短い書き込み時間で、安定し
たデータ書き込みが行われ、また、各ノード電位が不安
定な状態になることがなく、ノイズ耐性に優れている。
【0094】以上説明したように、本実施例によれば、
上述した実施例1〜7と同様に、ソフトエラー耐性の向
上を図れることはもとより、短い書き込み時間で、安定
したデータの書き込みを行うことができることから、デ
ータ破壊を防止でき、また、各ノード電位が不安定にな
ることがなくノイズ耐性の向上を図れるという効果を得
ることができる。
【0095】
【実施例9】図17は、本発明に係る半導体記憶装置の
第9の実施例を示す回路図で、本例は高抵抗負荷方式を
採用したSRAMのメモリセルの他の構成例を示す回路
図である。
【0096】本実施例が上記実施例8と異なる点は、負
荷用トランジスタQ5 およびQ6 の代わりに、高負荷抵
抗素子R1 ,R2 を配設して、高抵抗負荷方式のSRA
Mを構成したことにある。
【0097】その他の構成は実施例8と同様であり、こ
のような構成を有するSRAMにおいても、上述した実
施例8の効果と同様の効果を得ることができる。
【0098】
【実施例10】図18は、本発明に係る半導体記憶装置
の第10の実施例を示す回路図で、P形TFT負荷方式
を採用したSRAMのメモリセルの他の構成例を示す回
路図である。
【0099】本実施例が上記実施例5と異なる点は、第
1および第2のキャパシタC2 ,C 3 の他方の電極を、
それぞれ第1および第2のノードn1 ,n2 に直接接続
する代わりに、第3および第4のダイオードD3 ,D4
を介してそれぞれ第1および第2のノードn1 ,n2
接続するように構成したことにある。具体的には、第1
のキャパシタC2 の他方の電極は第3のダイオードD3
のカソードに接続され、第3のダイオードD3 のアノー
ドが第1のノードn1 とドライバトランジスタQ2 のゲ
ート電極との接続中点に接続されている。第2のキャパ
シタC3 の他方の電極は第4のダイオードD4 のカソー
ドに接続され、第4のダイオードD4 のアノードが第2
のノードn2 とドライバトランジスタQ1 のゲート電極
との接続中点に接続されている。
【0100】その他の構成は実施例5と同様であり、こ
のような構成を有するSRAMにおいても、ソフトエラ
ー耐性の向上を図れることはもとより、短い書き込み時
間で、安定したデータの書き込みを行うことができるこ
とから、データ破壊を防止でき、また、各ノード電位が
不安定になることがなくノイズ耐性の向上を図れるとい
う効果を得ることができる。
【0101】なお、図19は、図18の回路における第
1および第2のダイオードD1 ,D 2 としてP/N接合
ダイオードを適用した場合のTFT負荷および容量部の
レイアウトを示している。本例では、図8の構成に導電
層CDL1 ,CDL2 を追加してクロスカップルキャパ
シタが形成されている。図19において、CTC3 ,C
TC4 はそれぞれP形のノード部分と負荷用PMOSト
ランジスタQ5 ,Q6 のゲート電極Q5G,Q6Gと導電層
CDL1 ,CDL2 との相互コンタクトを示している。
本例においても、導電層CDL1 ,CDL2 はポリシリ
コンにより構成され、導電層CDL1 ,CDL2 と負荷
用PMOSトランジスタQ5 ,Q6 のゲート電極Q5G
6Gとの間に第1および第2のキャパシタC2 ,C3
構成され、追加したポリシリコンにおいても少なくとも
キャパシタ領域はN形とされ、P形の第1および第2の
ノードn1 ,n2 部分との間にP/N接合が形成され
る。
【0102】また、図20は、図18の回路における第
1および第2のダイオードD1 ,D 2 としてショットキ
ーダイオードを適用した場合のTFT負荷および容量部
のレイアウトを示している。本例では、図9の構成に導
電層CDL1 ,CDL2 を追加してクロスカップルキャ
パシタが形成されている。この場合、導電層CDL1
CDL2 、並びに負荷用PMOSトランジスタQ 5 およ
びQ6 のゲート電極Q5G,Q6GをすべてN形領域とし、
これらと第1および第2のノードn1 ,n2 と接続する
ためのコンタクトCTC3 ,CTC4 の接続孔に、たと
えばサイドコンタクト法を用いて金属を埋め込む等する
ことによりショットキー接合が構成される。
【0103】
【実施例11】図21は、本発明に係る半導体記憶装置
の第11の実施例を示す回路図で、P形TFT負荷方式
を採用したSRAMのメモリセルの他の構成例を示す回
路図である。
【0104】本実施例が上記実施例5と異なる点は、第
1および第2のキャパシタC2 ,C 3 の他方の電極を、
それぞれ第1および第2のノードn1 ,n2 に接続する
代わりに、第3のノードn3 と第4のノードn4 との間
に並列に接続したことにある。
【0105】その他の構成は実施例5と同様であり、こ
のような構成を有するSRAMにおいても、ソフトエラ
ー耐性の向上を図れることはもとより、短い書き込み時
間で、安定したデータの書き込みを行うことができるこ
とから、データ破壊を防止でき、また、各ノード電位が
不安定になることがなくノイズ耐性の向上を図れるとい
う効果を得ることができる。
【0106】なお、図22は、図21の回路における第
1および第2のダイオードD1 ,D 2 としてP/N接合
ダイオードを適用した場合のTFT負荷および容量部の
レイアウトを示している。本例では、図19の場合と同
様に図8の構成に導電層CDL1 ,CDL2 を追加して
クロスカップルキャパシタが形成されているが、図19
の構成と異なる点は、追加した導電層CDL1 ,CDL
2 を直接P形のノード部分に接続せず、N形の負荷用P
MOSトランジスタQ5 ,Q6 のゲート電極Q5G,Q6G
にコンタクトCTC3 ,CTC4 を介して接続されてい
ることにある。このときの導電層CDL1 ,CDL2
N形半導体層あるいはポリシリコン以外のもの、たとえ
ば金属、ポリサイドなどにより構成される。
【0107】また、図23は、図21の回路における第
1および第2のダイオードD1 ,D 2 としてショットキ
ーダイオードを適用した場合のTFT負荷および容量部
のレイアウトを示している。本例では、図20の場合と
同様に図9の構成に導電層CDL1 ,CDL2 を追加し
てクロスカップルキャパシタが形成されているが、図2
0の構成と異なる点は追加した導電層CDL1 ,CDL
2 を直接P形のノード部分に接続せず、N形の負荷用P
MOSトランジスタQ5 ,Q6 のゲート電極Q5G,Q6G
にコンタクトCTC3 ,CTC4 を介して接続されてい
ることにある。このときの導電層CDL1 ,CDL2
N形半導体層である必要はなく、コンタクトCTC3
CTC4 における接続孔ではオーミックな接続であれば
よい。
【0108】
【実施例12】図24は、本発明に係る半導体記憶装置
の第12の実施例を示す回路図で、P形TFT負荷方式
を採用したSRAMのメモリセルの他の構成例を示す回
路図である。
【0109】本実施例が上記実施例5と異なる点は、第
1および第2のキャパシタC2 ,C 3 の他方の電極を、
それぞれ第1および第2のノードn1 ,n2 に接続する
代わりに、第3のノードn3 と第4のノードn4 との間
に直列に接続したことにある。
【0110】その他の構成は実施例5と同様であり、こ
のような構成を有するSRAMにおいても、ソフトエラ
ー耐性の向上を図れることはもとより、短い書き込み時
間で、安定したデータの書き込みを行うことができるこ
とから、データ破壊を防止でき、また、各ノード電位が
不安定になることがなくノイズ耐性の向上を図れるとい
う効果を得ることができる。
【0111】なお、図25は、図24の回路における第
1および第2のダイオードD1 ,D 2 としてP/N接合
ダイオードを適用した場合のTFT負荷および容量部の
レイアウトを示している。本例では、図8の構成に一の
導電層CDL3 を追加してクロスカップルキャパシタが
形成されている。導電層CDL3 は負荷用トランジスタ
5 ,Q6 のゲート電極Q5G,Q6GのうちN形領域部分
に重なるように追加形成され、いわゆるフローティング
状態とされている。この場合もゲート電極Q5G,Q6G
ポリシリコン層においてP/N接合が形成され、これら
のN形領域とフローティング導電層CDL3 とで2個の
直列なキャパシタC2 ,C3 が構成される。
【0112】また、図26は、図24の回路における第
1および第2のダイオードD1 ,D 2 としてショットキ
ーダイオードを適用した場合のTFT負荷および容量部
のレイアウトを示している。本例では、図8の構成に一
の導電層CDL3 を追加してクロスカップルキャパシタ
が形成されている。導電層CDL3 は、第1および第2
のノードn1 ,n2 とショットキー接合されているN形
半導体の負荷用トランジスタQ5 ,Q6 のゲート電極Q
5G,Q6Gに重なるように追加形成され、フローティング
状態とされている。この場合も2つのゲート電極Q5G
6Gとフローティング導電層CDL3 とで2個の直列な
キャパシタC2 ,C3 が構成される。なお、この場合の
導電層CDL3 はN形半導体層である必要はない。
【0113】
【実施例13】図27は、本発明に係る半導体記憶装置
の第13の実施例を示す回路図で、P形TFT負荷方式
を採用したSRAMのメモリセルの他の構成例を示す回
路図である。
【0114】本実施例が上記実施例12と異なる点は、
直列に接続された第1および第2のキャパシタC2 ,C
3 の接続中点を接地したことにある。
【0115】その他の構成は実施例12と同様であり、
このような構成を有するSRAMにおいても、上述した
実施例12と同様の効果を得ることができる。
【0116】なお、図28は、図27の回路における第
1および第2のダイオードD1 ,D 2 としてP/N接合
ダイオードまたはショットキーダイオードを適用した場
合のTFT負荷および容量部のレイアウトを示してい
る。本例では、図8および図9の構成に、ある電位に固
定した導電層としてのプレート電極PELを追加して構
成されている。第1および第2のダイオードD1 ,D2
としてP/N接合ダイオードを適用する場合には、負荷
用トランジスタQ5 ,Q6 のゲート電極Q5G,Q6Gのポ
リシリコン層においてP/N接合が形成され、このN形
領域とプレート電極PELとの間でキャパシタC2 ,C
3 が構成される。
【0117】また、第1および第2のダイオードD1
2 としてショットキーダイオードを適用する場合に
は、負荷用PMOSトランジスタQ5 およびQ6 のゲー
ト電極Q5G,Q6GはN形領域とされ、第1および第2の
ノードn1 ,n2 と接続するためのコンタクトCT
1 ,CTC2 の接続孔に金属を埋め込む等することに
よりショットキー接合が構成され、このN形領域とプレ
ート電極PELとの間でキャパシタC2 ,C3 が構成さ
れる。なお、この場合のプレート電極PELはN形半導
体層である必要はない。
【0118】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ソフトエラー耐性の向上を図れることはもとより、短い
書き込み時間で、安定したデータの書き込みを行うこと
ができることから、データ破壊を防止でき、また、各ノ
ード電位が不安定になることがなくノイズ耐性の向上を
図れるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体記憶装置の第1の実施例を
示す回路図である。
【図2】本発明に係る半導体記憶装置の第2の実施例を
示す回路図である。
【図3】図2のSRAM(半導体記憶装置)におけるα
線照射時の各ノード電位の遷移状態を示す図である。
【図4】図2のSRAM(半導体記憶装置)におけるデ
ータ書き込み時の各ノード電位の遷移状態を示す図であ
る。
【図5】本発明に係る半導体記憶装置の第3の実施例を
示す回路図である。
【図6】本発明に係る半導体記憶装置の第4の実施例を
示す回路図である。
【図7】本発明に係る半導体記憶装置の第5の実施例を
示す回路図である。
【図8】図7の回路における第1および第2のダイオー
ドとしてP/N接合ダイオードを適用した場合のTFT
負荷および容量部のレイアウトを示す図である。
【図9】図7の回路における第1および第2のダイオー
ドとしてショットキーダイオードを適用した場合のTF
T負荷および容量部のレイアウトを示す図である。
【図10】図7のSRAM(半導体記憶装置)における
α線照射時の各ノード電位の遷移状態を示す図である。
【図11】図7のSRAM(半導体記憶装置)における
データ書き込み時の各ノード電位の遷移状態を示す図で
ある。
【図12】本発明に係る半導体記憶装置の第6の実施例
を示す回路図である。
【図13】本発明に係る半導体記憶装置の第7の実施例
を示す回路図である。
【図14】本発明に係る半導体記憶装置の第8の実施例
を示す回路図である。
【図15】図14のSRAM(半導体記憶装置)におけ
るα線照射時の各ノード電位の遷移状態を示す図であ
る。
【図16】図14のSRAM(半導体記憶装置)におけ
るデータ書き込み時の各ノード電位の遷移状態を示す図
である。
【図17】本発明に係る半導体記憶装置の第9の実施例
を示す回路図である。
【図18】本発明に係る半導体記憶装置の第10の実施
例を示す回路図である。
【図19】図18の回路における第1および第2のダイ
オードとしてP/N接合ダイオードを適用した場合のT
FT負荷および容量部のレイアウトを示す図である。
【図20】図18の回路における第1および第2のダイ
オードとしてショットキーダイオードを適用した場合の
TFT負荷および容量部のレイアウトを示す図である。
【図21】本発明に係る半導体記憶装置の第11の実施
例を示す回路図である。
【図22】図21の回路における第1および第2のダイ
オードとしてP/N接合ダイオードを適用した場合のT
FT負荷および容量部のレイアウトを示す図である。
【図23】図21の回路における第1および第2のダイ
オードとしてショットキーダイオードを適用した場合の
TFT負荷および容量部のレイアウトを示す図である。
【図24】本発明に係る半導体記憶装置の第12の実施
例を示す回路図である。
【図25】図24の回路における第1および第2のダイ
オードとしてP/N接合ダイオードを適用した場合のT
FT負荷および容量部のレイアウトを示す図である。
【図26】図24の回路における第1および第2のダイ
オードとしてショットキーダイオードを適用した場合の
TFT負荷および容量部のレイアウトを示す図である。
【図27】本発明に係る半導体記憶装置の第13の実施
例を示す回路図である。
【図28】図27の回路における第1および第2のダイ
オードとしてP/N接合ダイオードまたはショットキー
ダイオードを適用した場合のTFT負荷および容量部の
レイアウトを示す図である。
【図29】「ソフトエラー」対策がなされた高負荷抵抗
方式を採用した従来のSRAMのメモリセルの回路図で
ある。
【図30】「ソフトエラー」対策がなされたP形TFT
負荷方式を採用した従来のSRAMのメモリセルの回路
図である。
【図31】「ソフトエラー」対策がなされたP形TFT
負荷方式を採用した従来のSRAMの基本メモリセルの
他の例を示す回路図である。
【図32】図30のSRAMにおけるデータ書き込み時
に発生するデータ破壊の説明図である。
【図33】図30のSRAMにおけるデータ書き込み時
に発生するノイズによるデータ破壊の説明図である。
【符号の説明】 WL…ワード線 BL…ビット線 BL …反ビット線 VCC…電源電圧 R1 ,R2 …高負荷抵抗素子 Q1 ,Q2 …ドライバトランジスタ Q3 ,Q4 …ワードトランジスタ Q5 ,Q6 …負荷用トランジスタ C1 …キャパシタ C2 …第1のキャパシタ C3 …第2のキャパシタ n1 …第1のノード n2 …第2のノード n3 …第3のノード n4 …第4のノード D1 …第1のダイオード 2 …第2のダイオード D3 …第3のダイオード D4 …第4のダイオード

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負荷素子とドライバトランジスタとから
    なる第1および第2のインバータの入出力同士が接続さ
    れてなる半導体記憶装置であって、 上記第1のインバータの出力と第2のインバータの出力
    との間に、第1のダイオード、キャパシタおよび第2の
    ダイオードが直列に接続され、 上記第1のダイオードのアノードが第1のインバータの
    出力に接続され、カソードがキャパシタの一方の電極に
    接続され、 上記第2のダイオードのアノードが第2のインバータの
    出力に接続され、カソードがキャパシタの他方の電極に
    接続されていることを特徴とする半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】 上記第1および第2のインバータの負荷
    素子が抵抗素子により構成されている請求項1記載の半
    導体記憶装置。
  3. 【請求項3】 上記第1および第2のインバータの負荷
    素子がP形金属酸化膜半導体トランジスタにより構成さ
    れ、 上記第1のダイオードのカソードとキャパシタの一方の
    電極との接続中点が、第2のインバータのP形金属酸化
    膜半導体トランジスタのゲート電極に接続され、 上記第2のダイオードのカソードとキャパシタの他方の
    電極との接続中点が、第1のインバータのP形金属酸化
    膜半導体トランジスタのゲート電極に接続されている請
    求項1記載の半導体記憶装置。
  4. 【請求項4】 上記第1および第2のインバータの負荷
    素子がP形金属酸化膜半導体トランジスタにより構成さ
    れ、 上記第1のダイオードのアノードと第1のインバータの
    出力との接続中点が、第2のインバータのP形金属酸化
    膜半導体トランジスタのゲート電極に接続され、 上記第2のダイオードのアノードと第2のインバータの
    出力との接続中点が、第1のインバータのP形金属酸化
    膜半導体トランジスタのゲート電極に接続されている請
    求項1記載の半導体記憶装置。
  5. 【請求項5】 第1のインバータのP形金属酸化膜半導
    体トランジスタのゲート電極と、第2のダイオードのア
    ノードと第2のインバータの出力との接続中点との間、
    および第2のインバータのP形金属酸化膜半導体トラン
    ジスタのゲート電極と、第1のダイオードのアノードと
    第1のインバータの出力との接続中点との間のうちの少
    なくとも一方に、接続中点からゲート電極に対して順方
    向となるようにダイオードが接続されている請求項4記
    載の半導体記憶装置。
  6. 【請求項6】 負荷素子とドライバトランジスタとから
    なる第1および第2のインバータの入出力同士が接続さ
    れてなる半導体記憶装置であって、 第1のインバータの入出力間および第2のインバータの
    入出力間の各々に、第1のダイオードと第1のキャパシ
    タおよび第2のダイオードと第2のキャパシタがそれぞ
    れ直列に接続され、 上記第1のダイオードのアノードが第1のインバータの
    入力に、カソードが第1のキャパシタの一方の電極にそ
    れぞれ接続され、第1のキャパシタの他方の電極が第1
    のインバータの出力に接続され、 上記第2のダイオードのアノードが第2のインバータの
    入力に、カソードが第2のキャパシタの一方の電極にそ
    れぞれ接続され、第2のキャパシタの他方の電極が第2
    のインバータの出力に接続されていることを特徴とする
    半導体記憶装置。
  7. 【請求項7】 上記第1および第2のインバータの負荷
    素子が抵抗素子により構成されている請求項6記載の半
    導体記憶装置。
  8. 【請求項8】 上記第1および第2のインバータの負荷
    素子がP形金属酸化膜半導体トランジスタにより構成さ
    れ、 上記第1のダイオードのカソードと第1のキャパシタの
    一方の電極との接続中点が、第1のインバータのP形金
    属酸化膜半導体トランジスタのゲート電極に接続され、 上記第2のダイオードのカソードと第2のキャパシタの
    一方の電極との接続中点が、第2のインバータのP形金
    属酸化膜半導体トランジスタのゲート電極に接続されて
    いる請求項6記載の半導体記憶装置。
  9. 【請求項9】 上記第1および第2のインバータの負荷
    素子がP形金属酸化膜半導体トランジスタにより構成さ
    れ、 上記第1のダイオードのアノードと第1のインバータの
    入力との接続中点が、第1のインバータのP形金属酸化
    膜半導体トランジスタのゲート電極に接続され、 上記第2のダイオードのアノードと第2のインバータの
    入力との接続中点が、第2のインバータのP形金属酸化
    膜半導体トランジスタのゲート電極に接続されている請
    求項6記載の半導体記憶装置。
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