JPH11223284A - 管継手 - Google Patents

管継手

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JPH11223284A
JPH11223284A JP32217098A JP32217098A JPH11223284A JP H11223284 A JPH11223284 A JP H11223284A JP 32217098 A JP32217098 A JP 32217098A JP 32217098 A JP32217098 A JP 32217098A JP H11223284 A JPH11223284 A JP H11223284A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1条又は多条ねじを有するテーパ雄ねじ部を
テーパ雌ねじ部に差し込んだ位置から、そのまま迅速か
つ容易にねじ込むことが可能な管継手を提供する。 【解決手段】 管16aの先端部の外周面にテーパ雄ね
じ部11aを形成したピンと、管16aの先端部の内周
面にテーパ雄ねじ部11aに螺合するテーパ雌ねじ部1
2aを形成したボックスとをねじ込む管継手10aにお
いて、テーパ雄ねじ部11aの雄ねじ山13aのねじ山
頂面14aとテーパ雌ねじ部12aの雌ねじ山17aの
ねじ山頂面22aは、角ねじ、台形ねじ又はバットレス
ねじのように所定の幅を有し、両ねじ山頂面14a、2
2aを、管軸に平行な面Dに対してねじ列テーパ面Tと
反対方向に傾斜させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油井管、土木杭管
等のテーパねじ継手において、ピンのテーパ雄ねじ部を
ボックス又はカップリングのテーパ雌ねじ部に垂直方向
に差し込み、引き続き回転して締め込む際に、作業性を
向上可能な管継手に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、油井管、土木杭管等の管継手とし
て、図21に示すように、管50のピン51のテーパ雄
ねじ部52と短管53のボックス54のテーパ雌ねじ部
55が嵌合する管用テーパ角ねじ(台形ねじ、バットレ
スねじを含む)継手が使用されている。この管用テーパ
角ねじ継手のねじ込み開始の状況を拡大図で示してい
る。管用テーパ角ねじ継手のスタビング性を判りやすく
説明するために、テーパ雄ねじ部52及びテーパ雌ねじ
部55の雄、雌ねじ山56、57の形状を同一とし、そ
れぞれの雄、雌ねじ山頂面58、59はテーパ面Tf に
平行とする。図に示す嵌合断面図は、まさに雄ねじ山5
6が雌ねじ山57に噛み込もうとするところを示してい
る。つまり、テーパ雄ねじ部52の雄ねじ山頂面58を
連ねたテーパ面とテーパ雌ねじ部55の雌ねじ山頂面5
9を連ねたテーパ面が丁度一致しており、かつ雄ねじ山
56が雌ねじ山57の谷部60に位置するように、テー
パ雄ねじ部52の円周方向位置とテーパ雌ねじ部55の
円周方向位置を揃えた図としている。図から明らかなよ
うに、このままの状態ではテーパ雄ねじ部52をテーパ
雌ねじ部55にねじ込むことは不可能である。
【0003】ここで、管用テーパ角ねじ継手のスタビン
グ性について、図22(B)に示すように、油井管ねじ
として広く用いられているAPIバットレスねじ継手の
場合を例にして、テーパ雄ねじ部61がテーパ雌ねじ部
62に差し込まれた後、いかにして雄、雌ねじ山63、
64がねじ込まれる仕掛けになっているかを説明する。
APIバットレスねじ要素は、テーパT=1/16(又
は62.5mm/m、直径に対する変化率)、ピッチP
=5.08mm、ねじ山高さH=1.575mm、スタ
ビングフランク角η=10°、ロードフランク角γ=3
°、雄、雌ねじ山頂面65、66の直線部はテーパ面T
p (即ち、ピッチライン)に平行、雄、雌ねじ山頂面6
5、66のコーナRがそれぞれ0.76mm又は0.2
0mmなどを特徴としている。図22(A)はテーパ雄
ねじ部61とテーパ雌ねじ部62がねじ込みのために最
も都合の良い周方向に填まり込んだ状況を示している。
前記管用テーパ角ねじ継手の場合とは異なり、テーパ雌
ねじ部62の谷部67の開口部68は雄ねじ山63の雄
ねじ山頂面65より幅広く、かつコーナRを採ることで
その差が広くなるようにできており、この状態からテー
パ雄ねじ部61を鉛直に落下させると、テーパ雄ねじ部
61の雄ねじ山63のコーナ部69は、テーパ雌ねじ部
62の雌ねじ山64のコーナ部70に僅かに載ることが
でき、その状態からテーパ雄ねじ部61を回せば、テー
パ雄ねじ部61は螺旋に沿って填まり込んでいくことに
なる。
【0004】また、このようにテーパ雄ねじ部61がテ
ーパ雌ねじ部62に填まり込むためには、必ずしも雄ね
じ列と雌ねじ列の相対位置は図22(A)の通りでなく
てもよく、雄ねじ山63のスタビングフランク面71の
コーナRがテーパ雌ねじ部62のスタビングフランク面
72のコーナRに接するところまで、テーパ雄ねじ部6
1を図22(A)の位置よりテーパに沿って下方にずら
せた位置でも、テーパ雄ねじ部61はテーパ雌ねじ部6
2に填まり込むことができる。つまり、このずれに相当
する周方向角度の分だけ、テーパ雄ねじ部61をテーパ
雌ねじ部62に差し込んだ時、旨くねじ込むための周方
向範囲に裕度を持たせることができる。通常の差し込
み、ねじ込み開始作業では、テーパ雄ねじ部61をテー
パ雌ねじ部62に差し込み、旨くテーパ雄ねじ部61の
雄ねじ山63をテーパ雌ねじ部62の雌ねじ山64に預
けることのできる前記周方向位置まで、テーパ雄ねじ部
61を回転させる。この時は、まだ雄ねじ山63と雌ね
じ山64は噛み合っていないので、テーパ雄、雌ねじ部
61、62のそれぞれの軸心が一致していないとかじり
を起こすこともあり、またコンダクターケーシングのよ
うに直径の大きい鋼管では、回転角が大きいとねじ込み
位置探索作業も大変である。従って、雄ねじ山63と雌
ねじ山64が噛み込める周方向位置の範囲が広い程、適
切な場所まで回転させる回転角を小さくすることがで
き、スタビング性の良いテーパねじ継手といえる。ま
た、テーパ雌ねじ部62の谷部67の開口部68の幅W
と雄ねじ山頂面65の幅Vとの隙間Gが大きいことのも
う一つの利点は、この隙間G分だけテーパ雄ねじ部61
を落とし込んでテーパ雌ねじ部62の雌ねじ山64のス
タビングフランク面72に預けた時、(管軸方向の隙間
G×テーパT)/2の半径方向預け代が確保できるの
で、安定したねじ込みができることである。
【0005】以上の説明から判るように、スタビング性
(テーパ雄ねじ部をテーパ雌ねじ部に差し込んだ後スム
ーズにねじ込みを可能とする性能)は、テーパ雄ねじ部
61をテーパ雌ねじ部62に差し込んだ時、その位置か
らそのままねじ込みを開始することが可能な円周方向の
範囲(θ)が広い程、またねじ込みを開始する時、雄ね
じ山63のスタビングフランク面71を雌ねじ山64の
スタビングフランク面72に預けている奥行きδ(前記
半径方向預け代と同じ)が広い程、良好ということにな
る。そこで、このスタビング性を支配するθ、δに関し
て、従来のテーパねじ継手の形態について幾つかの例で
説明する。まず、APIバットレス継手について説明す
ると、図22(B)に示すように、第1にテーパ雄ねじ
部61の雄ねじ山63のスタビングフランク面71の角
度、即ちスタビングフランク角ηを管軸Cに垂直な面か
ら10°傾けている。このスタビングフランク角ηの傾
きが大きい程、填まり込みの隙間Gは広くなる。第2
に、テーパ雄ねじ部61の雄ねじ山63のスタビングフ
ランク面71のコーナ部69のR=0.76mmをと
り、さらにこの隙間Gは広がっている。その他、テーパ
雄ねじ部61が僅かに(直径で0.03mm)テーパ雌
ねじ部62より痩せたねじになっていたり、雄、雌ねじ
山頂面65、66とロードフランク面73、74とのコ
ーナ部75、76のRをとる(図22(B)ではR=
0.20mm)ことに依っても僅かに隙間Gが広がって
いる。この場合の全ての隙間の総和は約1.75mmと
試算される。これを円周方向の範囲(θ)に換算する
と、θ=(360°×1.75)/5.08=124°
となる。一方、奥行き(δ)はδ=1.75/32=
0.055mmとなる。
【0006】また、ARMCO社製のSEAL−LOC
K継手について説明すると、この特殊継手においては、
第1に差し込み側のスタビングフランク角ηを管軸に垂
直な面に対して45°傾けている。第2に、雄、雌ねじ
山頂面を管軸に平行とし、テーパ雄ねじ部をテーパ雌ね
じ部に差し込む時、雄ねじ山と雌ねじ山同士が競りにく
くしている。さらに、VETCO−GRAY社製の特殊
継手においては、4条ねじを適用することにより、一周
360°の内、4ヶ所のねじ込み可能箇所ができるの
で、テーパ雄ねじ部をテーパ雌ねじ部に差し込み後、僅
かの回転調整にて容易にねじ込みができる。なお、通常
の1条ねじでは、ねじ込み可能箇所は1カ所である。他
の特殊継手として、テーパ雌ねじ部の入り口を長くする
(スタビングガイドを設ける)ことにより、テーパ雄ね
じ部をテーパ雌ねじ部に差し込む時斜めにならないよう
にしているものがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の管継手においては、未だ解決すべき以下のような問
題があった。1条ねじの形態のものでは、差し込み位置
が必ずしもねじ込み開始位置とならず、ねじ込み位置を
探るためテーパ雄ねじ部を回転しなければならないとい
う問題があった。一方、4条ねじを含む多条ねじの形態
のものでは、ねじ込み可能箇所が条数だけ存在するの
で、調整の為の回転を少なくでき、これによって1条ね
じに比べてかなりスタビング性は改善されるが、それで
もいつも差し込み位置から直ちにねじ込むことは不可能
である。また、スタビングガイドを備えた形態のもので
は、ねじの斜め差し込みによるかじりなどのトラブルは
防げても、本質的に差し込み後直ちにねじ込みを行なう
ためのものではない。
【0008】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、1条又は多条ねじを有するテーパ雄ねじ部をテ
ーパ雌ねじ部に差し込んだ位置から、そのまま迅速かつ
容易にねじ込むことが可能な管継手を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載の管継手は、管の先端部の外周面にテーパ雄ねじ部
を形成したピンと、管の先端部の内周面に前記テーパ雄
ねじ部に螺合するテーパ雌ねじ部を形成したボックスと
をねじ込む管継手において、前記テーパ雄ねじ部の雄ね
じ山のねじ山頂面と前記テーパ雌ねじ部の雌ねじ山のね
じ山頂面は、角ねじ、台形ねじ又はバットレスねじのよ
うに所定の幅を有し、前記両ねじ山頂面を、管軸に平行
な面に対してねじ列テーパ面と反対方向に傾斜させてい
る。請求項2記載の管継手は、管の先端部の外周面にテ
ーパ雄ねじ部を形成したピンと、短管の両端部の内周面
に前記テーパ雄ねじ部に螺合するテーパ雌ねじ部を形成
したカップリングとをねじ込む管継手において、前記テ
ーパ雄ねじ部の雄ねじ山のねじ山頂面と前記テーパ雌ね
じ部の雌ねじ山のねじ山頂面は、角ねじ、台形ねじ又は
バットレスねじのように所定の幅を有し、前記両ねじ山
頂面を、管軸に平行な面に対してねじ列テーパ面と反対
方向に傾斜させている。
【0010】請求項3記載の管継手は、管の先端部の外
周面にテーパ雄ねじ部を形成したピンと、管の先端部の
内周面に前記テーパ雄ねじ部に螺合するテーパ雌ねじ部
を形成したボックスとをねじ込む管継手において、前記
テーパ雄ねじ部の雄ねじ山のねじ山頂面と前記テーパ雌
ねじ部の雌ねじ山のねじ山頂面は、角ねじ、台形ねじ又
はバットレスねじのように所定の幅を有し、前記両ねじ
山頂面の一部を管軸に平行な面に対してねじ列テーパ面
と反対方向に傾斜させると共に、残りの該両ねじ山頂面
を管軸に平行にしている。請求項4記載の管継手は、管
の先端部の外周面にテーパ雄ねじ部を形成したピンと、
短管の両端部の内周面に前記テーパ雄ねじ部に螺合する
テーパ雌ねじ部を形成したカップリングとをねじ込む管
継手において、前記テーパ雄ねじ部の雄ねじ山のねじ山
頂面と前記テーパ雌ねじ部の雌ねじ山のねじ山頂面は、
角ねじ、台形ねじ又はバットレスねじのように所定の幅
を有し、前記両ねじ山頂面の一部を管軸に平行な面に対
してねじ列テーパ面と反対方向に傾斜させると共に、残
りの該両ねじ山頂面を管軸に平行にしている。
【0011】請求項5記載の管継手は、管の先端部の外
周面にテーパ雄ねじ部を形成したピンと、管の先端部の
内周面に前記テーパ雄ねじ部に螺合するテーパ雌ねじ部
を形成したボックスとをねじ込む管継手において、多条
ねじを適用し、奇数条の場合は、(条数−1)山おきに
配置された高い雄、雌ねじ山と、該高い雄、雌ねじ山間
に配置された低い雄、雌ねじ山とからなるねじ列とし、
偶数条の場合は、高い雄、雌ねじ山と低い雄、雌ねじ山
とを交互に配置したねじ列とするか、又は(条数−1)
山おきに配置された高い雄、雌ねじ山と、該高い雄、雌
ねじ山間に配置された低い雄、雌ねじ山とからなるねじ
列としている。請求項6記載の管継手は、管の先端部の
外周面にテーパ雄ねじ部を形成したピンと、短管の両端
部の内周面に前記テーパ雄ねじ部に螺合するテーパ雌ね
じ部を形成したカップリングとをねじ込む管継手におい
て、多条ねじを適用し、奇数条の場合は、(条数−1)
山おきに配置された高い雄、雌ねじ山と、該高い雄、雌
ねじ山間に配置された低い雄、雌ねじ山とからなるねじ
列とし、偶数条の場合は、高い雄、雌ねじ山と低い雄、
雌ねじ山とを交互に配置したねじ列とするか、又は(条
数−1)山おきに配置された高い雄、雌ねじ山と、該高
い雄、雌ねじ山間に配置された低い雄、雌ねじ山とから
なるねじ列としている。
【0012】請求項7記載の管継手は、請求項5記載の
管継手において、前記雄ねじ山のねじ山頂面と前記雌ね
じ山のねじ山頂面は、角ねじ、台形ねじ又はバットレス
ねじのように所定の幅を有し、前記両ねじ山頂面を、管
軸に平行な面に対して、ねじ列テーパ面と反対方向に傾
斜させている。請求項8記載の管継手は、請求項6記載
の管継手において、前記雄ねじ山のねじ山頂面と前記雌
ねじ山のねじ山頂面は、角ねじ、台形ねじ又はバットレ
スねじのように所定の幅を有し、前記両ねじ山頂面を、
管軸に平行な面に対して、ねじ列テーパ面と反対方向に
傾斜させている。
【0013】請求項9記載の管継手は、管の先端部の外
周面にテーパ雄ねじ部を形成したピンと、管の先端部の
内周面に前記テーパ雄ねじ部に螺合するテーパ雌ねじ部
を形成したボックスとをねじ込む管継手において、前記
テーパ雄ねじ部を前記テーパ雌ねじ部に差し込む際、前
記テーパ雄ねじ部の雄ねじ山のねじ山頂面に接する仮想
テーパ面と前記テーパ雌ねじ部の雌ねじ山のねじ山頂面
に接する仮想テーパ面とが一致する状態において、その
まま前記テーパ雄ねじ部を鉛直方向に下げると前記雄ね
じ山のねじ山頂面が前記雌ねじ山のねじ山頂面に競るこ
となく、前記雄ねじ山のスタビングフランク面が前記雌
ねじ山のスタビングフランク面に重なることが可能な元
の雄ねじ列と雌ねじ列との位置関係を再現できるよう
に、ねじ切り加工時に前記テーパ雄ねじ部及び前記テー
パ雌ねじ部の円周方向に符合させる印を付けている。請
求項10記載の管継手は、管の先端部の外周面にテーパ
雄ねじ部を形成したピンと、短管の両端部の内周面に前
記テーパ雄ねじ部に螺合するテーパ雌ねじ部を形成した
カップリングとをねじ込む管継手において、前記テーパ
雄ねじ部を前記テーパ雌ねじ部に差し込む際、前記テー
パ雄ねじ部の雄ねじ山のねじ山頂面に接する仮想テーパ
面と前記テーパ雌ねじ部の雌ねじ山のねじ山頂面に接す
る仮想テーパ面とが一致する状態において、そのまま前
記テーパ雄ねじ部を鉛直方向に下げると前記雄ねじ山の
ねじ山頂面が前記雌ねじ山のねじ山頂面に競ることな
く、前記雄ねじ山のスタビングフランク面が前記雌ねじ
山のスタビングフランク面に重なることが可能な元の雄
ねじ列と雌ねじ列との位置関係を再現できるように、ね
じ切り加工時に前記テーパ雄ねじ部及び前記テーパ雌ね
じ部の円周方向に符合させる印を付けている。
【0014】本発明は、以下に説明する考え方に基づい
てなされたものである。テーパ雄ねじ部をテーパ雌ねじ
部に真っ直ぐ差し込んだ時の態様には以下の3通りの場
合がある。第1は、雄、雌ねじ山同士が競ってしまう
時、第2は、雄、雌ねじ山が部分的に競ってしまう時、
第3は、テーパ雄ねじ部の雄ねじ山のねじ山頂面がテー
パ雌ねじ部の雌ねじ山の谷部に重なり引き続きテーパ雄
ねじ部の雄ねじ山の側面(スタビングフランク面)が雌
ねじ山の側面(スタビングフランク面)に着地するとき
である。本発明は、テーパ雄ねじ部をテーパ雌ねじ部に
差し込んだ後、直ちにねじ込みを可能にするために、テ
ーパ雄ねじ部を差し込んだ時、常に前記第3の状態にな
るように雄、雌ねじ山の形状やねじ切り加工方法を工夫
した次の3つの要素技術を採用している。
【0015】第1の要素技術は、図1に示すように、テ
ーパ雄、雌ねじ部11a、12aの雄、雌ねじ山13
a、17aのねじ山頂面14a、22aを管軸Cに平行
な面D(図1中破線)より僅かに雄、雌ねじ列の仮想テ
ーパ面T(図1中2点鎖線)と逆方向のテーパ面E(図
1中実線)とすることである。第2の要素技術は、1リ
ード内の多条ねじ山の一部を他のねじ山の高さより低く
することにより、スタビング時、雄、雌ねじ山同士が競
り合う確率を小さくすることである。これは、ねじ山の
低い部分を実質的には、1条ねじの谷部とみなすことに
等しい。従って、2条ねじの場合は、テーパ雄ねじ部の
雄ねじ山のねじ山頂面の幅の3倍の谷部の幅があること
になり、スタビング時、雄ねじ山はテーパ雌ねじ部の谷
部に容易に収まることになる。
【0016】第3の要素技術は、図2及び図3(A)に
示すように、テーパ雄ねじ部11とテーパ雌ねじ部12
の軸方向のねじ山位置が常に第3の状態になるように、
ねじ切り加工時にテーパ雄ねじ部11の雄ねじ山13の
ねじ山頂面14の差し込み側のスタビングフランク面1
5のコーナの座標(r、Zm )を予め決定しておき、そ
れが通過するパイプ16(又は管と呼ぶ)の円筒方向位
置に印31を付け、同時に、図2及び図3(B)に示す
ように、雄ねじ山13のスタビングフランク面15のコ
ーナが填まり込みを開始する雌ねじ山17の谷部18が
座標(r、Zf)になるようにパイプ19(又は短管と
呼ぶ)のテーパ雌ねじ部12の先端20の円周方向にも
印21を付け、差し込み時にそれらの印31、21同士
が重なるようにテーパ雄、雌ねじ部11、12の円周方
向位置を決め、管継手10のねじ込み作業を行なう。
【0017】第1、第3の要素技術は、ねじの条数(例
えば、2条ねじは1回転で2山ねじ込まれるねじ、即ち
ねじのリードがピッチの2倍あるねじ)に無関係に適用
できることは自明である。ただし、多条ねじの場合、前
記印の位置は円周方向に等分に条数だけ存在する点が通
常の1条ねじと異なるが、第3の要素技術の考え方はそ
のまま適用できる。また、テーパねじ部を2段に分けた
ねじにおいても適用できることは言うまでもない(図1
8(C)参照)。さらに、既述のスタビングガイドの考
え(米国特許:4407527)と組み合わせることに
より、テーパ雄ねじ部のテーパ雌ねじ部へのスタビング
からねじ込みまでの一連の作業を省力化することを可能
としている。
【0018】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに、図1は本発明の一実施の形
態に係る管継手が適用されるテーパねじ継手の差し込み
位置の状態を説明する断面図、図2は同管継手が適用さ
れるテーパねじ継手の差し込み適正範囲の状態を説明す
る断面図、図3は同管継手のねじ加工時の印位置を説明
する斜視図、図4は同管継手が適用されるインテグラル
タイプテーパねじ継手の形状を説明する断面図、図5は
同管継手が適用されるカップリングタイプテーパねじ継
手の形状を説明する断面図、図6は同管継手が適用され
るテーパねじ継手の嵌合状態を説明する断面図、図7は
同管継手が適用されるテーパねじ継手の差し込み位置の
状態を説明する断面図、図8は同管継手が適用されるイ
ンテグラルタイプテーパねじ継手の形状を説明する断面
図、図9は同管継手が適用されるカップリングタイプテ
ーパねじ継手の形状を説明する断面図、図10は本発明
の一実施の形態に係る管継手が適用されるテーパねじ継
手のスタビングフランク面の重なりが最大となる差し込
み位置の状態を説明する断面図、図11は同管継手が適
用されるインテグラルタイプテーパねじ継手の形状を説
明する断面図、図12は同管継手が適用されるカップリ
ングタイプテーパねじ継手の形状を説明する断面図、図
13は本発明の一実施の形態に係る管継手が適用される
テーパねじ継手のスタビングフランク面の重なりが最大
となる差し込み位置の状態を説明する断面図、図14は
同管継手が適用されるインテグラルタイプテーパねじ継
手の形状を説明する断面図、図15は同管継手が適用さ
れるカップリングタイプテーパねじ継手の形状を説明す
る断面図、図16は同テーパねじ継手が3条の場合のね
じ形状の断面図、図17は同テーパねじ継手が4条の場
合のねじ形状の断面図、図18は同管継手が適用される
テーパねじ継手の形状を説明する断面図、図19は同管
継手の実施例の詳細寸法図、図20は同詳細寸法図であ
る。
【0019】図4は、本発明の一実施の形態に係る管継
手10aである。管継手10aはインテグラルタイプ管
継手であり、管16aの先端部の外周面にテーパ雄ねじ
部11aを形成したピンと、管16aの増肉した先端部
の内周面にテーパ雄ねじ部11aに螺合するテーパ雌ね
じ部12aを形成したボックスとをねじ込む管継手にお
いて、テーパ雄ねじ部11aのバットレス形状雄ねじの
ねじ山頂面14aとテーパ雌ねじ部12aのバットレス
形状雌ねじのねじ山頂面22aを、管軸Cに平行な面D
に対して、ねじ列テーパ面Tと反対方向の面Eに傾斜さ
せたことを特徴とする。
【0020】図5は、管継手10aの変形例であり、管
16aの先端部の外周面にテーパ雄ねじ部11aを形成
したピンと、短管19aの両端部の内周面にテーパ雄ね
じ部11aに螺合するテーパ雌ねじ部12aを形成した
カップリングとをねじ込む管継手において、テーパ雄ね
じ部11aのバットレス形状雄ねじのねじ山頂面14a
とテーパ雌ねじ部12aのバットレス形状雌ねじのねじ
山頂面22aを、管軸Cに平行な面Dに対して、ねじ列
テーパ面Tと反対方向の面Eに傾斜させることを特徴と
するカップリングタイプ管継手である。
【0021】図4及び図5のねじ部の拡大図を示す図1
を参照しながら、工夫したねじ形状の機能を説明する。
図1に示す管継手10aは、テーパ雄ねじ部11aの雄
ねじ山13aのスタビングフランク面15aとねじ山頂
面14aとのコーナ部24aが、テーパ雌ねじ部12a
の雌ねじ山17aのスタビングフランク面25aとねじ
山頂面22aとのコーナ部27aに接した状態、即ち差
し込み位置の状態を示している。テーパ雄ねじ部11a
とテーパ雌ねじ部12aは、図1の2点鎖線で示す仮想
テーパ面(ねじ列テーパ面)Tを介して接することにな
り、この位置関係以外の位置では、テーパ雄ねじ部11
aを仮想テーパ面T上のどこの位置にスライドさせて
も、テーパ雄ねじ部11aとテーパ雌ねじ部12aは接
しないことになる。つまり、テーパ雄ねじ部11aは差
し込み時仮想テーパ面Tを通過してテーパ雌ねじ部12
aのスタビングフランク面25aに必ず着地できる。図
1の位置関係の場合、テーパ雄ねじ部11aの雄ねじ山
13aのコーナ部24aがテーパ雌ねじ部12aの雌ね
じ山17aのコーナ部27aをすり抜ければ、コーナ部
24aは管継手10aの管軸Cに平行な面D(破線で示
す)に沿って下方に落下し、一つ下のスタビングフラン
ク面25aの点28に着地する。この時、雄ねじ山13
aと雌ねじ山17aの重なりwは最大となり、すり抜け
難いが、ねじ嵌合は最も安定している。
【0022】このように雄ねじ山13aのスタビングフ
ランク面15aが旨く雌ねじ山17aのスタビングフラ
ンク面25aに着地できるのは、図から明らかなよう
に、角ねじ、台形ねじ又はバットレスねじのように所定
の幅を有する雄ねじ山13aのねじ山頂面14aと雌ね
じ山17aのねじ山頂面22aとが、差し込み時に競り
合うことがないように、管軸Cに平行な面Dに対してね
じテーパ角αと反対側にスタビング逃げ角βを設けて傾
斜しているからである。理想的にはこれらねじ山頂面1
4a、22aは管軸Cに平行でも競り合うことはない
が、テーパ雄ねじ部11aの差し込み時には僅かな傾き
があり、ねじ継手自身にも不真円が存在するので、実際
には雄、雌ねじ山13a、17a同士が競り合うことに
なる。スタビング逃げ角βは大きい方がねじ込み容易性
の確保には安心であるが、反面大き過ぎると継手引張時
に荷重を受け持つロードフランク面23a、26aの高
さhが低くなり、テーパ雄ねじ部11aがテーパ雌ねじ
部12aから抜け易くなる問題があるので、必要以上に
大きくすることは適当でない。実験の結果、スタビング
逃げ角βは最小限1°〜3°あれば実用上充分である。
なお、図1中符号16aはパイプ、18aは谷部、19
aはパイプ(又は短管)を示す。
【0023】図6は管継手10aのテーパ雄ねじ部11
aとテーパ雌ねじ部12aとが締め付けを終了した状
態、即ち嵌合状態を示している。本実施の形態に係る管
継手10aの場合のテーパねじ形状の特徴は、スタビン
グフランク面15a、25aに比べロードフランク面2
3a、26aの高さhが低くなることである。このこと
は先に述べたテーパ雄ねじ部11aの抜けを惹起する可
能性があるので、その抵抗を高めるために次の2つの方
法を採用している。第1は、図6に示すように、ロード
フランク面23a、26aを管軸Cに対する垂直面Vs
より抜け難い方に角度γだけ傾けることである。第2
は、図7に示すように、雄、雌ねじ山13a、17aの
ねじ山頂面14a、22aの全面をスタビング逃げ角β
とするのでなく、スタビングフランク面15a、25a
に近い側のみスタビング逃げ角βとし、残りのロードフ
ランク面23a、26aに近い側を管軸Cに平行とし、
図7のねじ山頂部の黒塗り部分だけねじ山高さを稼ぐ
か、又はねじ山頂面14a、22aの一方を全面スタビ
ング逃げ角β又は部分的にスタビング逃げ角β、残りを
管軸Cに平行とし、他方は全面管軸Cに平行なねじ山頂
面とすることにより、ロードフランク面23a、26a
の高さh1 を高く維持している。なお、ここで管軸Cに
平行とは、正確に管軸Cとねじ山頂面が平行である場合
の他、スタビング(差し込み)に支障にならない程度ま
で傾く場合も含まれる(以下同じ)。
【0024】図8及び図9は、それぞれ図7のねじ山形
状を具備する本発明の一実施の形態を示すインテグラル
タイプ及びカップリングタイプの管継手である。
【0025】図10は、一山おきにねじ山高さを変え
た、ねじリードL、ピッチp(L/2)の2条ねじから
なるテーパ雄、雌ねじ部11、12において、雄ねじ山
13、13a、雌ねじ山17、17aが、それぞれのね
じ山頂面14、22のコーナ部24、27が仮想テーパ
T線上で一致する差し込み位置の状態を示している。な
お、雄ねじ山13a及び雌ねじ山17aにおいて、雄ね
じ山13、雌ねじ山17の各要素に対応するものには、
図に添字aを付けて説明している。この状態から、テー
パ雄ねじ部11の雄ねじ山13のねじ山頂面14がテー
パ雌ねじ部12の雌ねじ山17のねじ山頂面22をすり
抜ければ、コーナ部24は管継手10の管軸Cに平行な
面D(破線で示す)に沿って落下し、一つ下の雌ねじ山
17aを僅かにかわして、その下の雌ねじ山17のスタ
ビングフランク面25の点28に着地する。つまり、高
さの低い雄ねじ山13a、雌ねじ山17aを、高さの高
い雄ねじ山13が、高さの高い雌ねじ山17に着地する
のに妨げとならない程度に低くしておけばよい。こうし
て首尾よく、高さの高い雄ねじ山13のスタビングフラ
ンク面15が、高さの高い雌ねじ山17のスタビングフ
ランク面25に重なれば、この時の雄ねじ山13と雌ね
じ山17の重なりwは最大となる。これは前記1条ねじ
の場合の2倍となり、着地の安定性はさらに向上する。
【0026】このように雄ねじ山13のスタビングフラ
ンク面15が旨く雌ねじ山17のスタビングフランク面
25に着地できるのは、図から明らかなように、一つお
きに低いねじ山を配置しているからである。なお、図1
0中の符号16はパイプ、符号18は谷部、符号19は
パイプ、符号26は雌ねじ山17のロードフランク面を
示す。
【0027】図11及び図12は、それぞれ図10のね
じ形状を具備する本発明の一実施の形態を示すインテグ
ラルタイプ及びカップリングタイプの管継手である。
【0028】図13は、一山おきにねじ山高さを変え
た、ねじリードL、ピッチp(L/2)の2条ねじから
なるテーパ雄、雌ねじ部11、12において、雄ねじ山
13、13a、雌ねじ山17、17aが、それぞれのね
じ山頂面14、22の点と仮想テーパTが接する状態
で、尚かつ雄ねじ山13のスタビングフランク面15と
ねじ山頂面14とのコーナ部24が、テーパ雌ねじ部1
2の雌ねじ山17のスタビングフランク面25とねじ山
頂面22とのコーナ部27に接した状態、即ち差し込み
位置の状態を示している。なお、雄ねじ山13a及び雌
ねじ山17aにおいて、雄ねじ山13、雌ねじ山17の
各要素に対応するものには、図に添字aを付けて説明し
ている。この状態から、テーパ雄ねじ部11の雄ねじ山
13のコーナ部24がテーパ雌ねじ部12の雌ねじ山1
7のコーナ部27をすり抜ければ、コーナ部24は管継
手10の管軸Cに平行な面D(破線で示す)に沿って落
下し、一つ下の雌ねじ山17aを僅かにかわして、その
下の雌ねじ山17のスタビングフランク面25の点28
に着地する。つまり、高さの低い雄ねじ山13a、雌ね
じ山17aを、高さの高い雄ねじ山13が、高さの高い
雌ねじ山17に着地するのに妨げとならない程度に低く
しておけばよい。こうして首尾よく、高さの高い雄ねじ
山13のスタビングフランク面15が、高さの高い雌ね
じ山17のスタビングフランク面25に重なれば、この
時の雄ねじ山13と雌ねじ山17の重なりwは最大とな
る。これは前記1条ねじの場合の2倍となり、着地の安
定性はさらに向上する。
【0029】このように雄ねじ山13のスタビングフラ
ンク面15が旨く雌ねじ山17のスタビングフランク面
25に着地できるのは、図から明らかなように、一つお
きに低いねじ山を配置していることに加え、角ねじ又は
台形ねじのように所定の幅を有する雄ねじ山13のねじ
山頂面14と雌ねじ山17のねじ山頂面22とが、差し
込み時に競り合うことがないように、管軸Cに平行な面
Dに対してねじテーパ角αと反対側にスタビング逃げ角
βを設けて傾斜しているからである。理想的にはこれら
ねじ山頂面14、22は管軸Cに平行(図13の破線の
補足線)でも競り合うことはないが、テーパ雄ねじ部1
1の差し込み時には僅かな傾きがあるので、実際には
雄、雌ねじ山13、17同士が競り合うこともあり得
る。スタビング逃げ角βは大きい方がねじ込み容易性に
は優れるが、反面大き過ぎると継手引張時に荷重を受け
持つロードフランク面23、23aの高さhが低くな
り、テーパ雄ねじ部11がテーパ雌ねじ部12から抜け
易くなる問題があるので、必要以上に大きくすることは
適当でない。特に、雄ねじ山13、13a、雌ねじ山1
7、17aの高さを低くすること自体でねじ山高さを犠
牲にしているので、ねじ山頂面14、22の傾斜角はこ
の点も考慮して、必要ねじ高さを確保するように決定す
る。なお、図13中符号16はパイプ、18は谷部、1
9はパイプ、26は雌ねじ山17のロードフランク面を
示す。
【0030】図14及び図15は、それぞれ図13のね
じ形状を具備する本発明の一実施の形態を示すインテグ
ラルタイプ及びカップリングタイプの管継手である。
【0031】以上、2条ねじの例を詳しく述べてきた
が、締め込みは条数が増す程速くなる。そこで、3条ね
じ、4条ねじについても、ねじ山の高さの高低の付け方
について触れておく。図16(A)は3条ねじで、高い
ねじ山を2つおき、即ち(条数−1)山おきに配置した
場合を示す。雄ねじ山13cは、雌ねじ山17cをすり
抜けた状態で、雌ねじ山17dに着地が見通せる位置に
ある。スタビングフランク面の重なりも広く取れ、ねじ
リードL内の広い範囲で安定して雌ねじ山17dに着地
可能である。しかし、嵌合した状態を想像すると、嵌合
高さが図示のように狭くなる欠点を併せ持つことにな
る。なお、図16(A)中符号13dは高さの高い雄ね
じ山を示す。
【0032】図16(B)は、この欠点を解消するた
め、スタビング位置と着地幅を犠牲にして、高さの高い
雌ねじ山17e、17fの中間の雌ねじ山17g、17
hの高さを高めにしたものである。雄ねじ山13e、1
3fはそれぞれ雌ねじ山17h、17fに着地可能であ
る。なお、図16(B)中符号13g、13hも雄ねじ
山を示す。図17(A)は4条ねじで、高いねじ山を1
つおきに配置した場合を示す。スタビング性(差し込み
からねじ込みまでの作業性)及びねじ嵌合状況を2条ね
じと同様とし、ねじ込み速さを2条ねじの倍にできる。
雄ねじ山13i、13kはそれぞれ雌ねじ山17k、1
7nに着地可能である。図17(B)は4条ねじで、高
いねじ山を3つおき、即ち(条数−1)山おきに配置し
た場合を示す。雄ねじ山13pは雌ねじ山17pをすり
抜けた状態で、雌ねじ山17tに着地が見通せる位置に
ある。図16(A)と同様、スタビング性は良好である
が、継手効率を犠牲にしている。ねじ切り工程で雄ねじ
山と雌ねじ山のねじ列相対位置が、制御できるのであれ
ば、図16(B)及び図17(A)の場合でも、スタビ
ング性には十分余裕があるので、図16(A)及び図1
7(B)タイプのねじ山を高低配列したものより、図1
6(B)及び図17(A)の方が継手効率も勘案するの
であれば、適当である。
【0033】また、このように条数を増やしても、スタ
ビング時、雄ねじ山の通り抜けをよくするために、高い
ねじ山のねじ山頂面にねじテーパと反対の傾斜を付ける
考え方は、2条ねじの場合と同様である。既に、図22
(A)に関して、現行のAPIバットレス継手でも、差
し込み位置を適切に選べば、差し込み後ただちに締め込
むことが可能であることを説明した。要点は、図22
(A)の位置から、雄ねじ山63のスタビングフランク
面71のコーナRが、テーパ雌ねじ部62のスタビング
フランク面72のコーナRに接するところまでならどの
位置からでも、テーパ雄ねじ部61を鉛直に落下すれ
ば、雄ねじのスタビングフランク面71は雌ねじのスタ
ビングフランク面72に載ることが出来るので、テーパ
雄ねじ部61はテーパ雌ねじ部62に嵌まり込むことが
できる。
【0034】問題は、いかにすれば、雄ねじと雌ねじの
位置関係を図22(A)のように出来るかである。本実
施の形態では、前記の填まり込みが可能な範囲の中心
に、雄ねじ列と雌ねじ列が対応するようにねじ切り加工
時に、ピンとカップリング(又はボックス)外表面に印
を付けることにし、差し込み時にその印のある所を合わ
せれば、ピンとボックスが必ずねじ込みに好適な位置に
くるようにした。つまり、図2に示す仮想テーパ面T上
の中央の○印を雄ねじ切り刃物28、雌ねじ切り刃物2
9の基準位置と考えれば、図3(A)、(B)にそれぞ
れ示すように、雄ねじ切りパスでは、(r、Zm )を通
過するように、一方、雌ねじ切りパスでは、(r、Zf
)を通過するように、ねじ切り開始時の雄ねじ切り刃
物28、雌ねじ切り刃物29とパイプ16、19との関
係を設定し、その時の刃物運動面Fm 、Ff がそれぞれ
パイプ16、19と交わるパイプ16、19の周方向位
置に印31、21を付けておく。こうすることで、印3
1、21の付いたテーパ雄ねじ部11とテーパ雌ねじ部
12をその印31、21の位置を円周方向に一致させて
差し込めば、必ず図2に示す位置関係、即ち雄、雌ねじ
山13、17のねじ山頂面14、22が競ることなく、
雄ねじ山13のスタビングフランク面15が雌ねじ山1
7のスタビングフランク面25に重なることが可能な元
の雄ねじ列と雌ねじ列との位置関係を再現でき、円滑な
テーパ雄ねじ部11の差し込み及びそれに続くねじ込み
が可能となる。なお、図2中符号23、26はロードフ
ランク面、符号30はテーパ雄ねじ部11の先端を示し
ている。
【0035】本発明は前記実施の形態以外にも、図18
に示す管継手形状に適用可能である。図18(A)は締
結ねじのみを備えた管継手10b、図18(B)はねじ
嵌合部の先端部に金属シール部を具備する管継手10
c、図18(C)は(A)又は(B)の一様テーパねじ
部を2段に分けた管継手10dである。なお、図18中
符号11b〜11dはテーパ雄ねじ部を、符号12b〜
12dはテーパ雌ねじ部を表している。
【0036】
【実施例】続いて、前記実施の形態に係る管継手の実施
例について、図19を参照しながら説明する。図19
は、7インチのAPIバットレス継手を原形とし、前記
実施の形態に係る管継手を基にスタビング性を改良した
ものである。なお、図19(A)は管継手の嵌合状態で
の取り合い寸法を示す断面図である。APIバットレス
継手と異なるねじ諸元は、ピン、ボックスそれぞれの
雄、雌ねじ山のねじ山頂面が管軸Cに対してねじ列テー
パ面PT、BTと反対側に3°傾斜し、ロードフランク
面が管軸Cに垂直な面に対して、APIバットレス継手
の場合とは反対方向に3°傾斜している点である。
【0037】また、スタビング時のピン、ボックスの
雄、雌ねじ山の相対位置を指定する目的で、図19
(C)に示すように、テーパ雄ねじ部では、半径r=1
75.057mm、テーパ雄ねじ部の先端30からZm
=5.9mmの座標が図中P点(雄ねじ山のねじ山頂面
とスタビングフランク面との交点、即ちR加工の無い場
合を示す)に一致するように雄ねじ切り刃物28の位置
を定め、P点がねじ列テーパ面(1点鎖線PT)と交わ
る周方向位置に印31をマークする(図2及び図3参
照)。同様に図19(B)に示すように、テーパ雌ねじ
部では、半径r=175.057mm、テーパ雌ねじ部
の先端20からZf =45.31mmの座標が図中B点
(雌ねじ山のねじ山頂面とスタビングフランク面との交
点、即ちR加工の無い場合を示す)に一致するように雌
ねじ切り刃物29の位置を定め、B点がねじテーパ面
(2点鎖線BT)と交わる周方向位置に印21をマーク
する(図2及び図3参照)。
【0038】このような要領でねじ継手加工と、マーキ
ングを行い、印31、21の位置を符合させるように鉛
直方向にテーパ雄ねじ部をテーパ雌ねじ部に差し込ん
で、その状態からそのままねじ込みが可能かどうか試し
た。その結果、管軸Cが傾かないようにテーパ雄ねじ部
をテーパ雌ねじ部に注意深く挿入すれば、マーキング位
置はもちろん、360°のどの位置に差し込んでも、そ
のままねじ込むことが可能であることを確認した。ま
た、実用上問題なかったが、円周方向の一箇所だけ、差
し込み後さらに1ピッチ分だけ落下する現象が観察され
た。そこはピン、ボックスの相対位置関係が印31と印
21が丁度180°反対になる所であった。つまり、ピ
ンとボックスが丁度図1の位置にあったと推察される。
【0039】上記と嵌合時の寸法(図19(A))を変
えずに、ねじ形状のみ1条ねじからねじ山高低案を適用
した2条ねじの場合を図20(Aは雌ねじ、Bは雄ね
じ)に示す。この場合も、上記同様360°どの位置に
差し込んでもそのままねじ込むことが可能であることを
確認した。また、軸芯ずれをなくすために、テーパ雌ね
じ部の先端20に200mmの円筒をスタビングガイド
として溶接して、同じ作業を実施したところ、芯合わせ
に神経を使うことなくスタビング、ねじ込みの連続作業
が可能であることも確認できた。なお、前記実施例にお
いて、ねじ山のクレストとスタビングフランク面の交わ
るコーナ部を、例えば焼き付き防止の観点から丸くする
こともできる。
【0040】
【発明の効果】請求項1及び請求項2記載の管継手にお
いては、テーパ雄ねじ部の雄ねじ山のねじ山頂面とテー
パ雌ねじ部の雌ねじ山のねじ山頂面は、角ねじ、台形ね
じ又はバットレスねじのように所定の幅を有し、両ねじ
山頂面を、管軸に平行な面に対してねじ列テーパ面と反
対方向に傾斜させているので、テーパ雄ねじ部を360
°のどの位置で差し込んでも差し込み及びそれに続くね
じ込みの連続作業が可能である。請求項3及び請求項4
記載の管継手においては、テーパ雄ねじ部の雄ねじ山の
ねじ山頂面とテーパ雌ねじ部の雌ねじ山のねじ山頂面
は、角ねじ、台形ねじ又はバットレスねじのように所定
の幅を有し、両ねじ山頂面の一部を管軸に平行な面に対
してねじ列テーパ面と反対方向に傾斜させると共に、残
りの両ねじ山頂面を管軸に平行にしているので、ロード
フランク面の高さを大きく保つことができ、抜け難いね
じ継手形状にできる。
【0041】請求項5〜8記載の管継手においては、多
条ねじを適用し、奇数条の場合は、(条数−1)山おき
に配置された高い雄、雌ねじ山と、高い雄、雌ねじ山間
に配置された低い雄、雌ねじ山とからなるねじ列とし、
偶数条の場合は、高い雄、雌ねじ山と低い雄、雌ねじ山
とを交互に配置したねじ列とするか、又は(条数−1)
山おきに配置された高い雄、雌ねじ山と、該高い雄、雌
ねじ山間に配置された低い雄、雌ねじ山とからなるねじ
列としているので、1リード内の多条ねじの山形状を工
夫することにより、テーパ雄ねじ部の差し込み位置から
そのままねじ込むことができると共に、ねじ込み作業を
容易かつ迅速に行うことができる。特に、請求項7及び
請求項8記載の管継手においては、雄ねじ山のねじ山頂
面と雌ねじ山のねじ山頂面は、角ねじ、台形ねじ又はバ
ットレスねじのように所定の幅を有し、両ねじ山頂面
を、管軸に平行な面に対して、ねじ列テーパ面と反対方
向に傾斜させているので、テーパ雄ねじ部を360°の
どの位置で差し込んでも、差し込み及びそれに続くねじ
込みの連続作業がより円滑に行える。
【0042】請求項9及び請求項10記載の管継手にお
いては、テーパ雄ねじ部をテーパ雌ねじ部に差し込む
際、テーパ雄ねじ部の雄ねじ山のねじ山頂面に接する仮
想テーパ面とテーパ雌ねじ部の雌ねじ山のねじ山頂面に
接する仮想テーパ面とが一致する状態において、そのま
まテーパ雄ねじ部を鉛直方向に下げると雄ねじ山のねじ
山頂面が雌ねじ山のねじ山頂面に競ることなく、雄ねじ
山のスタビングフランク面が雌ねじ山のスタビングフラ
ンク面に重なることが可能な元の雄ねじ列と雌ねじ列と
の位置関係を再現できるように、ねじ切り加工時にテー
パ雄ねじ部及びテーパ雌ねじ部の円周方向に符合させる
印を付けているので、円滑なテーパ雄ねじ部の差し込み
及びそれに続くねじ込みの連続作業が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る管継手が適用され
るテーパねじ継手の差し込み位置の状態を説明する断面
図である。
【図2】同管継手が適用されるテーパねじ継手の差し込
み適正範囲の状態を説明する断面図である。
【図3】同管継手のねじ加工時の印位置を説明する斜視
図である。
【図4】同管継手が適用されるインテグラルタイプテー
パねじ継手の形状を説明する断面図である。
【図5】同管継手が適用されるカップリングタイプテー
パねじ継手の形状を説明する断面図である。
【図6】同管継手が適用されるテーパねじ継手の嵌合状
態を説明する断面図である。
【図7】同管継手が適用されるテーパねじ継手の差し込
み位置の状態を説明する断面図である。
【図8】同管継手が適用されるインテグラルタイプテー
パねじ継手の形状を説明する断面図である。
【図9】同管継手が適用されるカップリングタイプテー
パねじ継手の形状を説明する断面図である。
【図10】本発明の一実施の形態に係る管継手が適用さ
れるテーパねじ継手のスタビングフランク面の重なりが
最大となる差し込み位置の状態を説明する断面図であ
る。
【図11】同管継手が適用されるインテグラルタイプテ
ーパねじ継手の形状を説明する断面図である。
【図12】同管継手が適用されるカップリングタイプテ
ーパねじ継手の形状を説明する断面図である。
【図13】本発明の一実施の形態に係る管継手が適用さ
れるテーパねじ継手のスタビングフランク面の重なりが
最大となる差し込み位置の状態を説明する断面図であ
る。
【図14】同管継手が適用されるインテグラルタイプテ
ーパねじ継手の形状を説明する断面図である。
【図15】同管継手が適用されるカップリングタイプテ
ーパねじ継手の形状を説明する断面図である。
【図16】同テーパねじ継手が3条の場合のねじ形状の
断面図である。
【図17】同テーパねじ継手が4条の場合のねじ形状の
断面図である。
【図18】同管継手が適用されるテーパねじ継手の形状
を説明する断面図である。
【図19】同管継手の実施例の詳細寸法図である。
【図20】同詳細寸法図である。
【図21】(A)、(B)はそれぞれ従来例に係る管用
テーパ角ねじを有する管継手のねじ込み開始の状況を説
明する断面図及びその拡大図である。
【図22】(A)、(B)はそれぞれAPIバットレス
ねじ継手のねじ込み開始の状況を説明する断面図及びね
じ形状の詳細図である。
【符号の説明】
10 管継手 10a〜10d
管継手 11 テーパ雄ねじ部 11a〜11d
テーパ雄ねじ部 12 テーパ雌ねじ部 12a〜12d
テーパ雌ねじ部 13 雄ねじ山 13a 雄ねじ
山 14 ねじ山頂面 14a ねじ山
頂面 15 スタビングフランク面 15a スタビ
ングフランク面 16 パイプ 16a パイプ 17 雌ねじ山 17a 雌ねじ
山 18 谷部 18a 谷部 19 ハイプ 19a ハイプ 20 先端 21 印 22 ねじ山頂面 22a ねじ山
頂面 23 ロードフランク面 23a ロード
フランク面 24 コーナ部 24a コーナ
部 25 スタビングフランク面 25a スタビ
ングフランク面 26 ロードフランク面 26a ロード
フランク面 27 コーナ部 27a コーナ
部 28 雄ねじ切り刃物 29 雌ねじ切
り刃物 30 先端 31 印

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管の先端部の外周面にテーパ雄ねじ部を
    形成したピンと、管の先端部の内周面に前記テーパ雄ね
    じ部に螺合するテーパ雌ねじ部を形成したボックスとを
    ねじ込む管継手において、 前記テーパ雄ねじ部の雄ねじ山のねじ山頂面と前記テー
    パ雌ねじ部の雌ねじ山のねじ山頂面は、角ねじ、台形ね
    じ又はバットレスねじのように所定の幅を有し、前記両
    ねじ山頂面を、管軸に平行な面に対してねじ列テーパ面
    と反対方向に傾斜させることを特徴とする管継手。
  2. 【請求項2】 管の先端部の外周面にテーパ雄ねじ部を
    形成したピンと、短管の両端部の内周面に前記テーパ雄
    ねじ部に螺合するテーパ雌ねじ部を形成したカップリン
    グとをねじ込む管継手において、 前記テーパ雄ねじ部の雄ねじ山のねじ山頂面と前記テー
    パ雌ねじ部の雌ねじ山のねじ山頂面は、角ねじ、台形ね
    じ又はバットレスねじのように所定の幅を有し、前記両
    ねじ山頂面を、管軸に平行な面に対してねじ列テーパ面
    と反対方向に傾斜させることを特徴とする管継手。
  3. 【請求項3】 管の先端部の外周面にテーパ雄ねじ部を
    形成したピンと、管の先端部の内周面に前記テーパ雄ね
    じ部に螺合するテーパ雌ねじ部を形成したボックスとを
    ねじ込む管継手において、 前記テーパ雄ねじ部の雄ねじ山のねじ山頂面と前記テー
    パ雌ねじ部の雌ねじ山のねじ山頂面は、角ねじ、台形ね
    じ又はバットレスねじのように所定の幅を有し、前記両
    ねじ山頂面の一部を管軸に平行な面に対してねじ列テー
    パ面と反対方向に傾斜させると共に、残りの該両ねじ山
    頂面を管軸に平行にすることを特徴とする管継手。
  4. 【請求項4】 管の先端部の外周面にテーパ雄ねじ部を
    形成したピンと、短管の両端部の内周面に前記テーパ雄
    ねじ部に螺合するテーパ雌ねじ部を形成したカップリン
    グとをねじ込む管継手において、 前記テーパ雄ねじ部の雄ねじ山のねじ山頂面と前記テー
    パ雌ねじ部の雌ねじ山のねじ山頂面は、角ねじ、台形ね
    じ又はバットレスねじのように所定の幅を有し、前記両
    ねじ山頂面の一部を管軸に平行な面に対してねじ列テー
    パ面と反対方向に傾斜させると共に、残りの該両ねじ山
    頂面を管軸に平行にすることを特徴とする管継手。
  5. 【請求項5】 管の先端部の外周面にテーパ雄ねじ部を
    形成したピンと、管の先端部の内周面に前記テーパ雄ね
    じ部に螺合するテーパ雌ねじ部を形成したボックスとを
    ねじ込む管継手において、 多条ねじを適用し、奇数条の場合は、(条数−1)山お
    きに配置された高い雄、雌ねじ山と、該高い雄、雌ねじ
    山間に配置された低い雄、雌ねじ山とからなるねじ列と
    し、 偶数条の場合は、高い雄、雌ねじ山と低い雄、雌ねじ山
    とを交互に配置したねじ列とするか、又は(条数−1)
    山おきに配置された高い雄、雌ねじ山と、該高い雄、雌
    ねじ山間に配置された低い雄、雌ねじ山とからなるねじ
    列とすることを特徴とする管継手。
  6. 【請求項6】 管の先端部の外周面にテーパ雄ねじ部を
    形成したピンと、短管の両端部の内周面に前記テーパ雄
    ねじ部に螺合するテーパ雌ねじ部を形成したカップリン
    グとをねじ込む管継手において、 多条ねじを適用し、奇数条の場合は、(条数−1)山お
    きに配置された高い雄、雌ねじ山と、該高い雄、雌ねじ
    山間に配置された低い雄、雌ねじ山とからなるねじ列と
    し、 偶数条の場合は、高い雄、雌ねじ山と低い雄、雌ねじ山
    とを交互に配置したねじ列とするか、又は(条数−1)
    山おきに配置された高い雄、雌ねじ山と、該高い雄、雌
    ねじ山間に配置された低い雄、雌ねじ山とからなるねじ
    列とすることを特徴とする管継手。
  7. 【請求項7】 前記雄ねじ山のねじ山頂面と前記雌ねじ
    山のねじ山頂面は、角ねじ、台形ねじ又はバットレスね
    じのように所定の幅を有し、前記両ねじ山頂面を、管軸
    に平行な面に対して、ねじ列テーパ面と反対方向に傾斜
    させる請求項5記載の管継手。
  8. 【請求項8】 前記雄ねじ山のねじ山頂面と前記雌ねじ
    山のねじ山頂面は、角ねじ、台形ねじ又はバットレスね
    じのように所定の幅を有し、前記両ねじ山頂面を、管軸
    に平行な面に対して、ねじ列テーパ面と反対方向に傾斜
    させる請求項6記載の管継手。
  9. 【請求項9】 管の先端部の外周面にテーパ雄ねじ部を
    形成したピンと、管の先端部の内周面に前記テーパ雄ね
    じ部に螺合するテーパ雌ねじ部を形成したボックスとを
    ねじ込む管継手において、 前記テーパ雄ねじ部を前記テーパ雌ねじ部に差し込む
    際、前記テーパ雄ねじ部の雄ねじ山のねじ山頂面に接す
    る仮想テーパ面と前記テーパ雌ねじ部の雌ねじ山のねじ
    山頂面に接する仮想テーパ面とが一致する状態におい
    て、そのまま前記テーパ雄ねじ部を鉛直方向に下げると
    前記雄ねじ山のねじ山頂面が前記雌ねじ山のねじ山頂面
    に競ることなく、前記雄ねじ山のスタビングフランク面
    が前記雌ねじ山のスタビングフランク面に重なることが
    可能な元の雄ねじ列と雌ねじ列との位置関係を再現でき
    るように、ねじ切り加工時に前記テーパ雄ねじ部及び前
    記テーパ雌ねじ部の円周方向に符合させる印を付けたこ
    とを特徴とする管継手。
  10. 【請求項10】 管の先端部の外周面にテーパ雄ねじ部
    を形成したピンと、短管の両端部の内周面に前記テーパ
    雄ねじ部に螺合するテーパ雌ねじ部を形成したカップリ
    ングとをねじ込む管継手において、 前記テーパ雄ねじ部を前記テーパ雌ねじ部に差し込む
    際、前記テーパ雄ねじ部の雄ねじ山のねじ山頂面に接す
    る仮想テーパ面と前記テーパ雌ねじ部の雌ねじ山のねじ
    山頂面に接する仮想テーパ面とが一致する状態におい
    て、そのまま前記テーパ雄ねじ部を鉛直方向に下げると
    前記雄ねじ山のねじ山頂面が前記雌ねじ山のねじ山頂面
    に競ることなく、前記雄ねじ山のスタビングフランク面
    が前記雌ねじ山のスタビングフランク面に重なることが
    可能な元の雄ねじ列と雌ねじ列との位置関係を再現でき
    るように、ねじ切り加工時に前記テーパ雄ねじ部及び前
    記テーパ雌ねじ部の円周方向に符合させる印を付けたこ
    とを特徴とする管継手。
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US6698802B2 (en) 2000-06-09 2004-03-02 Sumitomo Metal Industries, Ltd. Pipe joint
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JP2017504767A (ja) * 2013-12-10 2017-02-09 ヴァルレック オイル アンド ガス フランス 炭化水素坑井の掘削と操作のためのねじ付き接続部を形成する組立体およびねじ付き接続部

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