JP3261396B2 - 自動二輪車用車体の後半フレームの鋳造方法 - Google Patents
自動二輪車用車体の後半フレームの鋳造方法Info
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Description
の後半フレームの鋳造方法に関し、一層詳細には、自動
二輪車用車体をヘッドパイプのある前半フレームと、シ
ートが装着される後半フレームとに分割して鋳造成形す
る際、該後半フレームの成形時に湯回りが良く、局部的
な温度差を可及的に少なくし、結果的に鋳造品質に優れ
且つ軽量化が達成される自動二輪車用車体の後半フレー
ムの鋳造方法に関する。
造上の容易性を図るために、自動二輪車の車体フレーム
を前半フレームと後半フレームとに分離して鋳造成形
し、成形後にボルト・ナット等の締結手段によって両者
を一体化する方法が従来から採用されている。前半フレ
ームにはハンドルを装着するためのヘッドパイプが一体
的に形成され、後半フレームには運転手が着座するため
のシート、エンジン等が装着されている。
ては、該後半フレーム鋳造用金型を水平方向に、すなわ
ち、長手方向が床面に平行となるように戴置する。した
がって、長尺な鋳型内の注湯用キャビティーも全体とし
て水平方向を向くこととなる。
ら他方の端部へと溶湯を注湯しようとするとき、複雑な
形状の後半フレーム用キャビティー内で溶湯の圧力差が
生じ、且つ該キャビティー内における溶湯の温度差が生
起するために、湯回りが円滑でなく凝固時間に差が生起
することから、引け巣等、製品の品質に重大な問題を生
じる懸念があり、また外観も美麗に仕上がらないという
不都合がある。
を克服するためになされたものであって、自動二輪車用
後半フレームを鋳造成形する際に、湯回りがよく、温度
差もさほどに生じることがなく、したがって、引け巣等
も発生することのない、品質に優れた後半フレームを得
ることが可能な自動二輪車用車体の後半フレームの鋳造
方法を提供することを目的とする。
と前半フレームとが結合一体化して構成される自動二輪
車用車体フレームの、後半フレームを軽量合金により鋳
造する方法であって、使用する後半フレーム形成用金型
が、製品の2本の主フレームパイプ後端部を薄肉形状と
し、主フレームパイプ前端部をクロスメンバーで結合し
て一体化する形状のキャビティーを有し、溶湯の注湯口
を前記クロスメンバーの中間部に対応するキャビティー
部位に設け、前記金型のクロスメンバーのある前記主フ
レームパイプ前端部に対応するキャビティー部位を下側
にして、前記後半フレームに対応するキャビティー部位
が鋳造作業床面上にほぼ垂直方向に位置するように金型
を位置決めし、前記注湯口から溶湯を注湯して鋳造する
ことを特徴とする。
ーム側を床面とほぼ水平に載置して用いるのではなく、
薄肉形状の主フレームパイプ後端部側を上側とし、クロ
スメンバーのある主フレームパイプ先端部側を下側とす
る垂直方向に位置する状態で鋳造し、これにより、比較
的肉厚な主フレームパイプ先端側に溶湯が注湯され、次
いで徐々に薄肉形状である後半フレーム後端部に溶湯が
回る。従って、溶湯の温度が全体として均一化されて凝
固することになり、しかも、溶湯の圧力分布を一定とす
ることが可能となるために、品質に優れた製品を得るこ
とができる。すなわち、後半フレームの形状が長尺かつ
細物であるにもかかわらず、注湯口側と反対側の他端部
まで均一な鋳造品質を確保することができる。
半フレーム形成用金型が、製品の2本の主フレームパイ
プ後端部側をクロスパイプで結合して一体化するための
薄肉形状のキャビティーを有するとともに、前記クロス
メンバーの中間部に対応するキャビティー部位と前記ク
ロスパイプの中間部に対応するキャビティー部位とを湯
道で連通して、前記湯道を介して前記クロスメンバーに
対応するキャビティーから前記クロスパイプに対応する
キャビティーに溶湯を直接供給することを特徴とする。
を前記クロスメンバーの中間部に対応するキャビティー
からクロスパイプの中間部に対応するキャビティー部位
に送るのは、後半フレーム成形用キャビティーの注湯側
一端部から他端部の間にわたってほぼ均等に溶湯を注湯
し、溶湯を後半フレーム全体としてほぼ同時に凝固させ
るためである。この結果、均質な鋳造製品が得られる。
車体の後半フレームの鋳造方法の好適な実施の形態を、
図1〜図5を参照しながら説明する。
た自動二輪車の外観を、概略的に、図1に示す。カバー
10で覆われた後半フレーム11には運転手が着座する
シート12が装着され、またこの後半フレーム11には
エンジン装置14が装備される。一方、前半フレーム1
6にはそのメインパイプを利用して操舵機構18が装着
される。この場合、後半フレーム11と前半フレーム1
6とは、後述するように、ボルト・ナット26等の締結
手段によって一体化されている。
0を外した状態を図2に示し、主として後半フレーム1
1の構成を説明する。後半フレーム11の先端部には、
2本の主フレームパイプ22a、22bを連結するクロ
スメンバー20が設けられ、後端部へ向けて平行して延
びる2本の主フレームパイプ22a、22bは途中でク
ロスパイプ24により連結されている。前記2本の主フ
レームパイプ22a、22bは、後端部で湾曲された
後、一体化されるように接合している。
1の骨格構造を示す。後半フレーム11と前半フレーム
16は複数のフレーム結合用のボルト・ナット26で締
結され、一体化されている。すなわち、後半フレーム1
1の先端部側は、運転者の体重およびエンジン装置14
等を支承するために厚肉形状となっており、後端部側に
は、さほど負荷がかからないために薄肉形状とされてい
る。前半フレーム16では、操舵機構18に対して反対
側はこれを比較的肉厚として、運転者の足を支え且つ後
半フレーム11との負荷を分担するように構成されてい
る。
のキャビティー半割断面を示す金型30を、概略的に、
図4に示す。金型30は、前記後半フレーム11に対応
するキャビティー部位が鋳造作業床面上にほぼ垂直方向
に位置するように位置決めされる。
は、前記後半フレーム11の2本の主フレームパイプ2
2a、22b上側端部に対応する2本のキャビティー部
位32a、32bが湾曲された後、上部部位で一体化さ
れるように連通しており、これらの2本のキャビティー
部位32a、32bの傾斜部位はクロスパイプ24に対
応するキャビティー部位34と連通し、また、根本部側
でクロスメンバー20に対応するキャビティー部位36
により連通されている。
36の下方に設けられ、該溶湯注湯口40は湯道41に
よって前記キャビティー部位36に連通している。ま
た、クロスパイプ24に対応するキャビティー部位34
の中間部とクロスメンバー20に対応するキャビティー
部位36の中間部とは比較的細い湯道42により連通し
ている。なお、2本のキャビティー部位32a、32b
がその上端部で一体化するキャビティー部位には、余剰
な溶湯を一部排出し且つ注湯時に排出されるガスを導出
するための湯道45が設けられており、この湯道45は
減圧用入子部44に連通している。
ていく状態を模式的に示す。垂直方向に設置された金型
30の溶湯注湯口40から注湯された溶湯は、クロスメ
ンバー20の中央部に対応するキャビティー部位36か
ら2本の主フレームパイプ22a、22bに対応するキ
ャビティー部位32a、32bに均等に分配され、各部
を均等な湯面を保ちながら上昇する。この場合、圧力バ
ランスの変動等により、湯面が乱れることがあっても、
連通するキャビティー部位32a、32bにより湯面が
同一レベルとなるように自動調節される。
20の中央部に対応するキャビティー部位36を経由し
て、クロスパイプ24に対応するキャビティー部位34
に至り、このキャビティー部位34を満たした後、2本
の主フレームパイプ22a、22bに対応するキャビテ
ィー部位32a、32bの中段で、下方から上昇する溶
湯と合流し、上端部に至る。溶湯の一部は、湯道45を
経て減圧用入子部44に導出される。注湯時に発生する
ガスもまた、前記入子部44から外部に排出される。
全に凝固した後、金型を半割に開放し、取り出された鋳
造品から、特に、注湯口40、湯道41、42、45お
よび減圧用入子部44を取り除くことにより、後半フレ
ーム11の成形が完了する。
二輪車用車体の後半フレームの鋳造方法によれば、溶湯
が、製品のクロスメンバーの中央部に対応するキャビテ
ィー部位を経由して、2本の主フレームパイプ下端部に
対応するキャビティー部位に均等に分配された後、均一
な湯面と安定した流動状態を保持しながら上昇し、主フ
レームパイプ上端部に対応するキャビティー部位まで注
湯される。また、一部の溶湯はクロスパイプの中央部に
対応するキャビティー部位を経由して均等に2本の主フ
レームパイプの中段位置に相当するキャビティー部位に
分配され、前記の上昇する溶湯と合流する。
いる金型のキャビティーにあって、肉厚部の容量の大き
なクロスメンバーを含む後半フレーム先端部と薄肉部の
容量の小さい後半フレーム後端部でほぼ等しい速度で凝
固し、全体として均一な鋳造品質を有する後半フレーム
を鋳造することができる。
動二輪車の側面図である。
した状態の斜視図である。
ムと後半フレームが一体化した状態の側面図である。
ティーの模式図である。
を示す説明図である。
フレームパイプ 24…クロスパイプ 26…ボルト・ナッ
ト 30…金型 40…溶湯注湯口 41、42、45…湯道 44…減圧用入子部
Claims (2)
- 【請求項1】後半フレームと前半フレームとが結合一体
化して構成される自動二輪車用車体フレームの、後半フ
レームを軽量合金により鋳造する方法であって、 使用する後半フレーム形成用金型が、製品の2本の主フ
レームパイプ後端部を薄肉形状とし、主フレームパイプ
前端部をクロスメンバーで結合して一体化する形状のキ
ャビティーを有し、 溶湯の注湯口を前記クロスメンバーの中間部に対応する
キャビティー部位に設け、 前記金型のクロスメンバーのある前記主フレームパイプ
前端部に対応するキャビティー部位を下側にして、前記
後半フレームに対応するキャビティー部位が鋳造作業床
面上にほぼ垂直方向に位置するように金型を位置決め
し、 前記注湯口から溶湯を注湯して鋳造することを特徴とす
る自動二輪車用車体の後半フレームの鋳造方法。 - 【請求項2】請求項1記載の鋳造方法において、前記後
半フレーム形成用金型が、製品の2本の主フレームパイ
プ後端部側をクロスパイプで結合して一体化するための
薄肉形状のキャビティーを有するとともに、 前記クロスメンバーの中間部に対応するキャビティー部
位と前記クロスパイプの中間部に対応するキャビティー
部位とを湯道で連通して、前記湯道を介して前記クロス
メンバーに対応するキャビティーから前記クロスパイプ
に対応するキャビティーに溶湯を直接供給することを特
徴とする自動二輪車用車体の後半フレームの鋳造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16162697A JP3261396B2 (ja) | 1997-06-18 | 1997-06-18 | 自動二輪車用車体の後半フレームの鋳造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16162697A JP3261396B2 (ja) | 1997-06-18 | 1997-06-18 | 自動二輪車用車体の後半フレームの鋳造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH1110280A JPH1110280A (ja) | 1999-01-19 |
JP3261396B2 true JP3261396B2 (ja) | 2002-02-25 |
Family
ID=15738767
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16162697A Expired - Fee Related JP3261396B2 (ja) | 1997-06-18 | 1997-06-18 | 自動二輪車用車体の後半フレームの鋳造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3261396B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4001369B2 (ja) * | 2002-09-13 | 2007-10-31 | ヤマハ発動機株式会社 | 自動二輪車のリヤフレーム及び自動二輪車のリヤフレーム鋳造方法 |
JP5091785B2 (ja) | 2007-07-17 | 2012-12-05 | ヤマハ発動機株式会社 | フレーム部材、自動二輪車用シートフレームおよび自動二輪車 |
-
1997
- 1997-06-18 JP JP16162697A patent/JP3261396B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH1110280A (ja) | 1999-01-19 |
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