JP3252722B2 - Icモジュールおよびicカード - Google Patents

Icモジュールおよびicカード

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JP3252722B2 JP27015796A JP27015796A JP3252722B2 JP 3252722 B2 JP3252722 B2 JP 3252722B2 JP 27015796 A JP27015796 A JP 27015796A JP 27015796 A JP27015796 A JP 27015796A JP 3252722 B2 JP3252722 B2 JP 3252722B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯型の記憶媒体
または通信媒体に用いられるICモジュールおよびIC
カードに関する。
【0002】
【従来の技術】ICチップを埋設したICカードは、例
えばコンピュータの外部記憶手段として、あるいはクレ
ジットカード、IDカード、キャッシュカードなどとし
て、実用化されている。このうち、接触式のICカード
においては、カード表面に露出した複数の表面端子と、
ICチップの複数のチップ端子とをそれぞれ接続し、読
取・書込装置とICチップとの間の信号の送受信を表面
端子を介して行うことが可能とされている。表面端子
は、ICカード基体に接合した端子基板の表面に形成さ
れ、この端子基板にはスルーホールが穿設され、スルー
ホールの内周面には金属メッキが施されている。また、
端子基板の裏面には、配線パターンが形成され、配線パ
ターンとICチップのチップ端子とがワイヤボンディン
グ、テープオートメーテッドボンディング、バンプボン
ディングなどの接続方式で接続されている。このように
して、表面端子からスルーホールのメッキ層および配線
パターンを介してチップ端子まで接続されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このICカー
ドは、チップ端子と配線パターンとの接続、配線パター
ンとスルーホールのメッキ層との接続、メッキ層と表面
端子との接続のうち一箇所でも、切り離された場合に
は、正常に作動しなくなる。そして、このような場合、
とりわけICカードの内部にあるチップ端子と配線パタ
ーンとの接続が切り離された場合には、ICカードを分
解しなければ、ICチップに記憶した情報を読み取るこ
とが不可能になる。しかし、ICカードの分解は煩雑で
あり、しかもICチップに損傷を与えるおそれがある。
【0004】かかる導通遮断の主な要因として、端子基
板の裏面の配線パターンとICチップの接続がICカー
ドの製造時から不完全な場合があることが挙げられる。
上記の接続技術は向上してきてはいるが、製造されたI
Cカードのなかには、不良品も存在する。製造直後の導
通試験で不良品と判断されたICカードは、その場で排
除され使用されることはないが、接続不良と判断されな
いICカードのなかにも、短期間の使用で外力や環境的
要因によって導通が遮断されてしまうものが少なくな
い。
【0005】このため、製造されたICカードの接続部
分の耐用寿命は一様ではなく、使用中、予期せぬ時に接
続不良が発生しうる。またICカードは、薄いICカー
ド基体にICチップを埋設したものであるから、外力な
どによってICチップが故障することがある。従って、
ICカードに送受信不能となる故障が起こった場合、I
Cチップが故障したのか、途中の導通が遮断されたのか
を直ちに知ることは困難である。
【0006】本発明は上記の事情を考慮してなされたも
のであり、チップ端子から表面端子に至る導通経路の導
通が遮断されてもICチップの記録情報の読み取りや、
ICチップの検査が容易に行えるICモジュールおよび
ICカードを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係るICモジュールは、基板と、上記基板
の表面に配設された表面端子と、上記基板の裏面側に配
置され、同一機能のチップ端子を複数有するICチップ
と、上記基板の裏面に配設され、上記各チップ端子に個
別に接続された複数の導通ラインと、上記表面端子に対
して上記複数の導通ラインを導通させるため上記基板に
穿設された複数のスルーホールとを備え、同一機能の複
数の上記チップ端子に各々接続される上記複数のスルー
ホールのうちの少なくとも一つが上記表面端子に対して
導通されることによって同一機能の上記チップ端子のい
ずれかと上記表面端子とが電気的に接続される一方、そ
の他のスルーホールは上記基板の表面上で一定距離を隔
てて絶縁されていることを特徴としている。上記ICモ
ジュールにおいては、基板に複数のスルーホールが穿設
されていることによって、基板の表面に配設された表面
端子が複数のスルーホールのそれぞれに接続可能にされ
ている。スルーホールは、それぞれ別々に複数の同一機
能を有するチップ端子に接続されている。従って、表面
端子がスルーホールのいずれかに接続されていれば、そ
の表面端子は同一機能のチップ端子のいずれかに接続さ
れる。そして、すでに表面端子に接続されたスルーホー
ルからチップ端子に至る導通経路がなんらかの原因で遮
断された場合でも、その他のスルーホールと表面端子と
が接続されていれば、もしくは新たに接続されれば、表
面端子から同一機能のチップ端子に至る接続関係が確保
もしくは回復される。従って、この後もICカードは使
用可能であるし、ICチップに記録された情報を読み取
ることも可能である。そして、もしそれでもICチップ
の記録情報の読み取りができない場合には、ICチップ
の故障であると判断することができる。
【0008】さらに、同一機能のチップ端子に接続され
たスルーホールの全てが上記表面端子に接続されている
と、スルーホールからICチップに至る導通経路の全て
が遮断されるまで、導通遮断の発生を知るのは困難であ
る。これに対し、本発明によれば、複数のスルーホール
のうちの少なくとも一つが表面端子に導通される一方、
その他は基板の表面上で一定距離を隔てて絶縁されてい
るから、直ちに導通経路の遮断を知ることができる。そ
して、すでに表面端子に接続されたスルーホールからチ
ップ端子に至る導通経路が遮断されたならば、その他の
スルーホールと表面端子とを新たに接続し、表面端子か
ら同一機能のチップ端子に至る接続関係を回復させるこ
とができる。
【0009】また、上記ICチップは平面形状が矩形で
あり、上記同一機能のチップ端子は、互いに対向する辺
側に設けられていると好ましい。ICモジュールの製造
時において、ICチップのチップ端子と、端子基板の裏
面の導通ラインとの接続不良を使用中に発生させる要因
となるのは、ICチップの一方の辺側で接続が適切に行
われ、他方の辺側で接続が不適切に行われた場合が比較
的多い。すなわち、ICチップの互いに対向する両方の
辺側で同時に接続が不適切となることは少ない。従っ
て、同一機能の複数の上記チップ端子が、上記ICチッ
プの一方の辺側と他方の辺側にそれぞれ配置されている
と、接続不良が発生しても、多くの場合は、接続不良の
発生した方と反対の辺側ではチップ端子と導通ラインの
接続は確保されている。このため、表面端子から同一機
能のチップ端子に至る接続関係は確保されているか、も
しくは回復可能である。
【0010】本発明に係るICカードは、上記のいずれ
かのICモジュールが、上記表面を露出した状態で埋設
されていることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について説明する。 (1) 実施形態の構成 まず、図1は本発明に係るICモジュールを備えたIC
カードを示す平面図である。同図に示すように、このI
Cカードは、矩形平板状のカード基体1と、カード基体
1に埋設されたICモジュール2とから構成されてい
る。カード基体1の材料としては、塩化ビニル樹脂、A
BS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合
体)樹脂、PET(ポリエチエンテレフタラート)樹
脂、エポキシ樹脂などの、従来からICカードの基体に
使用されている公知の材料が用いられる。
【0012】図2に示すように、ICモジュール2は、
ガラスエポキシやポリイミド樹脂などからなる端子基板
3を備えている。端子基板3の表面には、金属薄膜から
なるほぼ矩形に区画された八つの表面端子4が形成され
ており、図1に示すように、表面端子4が、カード基体
1の表面に露出している。端子基板3には、16個のス
ルーホール5が穿設されている。スルーホール5は、表
面端子4が形成された各区域に二つずつ形成されてい
る。スルーホール5の内周面には、メッキにより金属薄
膜層が形成されており、端子基板3の表面と裏面との間
の導通がとられるようになっている。
【0013】図3に示すように、一つの表面端子4にお
いては、各スルーホール5を中心とする二つの周溝6,
7が形成されている。周溝6,7が形成された部分は、
端子基板3が露出しており、ここでは電気的に絶縁され
ている。一つの周溝6は、完全な円環状に形成されてお
り、その内側には、スルーホール5の金属薄膜層とだけ
接続された円環状の導電区域8が設けられている。他の
一つの周溝7は、C字状に形成されており、その内側に
もスルーホール5の金属薄膜層と接続された円環状の導
電区域9が設けられている。導電区域8が完全に表面端
子4から絶縁されているのに対して、導電区域9は周溝
7がC字状であるため架橋部10によって表面端子4と
接続されている。
【0014】上記のように導電区域8,9、架橋部10
を設けるには、あらかじめ表面端子4となる薄膜を形成
した後、エッチングなどによって完全な円環状およびC
字状にその薄膜の一部を取り除いて周溝6,7を形成す
ればよい。このようにして、同一の表面端子4の区域に
二つのスルーホール5が形成されていながらも、そのう
ちの一つのスルーホール5の内部の金属薄膜層だけが、
表面端子4に導通されている。
【0015】図4は、ICモジュール2の裏面を示す。
端子基板3の裏側には、平面形状が矩形のICチップ1
2が配置されている。このICチップ12の内部には、
CPU、ROM、RAMなどが設けられている。ICチ
ップ12の一つの面には、16個のチップ端子13が形
成されている。チップ端子13は、図中の左右の辺側に
八個ずつ配列されている。16個のチップ端子13のう
ち、一つのチップ端子13について全く同じ機能のチッ
プ端子13が必ず一つずつ存在する。従って、16個の
チップ端子13があっても、全体のチップ端子13の合
計の機能は八つである。ここでいう機能とは、例えば、
電源入力用、ROMまたはRAMへ記録される情報信号
の入出力用などの各種の機能をいう。
【0016】図4において、左方の上から一番目のチッ
プ端子13aと右方の上から二番目のチップ端子13b
は同一の機能を有する。また、右方の上から一番目のチ
ップ端子13cと左方の上から二番目のチップ端子13
dも同一の機能を有する。さらに、左方の上から三番目
のチップ端子13eと右方の上から四番目のチップ端子
13fも同一の機能を有する。右方の上から三番目のチ
ップ端子13gと左方の上から四番目のチップ端子13
hも同一の機能を有する。以下、左方の一つのチップ端
子13に対して、右方に同一の機能のチップ端子13が
存在するように配列がされている。
【0017】また、端子基板3の裏面には、配線パター
ン14が形成されている。配線パターン14の各導通ラ
イン15の一端は、いずれかのスルーホール5の金属薄
膜層に導通されており、他端はいずれかのチップ端子1
3に導通されている。具体的には、左方の上から一番目
のチップ端子13aには、左方の上から一番目のスルー
ホール5から延びるライン15aが導通されており、右
方の上から二番目のチップ端子13bには、左方の上か
ら二番目のスルーホール5から延びるライン15bが導
通されている。また、右方の上から一番目のチップ端子
13cには、右方の上から一番目のスルーホール5から
延びるライン15cが導通されており、左方の上から二
番目のチップ端子13dには、右方の上から二番目のス
ルーホール5から延びるライン15dが導通されてい
る。さらに、左方の上から三番目のチップ端子13eに
は、左方の上から三番目のスルーホール5から延びるラ
イン15eが導通されており、右方の上から四番目のチ
ップ端子13fには、左方の上から四番目のチップ端子
13fが導通されている。右方の上から三番目のチップ
端子13gには、右方の上から三番目のスルーホール5
から延びるライン15gが導通されており、左方の上か
ら四番目のチップ端子13hには、右方の上から四番目
のスルーホール5から延びるライン15hが導通されて
いる。
【0018】図2を参照すると明らかなように、隣接す
る上下のスルーホール5は、一つの表面端子4の区域に
形成されている。従って、同一の表面端子4の区域にあ
る図4の左方の上から一番目と二番目のスルーホール5
には、同一の機能を有するチップ端子13a,13b
が、それぞれ導通されている。また、同一の表面端子4
の区域にある右方の上から一番目と二番目のスルーホー
ル5には、同一の機能を有するチップ端子13c,13
dが、それぞれ導通されている。さらに、同一の表面端
子4の区域にある左方の上から三番目と四番目のスルー
ホール5には、同一の機能を有するチップ端子13e,
13fが、それぞれ導通されている。また、同一の表面
端子4の区域にある右方の上から三番目と四番目のスル
ーホール5には、同一の機能を有するチップ端子13
g,13hが、それぞれ導通されている。
【0019】このようにして、図中左右に配置された二
つの同一機能を有するチップ端子13が、同一の表面端
子4の区画内の二つのスルーホール5にそれぞれ導通さ
れている。図3に示して上述したように、同一の表面端
子4の区域に二つのスルーホール5については、そのう
ちの一つのスルーホール5の内部の金属薄膜層だけが、
導電区域9および架橋部10を通して表面端子4に導通
されている。従って、二つの同一の機能を有するチップ
端子13のうち、各表面端子4には一つだけが接続され
ている。
【0020】なお、図4に示す実施形態では、ICチッ
プ12は、フリップチップ方式、より具体的にはバンプ
方式で接続されている。すなわち、ICチップ12のチ
ップ端子13の形成された面は、端子基板3の配線パタ
ーン14が形成された裏面に対向させられて、この状態
でチップ端子13が配線パターン14の対応するライン
15に接続されている。ICチップ12のチップ端子1
3は、その形成されている平面状の面に対して凸にされ
ている。一方、配線パターン14のライン15全体また
はライン15のチップ端子13に対向する部分は、端子
基板3の裏面に対して凸にされている。そして、対応す
るチップ端子13とライン15が当接され、図示しない
結合手段によってICチップ12が端子基板3に対して
結合されている。
【0021】図5は、接続方式を変更した例を示す。配
線パターン14は各ライン15の長さが図4の場合と異
なるが、接続の対応関係は図4と同じである。図5で
は、ICチップ12は、ワイヤボンディング方式で接続
されている。すなわち、ICチップ12のチップ端子1
3は、図4とは反対に紙面手前側に向けられており、対
応するチップ端子13とライン15は、ワイヤ16の一
つによって接続されている。なお、ワイヤボンディング
方式に代えてテープオートメーテッドボンディング方式
で接続してもよい。
【0022】(2) 実施形態の作用 上述したように、ICモジュール2においては、表面端
子4が、表面に形成された二つの導電区域8,9のうち
の導電区域9に架橋部10を通して導通されており、こ
れによって、二つの同一の機能を有するチップ端子13
のうち、各表面端子4には一つだけが接続されている。
従って、通常のICカードの使用時には、表面端子4を
介して外部の読取・書込装置とICチップ12との間
で、信号の送受信が可能である。そして、使用中に、す
でに表面端子4に接続された導電区域9から対応するチ
ップ端子13に至る導通経路がなんらかの原因で遮断さ
れた場合には、信号の送受信ができなくなる。このとき
には、表面端子4から絶縁されている方の円環状の導電
区域8と表面端子4を新たに導通する。この導通方式と
しては、例えば、半田付けや金属線または金属片の接着
などが利用できる。接着を利用する場合には、テープを
用いて行ってもよい。
【0023】従来、このように導通経路が遮断された場
合、ことにICカードの内部にあるチップ端子13とラ
イン15との接続が切り離された場合には、ICカード
を分解しなければ、ICチップ12に記憶した情報を読
み取ることが不可能であった。しかし、このICモジュ
ール2によれば、表面端子4から同一機能のチップ端子
13に至る接続関係が回復されるから、ICチップ12
と読取・書込装置との間で信号の授受が可能になる。そ
して、もしこのように接続を回復したとしても、ICチ
ップ12の記録情報の読み取りができない場合や、各表
面端子4を介した各チップ端子13との導通試験の結果
が不正常である場合には、ICチップ12が故障したの
であると判断することができる。なお、ICカードの製
造直後は、全ての導電区域8,9と対応するチップ端子
13との間の導通を試験し、一つの導通経路でも導通不
良がある場合は、その場で排除するのがよい。既に接続
不良がある導通経路と同一機能のチップ端子13に接続
されている他方の導通経路で導通不良が発生したとき、
その後のICチップ12に記録された情報の読み取りが
できなくなるからである。
【0024】一方、新たに導電区域8と表面端子4とを
導通した後、ICチップ12の記録情報の読み取りがで
きた場合、またはチップ端子13との導通試験の結果が
正常であった場合には、その後、ICカードを以前と同
様に使用することが可能である。あるいは、ICチップ
12に記録された情報を読取装置で読み取ったり、さら
にはその記録情報を別のICカードのICチップに再度
記録したりして、導通遮断が発生したICカードを廃棄
するという方策を採ることも可能である。これは、既に
導電区域9から対応するチップ端子13に至る導通経路
においては、導通が遮断されているのが確実であり、新
たに接続した導電区域8から対応するチップ端子13に
至る導通経路がこの後遮断されてしまうと、その後の記
録情報の読み取りができなくなってしまうからである。
【0025】なお、上記のように、ICカードの使用を
続行するにしても、ICカードの廃棄の前にICチップ
12の記録情報を読み取るにしても、以前から表面端子
4と導電区域9とを接続していた架橋部10を除去する
のが好ましい。すでに導電区域9から対応するチップ端
子13までに至る導通経路が遮断されているのは確実で
あるが、振動などの外的要因で、遮断されていた導通経
路が一時的または断続的に接続されてしまう場合があ
る。この場合には、表面端子4から新たに有効にした導
通区域8を経てチップ端子13に至る導通経路を経て、
送受信している信号にノイズがはいることも考えられ
る。架橋部10を除去してしまえば、かかる懸念は不要
である。
【0026】上記の実施形態においては、図4および図
5に示すいずれの構成においても、図中左方の一つのチ
ップ端子13に対して、右方に同一の機能のチップ端子
13が存在するように配列がされており、図中左右に配
置された二つの同一機能を有するチップ端子13が、同
一の表面端子4の区画内の二つのスルーホール5にそれ
ぞれ接続されている。これは、以下の理由によるもので
ある。上記のようにICモジュールの製造時において
は、ICチップ12のチップ端子13と、端子基板3の
裏面のライン15は、フリップチップ方式、ワイヤボン
ディング方式またはテープオートメーテッドボンディン
グ方式によって接続される。ところが、かかる接続工程
で、端子基板3に対するICチップ12の位置決めが不
適当な場合には、導通が不適切となる場合がある。例え
ば、フリップチップ方式で、チップ端子13とライン1
5の接続部が所定位置からずれてしまった場合がこれに
該当する。また、ワイヤボンディング方式やテープオー
トメーテッドボンディング方式でも、ワイヤ16やテー
プの金属部分で、適切にチップ端子13とライン15と
を適切に導通できない場合がある。
【0027】製造直後の導通試験でに導通不良と認定さ
れたICカードは、その場で排除され、使用されること
はないが、導通が不適切でもしばらくの間は使用が可能
なICカードがありうる。一般に、これらの接続工程に
起因する不具合が発生する場合でも、ICチップ12の
左右の辺側で同時にチップ端子13とライン15の導通
が不適切となることは少なく、左右の一方の辺側で導通
が不適切となり他方では導通が適切に行われることが多
い。従って、同一機能の二つの上記チップ端子13が、
上記ICチップ12の左右の辺側にそれぞれ配置されて
いると、導通不良が発生しても、多くの場合は、導通不
良の発生した方と反対の側端面側ではチップ端子13と
ライン15の導通は確保されている。このため、上記の
ように、表面端子4と導電区域8とを新たに導通すれ
ば、表面端子4から同一機能のチップ端子13に至る接
続関係が回復されることが多いと考えられる。
【0028】(3) 変更例 上記の実施形態においては、図3に示すように、同一の
表面端子4の区域内における二つのスルーホール5の一
方の周囲に円環状の周溝6を形成し、他方の周囲にC字
形の周溝7を形成しているが、両方のスルーホール5の
周囲にC字形の周溝を形成し、両方のスルーホール5の
内周面と表面端子4との導通を確保しておくことも可能
である。ただし、この場合には、同一の表面端子4の区
域内に穿設されたスルーホール5から対応するチップ端
子13に至る導通経路の両方が遮断されるまで、導通遮
断の発生を知ることはほとんど不可能である。従って、
定期的または不定期的に、各スルーホール5の内周面と
対応するチップ端子13との導通を試験するのが好適で
ある。この点では、上記の実施形態のように、あらかじ
め一方のスルーホール5のみを表面端子4に接続してお
く方が、直ちに導通経路の遮断を知ることができて有利
である。
【0029】また、スルーホール5と表面端子4との間
に導電区域8,9を設けずに、スルーホール5の内周面
の金属薄膜層と表面端子4とを直接接続するようにして
もよい。なお、上記の実施形態においては、スルーホー
ル5を表面端子4の区域内に穿設しているが、これに限
ることなく、スルーホール5を表面端子4の区域外に穿
設してもよい。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
チップ端子から表面端子に至る導通経路の導通が遮断さ
れてもICチップの記録情報の読み取りや、ICチップ
の検査を容易に行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係るICモジュールを
備えたICカードを示す平面図である。
【図2】 上記ICモジュールを示す平面図である。
【図3】 上記ICモジュールの一つの表面端子4を拡
大して示す平面図である。
【図4】 上記ICモジュールを示す裏面図である。
【図5】 上記ICモジュールの変更例を示す裏面図で
ある。
【符号の説明】
1…カード基体、2…ICモジュール、3…端子基板、
4…表面端子、5…スルーホール、6,7…周溝、8,9
…導電区域、10…架橋部、12…ICチップ、13
(13a〜13h)…チップ端子、14…配線パター
ン、15(15a〜15h)…ライン(導通ライン)、
16…ワイヤ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−341897(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06K 19/07 - 19/077 H01L 21/60 H05K 3/00 - 3/42

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、 上記基板の表面に配設された表面端子と、 上記基板の裏面側に配置され、同一機能のチップ端子を
    複数有するICチップと、 上記基板の裏面に配設され、上記各チップ端子に個別に
    接続された複数の導通ラインと、 上記表面端子に対して上記複数の導通ラインを導通させ
    るため上記基板に穿設された複数のスルーホールとを備
    え、同一機能の複数の上記チップ端子に各々接続される上記
    複数のスルーホールのうちの少なくとも一つが上記表面
    端子に対して導通されることによって同一機能の上記チ
    ップ端子のいずれかと上記表面端子とが電気的に接続さ
    れる一方、その他のスルーホールは上記基板の表面上で
    一定距離を隔てて絶縁されている ことを特徴とするIC
    モジュール。
  2. 【請求項2】 上記ICチップは平面形状が矩形であ
    り、上記同一機能のチップ端子は、互いに対向する辺側
    に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のI
    Cモジュール。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のICモジュー
    ルが、上記表面を露出した状態で埋設されていることを
    特徴とするICカード。
JP27015796A 1996-10-11 1996-10-11 Icモジュールおよびicカード Expired - Fee Related JP3252722B2 (ja)

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