JP2001072808A - 熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物

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JP2001072808A JP24898899A JP24898899A JP2001072808A JP 2001072808 A JP2001072808 A JP 2001072808A JP 24898899 A JP24898899 A JP 24898899A JP 24898899 A JP24898899 A JP 24898899A JP 2001072808 A JP2001072808 A JP 2001072808A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 (1)オレフィン系熱可塑性エラストマ
ー100重量部に対し(2)ラジカル反応性基又は−S
H基をもつポリオルガノシロキサンと、(メタ)アクリ
ル酸エステル又はこの(メタ)アクリル酸エステル70
重量%以上と共重合可能な単量体30重量%以下との混
合物とを、重量比5:95〜95:5の割合でグラフト
共重合してなるアクリル変性ポリオルガノシロキサンを
0.1〜50重量部配合したことを特徴とするオレフィ
ン系熱可塑性エラストマー組成物。 【効果】 本発明により、摺動性,非粘着性,耐汚染性
に優れたオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物を得
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オレフィン系熱可
塑性エラストマー組成物、特には摺動性に優れた成型品
を供与できるオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】オレフィン系熱可塑性エラストマーは、
ハードセグメント成分としてポリエチレン,ポリプロピ
レン等のポリオレフィン樹脂、ソフトセグメント成分と
してエチレン−プロピレンゴム,エチレン−プロピレン
−ジエン系ゴム,エチレン−酢酸ビニル共重合ゴム等か
ら構成される熱可塑性エラストマーであり、射出成型,
押出成型,ブロー成型等によりバンパー,サイドモー
ル,ウエザーストリップ,グラスラン,電線ケーブル,
ホース,チューブ,シート等に成型され、自動車部品,
家電部品,電線,土木・建材用等に多く使用されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、熱可塑性エラ
ストマーを使用したウエザーストリップ,グラスラン等
の用途においては高い摺動性が要求されるが、そのまま
では摺動性が劣るため、摺動部位に植毛加工したり、ウ
レタン滑性層を形成させたりする必要があり、そのため
工程が長くなり、生産性がよくない等の問題点があっ
た。
【0004】本発明は、かかる問題点を解決し、熱可塑
性エラストマー成型品の表面に高い摺動性を付与するこ
とができるオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った
結果、オレフィン系熱可塑性エラストマーに特定のアク
リル変性ポリオルガノシロキサンを配合することによ
り、摺動性,非粘着性,耐汚染性に優れた成型物が得ら
れるオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物を見出
し、本発明を完成させた。
【0006】即ち、本発明は、前記の課題を解決したも
のであり、これは(1)オレフィン系熱可塑性エラスト
マー100重量部に対し(2)一般式(1)
【0007】
【化2】 〔式中、R1,R2及びR3は独立に炭素数1〜20の1
価炭化水素基又はハロゲン化1価炭化水素基を表し、Y
は1価のラジカル反応性基又は−SH基をもつ1価の有
機基を表し、Z1及びZ2は独立に水素原子、低級アルキ
ル基又は式−SiR456(R4及びR5は独立に炭素
数1〜20の1価炭化水素基又はハロゲン化1価炭化水
素基を表し、R6は炭素数1〜20の1価炭化水素基も
しくはハロゲン化1価炭化水素基又は1価のラジカル反
応性基もしくは−SH基をもつ1価の有機基を表す。)
で示される基を表し、mは10,000以下の正の整
数、nは1以上の整数である。〕で示されるポリオルガ
ノシロキサンと、一般式(2) CH2=C(R7)COOR8 (2) (式中、R7は水素原子又はメチル基を表し、R8はアル
キル基、アルコキシ置換アルキル基、シクロアルキル基
又はアリール基を表す。)で示される(メタ)アクリル
酸エステル又はこの(メタ)アクリル酸エステル70重
量%以上と共重合可能な単量体30重量%以下との混合
物とを、重量比5:95〜95:5の割合でグラフト共
重合してなるアクリル変性ポリオルガノシロキサンを
0.1〜50重量部配合したことを特徴とするオレフィ
ン系熱可塑性エラストマー組成物、を要旨とするもので
ある。
【0008】以下に本発明について詳しく説明する。本
発明の組成物を構成する(1)成分はオレフィン系熱可
塑性エラストマーであり、ポリプロピレン,ポリエチレ
ン等のハードセグメント成分と、エチレン−プロピレン
ゴム,エチレン−プロピレン−ジエンゴム,エチレン−
酢酸ビニルゴム,エチレン−アクリル酸エステルゴム等
のソフトセグメント成分とのブロック又はグラフト共重
合タイプ或いはブレンドタイプ、又は上記のハードセグ
メント成分とソフトセグメント成分とのブレンド混合時
にソフトセグメント成分のゴム成分の加硫剤を加えてゴ
ム成分を加硫しながら微分散させた動的加硫タイプのオ
レフィン系熱可塑性エラストマーが例示される。
【0009】本発明で使用する(2)成分のアクリル変
性ポリオルガノシロキサンの製造には、原料として下記
一般式(1)で示されるポリオルガノシロキサンを用い
る。
【0010】
【化3】
【0011】ここで、R1,R2,R3は独立にメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、
フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のア
リール基、ベンジル基等のアラルキル基などで例示され
る炭素数1〜20の1価の炭化水素基、又はこれらの基
の炭素原子に結合した水素原子の少なくとも1つを塩
素、フッ素、臭素等のハロゲン原子で置換した基を表
す。Yはビニル基、アリル基、γ−(メタ)アクリロキ
シプロピル基などで例示されるラジカル反応性基、又は
γ−メルカプトプロピル基などで例示される−SH基含
有有機基を表す。Z1,Z2は独立に水素原子、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の低級アルキル
基、又は式−SiR456(R4,R5は独立にR1〜R
3で例示された炭素数1〜20の1価の炭化水素基、又
は炭素数1〜20の1価のハロゲン化炭化水素基を表
し、R6は炭素数1〜20の1価の炭化水素基、炭素数
1〜20の1価のハロゲン化炭化水素基、又はYで例示
されたラジカル反応性基もしくは−SH基をもつ有機基
を表す。)で示されるトリオルガノシリル基を表す。m
は10,000以下の正の整数を表し、nは1以上の整
数を表す。なお、1分子中でR1〜R6、Yの各々は同一
でも異なるものがあってもよい。
【0012】このようなポリオルガノシロキサンは公知
の方法により製造することができる。例えば、前記の基
を有する鎖状や環状の低分子量ポリオルガノシロキサン
やアルコキシシランを用いて、加水分解や重合、平衡化
の手段を組合せて製造することができる。加水分解や重
合、平衡化は公知の技術により水中に乳化分散した状態
でも行うことができる。m,nは前記のとおりである
が、ポリオルガノシロキサン或いはこれと(メタ)アク
リル酸エステル系単量体とのグラフト共重合物の特性か
らみて500≦m≦8,000、1≦n≦500の範囲
にあるのが好ましく、これには原料配合等の公知の方法
により調整すればよい。なお、シロキサン鎖に若干の分
岐があってもよい。
【0013】また、(2)成分のアクリル変性ポリオル
ガノシロキサンの製造には、上記ポリオルガノシロキサ
ンに加えて、下記一般式(2)の(メタ)アクリル酸エ
ステルを使用する。 CH2=C(R7)COOR8 (2)
【0014】ここで、R7は水素原子又はメチル基であ
り、R8はアルキル基、アルコキシ置換アルキル基、シ
クロアルキル基又はアリール基であり、R8は炭素数1
〜20、特に1〜12であることが好ましい。
【0015】一般式(2)で示される(メタ)アクリル
酸エステルとしては、メチル(メタ)アクリレート、エ
チル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレ
ート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メ
タ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘ
キシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリ
レート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラ
ウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アク
リレート等のアルキル(メタ)アクリレート、メトキシ
エチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)
アクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレ
ート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等のシクロ
アルキル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アク
リレート等のアリール(メタ)アクリレートが例示さ
れ、これらのうちの1種又は2種以上を組合せて使用す
ることができる。
【0016】この(メタ)アクリル酸エステルは、これ
と共重合可能な他の単量体の1種又は2種以上と混合し
て用いることができる。但し、特性上(メタ)アクリル
酸エステルが70重量%以上、これと共重合可能な他の
単量体が30重量%以下であることが好ましい。共重合
可能な他の単量体としては、多官能又は単官能エチレン
性不飽和単量体が挙げられる。
【0017】多官能エチレン性不飽和単量体としては、
(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリ
ルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N
−ブトキジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキ
シメチル(メタ)アクリルアミド等の不飽和アミド及び
不飽和アミドのアルキロール又はアルコキシアルキル化
物、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルアリ
ルエーテル等のオキシラン基含有不飽和単量体、2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有
不飽和単量体、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、
クロトン酸、イタコン酸等のカルボキシル基含有不飽和
単量体、N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等
のアミノ基含有不飽和単量体、(メタ)アクリル酸のエ
チレンオキシドやプロピレンオキシド付加物等のポリア
ルキレンオキシド基含有不飽和単量体、エチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート等の多価アルコールと(メタ)ア
クリル酸との完全エステル、更にはアリル(メタ)アク
リレート、ジビニルベンゼン等が例示される。
【0018】一方、単官能エチレン性不飽和単量体とし
ては、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリ
ル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等が例示される。
【0019】前記のポリオルガノシロキサンと、(メ
タ)アクリル酸エステル又は(メタ)アクリル酸エステ
ルとこれと共重合可能な他の単量体の混合物とを用い
て、グラフト共重合によりアクリル変性ポリオルガノシ
ロキサンを製造するに際しては、ポリオルガノシロキサ
ン:(メタ)アクリル酸エステル等の単量体全量の重量
比を5:95〜95:5、好ましくは25:75〜8
5:15とする。ポリオルガノシロキサンが多過ぎると
オレフィン系熱可塑性エラストマーとの相溶性が低下
し、成型品の表面にブリードし易くなり、少な過ぎると
摺動性,非粘着性,耐汚染性が低下する。
【0020】グラフト共重合は公知の技術により行うこ
とができる。例えば、ポリオルガノシロキサンと(メ
タ)アクリル酸エステル又はこれと他の単量体の混合物
を水中に乳化分散し、ラジカル重合開始剤の存在下に重
合させればポリオルガノシロキサンに対するアクリル系
ポリマーのグラフト共重合が起こる。この方法で用いる
乳化剤やラジカル重合開始剤は乳化重合用として公知の
ものでよい。重合終了後、塩析、濾過、水洗、乾燥など
の方法によりグラフト共重合体であるアクリル変性ポリ
オルガノシロキサンを得る。なお、この乳化グラフト共
重合法においては、前記のようにポリオルガノシロキサ
ンを水中に乳化分散した状態で製造すれば、得られたポ
リオルガノシロキサンの乳化液をそのまま原料として用
いることができる。
【0021】アクリル変性ポリオルガノシロキサンの配
合量はオレフィン系熱可塑性エラストマー100重量部
に対し0.1〜50重量部、特に3〜40重量部とする
が、0.1重量部未満では摺動性,非粘着性,耐汚染性
が不足するし、50重量部を超えると成型性が悪化し、
かつゴム的特性が低下して好ましくない。
【0022】本発明の組成物には、前記成分の他にオレ
フィン系熱可塑性エラストマーに通常使用される充填
剤、安定剤、加工助剤、帯電防止剤等を添加することが
できる。これらは用途、要求される特性、加工性、コス
ト等によって種類と量を適宜選択することができる。
【0023】本発明の組成物は前記の各成分を混練ロー
ル,バンバリミキサー,2軸押出機,ブレンダー等の公
知の混練方法により均一に混合して製造することができ
る。
【0024】本発明の組成物は通常のオレフィン系熱可
塑性エラストマーとほぼ同一条件で加工でき、射出成
型,押出成型,ブロー成型等が可能である。
【0025】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。なお、例中の部はすべて重量部を、%は
重量%を表す。
【0026】ポリオルガノシロキサンエマルジョンの製
オクタメチルシクロテトラシロキサン1500部、メル
カプトプロピルメチルシロキサン98.4部及び純水1
500部を混合し、これにラウリル硫酸ナトリウム15
部、ドデシルベンゼンスルホン酸10部を添加してから
ホモミキサーで撹拌して乳化したのち、圧力3000p
siのホモジナイザーに2回通して安定なエマルジョン
を作った。
【0027】次いで、これを70℃で12時間加熱後、
25℃まで冷却して24時間熟成したのち、炭酸ナトリ
ウムを用いてこのエマルジョンのpHを7に調整し、4
時間窒素ガスを吹き込んでから水蒸気蒸留して揮発性の
シロキサンを留去し、次に純水を加えて不揮発分を45
%に調整して、メルカプト基3.4モル%を含有するポ
リオルガノシロキサンのエマルジョン(以下これをE−
1と略記)を得た。
【0028】また、メルカプトプロピルメチルシロキサ
ン98.4部に代えてメタクリロキシプロピルメチルシ
ロキサン1.2部を使用した以外はE−1の場合と同様
にしてポリオルガノシロキサンエマルジョンE−2を得
た。
【0029】アクリル変性ポリオルガノシロキサンの製
撹拌機、コンデンサー、温度計及び窒素ガス導入口を備
えた反応容器に、上記で得たポリオルガノシロキサンエ
マルジョンE−1の477部(ポリオルガノシロキサン
分214.5部)と純水1400部を仕込み、窒素ガス
気流下に器内を10℃に調整したのち、t−ブチルハイ
ドロパーオキサイド1.0部、L−アスコルビン酸0.
5部、硫酸第1鉄7水和物0.002部を加え、次いで
器内温度を10℃に保ちながら、エチルアクリレート1
47部、メチルメタクリレート343部及び2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート10部の混合物を3時間かけ
て滴下し、滴下終了後更に1時間撹拌を続けて反応を完
結させた。得られた共重合エマルジョンは固形分濃度3
0%であった。
【0030】次いで、このエマルジョン1000部を撹
拌機付の容器に仕込み60℃に加熱し、ここに硫酸ナト
リウム92部を純水563部に溶解した溶液を加えてア
クリル変性ポリオルガノシロキサンを析出させ、濾過・
水洗を繰り返してから60℃で乾燥してアクリル変性ポ
リオルガノシロキサン(以下これをP−1と略記)を得
た。
【0031】また、ポリオルガノシロキサンエマルジョ
ンE−1の477部と純水1400部に代えてポリオル
ガノシロキサンエマルジョンE−2の1110部(ポリ
オルガノシロキサン分500部)と純水1053部を仕
込み、エチルアクリレート147部、メチルメタクリレ
ート343部及び2−ヒドロキシエチルメタクリレート
10部の混合物に代えてメチルメタクリレート210部
及び2−ヒドロキシエチルメタクリレート4.5部の混
合物を滴下した以外はP−1の場合と同様にしてアクリ
ル変性ポリオルガノシロキサンP−2を得た。
【0032】[実施例1、比較例1]ポリプロピレン−
エチレン・プロピレン・ジエンゴム系熱可塑性エラスト
マー[“サントプレン”101−73(モンサント社製
商品名)]100部にアクリル変性ポリオルガノシロキ
サンP−1の20部を、3.5インチ混練ロールで十分
混練し、ロールシート成型物を作成し、切断してペレッ
ト状にした。このペレットを射出成型機にて下記の条件
にて成型し、50mm×100mm×3mmの試料を得
た。
【0033】[射出成型条件] シリンダー後部温度 170℃ シリンダー中部温度 180℃ シリンダー前部温度 190℃ ノズル温度 190℃ 金型温度 65℃ 射出圧力 1次 450kg/cm2 射出圧力 2次 250kg/cm2 上記試料の静摩擦係数及び動摩擦係数,非粘着性及び耐
汚染性を求め、その結果を表1に示す。
【0034】次に比較のため、比較例1として、アクリ
ル変性ポリオルガノシロキサンを添加しないこと以外は
実施例1と同様にして試料を作成し、静・動摩擦係数,
非粘着性及び耐汚染性を測定した。結果を表1に示す。
【0035】[試験方法] (1)静・動摩擦係数 表面測定機トライボギア14DR(新東科学社製)を用
い、ボール圧子10φSUSボール,荷重50g,引張
速度100mm/分の条件で試料表面の静・動摩擦係数
を測定した。 (2)非粘着性 試料表面にセロファンフィルムを押圧した後、このフィ
ルムを剥離した時の粘着度を触指にて5段階で判定し
た。数字が大きい程粘着性が小さい。 (3)耐汚染性 試料表面に綿ぼこり,アッシュ,糸くずの混合物を付着
させ、その表面の付着物を清浄なさらしで2回ぬぐい去
った後の汚れの残渣を目視にて5段階で判定した。数字
が大きい程、汚染が少ない。
【0036】[実施例2〜4]表1に示すアクリル変性
ポリオルガノシロキサンの種類,“サントプレン”10
1−73(前出)との比率にて、実施例1と同様に試料
を作成し、その試料の静・動摩擦係数、非粘着性及び耐
汚染性の測定結果を表1に併記する。
【0037】[比較例2]実施例1のアクリル変性ポリ
オルガノシロキサンP−1の20部を70部におきかえ
た他は実施例1と同様の方法で混練ロールで混練した
が、アクリル変性ポリオルガノシロキサンP−1の分散
が悪く、又射出成型時の流動性不良で、良好な試料が得
られなかった。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】本発明により、摺動性,非粘着性,耐汚
染性に優れたオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物
を得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)オレフィン系熱可塑性エラストマ
    ー100重量部に対し(2)一般式(1) 【化1】 〔式中、R1,R2及びR3は独立に炭素数1〜20の1
    価炭化水素基又はハロゲン化1価炭化水素基を表し、Y
    は1価のラジカル反応性基又は−SH基をもつ1価の有
    機基を表し、Z1及びZ2は独立に水素原子、低級アルキ
    ル基又は式−SiR456(R4及びR5は独立に炭素
    数1〜20の1価炭化水素基又はハロゲン化1価炭化水
    素基を表し、R6は炭素数1〜20の1価炭化水素基も
    しくはハロゲン化1価炭化水素基又は1価のラジカル反
    応性基もしくは−SH基をもつ1価の有機基を表す。)
    で示される基を表し、mは10,000以下の正の整
    数、nは1以上の整数である。〕で示されるポリオルガ
    ノシロキサンと、一般式(2) CH2=C(R7)COOR8 (2) (式中、R7は水素原子又はメチル基を表し、R8はアル
    キル基、アルコキシ置換アルキル基、シクロアルキル基
    又はアリール基を表す。)で示される(メタ)アクリル
    酸エステル又はこの(メタ)アクリル酸エステル70重
    量%以上と共重合可能な単量体30重量%以下との混合
    物とを、重量比5:95〜95:5の割合でグラフト共
    重合してなるアクリル変性ポリオルガノシロキサンを
    0.1〜50重量部配合したことを特徴とするオレフィ
    ン系熱可塑性エラストマー組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002348435A (ja) * 2001-05-24 2002-12-04 Japan Polyolefins Co Ltd 複合成形体
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