JP3248459B2 - ねじ継手付き杭 - Google Patents
ねじ継手付き杭Info
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Description
り継ぎ杭される鋼管杭および鋼管矢板(以下、これらを
単に鋼管杭という)に関するものである。
鋼管杭を継ぎ杭する作業を全天候で行え、作業時間を短
縮化することのできるねじ継手付き鋼管杭が提案されて
いる。このねじ継手付き鋼管杭として、特開平7−82
738号および特開平7−102555号が開示されて
いる。前者は、雌ねじ継手部および雄ねじ継手部の外径
が鋼管杭本体の外径と実質同一であり、前記ねじ継手部
は数回転でねじ込みが完了するようなテ−パ−ねじであ
るねじ継手付き鋼管杭である。これにより、地盤の削孔
径が大きくならず工事費が節減できる。後者は、ねじ継
手部のねじをのこ歯ねじとし、雄ねじはそのねじ山傾斜
面がねじ込む方向に形成されてなり、且つ、雌雄ねじ継
手部のうちの少なくとも一つに他方のねじ継手部の先端
面が当接するショルダ−部を有する。この構成により継
手部の外径を杭本体より拡大することなく、杭本体と剪
断、引っ張り、曲げ強度を同等以上にすることができ
る。
とき留意すべき点としては、上杭と下杭の芯合わせ作業
が挙げられる。上下杭の芯、即ち雌雄ねじ継手部の中心
軸が一致していないと、ねじ込み作業として継手部の付
いた上杭或いは下杭のどちらか一方を回転させても、雌
雄ねじ部のねじ山がうまく噛み合わず(または、ねじ込
み作業がスム−スに行えず)、ねじ込み不良となる場合
がある。
「テ−パ−ネジ継手式杭」(特願平7−329139
号)を提案している。これは、ねじ継手部の先端部或い
は付根部にガイド部を設けて案内体とし、雌雄継手結合
時の初期段階、即ち、上杭差込み時に雌雄継手(上下
杭)の芯合わせ機能を持たせたものである。案内体に沿
って差し込んだ後にねじ込み回転を行えば、雌雄ねじ継
手の中心軸を一致させたままねじ込み作業が行えるた
め、スム−スなねじ込み作業ができるいうものである。
た特願平7−329139号(前出願と称す)のガイド
部は、図7および8に示すように、ねじ部の先端部若し
くは付根部のどちらか一方に設けられているため、ガイ
ド部長さliによってのみ雌雄継手部の傾斜を制御しなけ
ればならない。この観点からすると、前出願では、ガイ
ド部長さと継手部径、ねじ山ピッチ、テ−パ−値、雌雄
継手部のガイド部の隙間量の関係を以下のように定義し
ている。
るために長いガイド部を設けることになり、必ずしも最
適な設計になっていない。本発明は、前出願の杭のねじ
継手より短いガイド部によって、同等以上の調芯機能を
有するねじ継手付き杭を提供することを目的とする。
構成からなる杭により達成する。
杭において、上杭の下端部に雄ねじと、該雄ねじの上杭
本体側に雄ねじ上ガイド部と、該雄ねじの上杭先端側に
雄ねじ下ガイド部が形成され、
上端側に雌ねじ上ガイド部と、該雌ねじの下杭本体側に
雌ねじ下ガイド部が形成され、
の長さがねじ山高さとテ−パ−値の商の2倍より長く、
下ガイド部の長さより長いことを特徴とするねじ継手付
き杭。
れぞれ雄ねじ上ガイド部と雄ねじ下ガイド部が形成さ
れ、さらに、雌ねじの上下にそれぞれ雌ねじ上ガイド部
と雌ねじ下ガイド部が形成されているから、特願平7−
329139号の杭より短いガイド部で、それと同等以
上に芯合わせが容易に行える。
ガイド部の長さより長くするから、さらに容易に芯合わ
せができる。
ガイド部の長さがねじ山高さとテ−パ−値の商の2倍よ
り長く、雌ねじ上ガイド部の長さを雄ねじ下ガイド部の
長さより長くするから、両ねじ継手部のねじ山が接触す
る前に、調芯機能を発揮させることができる。さらに容
易に芯合わせができる。
いて以下に説明する。
雌ねじ継手部を破断して示した両ねじ継手部の正面図、
図2は、本発明の螺合、結合した雌雄両ねじ部の縦断面
図である。1は上鋼管杭、7は下鋼管杭である。上鋼管
杭1の一方端には雄ねじ3が設けられており、雄ねじ3
の上部、即ち上鋼管杭1の付根部に上ガイド部2(雄ね
じ上ガイド部と称す)が、下部、即ち先端部には下ガイ
ド部4(雄ねじ下ガイド部と称す)が形成されている。
雄ねじ3のねじ山径よりも大径に形成してある。また、
雄ねじ下ガイド部4の外径は、同理由で雄ねじ3のねじ
山径よりも小径に形成してある。なお、この例では、雄
ねじ上ガイド部2と上鋼管杭1の間に段付き部5を形成
してあるが、この段付き部5はなくてもよい。
けられている。雌ねじ9の奥に下ガイド部8(雌ねじ下
ガイド部と称す)が、前部に上ガイド部10(雌ねじ上
ガイド部と称す)が、さらに雌ねじ上ガイド部10の前
部、即ち下鋼管杭7の端部に凹状段付き部7aが形成さ
れている。雌ねじ上ガイド部10の内径は、その機能上
雌ねじ9の谷径より大径であり、また、雌ねじ下ガイド
部8の内径は雌ねじ9の谷径より小径に形成されてい
る。
にガイド部を設けて、上下の鋼管杭の結合時の芯合わせ
を確実、容易にしている。そして、li3=(li1+lt+li2)の
長さで雌雄両継手部の芯ずれを制御することができる。
即ち、ねじ部長さも調芯手段として活用することができ
るので、ガイド長さを短くすることができる。この理由
を図3および4により以下に詳述する。ガイド部長さは
以下の式で決定される。
雄継手部の傾き量を、ねじ部でかじりが発生するときの
雌雄継手部の傾き量より小さく規定することを表わした
式である。これを次に説明する。
したしたときの上下杭の傾き量を表わす。図5に示すよ
うに、周方向にある任意個所の雌雄ねじ山同士が噛み合
っているとき、相対する180°対面方向の雌雄ねじ山
が噛み合わないときに、ねじ継手部でかじりが発生する
とみなす。即ち、片側の雌雄ねじ部が噛み合っていると
きに180°対面方向の雌雄ねじ山は、管軸方向に1/
2ピッチだけ互いにずれていると考えられる。従って、
雌雄継手部の傾き量は、軸方向の距離p/2とねじ部径
Dminによって表現できる。
される傾き量を表わす。雌雄継手部の有する相対するガ
イド部の直径寸法は、加工上および施工上、同径とする
ことは現実的に不可能であり、雌雄ガイド部寸法差=雄
ねじ継手部を雌ねじ継手部に差し込んだときの隙間量δ
ができる。一方において、ガイド部は図3,4に示すよ
うに軸方向距離li3によって制御するため、隙間量δに
よる雌雄継手部の傾き量は、δとli3(=li1+lt+li2)
との関数で表現できる。ただし、ガイド部が調芯性を発
揮するためには、テ−パ−ねじ部の雌雄ねじ山同士が接
触する直前までに調芯性を発揮しなければならず、従っ
て、ねじ山高さの管軸方向距離(2kh)分手前で機能さ
せる必要があり、2khを引き算している。
および付根部に設けたガイド部の長さの最低長さを規定
するものである。雌雄継手部を嵌合する際、雌雄ねじ山
同士の接触に先行してガイド部を接触させることを表わ
す式である。
式でガイド部長さ決定する場合と、前出願のガイド部長
さを決定する場合とを比較してみる。ねじ継手部の寸法
諸元を Dmin=275mm p=8.5mm h=3.0mm 1/k=1/6 lt=130mm δ=1.0mm として計算すると、本発明においては、li(li1+li2)>36
mmとなり、前出願の発明においては、 li>166mmとな
り、本発明による方がガイド部長さを130mmも短くでき
ることが分かる。従って、本発明の杭のねじ継手長さを
前出願発明の杭のねじ継手長さを短くすることができ、
その分杭全体の長さを短くできることが分かる。
上ガイド部2の外周にその管軸に直交する目安線6を刻
印しておけば、雄ねじ継手部を雌ねじ継手部に螺合する
途中で、下鋼管杭7の左右先端面7aと目安線6の間の距
離h1 ,h2を比較し、それらに差があれば上鋼管杭1が
下鋼管杭7に対し傾斜していると判定することができ
る。
から、特願平7−329139号の杭より短いガイド部
で、それと同等以上に芯合わせが容易に行え、さらに、
両ねじ継手部のねじ山が接触する前に、調芯機能を発揮
させることができるとの効果が得られる。
を破断して示した両ねじ継手部の正面図である。
断面図である。
図である。
イド部の隙間を示した縦断面図である。
状態を示す縦断面図である。
じ継手部を部分破断した縦断面図である。
部分破断した縦断面図である。
部分破断した縦断面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 上杭と下杭とをねじ継手によって接合す
る杭において、上杭の下端部に雄ねじと、該雄ねじの上杭本体側に雄ね
じ上ガイド部と、該雄ねじの上杭先端側に雄ねじ下ガイ
ド部が形成され、 下杭の上端部に雌ねじと、該雌ねじの下杭上端側に雌ね
じ上ガイド部と、該雌ねじの下杭本体側に雌ねじ下ガイ
ド部が形成され、 雌ねじ上ガイド部および雄ねじ下ガイド部の長さがねじ
山高さとテ−パ−値の商の2倍より長く、 さらに、雌ねじ上ガイド部の長さが雄ねじ下ガイド部の
長さより長いことを特徴とするねじ継手付き杭。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22214397A JP3248459B2 (ja) | 1997-08-19 | 1997-08-19 | ねじ継手付き杭 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22214397A JP3248459B2 (ja) | 1997-08-19 | 1997-08-19 | ねじ継手付き杭 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1161809A JPH1161809A (ja) | 1999-03-05 |
JP3248459B2 true JP3248459B2 (ja) | 2002-01-21 |
Family
ID=16777860
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22214397A Expired - Fee Related JP3248459B2 (ja) | 1997-08-19 | 1997-08-19 | ねじ継手付き杭 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3248459B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003129467A (ja) * | 2001-10-26 | 2003-05-08 | Asahi Kasei Corp | 雌雄ネジの始端部構造 |
KR101655202B1 (ko) * | 2014-07-10 | 2016-09-09 | 시지엔지니어링(주) | 다양한 결합방식의 임플란트 파일을 갖는 복합말뚝 |
-
1997
- 1997-08-19 JP JP22214397A patent/JP3248459B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1161809A (ja) | 1999-03-05 |
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