JP3257059B2 - 球帯状シール体並びにその製造方法 - Google Patents

球帯状シール体並びにその製造方法

Info

Publication number
JP3257059B2
JP3257059B2 JP24126992A JP24126992A JP3257059B2 JP 3257059 B2 JP3257059 B2 JP 3257059B2 JP 24126992 A JP24126992 A JP 24126992A JP 24126992 A JP24126992 A JP 24126992A JP 3257059 B2 JP3257059 B2 JP 3257059B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spherical
reinforcing
sliding surface
surface material
cylindrical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP24126992A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0666138A (ja
Inventor
剛 古城戸
浩作 星野
隆 前田
悟 宇戸
正義 泉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oiles Corp
Original Assignee
Oiles Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oiles Corp filed Critical Oiles Corp
Priority to JP24126992A priority Critical patent/JP3257059B2/ja
Publication of JPH0666138A publication Critical patent/JPH0666138A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3257059B2 publication Critical patent/JP3257059B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sealing Devices (AREA)
  • Exhaust Silencers (AREA)
  • Joints Allowing Movement (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車排気管の球面管
継手に用いられる球帯状シール体並びにその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車排気管の球面管継手に
用いられるシール体としては、例えば特公昭58−21
144号公報(以下先行公報Iという)に開示されてい
るように、ワイヤメッシュと膨張黒鉛もしくはマイカな
どのシート状耐火材とを重ね合わせ、これを円筒状に捲
回して円筒体を形成した後、該円筒体をその軸方向に圧
縮成形して形成したもの、或いは特開昭59−7432
6号公報(以下先行公報IIという)に開示されている
ように、比較的短い繊維(2〜8mm)と黒煙等の固体
潤滑材との混合物を圧縮成形したもの、等がある。
【0003】上述した先行公報Iに開示のシール体は、
耐火材がワイヤメッシュの目や隙間のすべてを充填しか
つ両者が互いに絡み合って構造的一体性を有するため、
強度が高いという利点を有するが、耐火材として使用さ
れる膨張黒鉛あるいはマイカは相手材との摺動において
スティック・スリップ(付着−すべり)を誘発し、往々
にして異常音を発生するという欠点があり、相手材と摺
接するシールの摺動面(部分凸球面部)を改質しなけれ
ば使用に供し難いという問題がある。
【0004】また、先行公報IIに開示のシール体は、
上記先行公報Iのシール体よりも容易にかつ安価に製造
できるという利点を有する反面、先行公報Iと同様、相
手材との摺動においてスティック・スリップを誘発し、
往々にして異常音を発生するという欠点と、シール体を
構成する材料およびシール体の製造方法上の問題から、
使用時、シール体に強度低下を来し、部分破壊、欠損を
生じてシール体としての機能を低下させるという問題が
ある。
【0005】この先行公報IIのシール体は中央に貫通
孔を備え、外側に部分凸球面部を備えた球帯状を呈する
ため、とくにシール体の製造時、シール体の部分凸球面
部の小径部(シール体先端部)に材料充填の粗密部分を
生じ、その後の圧縮成形においても圧力が十分加わら
ず、当該部分に強度不足部分を生じる虞がある。強度不
足部分が生じると、シール体の使用中において、当該部
分に破壊、欠損を生じ、排気ガスの漏れを惹起するとい
う問題に発展する。
【0006】そこで、本出願人は上記先行公報IIのシ
ール体の、とくに強度低下の問題点に鑑み、先に特願昭
62−190155号(特公平2−26687号:以下
先行公報IIIという)を提案した。
【0007】すなわち先行公報IIIで提案したシール
体は、金属メッシュを円筒状に捲回して形成したリング
状補強材と、黒鉛、二硫化モリブデンなどの固体潤滑材
と直径10〜200μm、長さ100〜800μmの金
属繊維とフェノール樹脂結合材との混合物とからなり、
該混合物はリング状補強材のメッシュ目を充填しかつリ
ング状補強材を覆って充填され、リング状補強材と混合
物とは圧縮成形されて構造的一体化されてなるものであ
る。
【0008】この先行公報IIIのシール体は、金属繊
維として直径10〜200μm、長さ100〜800μ
mという微細な繊維を使用することにより、シール体製
造時において、金型内に粗密部分を生じることなく密に
充填されること、金属メッシュからなるリング状補強材
を使用することにより前記先行公報IIのシール体の強
度低下の問題点を解決すると共にシール体としての強度
を大幅に向上させるものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この先
行公報IIIのシール体においても、前記先行公報II
のシール体のもう一つの欠点である相手材との摩擦、と
くに相手材との摩擦初期の段階で往々にして異常音を発
生するという問題は解決されていない。本発明者らは、
シール体の相手材との摩擦初期の段階における異常音発
生の原因について種々考察した。
【0010】その結果、このシール体の製造時におい
て、混合物の各成分の具有する摩擦係数の差に起因し
て、シール体の相手材との摩擦面、すなわち部分凸球面
部の表面に摩擦係数の小さい固体潤滑剤粉末が流動して
当該表面に過剰な固体潤滑剤層を形成し、これが相手材
との摩擦において相手材表面(摩擦面)に過剰な固体潤
滑皮膜を形成し、両者間にスティック・スリップ現象を
生起させることが異常音発生の原因であることを見出し
た。
【0011】本発明は上記知見に基づき、相手材との摩
擦において、相手材表面に過剰な固体潤滑皮膜の生成が
なく適度な固体潤滑皮膜を形成させ、相手材との摩擦に
おいて異常音の発生のないシール体並びにその製造方法
を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば前記目的
は、固体潤滑剤と金属短繊維と合成樹脂結合材との混合
物を圧縮成形してなり、中央に貫通孔を備え、外側に部
分凸球面部を備えた、とくに排気管継手に使用される球
帯状シール体であって、貫通孔から部分凸球面部の小径
部端部を覆って該部分凸球面部にわたる表面に金属メッ
シュからなる補強兼摺動面材が一体に結合されており、
該部分凸球面部は補強兼摺動面材の金属メッシュと該金
属メッシュの目を充填した混合物とが混在した平滑な面
に形成されており、部分凸球面部の表面には、補強兼摺
動面材を形成する金属メッシュが10〜50%の面積割
合で露出していることを特徴とする球帯状シール体によ
って達成される。
【0013】また、本発明によれば前記目的は、(1)
固体潤滑剤と金属短繊維と合成樹脂結合材との混合物を
略円筒状の中空部をもった金型内に装填し該混合物を圧
縮成形して予備円筒成形体を形成する工程と、(2)内
円筒部と該内円筒部に連なる折り返し湾曲部と該湾曲部
に連なる外円筒部を備えた金属メッシュからなる補強兼
摺動面材を用意し、この補強兼摺動面材の内、外円筒部
間に前記予備円筒成形体を挿入する工程と、(3)内、
外円筒部間に予備円筒成形体を保持した補強兼摺動面材
を、球帯状中空部を備えた金型のコア外周面に嵌挿し、
該補強兼摺動面材を金型の球帯状中空部に位置させる工
程と、(4)該金型の球帯状中空部に位置し、かつ補強
兼摺動面材の内、外円筒部間に挿入された予備円筒成形
体をコア軸方向に圧縮成形し、中央に貫通孔を、外側に
部分凸球面部を備えると共に貫通孔から部分凸球面部の
小径部端部を覆って部分凸球面部にわたる表面に補強兼
摺動面材を一体に結合した球帯状成形体を形成する工程
と、(5)該球帯状成形体を加熱炉内に置き、混合物中
の合成樹脂結合材を加熱硬化させる工程とからなり、部
分凸球面部の表面を補強兼摺動面材を形成する金属メッ
シュと該金属メッシュの目を充填した混合物とが混在し
た平滑な面に形成することを特徴とする球帯状シール体
の製造方法によって達成される。
【0014】また前記工程(2)及び(3)に代えて、
内円筒部と該内円筒部に連なる折り返し湾曲部と該湾曲
部に連なる外円筒部を備えた金属メッシュからなる補強
兼摺動面材を用意し、この補強兼摺動面材を、球帯状中
空部を備えた金型のコア外周面に嵌挿し、該補強兼摺動
面材を金型の球帯状中空部に位置させる工程と、該金型
の球帯状中空部に位置された補強兼摺動面材の内、外円
筒部間に前記予備円筒成形体を挿入する工程とを用いて
上述の球帯状シール体の製造方法を実施しても前記本発
明の目的を達成し得る。
【0015】以下、上記球帯状シール体並びにその製造
方法における構成材料について説明する。 (補強兼摺動面材)補強兼摺動面材は、図4に示すよう
にステンレス鋼あるいは鉄の細線を織ったり、編んだり
して形成した織組または編組金属メッシュ(金網)から
なり、内円筒部と該内円筒部に連なる折返し湾曲部と該
湾曲部に連なる外円筒部とを具備している。この補強兼
摺動面材の製造方法としては、円筒袋状に編んだ編組金
属メッシュを所定長さに切断し、一方の端部を他方の端
部方向に折り返して内円筒部と該内円筒部に連なる折返
し湾曲部と該湾曲部に連なる外円筒部とを形成する方
法、板状に織ったり、編んだりして形成した金属メッシ
ュを方形状に切断し、これを二つ折りにしたのち、両端
部を重ね合わせかつ仮固定することにより、内円筒部と
該内円筒部に連なる折返し湾曲部と該湾曲部に連なる外
円筒部とを形成する方法、などが採られる。そして、こ
の補強兼摺動面材を形成する金属メッシュとして、該メ
ッシュを形成する金属細線の線径は0.10〜0.32
mm程度のものが使用され、該メッシュの網目は3〜6
mm程度のものが使用されて好適である。
【0016】(混合物) (A)金属短繊維 金属短繊維は鉄または鉄を主体とする鉄合金、例えば鉄
鋼、ステンレス鋼など、銅または銅を主成分とする銅合
金、例えば青銅、リン青銅、鉛青銅、黄銅、アルミ青銅
などをビビリ切削法あるいはワイヤー素線から削ぎ出し
て形成されるウール状繊維を切断したもの等が使用され
る。とくに、繊維の直径が10〜200μm、繊維長さ
が100〜800μmの短繊維は、均一な混合物を形成
すること、シール体の製造時に金型内に均一な充填を可
能とすること、補強兼摺動面材の網目への充填を可能と
すること、繊維同士の絡み合いを生じること、など補強
兼摺動面材と混合物との強固な一体性を可能とするので
好ましい。そして、金属短繊維には、鉄系あるいは銅系
繊維をそれぞれ単独で、あるいは両者を混合して使用さ
れてもよい。
【0017】(固体潤滑剤)固体潤滑剤は黒鉛、二硫化
モリブデンなどの粉末がそれぞれ単独で、あるいは両者
を混合して使用される。
【0018】(合成樹脂結合材)合成樹脂結合材はフェ
ノール樹脂、ポリイミド樹脂などが使用される。
【0019】上述した金属短繊維と固体潤滑剤と合成樹
脂結合材とはミキサー中に投入され、撹拌混合されて均
一な混合物に形成される。この混合物の配合割合として
は、金属短繊維50〜75重量%、固体潤滑剤15〜3
0重量%、合成樹脂結合材5〜25重量%が好ましい組
成範囲である。
【0020】(予備円筒成形体)予備円筒成形体は、中
空円筒部を備えた金型内に上記成分組成からなる混合物
を装填し、該混合物を中空円筒部の軸方向に圧縮成形す
ることによって形成される。この予備円筒成形体の形状
は最終製品である球帯状シール体の内径よりも大きい内
径とシール体の外径よりも小さい外径とシール体の高さ
よりも高いという寸法関係を有するもので、作業性等を
考慮すると円筒体であって、かつ一方の端部外周面が端
部に向かって先細りとなるテーパー面に形成されている
ものが好ましい。
【0021】つぎに、球帯状シールの製造方法について
図面に基づき説明する。内面に円筒壁面11と円筒壁面
11の端部に連続する切頭円錐壁面12と円錐壁面12
と連続する貫通孔13とを備え、貫通孔13に段付きコ
ア14を嵌挿することにより内部に略中空円筒部Sが形
成された金型1(図2)を用意する。この金型1の略中
空円筒部Sに、金属短繊維と固体潤滑剤と合成樹脂結合
材とからなる混合物Aを装填し、この混合物Aをコア軸
方向に0.2〜0.8トン/cm2の圧力で圧縮成形
し、中央に貫通孔21を備え、外側に円筒面部22と円
筒面部22の一方の端部に切頭円錐面部23を備えた予
備円筒成形体2(図3)を得る。円筒状に編んだ金属メ
ッシュを用意し、この金属メッシュを所定長さに切断し
たのち、一方の端部を他方の端部方向に折り返して内円
筒部31と内円筒部31に連なる折返し湾曲部32と湾
曲部32に連なる外円筒部33とを備えた補強兼摺動面
材3(図4)を形成する。
【0022】内面に円筒壁面41と円筒壁面41に連な
る部分凹球壁面42と凹球壁面42に連なる貫通孔43
とを備え、貫通孔43に段付きコア44を嵌挿すること
により内部に中空円筒部45と円筒部45に連なる球帯
状中空部46とが形成された金型4(図6)を用意す
る。
【0023】前記金属メッシュからなる補強兼摺動面材
3の内、外円筒部31、33間に予備円筒成形体2をそ
の端部切頭円錐面部23側から挿入する(図5)共にこ
れを金型4のコア44の外周面に挿入し、金型4の中空
円筒部45と球帯状中空部46内に位置せしめる。つい
で、予備円筒成形体2の端部からコア軸方向に1から3
トン/cm2の圧力をかけて圧縮成形する(図7)。こ
の圧縮成形により、中央に貫通孔51を、外側に部分凸
球面部52を備えると共に貫通孔51から部分凸球面部
52の小径部端部53を覆って部分凸球面部52にわた
る表面に金属メッシュからなる補強兼摺動面材3を一体
に結合した球帯状成形体5を得る。
【0024】このようにして得た球帯状成形体5は、つ
いで所定温度に加熱した加熱炉内に所定時間置かれ、成
形体5を構成する混合物中の合成樹脂結合材を加熱硬化
させ、最終の球帯状シール体6を得る。最終の球帯状シ
ール体6は図1に示すとおりで、中央に貫通孔61を、
外側に凸球面部62を備えると共に貫通孔61から部分
凸球面部62の小径部端部63を覆って部分凸球面部6
2にわたる表面に金属メッシュからなる補強兼摺動面材
3が一体に結合されている。この球帯状シール体6にお
いて、貫通孔61にはその貫通孔の全長にわたって金属
メッシュからなる補強兼摺動面材3の内円筒部が圧縮さ
れて球帯状シール体6の径方向に食い込んで補強材とし
ての役割を果たし、また部分凸球面部62側においては
補強兼摺動面材3の外円筒部が金型4の部分凹球壁面4
2にならって伸ばされ、部分凸球面部62に食い込んで
部分凸球面部62の補強と摺動面材との役割を果たす。
【0025】なお、上記の製造方法においては、補強兼
摺動面材3の内、外円筒部31、33間に予備円筒成形
体2を挿入した後、これらを金型4のコア44の外周面
に挿入したが、これに代えて、補強兼摺動面材3を先に
金型4のコア44の外周面に挿入して金型4の中空円筒
部45と球帯状中空部46内に位置せしめた後、この金
型4内に配された補強兼摺動面材3の内、外円筒部3
1、33間に予備円筒成形体2を挿入し、その後上述と
同様にして予備円筒成形体2の端部からこれらを圧縮成
形してもよい。
【0026】このようにして得た球帯状シール体6は、
図8に示す排気管継手に組込まれて使用される。すなわ
ち、エンジン側に連結された上流側排気管7の外周面に
は管端部71を残してフランジ8が立設されており、管
端部71に球帯状シール体6が貫通孔61を嵌合させ、
部分凸球面部62の大径側端面をフランジ8に当接させ
て着座せしめられている。上流側排気管7と相対向して
マフラー側に連結され、端部に凹球面部92と凹球面部
92の開口部周縁にフランジ部93を備えた径拡大部9
1が一体に形成された下流側排気管9が凹球面部92を
球帯状シール体6の部分凸球面部62に摺接させて配置
されている。上、下流側排気管7、9は、一端がフラン
ジ8に固定され、他端が径拡大部91のフランジ部93
を挿通して配された一対のボルトBとボルトBとフラン
ジ部93との間に配された一対のコイルバネPとによ
り、下流側排気管9は常時、上流側排気管7方向にバネ
力が付勢されて連結されている。そして、上、下流側排
気管7、9に生ずる相対角変位に対しては、球帯状シー
ル体6の部分凸球面部62と下流側排気管9の端部に形
成された径拡大部91の凹球面部92との摺接で許容す
るように構成されている。
【0027】
【作用】上述した排気管継手において、上、下流側排気
管7、9に相対角変位が生じた場合、当該角変位は球帯
状シール体6の部分凸球面部62と下流側排気管9の端
部に形成された径拡大部91の凹球面部92との摺接で
許容される。球帯状シール体6の部分凸球面部62と下
流側排気管9の端部に形成された径拡大部91の凹球面
部92との摺接においては、球帯状シール体6の摺動面
となる部分凸球面部62は金属短繊維と固体潤滑剤と合
成樹脂結合材とからなる混合物と補強兼摺動面材を形成
する金属メッシュとが混在した平滑な面に形成されてい
るので、相手材表面(径拡大部91の凹球面部92)に
球帯状シール体6の、とくに固体潤滑剤の過剰な移着が
防止され、相手材表面には適度な固体潤滑被膜が形成さ
れる。その結果、相手材表面への過剰な固体潤滑皮膜の
形成に起因するスティック・スリップ現象は発現せず、
当該現象による異常音の発生はない。球帯状シール体6
は補強兼摺動面材3で補強されているので、強度は高
く、使用中に破壊、欠損を生じることはなく、長期間に
わたって性能が維持される。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
る。固体潤滑剤形成材として黒鉛粉末を使用し、当該黒
鉛粉末と線径100μm、長さ500μmの鋼繊維とフ
ェノール樹脂結合材とをミキサー中に投入し、撹拌混合
して黒鉛粉末と鋼繊維とフェノール樹脂結合材との均一
な混合物A(黒鉛:22重量%、鋼繊維:57重量%、
フェノール樹脂結合材:21重量%)を作成した。この
混合物Aを、図2に示す内面に中空円筒部Sを備えた金
型1内に装填し、混合物Aを金型のコア軸方向に0.5
トン/cm2の圧力で圧縮成形して外径61mm、内径
53mm、高さ25mmの円筒状をなし、先端部に切頭
円錐面部23を備えた予備円筒成形体2を作成した(図
3)。一方、線径0.3mmのステンレス鋼線を使用
し、メッシュ目が5mmの円筒状編組金属メッシュを作
成し、この円筒状編組金属メッシュを切断したのち、該
メッシュの一方の端部を他方の端部方向に折り返して内
円筒部31と円筒部31に連なる折返し湾曲部32と湾
曲部32に連なる外円筒部33とを備えた補強兼摺動面
材3を作成した(図4)。予備円筒成形体2を補強兼摺
動面材3の内、外円筒部31、33との間に先端部の切
頭円錐面部側から挿入する(図5)と共に、図6に示す
内部に中空円筒部45と円筒部45に連なる球帯状中空
部46を備えた金型4のコア44の外周面に挿入して金
型4内に位置せしめた。ついで、予備円筒成形体2の端
部からコア軸方向に3トン/cm2の圧力で圧縮成形
し、中央に貫通孔51、外側に部分凸球面部52を備え
ると共に貫通孔51から部分凸球面部52の小径部端部
53を覆って部分凸球面部52にわたる表面にステンレ
ス鋼メッシュからなる補強兼摺動面材3を一体に結合し
た球帯状成形体5を得た(図7)。このようにして得た
球帯状成形体5を、80℃の温度に設定した加熱炉内に
30分間置いて予備加熱したのち、180℃の温度で2
時間、球帯状成形体5を形成する混合物中のフェノール
樹脂結合材を加熱硬化させ、貫通孔51の直径が50m
m、部分凸球面部の大径部直径64mm、高さが16m
mの球帯状シール体6を得た(図1)
【0029】<比較例>比較例として、前記先行公報I
IIの球帯状シール体を作成した。線径0.3mmのス
テンレス鋼線を使用し、メッシュ目が5mmの袋状編組
金属メッシュを作成し、これをローラーを通してシート
状にしたのち、これを円筒状に2回捲回してリング状補
強材を形成した。該リング状補強材をコア外周面に嵌挿
し、該コアを金型の貫通孔に挿入して該リング状補強材
を金型の球帯状中空部内に位置せしめた。金型の球帯状
中空部内に前記実施例と同様の成分組成からなる混合物
を装填したのち、該混合物を成形圧力3トン/cm2
圧縮成形し、中央に貫通孔を備え、外側に部分凸球面部
を備えると共に貫通孔側にその全長にわたって圧潰され
たリング状補強材を一体に結合した成形物を得た。圧縮
成形後、金型から成形物を取り出し、該成形物を80℃
の温度に設定した加熱炉内に30分間置いて予備加熱し
たのち、180℃の温度で2時間、該成形物を形成する
混合物中のフェノール樹脂結合材を加熱硬化させ、前記
実施例と同様の寸法をもった球帯状シール体を得た。
【0030】つぎに、上記実施例と比較例からなる球帯
状シール体について、該シール体の摩擦トルクおよび異
常音の発生について試験した結果を説明する。実施例お
よび比較例からなる球帯状シール体を、前述した図8に
示す排気管継手に組込み、以下の条件で摩擦トルクおよ
び異常音の発生について試験した。 (試験条件) コイルバネによる押圧力 72kgf 揺動角 ±3゜ 振動数 12ヘルツ 雰囲気温度 室温〜500℃ 試験方法:12ヘルツの振動数で±3゜の揺動運動を1
回として室温で45,000回行ったのち、該揺動運動
を継続しながら雰囲気温度を500℃まで昇温し(昇温
中の揺動回数45,000回)、該雰囲気温度が500
℃に到達した時点で、115,000回の揺動運動を行
い、ついで該揺動運動を継続しながら雰囲気温度を室温
まで降温(降温中の揺動回数45,000回)するとい
う全揺動回数250,000回を1サイクルとして4サ
イクル行う。 また、異常音の発生の有無の評価はつぎのようにして行
った。 評価記号 I :異常音の発生のないもの。 評価記号 II :試験片に耳を近づけた状態でかすか
に異常音が聴えるもの。 評価記号 III:定位置(試験片から1.5m離れた
位置)では生活環境音に消され、一般には判別しがたい
が試験担当者には異常音として判別できるもの。 評価記号 IV :定位置で誰でも異常音(不快音)と
して識別できるもの。
【0031】表1は上記試験結果を示すものである。
【0032】
【表1】
【0033】表中、1は揺動回数0回から25万回まで
の結果、2は揺動回数25万回から50万回までの結
果、3は揺動回数50万回から75万回までの結果、4
は揺動回数75万回から100万回までの結果を示した
ものである。
【0034】試験結果から、実施例からなるシール体は
相手材との摩擦摺動において、ステック・スリップを誘
発することなく異常音の発生もなく試験期間中を通して
安定した性能を示した。一方、比較例からなるシール体
は相手材との摩擦摺動、とくに揺動回数0回から9万回
の摩擦初期の段階で異常音の発生が認められた。この異
常音発生の原因について調査すべく、異常音の発生が認
められた揺動回数9万回終了時点で、一旦試験を中止
し、シール体及び相手材の表面をそれぞれ観察したとこ
ろ、相手材表面には該シール体を形成する混合物中の固
体潤滑剤(黒鉛)の厚い被膜が形成されているのが確認
された。これは、比較例からなるシール体の摺動面(部
分凸球面部)には該シール体製造上回避され難い該シー
ル体成分中の固体潤滑剤の過剰な固体潤滑剤層が形成さ
れており、相手材との摩擦摺動により比較的強度の弱い
固体潤滑剤が相手材表面に過剰に移着して厚い固体潤滑
被膜を形成し、この相手材表面に形成された固体潤滑被
膜とシール体表面の固体潤滑剤層との摩擦に移行するた
め、摺動面において固体潤滑剤同志の付着すべり、所謂
スティック・スリップ現象を生じ、結果として異常音の
発生が起こったものと推察される。これに対し、実施例
からなるシール体の摺動面(部分凸球面部)は金属メッ
シュからなる補強兼摺動面材により補強され、かつ金属
メッシュと固体潤滑剤とが混在した平滑な面に形成され
ているため、相手材との摩擦摺動においては相手材表面
に固体潤滑剤の過剰な移着は起こらず、薄い固体潤滑被
膜の形成により安定した性能を示したものと推察され
る。以上の試験結果から、摺動面をなす部分凸球面部が
金属メッシュからなる補強兼摺動面材により補強され、
かつ金属メッシュと固体潤滑剤とが混在した平滑な面に
形成されている本発明のシール体は、相手材との摩擦摺
動において、異常音の発生のない安定した性能を発揮す
るものである。
【0035】
【発明の効果】本発明のシール体は、摺動面をなす部分
凸球面部が金属メッシュからなる補強兼摺動面材により
補強され、かつ金属メッシュと固体潤滑剤とが混在した
平滑な面に形成されており、相手材との摩擦摺動におい
て相手材表面への過剰な固体潤滑の移着、ひいては過剰
な固体潤滑被膜を形成させることがないため、スティッ
ク・スリップ現象に起因する異常音の発生はなく、安定
した性能を発揮するものである。また、シール体は貫通
孔から部分凸球面部の小径部端部を覆って該部分凸球面
部にわたる表面に金属メッシュからなる補強兼摺動面材
が一体に結合されているため、シール体の強度は十分確
保され、部分破壊、欠損を生じることもない。製造方法
においては、混合物を予備円筒成形体に形成して使用す
るので、金属メッシュからなる補強兼摺動面材との結合
一体化においては、該金属メッシュのメッシュ目への混
合物の充填が均一に行われ、結果として強度の高いシー
ル体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の球帯状シール体を示す縦断面図であ
る。
【図2】予備円筒成形体を作成する金型を示す縦断面図
である。
【図3】予備円筒成形体を示す縦断面図である。
【図4】補強兼摺動面材を示す縦断面図である。
【図5】製造過程における補強兼摺動面材と予備円筒成
形体との組合せ状態を示す縦断面図である。
【図6】図5に示す組合わせた補強兼摺動面材と予備円
筒成形体とを成形金型中に位置させた状態を示す縦断面
図である。
【図7】成形金型中において、圧縮成形して球帯状成形
体を作成した状態を示す縦断面図である。
【図8】シール体が組込まれる排気管継手を示す縦断面
図である。
【符号の説明】
1 金型 2 予備円筒成形体 3 補強兼摺動面材 4 金型 5 球帯状成形体 6 球帯状シール体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇戸 悟 大分県中津市大字犬丸264−1 オイレ ス工業株式会社内 (72)発明者 泉 正義 大分県中津市大字犬丸264−1 オイレ ス工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭56−124766(JP,A) 実開 昭62−176583(JP,U) 特公 平2−26687(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01N 7/08 F16J 15/16 F16L 27/06

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体潤滑剤と金属短繊維と合成樹脂結合
    材との混合物を圧縮成形してなり、中央に貫通孔を備
    え、外側に部分凸球面部を備えた、とくに排気管継手に
    使用される球帯状シール体であって、貫通孔から部分凸
    球面部の小径部端部を覆って該部分凸球面部にわたる表
    面に金属メッシュからなる補強兼摺動面材が一体に結合
    されており、該部分凸球面部は補強兼摺動面材の金属メ
    ッシュと該金属メッシュの目を充填した混合物とが混在
    した平滑な面に形成されており、部分凸球面部の表面に
    は、補強兼摺動面材を形成する金属メッシュが10〜5
    0%の面積割合で露出していることを特徴とする球帯状
    シール体。
  2. 【請求項2】 混合物は、固体潤滑剤15〜30重量
    %、金属短繊維50〜70重量%、合成樹脂結合材5〜
    25重量%からなる請求項1に記載の球帯状シール体。
  3. 【請求項3】 金属短繊維は、直径10〜200μm、
    長さ100〜800μmからなる請求項1又は2に記載
    の球帯状シール体
  4. 【請求項4】 補強兼摺動面材を形成する金属メッシュ
    は、金属細線を織ったり、編んだりして得られる金網か
    らなる請求項1から3のいずれか一項に記載の球帯状シ
    ール体
  5. 【請求項5】 (1)固体潤滑剤と金属短繊維と合成樹
    脂結合材との混合物を略円筒状の中空部をもった金型内
    に装填し該混合物を圧縮成形して予備円筒成形体を形成
    する工程と、(2)内円筒部と該内円筒部に連なる折り
    返し湾曲部と該湾曲部に連なる外円筒部を備えた金属メ
    ッシュからなる補強兼摺動面材を用意し、この補強兼摺
    動面材の内、外円筒部間に前記予備円筒成形体を挿入す
    る工程と、(3)内、外円筒部間に予備円筒成形体を保
    持した補強兼摺動面材を、球帯状中空部を備えた金型の
    コア外周面に嵌挿し、該補強兼摺動面材を金型の球帯状
    中空部に位置させる工程と、(4)該金型の球帯状中空
    部に位置し、かつ補強兼摺動面材の内、外円筒部間に挿
    入された予備円筒成形体をコア軸方向に圧縮成形し、中
    央に貫通孔を、外側に部分凸球面部を備えると共に貫通
    孔から部分凸球面部の小径部端部を覆って部分凸球面部
    にわたる表面に補強兼摺動面材を一体に結合した球帯状
    成形体を形成する工程と、(5)該球帯状成形体を加熱
    炉内に置き、混合物中の合成樹脂結合材を加熱硬化させ
    る工程とからなり、部分凸球面部の表面を補強兼摺動面
    材を形成する金属メッシュと該金属メッシュの目を充填
    した混合物とが混在した平滑な面に形成することを特徴
    とする球帯状シール体の製造方法。
  6. 【請求項6】 (1)固体潤滑剤と金属短繊維と合成樹
    脂結合材との混合物を略円筒状の中空部をもった金型内
    に装填し該混合物を圧縮成形して予備円筒成形体を形成
    する工程と、(2)内円筒部と該内円筒部に連なる折り
    返し湾曲部と該湾曲部に連なる外円筒部を備えた金属メ
    ッシュからなる補強兼摺動面材を用意し、この補強兼摺
    動面材を、球帯状中空部を備えた金型のコア外周面に嵌
    挿し、該補強兼摺動面材を金型の球帯状中空部に位置さ
    せる工程と、(3)該金型の球帯状中空部に位置された
    補強兼摺動面材の内、外円筒部間に前記予備円筒成形体
    を挿入する工程と、(4)該金型の球帯状中空部に位置
    し、かつ補強兼摺動面材の内、外円筒部間に挿入された
    予備円筒成形体をコア軸方向に圧縮成形し、中央に貫通
    孔を、外側に部分凸球面部を備えると共に貫通孔から部
    分凸球面部の小径部端部を覆って部分凸球面部にわたる
    表面に補強兼摺動面材を一体に結合した球帯状成形体を
    形成する工程と、(5)該球帯状成形体を加熱炉内に置
    き、混合物中の合成樹脂結合材を加熱硬化させる工程と
    からなり、部分凸球面部の表面を補強兼摺動面材を形成
    する金属メッシュと該金属メッシュの目を充填した混合
    物とが混在した平滑な面に形成することを特徴とする球
    帯状シール体の製造方法。
  7. 【請求項7】 混合体は、固体潤滑剤15〜30重量
    %、金属短繊維50〜70重量%、合成樹脂結合材5〜
    25重量%からなる請求項又はに記載の球帯状シー
    ル体の製造方法。
  8. 【請求項8】 金属短繊維は、直径10〜200μm、
    長さ100〜800μmからなる請求項からのいず
    れか一項に記載の球帯状シール体の製造方法。
  9. 【請求項9】 補強兼摺動面材を形成する金属メッシュ
    は、金属細線を織ったり、編んだりして得られる金網か
    らなる請求項5から8のいずれか一項に記載の球帯状シ
    ール体の製造方法。
  10. 【請求項10】 部分凸球面部の表面には、補強兼摺動
    面材を形成する金属メッシュが10〜50%の面積割合
    で露出している請求項5から9のいずれか一項に記載の
    球帯状シール体の製造方法。
JP24126992A 1992-08-18 1992-08-18 球帯状シール体並びにその製造方法 Expired - Lifetime JP3257059B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24126992A JP3257059B2 (ja) 1992-08-18 1992-08-18 球帯状シール体並びにその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24126992A JP3257059B2 (ja) 1992-08-18 1992-08-18 球帯状シール体並びにその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0666138A JPH0666138A (ja) 1994-03-08
JP3257059B2 true JP3257059B2 (ja) 2002-02-18

Family

ID=17071748

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24126992A Expired - Lifetime JP3257059B2 (ja) 1992-08-18 1992-08-18 球帯状シール体並びにその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3257059B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5549666B2 (ja) * 2011-12-28 2014-07-16 オイレス工業株式会社 球帯状シール体及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0666138A (ja) 1994-03-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3261767B2 (ja) 球帯状シール体ならびにその製造方法
JPH10220584A (ja) 球帯状シール体ならびにその製造方法
JP4617521B2 (ja) 球帯状シール体ならびにその製造方法
JP3139179B2 (ja) 球帯状シール体
US4601476A (en) Squeak free seal for exhaust couplings
JPS6057062A (ja) 耐熱性を有するしゆう動部材及びその製造方法
JP5095222B2 (ja) 排気管球面継手用環状シール体及びその製造方法
EP1429059A1 (en) Spherical band-shaped seal body and method of manufacturing the seal body
JP3937473B2 (ja) 摺動部材用組成物および該組成物からなる摺動部材ならびに球帯状シール体
JPS5934021A (ja) 耐熱性を有する摺動部材及びその製造方法
JP3257059B2 (ja) 球帯状シール体並びにその製造方法
US5997979A (en) Spherical annular seal member and method of manufacturing the same
JP3156967B2 (ja) 排気管継手用シール体ならびにその製造方法
JPS5834230A (ja) しゆう動体
JPH11304066A (ja) 球面管継手
JPH01299393A (ja) 球帯状シール体ならびにその製造方法
JP5120995B2 (ja) 球帯状シール体及びその製造方法
JPH109397A (ja) 球帯状シール体ならびにその製造方法
JP4487494B2 (ja) 球帯状シール体
JP4617658B2 (ja) 球帯状シール体及びそれを用いた排気管継手装置
JPH10231934A (ja) 球帯状シール体ならびにその製造方法
JPH0226687B2 (ja)
JP2006029368A (ja) 球帯状シール体及びその製造方法
JPH0461238B2 (ja)
JPH10220585A (ja) 球帯状シール体ならびにその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081207

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091207

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101207

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111207

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121207

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121207

Year of fee payment: 11