JP3250783B2 - 高所作業装置の可動式工具ケース - Google Patents

高所作業装置の可動式工具ケース

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JP3250783B2 JP34248295A JP34248295A JP3250783B2 JP 3250783 B2 JP3250783 B2 JP 3250783B2 JP 34248295 A JP34248295 A JP 34248295A JP 34248295 A JP34248295 A JP 34248295A JP 3250783 B2 JP3250783 B2 JP 3250783B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば高所作業車の車
体上に配設された高所作業装置のブームの先端部に位置
する作業台に取り付けられる工具ケースに関するもので
あり、詳しくは作業能率を向上させるために作業台に装
備される工具ケースの取付装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、高所作業車等で作業する場合に使
用される、例えばホットスティックのような工具は作業
台の脇に吊り下げられたポリケースのような器に収納
し、使用時にそのケースから取り出して使用するのが一
般的であった。これによって作業者は工具の不使用時に
は工具をケースに収納して作業を行うことができ、両手
を自由に使うことができたため、作業効率の向上を図る
ことができた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、作業台
において作業者が使用する工具はホットスティックのよ
うな長尺状のものが多く、従ってこれらを収納する器も
必然的に長尺状になり、従来のような作業台の脇に吊り
下げるタイプの工具ケースでは、作業のために作業台を
活線に接近させなければならない場合などケースの下端
が活線に触れやすく邪魔となっていた。特に、活線にい
わゆるポリ管を取り付ける作業をする場合には、ポリ管
用の収納ケース等も作業台近くに配備しなければなら
ず、またこれも長尺状であるため作業台の周囲は極めて
混雑した状態となり、ますます作業台の活線への接近を
阻む結果となっていて作業性を悪くしていた。
【0004】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、工具ケースを作業台から遠ざけたり近づけ
たりすることができるよう可動式にし、なおかつ作業台
において駆動操作ができるようにして、活線に接近して
作業を行う場合において工具ケースが邪魔になるときに
は工具ケースを作業台から遠ざけ、必要なときに作業台
に近づけることができるような高所作業装置の工具ケー
スの取付装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明はブームの先端に常に鉛直方向に向くように
支持されて配設されたアームポストを有する高所作業装
置において実施される。このアームポストには、作業台
と工具用アームが、そのアームポストを中心としてそれ
ぞれ独自に水平回転自在に取り付けられ、さらに工具用
アームの先端には工具ケースが取り付けられている。そ
して、作業台上に操作部を有し、工具用アームをアーム
ポストを中心として水平回転させる工具用アームの回転
駆動手段を配備して構成されている。
【0006】また、前述の工具用アームの回転駆動手段
は、その一実施形態として作業台に取り付けられて手動
若しくは電動で駆動される駆動回転部材と、工具用アー
ムに固着された従動回転部材と、この駆動回転部材と従
動回転部材とに掛け渡された巻掛け部材とを有し、従動
回転部材が固着される工具用アームがアームポストに、
そのアームポストを中心にして水平回転自在に取り付け
られて構成されている。
【0007】
【作用】このように構成された高所作業装置の可動式工
具ケースの作用について説明する。まず、作業者が作業
台に乗って作業位置まで行き、作業を開始するため工具
を必要とするときには、作業台上に配設された駆動回転
部材を手動若しくは電動で駆動する。すると、この駆動
回転部材と従動回転部材とに掛け渡された巻掛け部材に
よって駆動力が従動回転部材に伝達される。従動回転部
材が固着された工具用アームはアームポストに水平回転
自在に取り付けられており、工具用アームがその駆動力
によって回転する。このため、工具用アームの先端に取
り付けられた工具ケースがアームポストを中心に水平回
転移動して作業台に近づく。作業者はこうして工具を手
にすることができる。
【0008】活線等に近づいて作業するためこの工具ケ
ースが活線への接近の邪魔になるときには、回転駆動部
材を前述の駆動方向とは反対の方向に駆動すると、この
駆動回転部材と従動回転部材とに掛け渡された巻掛け部
材によって同じく駆動力が従動回転部材に伝達され、工
具用アームを前述とは反対の方向に回転させる。このた
め、工具用アームの先端に取り付けられた工具ケースが
アームポストを中心に水平回転移動して作業台から遠ざ
かる。このため、工具ケースが活線への接近の邪魔にな
ることなく作業台を活線に接近させることができる。
【0009】なお、工具用アームの回転駆動手段の説明
は本発明に係る一実施の形態によって説明してものであ
って、これに限られるものではない。また、駆動力も手
動によると電動によるとを問うものではない。
【0010】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例について図面
を参照しながら説明する。図2は本発明に係る高所作業
装置の可動式工具ケースを備えた高所作業車の一例を示
している。この高所作業車10はトラックの車体11を
ベースとしており、車体11の前方部運転席後には旋回
台12が取り付けられている。旋回台12の上部には伸
縮作動自在に構成されたブーム13の基端部が起伏作動
自在に枢支されている。ブーム13は基端ブーム13
a、中間ブーム13b、先端ブーム13cの複数のブー
ム部材からなり、テレスコープ状に伸縮作動自在に構成
されている。
【0011】ブーム13の起伏、伸縮作動はそれぞれ旋
回台12と基端ブーム13aとの間に取り付けられた油
圧起伏シリンダ17、基端ブーム13aに内蔵された油
圧伸縮シリンダ19の作動により行われる。さらに、ブ
ームの先端には垂直ポスト14が備えられており、この
垂直ポスト14は、ブーム13の起伏角に応じて伸縮作
動を行うレベリングシリンダ18によって常時垂直に維
持されている。垂直ポスト14には、この垂直ポスト1
4に対して水平旋回が自在な旋回アーム15が配設さ
れ、この旋回アーム15の先端部にはさらに水平旋回が
自在に作業台16がブラケット20を介して配設されて
いる。
【0012】この作業台16と垂直ポスト14等を上方
からみた図を図1に示して、本発明に係る高所作業装置
の可動式工具ケースの一実施例について説明する。垂直
ポスト14の上部にはさらに旋回アーム15とは独立し
て、この垂直ポスト14に対して水平旋回が自在な工具
用アーム21が配設され、この工具用アーム21の先端
部に工具ケース22が上部を開口して取り付けられてい
る。また、工具用アームの垂直ポスト14側上端面には
この工具用アーム21に固着して従動スプロケット23
が配設されている。
【0013】一方、前述の作業台16のブラケット20
の上端面にも駆動スプロケット24が配設され、この駆
動スプロケット24はハンドル25によって回転駆動可
能である。駆動スプロケット24と従動スプロケット2
3の間にはチェーン26が巻き掛けられ、ハンドル25
を手動により矢印A方向に回転操作させると、駆動力が
従動スプロケット23に伝達され従動スプロケット23
が矢印B方向に回転させられる。
【0014】従動スプロケット23は工具用アーム21
に固着されており、この工具用アーム21は垂直ポスト
14に回転可能に枢支されている。従って、従動スプロ
ケット23が矢印B方向に回転させられると工具用アー
ム21が矢印C方向に回転し、工具ケース22を作業台
16に接近させる。作業台16に乗った作業者は接近し
た工具ケース22から容易に工具を選択して使用するこ
とができる。
【0015】ところで、駆動スプロケット24には同軸
上に係止用円盤27が固着されており、ハンドル25の
操作によって駆動スプロケット24が回転すると、それ
に伴って係止用円盤27も回転する。この係止用円盤2
7には駆動スプロケット24の中心軸を中心として所定
径の円周上に複数の挿通孔28が設けられている。ま
た、駆動スプロケット24の中心軸を中心として作業台
16のブラケット20の上端面にも前記の所定径の円周
上に一又は複数の受容孔が設けられている。そして、駆
動スプロケット24を回転させることによって挿通孔2
8がブラケット20の受容孔と対向する位置に来たと
き、係止用円盤27の上面より挿通孔28を貫通して受
容孔まで図示しないロックピンを挿入することによって
ハンドル操作をロックすることができる。即ち、作業台
16に接近した工具ケース22が作業台16の移動によ
って勝手に揺動しないように、その位置で固定すること
ができる。
【0016】作業台16を活線に接近させて作業を行お
うとするとき、長尺状の工具ケース22が邪魔になって
作業台16の活線への接近を妨げる場合があるが、この
ような場合には上記のロックピンを外してハンドル25
を矢印Aに方向とは反対の方向に回転操作させることに
よって工具アーム21を矢印Cと反対の方向に回転さ
せ、工具ケース22を作業台16から遠ざけることがで
きる。こうすることによって作業台16の活線への接近
を容易にすることができ、目的を達成できる。なお、通
常不使用時には工具ケース22を工具アーム21から外
し、工具アーム21を作業台16のブラケット20に接
触する位置まで移動させておけば、ブーム13の格納時
においてこの工具アーム21が邪魔になることもない。
【0017】以上、高所作業装置の可動式工具ケースの
実施例においては、ハンドル操作による手動式の構成例
を示したが、本発明は手動式に限るものではなく、ハン
ドル25の代わりに操作レバーを用いた電動モータによ
る正逆回転駆動の方法も考えられる。また、駆動力の伝
達に関して、スプロケット23、24とチェーン26を
用いた方法を示したがプーリを用いてベルトとの摩擦力
を利用してもよいし、さらにギヤーの組み合わせを用い
てもよい。
【0018】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明では工具
ケースを作業台から遠ざけたり近づけたりすることがで
きるよう可動式にし、なおかつ作業台において駆動操作
ができるようにしたことから、活線に接近して作業を行
う場合には工具ケースを作業台から遠ざけることができ
る。従って、長尺状の工具ケースが邪魔になることなく
活線へのアプローチが極めて容易になり、従来の方法に
比べて作業位置への接近が容易に、なおかつ最も近くに
まで接近できるようになり作業能率の向上を図ることが
できる。なお、工具が必要となるときには作業台上の操
作によって工具ケースを作業台に近づけることができ、
作業性を損なうこともない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る可動式工具ケースの一実施例を示
す上面図である。
【図2】本発明に係る高所作業装置の可動式工具ケース
を備えた高所作業車の一例を示す側面図である。
【符号の説明】
10 高所作業車 13 ブーム 15 旋回アーム 20 作業台ブラケット 21 工具用アーム 22 工具ケース 23、24 スプロケット 25 ハンドル 26 チェーン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平4−112895(JP,U) 実開 平3−100288(JP,U) 実開 平5−56893(JP,U) 実開 平6−76287(JP,U) 実開 昭61−59298(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B66F 9/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高所作業装置のブームの先端に鉛直状態に
    配設されたアームポストと、 このアームポストに前記アームポストを中心として水平
    回転自在に取り付けられた工具用アームと、 この工具用アームの先端に取り付けられた工具ケース
    と、 前記アームポストに前記アームポストを中心として水平
    回転自在に取り付けられた作業台と、 この作業台に操作部を有し、前記工具用アームを前記ア
    ームポストを中心として回転させる工具用アーム回転駆
    動手段とからなる高所作業装置の可動式工具ケース。
  2. 【請求項2】前記作業台に設けられた駆動回転部材と前
    記アームポストを中心として前記アームポストに水平回
    転自在に取り付けられた前記工具用アームに固着された
    従動回転部材と、 前記駆動回転部材と前記従動回転部材とに掛け渡された
    巻掛け部材とからなり、 前記駆動回転部材に掛け渡さ
    れた前記巻掛け部材によって前記駆動回転部材の駆動力
    を従動回転部材に伝達することにより前記従動回転部材
    が固着された前記工具用アームを前記アームポストを中
    心に水平回転させるように構成した前記工具用アームの
    回転駆動手段を有する請求項1に記載の高所作業装置の
    可動式工具ケース。
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US10589972B2 (en) * 2017-01-09 2020-03-17 Altec Industries, Inc. Horizontally articulating platform arm assembly
KR102700728B1 (ko) * 2022-04-08 2024-08-30 주식회사 동해기계항공 버켓 수동 제어 수단이 구비된 절연 고소 작업차

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