JP3252491B2 - ビナフトール誘導体およびその製造法 - Google Patents

ビナフトール誘導体およびその製造法

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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なビナフトール誘
導体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、不斉合成反応の分野においてビナ
フトールを原料として数多くの工業的にも有用な不斉合
成触媒が開発されている。しかしながら、これらのほと
んどは入手容易な1,1'−ビ−2−ナフトールを原料とし
たものである。
【0003】一方、ビナフトールのナフチル環上に置換
基を有するビナフトール誘導体としては、例えば、J. O
rg. Chem., 46, 4988(1981) に記載の6,6',7,7' −テト
ラメチル−1,1'−ビ−2−ナフトール、7,7'−ジアルコ
キシ−1,1'−ビ−2−ナフトール、6,6'−ジブロモ−1,
1'−ビ−2−ナフトール、5,5'−ジブロモ−6,6',7,7'
−テトラメチル−1,1'−ビ−2−ナフトールあるいはJ.
Chem. Soc., Chem. Commun., 1065(1985)に記載の4,4'
−ビ−3−フェナンスロール等が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
様に今までに開発されてきたビナフトール誘導体は、ま
だ数も少なく、より有用な不斉合成触媒の開発の観点か
ら、その原料となる新たなビナフトール誘導体の開発が
望まれているのが現状である。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、式
(I) で示されるビナフトール誘導体およびその製造法、さら
には式(II) または式(III) で示される光学活性なビナフトール誘導体およびその製
造法を提供するものである。
【0006】本発明の前記式(I)で示されるビナフト
ール誘導体は、7−メチル−2−ナフトールを2価銅塩
およびアミン類の存在下に酸化的にカップリングするこ
とにより製造することができる。
【0007】本発明で原料として用いられる7−メチル
−2−ナフトールは、例えば、J. Am. Chem. Soc., 94,
263(1972)に記載の方法に準じて2−メチルナフタレン
より容易に製造することができる。
【0008】2価銅塩として具体的には、硝酸銅(I
I)、硫酸銅(II)、塩化銅(II)、臭化銅(I
I)等があげられるが、これらの中でも硝酸銅(II)
が特に好ましく用いられる。これらの2価銅塩の使用量
は、原料の7−メチル−2−ナフトールに対して1当量
以上、上限については特に制限されないが、通常、1〜
5当量の範囲で使用される。
【0009】アミン類として具体的には、α−フェネチ
ルアミン、1,2−ジフェニルエチルアミン、1−フェ
ニル−2−p−トリルエチルアミン等のフェネチルアミ
ン類があげられる。これらのアミン類の使用量は、原料
の7−メチル−2−ナフトールに対して1当量以上、上
限については特に制限されないが、通常、1〜20当量
の範囲で使用される。
【0010】反応は、通常、有機溶媒中で行われ、用い
る溶媒としては、反応に影響を与えない溶媒であれば特
に制限されないが、通常、メタノール、エタノール、2
−プロパノール等のアルコール類が好ましく使用され
る。これらの溶媒の使用量は、特に制限されない。
【0011】反応温度は、低すぎると反応に長時間を要
し、また、高すぎると副反応により目的物の収率が低下
するので、通常、−50〜100℃、好ましくは−20
〜80℃の範囲である。
【0012】反応時間は、反応温度および用いるアミン
類の種類により影響を受けるが、特には制限されず、原
料の7−メチル−2−ナフトールの消失をもって反応終
了とすればよい。
【0013】反応終了後、通常の後処理操作、例えば、
抽出、分液、濃縮等の操作を行うことにより、目的の前
記式(I)で示されるビナフトール誘導体を得ることが
できる。このものは、必要に応じカラムクロマトグラフ
ィー、再結晶等により精製することができる。
【0014】また、前記式(II)または式(III)
で示される光学活性なビナフトール誘導体は、上で得た
前記式(I)で示されるビナフトール誘導体を光学活性
カラムを用いた高速液体クロマトグラフィーにより、そ
れぞれの光学異性体に分離することにより容易に得るこ
とができる。
【0015】
【発明の効果】本発明により、ナフチル環上に置換基を
有する新規なビナフトール誘導体が容易に得ることがで
きる。また、本発明のビナフトール誘導体および光学活
性なビナフトール誘導体は、新規な不斉合成触媒の原料
として有用である。
【0016】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。 実施例1 撹拌装置、温度計、滴下ロートおよびコンデンサーを装
着した4つ口フラスコに室温で硝酸銅(II)三水和物
48.3g(0.2モル)およびメタノール500ml
を仕込み、この混合物に1,2−ジフェニルエチルアミ
ン118.4g(0.6モル)を加えた。均一溶液にな
ったことを確認後、10℃まで冷却し、10〜15℃で
7−メチル−2−ナフトール15.8g(0.1モル)
とメタノール150mlの混合物を滴下し、滴下終了
後、同温で12時間撹拌した。反応終了後、反応混合物
を1M塩酸水1L中に注ぎ入れ、トルエン500mlで
抽出した。得られた有機層を水、飽和食塩水の順で洗浄
した後、減圧濃縮して、粘凋な褐色油状物15.5gを
得た。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(溶出液:トルエン−酢酸エチル)に供し、7,7’−
ジメチル−1,1−ビ−2−ナフトール13.0gを白
色固体として得た。融点: 84〜85℃1 H−NMR(CDCl3) : δ=7.9-7.5(m, 4H), 7.4-6.
8(m, 6H), 4.99(s, 2H),2.25(s, 6H)
【0017】実施例2 撹拌装置、温度計、滴下ロートおよびコンデンサーを装
着した4つ口フラスコに室温で硝酸銅(II)三水和物
48.3g(0.2モル)およびメタノール500ml
を仕込み、さらに1−フェニル−2−p−トリルエチル
アミン126.8g(0.6モル)を加えた。この混合
物に室温で7−メチル−2−ナフトール15.8g
(0.1モル)とメタノール150mlの混合物を滴下
し、滴下終了後、同温で8時間撹拌した。反応終了後、
反応混合物を1M塩酸水1L中に注ぎ入れ、トルエン5
00mlで抽出した。得られた有機層を水、飽和食塩水
の順で洗浄した後、減圧濃縮して、粘凋な褐色油状物1
5.7gを得た。このものをシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(溶出液:トルエン−酢酸エチル)に供し、
7,7’−ジメチル−1,1−ビ−2−ナフトール1
1.5gを白色固体として得た。
【0018】実施例3 実施例1で得た7,7’−ジメチル−1,1−ビ−2−
ナフトール1.0gを光学活性カラム(SUMICHIRAL OA
、移動相:n−ヘキサン/2−プロパノール)により
光学異性体を分離し、(+)−7,7’−ジメチル−
1,1−ビ−2−ナフトール0.49gおよび(−)−
7,7’−ジメチル−1,1−ビ−2−ナフトール0.
49gを得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07C 37/11 C07C 37/11 37/82 37/82 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (56)参考文献 特開 昭60−181044(JP,A) J.Am.Chem.Soc., 1981,No.103,P3964−3966 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 39/14 C07C 37/11 C07C 37/82 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I) で示されるビナフトール誘導体。
  2. 【請求項2】式(II) または式(III) で示される光学活性なビナフトール誘導体。
  3. 【請求項3】7−メチル−2−ナフトールを2価銅塩お
    よびアミン類の存在下に酸化的にカップリングすること
    を特徴とする前記式(I)で示されるビナフトール誘導
    体の製造法。
  4. 【請求項4】前記式(I)で示されるビナフトール誘導
    体を光学活性カラムを用いた高速液体クロマトグラフィ
    ーにより光学分割することを特徴とする前記式(II)
    または前記式(III)で示される光学活性なビナフト
    ール誘導体の製造法。
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