JP3250108B2 - 化粧料 - Google Patents
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Description
テロン−5α−レダクターゼ活性阻害効果,紫外線吸収
効果および/または抗菌性にすぐれた化粧料に関するも
のである。
は、ヒトの肌・髪・爪等々に積極的な効能を発揮するも
のと、化粧料自体の品質の安定を図るためのものとがあ
る。しかし、各種効能を保証する有効成分および製品の
品質の安定を図るための有効成分はいずれもその安全性
が要求される。従来、化粧料に利用されている有効成分
のなかで、ヒトに対して積極的に作用効果のある有効成
分としてテストステロン−5−αレダクターゼ活性抑制
剤や紫外線吸収剤などが例示できる。このテストステロ
ン−5α−レダクターゼ活性抑制剤は一般に皮脂分泌の
増大を抑止しニキビの発生または肌の角化異常による肌
荒れを防止し、さらには頭髪関係においては頭皮のフケ
の防止や脱毛防止,育毛・養毛に効果があるとされてい
る。従来、化粧料に利用されているテストステロン−5
α−レダクターゼ活性抑制剤にはパルミトレイン酸,ベ
ルベノン等があるが、これら従来のテストステロン−5
α−レダクターゼ活性抑制剤には、その活性が高くてし
かも安全性の高い物質が数少ない等の問題があった。ま
た、化粧料に利用されている従来の紫外線吸収剤にはγ
−オリザノール,2−ヒドロキシ−メトキシ−ベンゾフ
ェノン,サルチル酸ホモメチル,オキシベンゾン等々が
あるが、これら従来の市販品は合成品が多く生体的にな
じみがうすいため皮膚刺激の面などの点においてトラブ
ルを生ずるという問題があった。一方、化粧料の品質安
定を図るための有効成分として、製品の酸化防止を目的
とする抗酸化剤や抗菌剤等々がある。ところで、従来の
抗酸化剤にはBHA,BHTなどの合成品が化粧料に利
用されているが、安全性の点において使用が制限される
という問題があり、またα−トコフェロールは高価であ
るという問題があった。さらにまた、従来の化粧料に利
用されている抗菌剤には各種パラベン(パラオキシ安息
香酸と各種アルコールとのエステル)があるが、この各
種パラベンも合成品であり皮膚刺激性等々その安全性の
面で問題があった。前述のように、従来のテストステロ
ン−5α−レダクターゼ活性抑制剤,抗酸化剤,紫外線
吸収剤および抗菌剤には、いずれも特に安全性の面で問
題を含むものであり、近年では安全性を確保する立場よ
り天然物から得られる各種有効物質の検索・構造決定・
生理活性の確認等々がなされている。
点を解決するために鋭意検索・研究の結果、ある種の担
子菌の子実体から抽出・単離され、その構造決定に成功
した化合物およびその誘導体にすぐれたテストステロン
−5α−レダクターゼ活性阻害効果、抗酸化効果、紫外
線吸収効果および/または抗菌効果があることを発見し
たことに基づき完成された。このようにして、この発明
は、前記テストステロン−5α−レダクターゼ阻害効果
・抗酸化効果・紫外線吸収効果および/または抗菌効果
に加えて、安全性の高い化粧料を提供することを目的と
する。
達成するために、つぎの化1および化2で示されるジテ
ルペノイド類およびその誘導体類から選択された少なく
とも1種類以上の化合物を含有することを特徴とする化
粧料。
〜R8 の各置換基について詳述する。即ち、R1 は−C
HO,−CH2 OH,−CH2 O−アシル基からなる群
から選択される。なお、ここにいう「−アシル基」と
は、脂肪族アシル基(炭素数1〜32)および芳香族ア
シル基からなる群より選択されるアシル基を示す。本明
細書において、「−アシル基」については、以下同様で
ある。R2 は、=Oの単独、又はα結合の−H〔以下
「−H(α)」と記す.以下同様.〕と、β結合の−O
H〔以下「−OH(β)」と記す.以下同様.〕,−O
−アシル基(β)からなる群から選択されるものとの組
合せである。なお、ここにいうα結合およびβ結合は互
いに相対するものであって、脂環式化合物の縮合環系に
おける立体配置を示す記号を意味し、炭素骨格を紙面に
置いた場合、紙面の背後に出る置換基の配置を「α」、
これに対して紙面の上に出る置換基の配合を「β」と
し、化1および化2の各構造式ではそれぞれ必要に応じ
て前記α配置を点線で示し、前記β配置を太い実線で示
すこととした。R3 は、−H,−OH,−O−アシル基
からなる群より選択される。R4 は、−CHO,−CH
2 OH,−CH2 O−アシル基からなる群より選択され
る。R5 は、−H(β),−OH(αまたはβ),−O
COC6 H5 (β)からなる群より選択される。R
6 は、=Oの単独、または−H(α)と、−OH
(β),−O−アシル基(β)からなる群より選択され
るものとの組合せである。R7 は、−H(β)または−
OH(β)である。R8 は−H,−OH,−O−アシル
基からなる群より選択されることをそれぞれ示す。な
お、前記化1および化2の脂環式化合物の縮合環系にお
ける炭素骨格であって2つの結合手を有する炭素におけ
る置換基(R2 , R5 , R6 )において、1の結合手の
みを特定した場合は、他の結合手には対応する結合(α
結合またはβ結合)の−Hが結合していることを示すこ
とはいうまでもない。また、前記化1および化2の脂環
式化合物の縮合環系を形成する炭素骨格に結合している
1つまたは2つの水素原子(−H)はその表記法則に従
い各−Hの記載を省略する。
ルペノイド類およびその誘導体)は、イボタケ科担子菌
サルコドン・スカブロサス(Sarcodon sca
brosus)の子実体から有機溶剤で抽出されたのち
各種クロマトグラフ法により単離・精製された抽出物自
体およびこの単離精製された抽出物から常法によりアセ
チル化、ベンゾイル化、還元等により各種反応生成物を
得て、必要に応じて各種クロマト法により単離・精製さ
れたもので、その化学構造は高分解能マススペクトル
(HRMS)、紫外線吸収スペクトル、赤外線吸収スペ
クトル、 1H−NMRスペクトル、13C−NMRスペク
トルにより決定される。そして、この発明にかかる有効
成分(ジテルペノイド類およびその誘導体類)は、その
作用効果として「テストステロン−5α−レダクターゼ
活性阻害作用」,「抗酸化作用」,「紫外線吸収作
用」,「抗菌作用」のうち1以上の作用効果を有してい
ることが判明した。そして、この発明にかかる有効成分
は、皮膚刺激性においても極めて少ないものであった。
に限定されない。つまり、この発明の有効成分が有する
作用効果に応じて各作用効果を利用できるすべての化粧
料に適用できる。たとえば、この発明にかかる有効成分
の1種類または2種類以上を各種化粧料基剤等に配合し
て、クリーム,乳液,化粧水,パック剤,洗顔料などの
各種基礎化粧料、ファンデーション,ほほ紅,口紅,白
粉などの各種メーキャップ料、整髪料,養毛剤,シャン
プー,リンスなどの各種頭髪用化粧料、石鹸、美爪料、
香水、オーデコロン等々、その他の化粧料に対して広範
囲に適用できる。また、前記各種化粧料の実施態様は、
溶液,エマルジョン,軟膏,オイル,ワックス,ゾル,
ゲル,粉末(パウダー),スプレー(エアゾール)など
の各種態様で適用できる。さらにまた、この発明にかか
る有効成分のうち抗酸化効果および/または抗菌効果を
有するものは、化粧料に限らず各種医薬品・各種薬剤,
化学品・肥料等々各種関連技術分野において適用でき
る。加えて、この発明にかかる有効成分は、いずれも皮
膚に対する毒性および刺激性が少なく、熱,光に対する
安定性が高く,しかも各種化粧料基剤および化粧料添加
物に対する安定性も高いという卓越した特性を有してい
る。
ノイド類およびその誘導体類)の各種化粧料に対する配
合量(含有量)は、前記有効成分の種類および/または
その組合せ並びにその化粧料の種類および化粧料の実施
態様,化粧料の使用形態・使用回数等々に応じて変動さ
せることができるので、特に限定されない。原則的に
は、有効量存在すればよいことになるが、一般的には化
粧料組成物中0.0001〜95重量%、好ましくは
0.1〜10重量%が利用できる。さらにまた、この発
明にかかる有効成分(ジテルペノイド類およびその誘導
体類)は1種類でも作用効果を発揮することができる
が、2種類以上の有効成分を適宜組み合わせて利用する
ことより、優れた相乗効果を奏することができる。もと
より、この発明にかかる有効成分(ジテルペノイド類お
よびその誘導体類)は、公知の「テストステロン−5α
−レダクターゼ」,「抗酸化剤」,「紫外線吸収剤」お
よび/または「抗菌剤」と併用するにより優れた相乗効
果を奏することもできる。
する特性に基づき「テストステロン−5α−レダクター
ゼ活性阻害作用」,「抗酸化作用」,「紫外線吸収作
用」および「抗菌作用」のうちの少なくとも1種以上の
作用効果を発揮することができる。
るが、この発明はこれらの実施例により制限されるもの
ではない。まず、表1に示すようなこの発明にかかる有
効成分つまりジテルペノイド類およびその誘導体(No.
1〜No. 18)の調製例をそれぞれ例示する。次いで、
この発明にかかる前記有効成分の作用効果の確認試験結
果について述べ、さらにこの発明にかかる化粧料の処方
例に言及する。
ペノイド類およびその誘導体)の調製 イボタケ科の担子菌 サルコドン スカブロサス(Sa
rcodon scabrosus)の子実体を塩化メ
チレンにより抽出して得られたシラップを常法により処
理し、中性部,酸性部,塩基性部の画分を得た。前記中
性部をアルミナおよびシリカゲルを用いてクロマトグラ
フィを繰り返し行い、表1に示すNo. 1〜No. 8のジテ
ルペノイド類を得た。なお、この発明にかかる有効成分
No. 1〜No. 8は高分解能マススペクトル(HRM
S),紫外線吸収スペクトル,赤外線吸収スペクトル,
1H−NMRおよび13C−NMRの分析結果よりそれぞ
れの構造を決定した。この発明にかかる有効成分(No.
1)および有効成分(No. 5)の構造決定の分析データ
を例示すると、次のとおりである。 有効成分(No. 1)の構造決定のための分析データ
ー。HRMSによる分子量の実験値が316.2073であり、
これにより分子式C20H28O3 (分子量の計算値=316.
2037)と決定される。紫外線吸収スペクトルの極大吸収
波長が 338nmであり、この 338nmにおける分子吸光係数
ε=46000 である。赤外線吸収スペクトルは、3400(単
位はcm-1.以下同様.),2950〜2850,2700, 1670, 162
0, 1580, 1440, 1420, 1380, 1170, 1040 にそれぞれ
ピークを認める。1 H−NMR〔δH (CDCl3 ) 250 MHz 〕の分析
データは次のとおり。9.45 (1H, s), 6.83 (1H, dd,
J=8.2, 2.3Hz ), 6.19 (1H, d, J=8.2Hz ),3.73 (1
H, d, J=5.8Hz ),3.58 (2H, d, J=7.2Hz ), 3.15
(1H, dd, J=18.2, 5.8Hz ), 2.95 (1H, sextet, J=
7.2Hz ), 2.53 (1H, d, J=18.4Hz ),2.52 (1H, m ),
2.41 (2H, m ), 1.72 (4H, m ), 1.35 (1H, dt, J=
13.9,3.3Hz ), 1.03 (3H, s ), 0.96 (3H, s ),
0.95 (3H, d, J=7.2Hz )13 C−NMR〔δC (CDCl3 ) 62.5 MHz 〕の分析
データは次のとおり。194.3, 154.2, 146.5, 144.5,
141.1, 138.1, 119.8, 74.0, 66.4,49.6, 48.3,
38.3, 36.4, 35.2, 33.6, 29.4, 29.3, 26.5,
24.3,15.9, 赤外線吸収スペクトルの1580cm-1のピーク、紫外線吸収
スペクトルの 338nmの極大吸収、 1H−NMRの9.45,
6.83, 6.19のデータより環状ジエン結合を示唆する。ま
た、 1H−NMRの 3.58(H-19), 2.95(H-18), 0.95(H-
20) は2−メチルエタノールの存在を、さらにまた 3.7
3(H-14), 3.15(H-13a), 2.53(H-13b) は−CH2 −CH
(OH)−基の存在を示す。その他各種スペクトルの特
徴を判断して有効成分(No. 1)の化合物の構造を推定
した。 有効成分(No. 5)の構造決定のための分析データ
ー。HRMSによる分子量の実験値が316.2059であり、
これにより分子式C20H28O3 (分子量の計算値=316.
2037)と決定される。紫外線吸収スペクトルの極大吸収
波長が 220nmである。赤外線吸収スペクトルは、3400
(単位はcm-1.以下同様.),2900〜2850,2700, 1705,
1660, 1640, 1450, 1420, 1380, 1280, 1090, 1050
にそれぞれピークを認める。1 H−NMR〔δH (CDCl3 ) 250 MHz 〕の分析
データは次のとおり。9.31 (1H, s), 6.71 (1H, m
), 3.72 (1H, br.d, J=13.6Hz ), 3.45 (2H,d, J=
7.3Hz ),3.42 (1H, d, J=13.9Hz ), 3.34 (1H, d,
J=12.0Hz ),3.16 (1H, dd, J=13.4 and 6.4Hz ), 3.
02 (1H, sextet, J=7.3Hz ), 2.74 (1H, m ), 2.31
(3H, m ), 1.94 (1H, dt, J=13.3 and 5.3Hz ), 1.59
(4H,m ), 1.24 (1H, dt, J=13.2 and 3.9Hz ), 1.1
2 (3H, s ), 1.01 (3H, s ),0.96 (3H, d, J=7.3Hz )13 C−NMR〔δC (CDCl3 ) 62.5 MHz 〕の分析
データは次のとおり。210.6, 192.4, 153.5, 141.1,
135.9, 135.8, 65.8, 55.3, 49.8,39.5, 37.7,
35.5, 35.2, 34.1, 32.7, 32.1, 28.6, 24.8,
15.6,12.7, 赤外線吸収スペクトルの3400cm-1のピークは水酸基の存
在を、1705cm-1のピークは非共役ケトンを示し、赤外線
吸収スペクトルの2700cm-1, 1660cm-1, 1640cm-1および
紫外線吸収スペクトルの 220nmの吸収からα,β−不飽
和アルデヒドを示している。また、分子式から7個の不
飽和の存在が示唆される。13C−NMRスペクトルにお
いて、6個のsp2 シグナル(カルボニル 210.6 と192.
4 、C=C2重結合 153.5, 141.1, 135.9, 135.8
)は7個の不飽和のうち4個を説明している。そし
て、このことは、3つの環がくっついた形をしているこ
とを推測させる。 1H−NMRスペクトルの 3.45 はH-
19のメチレンプロトン, 3.02はH-18のメチンプロト
ン, 0.96 はH-20の2級メチル基の存在を示す。以上の
ことより有効成分(No. 5)の化合物の構造を推定し
た。なお、他の有効成分(No. 2〜No. 4、No. 6〜N
o. 18)の化合物の構造も同様にそれぞれ推定した。
なお、No. 3において、R3 は−OCOC17H31(−O
−オレオイル)または−OCOC17H29(−O−リノレ
イル)を示す。この発明にかかる有効成分(No. 9〜N
o. 18)は、前記有効成分(No. 1〜8)から公知の
方法によりアセチル化、ベンゾイル化、還元により得
た。即ち、 有効成分(No. 9)は、前記有効成分(No. 1)に無水
酢酸およびピリジンを添加し、生成したアセチル化物を
水/酢酸エチル混液で抽出して得た。〔水酸基のアセチ
ル化〕 有効成分(No. 10)は、前記有効成分(No. 1)をピ
リジンに溶解し、塩化ベンゾイル(C6 H5 COCl)を
反応させて反応生成物をエーテルで抽出し、シリカゲル
クロマトグラフィにより分離して得た。〔水酸基のベン
ゾイル化〕 有効成分(No. 11)は、前記有効成分(No. 1)をメ
タノール中,テトラヒドロホウ酸ナトリウム( Na[BH4]
)を添加し、反応生成物を得た。〔アルデヒド基の還
元〕 有効成分(No. 12)は、前記有効成分(No. 11)に
無水酢酸およびピリジンを1:3の比率で添加し、生成
したアセチル化物を水/酢酸エチル混液で抽出して得
た。〔水酸基のアセチル化〕 有効成分(No. 13)は、前記有効成分(No. 11)を
ピリジンに溶解し、塩化ベンゾイル(C6 H5 COCl)
を反応させて反応生成物をエーテル抽出し、シリカゲル
クロマトグラフィにより分離して得た。〔水酸基のベン
ゾイル化〕 有効成分(No. 14)は、前記有効成分(No. 7)をメ
タノール中で水酸化ナトリウムと反応させて生成した反
応生成物をエーテル抽出して得た。〔カルボニル基の還
元〕 有効成分(No. 15)は、前記有効成分(No. 5)をメ
タノール中,テトラヒドロホウ酸ナトリウム( Na[BH4]
)を添加し、反応生成物を得た。〔アルデヒド基および
カルボニル基の還元〕 有効成分(No. 16)は、前記有効成分(No. 5)をピ
リジンに溶解し、塩化ベンゾイル(C6 H5 COCl)を
反応させて反応生成物をエーテル抽出し、シリカゲルク
ロマトグラフィにより分離して得た。〔水酸基のベンゾ
イル化〕 有効成分(No. 17)は、前記有効成分(No. 15)を
ピリジンに溶解し、塩化ベンゾイル(C6 H5 COCl)
を反応させて反応生成物をエーテル抽出し、シリカゲル
クロマトグラフィにより分離して得た。〔水酸基のベン
ゾイル化〕 有効成分(No. 18)は、前記有効成分(No. 15)に
無水酢酸およびピリジンを添加し、生成したアセチル化
物を水/酢酸エチル混液で抽出して得た。〔水酸基のア
セチル化〕 以下、有効成分(No. 1〜No. 18)は、それぞれその
対応する番号に基づき単に「No. 1」、「No. 2」、・
・・・・「No. 18」と言う。
にかかる各種有効成分の構造を示す。
用効果の測定、つまり「テストステロン−5α−レダク
ターゼ活性阻害作用」、「抗酸化作用」、「抗菌作
用」、および「紫外線吸収作用」の測定・確認試験結果
について述べる。なお、各測定・確認試験結果における
各試薬・供試料の濃度は、いずれも重量%(wt%)を示
す。 (2)テストステロン−5α−レダクターゼ活性阻害作
用の測定試験。 <測定方法> テストステロン 0.6μMをプロピレ
ングリコール5滴に溶解する。これに0.2MのTri
s−HCl緩衝液(pH7.2)1mlおよびNADPH試
薬1mgを加える。一方、テストステロン−5α−レダク
ターゼとして、オリエンタル酵母工業株式会社製の「ラ
ット肝ホモジネートS−9」市販品原液0.2mlおよび
供試試料(実施例No. 1〜No. 18)の1.0%溶液
0.1mlを添加し、38℃で1時間インキュベートす
る。反応終了後、塩化メチレン2.5mlでテストステロ
ンとデヒドロテストステロンを抽出し、ガスクロマトグ
ラフィ(GC)およびガスマス(GC−MS)で測定す
る。なお測定条件は次のとおりである。 ・キャリヤーガス :He 0.5Kg/cm2 ・カラム :CBM 65, 0.2mmφ×
25m ・カラム温度 :100℃ 5分, 10℃/min
昇温300℃ ・注入温度 :300℃ ・インターフェース:300℃ ・イオン化温度 :250℃ ・イオン化電圧 :70eV なお、陽性対照として、ベルベノン1.0%溶液を使用
した。表2は、この発明にかかる実施例No. 1〜No. 1
8のテストステロン−5α−レダクターゼ活性阻害作用
の測定試験結果を示す。
ついての抗酸化作用の測定は、公知のロダン鉄法に基づ
き測定する。すなわち、標準的な被酸化試料としてリノ
ール酸を使用する。そして、チオシアン酸アンモニウム
試薬と,酸化されたリノール酸と,塩化第一鉄試薬とを
反応させて赤色を呈するロダン鉄を生成せしめ、500
nmにおける吸光度を測定することにより、このロダン
鉄の生成量を定量測定する。供試料の実施例(No. 1〜
No. 18)の濃度は0.05%を用い、ブランク(陰性
対照)には蒸留水を陽性対照にはα−トコフェロールの
0.05%溶液を使用した。表3は、実施例のNo. 1〜
No18の抗酸化作用の測定結果を示す。
メタノールに溶解し、紫外線分光光度計を用いて常法に
したがいその極大吸収波長を測定する。一方、前記メタ
ノール溶液の各供試料を幅1cmの石英セルにいれ、その
ときの吸光度を測定し、濃度の比例計算により1%のと
きの吸光度値(Ecm 1%)を求める。陽性対照としてはγ
−オリザノール,2−ヒドロオキシ−メトキシ−ベンゾ
フェノン,サリチル酸ホモメチルおよびオキシベンゾン
のいずれも10ppm溶液を使用した。表4は、紫外線
吸収作用の測定結果を示す。供試料No. 1、No. 2、N
o. 3、No. 4、No. 9、No. 10、No. 11、No. 1
2、No. 13には化粧料に十分利用できる紫外線吸収作
用が認められた。従来の紫外線吸収剤と比較してこの発
明にかかる前記各試料は天然物より抽出されたものであ
るので、皮膚刺激性・安全性の点で有利に活用できるも
のと考えられる。
菌からバシルス ズブチリス(Bacillus su
btilis)およびスタフィロコッカス オーレウス
(Staphylococcus aureus)を、
一方、グラム陰性菌からエセリシア コリィ(Eshe
richia coli)を選択して使用した。前記供
試菌株をSCD(Soybean−Casein Di
gest)寒天培地で37℃で24時間培養し、この1
白金耳をSCDブロス5ml中に接種し、よく分散した。
この分散液0.1mlを直径9cmのシャーレに分取し、S
CD寒天培地を15mlを加え、よく混釈した。そして、
このシャーレ内の寒天培地の上に各試料(No. 1〜No.
18)約35マイクロリットル(μl)を直径6mmのペ
ーパーディスクにを含浸させたものを置き、37℃で2
4時間培養し、透明なハローの直径を測定し、抗菌力を
測定した。表5は試料(No. 1〜No. 18)の抗菌作用
の測定結果を示す。なお、陽性対照として、化粧料の防
腐剤として常用されているパラオキシ安息香酸メチル
(陽性対照A)およびパラオキシ安息香酸エチル(陽性
対照B)を使用した。試料No. 7および試料No. 14が
グラム陽性菌に対して特に顕著な抗菌作用を示した。
めたものであり、この発明にかかる有効成分が化粧料の
有効成分として有益な作用効果を一つ以上有しているこ
とを証するものである。
を示すが、この発明はこの処方例(実施例)により制限
されないのは言うまでもない。なお、以下の処方例(実
施例)中の部は重量部を示す。 エモリエントクリーム (A)・ステアリン酸 2.0% ・ステアリルアルコール 7.0 ・セタノール 4.0 ・スクワラン 10.0 ・ポリオキシエチレンセチルエーテル(25E.O.) 3.0 ・親油性モノステアリン酸グリセリン 2.0 ・No. 14 1.0 ・No. 15 1.0 (B)・1,3-ブチレングリコール 7.0 ・精製水 63.0 (A)を加熱溶解し、80℃にする。(B)を混合加熱
し、80℃にする。(A)を(B)に加えて乳化し、撹
拌しながら冷却し、35℃で取り出して製品とする。
し、均一に分散させ、80℃に保つ。(A)を(B)に
加えて乳化し、撹拌しながら冷却し、35℃で取り出し
て製品とする。
サーに入れてよく混合撹拌し、均一にする。その後、容
器にプレスしてサンスクリーンパウダーとする。
し、80℃に保つ。(B)に(A)を加えて乳化し、撹
拌しながら冷却する。途中で(C)を加え、37℃で取
り出して製品とする。
し、80℃に保つ。(B)に(A)を加え乳化し、撹拌
しながら冷却し、(C)を加えて37℃で取り出し製品
とする。
される有効成分が有する「テストステロン−5α−レダ
クターゼ活性抑制作用」、「抗酸化作用」、「紫外線吸
収作用」および/または「抗菌作用」に基づき、卓越し
た前記作用効果を有する化粧料を提供することができ、
さらには前記有効物質は化粧料一般にきわめて広く応用
できるうえ、天然物から抽出したものに基づいた化合物
および/またはその誘導体を利用するので、皮膚等への
刺激性の少ない安全な化粧料の提供が期待でき、またこ
の発明に配合される有効成分は化粧料以外の医療品・化
学品等の技術分野にも広く応用できる途を拓くものであ
る等々、発明の目的を達成する優れた効果を奏する。
Claims (1)
- 【請求項1】 つぎの化1および化2で示されるジテル
ペノイド類およびその誘導体からなる化合物群より選択
された1以上の化合物を含有することを特徴とする化粧
料。 【化1】 【化2】 〔式中、R1は−CHO,−CH2OH,−CH2O−
アシル基からなる群から選択され、R2は=O若しくは
α結合の−H(以下「−H(α)」と記す.以下同様)
とβ結合の−OH(以下「−OH(β)」と記す.以下
同様),−O−アシル基(β)からなる群から選択さ
れ、R3は−H,−OH,−O−アシル基,からなる群
より選択され、R4は−CHO,−CH2OH,−CH
2−O−アシル基からなる群より選択され、R5は−H
(β),−OH,−OCOC6H5(β)からなる群よ
り選択され、R6は=O若しくは−H(α)と−OH
(β),−O−アシル基(β)からなる群より選択さ
れ、R7は−H(β)または−OH(β)、R8は−
H,−OH,−O−アシル基からなる群より選択される
ことをそれぞれ示す。 (ただし、R1が−CH
O,R2が−OH(β),R3が−OHである化合物、
R1が−CHO,R2が−OH(β),R3が−Hであ
る化合物、R 4 が−CHO,R 5 が−H(β),R 6 が
=O,R 7 が−H(β),R 8 が=OHである化合物、
およびR 4 が−CHO,R 5 が−H(β),R 6 が=
O,R 7 が−H(β),R 8 が=Hである化合物を除
く。) 〕
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07544792A JP3250108B2 (ja) | 1992-02-26 | 1992-02-26 | 化粧料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07544792A JP3250108B2 (ja) | 1992-02-26 | 1992-02-26 | 化粧料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05294811A JPH05294811A (ja) | 1993-11-09 |
JP3250108B2 true JP3250108B2 (ja) | 2002-01-28 |
Family
ID=13576526
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07544792A Expired - Lifetime JP3250108B2 (ja) | 1992-02-26 | 1992-02-26 | 化粧料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3250108B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2007123027A1 (ja) * | 2006-04-10 | 2009-09-03 | ゲオール化学株式会社 | シアタン誘導体を含有する抗癌剤 |
CN109824686B (zh) * | 2019-02-22 | 2021-07-06 | 西北农林科技大学 | 鸟巢烷型二萜类化合物、制备方法及其应用 |
CN114306293B (zh) * | 2022-01-17 | 2024-01-23 | 西北农林科技大学 | 鸟巢烷二萜类化合物用于制备治疗神经炎症的应用 |
-
1992
- 1992-02-26 JP JP07544792A patent/JP3250108B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
Agric.Biol.Chem.,53[12],(1989)p.3373−3375 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH05294811A (ja) | 1993-11-09 |
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