JP3253728B2 - デフの自動組立装置及びその組立方法 - Google Patents

デフの自動組立装置及びその組立方法

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JP3253728B2
JP3253728B2 JP04400393A JP4400393A JP3253728B2 JP 3253728 B2 JP3253728 B2 JP 3253728B2 JP 04400393 A JP04400393 A JP 04400393A JP 4400393 A JP4400393 A JP 4400393A JP 3253728 B2 JP3253728 B2 JP 3253728B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディファレンシャルケ
ース(以下「デフケース」と略称する)にピニオンギヤ
とサイドギヤとを組付けてディファレンシャル装置(以
下「デフ」と略称する)を組立てるデフの自動組立装置
及びその組立方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車の製造工場においては、組
立てラインの自動化が進められつつあり、例えば実開昭
64−64336号公報に開示されているように、トラ
ンスミッションケース内に、回転軸に歯車を設けた複数
組のギヤアセンブリを自動的に組付けるものが知られて
いる。
【0003】また、デフの自動組立も研究されており、
先に本発明者は、特願平4−7256号明細書におい
て、新規なデフの自動組立装置及びその組立方法を提案
した。上記明細書に記載されたデフの自動組立装置は、
デフケースを支持するデフケース受け具と、一方のサイ
ドギヤをデフケース内に回転可能かつ固定可能に保持す
るサイドギヤ保持及び位置決めユニットと、各ピニオン
ギヤを回動可能に保持し、両サイドギヤに噛合させるべ
く、上記デフケース内に搬送する1対のピニオンギヤ用
ロボットチャックと、他方のサイドギヤを回動させ、上
記デフケース内で上記ピニオンギヤを正規位置まで回動
変位(公転)させる回動ユニットとを備えてなることを
特徴とするものである。
【0004】また、上記明細書に記載されたデフの自動
組立方法は、一方のサイドギヤを回転可能に支持し、か
つ他方のサイドギヤを、一方のサイドギヤとの間に回転
差を与えた状態で回動することにより、両ピニオンギヤ
を両サイドギヤに噛合させた後、一方のサイドギヤを固
定し他方のサイドギヤを回動して、ピニオンギヤをデフ
ケース内の正規位置まで回動変位(公転)させ、次い
で、ピニオンシャフトを挿入固定することを特徴とする
ものである。
【0005】この先願発明によれば、一方のサイドギヤ
を回転可能に支持し、かつ他方のサイドギヤを、一方の
サイドギヤとの間に回転差を与えた状態で回動すること
により、両ピニオンギヤを両サイドギヤに噛合させるよ
うにしたから、サイドギヤとピニオンギヤとの適正な噛
合を容易に行なわせることができ、また、一方のサイド
ギヤを固定し他方のサイドギヤを回動して、ピニオンギ
ヤをデフケース内の正規位置まで回動変位させるように
したから、ピニオンギヤを正規位置に容易に回動変位さ
せることができ、デフの自動組立てを容易に行なうこと
ができる利点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、先願発明で
は、ピニオンギヤ用ロボットチャックに球面ガイドが設
けられていて、この球面ガイドが、ピニオンギヤのデフ
ケース内の正規位置への回動変位(公転)を案内するよ
うになっているが、各ピニオンギヤの外側に配設される
スラストワッシャが球面ガイドとピニオンギヤとの間に
介在しているために、ピニオンギヤを公転させるとき
に、スラストワッシャがピニオンギヤに対して芯ずれを
生じるおそれがある。そこで上記芯ずれを防止するため
に、従来は、スラストワッシャの外周にフランジを形成
し、このフランジによりスラストワッシャを予めピニオ
ンギヤに固定していた。このため、スラストワッシャを
ピニオンギヤに固定する作業が必要となるのみでなく、
デフの作動時に、ピニオンギヤとともに回転するスラス
トワッシャのフランジに局部的な負荷がかかるという問
題があった。
【0007】上述の事情に鑑み、本発明は、スラストワ
ッシャを予めピニオンギヤに固定する必要なしに、スラ
ストワッシャの芯ずれを防止することができるデフの自
動組立装置及びその組立方法を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によるデフの自動
組立装置は、デフケースを支持するデフケース受け具
と、一方のサイドギヤをデフケース内に回動可能かつ固
定可能に保持するサイドギヤ保持及び位置決めユニット
と、ピニオンギヤを回転可能に保持し、該ピニオンギヤ
を両サイドギヤに噛合させるべく上記デフケース内に搬
送する1対のピニオンギヤ用ロボットチャックと、他方
のサイドギヤを回動させ、上記デフケース内で上記ピニ
オンギヤを正規位置まで回動変位させる回動ユニットと
を備えていることに加えて、一方のピニオンギヤ用ロボ
ットチャックが、一方のピニオンギヤを回転可能に軸支
したダミーシャフトを保持するダミーシャフト保持手段
及び上記ダミーシャフトを軸線方向に押出すダミーシャ
フト押出し手段を備え、上記一方のピニオンギヤを両サ
イドギヤに噛合させるべく該ピニオンギヤを上記ダミー
シャフトに軸支された状態で上記デフケース内に搬送
し、かつ両サイドギヤに噛合された他方のピニオンギヤ
に上記ダミーシャフトの先端を挿通するように構成され
ていることを特徴とするものである。
【0009】また、本発明によるデフの自動組立方法
は、一方のサイドギヤを回転可能に支持し、かつ他方の
サイドギヤを、一方のサイドギヤとの間に回転差を与え
た状態で回動することにより、両ピニオンギヤを両サイ
ドギヤに噛合させる工程と、一方のサイドギヤを固定し
他方のサイドギヤを回動して、両ピニオンギヤを、上記
ダミーシャフトに軸支された状態で上記デフケース内の
正規位置まで回動変位させる工程に加えて、両サイドギ
ヤに噛合された両ピニオンギヤに対し、各ピニオンギヤ
の外側に配設されるスラストワッシャとともにダミーシ
ャフトを挿通する工程と、上記ピニオンシャフトを上記
デフケースに挿通固定するに際し、上記ダミーシャフト
を上記ピニオンシャフトの挿通に伴って両ピニオンギヤ
内から排出する工程とを含んでなることを特徴とするも
のである。
【0010】
【作用及び発明の効果】本発明によれば、ピニオンシャ
フトの挿通に先立って、両ピニオンギヤをスラストワッ
シャとともにダミーシャフトによって軸支するようにな
っているため、スラストワッシャを予めピニオンギヤに
固定しておかなくても、組立て時に、サイドギヤの回動
によってピニオンギヤがデフケース内の正規位置まで公
転するときに、スラストワッシャがずれるおそれがな
く、前述した先願発明が有する効果に加えて、作業性が
向上する効果がある。
【0011】また、ダミーシャフトは、ピニオンシャフ
トの挿通に伴って両ピニオンギヤ内から排出することが
できるから、ダミーシャフトの排出も容易である。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0013】本実施例のデフの自動組立装置によって組
立てられるデフは、図7に示すように、ピニオンシャフ
ト挿通孔1aを備えたデフケース1内に、1対のサイド
ギヤ2,2及びスラストワッシャ3,3と、両サイドギ
ヤ2,2の軸線に直交する軸線を有してサイドギヤ2,
2に噛合する1対のピニオンギヤ4,4及びスラストワ
ッシャ5,5と、両ピニオンギヤ4,4を軸支するピニ
オンシャフト6とを備えた構成を有する。7はスプリン
グピンである。
【0014】デフの自動組立装置は、ターンテーブルを
備えたロータリタイプで、第1〜第6のステーションを
有する。ターンテーブル上には6個のデフケース受け具
が等角度間隔を保って載置され、各デフケース受け具が
各ステーションに対応して配設されている。各ステーシ
ョンの機能の概要は下記のとおりである。
【0015】第1ステーション: デフケース1をその
軸線が垂直な状態でデフケース受け具にセットする。
【0016】第2ステーション: サイドギヤ2,2及
びスラストワッシャ3,3をデフケース1に上下に組付
ける。
【0017】第3ステーション: 左右のピニオンギヤ
4,4及びスラストワッシャ5,5を組付け、ピニオン
シャフト6を挿入する。
【0018】第4ステーション: スプリングピン7を
取付ける。
【0019】第5ステーション: トータルバックラッ
シュ及びピニオンギヤ4,4間寸法を測定する。
【0020】第6ステーション:完成品を搬出する。
【0021】図1は、上記第3ステーションに設けられ
た各種装置の関係を示す正面図である。図2は、サイド
ギヤ2,2を保持して第2ステーションから第3ステー
ションに移送されたサイドギヤ保持及び位置決めユニッ
ト24を、一部を断面で示す拡大正面図である。
【0022】ターンテーブル10上に設けられたデフケ
ース受け具12は、図2から明らかなように、上側部材
15及び下側部材16と、それら間に介装されたベアリ
ング17とにより構成されており、下側部材16は、ス
プリング18を介してターンテーブル10上に上下動可
能にフローティング結合され、かつ位置決め用エアシリ
ンダ19によって位置決め可能に取付けられている。デ
フケース受け具12の上側部材15には係合凸部15a
が突設され、該係合凸部15aに、デフケース1の係合
孔1bが係脱可能に係合する態様で、デフケース1がデ
フケース受け具12上に支持されるようになっている。
【0023】第2ステーションにおいては、4軸系の直
交ロボットによってデフケース1に対し先ず下側のサイ
ドギヤ2が組付けられ、次ぎに上側のサイドギヤ2が組
付けられる。そして、サイドギヤ保持及び位置決めユニ
ット24によって上側のサイドギヤ2が保持された状態
で、デフケース1が第3ステーションに移行する。
【0024】上記サイドギヤ保持及び位置決めユニット
24は、ターンテーブル10上の各デフケース受け具1
2に対して1台づつ合計6台が設けられており、各ユニ
ット24は、上側のサイドギヤ2及びスラストワッシャ
3に対して係合するコレットチャック25を有し、この
コレットチャック25は、エアシリンダ26によって上
下方向に昇降されるとともに、ブレーキ付きのサーボモ
ータ27によって回動されるようになっている。
【0025】コレットチャック25は、内径コレットク
ランプ用内蔵エアシリンダ28を介してサーボモータ2
7に連結され、これらサーボモータ27及び内蔵エアシ
リンダ28が取付けられた、図3に示すような可動台2
9が、エアシリンダ26のピストンロッド26aに連結
されている。そして、可動台29に設けられたスライダ
30が、ユニット基台24a側のガイドレール31にス
ライド可能に係合している。
【0026】第3ステーションにおいては、デフケース
1に上下のサイドギヤ2,2が保持された状態で、ピニ
オンギヤ4,4及びスラストワッシャ5,5が4軸系の
直交ロボット20によって組付けられる。
【0027】このロボット20は、図1に示すように、
1対のロボットハンド21,21をを有する。各ロボッ
トハンド21はそれぞれハンド旋回用ロータリアクチュ
エータ22を備え、各アクチュエータ22にはロボット
チャック23が取付けられている。そして、一方(図1
の右方)のロボットチャック23には、第1のピニオン
ギヤ用ロボットチャック32Aが取付けられ、他方(図
1の左方)のロボットチャック23には、第2のピニオ
ンギヤ用ロボットチャック32Bが取付けられている。
【0028】本実施例によるデフの自動組立方法では、
ピニオンシャフト6の挿通工程に先だって、両サイドギ
ヤ2,2に噛合された両ピニオンギヤ4,4がスラスト
ワッシャ5,5とともにダミーシャフト8に回転可能に
軸支された状態でデフケース1内の正規位置まで回動変
位(公転)されるようになっており、上記ダミーシャフ
ト8は、デフケース1内でその軸線をほぼ90°水平旋
回させ得る長さに形成されている。
【0029】上記第1のピニオンギヤ用ロボットチャッ
ク32Aは、図4に示すように、二重シリンダ構造を有
しており、外側のシリンダ33内に、ピストン34aを
内装したダミーシャフト押出し用内蔵エアシリンダ34
のシリンダ本体34bが軸線方向にスライド可能に嵌装
され、このエアシリンダ34の一端に、ダミーシャフト
支持体35が固定されている。ダミーシャフト8は、一
方のピニオンギヤ4をスラストワッシャ5とともに回転
可能に軸支した状態で、ダミーシャフト支持体35の挿
入孔35a内に根元を挿入され、かつボールプランジャ
36により、図4に示す位置に保持されている。ダミー
シャフト支持体35は、一方のピニオンギヤ4の、デフ
ケース1内の正規位置への回動変位(公転)を案内する
球面ガイド37を先端に備えている。
【0030】ダミーシャフト8を保持するダミーシャフ
ト支持体35の挿入孔35aの奥には当て金38Aが配
設され、この当て金38Aに、ダミーシャフト押出し用
内蔵エアシリンダ34のピストンロッド34cが連結さ
れている。エアシリンダ34のシリンダ本体34bは、
エアシリンダ39によって、ダミーシャフト支持体35
とともに前後に移動されるようになっている。ダミーシ
ャフト8に回転自在に軸支された一方のピニオンギヤ4
は、図1に示すように、右方のロボットチャック23に
根元を固定された部材40の先端に設けられたチャック
爪41により両側から着脱可能にクランプされている。
なお、42はピニオンギヤ押付け用スプリング、43は
当て金復帰用スプリングである。
【0031】上記第2のピニオンギヤ用ロボットチャッ
ク32Bは、上記第1のピニオンギヤ用ロボットチャッ
ク32Aとほぼ同様の構成を有するが、ダミーシャフト
支持体35の代わりに、他方のピニオンギヤ4の、デフ
ケース1内の正規位置への回動変位(公転)を案内する
球面ガイド37を先端に備えた部材44が設けられ、こ
の部材44の軸孔44a内に、ダミーシャフト8と同径
の円柱状当て金38Bが配設されている。この当て金3
8Bは、ピニオンギヤ用ロボットチャック32Bに内蔵
されたエアシリンダ(図示は省略)のピストンロッドに
連結されているが、その軸線方向の長さが当て金38A
よりも長く形成され、この当て金38Bに、他方のピニ
オンギヤ4がスラストワッシャ5とともに回転可能に軸
支されている。そして、この他方のピニオンギヤ4も、
図1に示すように、左方のロボットチャック23に根元
を固定された部材40の先端に設けられたチャック爪4
1により両側から着脱可能にクランプされている。
【0032】ターンテーブル10の下方には、図1に示
すように、下側のサイドギヤ2の位置決めユニット45
(回動ユニット)が配設されている。このユニット45
は、下側のサイドギヤ2にスプライン嵌合するスプライ
ンロッド46と、該スプラインロッド46を上下方向に
おいてフローティングさせるフローティング機構47
と、スプラインロッド46を回転させるサーボモータ4
8と、それらが取付けられる取付台49と、該取付台4
9のスライダ50がスライド可能に係合するガイドレー
ル51と、スプラインロッド46を昇降させるエアシリ
ンダ52とを備えている。
【0033】そして、サイドギヤ保持及び位置決めユニ
ット24のエアシリンダ26を伸張動作させ、内蔵エア
シリンダ28のスプリング28a(図2参照)を圧縮し
て上側のサイドギヤ2を固定した状態で、かつスラスト
ワッシャ5,5とともにダミーシャフト8に回転可能に
軸支された両ピニオンギヤ4,4が上下のサイドギヤ
2,2に左右から噛合された状態で、下側のサイドギヤ
2の位置決めユニット45のエアシリンダ52を伸張動
作させてスプラインロッド46を下側のサイドギヤ2に
スプライン嵌合させ、かつスプラインロッド46を回転
させることにより、左右のピニオンギヤ4,4をダミー
シャフト8とともにほぼ90°回転(公転)させ、ピニ
オンシャフト6の挿通を可能にしている。
【0034】また、第3ステーションには、図5に示す
ようなピニオンシャフト挿入ユニット55も配設されて
いる。このユニット55は、基台58上のガイドレール
59にスライド可能に係合しているスライダ57を下端
部に取付けたスライド部材56を備えている。ライド部
材56には、エアシリンダのピストンロッド60aが連
結され、該エアシリンダによって進退されるようになっ
ている。スライド部材56上には、ピニオンシャフト支
持部56aが設けられ、該支持部56aに1対のロッド
61,61が摺動可能に嵌挿され、該ロッド61,61
の先端部にシャフト受け61a,61aが設けられ、支
持部56aとシャフト受け61aとの間にピニオンシャ
フト6を支持するようになっている。また、各ロッド6
1の周囲には、支持部56aとシャフト受け61aとの
間においてスプリング62が装着されている支持部56
aには、エアシリンダ64によって上下方向に移動可能
な位置決めピン63が設けられ、ピニオンシャフト6の
後端部付近の係合孔6aに位置決めピン63が係合する
ことにより、ピニオンシャフト6の位置決めを行なうよ
うになっている。また、支持部56aには、ピニオンシ
ャフト6の後端部を押すピニオンシャフト押込み用エア
シリンダ65が配設されている。
【0035】66はピニオンシャフト用マガジンで、そ
の内部に位置決め用ロッド67に係合した状態で複数の
ピニオンシャフト6が収納されている。そして、スライ
ド部材56をこのマガジン66の下方に位置させて、エ
スケープ用エアシリンダ69A,69Bを作動させるこ
とにより、ピニオンシャフト6をスライド部材56上に
載置するように構成されている。
【0036】さらに、第3ステーションには、図5およ
び図6に示すようなダミーシャフト回収用ユニット70
が配設されている。このユニット70は、ピニオンシャ
フト6のデフケース1への挿入に伴ってデフケース1内
のピニオンギヤ4,4から排出されるダミーシャフト8
を受けてこれを収納するダミーシャフト収納パイプ71
と、該パイプ71を旋回させるためのロータリアクチュ
エータ72と、それらが取付けられる取付台73と、該
取付台73のスライダ74がスライド可能に係合するガ
イドレール75と、取付台73を昇降させるエアシリン
ダ76と、これらを紙面と垂直な方向に移動させるスラ
イドテーブル77と、ダミーシャフト8を収納して図5
に鎖線で示す位置まで下降したダミーシャフト収納パイ
プ71からダミーシャフト8を押出すエアシリンダ78
と、パイプ71から押出されたダミーシャフト8を受け
る回収用レーン79とから構成されている。
【0037】以上が本発明によるデフの自動組立装置の
実施例の構成であるが、次ぎに、この装置を用いたデフ
の自動組立方法について説明する。
【0038】先ず、第1ステーションで、デフケース1
がデフケース受け具12上にセットされ、次いで、ター
ンテーブル10の回転によりデフケース受け具12とと
もにデフケース1が第2ステーションに移動する。
【0039】第2ステーションでは、図示しないロボッ
トによって上下のサイドギヤ2,2がスラストワッシャ
3,3とともに、下側、上側の順でデフケース1に組付
けられる。次ぎに、サイドギヤ保持及び位置決めユニッ
ト24のコレットチャック25を所定量だけ下降させ、
デフケース1を押圧した状態とする。この状態では、デ
フケース受け具12の下側部材16とターンテーブル1
0との間に介装されたスプリング18が圧縮され、デフ
ケース受け具12はベアリング17によって回転可能な
状態となっている。
【0040】次ぎに、上側のサイドギヤ2をコレットチ
ャック25でクランプする。このクランプの後、サイド
ギヤ2,2の組付けのためのロボットが後退する。そし
て、上述した押圧状態で、コレットチャック25を回動
させ、それによって、デフケース受け具12とともにデ
フケース1を約30°回動させる。その後、コレットチ
ャック25を所定量だけ上昇させ、デフケース受け具1
2をフローティング状態とする。
【0041】第3ステーションでは、軸線を鉛直方向に
向けた第1及び第2のピニオンギヤ用ロボットチャック
32A,32Bにそれぞれ保持されたダミーシャフト8
及び当て金38Bに,ピニオンギヤ4,4が、スラスト
ワッシャ5とともに軸支された状態で、チャック爪4
1,41によって予めクランプされ、クランプ後ロボッ
トチャック32A,32Bを90°回動させるととも
に、チャック爪41,41によるピニオンギヤ4,4の
クランプを解除して待機状態となっている。
【0042】そして、サイドギヤ2,2を組付けたデフ
ケース1がサイドギヤ保持及び位置決めユニット24と
ともに第3ステーションに移行すると、第1のピニオン
ギヤ用ロボットチャック32A側のダミーシャフト支持
体35および第2のピニオンギヤ用ロボットチャック3
2B側の部材44が、図4に示すようにデフケース1に
向かって前進し、ピニオンギヤ4,4をデフケース1内
に押込む。この押込みは、両ピニオンギヤ4,4につい
て同時に行なわれる。
【0043】次ぎに、スプラインロッド46を上昇させ
て下側のサイドギヤ2にスプライン嵌合させ、かつ、ス
プラインロッド46を回転させて下側のサイドギヤ2を
回動し、上下のサイドギヤ2,2と左右のピニオンギヤ
4,4とを適正に噛合させる。そして、エアシリンダ3
4を作動させて右方の当て金38Aを前進させ、ダミー
シャフト8の先端を他方のピニオンギヤ4内に挿入す
る。このダミーシャフト8の挿入により、左方の当て金
38Bは他方のピニオンギヤ4内から排出される。
【0044】この場合、上記の噛合は、図示しないセン
サによって確認されるが、噛合が適正に行なわれないこ
とがセンサによって検出された場合には、上側のサイド
ギヤ2のコレットチャック25を回転させ(回転速度
A)、かつ下側のサイドギヤ2に嵌合しているスプライ
ンロッド46を回転させ(回転速度B、B>A)、ピニ
オンギヤ4,4の噛合が適正であることを確認する。こ
こで上下の回転速度を変えているのは、同一速度である
と、片側は噛合するが、他方側が噛合しないおそれがあ
るからである。
【0045】ピニオンギヤ4,4の適正な噛合の確認
後、当て金38A,38Bを同時に後退させるととも
に、球面ガイド37,37をロックし、かつ上側のサイ
ドギヤ2のコレットチャック25の回転を停止させた固
定状態で、スプラインロッド46を回転させて下側のサ
イドギヤ2を回転させる。これにより、デフケース1を
回転させることなく、球面ガイド37,37によって案
内させながら、ピニオンギヤ4,4を、ダミーシャフト
8に軸支された状態のまま90°公転させて、図5に示
すように、ピニオンギヤ4,4をその軸孔がデフケース
1のピニオンシャフト挿通孔1aに芯合した正規の位置
とする。
【0046】ピニオンギヤ4,4の公転後、ロボットチ
ャック23,23を後退させ、上側のサイドギヤ2のコ
レットチャック25を解除して回転をフリー(サーボモ
ータフリー)とし、かつ下側のサイドギヤ2に嵌合して
いるスプラインロッド46の回転をフリー(サーボモー
タフリー)とする。
【0047】そして、図5に示すピニオンシャフト用マ
ガジン66の上側のエスケープ用エアシリンダ69Aを
前進させるとともに、下側のエスケープ用エアシリンダ
69Bを後退させて、スライド部材56上にピニオンシ
ャフト6をセットし、このセット後、スライド部材56
を所定位置まで前進させる。次に、位置決めピン63を
下降させ、ピニオンシャフト8をデフケース1のピニオ
ンシャフト挿通孔1aに挿通して、ピニオンギヤ4,4
の軸孔に押込み、かつデフケース1に固定する。
【0048】このピニオンシャフト6の挿通に伴って、
ダミーシャフト8がピニオンシャフト6に押されてピニ
オンギヤ4,4の軸孔から排出され、ダミーシャフト回
収用ユニット70が備えているダミーシャフト収納パイ
プ71内に収納される。次に、ロータリアクチュエータ
72及びエアシリンダ76の作動によって、パイプ71
がターンテーブル10の下方に移送された後、エアシリ
ンダ78が作動され、これによって、ダミーシャフト8
がパイプ71内から回収用レーン79上に排出されて回
収される。
【0049】その後、第4ステーションにおいて、スプ
リングピン7が取付けられ、第5ステーションにおい
て、トータルバックラッシュとピニオンギヤ4,4間寸
法が測定され、第6ステーションにおいて、デフの完成
品が搬出される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるデフの自動組立装置の第3ステー
ションに設けられた各種装置の関係を示す正面図
【図2】同第2ステーションから第3ステーションに移
送されたサイドギヤ保持及び位置決めユニットの一部を
断面とした拡大正面図
【図3】同サイドギヤ保持及び位置決めユニットの上部
の側面図
【図4】図1の要部の一部を断面とした拡大正面図
【図5】ピニオンシャフト挿入ユニット及びダミーシャ
フト回収用ユニットの側面図
【図6】図5のVI−VI線に沿った断面図
【図7】デフの分解斜視図
【符号の説明】
1 デフケース 2 サイドギヤ 4 ピニオンギヤ 5 スラストワッシャ 6 ピニオンシャフト 8 ダミーシャフト 10 ターンテーブル 12 デフケース受け具 20 ロボット 24 サイドギヤ保持及び位置決めユニット 32A,32B ピニオンギヤ用ロボットチャック 35 ダミーシャフト支持体 37 球面ガイド 38A,38B 当て金 41 チャック爪 45 サイドギヤ位置決めユニット 55 ピニオンシャフト挿入ユニット 70 ダミーシャフト回収用ユニット

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デフケースに、1対のサイドギヤ、1対
    のピニオンギヤ及びピニオンシャフトを組付けてデフを
    組立てるデフの自動組立装置であって、 上記デフケースを支持するデフケース受け具と、 一方のサイドギヤをデフケース内に回動可能かつ固定可
    能に保持するサイドギヤ保持及び位置決めユニットと、 一方のピニオンギヤを回転可能に軸支したダミーシャフ
    トを保持するダミーシャフト保持手段及び上記ダミーシ
    ャフトを軸線方向に押出すダミーシャフト押出し手段を
    備え、上記一方のピニオンギヤを両サイドギヤに噛合さ
    せるべく該ピニオンギヤを上記ダミーシャフトに軸支さ
    れた状態で上記デフケース内に搬送し、かつ両サイドギ
    ヤに噛合された他方のピニオンギヤに上記ダミーシャフ
    トの先端を挿通するピニオンギヤ用ロボットチャック
    と、 他方のサイドギヤを回動させ、上記デフケース内で上記
    ピニオンギヤを正規位置まで回動変位させる回動ユニッ
    トとを備えてなることを特徴とするデフの自動組立装
    置。
  2. 【請求項2】 デフケースに、1対のサイドギヤ、1対
    のピニオンギヤ及びピニオンシャフトを組付けてデフを
    組立てるデフの自動組立方法であって、 一方のサイドギヤを回転可能に支持し、かつ他方のサイ
    ドギヤを、一方のサイドギヤとの間に回転差を与えた状
    態で回動することにより、両ピニオンギヤを両サイドギ
    ヤに噛合させる工程と、 両サイドギヤに噛合された両ピニオンギヤに対し、各ピ
    ニオンギヤの外側に配設されるスラストワッシャととも
    にダミーシャフトを挿通する工程と、 一方のサイドギヤを固定し他方のサイドギヤを回動し
    て、両ピニオンギヤを、上記ダミーシャフトに軸支され
    た状態で上記デフケース内の正規位置まで回動変位させ
    る工程と、 上記ピニオンシャフトを上記デフケースに挿通固定する
    とともに、該挿通に伴って上記ダミーシャフトを両ピニ
    オンギヤ内から排出する工程とを含んでなることを特徴
    とするデフの自動組立方法。
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