JP3258500B2 - ファクシミリ装置 - Google Patents

ファクシミリ装置

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JP3258500B2
JP3258500B2 JP23314994A JP23314994A JP3258500B2 JP 3258500 B2 JP3258500 B2 JP 3258500B2 JP 23314994 A JP23314994 A JP 23314994A JP 23314994 A JP23314994 A JP 23314994A JP 3258500 B2 JP3258500 B2 JP 3258500B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ファクシミリ装置に関
し、特に受信した画像データを符号化データのまま蓄積
した後に記録するメモリ受信機能を有するファクシミリ
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、受信した画像データを符号化デー
タのまま蓄積した後に記録するメモリ受信機能を有する
ファクシミリ装置が存在する。このようなメモリ受信機
能は、紙詰まりや紙なしの状態となった場合に、受信漏
れがないように符号化データのままメモリに記憶してお
き、紙詰まりや紙なし状態が解消された後に記録できる
ようにするため、あるいはオペレータの設定により予め
メモリ受信が設定されて、オペレータが希望する場合に
記録できるようにするための機能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、メモリ受信の
ために用意されている符号化データ蓄積用のメモリ容量
にも限度があり、メモリ受信の状態が長時間にわたる
と、メモリが不足して、それ以上の受信が不可能となる
場合がある。勿論、メモリ不足をできるだけ起こさない
ようにするために、メモリを増設すればよいが、それだ
けコストアップとなる。
【0004】増設の代わりに、記録用にビットマップ形
式で受信データを展開する画像メモリの空きエリアを、
メモリ受信の符号化データの蓄積のために利用すること
が考えられる。しかし、この場合は、画像メモリを符号
化データ蓄積用に転用した分、画像の解像度能力が低く
なり、蓄積した符号化データの内、画像メモリ全部を使
用しなくては記録できない符号化データの場合は、その
ままではビット展開できないので、解像度能力に合せて
データを間引きして、すなわち解像度を落として記録し
なくてはならない。したがって、せっかく高解像度のデ
ータを受信していても、その高解像度のデータを生かせ
ず、それよりも低解像度での記録しか得られないことに
なり、受信データに忠実な記録がなされない場合があっ
た。
【0005】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、大量にメモリ受信するために画像メ
モリを利用しても、受信した符号化データをその解像度
に応じて、できるだけ忠実に記録できるファクシミリ装
置の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
所定の通信制御手順にしたがってデータ通信を行う通信
制御手段と、受信した画像データをビットマップ形式で
所定の大きさのメモリエリアにて記憶する画像記憶手段
と、該画像記憶手段から読み出した画像データを記録す
る記録手段とを備えたファクシミリ装置において、上記
画像記憶手段のメモリエリアを、上記受信した画像デー
タの記録用メモリエリアとして使用する以外に、少なく
ともメモリ受信した符号化データを蓄積するメモリエリ
アとしても使用可能とするメモリエリア設定手段と、上
記画像記憶手段のメモリエリアの内で、上記画像データ
の記録用メモリエリアとして使用可能なエリアが、いず
れの解像度に対してビット展開可能な大きさかを判定す
る判定手段と、記録時に、メモリ受信にて蓄積された符
号化データの内、上記判定手段にて判定された解像度以
下の解像度にて蓄積されている符号化データを、上記画
像データの記録用メモリエリアとして使用可能なエリア
に、ビット展開して上記記録手段に記録させる選択記録
手段と、上記選択記録手段にて記録対象とされた符号化
データを消去し、該消去された符号化データが蓄積され
ていた上記画像記憶手段のメモリエリアを、上記画像デ
ータの記録用メモリエリアとして使用可能なエリアに包
含させる記録用メモリエリア増加手段と、を備えたこと
を特徴とするファクシミリ装置である。
【0007】請求項2記載の発明は、上記メモリエリア
設定手段が、画像データの記録用メモリエリアとして、
最低解像度の画像データをビット展開可能なエリア以上
の大きさのエリアを確保する請求項1記載のファクシミ
リ装置である。
【0008】
【作用及び発明の効果】請求項1記載のファクシミリ装
置は、選択記録手段が、記録時に、メモリ受信にて蓄積
された符号化データの内、判定手段にて判定された解像
度以下の解像度にて蓄積されている符号化データを、画
像データの記録用メモリエリアとして使用可能なエリア
にビット展開して記録手段に記録させる。更に、記録用
メモリエリア増加手段が、上記選択記録手段にて記録対
象とされた符号化データを消去し、該消去された符号化
データが蓄積されていた画像記憶手段のメモリエリア
を、画像データの記録用メモリエリアとして使用可能な
エリアに包含させる。このように記録できる符号化デー
タから記録し、記録したらその符号化データは不要であ
るから消去するとともに、画像データの記録用メモリエ
リアとして使用可能なエリアに包含させている。すなわ
ち、記録された符号化データがあればあるほど記録用メ
モリエリアが増大することになる。判定手段により、こ
の増大により一層高い解像度にて記録できると判定され
れば、選択記録手段は、今まで忠実に記録できなかった
一層高解像度の符号化データについても記録できるよう
になる。したがって、最初の内は忠実に記録できない符
号化データもある程度の処理が進むとそのままの解像度
にて記録することが可能となることから、符号化データ
の解像度を落として記録するということが極力防止でき
る。
【0009】上記記録用メモリエリア増加手段による記
録用メモリエリアの増加の結果、必要とする解像度のビ
ット展開に十分な記録用メモリの増加がなかった場合に
は、蓄積されている一部の符号化データについては、解
像度を落として記録することにより、記録用メモリの確
保に努めてもよい。
【0010】上記メモリエリア設定手段が、画像データ
の記録用メモリエリアとして、最低解像度の画像データ
をビット展開可能なエリア以上の大きさのエリアを確保
するように設定しておけば、最初から、少なくとも最低
解像度での記録は可能となる。
【0011】
【実施例】図1は本実施例に係るファクシミリ装置のブ
ロック構成図である。本ファクシミリ装置は、電話回線
1に回線制御を行うネットワーク・コントロール・ユニ
ット(NCU)2を介して接続される。本ファクシミリ
装置の中核となるCPU3は、信号バスライン4を介し
て次のような装置各部と接続され、所定の通信制御手順
に従って装置各部を制御してファクシミリ動作、すなわ
ちデータ通信を実行するものである。モデム5は、デー
タ信号を変復調して伝送すると共に伝送制御用の各種手
順信号を送受信するものであり、バッファ6は、電話回
線1の先に接続された相手側装置との間で送受信される
符号化されたデータを含むデータを一時的に格納するも
のである。
【0012】ROM7は制御プログラムを格納したメモ
リであり、EEPROM8は各種設定情報等を記憶させ
るメモリであり、RAM9は動作実行時の各種データを
一時格納するためのメモリであり、画像メモリ10は画
像データを記憶するメモリで、ダイナミックRAM(以
下、DRAMという)等を用いている。本実施例では、
画像メモリ10は1ページ分の画像を最高解像度(ここ
ではスーパーファイン)でビット展開して記録するに必
要なだけの容量を持たせており、その記録用メモリとし
て使用する他に、後述するごとくメモリ受信等を行うた
めに符号化データを蓄積する通信用メモリとしても使用
可能としている。また、RAM9の特定エリアに受信画
像のページ数を示す受信ページカウンタや画像メモリ1
0内の画像データの蓄積量を示す画像蓄積量カウンタが
配置されている。これらカウンタ値は、画像メモリ10
の記録可能なエリアサイズに対する記録可能な解像度を
設定するために使用される。
【0013】操作部11は装置の動作状態を表示すると
共にオペレータが各種操作を行うためのものであり、メ
モリエリア設定時や送受信機能設定時に使用するモード
変更キー、次候補キー、確定キー(いずれも図示せず)
等を有している。符号化部12は送信する画像データの
符号化を行うものであり、スキャナ13は送信原稿の画
像を読み取るものである。復号化部14は受信した符号
化データを記録のために復号化するものであり、ページ
プリンタ15は受信画像データを用紙に記録するもので
あり、例えば、レーザ光により感光体に潜像を形成し、
それをトナーを用いて現像し、用紙に転写する静電電子
写真記録方式を用いている。なお、画像データは、例え
ば、MH法で圧縮符号化されて送受信される。
【0014】本ファクシミリ装置での通常の受信動作
(受信時にリアルタイムに記録を行う)を概略説明する
と、本装置は、送信側のファクシミリ装置と電話回線
1、NCU2を介して接続された後、CPU3の制御の
もとに同装置間で所定の通信制御手順による信号の授受
を行ってから、送信画像データを受信する。受信した画
像データは上記通信制御手順により決定された方式で符
号化(圧縮)されており、復号化部14にて復号化(伸
長)し、それを画像メモリ10に1ページ単位での記録
のためにビットイメージに展開して書き込む。この際
に、本実施例では、詳細を後述するように、画像メモリ
10を記録用メモリとしてだけでなく、通信用のメモリ
としても使用可能としていることから、メモリの空き容
量に応じて、1ページ分の画像を欠けたりすることなく
記録できるように、受信開始時に受信可能な解像度をコ
マンドとして通信相手に送信することにより、該当する
解像度の符号化データを受信して、これをビット展開し
てページプリンタ15に送り、1ページ単位で印刷す
る。
【0015】また、メモリ受信時には、バッファ6およ
び必要に応じて後述のごとく設定された画像メモリ10
の一部に、受信した符号化データを蓄積しておき、記録
時に、画像メモリ10の残り領域にビット展開して記録
する。通常の送信時には、スキャナ13で送信原稿を読
み取り、符号化部12で符号化してから送信する。ま
た、メモリ送信時には、受信した符号化データ、または
スキャナ13にて読み取り符号化した画像データを、バ
ッファ6および必要に応じて後述のごとく設定された画
像メモリ10の一部または全部に蓄積し、指定の時刻あ
るいは通信相手からの要求により送信動作を行う。
【0016】次に、本実施例における画像メモリ10の
用い方について説明する。この画像メモリ10は、記録
・通信共用エリアと記録専用エリアとにオペレータの設
定により任意に分割可能とされている。図2は画像メモ
リ10の分割設定1〜4を示す図である。記録専用エリ
アは、記録のためのみにビットイメージデータ展開用に
使用されるエリアであり、記録・通信共用エリアは、メ
モリ送信やメモリ受信等の通信用データの蓄積に使用さ
れるとともに、蓄積されていない部分については記録用
にも使用されるエリアである。設定1では全てが記録専
用エリア21とされ、設定2,3では記録・通信共用エ
リア22,24と記録専用エリア23,25とに分割さ
れ、設定4では全てが記録・通信共用エリア26とされ
ている。
【0017】これらの設定はオペレータの用途に応じて
設定されればよく、例えば、専ら通信用に多用される場
合、特に、相手方から送信された画像データを一旦メモ
リに記憶した後に予め設定された指定のファクシミリ装
置へその画像データを転送したり、任意のファクシミリ
装置からの指示により前記メモリに記憶された画像デー
タを送信するリトリーバル等のメモリ送信用には設定4
とすればよい。また、本ファクシミリ装置をコピー装置
として使用する頻度が高いオペレータにとっては、設定
1のようにメモリ全てを記録専用エリア21とすること
は高解像度のコピー記録が得られるので好適である。ま
た、メモリ受信用としては記録専用エリアを最低解像度
以上を確保した設定2,3が好適である。なお、これら
の設定情報はEEPROM8に記憶される。
【0018】また、その記録専用エリアのサイズと記録
・通信共用エリアの空きエリアのサイズとの合計のメモ
リサイズに応じて、記録可能な解像度を自動的に設定す
るようにしている。全エリアが記録専用エリアの場合の
設定1では、記録可能解像度は、最低解像度のスタンダ
ード、中解像度のファイン(繊細)、最高解像度のスー
パーファイン(超繊細)のいずれでも可能である。設定
2は、記録専用エリアが50%の場合であり、記録可能
解像度は、スタンダードとファインのいずれかは少なく
とも可能となる。設定3は、記録専用エリアは25%で
あり、記録可能解像度は、スタンダードが少なくとも可
能となる。設定4は、記録専用エリアサイズは0%で、
記録・通信共用エリア26の空き容量が25%未満であ
れば、いかなる解像度でも記録が不可能となる。
【0019】次に、このように構成されたファクシミリ
装置におけるメモリエリアの設定処理を図3のフローチ
ャートにより説明する。メモリエリア設定は、まず、オ
ペレータが操作部11に設けられたモード変更キーに
て、メニュー内のメモリエリア設定を選択することによ
り、メモリエリア設定モードに入り、図示していない液
晶ディスプレイに現在設定されている設定内容(例えば
「設定1」)が表示される。そして、操作部11に設け
られた次候補キーにより、設定したい設定内容を液晶デ
ィスプレイに表示し、確定キーを押下することにより、
所望のメモリエリアが設定される。即ち、「設定1」が
液晶ディスプレイに表示されている状態で確定キーが押
下されると(S1でYES)、記録専用エリアを100
%とし、記録・通信共用エリアを0%として設定する
(S2)。また、同様にして 「設定2」が選択される
と(S3でYES)、記録専用エリアを50%とし、記
録・通信共用エリアを50%として設定する(S4)。
更に、「設定3」が選択されると(S5でYES)、記
録専用エリアを25%とし、記録・通信共用エリアを7
5%として設定する(S6)。設定1〜設定3のいずれ
でもない時、即ち「設定4」が液晶ディスプレイに表示
されている状態で確定キーが押下された時は記録専用エ
リアを0%とし、記録・通信共用エリアを100%とし
て設定される(S7)。
【0020】次に上述したバッファ6および記録・通信
共用エリアにメモリ受信により蓄積された符号化データ
の記録処理を図4,5のメモリ記録処理のフローチャー
トに示す。まず、バッファ6から記録・通信共用エリア
にかけて存在し、メモリ受信した符号化データを格納し
ているファイルがオープンされる(S10)。次に間引
きフラグが設定される(S20)。間引きフラグには現
在の記録専用エリアサイズと記録・通信共用エリアの空
きエリアサイズとの合計から、ビットイメージとして展
開して記録できる最高の解像度が設定される。例えば、
設定3の画像メモリ10の分割がなされているとして、
図6(a)に示すごとく、最高解像度のスーパーファイ
ン(S−FINE)、中解像度のファイン(FIN
E)、最低解像度のスタンダード(STD)の符号化デ
ータが、バッファ6から記録・通信共用エリア24にか
けて蓄積されている場合、記録・通信共用エリア24の
空きエリアはわずかしかなく、記録専用エリア25との
合計でも、スタンダードをビット展開する能力しかな
い。したがって、この場合は間引きフラグにスタンダー
ドが設定される。
【0021】次にファイルの先頭ページをアクセスする
(S30)。次に現在の記録可能な最高の解像度はスタ
ンダードか否かが判定される(S40)。ステップS2
0と同様に現在の記録専用エリアサイズと記録・通信共
用エリアの空きエリアサイズとの合計から、ビットイメ
ージとして展開できる最高の解像度が検出されて、判定
される。この場合はスタンダードであることから、次に
先頭ページに存在するメモリ受信された符号化データの
解像度がスタンダードか否かが判定され(S50)、否
定判定された場合には更にその解像度はファインか否か
が判定される(S60)。図6(a)の場合は、先頭ペ
ージはスーパーファインであることから、ステップS6
0で否定判定されて、更に間引きフラグはスーパーファ
インが設定してあるか否かが判定される(S80)。ス
テップS20の設定にてはスタンダードが設定してある
ので否定判定されて、図5のフローチャートに移り、次
のページが存在するか否かが判定される(S140)。
【0022】次のページは存在するので次のページをア
クセスし(S150)、再度ステップS40から処理が
なされる。ステップS40では状況は変化していないの
で、次にステップS50,S60に移るが、図6(a)
に示すごとく、符号化データはファインであることか
ら、ステップS60にて肯定判定されて、間引きフラグ
はスタンダードか否かが判定される(S70)。間引き
フラグはスタンダードであることから肯定判定されて、
図6のステップS140に移り、次のページが存在する
ので、次のページにアクセスして(S150)、図4の
ステップS40に戻る。今度のページはスタンダードで
あることから、ステップS50にて肯定判定されて、通
常記録処理が行われる(S120)。すなわち、スタン
ダードの符号化データが、記録専用エリア25にイメー
ジデータとしてビット展開され、そのイメージがページ
プリンタ15にて記録される。次にその記録された符号
化データが消去されるとともに、その消去分、既に処理
された前のページの内で消去されていないページが後方
側(バッファ6側)へ詰められる処理(S130)が行
われる。
【0023】以後、ファイルのページが存在する限り、
スーパーファインあるいはファインのページ(メモリ受
信された符号化データ)の場合は、何もなされることが
なく、スタンダードの場合のみ記録(S120)と消去
および消去分を詰める処理(S130)とがなされる。
その結果、全ページの処理が終了すると、図6(b)の
ごとくとなる。
【0024】全ページが終了すると、ステップS140
で否定判定されて、間引きフラグがスタンダードか否か
が判定される(S160)。スタンダードであることか
ら、次に間引きフラグにファインが設定される(S17
0)。次にステップS30から処理を繰り返す。今度の
処理サイクルでは、記録専用エリア25と記録・通信共
用エリア24の空きエリアとの合計サイズが、最高でフ
ァインの画像データをビット展開できる能力となってい
ることから、ステップS40にては否定判定されて、次
に記録可能な最高の解像度がファインか否かが判定され
る(S90)。図6(b)の場合では肯定判定されて、
現在のページの符号化データはスーパーファインか否か
が判定される(S100)。先頭ページはスーパーれフ
ァインの符号化データであることから、肯定判定されて
間引きフラグはスーパーファインか否かが判定される
(S110)。間引きフラグはファインであるので、否
定判定されてステップS140に移り、上述した処理と
同様に次のページの処理に移る。
【0025】今度の処理サイクルでは、ページの内容が
ファインの符号化データであることからステップS10
0にて否定判定されて、ファインのビット展開による通
常記録処理(S120)と記録した符号化データの消去
および消去分を詰める処理(S130)とがなされる。
以後、ファイルのページが存在する限り、スーパーファ
インのページの場合は、何もなされることがなく、ファ
インの場合のみ記録(S120)と消去および消去分を
詰める処理(S130)とがなされ、全ページの処理が
終了すると、図6(c)のごとくとなる。
【0026】こうしてすべてのページの処理が終了する
と、ステップS140,S150にて否定判定され、次
に間引きフラグはファインか否かが判定される(S18
0)。ここでは肯定判定されて次に間引きフラグにスー
パーファインが設定され(S190)、ステップS30
の処理に戻る。
【0027】図6(c)の状態では、残りの3ページ分
のスーパーファインの符号化データは、バッファ6内に
収まっているので、画像データをビット展開するエリア
は、画像メモリ10のすべてが空きエリアとなってい
る。このことから、記録可能な最高の解像度はスーパー
ファインとなり、ステップS40,S90にて否定判定
されて、すべてのページに対して記録(S120)と消
去および消去分を詰める処理(S130)とがなされ
る。こうしてすべてのページの処理が終了すると、ステ
ップS140,S160,S180にて否定判定され
て、ファイルをクローズし(S200)、処理を終了す
る。
【0028】本実施例は、上述のごとく構成されている
ので、例えば、図6の例で示したごとく、従来ならば、
先頭にあるスーパーファインがそのままの解像度でビッ
ト展開による記録ができず、間引き記録処理によりスタ
ンダードまで大きく解像度を落として記録しなくてはな
らないところ、そのままの解像度でもビット展開できる
符号化データの方から記録するとともに、記録されたも
のは消去して、その消去分のメモリエリアを記録用にま
わすことにより、記録のためのビット展開エリアを増加
させているので、図6(c)のごとくとなって、スーパ
ーファインでビット展開できるエリアが確保でき、最終
的にスーパーファインについても間引きすることなく、
受信したままの解像度にて記録が可能となる。勿論、図
6(a)の2ページ目のファインの符号化データについ
ても同様であり、図6(b)の状態とすることにより、
間引き記録処理することなく、受信したままの解像度に
て記録することができる。
【0029】このように、画像メモリ10をメモリ受信
用に転用して大量にメモリ受信するようにしても、受信
した符号化データをその解像度に応じて、極力、忠実に
記録することができる。なお、ファインやスーパーファ
インの符号化データの割合が大きい場合には、例えば、
図6(b)の状況において、ファインおよびスーパーフ
ァインからなる符号化データが多くて、ファインのビッ
ト展開に必要なエリアを生じないことがある。このよう
な場合には、ステップS170にて、間引きフラグにフ
ァインが設定された後、スタンダードのエリアしか確保
していないので、ステップS40にて肯定判定され、続
いて符号化データがファインであれば、ステップS50
では否定判定され、ステップS60では肯定判定され、
次に間引きフラグはスタンダードか否かが判定される
(S70)。間引きフラグはステップS170にてファ
インが設定されているので、否定判定されて間引き記録
処理(S210)が行われる。すなわち、符号化データ
をビット展開時に間引きして、スタンダードの画像デー
タの大きさとして画像メモリ10の一部に記憶し、その
イメージデータをページプリンタ15に記録させる。次
に消去および消去分を詰める符号化データ消去処理(S
130)に移る。
【0030】符号化データがスーパーファインの場合
は、ステップS60にて否定判定され、次に間引きフラ
グはスーパーファインか否かが判定される(S80)。
間引きフラグはファインであることから、否定判定され
て、間引き記録処理(S210)されることなく次のペ
ージの処理に移る。
【0031】こうして、ファインがビット展開できるエ
リアが空くまで、ファインの符号化データについては間
引き記録処理(S210)と符号化データ消去処理(S
130)とが繰り返される。このことによりファイン分
のエリアが空けば、ステップS40にて否定判定され、
ステップS90にて肯定判定され、ステップS100に
て否定判定されて、ステップS120が実行されるの
で、ファインの符号化データがファインの解像度のまま
で記録することが可能となる。
【0032】また、図6(c)のような状況で、スーパ
ーファインの符号化データが、バッファ6から画像メモ
リ10へ、はみ出していた場合には、スーパーファイン
でのビット展開はできない。この場合は、ステップS9
0,S100にて肯定判定され、間引きフラグはステッ
プS190にてスーパーファインが設定されているの
で、間引きフラグはスーパーファインか否かの判定(S
110)にて肯定判定され、ステップS210,S13
0が実行される。このためバッファ6に収まるまで、ス
ーパーファインの符号化データは間引きされてそれより
も低解像度、ここではファインにて記録されて消去され
る。この消去により、画像メモリ10のすべてが空きエ
リアとなってビット展開のために確保されれば、ステッ
プS90にて否定判定されることにより、ステップS1
20,S130が実行されて、スーパーファインの符号
化データがスーパーファインのままで記録されることに
なる。
【0033】このように、記録不能な状況が発生して
も、一部の符号化データを間引き記録処理してから消去
することにより、ファクシミリ装置の停止を招くことな
く、また符号化データの消去をすることなく、メモリ受
信した符号化データを、極力、受信した際の解像度のま
まで記録することが可能となる。
【0034】上記実施例において、NCU2が通信制御
手段に該当し、画像メモリ10が画像記憶手段に該当
し、ページプリンタ15が記録手段に該当し、図3の処
理がメモリエリア設定手段としての処理に該当し、ステ
ップS40,S90が判定手段としての処理に該当し、
ステップS50,S90,S100,S120が選択記
録手段としての処理に該当し、ステップS130が記録
用メモリエリア増加手段としての処理に該当する。
【0035】[その他]上記実施例では、通常記録処理
(S120)を該当する符号化データに実行する毎に、
該当符号化データを消去処理(S130)しているが、
例えばスタンダードの符号化データの記録処理がすべて
終了した後に、スタンダード以外の符号化データをスタ
ンダードの符号化データが格納されていたエリア上に詰
めてゆく方法により、一度に消去する処理としてもよ
い。
【0036】また、間引き処理(S210,S130)
は、先頭ページから行っていたが、最終ページから間引
き処理をしてもよい。また受信した時間が新しい符号化
データから間引きするようにしてもよいし、古い符号化
データから間引きしてもよい。またページの位置ではな
く、受信相手により選択して重要でない符号化データか
ら、または間引きしても致命的でない符号化データから
間引き処理してもよい。
【0037】上記間引き記録処理(S210)にて、上
記間引き記録処理に加えて、間引きしたことを管理用の
メモリに記録してもよい。間引き記録処理が行われる
と、受信したデータの解像度と記録した解像度とが異な
るので、間引き記録処理したことを示す記録を残せば、
オペレータにそのことに対して認識させ、対策を立てさ
せることができるので好ましい。
【0038】また、オペレータが操作部11を操作して
メモリエリアの設定をしていたが、送信元のファクシミ
リ装置からメモリエリア設定データを送り、それに基づ
いて設定するようにしてもよいし、過去のメモリエリア
の使用状況に基づいて、自動的にメモリエリアを変更す
るようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例に係るファクシミリ装置のブロック構
成図である。
【図2】 画像メモリの分割設定1〜4を示す説明図で
ある。
【図3】 メモリエリアの設定処理のフローチャートで
ある。
【図4】 メモリ記録処理のフローチャートである。
【図5】 メモリ記録処理のフローチャートである。
【図6】 画像メモリおよびバッファへの符号データの
蓄積状況の説明図である。
【符号の説明】
1…電話回線 2…NCU 3…CPU 4…信号バスライン 5…モデム 6…バッフ
ァ 7…ROM 8…EEPROM 9…RAM 10…画像メモリ 11…操作部 12…符号化部 13…スキャナ 14…復号化部 15…ページプ
リンタ 21,23,25…記録専用エリア 22,24,26…通信共用エリア

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の通信制御手順にしたがってデータ通
    信を行う通信制御手段と、受信した画像データをビット
    マップ形式で所定の大きさのメモリエリアにて記憶する
    画像記憶手段と、該画像記憶手段から読み出した画像デ
    ータを記録する記録手段とを備えたファクシミリ装置に
    おいて、 上記画像記憶手段のメモリエリアを、上記受信した画像
    データの記録用メモリエリアとして使用する以外に、少
    なくともメモリ受信した符号化データを蓄積するメモリ
    エリアとしても使用可能とするメモリエリア設定手段
    と、 上記画像記憶手段のメモリエリアの内で、上記画像デー
    タの記録用メモリエリアとして使用可能なエリアが、い
    ずれの解像度に対してビット展開可能な大きさかを判定
    する判定手段と、 記録時に、メモリ受信にて蓄積された符号化データの
    内、上記判定手段にて判定された解像度以下の解像度に
    て蓄積されている符号化データを、上記画像データの記
    録用メモリエリアとして使用可能なエリアに、ビット展
    開して上記記録手段に記録させる選択記録手段と、 上記選択記録手段にて記録対象とされた符号化データを
    消去し、該消去された符号化データが蓄積されていた上
    記画像記憶手段のメモリエリアを、上記画像データの記
    録用メモリエリアとして使用可能なエリアに包含させる
    記録用メモリエリア増加手段と、 を備えたことを特徴とするファクシミリ装置。
  2. 【請求項2】上記メモリエリア設定手段が、画像データ
    の記録用メモリエリアとして、最低解像度の画像データ
    をビット展開可能なエリア以上の大きさのエリアを確保
    する請求項1記載のファクシミリ装置。
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