JP3261748B2 - フッ素樹脂組成物 - Google Patents
フッ素樹脂組成物Info
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- JP3261748B2 JP3261748B2 JP20319192A JP20319192A JP3261748B2 JP 3261748 B2 JP3261748 B2 JP 3261748B2 JP 20319192 A JP20319192 A JP 20319192A JP 20319192 A JP20319192 A JP 20319192A JP 3261748 B2 JP3261748 B2 JP 3261748B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、フッ素樹脂組成物に関
する。更に詳しくは、軟質金属製相手材と摺動する部位
に使用される摺動部用部材の成形用などに好適に用いら
れるフッ素樹脂組成物に関する。
する。更に詳しくは、軟質金属製相手材と摺動する部位
に使用される摺動部用部材の成形用などに好適に用いら
れるフッ素樹脂組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、アルミニウムなどの軟質金属を相
手材とする樹脂製摺動部用部材は有機系充填剤を充填し
ており、中でも芳香族ポリアミド、芳香族ポリエステル
あるいはこれらとグラファイトなどの無機質充填剤との
複合系が最良の材料とされていたが、実使用上において
は十分に満足できるものではなかった。即ち、これらの
摺動部用部材は、軟質金属製相手材および自己の摩耗性
の点で満足されていないのが実情である。
手材とする樹脂製摺動部用部材は有機系充填剤を充填し
ており、中でも芳香族ポリアミド、芳香族ポリエステル
あるいはこれらとグラファイトなどの無機質充填剤との
複合系が最良の材料とされていたが、実使用上において
は十分に満足できるものではなかった。即ち、これらの
摺動部用部材は、軟質金属製相手材および自己の摩耗性
の点で満足されていないのが実情である。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、軟質
金属製相手材および自己の摩耗を低減させた摺動部用部
材の成形などに好適に用いられるフッ素樹脂組成物を提
供することにある。
金属製相手材および自己の摩耗を低減させた摺動部用部
材の成形などに好適に用いられるフッ素樹脂組成物を提
供することにある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
フェノール樹脂5〜30重量％、芳香族ポリエーテルケト
ン樹脂3〜20重量％および残部がフッ素樹脂よりなるフ
ッ素樹脂組成物によって達成される。
フェノール樹脂5〜30重量％、芳香族ポリエーテルケト
ン樹脂3〜20重量％および残部がフッ素樹脂よりなるフ
ッ素樹脂組成物によって達成される。
【０００５】フッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロ
エチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、テトラフ
ルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体、
テトラフルオロエチレン-パーフルオロ(アルキルビニル
エーテル)共重合体、テトラフルオロエチレン-エチレン
共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニルな
どの任意のものが使用される。
エチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、テトラフ
ルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体、
テトラフルオロエチレン-パーフルオロ(アルキルビニル
エーテル)共重合体、テトラフルオロエチレン-エチレン
共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニルな
どの任意のものが使用される。
【０００６】フェノール樹脂としては、ノボラック型、
レゾール型のいずれをも用いることができ、その形態も
粉末、繊維状(群栄化学製品カイノール繊維)などであり
得る。フェノール樹脂は、上記必須３成分よりなる組成
物100重量部中約5〜30重量部、好ましくは約10〜20重量
部の割合で用いられる。
レゾール型のいずれをも用いることができ、その形態も
粉末、繊維状(群栄化学製品カイノール繊維)などであり
得る。フェノール樹脂は、上記必須３成分よりなる組成
物100重量部中約5〜30重量部、好ましくは約10〜20重量
部の割合で用いられる。
【０００７】また、芳香族ポリエーテルケトン樹脂とし
ては、p-フェニレン基−C6H4−が −C6H4−O−C6H4−CO−C6H4−O− なるくり返し単位で結合したもの単独の重合体あるいは
このくり返し単位と他のくり返し単位、例えば −C6H4−CO−C6H4−O− −C6H4−SO2−C6H4−O− などとポリエーテルケトン樹脂本来の特性が失なわれな
い程度に共存させた重合体などが、必須３成分よりなる
組成物100重量部中約3〜20重量部、好ましくは約5〜10
重量部の割合で用いられる。
ては、p-フェニレン基−C6H4−が −C6H4−O−C6H4−CO−C6H4−O− なるくり返し単位で結合したもの単独の重合体あるいは
このくり返し単位と他のくり返し単位、例えば −C6H4−CO−C6H4−O− −C6H4−SO2−C6H4−O− などとポリエーテルケトン樹脂本来の特性が失なわれな
い程度に共存させた重合体などが、必須３成分よりなる
組成物100重量部中約3〜20重量部、好ましくは約5〜10
重量部の割合で用いられる。
【０００８】これら２種類の充填剤は、それぞれの単一
系では十分な効果が得られず、これらを併用することに
より始めて、従来にないすぐれた特性、特に軟質金属製
相手材に対するすぐれた摩耗低減化効果を発揮するよう
になる。上記各充填量については、これより少ない場合
には所望の効果が得られず、一方これ以上の量を充填し
ても格別特性は向上せず、逆に成形性が損なわれるよう
になる。
系では十分な効果が得られず、これらを併用することに
より始めて、従来にないすぐれた特性、特に軟質金属製
相手材に対するすぐれた摩耗低減化効果を発揮するよう
になる。上記各充填量については、これより少ない場合
には所望の効果が得られず、一方これ以上の量を充填し
ても格別特性は向上せず、逆に成形性が損なわれるよう
になる。
【０００９】組成物の調製は、フッ素樹脂への各充填剤
の粉末充填あるいは溶融混合によって行われる。組成物
は予備成形された後、約360〜390℃で焼成され、焼成物
は所望の形状に切削加工され(ポリテトラフルオロエチ
レンの場合)、あるいは射出成形、圧縮成形あるいは必
要に応じて更にそれらを切削加工して所望の形状とする
(他のフッ素樹脂の場合)。
の粉末充填あるいは溶融混合によって行われる。組成物
は予備成形された後、約360〜390℃で焼成され、焼成物
は所望の形状に切削加工され(ポリテトラフルオロエチ
レンの場合)、あるいは射出成形、圧縮成形あるいは必
要に応じて更にそれらを切削加工して所望の形状とする
(他のフッ素樹脂の場合)。
【００１０】
【発明の効果】本発明に係るフッ素樹脂組成物は、自動
車用シールリング材料などの軟質金属製相手材と摺動す
る部位の部材成形用などに好適に用いられ、相手材およ
び自己、特に相手材の摩耗係数を著しく低減させる。
車用シールリング材料などの軟質金属製相手材と摺動す
る部位の部材成形用などに好適に用いられ、相手材およ
び自己、特に相手材の摩耗係数を著しく低減させる。
【００１１】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。
【００１２】実施例 ポリテトラフルオロエチレン 85重量部 (ダイキン工業製品ポリフロンM-12) フェノール樹脂 10 (群栄化学製品カイノールKF-05BT) ポリエーテルケトン樹脂 5 (ICI製品Udel-PEEK150P)
【００１３】以上の３成分をヘンシェルミキサーで混合
し、この混合物を予備成形した後、360〜390℃で焼成し
た。焼成物を所定の形状に切削加工し、試験片を作製し
た。この試験片について、JIS K-7218Aにより、次の条
件下で相手材および自己の摩耗係数を測定した。 環境：室温、油中 油種：ATF 面圧：2MPa 周速：0.5m/秒 相手材：Al(ADC12) 相手材粗さ：1.5μm 時間：24時間
し、この混合物を予備成形した後、360〜390℃で焼成し
た。焼成物を所定の形状に切削加工し、試験片を作製し
た。この試験片について、JIS K-7218Aにより、次の条
件下で相手材および自己の摩耗係数を測定した。 環境：室温、油中 油種：ATF 面圧：2MPa 周速：0.5m/秒 相手材：Al(ADC12) 相手材粗さ：1.5μm 時間：24時間
【００１４】比較例１〜４ 実施例において、ポリテトラフルオロエチレン量を90重
量部とし、充填剤としては次のものが10重量部用いられ
た。 比較例１：芳香族ポリアミド樹脂(日本アラミド製品) 〃 ２：芳香族ポリエステル樹脂(住友化学製品エコノールE101S) 〃 ３：フェノール樹脂 〃 ４：ポリエーテルケトン樹脂
量部とし、充填剤としては次のものが10重量部用いられ
た。 比較例１：芳香族ポリアミド樹脂(日本アラミド製品) 〃 ２：芳香族ポリエステル樹脂(住友化学製品エコノールE101S) 〃 ３：フェノール樹脂 〃 ４：ポリエーテルケトン樹脂
【００１５】比較例５ 実施例において、ポリテトラフルオロエチレン量を80重
量部とし、充填剤として芳香族ポリエステル樹脂15重量
部およびグラファイト(中越黒鉛製品NC-350)5重量部が
用いられた。
量部とし、充填剤として芳香族ポリエステル樹脂15重量
部およびグラファイト(中越黒鉛製品NC-350)5重量部が
用いられた。
【００１６】比較例６ 実施例において、ポリテトラフルオロエチレン量を85重
量部とし、充填剤として芳香族ポリアミド樹脂10重量部
およびポリエーテルケトン樹脂5重量部が用いられた。
量部とし、充填剤として芳香族ポリアミド樹脂10重量部
およびポリエーテルケトン樹脂5重量部が用いられた。
【００１７】 以上の実施例および各比較例における測
定結果は、次の表に示される。
定結果は、次の表に示される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C08L 27/12 - 27/20 C08L 61/04 - 61/16 C08L 71/10 - 71/12 F16C 33/20 F16J 15/20 - 15/22
Claims (2)
- 【請求項１】 フェノール樹脂5〜30重量％、芳香族ポ
リエーテルケトン樹脂3〜20重量％および残部がフッ素
樹脂よりなるフッ素樹脂組成物。 - 【請求項２】 請求項１記載のフッ素樹脂組成物から成
形された、軟質金属製相手材と摺動する部位に使用され
る摺動部用部材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20319192A JP3261748B2 (ja) | 1992-07-08 | 1992-07-08 | フッ素樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20319192A JP3261748B2 (ja) | 1992-07-08 | 1992-07-08 | フッ素樹脂組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0625499A JPH0625499A (ja) | 1994-02-01 |
| JP3261748B2 true JP3261748B2 (ja) | 2002-03-04 |
Family
ID=16469976
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP20319192A Expired - Lifetime JP3261748B2 (ja) | 1992-07-08 | 1992-07-08 | フッ素樹脂組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3261748B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE4343428A1 (de) * | 1993-12-18 | 1995-06-22 | Ringsdorff Sinter Gmbh | Spritzgegossene Führungs- und Dichtelemente an Sinterteilen für Stoßdämpfer |
| KR960016157B1 (ko) * | 1994-03-28 | 1996-12-04 | 한국표준과학연구원 | 피티에프이(ptfe) 재료로서 성형 및 코팅된 산업용 유압 브레이커의 트러스트링, 트러스트 부쉬, 프론트 커버의 구조 |
| US5823540A (en) * | 1996-09-25 | 1998-10-20 | Fisher Controls International, Inc. | Polymer reinforced fluid seal |
| DE10108246A1 (de) | 2001-02-21 | 2002-09-19 | Gkn Sinter Metals Gmbh | Kolben mit Stützstegen für eine Kolben-Zylinder-Anordnung, insbesondere Stoßdämpferkolben |
-
1992
- 1992-07-08 JP JP20319192A patent/JP3261748B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0625499A (ja) | 1994-02-01 |
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