JP3254375B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は耐衝撃性、摺動性、
成形加工性、撥水性及び潤滑性に優れた成形品を与える
熱可塑性樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、特定の
オルガノポリシロキサンと(メタ)アクリル系重合体の
ブロック/グラフト共重合体を配合してなる熱可塑性樹
脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱可塑性樹脂にジオルガノポリシ
ロキサンを内部添加することにより、これに金型離型
性、寸法安定性等の成形加工性及び成形時間の短縮化を
付与する試みや、得られた成形品に表面潤滑性や耐衝撃
性等の機能を付与する試みが数多く行なわれている。例
えば、特開昭 63-277263号公報に示されている様に粘度
が15万cSt 以上のジメチルポリシロキサンを熱可塑性樹
脂に配合して、摺動性の優れた成形品を得る方法が開示
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしジメチルポリシ
ロキサンは 200℃を超えると熱分解して、低分子シロキ
サンを生成するため、熱可塑性樹脂との混練中あるいは
ジメチルポリシロキサンを含む樹脂組成物の成形中にこ
れが熱分解して、成形品の外観を悪化させたり(艶低下
や銀条の発生)、ウエルドラインの強度低下が起こると
いった不都合があった。また、上記ジメチルポリシロキ
サンは一般にこれらの熱可塑性樹脂との相溶性に乏しい
ため成形後経時でブリードアウトしてべたつきが残った
り、汚れ易くなるといった問題もあった。そこでブリー
ドアウト性を改良する目的でアクリル系重合体にオルガ
ノポリシロキサンをグラフトさせて、べたつきがなく充
分な潤滑性や撥水性が付与された樹脂組成物が提案され
ている(特開平2-158667、同5-311054号公報参照)。し
かし、オルガノポリシロキサングラフトアクリル系重合
体はポリオレフィンや塩化ビニル樹脂等の低融点樹脂と
混練した場合は、熱分解せずに混練できるが、ポリエス
テル樹脂やポリカーボネート樹脂といった高融点の樹脂
と混練した場合は、熱分解して成形物の外観を悪化さ
せ、優れた摺動性が長期に持続しないといった問題も起
っている。
【0004】更に、混練中あるいは成形加工中に熱分解
せず、且つ摺動性が付与されるものとして、ポリテトラ
フルオロエチレンパウダーも汎用されているが、このよ
うなハロゲン化合物はそれを含む成形品が廃棄物として
焼却された際に、フッ酸を発生させるため、有機ハロゲ
ン系難燃剤などと同様に現在では使用がひかえられてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記諸々
の課題を解決するために、鋭意検討した結果、組成物の
混練温度や成形温度が高くても熱分解することのない、
シリコーンアクリルブロックあるいはグラフト共重合体
を熱可塑性樹脂に配合してなる熱可塑性樹脂組成物を発
見した。この樹脂組成物を使用することにより、耐衝撃
性、摺動性、成形加工性、撥水性及び潤滑性に優れた成
形品を提供することができる。
【0006】即ち、本発明は熱可塑性樹脂 100重量部お
よび下記一般式(化2)で示されるメルカプト化合物を
連鎖移動剤としてラジカル共重合してなるオルガノポリ
シロキサンと(メタ)アクリル系重合体のブロックまた
はグラフト共重合体 0.5〜50重量部を配合してなる熱可
塑性樹脂組成物である
【化2】 (式中、R1 は炭素数1〜12の二価炭化水素基、kは0
〜10の整数、nは1〜 200の整数を表し、Me はメチル
基を表わす)特に本発明のオルガノポリシロキサンと
(メタ)アクリル系重合体のブロックまたはグラフト共
重合体は熱分解開始温度が高いため、溶融温度の高い熱
可塑性樹脂との組成物とするのに好適である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で使用される熱可塑性樹脂
として、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフ
ィン樹脂;塩化ビニル系樹脂;ポリスチレン、AS、A
BS等のスチレン系樹脂;ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹
脂;ポリカーボネート樹脂;ポリオキシメチレン、ポリ
オキシフェニレン等のポリエーテル樹脂;ナイロン6、
ナイロン6,6、ナイロン6,10、ポリヘキサメチレン
テレフタルアミド等のポリアミド樹脂;ポリアリレンス
ルフィド樹脂等が例示され、特にポリエステル樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアリレン
スルフィド樹脂あるいはポリアミド樹脂等の高融点樹脂
が好適である。
【0008】次に本発明において前記熱可塑性樹脂に配
合されるシリコーン・アクリル系ブロック/グラフト共
重合体はメルカプト化合物を連鎖移動剤としてラジカル
重合してなるものであり、公知のシリコーン・アクリル
ブロック共重合体やシリコーングラフトアクリル樹脂と
は異なるものである。即ち、本発明で配合されるシリコ
ーン・アクリル系ブロック/グラフト共重合体の末端基
は、スルフィド結合で停止している為、従来のラジカル
重合で停止してできる不飽和基やラジカル開始剤残基末
端と異なっているので、得られる熱可塑性樹脂組成物
は、耐熱性の著しく高いものである。
【0009】更に、本発明における共重合体は分子量が
比較的低く、高温における流動性に優れているため、組
成物とした際混練が容易であり、また室温で固体状のた
め取り扱いが容易で、組成物の成形加工後もべたつき感
がなく、固体潤滑剤としても利用できる。
【0010】本発明におけるオルガノポリシロキサンは
下記のようなメルカプト化合物との共存下でラジカル共
重合することによって得られる。即ち、デシルメルカプ
タン、ドデシルメルカプタン等のアルキルメルカプタン
とラジカル重合性不飽和基含有ジメチルポリシロキサン
及び他のラジカル重合性単量体との共重合体や一般式
【化3】 (式中、R1 は炭素数1〜12の二価炭化水素基、kは0
〜10の整数、nは1〜 200の整数を表わす。また以下の
全ての化学式でMe はメチル基を、nBu はn-ブチル 基
を表す)で表されるジメチルポリシロキサンと他のラジ
カル重合性単量体との共重合体が使用される。
【0011】本発明で使用される前記ラジカル重合性不
飽和基含有ジメチルポリシロキサンの具体例としては下
記ものが例示されるが、これに限定されるものではな
い。
【化4】
【化5】
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【化15】
【化16】
【化17】
【化18】
【化19】
【0012】本発明におけるジメチルポリシロキサン中
のSi原子に結合している複数のメチル基の一部がn−
プロピル基、フェニル基、n−ヘキシル基、3,3,3
−トリフルオロプロピル基等で置換されても良いが、本
発明の熱可塑性樹脂組成物にその特性を充分に付与させ
るには、メチル基含有率が50モル%以上であることが好
ましい。本発明におけるジメチルポリシロキサンの分子
量は 500〜20,000であることが好ましく、 500未満では
本発明の熱可塑性樹脂組成物の特性が得られなくなり、
20,000を超えるとジメチルポリシロキサンの熱分解が起
るので好ましくない。これらのジメチルポリシロキサン
と共重合可能なラジカル重合性単量体としては、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エ
チルヘキシル、イソボルニル(メタ)アクリレート、パ
ーフルオロブチル(メタ)アクリレート、トリフルオロ
プロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メ
タ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ベ
ンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エ
ステル類;スチレン、α−メチルスチレン、p −tert−
ブチルスチレン等のスチレン類;酢酸ビニル;(メタ)
アクリロニトリル、N,N−ジメチルアクリルアミド、
N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,
N−ジエチルアクリルアミド等のアクリルアミド類;マ
レイン酸ジエチル、フマル酸ジブチル、イタコン酸ジブ
チルやビニルピロリドン、(メタ)アクリル酸−3−ト
リス(トリメチルシリルオキシ)シリルプロピル、(メ
タ)アクリル酸−3−ビス(トリメチルシリルオキシ)
メチルシリルプロピル、3−(メタ)アクリロキシプロ
ピルトリメトキシシラン等が例示される。特にメタクリ
ル酸メチルやスチレンが好適である。
【0013】(化1)で示されるメルカプト基含有オル
ガノポリシロキサンの具体例として以下のものを示す。
【化20】
【化21】
【化22】
【化23】
【0014】上記メルカプト基含有オルガノポリシロキ
サンも前記ジメチルポリシロキサンと同様Si原子に結
合している複数のメチル基の一部がn−プロピル基、フ
ェニル基、n−ヘキシル基、3,3,3−トリフルオロ
プロピル基等で置換されてもよいが、同様の理由でメチ
ル基含有率が50モル%以上であることが好ましい。(化
1)、(化2)におけるR1 としてはメチレン基、プロ
ピレン基、ブチレン基、イソブチレン基、フェニレン基
等が例示され、特にプロピレン基が工業的に汎用され
る。またkは整数で0〜10が好ましく、10を超えるとグ
ラフト部分が多くなりすぎて、樹脂が硬く、脆くなり、
高温での流動性に乏しくなり好ましくない。nは整数で
1〜 200が好ましく、 200を超えるとブロックコーポリ
マーの分子量が大きくなりすぎ、高温でも液状化しなく
なり、混練性に乏しくなる。
【0015】オルガノポリシロキサンと(メタ)アクリ
ル系重合体のブロック/グラフト共重合体におけるオル
ガノポリシロキサンの含有量は10〜60重量%が好まし
く、10重量%未満では充分な撥水性や潤滑性が期待でき
なくなり、60重量%を超えると共重合体がべたつき、ま
た経済的にも不利である。
【0016】本発明におけるオルガノポリシロキサンと
(メタ)アクリル系重合体との共重合体[以下ではシリ
コーン/(メタ)アクリル系重合体の共重合体とする]
は例えば下記一般式(化24)〜(化27)で示される
がこれに限定されるものではない。
【化24】
【化25】 (式中、R2 は炭素数4〜20の一価炭化水素基、R3
水素あるいはメチル基、R5 はメチル基あるいはブチル
基、Xは COOCH3 、COOC2H5 、COOC4H9 、フェニル基の
うちの孰れかを表し、pは5〜 200の整数、xはこの部
分の値が共重合体に対して40〜90重量%となる値を、y
はこの部分の値が共重合体に対して10〜60重量%となる
値を示す。)
【化26】 [式中、nは1〜 200の整数、R1 は炭素数1〜12の
二価の炭化水素基、R3は水素あるいはメチル基、Xは
前記に同じ、(x1+x2)はこの部分の合計値が共重合体
に対して40〜90重量%となる値を示す。]
【化27】 [式中、(x1+x2)はこの部分の合計値が共重合体に対し
て40〜90重量%となる値を示し、(y1+y2)と両端メル
カプトアルキルジメチルポリシロキサンとの合計値が共
重合体に対して10〜60重量%となる値を示す。その他の
記号はすべて前記と同じである。]
【0017】本発明における共重合反応はグラフト共重
合、ブロック共重合ともにベンゾイルパーオキサイド、
ジクミルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド等
の有機過酸化物類;2,2’−アゾビス(2−メチルブ
チロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリ
ル等のアゾ系化合物など通常のラジカル重合開始剤の存
在下に行われ、溶液重合、乳化重合、懸濁重合、塊状重
合のうちのいずれの重合法を適用することも可能であ
る。また重合の際、分子量調整剤としてメルカプト化合
物を使用しているので、ある程度制御されるが、四塩化
炭素やα−メチルスチレンダイマー、γ−メルカプトプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメ
チルジメトキシシラン等を併用しても良い。
【0018】本発明においては、これらの重合法のうち
特に溶液重合法が、得られるシリコーン/(メタ)アク
リル系重合体の共重合体の分子量を最適範囲に調整する
ことが容易であるので好ましい。この場合に用いられる
溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香
族炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸n−
ブチル、酢酸イソブチル等のエステル類;エタノール、
イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール等
のアルコール類等の中から選択される1種または2種以
上の混合物が挙げられる。重合温度は50〜 180℃、特に
60〜 120℃の範囲内であることが好ましく、この温度条
件であれば、5〜10時間程度で重合反応を完結させるこ
とができる。共重合溶液から共重合体を取り出す方法は
特に制限はないが、溶媒を蒸発させる方法、共重合溶液
に水、メタノール等の貧溶媒を添加し共重合体を析出さ
せ乾燥させる方法などが挙げられる。
【0019】本発明におけるシリコーン/(メタ)アク
リル系重合体の共重合体のGPCによるポリスチレン換
算の重量平均分子量は 2,000〜100,000 であり、特に
3,000〜50,000の範囲であることが好ましい。重量平均
分子量が 2,000未満では摺動性、潤滑性に乏しくなり、
100,000を超えると加熱時でも流動性が悪くなり、成形
加工性が悪くなる。本発明の熱可塑性樹脂組成物は熱可
塑性樹脂 100重量部に対し、シリコーン/(メタ)アク
リル系重合体の共重合体を 0.5〜50重量部配合するのが
好ましく、特に1〜30重量部が好適である。シリコーン
/(メタ)アクリル系重合体の共重合体の配合量が 0.5
重量部未満では長期的耐摩耗特性や優れた加工性が得ら
れず、50重量部を超えると機械的強度等が著しく低下す
るので好ましくない。
【0020】本発明の組成物において摺動性を更に改良
する目的でフェニル基高含有シリコーンオイル、側鎖メ
ルカプト変性シリコーンオイル、セリウムやチタン等の
メタロシロキサン等のシリコーンオイルを配合したり、
グラファイト、二硫化モリブデン、金属セッケンなどの
固体潤滑剤、ポリテトラフルオロエチレンパウダー等を
配合することもできる。また、目的に応じて酸化防止
剤、熱安定剤、耐候性付与剤、難燃剤、着色剤、帯電防
止剤等の添加剤を配合しても良い。更に例えば、ガラス
繊維などの繊維状、板状、粒状の無機充填剤も適宜添加
することができる。
【0021】本発明の組成物の調製法としては、例え
ば、熱ロール、バンバリミキサー、熱ニーダー等で混練
後、1軸又は2軸の押し出し機を用いてペレット化す
る。次いでプレスや、射出等により成形される。またシ
リコーン/(メタ)アクリル系重合体の共重合体を高濃
度(例えば30〜50重量%配合)にして、マスターバッチ
化し、所定量の配合になるように成形機に添加し、成形
することも可能である。
【0022】
【実施例】以下に実施例により本発明を更に詳細に説明
するが本発明はこれに限定されるものではない。なお実
施例中の部は全て重量部である。 (合成例1) 下記式(化28)で表わされるオルガノポリシロキサン
30部、
【化28】 MMA70部、トルエン 100部、α,α’−アゾビス(イ
ソブチロニトリル)1部を撹拌装置、冷却管、温度計を
備えた容量500 ミリリットルのガラス製フラスコに仕込
み、窒素通気下90℃で7時間の重合反応を行った。重合
終了後、 150℃/10mmHgの条件で重合液のストリッピン
グを行い、得られた反応物を冷却後粉砕して共重合体A
を得た。このもののTG−DTA(熱天びん)による測
定の結果、25〜 300℃における空気中での加熱減量は
3.2重量%であり、軟化点は 115℃、150℃における粘度
は25,000cPであった。
【0023】(合成例2) 下記式(化29)で表わされるオルガノポリシロキサン
50部、
【化29】 MMA48部、ドデシルメルカプタン2部、α,α’−ア
ゾビス(イソブチロニトリル)1部を合成例1と同様の
ガラス製フラスコに仕込み、窒素通気下8時間重合反応
を行った。重合終了後、合成例1と同様の後処理を行い
共重合体Bを得た。このものの25〜 300℃における空気
中での加熱減量は 4.5重量%であり、軟化点は 104℃、
150℃における粘度は 3,900cPであった。
【0024】(合成例3) 下記式(化30)で表わされるオルガノポリシロキサン
5部及び下記(化31)で表わされるオルガノポリシロ
キサン35部、
【化30】
【化31】 MMA60部、トルエン 100部、α,α’−アゾビス(イ
ソブチロニトリル)1部を合成例1と同様のガラス製フ
ラスコに仕込み、窒素通気下5時間重合反応を行った。
重合終了後、合成例1と同様の後処理を行い共重合体C
を得た。このものの25〜 300℃における空気中での加熱
減量は 2.8重量%であり、軟化点 102℃、150℃におけ
る粘度は 3,400cPであった。
【0025】(合成例4) 下記式(化32)
【化32】 で表わされる高分子開始剤・MAI-001 (和光純薬製商品
名、式中n =約7)30部、MMA70部、トルエン 100部
を撹拌装置、冷却管、温度計を備えた容量 500ミリリッ
トルのガラス製フラスコに仕込み、窒素通気下90℃、7
時間重合反応を行った。重合後、合成例1に準じて後処
理を行い、共重合体Dを得た。このものの25〜 300℃に
おける空気中での加熱減量は18.1重量%であった。軟化
点は 138℃で、 150℃に加熱しても流動性が悪く粘度測
定は困難であった。
【0026】(実施例、比較例) 前記合成例で得られた各共重合体A〜D及びジメチルポ
リシロキサン油・KF−96[信越化学工業(株)製商品
名、粘度 100,000cS]のうちの孰れかを表1に示す割合
でポリブチレンテレフタレート樹脂・ジュラネックス20
00[ポリプラスチック(株)製商品名]に配合し、ラボ
プラストミル[(株)東洋精機製作所製]で 235℃で10
分間混練後、押出して、ペレット状の組成物を調製し
た。次いで、このペレットを用いて射出成形(240 ℃)
により試験片を作製し、下記各種の試験により評価を行
った。評価の結果については、表1に併せて示した。
尚、引張り強度はASTMの測定方法に準じ、動摩擦特性、
摩擦音特性については下記の方法で測定した。 〈動摩擦特性〉 新東科学(株)製HEIDON−14型摩擦試験機を用い、摩擦
子はステンレスボール、荷重 20g重、線速度 1,500mm/
分。 〈摩擦音特性〉 鈴木式摩擦摩耗試験機を用い、圧力 3.5kg/cm2、線速度
50mm/分、接触面積2.0cm2で同種の材料同士を10時間摺
動させた後、きしみ音の発生状況を調べた。成形性の評
価は以下の基準に従った。 良好………射出成形機から容易に取り出せる。 やや不良…射出成形機からの取り出しに空気圧を少し要
する時もある。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物を使用することによ
り、耐衝撃性、摺動性、成形加工性、撥水性及び潤滑性
に優れた成形品を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−65447(JP,A) 特開 平6−93168(JP,A) 特開 平7−216240(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 1/00 - 101/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂 100重量部および下記一般
    式(化1)で示されるメルカプト化合物を連鎖移動剤と
    してラジカル共重合してなるオルガノポリシロキサンと
    (メタ)アクリル系重合体のブロックまたはグラフト共
    重合体 0.5〜50重量部を配合してなる熱可塑性樹脂組成
    物。【化1】 (式中、R1 は炭素数1〜12の二価炭化水素基、kは0
    〜10の整数、nは1〜 200の整数を表し、Me はメチル
    基を表わす)である請求項1記載の熱可塑性樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂がポリエステル樹脂、ポリ
    カーボネート樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアリレンス
    ルフィド樹脂あるいはポリアミド樹脂である請求項1記
    載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 オルガノポリシロキサンと(メタ)アク
    リル系重合体のブロックまたはグラフト共重合体におけ
    るオルガノポリシロキサンの含有率が10〜60重量%であ
    る請求項1または2記載の熱可塑性樹脂組成物。
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