JP3255266B2 - ガスケット - Google Patents
ガスケットInfo
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Description
更に詳しくは成形性に優れ、耐熱性と軟質性のバランス
のとれた成形品を与える新規なポリプロピレン系樹脂組
成物を用いて成形されたガスケットに関するものであ
る。
ン非含有樹脂材料として熱可塑性のポリオレフィン系エ
ラストマーとか低結晶性のポリオレフィン樹脂が種々提
案されているが、これらはその軟質としての特性は満足
するものの、反面耐熱性が不十分であり、この点の解決
手段として樹脂を所望の程度に架橋させる手段がある。
しかし、樹脂の架橋反応の利用は、樹脂の均一性を失わ
せ、成形品の外観の不良化を招き易く、しかも非可逆架
橋の場合は成形品のリサイクル性がなくなるという大き
い問題を起こす可能性を内在している。
ポリプロピレン系樹脂に軟質のエラストマー共重合体を
配合する樹脂組成物が提案されている(特開平3−16
8233号公報)。ここに軟質のポリプロピレン系樹脂
として種々の種類のものが提案されているが、エラスト
マー配合樹脂組成物は、成形性の点においてなお不十分
であり、改善が求められていた。
は、軟質性と耐熱性を兼ね備え、しかも成形性に優れた
ポリプロピレン系樹脂組成物を使用して成形してなるガ
スケットを提供することにある。
を解決するため鋭意検討した結果、特定の軟質ポリプロ
ピレン樹脂にエラストマー共重合体を配合し、更にプロ
セスオイルをそれぞれ特定の配合比で添加することによ
り解決することを見出し、本発明を完成した。即ち、本
発明の要旨は以下の通りである。 (第1)(A)(a)同位体炭素核磁気共鳴(13C−N
MR)スペクトルによるペンタッド分率において、rr
rr/(1−mmmm)×100が20〜60%、
(b)示差走査熱量分析計(DSC)にて測定した融解
ピーク温度(Tm)が150℃以上及び(c)DSCに
て測定した融解エンタルピー(ΔH)が100J/g以
下であるプロピレンの単独重合体及び/又は4重量%以
下の他のオレフィン単位を含有するプロピレン系共重合
体100重量部、(B)エラストマー共重合体10〜7
00重量部及び(C)プロセスオイル10〜700重量
部からなるポリプロピレン系樹脂組成物を成形してなる
ガスケット。 (第2)エラストマー共重合体が、エチレン−炭素数3
以上のα−オレフィン共重合体、エチレン−炭素数3以
上のα−オレフィン−ジエン系共重合体、スチレン−ジ
エン系共重合体及びスチレン−ジエン系共重合体の水素
添加物からなる群から選ばれる少なくとも1種である請
求項1記載のガスケット。 (第3)プロセスオイルが、40℃での動粘度が30〜
1000cStである請求項1記載のガスケット。
分としては、特定の性状を有する、プロピレンの単独重
合体及び/又は4重量%以下の他のオレフィン単位を含
有するプロピレン系共重合体が使用される。ここにプロ
ピレンの単独重合体又はプロピレン系共重合体の特定の
性状とは、下記の(イ)〜(ハ)に示す性状を指す。
−NMR)スペクトルによるペンタッド分率において、
rrrr/(1−mmmm)×100が20〜60%の
範囲にあることが必要である。この値が20%未満では
耐熱性が不十分であり、また60%を超えると柔軟性が
不十分である。これらの面から、好ましいrrrr/
(1−mmmm)×100は25〜55%の範囲であ
る。ここでrrrrとは任意の連続する5つのプロピレ
ン単位で構成される炭素−炭素結合による主鎖に対し
て、側鎖である5つのメチル基が交互に反対方向に位置
する立体構造あるいはその割合を意味し、mmmmとは
任意の連続する5つのプロピレン単位で構成される炭素
−炭素結合による主鎖に対して、側鎖である5つのメチ
ル基がいずれも同方向に位置する立体構造あるいはその
割合を意味する。なお、このrrrr/(1−mmm
m)×100は次のようにして測定した値である。すな
わち、JNM−FX−200(日本電子社製,13C−核
共鳴周波数50.1MHz)を用い、測定モード:プロト
ン完全デカップリング法,パルス幅:6.9μs(45
°),パルス繰り返し時間:3s,積算回数:1000
0回,溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼン/重ベン
ゼン(90/10容量%),試料濃度250mg/2.5
ミリリットル溶媒,測定温度:130℃の条件にて、13
C−NMR測定を行い、メチル基の立体規則性によるケ
ミカルシフトの違いにより、すなわち、22.5〜19.5
ppm領域に現れるmmmm〜mrrmの各ピークの面
積強度比から、ペンタッド分率を測定し、rrrr/
(1−mmmm)×100の値を求めた。 mmmm:21.86ppm mmmr:21.62ppm mmrr:21.08ppm mmrm+rrmr:20.89ppm rrrr:20.36ppm mrrm:19.97ppm
C)にて測定した融解ピーク温度(Tm)が150℃以
上であることが必要である。Tmが150℃未満では充
分な耐熱性が得られない。このTmは、通常150〜1
65℃の範囲である。なお、該Tmは、Perkin−
Elmer社製DSC−7を用いて測定を行い、JIS
K−7121に準拠して融解ピークの温度として求めた
値である。
ンタルピー(ΔH)が100J/g以下であることを要
する。ΔHが100J/gを超えると柔軟性が損なわ
れ、本発明の目的が達せられない。このΔHは、通常2
0〜100、好ましくは30〜70J/gの範囲であ
る。なお、該ΔHは、Perkin−Elmer社製D
SC−7を用いて測定を行い、JIS K−7122に
準拠して、結晶融解時に吸収される総熱エネルギーとし
て求めた値である。
重合体及び4重量%以下の他のオレフィン単位を含有す
る共重合体は、沸騰n−ヘプタン可溶分量が10〜70
重量%の範囲にあるものが好ましい。この沸騰n−ヘプ
タン可溶分量が10重量%未満では柔軟性が損なわれる
おそれがあり、また、70重量%を超えると充分な機械
的強度、耐熱性が得られない傾向がみられる。柔軟性及
び機械的強度、耐熱性のバランスの面から、より好まし
い沸騰n−ヘプタン可溶分量は20〜50重量%の範囲
である。なお、沸騰n−ヘプタン可溶分量は、ソックス
レー抽出試験器を用い、沸騰n−ヘプタンで6時間抽出
した後の抽出残分量から、可溶分量を算出して得られた
値である。さらに、このプロピレンの単独重合体及び4
重量%以下の他のオレフィン単位を含有する共重合体に
おいては、そのプロピレン連鎖部において、通常側鎖の
メチル基を有する炭素が隣接して並ぶことはなく、すな
わち逆転結合はなく、一つおきに整然と並んでいる。つ
まり、本発明においては、各プロピレン単位が頭−尾
(head-tail)結合により連結しており、頭−頭(head-h
ead)結合や尾−尾(tail-tail)結合は実質的に皆無であ
る。
単位を含有するプロピレン共重合体において、他のオレ
フィン単位を形成するコモノマーのオレフィン類として
は、例えば、エチレン;ブテン−1;ペンテン−1;4
−メチル−1−ペンテン;ヘキセン−1;ヘプテン−
1;オクテン−1;ノネン−1;デセン−1などのα−
オレフィンを挙げることができる。これらの中では、エ
チレンが好適である。これらのオレフィン類はそれぞれ
単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いても
よい。また、これらのコモノマーのオレフィン類は、得
られるプロピレン共重合体中の該オレフィン類に由来す
る単位の含有量が4重量%以下になるように用いること
が必要である。
として用いられるポリプロピレン系重合体は、メルトイ
ンデックス(MI)が0.1〜50g/10分の範囲にあ
るのが望ましい。このMIが0.1g/10分未満では成
形が困難であり、また50g/10分を超えると得られ
る成形品、例えばガスケット成形品の機械的物性が不充
分となる。成形性及び成形品の機械的物性のバランスの
面から、より好ましいMIは0.2〜30g/10分の範
囲である。なお、このMIは、荷重2.16kgf,温度
230℃の条件で測定した値である。
プロピレン系重合体は、例えば気相一段重合法,スラリ
ー一段重合法,気相多段重合法,スラリー多段重合法,
又はブレンド法などによって製造することができる。例
えば、気相重合法によって製造する場合には、 (W)(i)マグネシウム,チタン,ハロゲン原子及び
電子供与体からなる固体触媒成分、及び必要に応じて用
いられる(ii)結晶性ポリオレフィンから構成される固
体成分と、 (X)有機アルミニウム化合物と、 (Y)一般式(I)
基、R2 は炭素数1〜10の炭化水素基、水酸基又はニ
トロ基を示し、mは1〜6の整数、nは0〜(6−m)
の整数を示す。〕で表されるアルコキシ基含有芳香族化
合物と、必要に応じて用いられる(Z)電子供与性化合
物とからなる触媒系の存在下、プロピレンを単独重合又
はプロピレンとその他のオレフィン類とを共重合させれ
ばよい。
ネシウム,チタン,ハロゲン原子及び電子供与体からな
る固体触媒成分と、必要に応じて用いられる(ii)成分
の結晶性ポリオレフィンとから構成されている。該
(i)成分の固体触媒成分は、マグネシウム,チタン,
ハロゲン原子及び電子供与体を必須成分とするものであ
って、マグネシウム化合物とチタン化合物と電子供与体
とを接触させることによって調製することができる。な
お、この場合、ハロゲン原子は、ハロゲン化物としてマ
グネシウム化合物及び/又はチタン化合物などに含まれ
る。
グネシウムクロリドなどのマグネシウムジハライド、酸
化マグネシウム、水酸化マグネシウム、ハイドロタルサ
イト、マグネシウムのカルボン酸塩、ジエトキシマグネ
シウムなどのアルコキシマグネシウム、アリロキシマグ
ネシウム、アルコキシマグネシウムハライド、アリロキ
シマグネシウムハライド、エチルブチルマグネシウムな
どのアルキルマグネシウム、アルキルマグネシウムハラ
イド、あるいは有機マグネシウム化合物と電子供与体、
ハロシラン、アルコキシシラン、シラノール及びアルミ
ニウム化合物等との反応物などを挙げることができる
が、これらの中でマグネシウムハライド、アルコキシマ
グネシウム、アルキルマグネシウム、アルキルマグネシ
ウムハライドが好適である。またこれらのマグネシウム
化合物は一種だけで用いてもよく、二種以上を組み合わ
せて用いてもよい。
グネシウムとハロゲンとアルコールとの反応生成物を用
いることもできる。この際用いられる金属マグネシウム
は特に制限はなく、任意の粒径の金属マグネシウム、例
えば顆粒状、リボン状、粉末状などのものを用いること
ができる。また、金属マグネシウムの表面状態も特に制
限はないが、表面に酸化マグネシウムなどの被膜が生成
されていないものが好ましい。さらに、アルコールとし
ては任意のものを用いることができるが、炭素数1〜6
の低級アルコールを用いることが好ましく、特に、エタ
ノールは触媒性能の発現を著しく向上させる固体触媒成
分を与えるので好適である。アルコールの純度及び含水
量も限られないが、含水量の多いアルコールを用いると
金属マグネシウム表面に水酸化マグネシウムが形成され
るので、含水量が1重量%以下、特に2000ppm以
下のアルコールを用いることが好ましく、水分は少なけ
れば少ないほど有利である。
種類に制限はなく、ハロゲン含有化合物としては、ハロ
ゲン原子をその分子中に含む化合物であればいずれのも
のでも使用できる。この場合、ハロゲン原子の種類につ
いては特に制限されないが、塩素,臭素又はヨウ素、特
にヨウ素が好適に使用される。ハロゲン含有化合物の中
ではハロゲン含有金属化合物が特に好ましい。これらの
状態,形状,粒度などは特に限定されず、任意のもので
よく、例えばアルコール系溶媒(例えば、エタノール)
中の溶液の形で用いることができる。アルコールの使用
量は、金属マグネシウム1モルに対して2〜100モ
ル、好ましくは5〜50モルの範囲で選ばれる。アルコ
ール量が多すぎると、モルフォロジーの良好なマグネシ
ウム化合物が得られにくい傾向がみられ、少ない場合
は、金属マグネシウムとの反応がスムーズに行われなく
なるおそれがある。
通常、金属マグネシウム1グラム原子に対して、ハロゲ
ン原子として0.0001グラム原子以上、好ましくは0.
0005グラム原子以上、さらに好ましくは0.001グ
ラム原子以上の割合で用いられる。0.0001グラム原
子未満では、得られたマグネシウム化合物を粉砕するこ
となく用いた場合、担持量,活性,立体規則性,生成ポ
リマーのモルフォロジーなどが低下し、粉砕処理が不可
欠なものとなり好ましくない。また、ハロゲン及び/又
はハロゲン含有化合物の使用量を適宜選択することによ
り、得られるマグネシウム化合物の粒径を任意にコント
ロールすることが可能である。
及び/又はハロゲン含有化合物との反応それ自体は、公
知の方法を用いて行うことができる。例えば、金属マグ
ネシウムとアルコールとハロゲン及び/又はハロゲン含
有化合物とを、還流下で、水素ガスの発生が認められな
くなるまで、通常約20〜30時間反応させて所望のマ
グネシウム化合物を得る方法である。具体的には、例え
ばハロゲンとしてヨウ素を用いる場合には、アルコール
中に金属マグネシウム及び固体状のヨウ素を投入したの
ち、加熱し還流する方法、アルコール中に金属マグネシ
ウム及びヨウ素のアルコール溶液を滴下投入後加熱し還
流する方法、金属マグネシウムを含むアルコール溶液を
加熱しつつヨウ素のアルコール溶液を滴下する方法など
が挙げられる。いずれの方法も、例えば窒素ガス,アル
ゴンガスなどの不活性ガス雰囲気下で、場合により不活
性有機溶媒(例えば、n−ヘキサンなどの飽和炭化水
素)を用いて行うことが好ましい。金属マグネシウム、
アルコール、ハロゲン及び/又はハロゲン含有化合物の
投入については、最初からそれぞれ全量を反応槽に投入
しておく必要はなく、分割して投入してもよい。特に好
ましい形態は、アルコールを最初から全量投入してお
き、金属マグネシウムを数回に分割して投入する方法で
ある。
大量発生を防ぐことができ、安全面から非常に望まし
い。また、反応槽も小型化することが可能となる。さら
には、水素ガスの一時的な大量発生により引き起こされ
るアルコールやハロゲン及び/又はハロゲン含有化合物
の飛沫同伴を防ぐことも可能となる。分割する回数は、
反応槽の規模を勘案して決めればよく、操作の煩雑さを
考えると通常5〜10回が好適である。また、反応自体
は、バッチ式,連続式のいずれでもよいことは言うまで
もない。さらには、変法として、最初から全量投入した
アルコール中に金属マグネシウムを先ず少量投入し、反
応により生成した生成物を別の槽に分離して除去したの
ち、再び金属マグネシウムを少量投入するという操作を
繰り返すということも可能である。こうして得たマグネ
シウム化合物を、次の固体触媒成分の調製に用いる場
合、乾燥させたものを用いてもよく、またろ別後ヘプタ
ンなどの不活性溶媒で洗浄したものを用いてもよい。い
ずれの場合においても、得られたマグネシウム化合物
は、粉砕あるいは粒度分布をそろえるための分級操作を
することなく次工程に用いることができる。
トラメトキシチタン,テトラエトキシチタン,テトラ−
n−プロポキシチタン,テトライソプロポキシチタン,
テトラ−n−ブトキシチタン,テトライソブトキシチタ
ン,テトラシクロヘキシロキシチタン,テトラフェノキ
シチタンなどのテトラアルコキシチタン、四塩化チタ
ン,四臭化チタン,四ヨウ化チタンなどのテトラハロゲ
ン化チタン、メトキシチタニウムトリクロリド,エトキ
シチタニウムトリクロリド,プロポキシチタニウムトリ
クロリド,n−ブトキシチタニウムトリクロリド,エト
キシチタニウムトリブロミドなどのハロゲン化アルコキ
シチタン、ジメトキシチタニウムジクロリド,ジエトキ
シチタニウムジクロリド,ジプロポキシチタニウムジク
ロリド,ジ−n−ブトキシチタニウムジクロリド,ジエ
トキシチタニウムジブロミドなどのジハロゲン化ジアル
コキシチタン、トリメトキシチタニウムクロリド,トリ
エトキシチタニウムクロリド,トリプロポキシチタニウ
ムクロリド,トリ−n−ブトキシチタニウムクロリドな
どのモノハロゲン化トリアルコキシチタンなどが挙げら
れるが、これらの中で高ハロゲン含有チタン化合物、特
に四塩化チタンが好適である。またこれらのチタン化合
物は一種だけで用いてもよく、二種以上を組み合わせて
用いてもよい。
分の電子供与性化合物として例示するものを用いること
ができる。該(i)固体触媒成分の調製は、公知の方法
(特開昭53−43094号公報,特開昭55−135
102号公報、特開昭55−135103号公報、特開
昭56−18606号公報、特開昭56−166205
号公報、特開昭57−63309号公報、特開昭57−
190004号公報、特開昭57−300407号公
報、特開昭58−47003号公報)で行うことができ
る。
成分の組成は通常、マグネシウム/チタン原子比が2〜
100、ハロゲン/チタン原子比が5〜100、電子供
与体/チタンモル比が0.1〜10の範囲にある。また、
(W)固体成分の調製において必要に応じて用いられる
(ii)成分の結晶性ポリオレフィンとしては、例えば、
ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリブテン,ポリ4−
メチル−1−ペンテンなどの炭素数2〜10のα−オレ
フィンから得られる結晶性ポリオレフィンが挙げられ
る。この結晶性ポリオレフィンは、(1)前記(i)固
体触媒成分と有機アルミニウム化合物と必要に応じて用
いられる電子供与性化合物とを組み合わせたものの存在
下に、オレフィンを予備重合させる方法(予備重合
法)、(2)粒径の揃った結晶性ポリエチレンやポリプ
ロピレンなどの結晶性パウダーに、前記(i)固体触媒
成分と必要に応じて用いられる有機アルミニウム化合物
と電子供与性化合物(融点100℃以上)とを分散させ
る方法(分散法)、(3)上記(1)の方法と(2)の
方法とを組み合わせる方法などを用いることにより得る
ことができる。
ミニウム/チタン原子比は通常0.1〜100、好ましく
は0.5〜5の範囲で選ばれ、また電子供与化合物/チタ
ンのモル比は0〜50、好ましくは0.1〜2の範囲で選
ばれる。(W)固体成分における、(i)固体触媒成分
と(ii)結晶性ポリオレフィンとの割合については、
(i)成分に対する(ii)成分の重量比が通常、0.33
〜200、好ましくは0.10〜50の範囲になるように
選ばれる。
ルミニウム化合物としては、一般式(II) AlR3 p X3-p ・・・(II) 〔式中、R3 は炭素数3〜20のアルキル基又は炭素数
6〜20のアリール基、Xはハロゲン原子、pは1〜3
の数を示す。〕で表される化合物を挙げることができ
る。例えば、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソ
ブチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウムなどの
トリアルキルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノ
クロリド、ジイソプロピルアルミニウムモノクロリド、
ジイソブチルアルミニウムモノクロリド、ジオクチルア
ルミニウムモノクロリドなどのジアルキルアルミニウム
モノハライド、エチルアルミニウムセスキクロリドなど
のアルキルアルミニウムセスキハライドなどを好適に使
用することができる。これらのアルミニウム化合物は一
種だけで用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いて
もよい。
して、一般式(I)
基、R2 は炭素数1〜10の炭化水素基、水酸基又はニ
トロ基を示し、mは1〜6の整数、nは0〜(6−m)
の整数を示す。〕で表されるアルコキシ基含有芳香族化
合物が用いられる。
例としては、m−メトキシトルエン;o−メトキシフェ
ノール;m−メトキシフェノール;2−メトキシ−4−
メチルフェノール;ビニルアニソール;p−(1−プロ
ペニル)アニソール;p−アリルアニソール;1,3−
ビス(p−メトキシフェニル)−1 −ペンテン;5−ア
リル−2−メトキシフェノール;4−ヒドロキシ−3−
メトキシベンジルアルコール;メトキシベンジルアルコ
ール;ニトロアニソール;ニトロフェネトールなどのモ
ノアルコキシ化合物、o−ジメトキシベンゼン;m−ジ
メトキシベンゼン;p−ジメトキシベンゼン;3,4−
ジメトキシトルエン;2,6−ジメトキシフェノール;
1−アリル−3,4−ジメトキシベンゼンなどのジアル
コキシ化合物、1,3,5−トリメトキシベンゼン;5
−アリル−1,2,3−トリメトキシベンゼン;5−ア
リル−1,2,4−トリメトキシベンゼン;1,2,3
−トリメトキシ−5−(1−プロペニル)ベンゼン;
1,2,4−トリメトキシ−5−(1−プロペニル)ベ
ンゼン;1,2,3−トリメトキシベンゼン;1,2,
4−トリメトキシベンゼンなどのトリアルコキシ化合物
などが挙げられるが、これらの中でジアルコキシ化合物
及びトリアルコキシ化合物が好適である。これらのアル
コキシ基含有芳香族化合物は一種だけで用いてもよく、
二種以上を組み合わせて用いてもよい。
分として電子供与性化合物が用いられる。この電子供与
性化合物は、酸素,窒素,リン,イオウ,ケイ素などを
含有する化合物であり、基本的にはプロピレンの重合に
おいて、規則性の向上性能を有するものが考えられる。
このような電子供与性化合物としては、例えば、有機ケ
イ素化合物,エステル類,チオエステル類,アミン類,
ケトン類,ニトリル類,ホスフィン類,エーテル類,チ
オエーテル類,酸無水物,酸ハライド類,酸アミド類,
アルデヒド類,有機酸類,アゾ化合物などを挙げること
ができる。
フェニルジエトキシシラン,ジベンジルジメトキシシラ
ン,テトラメトキシシラン,テトラエトキシシラン,テ
トラフェノキシシラン,メチルトリメトキシシラン,メ
チルトリエトキシシラン,メチルトリフェノキシシラ
ン,フェニルトリメトキシシラン,フェニルトリエトキ
シシラン,ベンジルトリメトキシシランなどの有機ケイ
素化合物、モノメチルフタレート,モノエチルフタレー
ト,モノプロピルフタレート,モノブチルフタレート,
モノイソブチルフタレート,モノアミルフタレート,モ
ノイソアミルフタレート,モノメチルテレフタレート,
モノエチルテレフタレート,モノプロピルテレフタレー
ト,モノブチルテレフタレート,モノイソブチルテレフ
タレート,ジメチルフタレート,ジエチルフタレート,
ジプロピルフタレート,ジブチルフタレート,ジイソブ
チルフタレート,ジアミルフタレート,ジイソアミルフ
タレート,メチルエチルフタレート,メチルイソブチル
フタレート,メチルプロピルフタレート,エチルブチル
フタレート,エチルイソブチルフタレート,エチルプロ
ピルフタレート,プロピルイソブチルフタレート,ジメ
チルテレフタレート,ジエチルテレフタレート,ジプロ
ピルテレフタレート,ジイソブチルテレフタレート,メ
チルエチルテレフタレート,メチルイソブチルテレフタ
レート,メチルプロピルテレフタレート,エチルブチル
テレフタレート,エチルイソブチルテレフタレート,エ
チルプロピルテレフタレート,プロピルイソブチルテレ
フタレート,ジメチルイソフタレート,ジエチルイソフ
タレート,ジプロピルイソフタレート,ジイソブチルイ
ソフタレート,メチルエチルイソフタレート,メチルイ
ソブチルイソフタレート,メチルプロピルイソフタレー
ト,エチルブチルイソフタレート,エチルイソブチルイ
ソフタレート,エチルプロピルイソフタレート,プロピ
ルイソブチルイソフタレートなどの芳香族ジカルボン酸
エステル、ギ酸メチル,ギ酸エチル,酢酸メチル,酢酸
エチル,酢酸ビニル,酢酸プロピル,酢酸オクチル,酢
酸シクロヘキシル,プロピオン酸エチル,酪酸メチル,
酪酸エチル,吉草酸エチル,クロル酢酸メチル,ジクロ
ル酢酸エチル,メタクリル酸メチル,クロトン酸エチ
ル,ビバリン酸エチル,マレイン酸ジメチル,シクロヘ
キサンカルボン酸エチル,安息香酸メチル,安息香酸エ
チル,安息香酸プロピル,安息香酸ブチル,安息香酸オ
クチル,安息香酸シクロヘキシル,安息香酸フェニル,
安息香酸ベンジル,トルイル酸メチル,トルイル酸エチ
ル,トルイル酸アミル,エチル安息香酸エチル,アニス
酸メチル,アニス酸エチル,エトキシ安息香酸エチル,
p−ブトキシ安息香酸エチル,o−クロル安息香酸エチ
ル,ナフトエ酸エチルなどのモノエステル、γ−ブチロ
ラクトン,δ−バレロラクトン,クマリン,フタリド,
炭酸エチレンなどのエステル類、安息香酸,p−オキシ
安息香酸などの有機酸類、無水コハク酸,無水安息香
酸,無水p−トルイル酸などの酸無水物、アセトン,メ
チルエチルケトン,メチルイソブチルケトン,アセトフ
ェノン,ベンゾフェノン,ベンゾキノンなどのケトン
類、アセトアルデヒド,プロピオンアルデヒド,オクチ
ルアルデヒド,トルアルデヒド,ベンズアルデド,ナフ
チルアルデヒドなどのアルデヒド類、アセチルクロリ
ド,アセチルブロミド,プロピオニルクロリド,ブチリ
ルクロリド,イソブチリルクロリド,2−メチルプロピ
オニルクロリド,バレリルクロリド,イソバレリルクロ
リド,ヘキサノイルクロリド,メチルヘキサノイルクロ
リド,2−エチルヘキサノイルクロリド,オクタノイル
クロリド,デカノイルクロリド,ウンデカノイルクロリ
ド,ヘキサデカノイルクロリド,オクタデカノイルクロ
リド,ヘンジルカルボニルクロリド,ジクロヘキサンカ
ルボニルクロリド,マロニルジクロリド,スクシニルジ
クロリド,ペンタンジオレイルジクロリド,ヘキサンジ
オレイルジクロリド,ジクロヘキサンジカルボニルジク
ロリド,ベンゾイルクロリド,ベンゾイルブロミド,メ
チルベンゾイルクロリド,フタロイルクロリド,イソフ
タロイルクロリド,テレフタロイルクロリド,ベンゼン
−1,2,4−トリカルボニルトリクロリドなどの酸ハ
ロゲン化物類、メチルエーテル,エチルエーテル,イソ
プロピルエーテル,n−ブチルエーテル,イソプロピル
メチルエーテル,イソプロピルエチルエーテル,t−ブ
チルエチルエーテル,t−ブチル−n−プロピルエーテ
ル,t−ブチル−n−ブチルエーテル,t−アミルメチ
ルエーテル,t−アミルエチルエーテル,アミルエーテ
ル,テトラヒドロフラン,アニソール,ジフェニルエー
テル,エチレングリコールブチルエーテルなどのエーテ
ル類、酢酸アミド,安息香酸アミド,トルイル酸アミド
などの酸アミド類、トリブチルアミン,N、N’−ジメ
チルピペラジン,トリベンジルアミン,アニリン,ピリ
ジン,ピロリン,テトラメチルエチレンジアミンなどの
アミン類、アセトニトリル,ベンゾニトリル,トルニト
リルなどのニトリル類、2,2’−アゾビス(2−メチ
ルプロパン),2,2’−アゾビス(2−エチルプロパ
ン),2,2’−アゾビス(2−メチルペンタン)など
のアゾ結合に立体障害置換基が結合してなるアゾ化合物
などが挙げられる。
類,ケトン類,エーテル類,チオエーテル類,酸無水
物,酸ハライド類が好ましく、特に、ジフェニルジメト
キシシラン,フェニルトリエトキシシランなどの有機ケ
イ素化合物、ジ−n−ブチルフタレート,ジイソブチル
フタレートなどの芳香族ジカルボン酸ジエステル、安息
香酸,p−メトキシ安息香酸,p−エトキシ安息香酸,
トルイル酸などの芳香族モノカルボン酸のアルキルエス
テルなどが好適である。これらの電子供与性化合物は一
種だけで用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いて
もよい。
(W)固体成分はチタン原子に換算して反応容積1リッ
トル当たり、通常0.0005〜1モルの範囲になるよう
な量が用いられる。また、(X)有機アルミニウム化合
物は、アルミニウム/チタン原子の比が、通常1〜30
00、好ましくは40〜800になるような量が用いら
れ、この量が前記範囲を逸脱すると触媒活性が不充分に
なるおそれがある。さらに、(Y)アルコキシ基含有芳
香族化合物は(W)固体成分中のチタン原子に対するモ
ル比が通常、0.01〜500、好ましくは1〜300に
なるような割合で用いられ、この量が0.01未満では生
成ポリマーの物性が低下するおそれがあり、500を超
えると触媒活性が不充分になるおそれがある。
レン系重合体として、プロピレンの単独重合体及び/又
は4重量%以下の他のオレフィン単位を含有する共重合
体を用いる場合は、前記触媒系の存在下に、例えば一段
重合法にてプロピレンの単独重合又はプロピレンと少量
の他のオレフィンとを共重合させることにより製造する
ことができる。重合形式としては、特に制限はなく、ス
ラリー重合,気相重合,バルク重合,溶液重合,懸濁重
合などが用いられる。気相重合により重合を行う場合、
重合圧力は通常10〜45kg/cm2 、好ましくは2
0〜30kg/cm2 、重合温度は通常40〜90℃、
好ましくは60〜75℃の範囲で適宜選ばれる。重合体
の分子量調節は、公知の手段、例えば、重合器中の水素
濃度を調節することにより行うことができる。また、重
合工程で比較的高分子量の(共)重合体を製造し、得ら
れた(共)重合体を有機過酸化物の存在下に溶融混練す
ることにより調節することもできる。重合時間は5分〜
10時間程度で適宜選ばれる。
分、すなわち、(W)〜(Z)成分を所定の割合で混合
し、接触させたのち、ただちに原料モノマーを導入し、
重合を開始してもよいし、接触後0.2〜3時間程度熟成
させたのち、原料モノマーを導入してもよい。さらに、
この触媒成分は不活性溶媒や原料モノマーのオレフィン
などに懸濁して供給することができる。重合後の後処理
は常法により行うことができる。すなわち、気相重合法
においては、重合後、重合器から導出されるポリマー粉
体に、その中に含まれる未反応モノマーなどを除くため
に、窒素気流などを通過させてもよい。また、所望に応
じて押出機によりペレット化してもよく、その際、触媒
を完全に失活させるために、少量の水、アルコールなど
を添加することもできる。また、バルク重合法において
は、重合後、重合器から導出されるポリマーから完全に
未反応モノマーを分離したのち、ペレット化することも
できる。
ストマー共重合体とは、成形加工温度においては成形に
必要な可塑性、流動性という熱可塑性樹脂の特性を示
し、成形前又は後の常温下にはゴム的物性を示す各種共
重合体を指し、スチレン系共重合エラストマー(スチレ
ン−ジエンブロック共重合体、スチレン−オレフィン共
重合体等)、エチレン−α−オレフィン系共重合エラス
トマー(エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プ
ロピレン−ブテン−1共重合体等のエチレン−炭素数3
以上のα−オレフィン共重合体)、エチレン−α−オレ
フィン−ジエン系共重合エラストマー(エチレン−プロ
ピレン−ブタジエン、エチレン−プロピレン−ENB共
重合体等のエチレン−α−オレフィン−ジエン系共重合
体)、エチレン−不飽和カルボン酸−α,β−不飽和カ
ルボン酸エステル系共重合エラストマー(エチレン−ア
クリル酸−アクリル酸メチル共重合体等)、アクリロニ
トリル系共重合エラストマー(アクリロニトリル−1,
3−ブタジエン共重合体等)が例示できるが、ジエン系
共重合体はその水素添加物も含まれる。本発明の(A)
成分と併用される(B)成分としては、特にエチレン−
α−オレフィン共重合エラストマー、スチレン−ジエン
系エラストマー及びその水素添加物の少なくとも1種が
柔軟性、成形性の点で好適に使用される。以下、本発明
にかかる(B)成分としてのエラストマー共重合体につ
いて詳説する。
例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ンなどの芳香族ビニル化合物と、ブタジエン、イソプレ
ンなどの共役ジエン化合物とのブロック共重合体などが
例示できる。該芳香族化合物としては特にスチレンが好
ましいが、上記ブロック共重合体の形態としては、シン
グルブロック共重合体、テレブロック共重合体、ラジア
ルテレブロック共重合体、マルチブロック共重合体など
が挙げられる。前記スチレン系共重合エラストマー中の
芳香族ビニル化合物単位の含有量は10〜50重量%の
範囲が好ましく、この場合10重量%未満では得られた
組成物の成形性が劣る傾向にあり、50重量%を超える
と低温衝撃性が低下する傾向を有する。また、上記ブロ
ック共重合体の共役ジエン単位部分を高度に水素添加す
ることにより、主鎖中の不飽和基を減少せしめて耐熱性
を上げることも可能である。特にスチレン−エチレン−
ブチレン−スチレン共重合エラストマーが好適である。
トマーとは、エチレンと炭素数3以上のα−オレフィン
との共重合エラストマーであり、(A)成分の存在下
に二段重合して共重合されるものと、エストラマー単
独で共重合される場合があり、の場合にはエチレン含
有重量比がほぼ10〜80%の共重合エラストマーであ
り、エチレン−プロピレン共重合体(エチレン含有重量
比20〜70%)が最も代表的である。また、の場合
にはエチレン含有重量比が20〜90%、通常は30〜
85%である。
エラストマーとは、エチレンとプロピレンとブタジエ
ン、イソプレン、ENBなどとの共重合体又はその水素
添加物であり、ヨウ素価が30以下であるものをいう。
他のα−オレフィンには、ヘプテン−1、オクテン−
1、ノネン−1、デセン−1、ウンデセン−1及びドデ
セン−1が含まれる。また、ポリエンとしては、例えば
ブタジエン、イソプレン、ピペリレンのような共役ジエ
ン,1,4−ヘキサジエン、1,6−オクタジエン、2
−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−メチル−1,5
−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、
シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、メチルテ
トラヒドロインデン、5−エチリデン−2−ノルボルネ
ン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピ
リデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イ
ソプロペニル−2−ノルボルネンのような非共役ジエ
ン,2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、
2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボル
ネン、2−プロペニル−2,2−ノルボルネン、1,
3,7−オクタトリエン、1,4,9−デカトリエンの
ようなトリエンを代表例として例示することができる。
ポリエンの共重合量は、共重合体の前記(iii) ヨウ素価
が30以下となるような量に制限され、好ましくは約5
〜約25の範囲のものである。この範囲外ではエラスト
マーの特性が劣る。
β−不飽和カルボン酸エステル系共重合エラストマーに
おいて用いられる不飽和カルボン酸としては、例えばア
クリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、マレイン酸、
フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、
シトラコン酸、ソルビン酸、メサコン酸、アンゲリカ酸
などが挙げられ、これらは1種用いてもよいし、2種以
上を組み合わせて用いてもよい。また、α,β−エチレ
ン性不飽和カルボン酸エステルとしては、例えばアクリ
ル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、マレイン酸、フマ
ル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸などの
好ましくは炭素数3〜8のα,β−エチレン性不飽和カ
ルボン酸とメチルアルコール、エチルアルコール、イソ
プロピルアルコール、n−プロピルアルコールなどの一
価アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコ
ールなどの二価アルコール、グリセリン、ペンタエリス
リトールなどの多価アルコールとのエステルが挙げら
れ、これらのエステルは1種用いてもよいし、2種以上
を組み合わせてもよい。さらに、この共重合エラストマ
ーとしては、所望により、前記不飽和カルボン酸の誘導
体、例えば酸無水物、アミド、イミド、金属塩などを共
重合させたものも用いることができる。
ン単位50〜95重量%、不飽和カルボン酸単位1〜1
0重量%及びα,β−エチレン性不飽和カルボン酸エス
テル単位4〜49重量%を含有し、かつランダムに共重
合され、エラストマー特性を持つものが好適である。該
エチレン単位の含有量が95重量%を超える場合とか、
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステル単位が4
重量%未満のものは、エラストマー特性が発現されない
し、エチレン単位が50重量%未満の場合とか、α,β
−エチレン性不飽和カルボン酸エステル単位が49重量
%を超えるものは低温衝撃性が低下する傾向にあり、さ
らに不飽和カルボン酸単位が1重量%未満のものは架橋
性に劣るし、10重量%を超えるものはエラストマー特
性が十分ではない。
しては、例えば、不飽和ニトリル(例えばアクリロニト
リル、メタクリロニトリル等)と鎖状ジエン(例えば、
1,3−ブタジエン、1,3−ヘキサジエン等)との共
重合体が用いられる。また、アクリロニトリル−1,3
−ブタジエン−無水マレイン酸三元共重合体等も用いら
れる。ジエン部分を高度に水添することにより二重結合
を飽和させた共重合体も用いられる。
特性は特に限定されるものではないが、100℃におけ
るムーニー粘度が10〜80程度であり、引張伸びが5
00%以上であり、かつガラス転移温度が−20℃以下
のものが(A)成分のプロピレン系共重合体の耐熱性を
低下させることなく、その軟質化に寄与する点で特に好
適である。
は、通常、合成ゴムの加工時の軟化剤として使用される
ものがそのまま適用できる。このプロセスオイルを使用
することにより、(A), (B)両成分の混練時における
後者の成分の分子の動きがよくなり、内部摩擦に基づく
混練発熱を減少することができる。更には組成物の成形
加工性、成形品の屈曲性、引張強度、耐摩擦性等の向上
に寄与する。特にこれらの特性がすべて要求されるガス
ケットの成形性に優れている。本発明のプロセスオイル
としては鉱油、合成油を問わず適用でき、鉱油の具体例
としては、パラフィン基系原油、中間基系原油あるいは
ナフテン基系原油を常圧蒸溜して得られる留出油、該常
圧蒸溜残渣油の減圧蒸溜で得られる留出分の精製油とか
深脱ロウ油等を挙げることができる。合成油としてはア
ルキルベンゼン、ポリブテン、ポリ(α−オレフィン)
等が例示できる。本発明に適用できるプロセスオイルに
要求される特性としては、特に限定されるものではない
が、本発明にかかる上記(A), (B)両成分の混練に
は、40℃における動粘度が30〜1000cStのも
の、特に20〜700cStのものが好ましく使用され
る。
特定のプロピレン系共重合体100重量部に対して、
(B)成分のエラストマー共重合体10〜700重量
部、好ましくは20〜500重量部、(C)成分のプロ
セスオイルは10〜700重量部、好ましくは20〜5
00重量部の割合で使用され、またガスケットはこの成
分比の組成物を好適に使用される。(A)成分100重
量部に対し、(B)成分が10重量部未満の場合は組成
物又は成形品の軟質性に欠け、耐衝撃性等の低下の度合
が大きくなる。逆に700重量部を超えると組成物又は
成形品の剛性の低下が激しくなり、本発明の目的が達成
できなくなる。(C)成分は前記のごとく主として
(A),(B)成分の混練性、成形性の向上に寄与し、
10重量部未満では該混練性が低下し、組成物製造時の
発熱、動力負荷、両成分の物性劣化等を惹起し、700
重量を超えると、成形品表面へのブリードアウト等をも
たらし、好ましくない。なお、(B),(C)間の成分
比は、本発明に係る組成物の用途に応じて、所望の範囲
又は値を適宜選定することができる。
は、所望により他の樹脂や各種添加物成分、例えば他の
熱可塑性樹脂,変性ポリオレフィン,各種安定剤,無機
又は有機充てん剤,帯電防止剤,塩素捕捉剤,アンチブ
ロッキング剤,防曇剤,有機系難燃剤,難燃助剤,染
料,顔料,ワックスなどを配合することができる。上記
他の熱可塑性樹脂としては、高圧法低密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテ
ン,ポリ塩化ビニル,ポリスチレン、ポリアミド等の
他、本発明の(B)成分のエラストマー共重合体に属し
ない共重合体のエチレン−ブテン−1共重合体,エチレ
ン−ヘキセン−1共重合体,エチレン−オクテン−1共
重合体などの直鎖状エチレン−α−オレフィン共重合
体、アクリル樹脂、ABS樹脂、ポリエステル、ポリカ
ーボネートなどが挙げられる。
プロピレン,ポリブテンなどのポリオレフィン系樹脂が
相溶性の点で好ましく、特にポリエチレン,エチレン−
α−オレフィン共重合体、変性ポリオレフィンが好まし
い。変性ポリオレフィンとしては、例えばポリエチレ
ン,ポリプロピレン,エチレン−α−オレフィン共重合
体,エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン化合物共
重合体(例えばEPDMなど),エチレン−芳香属モノ
ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合ゴムなどのポリ
オレフィンを、アクリル酸,メタクリル酸,マレイン酸
などの不飽和カルボン酸,無水マレイン酸などの不飽和
カルボン酸の無水物、アクリル酸メチル,マレイン酸モ
ノメチルなどの不飽和カルボン酸のエステル、アクリル
酸アミド,マレイン酸モノアミドなどの不飽和カルボン
酸のアミド、マレイミド,N−ブチルマレイミドなどの
不飽和カルボン酸のイミドなどを用いて化学変性したも
のが挙げられる。この化学変性方法としては、例えば該
ポリオレフィンを適当な溶媒中において、ベンゾイルパ
ーオキシドなどのラジカル発生剤を用いて、前記不飽和
カルボン酸やその誘導体と反応させる方法などを用いる
ことができる。
化等に対する安定剤の使用が最も一般的であり、例え
ば、フェノール系安定剤、有機ホスファイト系安定剤、
チオエーテル系安定剤、ヒンダードアミン系安定剤など
を用いることができる。フェノール系安定剤としては、
従来公知のもの、例えば、2,6‐ジ‐t‐ブチル‐4
‐メチルフェノール、2,6‐ジ‐t‐ブチル‐4‐エ
チルフェノール、2,6‐ジシクロヘキシル‐4‐メチ
ルフェノール、2,6‐ジイソプロピル‐4‐エチルフ
ェノール、2,6‐ジ‐t‐アミル‐4‐メチルフェノ
ール、2,6‐ジ‐t‐オクチル‐4‐n‐プロピルフ
ェノール、2,6‐ジシクロヘキシル‐4‐n‐オクチ
ルフェノール、2‐イソプロピル‐4‐メチル‐6‐t
‐ブチルフェノール、2‐t‐ブチル‐2‐エチル‐6
‐t‐オクチルフェノール、2‐イソブチル‐4‐エチ
ル‐5‐t‐ヘキシルフェノール、2‐シクロヘキシル
‐4‐n‐ブチル‐6‐イソプロピルフェノール、スチ
レン化混合クレゾール、dl‐α‐トコフェロール、t
‐ブチルヒドロキノン、2,2′‐メチレンビス(4‐
メチル‐6‐t‐ブチルフェノール)、4,4′‐ブチ
リデンビス(3‐メチル‐6‐t‐ブチルフェノー
ル)、4,4′‐チオビス(3‐メチル‐6‐t‐ブチ
ルフェノール)、2,2′‐チオビス(4‐メチル‐6
‐t‐ブチルフェノール)、4,4′‐メチレンビス
(2,6‐ジ‐t‐ブチルフェノール)、2,2′‐メ
チレンビス[6‐(1‐メチルシクロヘキシル)‐p‐
クレゾール]、2,2′‐エチリデンビス(4,6‐ジ
‐t‐ブチルフェノール)、2,2′‐ブチリデンビス
(2‐t‐ブチル‐4‐メチルフェノール)、1,1,
3‐トリス(2‐メチル‐4‐ヒドロキシ‐5‐t‐ブ
チルフェニル)ブタン、トリエチレングリコール‐ビス
[3‐(3‐t‐ブチル‐5‐メチル‐4‐ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート]、1,6‐ヘキサンジオー
ル‐ビス[3‐(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート]、2,2′‐チオジエ
チレンビス[3‐(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート]、N,N′‐ヘキサ
メチレンビス(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキ
シ‐ヒドロシンナミド)、3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4
‐ヒドロキシベンジルホスホネート‐ジエチルエステ
ル、1,3,5‐トリス(2,6‐ジメチル‐3‐ヒド
ロキシ‐4‐t‐ブチルベンジル)イソシアヌレート、
1,3,5‐トリス[(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐
ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル]イソ
シアヌレート、トリス(4‐t‐ブチル‐2,6‐ジメ
チル‐3‐ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、
2,4‐ビス(n‐オクチルチオ)‐6‐(4‐ヒドロ
キシ‐3,5‐ジ‐t‐ブチルアニリノ)‐1,3,5
‐トリアジン、テトラキス[メチレン‐3‐(3,5‐
ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート]メタン、ビス(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒ
ドロキシベンジルホスホン酸エチル)カルシウム、ビス
(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシベンジルホ
スホン酸エチル)ニッケル、ビス[3,3‐ビス(3‐
t‐ブチル‐4‐ヒドロキシフェニル)ブチリックアシ
ド]グリコールエステル、N,N′‐ビス[3‐(3,
5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシフェニル)プロピ
オニル]ヒドラジン、2,2′‐オキザミドビス[エチ
ル‐3‐(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート]、ビス[2‐t‐ブチル‐4
‐メチル‐6‐(3‐t‐ブチル‐5‐メチル‐2‐ヒ
ドロキシベンジル)フェニル]テレフタレート、1,
3,5‐トリメチル‐2,4,6‐トリス(3,5‐ジ
‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシベンジル)ベンゼン、
3,9‐ビス〔1,1‐ジメチル‐2‐[β‐(3‐t
‐ブチル‐4‐ヒドロキシ‐5‐メチルフェニル)プロ
ピオニルオキシ]エチル〕‐2,4,8,10‐テトラ
オキサスピロ[5,5]ウンデカン、2,2‐ビス〔4
‐[2‐(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシヒ
ドロシンナモイルオキシ)]エトキシフェニル〕プロパ
ン及びステアリル‐β‐(4‐ヒドロキシ‐3,5‐ジ
‐t‐ブチルフェノール)プロピオネートなどのβ‐
(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシフェニル)
プロピオン酸アルキルエステルなどが挙げられる。これ
らの中では、2,6‐ジ‐t‐ブチル‐4‐メチルフェ
ノール、ステアリル‐β‐(4‐ヒドロキシ‐3,5‐
ジ‐t‐ブチルフェノール)プロピオネート、2,2′
‐エチリデンビス(4,6‐ジ‐t‐ブチルフェノー
ル)及びテトラキス[メチレン‐3‐(3,5‐ジ‐t
‐ブチル‐4‐ヒドロキシフェニル)プロピオネート]
メタンが好適である。
は、例えば、トリオクチルホスファイト、トリラウリル
ホスファイト、トリストリデシルホスファイト、トリス
イソデシルホスファイト、フェニルジイソオクチルホス
ファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、フェニ
ルジ(トリデシル)ホスファイト、ジフェニルイソオク
チルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイ
ト、ジフェニルトリデシルホスファイト、トリフェニル
ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイ
ト、トリス(2,4‐ジ‐t‐ブチルフェニル)ホスフ
ァイト、トリス(ブトキシエチル)ホスファイト、テト
ラトリデシル‐4,4′‐ブチリデンビス(3‐メチル
‐6‐t‐ブチルフェノール)‐ジホスファイト、4,
4′‐イソプロピリデン‐ジフェノールアルキルホスフ
ァイト(ただし、アルキルは炭素数12〜15程度)、
4,4′‐イソプロピリデンビス(2‐t‐ブチルフェ
ノール)・ジ(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス
(ビフェニル)ホスファイト、テトラ(トリデシル)‐
1,1,3‐トリス(2‐メチル‐5‐t‐ブチル‐4
‐ヒドロキシフェニル)ブタンジホスファイト、トリス
(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシフェニル)
ホスファイト、水素化‐4,4′‐イソプロピリデンジ
フェノールポリホスファイト、ビス(オクチルフェニ
ル)・ビス[4,4′‐ブチリデンビス(3‐メチル‐
6‐t‐ブチルフェノール)]・1,6‐ヘキサンジオ
ールジホスファイト、ヘキサトリデシル‐1,1,3‐
トリス(2‐メチル‐4‐ヒドロキシ‐5‐t‐ブチル
フェノール)ジホスファイト、トリス[4,4′‐イソ
プロピリデンビス(2‐t‐ブチルフェノール)]ホス
ファイト、トリス(1,3‐ジステアロイルオキシイソ
プロピル)ホスファイト、9,10‐ジヒドロ‐9‐ホ
スファフェナンスレン‐10‐オキシド、テトラキス
(2,4‐ジ‐t‐ブチルフェニル)‐4,4′‐ビフ
ェニレンジホスホナイト、ジステアリルペンタエリスリ
トールジホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエ
リスリトールジホスファイト、フェニル・4,4′‐イ
ソプロピリデンジフェノール・ペンタエリスリトールジ
ホスファイト、ビス(2,4‐ジ‐t‐ブチルフェニ
ル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,
6‐ジ‐t‐ブチル‐4‐メチルフェニル)ペンタエリ
スリトールジホスファイト及びフェニルビスフェノール
‐A‐ペンタエリスリトールジホスファイトなどが挙げ
られる。これらの中では、トリス(2,4‐ジ‐t‐ブ
チルフェニル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニ
ル)ホスファイト及びテトラキス(2,4‐ジ‐t‐ブ
チルフェニル)‐4,4′‐ビフェニレンジホスファイ
トが好ましく、特にトリス(2,4‐ジ‐t‐ブチルフ
ェニル)ホスファイトが好適である。
は、ジアルキルチオジプロピオネート及びアルキルチオ
プロピオン酸の多価アルコールエステルを用いることが
好ましい。ここで使用されるジアルキルチオジプロピオ
ネートとしては、炭素数6〜20のアルキル基を有する
ジアルキルチオジプロピオネートが好ましく、またアル
キルチオプロピオン酸の多価アルコールエステルとして
は、炭素数4〜20のアルキル基を有するアルキルチオ
プロピオン酸の多価アルコールエステルが好ましい。こ
の場合に多価アルコールエステルを構成する多価アルコ
ールの例としては、グリセリン、トリメチロールエタ
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール及
びトリスヒドロキシエチルイソシアヌレートなどを挙げ
ることができる。このようなジアルキルチオジプロピオ
ネートとしては、例えば、ジラウリルチオジプロピオネ
ート、ジミリスチルチオジプロピオネート及びジステア
リルチオジプロピオネートなどを挙げることができる。
一方、アルキルチオプロピオン酸の多価アルコールエス
テルとしては、例えば、グリセリントリブチルチオプロ
ピオネート、グリセリントリオクチルチオプロピオネー
ト、グリセリントリラウリルチオプロピオネート、グリ
セリントリステアリルチオプロピオネート、トリメチロ
ールエタントリブチルチオプロピオネート、トリメチロ
ールエタントリオクチルチオプロピオネート、トリメチ
ロールエタントリラウリルチオプロピオネート、トリメ
チロールエタントリステアリルチオプロピオネート、ペ
ンタエリスリトールテトラブチルチオプロピオネート、
ペンタエリスリトールテトラオクチルチオプロピオネー
ト、ペンタエリスリトールテトララウリルチオプロピオ
ネート、ペンタエリスリトールテトラステアリルチオプ
ロピオネートなどを挙げることができる。これらの中で
は、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチ
オジプロピオネート、ペンタエリスリトールテトララウ
リルチオプロピオネートが好適である。
ば、ビス(2,2,6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリ
ジル)セバケート、コハク酸ジメチル‐1‐(2‐ヒド
ロキシエチル)‐4‐ヒドロキシ‐2,2,6,6‐テ
トラメチルピペリジン重縮合物、ポリ[6‐(1,1,
3,3‐テトラメチルブチル)イミノ‐1,3,5‐ト
リアジン‐2,4‐ジイル][(2,2,6,6‐テト
ラメチル‐4‐ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン
[2,2,6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリジル)イ
ミノ]、テトラキス(2,2,6,6‐テトラメチル‐
4‐ピペリジル)‐1,2,3,4‐ブタンテトラカル
ボキシレート、2,2,6,6‐テトラメチル‐4‐ピ
ペリジルベンゾエート、ビス‐(1,2,6,6‐ペン
タメチル‐4‐ピペリジル)‐2‐(3,5‐ジ‐t‐
ブチル‐4‐ヒドロキシベンジル)‐2‐n‐ブチルマ
ロネート、ビス‐(N‐メチル‐2,2,6,6‐テト
ラメチル‐4‐ピペリジル)セバケート、1,1′‐
(1,2‐エタンジイル)ビス(3,3,5,5‐テト
ラメチルピペラジノン)、(ミックスト2,2,6,6
‐テトラメチル‐4‐ピペリジル/トリデシル)‐1,
2,3,4‐ブタンテトラカルボキシレート、(ミック
スト1,2,2,6,6‐ペンタメチル‐4‐ピペリジ
ル/トリデシル)‐1,2,3,4‐ブタンテトラカル
ボキシレート、ミックスト〔2,2,6,6‐テトラメ
チル‐4‐ピペリジル/β,β,β′,β′‐テトラメ
チル‐3,9‐[2,4,8,10‐テトラオキサスピ
ロ(5,5)ウンデカン]ジエチル〕‐1,2,3,4
‐ブタンテトラカルボキシレート、ミックスト〔1,
2,2,6,6‐ペンタメチル‐4‐ピペリジル/β,
β,β′,β′‐テトラメチル‐3,9‐[2,4,
8,10‐テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン]
ジエチル〕‐1,2,3,4‐ブタンテトラカルボキシ
レート、N,N′‐ビス(3‐アミノプロピル)エチレ
ンジアミン‐2,4‐ビス[N‐ブチル‐N‐(1,
2,2,6,6‐ペンタメチル‐4‐ピペリジル)アミ
ノ]‐6‐クロロ‐1,3,5‐トリアジン縮合物、ポ
リ[6‐N‐モルホリル‐1,3,5‐トリアジン‐
2,4‐ジイル][(2,2,6,6‐テトラメチル‐
4‐ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,
6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリジル)イミド]、
N,N′‐ビス(2,2,6,6‐テトラメチル‐4‐
ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと1,2‐ジブロ
モエタンとの縮合物、[N‐(2,2,6,6‐テトラ
メチル‐4‐ピペリジル)‐2‐メチル‐2‐(2,
2,6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリジル)イミノ]
プロピオンアミドなどを挙げることができる。
は、特に、コハク酸ジメチル‐1‐(2‐ヒドロキシエ
チル)‐4‐ヒドロキシ‐2,2,6,6‐テトラメチ
ルピペリジン重縮合物、ポリ[6‐(1,1,3,3‐
テトラメチルブチル)イミノ‐1,3,5‐トリアジン
‐2,4‐ジイル][(2,2,6,6‐テトラメチル
‐4‐ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,
2,6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリジル)イミ
ノ]、テトラキス(2,2,6,6‐テトラメチル‐4
‐ピペリジル)‐1,2,3,4‐ブタンテトラカルボ
キシレート、ビス(1,2,6,6‐ペンタメチル‐4
‐ピペリジル)‐2‐(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐
ヒドロキシベンジル)‐2‐n‐ブチルマロネート、
1,1′‐(1,2‐エタンジイル)ビス(3,3,
5,5‐テトラメチルピペラジノン)、(ミックスト
2,2,6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリジル/トリ
デシル)‐1,2,3,4‐ブタンテトラカルボキシレ
ート、(ミックスト1,2,2,6,6‐ペンタメチル
‐4‐ピペリジル/トリデシル)‐1,2,3,4‐ブ
タンテトラカルボキシレート、ミックスト〔2,2,
6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリジル/β,β,
β′,β′‐テトラメチル‐3,9‐[2,4,8,1
0‐テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン]ジエチ
ル〕‐1,2,3,4‐ブタンテトラカルボキシレー
ト、ミックスト〔1,2,2,6,6‐ペンタメチル‐
4‐ピペリジル/β,β,β′,β′‐テトラメチル‐
3,9‐[2,4,8,10‐テトラオキサスピロ
(5,5)ウンデカン]ジエチル〕‐1,2,3,4‐
ブタンテトラカルボキシレート、N,N′‐ビス(3‐
アミノプロピル)エチレンジアミン‐2,4‐ビス[N
‐ブチル‐N‐(1,2,6,6‐ペンタメチル‐4‐
ピペリジル)アミノ]‐6‐クロロ‐1,3,5‐トリ
アジン縮合物、ポリ[6‐N‐モルホリル‐1,3,5
‐トリアジン‐2,4‐ジイル][(2,2,6,6‐
テトラメチル‐4‐ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレ
ン[(2,2,6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリジ
ル)イミド]、N,N′‐ビス(2,2,6,6‐テト
ラメチル‐4‐ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと
1,2‐ジブロモエタンとの縮合物、[N‐(2,2,
6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリジル)‐2‐メチル
‐2‐(2,2,6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリジ
ル)イミノ]プロピオンアミドが好適である。
状フィラー,板状フィラー,繊維状フィラーなどがあ
る。球状フィラーとしては、例えば炭酸カルシウム,カ
オリン(ケイ酸アルミニウム),シリカ、パーライト,
シラスバルーン,セリサイト,ケイソウ土,亜硫酸カル
シウム,焼成アルミナ,ケイ酸カルシウム,結晶質ゼオ
ライト,非晶質ゼオライトなどが、板状フィラーとして
は、例えばタルクやマイカなどが、繊維状フィラーとし
ては、例えばウオラストナイトのような針状のもの、マ
グネシウムオキシサルフェイト,チタン酸カリウム繊
維,繊維状炭酸カルシウムのような繊維状のもの、さら
には、ガラス繊維のような完全に繊維状のものなどが挙
げられる。一方、有機充てん剤としては、例えば木粉や
木綿粉などの木質粒子,モミ殻粉末,架橋ゴム粉末,プ
ラスチック粉末,コラーゲン粉末などが挙げられる。難
燃剤としては、例えば水和アルミニウム,水和石膏,ホ
ウ酸亜鉛,ホウ酸バリウム,ホウ砂,カオリン,クレ
ー,炭酸カルシウム,明ばん石,塩基性炭酸マグネシウ
ム,水酸化カルシウム,水酸化マグネシウムなどが挙げ
られる。
製方法については特に制限はなく、従来公知の方法を用
いることができる。最も一般的な方法としては(A)成
分のポリプロピレン系樹脂、(B)成分のエラストマー
共重合体及び(C)成分のプロセスオイルを同時に配合
し、全体を混合する方法であるが、(B)成分の分散性
向上の点からは(A)成分の存在下で、(B)成分を共
重合した重合体に、残りの成分を混合する方法が好まし
い。なお、この場合における(B)成分としては、ポリ
オレフィン系エストラマーであり、他のエストラマーは
通常二次的に混合される。本発明に係る成分の配合後、
又は更に所望により各種添加剤を配合し、タンブラーブ
レンダー,ヘンシェルミキサーなどで混合するか、又は
混合後さらに単軸押出機や多軸押出機を用いて溶融混練
造粒するか、あるいはニーダー,バンバリミキサーなど
で溶融混練造粒することにより、ポリプロピレン系樹脂
組成物を調製することができる。
ロピレン系樹脂組成物は、一般押出成形、射出成形等の
通常の成形用に適用されるが、特に従来成形が困難であ
ったカレンダー成形によるフィルムやシートの作製用と
して好ましく用いられる。なお、この成形に用いられる
カレンダー成形装置としては、従来公知のもの、例えば
直列型,L型,逆L型,Z型など、いずれのものも使用
することができる。また、この際の成形条件としては、
通常樹脂温度170〜300℃、好ましくは180〜2
70℃、ロール温度130〜300℃、好ましくは15
0〜270℃などである。さらに、成形する際、ロール
に紙や布などを送り、人工レザーや防水布、各種ラミネ
ート製品を作製することができる。また、本発明に係る
樹脂組成物を射出成形、押出成形することにより、ガス
ケットを成形することができる。ガスケットとしては各
種用途があり、冷蔵庫、掃除機などの家庭電気製品用、
ドアーなどの建築材料用、自動車の各種部品用に好適に
利用できる。
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。なお、ポリプロピレン系樹脂の各物性
は明細書本文に記載した方法に従って測定した。
ガスで充分に置換した後、これにエタノール約2,430
g、ヨウ素16g及び金属マグネシウム160gを仕込
み、撹拌しながら加熱して、還流条件下で系内からの水
素ガスの発生がなくなるまで反応させ、固体状反応生成
物を得た。この固体状生成物を含む反応液を減圧下乾燥
させることによりマグネシウム化合物を得た。
反応器に、上記(1)で得られたマグネシウム化合物
(粉砕していないもの)160g,精製ヘプタン800
ミリリットル,四塩化ケイ素24ミリリットル及びフタ
ル酸ジエチル23ミリリットルを仕込み、系内を80℃
に保ち、撹拌しながら四塩化チタン770ミリリットル
を加えて110℃で2時間反応させた後、固体成分を分
離して90℃の精製ヘプタンで洗浄した。さらに、四塩
化チタン1,220ミリリットルを加え、110℃で2時
間反応させた後、精製ヘプタンで充分に洗浄し、固体触
媒成分(W)を得た。
た固体触媒成分(W)6.0g/時間、トリイソブチルア
ルミニウム(TIBA)0.2モル/時間、1−アリル−
3,4−ジメトキシベンゼン(ADMB)0.012モル
/時間、ジフェニルジメトキシシラン(DPDMS)0.
005モル/時間、プロピレン37kg/時間で供給
し、70℃,28kg/cm2 Gで前段の重合を行った
が、ポリマーの生成量は30kg/時間であった。この
前段の重合で得られたポリマーを連続して後段の重合槽
へ移送し、エチレンを15kg/時間及びプロピレンを
5kg/時間で供給し、50℃、15kg/cm2 Gで
重合を行い、エチレン単位含有量16.5重量%、後段で
の反応比40%のエチレン−プロピレン共重合体エラス
トマーを得た。
レンホモポリマーであり、その極限粘度〔η〕(135
℃,デカリン中)は、4.27デシリットル/gであっ
た。また、上記ホモポリマーの沸騰n−ヘプタン不溶成
分量は60.0重量%であったが、該沸騰n−ヘプタン不
溶成分の〔η〕は4.76デシリットル/g、沸騰n−ヘ
プタン可溶成分の〔η〕は2.65デシリットル/gであ
った。一方、該ホモポリマーの13C−NMRスペクトル
から算出したペンダッド分率rrrr/(1−mmm
m)×100は34.5%であり、DSCにて測定した融
解ピーク温度(Tm)は158℃、融解エンタルピー
(ΔH)は54J/gであった。また、プロピレンの頭
−尾間の結合に関する逆転結合はみられなかった。得ら
れたホモポリマーのメルトインデックス(MI)は、該
ポリプロピレンのパウダーに、2,5−ジメチル−2,
5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)−ヘキサンを混合
し、さらに酸化防止剤、熱安定剤、塩素捕捉剤を添加し
た後、40mmφ押出機で押し出してペレットとして測
定し、2.0g/10分であることが分かった。なお、上
記ポリマーを過酸化物で分解して低分子量化したが、こ
の低分子量化ポリマーにあっても、上述したペンダッド
分率,融解ピーク温度及び融解エンタルピーに変化はな
かった。
ついて説明する。このポリマーは、本発明に係る(A)
成分のプロピレン系重合体存在下に(B)成分に相当す
るエストラマー共重合体を製造したものである。なお、
該後段の重合で得られたポリマーのトータルの極限粘度
〔η〕は4.77デシリットル/gであった。また、MI
は、重合で得られたパウダーに、2,5−ジメチル−
2,5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)−ヘキサンを混
合し、これにさらに酸化防止剤,安定剤,塩素捕捉剤を
添加して混合し、40mmφで押し出して得られたペレ
ットについて測定し、2.5g/10分なる値を得た。
ンバリーミキサーで溶融混練してペレットを作成し、射
出成形法で試験片を成形し、成形性、軟質性を中心とし
た評価をするための各種物性を測定した。配合比と測定
結果を第1表に示した。次に、第1表中に示す各種成分
の内容、物性測定方法について説明する。 〔組成物構成成分の内容〕 (1)PP:2段重合の前段で得られたポリプロピレン
〔成分(A)〕。 (2)EPR:2段重合の後段で得られたエチレン−プロ
ピレン共重合体〔成分(B)〕。 (3)EP57P:日本合成ゴム(株)製オレフィン系エ
ラストマー。エチレン−プロピレン−ENB共重合体
(プロピレン含量28重量%、ENB(ヨウ素価15.
0),230℃,2.16kgfでのMIは、0.4g/1
0分)。 (4)セプトン4055:クラレ(株)製スチレン系エラ
ストマー。水素添加ポリスチレン−ポリイソプレン−ポ
リスチレンブロック共重合体(スチレン含量30重量
%,230℃,2.16kgfでは流動せず、MIは測定
できず)。 (5)PW380:出光興産(株)製パラフィン系プロセ
スオイル(商品名:ダイナプロセス)。40℃での動粘
度380cSt。 (6)NS−400:日東粉化(株)製炭酸カルシウム。 (7)イルガノックス1010:日本チバガイギー(株)
製フェノール系酸化防止剤。 〔物性測定方法〕 (1)密度 :JIS K7112 (2)MI :JIS K7210(230℃,2.16kgf) (3)引張強度 :JIS K6301 (4)引張伸度 :JIS K6301 (5)100%弾性率 :JIS K6301 (6)硬度 JIS A :JIS K7215 (7)圧縮永久歪 :JIS K6301(70℃,22時間) (8)スパイラルフロー :樹脂温度 240℃,樹脂圧 80kg/cm2
は、耐熱性及び軟質性に優れることは勿論、成形性が一
段と優れた組成物であり、シート、フィルムをはじめガ
スケットなど各種成形体として有用であることが分かっ
た。即ち、本発明の組成物は、引張伸度、100%弾性
率、硬度、圧縮永久歪の各値からわかるように優れた軟
質性を示し、また、MIが小さいにもかかわらず、スパ
イラルフロー値が大きいことから成形時のポリマーの流
動性が高く、成形性がよいため、この組成物を使用して
各種製品を成形した場合、これら特性の活かされた均質
なものが得られる。
Claims (3)
- 【請求項1】(A)(a)同位体炭素核磁気共鳴(13C
−NMR)スペクトルによるペンタッド分率において、
rrrr/(1−mmmm)×100が20〜60%、
(b)示差走査熱量分析計(DSC)にて測定した融解
ピーク温度(Tm)が150℃以上及び(c)DSCに
て測定した融解エンタルピー(ΔH)が100J/g以
下であるプロピレンの単独重合体及び/又は4重量%以
下の他のオレフィン単位を含有するプロピレン系共重合
体100重量部、(B)エラストマー共重合体10〜7
00重量部及び(C)プロセスオイル10〜700重量
部からなるポリプロピレン系樹脂組成物を成形してなる
ガスケット。 - 【請求項2】エラストマー共重合体が、エチレン−炭素
数3以上のα−オレフィン共重合体、エチレン−炭素数
3以上のα−オレフィン−ジエン系共重合体、スチレン
−ジエン系共重合体及びスチレン−ジエン系共重合体の
水素添加物からなる群から選ばれる少なくとも1種であ
る請求項1記載のガスケット。 - 【請求項3】プロセスオイルが、40℃での動粘度が3
0〜1000cStである請求項1記載のガスケット。
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