JP4318436B2 - 芳香族ビニル系水素添加ゴム組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水素添加ゴム組成物に関するものである。更に詳しくは、外観、熱安定性、及び耐傷性に優れた水素添加ゴム組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ラジカル架橋性エラストマーとPP等のラジカル架橋性のない樹脂とをラジカル開始剤の存在下、押出機中で溶融混練させながら架橋する、いわゆる動的架橋による熱可塑性エラストマー組成物は、既に公知の技術であり、自動車部品等の用途に広く使用されている。
このようなゴム系組成物として、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)により製造されたオレフィン系エラストマー(特開平8−120127号公報、特開平9−137001号公報)を用いる動的架橋技術が知られているが、耐傷性に劣り、必ずしも市場では満足されていない。
【0003】
一方、水素添加ゴムを用いた動的架橋技術として、例えば特許第2737251号公報には、ポリオレフィン系樹脂と、オレフィン性二重結合の少なくとも70%以上が水素添加された共役ジエンと50重量%以下の芳香族ビニル化合物とのランダム共重合体を架橋剤の存在下で動的架橋した熱可塑性エラストマー組成物が開示されている。上記組成物は外観と耐傷性が必ずしも充分でないために、実用的使用に耐えるゴム組成物が求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような現状に鑑み、上記のような問題点のない、即ち外観、熱安定性、及び耐傷性に優れた水素添加ゴム組成物を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、ゴム組成物の改良を鋭意検討した結果、芳香族ビニル単量体を51〜90重量%含有する、特定の水素添加ゴムを用いることにより、驚くべきことに外観、熱安定性、及び耐傷性が飛躍的に向上する事を見出した。
即ち本発明は、(A)共役ジエン系単量体10〜49重量%と芳香族ビニル単量体51〜90重量%からなるランダム共重合体ゴムのオレフィン性二重結合の水素添加率が50%以上である水素添加ゴム、と(B)熱可塑性樹脂とからなる、架橋された水素添加ゴム組成物であって、該(A)の示差走査熱量測定法(DSC法)による結晶化熱量が、0J/gであり、(A)の、全オレフィン性二重結合の90%以上が水素添加されているか、あるいは側鎖のオレフィン性二重結合の残存比率が5%以下であり、(B)が、オレフィン系樹脂であることを特徴とする水素添加ゴム組成物、を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に関して詳しく述べる。
本発明の組成物は、(A)特定の水素添加ゴムと(B)熱可塑性樹脂とからなる架橋された水素添加ゴム組成物である。
以下に本発明の各成分について詳細に説明する。
(A)成分
ここで、(A)は主鎖および側鎖に二重結合を有する重合体及び/またはランダム共重合体からなる不飽和ゴムの全オレフィン性二重結合の50%以上が水素添加されていることが重要である。水素添加率が50%未満では安定性、とりわけ熱安定性、光安定性が低下する。
本発明において、(A)は、主鎖および側鎖に二重結合を有する、共役ジエン系単量体と芳香族ビニル単量体とのランダム共重合体の水素添加ゴムであり、必要に応じて、例えば、オレフィン系、メタクリル酸エステル系、アクリル酸エステル系、不飽和ニトリル系、塩化ビニル系単量体等を共重合させることができる。
【0007】
(A)中の芳香族ビニル単量体は、51〜90重量%であり、好ましくは、51〜85重量%であり、更に好ましくは51〜75重量%である。
上記51重量%未満では外観、耐傷性が十分でなく、また90重量%を越えると、柔軟性が低下する。
上記(A)水素添加ゴム中のオレフィン性二重結合の水素添加率は、50%以上であり、好ましくは90%以上、更に好ましくは95%以上が水素添加され、または/および主鎖の残存二重結合の比率が5%以下、側鎖の残存二重結合の比率が5%以下であることが好ましい。このようなゴムの具体例としては、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン等のジエン系ゴムを部分的または完全に水素添加したゴム状重合体を挙げることができ、特に水素添加ブタジエン系または水素添加イソプレン系ゴムが好ましい。
【0008】
このような水素添加ゴム(A)は、上述のゴムを公知の水素添加方法で部分水素添加することにより得られる。例えば、F.L.Ramp,etal,J.Amer.Chem.Soc.,83,4672(1961)記載のトリイソブチルボラン触媒を用いて水素添加する方法、Hung Yu Chen,J.Polym.Sci.Polym.Letter Ed.,15,271(1977)記載のトルエンスルフォニルヒドラジドを用いて水素添加する方法、あるいは特公昭42−8704号公報に記載の有機コバルト−有機アルミニュウム系触媒あるいは有機ニッケル−有機アルミニウム系触媒を用いて水素添加する方法等を挙げることができる。ここで、特に好ましい水素添加の方法は、低温、低圧の温和な条件下で水素添加が可能な触媒を用いる特開昭59−133203号、特開昭60−220147号公報、あるいは不活性有機溶媒中にて、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウム化合物と、ナトリウム原子、カリウム原子、ルビジウム原子またはセシウム原子を有する炭化水素化合物とからなる触媒の存在下に水素と接触させる特開昭62−207303号公報に示される方法である。
【0009】
また、水素添加ゴム(A)の100℃で測定したムーニー粘度(ML)は20〜90、25℃における5重量%スチレン溶液粘度(5%SV)は、20〜300センチポイズ(cps)の範囲にあることが好ましい。特に好ましい範囲は25〜150cpsである。
また、示差走査熱量測定法(DSC法)において、(A)の結晶化熱量が3J/g未満である。(A)の結晶化熱量が3J/g以上であると、組成物の熱安定性、または光安定性が悪くなる。
そして、水素添加ゴム(A)の結晶性の指標である結晶化ピーク熱量の制御は、テトラヒドロフラン等の極性化合物の添加または重合温度の制御により行う。結晶化ピーク熱量の低下は、極性化合物を増量するか、または重合温度を低下させて、1,2−ビニル結合を増大させることにより達成される。
【0010】
(B)成分
本発明において(B)熱可塑性樹脂は、(A)と均一溶融分散し得るものであればとくに制限はない。たとえば、ポリスチレン系、ポリフェニレンエーテル系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリフェニレンスルフィド系、ポリカーボネート系、ポリメタクリレート系等の単独もしくは二種以上を混合したものを使用することができる。特に熱可塑性樹脂としてプロピレン系樹脂等のオレフィン系樹脂が好ましい。
本発明で最も好適に使用されるプロピレン系樹脂を具体的に示すと、ホモのアイソタクチックポリプロピレン、プロピレンとエチレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1等の他のα−オレフィンとのアイソタクチック共重合樹脂(ブロック、ランダムを含む)等が挙げられる。
【0011】
本発明において、(B)の中でも、(B−1)エチレンとプロピレンとのランダム共重合樹脂等のプロピレン系ランダム共重合樹脂単独または、(B−1)と(B−2)プロピレン系ブロック共重合樹脂またはホモポリプロピレン系樹脂との組み合わせが好ましい。このような架橋型オレフィン系樹脂と分解型オレフィン系樹脂の二種のオレフィン系樹脂を組み合わせることにより、外観と機械的強度が更に向上する。
(B−1)として、例えばエチレンとプロピレンのランダム共重合樹脂を挙げることができ、エチレン成分がポリマー主鎖中に存在する場合は、それが架橋反応の架橋点となり、架橋型オレフィン系樹脂の特性を示す。
(B−2)はα−オレフィンが主成分であり、ポリマー主鎖中にエチレン単位を含まないことが好ましい。但し、プロピレン系ブロック共重合樹脂のようにエチレン−αオレフィン共重合体が分散相として存在する場合は、分解型オレフィン系樹脂の特性を示す。
【0012】
(B)は複数個の(B−1)、(B−2)成分の組み合わせでも良い。
(B−1)の中で最も好ましいプロピレンを主体としたα−オレフィンとのランダム共重合樹脂は、高圧法、スラリー法、気相法、塊状法、溶液法等で製造することができ、重合触媒としてZiegler-Natta触媒、シングルサイト触媒、メタロセン触媒が好ましい。特に狭い組成分布、分子量分布が要求される場合には、メタロセン触媒を用いたランダム共重合法が好ましい。
ランダム共重合樹脂の具体的製造法は、欧州特許0969043A1または米国特許5198401に開示されており、液状プロピレンを攪拌機付き反応器に導入した後に、触媒をノズルから気相または液相に添加する。次いで、エチレンガスまたはα−オレフィンを反応器の気相または液相に導入し、反応温度、反応圧力をプロピレンが還流する条件に制御する。重合速度は触媒濃度、反応温度で制御し、共重合組成はエチレンまたはα−オレフィンの添加量により制御する。
【0013】
また、本発明にて好適に用いられるオレフィン系樹脂のメルトインデックスは、0.1〜100g/10分(230℃、2.16kg荷重(0.212MPa))の範囲のものが好ましく用いられる。100g/10分を越えると、熱可塑性エラストマー組成物の耐熱性、機械的強度が不十分であり、また0.1g/10分より小さいと流動性が悪く、成形加工性が低下して望ましくない。
本発明において、(A)と(B)からなるゴム組成物100重量部中の(A)は、1〜99重量%が好ましく、更に好ましくは10〜90重量%、最も好ましくは20〜80重量%である。(A)成分が1重量%未満であると、組成物の機械的強度、柔軟性が小さく、(A)成分が99重量%を超えると、組成物の熱可塑性が小さくなり、好ましくない。
【0014】
(C)成分
本発明の水素添加ゴム組成物は、(C)架橋剤で架橋されることが好まい。(C)成分は、(C−1)架橋開始剤を必須成分とし、必要に応じて(C−2)多官能単量体、(C−3)単官能単量体を含有する。上記(C)は、(A)と(B)100重量部に対し0.001〜10重量部、好ましくは0.005〜3重量部の量で用いられる。0.001重量部未満では架橋が不十分であり、10重量部を越えると組成物の外観、機械的強度が低下する傾向にある。
【0015】
ここで、(C−1)架橋開始剤は、有機過酸化物、有機アゾ化合物等のラジカル開始剤等が挙げられる。その具体的な例として、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート等のパーオキシケタール類;ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンおよび2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3等のジアルキルパーオキサイド類;アセチルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイドおよびm−トリオイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類;t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウリレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、およびクミルパーオキシオクテート等のパーオキシエステル類;ならびに、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイドおよび1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類を挙げることができる。
【0016】
これらの化合物の中では、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンおよび2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3が好ましい。
上記(C−1)は、(C)成分中で好ましくは1〜80重量%、更に好ましくは10〜50重量%の量が用いられる。1重量%未満では架橋が不十分であり、80重量%を越えると機械的強度が低下する。
【0017】
本発明において、(C)架橋剤の一つの(C−2)多官能単量体は、官能基としてラジカル重合性の官能基が好ましく、とりわけビニル基がこのましい。官能基の数は2以上であるが、(C−3)との組み合わせで特に3個以上の官能基を有する場合には有効である。具体例としては、ジビニルベンゼン、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、ダイアセトンジアクリルアミド、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジイソプロペニルベンゼン、P−キノンジオキシム、P,P’−ジベンゾイルキノンジオキシム、フェニルマレイミド、アリルメタクリレート、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、ジアリルフタレート、テトラアリルオキシエタン、1,2−ポリブタジエン等が好ましく用いられる。特にトリアリルイソシアヌレートが好ましい。これらの多官能単量体は複数のものを併用して用いてもよい。
【0018】
上記(C−2)は、(C)成分中で好ましくは1〜80重量%、更に好ましくは10〜50重量%の量が用いられる。1重量%未満では架橋が不十分であり、80重量%を越えると機械的強度が低下する。
本発明において用いられる前記(C−3)は、架橋反応速度を制御するために加えるビニル系単量体であり、ラジカル重合性のビニル系単量体が好ましく、芳香族ビニル単量体、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル単量体、アクリル酸エステル単量体、メタクリル酸エステル単量体、アクリル酸単量体、メタクリル酸単量体、無水マレイン酸単量体、N−置換マレイミド単量体等を挙げることができる。
上記(C−3)は、(C)成分中で好ましくは1〜80重量%、更に好ましくは10〜50重量%の量が用いられる。1重量%未満では架橋が不十分であり、80重量%を越えると機械的強度が低下する。
【0019】
(D)成分
上記(D)は、パラフィン系、ナフテン系、芳香族系などの炭化水素からなるプロセスオイルが好ましい。とりわけ、パラフィン系炭化水素主体、またはゴムとの相容性の観点からナフテン系炭化水素主体のプロセスオイルが好ましい。熱・光安定性の観点から、プロセスオイル中の芳香族系炭化水素の含有量については、ASTM D2140−97規定の炭素数比率で10%以下であることが好ましく、更に好ましくは5%以下、最も好ましくは1%以下である。
これらの(D)成分は組成物の硬度、柔軟性の調整用に、(A)と(B)100重量部に対して、5〜500重量部、好ましくは10〜150重量部用いる。5重量部未満では柔軟性、加工性が不足し、500重量部を越えるとオイルのブリードが顕著となり望ましくない。
【0020】
(E)成分
本発明において、必要に応じて(A)以外のゴム状重合体(E)を配合することができる。このようなゴム状重合体は、ガラス転移温度(Tg)が−10℃以下であることが好ましく、このようなゴム状重合体は、例えば、ポリブタジエン、ポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリ(アクリロニトリル−ブタジエン)等のジエン系ゴム及び上記ジエンゴムを水素添加した飽和ゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系ゴム及びエチレン−プロピレ共重合体ゴム、エチレン−プロピレンン−ジエンモノマー三元共重合体ゴム(EPDM)、エチレン−オクテン共重合体ゴム等の架橋ゴムまたは非架橋ゴム、並びに上記ゴム成分を含有する熱可塑性エラストマー等を挙げることができる。
【0021】
上記(E)の中で好ましい共重合体の一つは、エチレン・α−オレフィン共重合体であり、エチレンおよび炭素数が3〜20のα−オレフィンとの共重合体が更に好ましい。α−オレフィンとして、例えばプロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、ウンデセン−1、ドデセン−1等が挙げられる。中でもヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン−1が好ましく、特に好ましくは炭素数3〜12のα−オレフィンであり、とりわけプロピレン、ブテン−1、オクテン−1が最も好ましい。また(A)は必要に応じて、不飽和結合を有する単量体を含有することができ、例えば、ブタジエン、イソプレン等の共役ジオレフィン、1,4−ヘキサジエン等の非共役ジオレフィン、ジシクロペンタジエン、ノルボルネン誘導体等の環状ジエン化合物、及びアセチレン類が好ましく、とりわけエチリデンノルボルネン(ENB)、ジシクロペンタジエン(DCP)が最も好ましい。
【0022】
本発明において(E)のエチレン・α−オレフィン共重合体は、公知のメタロセン系触媒を用いて製造することが好ましい。
一般にはメタロセン系触媒は、チタン、ジルコニウム等のIV族金属のシクロペンタジエニル誘導体と助触媒からなり、重合触媒として高活性であるだけでなく、チーグラー系触媒と比較して、得られる重合体の分子量分布が狭く、共重合体中のコモノマーである炭素数3〜20のα−オレフィンの分布が均一である。
【0023】
本発明において用いられる(E)の一つのエチレン・α−オレフィン共重合体は、α−オレフィンの共重合比率が1〜60重量%であることが好ましく、更に好ましくは10〜50重量%、最も好ましくは20〜45重量%である。α−オレフィンの共重合比率が60重量%を越えると、組成物の硬度、引張強度等の低下が大きく、一方、1重量%未満では柔軟性、機械的強度が低下する。
本発明において、ゴム状重合体として、(A)と(E)を併用する場合には機械的強度が著しく向上する。(A)と(E)からなるゴム状重合体100重量部における(E)の割合は、1〜99重量%が好ましく、より好ましくは10〜90重量%、更に好ましくは20〜80重量%である。(E)成分が1重量%未満であると、組成物の機械的強度の向上が小さく、(E)成分が99重量%未満を超えると、組成物の外観、熱安定性、および耐傷性が低くなり、好ましくない。
【0024】
本発明において、該組成物中の(B)が特定の結晶性を示すことが好ましい。即ち、組成物中の(B)の示差走査熱量測定法(DSC法)での結晶化温度が、110〜150℃の範囲にあり、かつ(B)の結晶化熱量が30〜200J/gの範囲にある場合には、水素添加ゴム組成物の耐熱性が向上する。結晶性の制御方法については、本発明の要件を満たす結晶性の高いオレフィン系樹脂を用いて本願組成物を製造する方法、または本発明の要件を満たさない結晶性の低いオレフィン系樹脂に対して結晶性向上剤を添加して本願組成物を製造する方法等があり、制御方法は制限されない。
【0025】
上記結晶性向上剤は、リン酸エステル塩系、ソルビトール系、カルボン酸塩系で分類される結晶核剤、または無機フィラーが代表的である。
上記結晶核剤の具体例として、リン酸2、2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ナトリウム、ビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトール、ビス(p−エチルベンジリデン)ソルビトール等を挙げることができる。また上記無機フィラーの具体例として、酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化チタン、酸化マンガン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化モリブデン、酸化コバルト、酸化ビスマス、酸化クロム、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化ニッケル、酸化銅、酸化タングステン等の単体または、それらの複合体(合金)、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ドロマイト、ハイドロタルサイト、ゼオライト、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、塩基性炭酸マグネシウム、水酸化ジルコニウム、酸化スズの水和物等の無機金属化合物の水和物、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、炭酸亜鉛、炭酸マグネシウム、ムーカルシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、カオリン、モンモリロナイト、ベントナイト、クレー、マイカ、タルク等を挙げることができ、中でも板状フィラーが好ましく、タルク、マイカ、カオリンが特に好ましい。
【0026】
上記結晶性向上剤の量は、(A)と(B)からなる組成物100重量部に対して、0.01〜200重量部が好ましく、更に好ましくは0.1〜150重量部、最も好ましくは0.1〜100重量部、極めて好ましくは0.1〜50重量部である。
本発明において、耐磨耗性が要求される場合は、必要に応じて、JIS−K2410規定の25℃における動粘度が5×10-3(m2/sec)以上であるポリオルガノシロキサンを添加することができる。
【0027】
上記ポリオルガノシロキサンは、粘調な水飴状からガム状の様態であり、アルキル、ビニル及び/またはアリール基置換シロキサン単位を含むポリマーであれば特に制約されない。その中でもポリジメチルシロキサンが最も好ましい。
本発明に用いられるポリオルガノシロキサンの動粘度(25℃)は、5×10-3(m2/sec)以上であり、更に好ましくは、0.01(m2/sec)以上10(m2/sec)未満、最も好ましくは0.05(m2/sec)以上2(m2/sec)未満である。
【0028】
本発明において、ポリオルガノシロキサンの添加量は、(A)と(B)との合計100重量部に対して、0.01〜20重量部であることが好ましく、更に好ましくは0.1〜10重量部、最も好ましくは0.5〜5重量部である。
また、本発明の組成物には、その特徴を損ねない程度に無機フィラーおよび可塑剤を含有することが可能である。ここで用いる無機フィラーとしては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、シリカ、カーボンブラック、ガラス繊維、酸化チタン、クレー、マイカ、タルク、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等が挙げられる。また、可塑剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、ジオクチルフタレート(DOP)等のフタル酸エステル等が挙げられる。また、その他の添加剤、例えば、有機・無機顔料、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、難燃剤、シリコンオイル、アンチブロッキング剤、発泡剤、帯電防止剤、抗菌剤等も好適に使用される。
【0029】
本発明の組成物の製造には、通常の樹脂組成物、エラストマー組成物の製造に用いられるバンバリーミキサー、ニーダー、単軸押出機、2軸押出機、等の一般的な方法を採用することが可能である。とりわけ効率的に動的架橋を達成するためには2軸押出機が好ましく用いられる。2軸押出機は、(A)成分と(B)成分とを均一かつ微細に分散させ、さらに他の成分を添加させて、架橋反応を生じせしめ、本発明の組成物を連続的に製造するのに、より適している。
【0030】
本発明の組成物は、好適な具体例として、次のような加工工程を経由して製造することができる。すなわち、(A)成分と(B)成分とをよく混合し、押出機のホッパーに投入する。(C)架橋剤を、(A)と(B)とともに当初から添加してもよいし、押出機の途中から添加してもよい。また(D)軟化剤を押出機の途中から添加してもよいし、当初と途中とに分けて添加してもよい。(A)と(C)の一部を押出機の途中から添加してもよい。押出機内で加熱溶融し混練される際に、前記(A)成分と(C)架橋剤とが架橋反応し、さらに(D)軟化剤等を添加して溶融混練することにより架橋反応と混練分散とを充分させたのち押出機から取り出すことにより、本発明の組成物のペレットを得ることができる。
【0031】
また特に好ましい溶融押出法としては、原料添加部を基点としてダイ方向に長さLを有し、かつL/Dが5から100(但しDはバレル直径)である二軸押出機を用いる場合である。二軸押出機は、その先端部からの距離を異にするメインフィード部とサイドフィード部の複数箇所の供給用部を有し、複数の上記供給用部の間及び上記先端部と上記先端部から近い距離の供給用部との間にニーディング部分を有し、上記ニーディング部分の長さが、それぞれ3D〜10Dであることが好ましい。
【0032】
また本発明において用いられる製造装置の一つの二軸押出機は、二軸同方向回転押出機でも、二軸異方向回転押出機でもよい。また、スクリューの噛み合わせについては、非噛み合わせ型、部分噛み合わせ型、完全噛み合わせ型があり、いずれの型でもよい。低いせん断力をかけて低温で均一な樹脂を得る場合には、異方向回転・部分噛み合わせ型スクリューが好ましい。やや大きい混練を要する場合には、同方向回転・完全噛み合わせ型スクリューが好ましい。さらに大きい混練を要する場合には、同方向回転・完全噛み合わせ型スクリューが好ましい。
【0033】
本発明において、特に外観と機械的強度の向上のためには、(A)と(B)成分からなる組成物のモルフォロジーも重要であり、(A)の重量平均粒子径が0.01〜3μmであり、かつ粒子長径d1と粒子短径d2との比d1/d2の数平均が1〜3であることが好ましい。(A)成分が独立粒子として存在し、かつ(B)成分が連続相となることが必要であり、そのためには、例えば、高せん断力下で、かつ架橋速度を抑制することが重要である。具体的には、架橋開始剤または架橋助剤を減量し、かつ架橋開始剤の分解温度以上の、できるだけ低温・長時間反応を行うことにより達成される。また架橋助剤として多官能単量体と単官能単量体の併用によっても達成することができる。架橋開始剤、架橋助剤の過度の添加、または、過度に高活性な架橋開始剤、架橋助剤、または高温反応条件は、ゴム状重合体の凝集が発生し、本願の要件を満足しない。そして、(A)に前もって少量(D)軟化剤を吸収させながら、架橋開始剤、架橋助剤を(A)に配合する事により、架橋反応が穏和に進行するために、小粒子で均一粒子を生成させることができる。
【0034】
本発明において、添加成分、特に(D)軟化剤のブリードを抑制するためには、(A)の下記測定法での架橋度が1〜95%であり、かつ膨潤度が3〜100であることが好ましく、更に好ましくは膨潤度が3〜20であり、最も好ましくは、3〜10である。
(A)の架橋度、膨潤度の測定法
前もって組成物中の(A)の重量W0を測定した後に、組成物をキシレン200ml中で20時間リフラックスさせ、溶液をフィルターで濾過し、膨潤組成物の重量(W1)を測定する。次いで、上記膨潤組成物を100℃で真空乾燥後、再度重量(W2)を測定する。このようにして、架橋度、膨潤度は以下のように算出される。
架橋度=(W2/W0)×100 (%)
膨潤度=W1/W2
そして、本発明において、(D)軟化剤のブリードを抑制するためのモルフォロジーとしては、下記の測定法により(A)の0.01〜3μmの粒子の全体積が全粒子体積中で10%以下であることが好ましく、更に好ましくは5%以下、最も好ましくは3%以下である。
【0035】
ゴム状重合体の粒子径及び粒子体積の測定法
ゴム状重合体の粒子径及び粒子体積は、組成物の超薄切片法により撮影した透過型電子顕微鏡写真中の500個のゴム状重合体の各粒子を以下の方法で算出する事により得られる。すなわち、各粒子の粒子径は各粒子の面積Sを求め、Sを用いて、(4S/π)0.5を各粒子の粒子径とする。平均粒子径は重量平均粒子径を用い、粒子形状は、粒子長径d1と粒子短径d2との比d1/d2で表わされる。また、粒子体積は粒子面積Sの3/2乗のS1.5で定義し、全粒子体積は各粒子体積の和で表される。
たとえ0.01〜3μmの粒子が存在していても、それが凝集して互いに接触している場合は、凝集粒子を1つの粒子として扱う。
【0036】
このようなモルフォロジーは、(A)が大粒子であり、かつ不均一粒子であるからであり、そのためには、(A)と(B)の溶融粘度比を大きくすることが重要である。また架橋速度を高めることによっても達成することができる。具体的には、(A)の分子量に比較して低分子量の(B)を用いることである。また、架橋開始剤または架橋助剤を増量し、かつ架橋開始剤の分解温度以上の、できるだけ高温・長時間反応を行うことにより達成される。また架橋助剤として多官能単量体を用い、2官能より3官能単量体がより好ましい。但し、架橋開始剤、架橋助剤の過度の添加、または、過度に高活性な架橋開始剤、架橋助剤、または高温反応条件は、ゴム状重合体の凝集が発生し、本願の要件を満足しない場合がある。
【0037】
優れた機械的強度の向上を達成する製造方法として、以下の混練度Mを満足することがより好ましい。
M=(π2/2)(L/D)D3(N/Q)
10×106≦M≦1000×106
但し、L:原料添加部を基点としてダイ方向の押出機長(mm)、D:押出機バレル内径(mm)、Q:吐出量(kg/h)、N:スクリュー回転数(rpm)
混練度M=(π2/2)(L/D)D3(N/Q)が、10×106≦M≦1000×106であることが重要である。Mが10×106未満では、ゴム粒子が肥大化、凝集するために外観が低下し、一方Mが1000×106を越えると、過度のせん断力のために、機械的強度が低下する。
【0038】
そして、更に良好な機械的強度を達成するためには、以下の関係式の溶融温度を満足することが好ましい。即ち、溶融温度T2(℃)で、まず溶融混練し、次いで溶融温度T3(℃)で溶融混練し、とりわけ原料添加口を基点としてダイ方向に長さLを有する溶融押出機において、原料添加口から0.1L〜0.5Lの長さの押出機ゾーンを溶融温度T2(℃)で、まず溶融混練し、次いでその後の押出機ゾーンを溶融温度T3(℃)で溶融混練する。
【0039】
ここで、特にT1が150〜250℃であることが好ましく、溶融押出機の各ゾーンのT1またはT2は均一温度であっても良いし、または温度勾配を有していても良い。
T1:(C−1)の1分間半減期温度(℃)
T1−100<T2<T1+40
T2+1<T3<T2+200
こうして得られたゴム組成物は任意の成形方法で各種成型品の製造が可能である。射出成形、押出成形、圧縮成形、ブロー成形、カレンダー成形、発泡成形等が好ましく用いられる。
【0040】
【実施例】
以下、本発明を実施例、比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、これら実施例および比較例において、各種物性の評価に用いた試験法は以下の通りである。
1.(A)の水素添加率(%)
NMR法による通常の方法で測定した。
【0041】
2. 結晶化温度、結晶化熱量
示差走査熱量測定法(DSC法)により測定した。具体的には、日本国(株)マックサイエンス(MAK SCIENCE)製、熱分析装置システムWS002を用いて、10mg試料を窒素気流下、室温から10℃/分で昇温し、100℃に到達した後に、直ちに10℃/分で−100℃まで降温し、この段階で検出された結晶化ピークから、本願では結晶化温度及び結晶化熱量を求めた。
ここで、結晶化温度はピークトップ温度(℃)であり、結晶化熱量(J/g)は、ベースラインに対して変化した熱量変化を示す曲線に囲まれたピーク面積から算出した。上記曲線はブロードな曲線または鋭利な曲線のいずれをも含む。また、ピークトップ温度とは、ベースラインと平行に直線を引き、熱量変化を示す曲線との接線との交点を言う。
【0042】
3. 熱安定性(熱重量天秤試験:TGA法)
島津製作所製の島津熱分析装置DT−40を用いて、窒素気流下、200℃で1時間保持し、初期の重量に対する保持率(%)を熱安定性の尺度とした。
4. 外観(μm)
シート肌の表面をレーザー光で走査して、凹凸の平均値を測定し、表面外観の指標とした。
5. 引張破断強度(MPa)
JIS K6251に準じ、23℃にて評価した。
6. 耐傷性(μm)
先端が長さ10mm、幅1mmの長方形で、重さが500gのくさびを高さ10cmからシートに落下させてできたシートの傷をレーザー光で走査して傷深さを測定した。
【0043】
実施例、および比較例で用いる各成分は、以下のものを用いた。
(イ)水素添加共役ジエン系ゴムの製造
内容積10リッターの攪拌機付、ジャケット付きオートクレーブを反応器として用いて、ブタジエン/n−ヘキサン溶液(ブタジエン濃度20重量%)を20リッター/hrの速度で、n−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶液(濃度5重量%)を70ミリリッター/hrで導入し、重合温度110℃でブタジエンの連続重合を実施した。得られた活性重合体をメタノールで失活させ、別の内容積10リッターの攪拌機付、ジャッケット付きの反応器に重合体溶液8リッターを移し、温度60℃にて水素添加触媒としてジ−p−トリルビス(1−シクロペンタジエニル)チタニウム/シクロヘキサン溶液(濃度1ミリリッター/リッター)250ミリリッターと、n−ブチルリチウム溶液(濃度5ミリリッター/リッター)50ミリリッターとを、0℃、2kg/cm2の水素圧下で混合したものを添加し、水素分圧3kg/cm2にて30分間反応させた。得られた水素添加重合体溶液は、酸化防止剤として2,6−ジターシャルブチルヒドロキシトルエンを重合体当たり、0.5部添加して、溶剤を除去した。この際にブタジエン重合体を水素添加反応条件(水素添加圧力、水素添加温度、時間及び触媒量)を変えて水素添加して水素添加重合体を得た。その結果を表1に記載した。また結晶化ピーク熱量の制御は、極性化合物テトラヒドロフラン(THF)の添加または重合温度の制御により行う。結晶化ピーク熱量の低下は、極性化合物を増量するか、または重合温度を低下させることにより達成される。そして、水素添加スチレン−ブタジエン共重合体は、前記製造法において、スチレンを更に添加し同様に重合を行うことにより得られる。その結果を表1に記載した。
【0044】
(ロ)(A)以外のゴム状重合体
1)エチレンとオクテン−1との共重合体(TPE−1)
特開平3−163088号公報に記載のメタロセン触媒を用いた方法により製造した。共重合体のエチレン/オクテン−1の組成比は、72/28(重量比)である。(TPE−1と称する)
2)エチレンとオクテン−1との共重合体(TPE−2)
通常のチーグラー触媒を用いた方法により製造した。共重合体のエチレン/オクテン−1の組成比は、72/28(重量比)である。(TPE−2と称する)3)エチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン(ENB)共重合体(TPE−3)
特開平3−163088号公報に記載のメタロセン触媒を用いた方法により製造した。共重合体のエチレン/プロピレン/ENBの組成比は、72/24/4(重量比)である。(TPE−3と称する)
【0045】
(ハ)オレフィン系樹脂
ポリプロピレン:日本ポリケム(株)製、アイソタクチックポリプロピレン(PPと称する)
(ニ)パラフィン系オイル
出光興産(株)製、ダイアナプロセスオイル PW−90(MOと称する)
(ホ)架橋剤
1)架橋開始剤(C−1)
日本油脂社製、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン( 商品名パーヘキサ25B)(POXと称する)
2)多官能単量体(C−2)
日本化成(株)製、トリアリルイソシアヌレート(TAICと称する)
【0046】
実施例1〜8、および比較例1〜4
表1に記載の(A)を用い、(A)/PP/POX/TAIC/MO(=60/40/0.5/1.0/30 重量比)からなる組成物を、バレル中央部に注入口を有した2軸押出機(40mmφ、L/D=47)を用いて200℃の温度条件で製造した。スクリューとしては注入口の前後に混練部を有した2条スクリューを用いる。但し、実施例6〜8については、上記組成において、(A)60重量部を、(A)/TPE(=30/30)に変更すること以外同様の実験を繰り返す。
このようにして得られた組成物からTダイ押出機を用いて、200℃で2mm厚のシートを作製し、各種評価を行なう。
その結果を表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
表1によると、本発明の要件を満足する水素添加ゴム組成物は、優れた外観、熱安定性、及び耐傷性を有していることが分かる。そして、二種のゴム状重合体(A)(E)を用いることにより、上記特性に加えて機械的強度が向上することが分かる。
【0049】
【発明の効果】
本発明の水素添加ゴム組成物は、優れた外観、熱安定性、及び耐傷性を有している。
本発明の組成物は、自動車用部品、自動車用内装材、エアバッグカバー、機械部品、電気部品、ケーブル、ホース、ベルト、玩具、雑貨、日用品、建材、シート、フィルム等を始めとする用途に幅広く使用可能であり、産業界に果たす役割は大きい。
Claims (4)
- (A)共役ジエン系単量体10〜49重量%と芳香族ビニル単量体51〜90重量%からなるランダム共重合体ゴムのオレフィン性二重結合の水素添加率が50%以上である水素添加ゴム、と(B)熱可塑性樹脂とからなる、架橋された水素添加ゴム組成物であって、該(A)の示差走査熱量測定法(DSC法)による結晶化熱量が、0J/gであり、
(A)の、全オレフィン性二重結合の90%以上が水素添加されているか、あるいは側鎖のオレフィン性二重結合の残存比率が5%以下であり、
(B)が、オレフィン系樹脂であることを特徴とする水素添加ゴム組成物。 - 更に(C)架橋剤で架橋され、(D)軟化剤を含有する請求項1に記載の水素添加ゴム組成物。
- 更に(E)(A)以外のゴム状重合体、を含有する請求項1又は2に記載の水素添加ゴム組成物。
- (E)が、メタロセン系触媒を用いて製造されたエチレン・α‐オレフィン共重合体である請求項3に記載の水素添加ゴム組成物。
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