JP3245474B2 - 面衝撃強度と剛性の優れた難燃性樹脂組成物 - Google Patents
面衝撃強度と剛性の優れた難燃性樹脂組成物Info
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性樹脂組成物に関する。更に詳しくは、面衝撃強度、剛
性、難燃性、耐熱性、及び流動性の優れたスチレン系樹
脂組成物に関する。
に優れることに加え、剛性、電気絶縁性に優れているこ
とから、自動車部品、家電部品、OA機器部品を始めと
する多岐の分野で使用されているが、スチレン系樹脂の
易燃性のためにその用途が制限されている。
ハロゲン系、リン系、無機系の難燃剤をスチレン系樹脂
に添加することが知られており、それによりある程度難
燃化が達成されている。しかしながら、近年火災に対す
る安全性の要求がとみにクロ−ズアップされ、家電製
品、OA機器等に対する米国UL(アンダ−ライタ−ズ
・ラボラトリ−)垂直法燃焼試験の規制が年とともに厳
しくなってきた事や、軽量化、経済性向上の為、製品、
部品の肉厚が薄くなってきたことで、燃焼時に火種が滴
下し、このため他の製品や部品を損傷するといったこと
が起こる様になり、この火種の落下を防止する技術、い
わゆるドリップ防止技術の開発が強く望まれてきてい
る。ドリップ防止技術としては難燃剤を増量する方法が
知られているが、元来高価な難燃剤を大量に使用するこ
とは経済的でないだけでなく有毒ガスの発生や機械的性
質、特に製品の梱包落下時の実用強度として重要な面衝
撃強度の低下を助長するために好ましくない。
化の必要性が生じた場合には、従来以上に剛性が要求さ
れる。しかしながら、剛性を向上させるためにゴム量を
削減すると衝撃強度、特に面衝撃強度の低下が著しく、
二律背反の技術的制約があった。スチレン系樹脂の衝撃
強度を向上させる方法として、ポリフェニレンエ−テル
を添加することが知られている。例えば、特開昭63−
66261号公報には、ポリフェニレンエ−テルとスチ
レン系樹脂等の熱可塑性樹脂と臭素系難燃剤との難燃性
樹脂組成物が開示されている。しかしながら、該公報の
樹脂組成物は、ポリフェニレンエ−テルが主成分であ
り、衝撃強度と剛性が優れているものの、成形加工流動
性が著しく低い。また、該公報には、特定量のポリフェ
ニレンエ−テルの配合により面衝撃強度が著しく向上
し、流動性、剛性及び耐熱性のバランス特性が向上する
ことが開示されていないし、暗示さえされていない。
現状に鑑み、上記のような問題点のない、即ち面衝撃強
度、剛性、難燃性、耐熱性及び流動性の優れた熱可塑性
樹脂を提供することを目的とするものである。
樹脂の面衝撃強度の改良技術を鋭意検討した結果、
(A)特定量のポリフェニレンエ−テルを含有するゴム
変性スチレン系樹脂からなる樹脂成分と(B)難燃剤と
を組み合わすことにより、驚くべきことに難燃性、流動
性、剛性及び耐熱性を保持しつつ、面衝撃強度を飛躍的
に向上させることが可能になることを見出し、本発明に
到達した。
系樹脂とポリフェニレンエ−テルを含有する樹脂成分
と、(B)難燃剤を有する樹脂組成物であって、該
(A)成分中のポリフェニレンエ−テルが、樹脂成分中
に9.5重量%以下含有することを特徴とする面衝撃強
度と剛性の優れた難燃性樹脂組成物を提供するものであ
る。以下、本発明を詳しく説明する。
チレン系樹脂とポリフェニレンエ−テルを含有する樹脂
成分と(B)難燃剤からなる。上記(A)成分は成形用
樹脂組成物の主成分をなし、成形品の強度保持の役割を
担い、(B)成分は(A)成分に対して難燃性を付与す
るための成分である。ここで、(A)成分中にポリフェ
ニレンエ−テルが9.5重量%以下含有することが重要
である。ポリフェニレンエ−テルが9.5重量%を越え
ると面衝撃強度の向上効果はない。好ましくは、2〜8
重量%の範囲である。該範囲では、溶融粘度上昇による
せん断発熱のために発生するゴム成分劣化がなく、さら
に、射出成形等の成形時に樹脂の流れ方向にポリマ−鎖
が配向するために成形体に異方性が生じて面衝撃強度を
低下させる現象も発生せず好ましい。このように特定量
のポリフェニレンエ−テルを用いることによって初め
て、面衝撃強度を大幅に向上させることを見い出し、本
発明を完成するに至った。
レン系樹脂とポリフェニレンエ−テルを含有し、必要に
応じてゴム非変性スチレン系樹脂をも含む。本発明の上
記(A)成分中のゴム変性スチレン系樹脂は、ビニル芳
香族系重合体よりなるマトリックス中にゴム状重合体が
粒子状に分散してなる重合体をいい、ゴム状重合体の存
在下に芳香族ビニル単量体及び必要に応じ、これと共重
合可能なビニル単量体を加えて単量体混合物を公知の塊
状重合、塊状懸濁重合、溶液重合、または乳化重合する
ことにより得られる。
リスチレン、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエ
ン−スチレン共重合体)、AAS樹脂(アクリロニトリ
ル−アクリルゴム−スチレン共重合体)、AES樹脂
(アクリロニトリル−エチレンプロピレンゴム−スチレ
ン共重合体)等が挙げられる。ここで、前記ゴム状重合
体は、ガラス転移温度(Tg)が−30°C以下である
ことが必要であり、−30°Cを越えると耐衝撃性が低
下する。
リブタジエン、ポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリ
(アクリロニトリル−ブタジエン)等のジエン系ゴム及
び上記ジエンゴムを水素添加した飽和ゴム、イソプレン
ゴム、クロロプレンゴム、ポリアクリル酸ブチル等のア
クリル系ゴム及びエチレン−プロピレン−ジエンモノマ
−三元共重合体(EPDM)等を挙げることができ、特
にジエン系ゴムが好ましく、衝撃強度と熱安定性の観点
からブタジエン単位連鎖中に占めるシス1,4結合の割
合が70重量%以上であるブタジエン系重合体であるこ
とがより好ましい。
グラフト重合可能な単量体混合物中の必須成分の芳香族
ビニル単量体とは、例えば、スチレン、α−メチルスチ
レン、パラメチルスチレン、p−クロロスチレン、p−
ブロモスチレン、2,4,5−トリブロモスチレン等で
あり、スチレンが最も好ましいが、スチレンを主体に上
記他の芳香族ビニル単量体を共重合してもよい。
て必要に応じ、芳香族ビニル単量体に共重合可能な単量
体成分を一種以上導入することができる。耐油性を高め
る必要のある場合は、アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル等の不飽和ニトリル単量体を用いることができ
る。そして、ブレンド時の溶融粘度を低下させる必要の
ある場合は、炭素数が1〜8のアルキル基からなるアク
リル酸エステルを用いることができる。また更に、樹脂
組成物の耐熱性を更に高める必要のある場合は、α−メ
チルスチレン、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイ
ン酸、N−置換マレイミド等の単量体を共重合してもよ
い。単量体混合物中に占める上記ビニル芳香族単量体と
共重合可能なビニル単量体の含量は0〜40重量%であ
る。
ゴム状重合体は、好ましくは5〜80重量%、特に好ま
しくは10〜50重量%、グラフト重合可能な単量体混
合物は、好ましくは95〜20重量%、更に好ましくは
90〜50重量%の範囲にある。この範囲内では、目的
とする樹脂組成物の耐衝撃性と剛性のバランスが優れて
いる。更には、スチレン系重合体のゴム粒子径は、0.
1〜5.0μmが好ましく、特に0.2〜3.0μmが
好適である。上記範囲外では、耐衝撃性が低下する傾向
を生ずる。
−テル(以下PPEと略称する。)は、下記式で示され
る結合単位からなる単独重合体及び/又は共重合体であ
る。
れ水素、炭化水素、または置換炭化水素基からなる群か
ら選択されるものであり、互いに同一でも異なっていて
もよい。このPPEの具体的な例としては、ポリ(2,
6−ジメチル−1,4−フェニレンエ−テル、2,6−
ジメチルフェノ−ルと2,3,6−トリメチルフェノ−
ルとの共重合体等が好ましく、中でも、ポリ(2,6−
ジメチル−1,4−フェニレンエ−テル)が好ましい。
かかるPPEの製造方法は特に限定されるものではな
く、例えば、米国特許第3,306,874号明細書記
載の方法による第一銅塩とアミンのコンプレックスを触
媒として用い、例えば、2,6キシレノ−ルを酸化重合
することにより容易に製造でき、そのほかにも米国特許
第3,306,875号明細書、米国特許第3,25
7,357号明細書、米国特許第3,257,358号
明細書、及び特公昭52−17880号公報、特開昭5
0−51197号公報に記載された方法で容易に製造で
きる。本発明にて用いる上記PPEの還元粘度(0.5
g/dl、クロロホルム溶液、30°C測定)は、0.
20〜0.70dl/gの範囲にあることが好ましく、
0.30〜0.60dl/gの範囲にあることがより好
ましい。PPEの還元粘度に関する上記要件を満たすた
めの手段としては、前記PPEの製造の際の触媒量の調
整などを挙げることができる。
るものではないが、例えばハロゲン系難燃剤等を用いる
ことができる。ハロゲン系難燃剤の具体例としては、芳
香族ハロゲン化合物、ハロゲン化エポキシ樹脂、ハロゲ
ン化ポリカーボネート、ハロゲン化芳香族ビニル系重合
体、ハロゲン化シアヌレート樹脂、ハロゲン化ポリフェ
ニレンエーテル等であり、好ましくはデカブロモジフェ
ニルオキサイド、テトラブロムビスフェノールA、テト
ラブロムビスフェノールAのオリゴマー、ブロム化ビス
フェノール系エポキシ樹脂、ブロム化ビスフェノール系
フェノキシ樹脂、ブロム化ビスフェノール系ポリカーボ
ネート、ブロム化ポリスチレン、ブロム化架橋ポリスチ
レン、ブロム化ポリフェニレンオキサイド、ポリジブロ
ムフェニレンオキサイド、デカブロムジフェニルオキサ
イドビスフェノール縮合物及び含ハロゲンリン酸エステ
ル等を挙げることができる。
ることが必要な場合には、リン系、無機系等の難燃剤、
または酸化アンチモン、シリコ−ン樹脂、フッ素系樹
脂、トリアジン骨格含有化合物等の難燃助剤等の添加剤
を配合することができる。さらに、その他の添加剤とし
ては例えば、シリコ−ンオイル、熱可塑性エラストマ−
等の耐衝撃改良剤、流動パラフィン、高級脂肪酸アミド
化合物等の流動性改良剤、ヒンダードフェノール等の酸
化防止剤、ベンゾトリアゾールやヒンダードアミン等の
紫外線吸収剤、錫系熱安定剤、ステアリン酸やステアリ
ン酸亜鉛等の滑剤、充填剤、ガラス繊維等の補強剤、染
料や顔料等の着色剤等を挙げることができる。
00重量部に対して、(B)難燃剤が1〜40重量部、
(C)添加剤が0〜40重量部の範囲にあることが好ま
しい。ここで上記範囲内では、面衝撃強度、剛性、難燃
性、耐熱性、流動性のバランス特性が優れている。本発
明の樹脂組成物は、上記各成分を市販の単軸押出機ある
いは、二軸押出機などで例えば溶融混練することにより
製造することができる。 このようにして得られた本発
明の組成物を例えば、射出成形機または押出成形するこ
とにより、耐ドリップ性、難燃性、流動性、耐熱性及び
耐衝撃性の優れた成形品が得られる。
明するが、本発明はこれにより何ら制限を受けるもので
はない。尚、実施例、比較例における測定は、以下の方
法もしくは測定機を用いて行なった。 (1)ゴム重量平均粒子径 ゴム変性スチレン系樹脂の重量平均粒子径は、樹脂組成
物の超薄切片法により撮影した透過型電子顕微鏡写真中
のブタジエン系重合体粒子径を求め、次式により算出す
る。
粒子の個数である) (2)還元粘度ηSP/C ゴム変性スチレン系樹脂1gにメチルエチルケトン18
mlとメタノール2mlの混合溶媒を加え、25℃で2
時間振とうし、5℃、18000rpmで30分間遠心
分離する。上澄み液を取り出しメタノールで樹脂分を析
出させた後、乾燥した。
ルエンに溶解し、濃度0.5g/dlの溶液とし、この
溶液10mlをキャノン−フェンスケ型粘度計に入れ、
30℃でこの溶液流下秒数t1 を測定した。一方、別に
同じ粘度計で純トルエンの流下秒数t0 を測定し、以下
の数式により算出した。
P/Cについては、0.1gをクロロホルムに溶解し、
濃度0.5g/dlの溶液とし、上記と同様に測定し
た。 (3)アイゾット衝撃強さ ASTM−D256に準拠した方法で23℃で測定し
た。(Vノッチ、1/8インチ試験片) (4)面衝撃強度 ASTM−D1709に類似の方法で23℃で測定し
た。具体的には、半球の直径が3/4インチRのダ−ト
を100cmの高さから、固定された厚さ3mm、15
0mm角の正方形の成形体に落下させて、成形体の50
%が破壊する時のダ−トの重量を50%破壊荷重とし、
それに落下荷重を乗じて50%破壊エネルギ−を算出し
た。この50%破壊エネルギ−を面衝撃強度とした。単
位はkgc mである。(5)引張強さ、引張伸度 ASTM−D638に準拠した方法で23℃で測定し
た。 (6)曲げ強さ、曲げ弾性率 ASTM−D790に準拠した方法で23℃で測定し
た。ここで、曲げ弾性率を剛性の指標とした。 (7)ビカット軟化温度 ASTM−D1525に準拠した方法で測定し、耐熱性
の尺度とした。 (8)メルトフロレート(MFR) 流動性の指標でASTM−D1238に準拠した方法で
測定した。荷重5kg、溶融温度200℃の条件で10
分間あたりの押出量(g/10分)から求めた。 (9)難燃性 UL−94に準拠した垂直試験VB(Vertical
Burning)法により評価した。(1/8インチ
試験片) 実施例、比較例で用いる各成分は以下のものを用いた。 (イ)熱可塑性樹脂の製造 ゴム変性スチレン系樹脂(HIPS)の製造 ポリブタジエン{(シス1,4結合/トランス1,4結
合/ビニル1,2結合重量比=95/2/3)(日本ゼ
オン(株)製、商品名Nipol 122 OSL)}
を、以下の混合液に溶解し、均一な溶液とした。
続的に送液して、第1段は撹拌数190rpm、126
℃、第2段は50rpm、133℃、第3段は20rp
m、140℃、第4段は20rpm、155℃で重合を
行った。引き続きこの固形分73%の重合液を脱揮装置
に導き、未反応単量体及び溶媒を除去し、ゴム変性スチ
レン樹脂を得た(HIPSと称する)。得られたゴム変
性スチレン樹脂を分析した結果、ゴム含量は12.8重
量%、ゴムの重量平均粒子径は1.6μm、還元粘度η
sp/cは0.60dl/gであった。
子量8.8万 流動パラフィン3%含有)〔(旭化成工
業(株)製 )(以後、GPPS−1と称する)〕を用
いた。 ポリスチレン(GPPS−2) 市販のポリスチレン(重量平均分子量35万、数平均分
子量16万 流動パラフィンなし)〔(旭化成工業
(株)製 )(以後、GPPS−2と称する)〕を用い
た。
ル、撹拌羽根を有するステンレス製反応機の内部を窒素
で充分置換したのち、臭化第2銅54.8g、ジ−n−
ブチルアミン1110g、及びトルエン20リットル、
n−ブタノール16リットル、メタノール4リットルの
混合溶媒に2,6−キシレノール8.75kgを溶解し
て反応機に仕込んだ。撹拌しながら反応機内部に酸素を
吹き込み続け、内温を30℃に制御しながら180分間
重合を行った。重合終了後、析出したポリマーを濾別し
た。これにメタノール/塩酸混合液を添加し、ポリマー
中の残存触媒を分解し、さらにメタノールを用いて充分
洗浄した後乾燥し、粉末状のポリフェニレンエーテルを
得た(PPEと称する)。還元粘度ηSPは0.55dl
/gであった。 (ロ)難燃剤 ブロム化変性エポキシ樹脂(FR−1) 大日本インキ化学工業(株)製 商品名 プラ−ム E
C−14 を用いた。(FR−1と称する)
オペンチル)フォスフェ−ト(大八化学工業(株)製
商品名 CR900)を用いた。(FR−2と称する)
3と称する) 耐衝撃改良剤(TH−1) 耐衝撃改良剤として、シリコ−ンオイル(ポリジメチル
シロキサン 粘度100cp)を用いた。(TH−1と
称する) 耐衝撃改良剤(TH−2) 耐衝撃改良剤として、スチレン系熱可塑性エラストマ−
〔スチレン/ブタジエンブロックコポリマ−(40/6
0重量比)旭化成工業(株)製〕を用いた。(TH−2
と称する) 流動性改良剤(MO) 流動性向上剤として、流動パラフィンを用いた。(MO
と称する)
S−1/GPPS−2/PPE/FR−1/FR−2/
FR−3/TH−1/TH−2/MOを、表1記載の重
量比率で混合し、30mmΦ2軸押出機(ナカタニ機械
(株)製型式AS30)で250℃で溶融押出しし、ペ
レットを作製した。但し、PPEの溶融温度が高いの
で、まずGPPS−1/GPPS−2/PPEを300
℃でペレット化した後、それを用いて残りの成分を25
0℃で溶融押出する2段押出法で行なった。このように
して得られたペレットを射出成形機(東芝機械(株)製
型式IS80A)でシリンダ−温度200℃、金型温
度60℃の条件で試験片を作製し、各種物性評価を行な
った。表1にその結果を示す。
共にアイゾット衝撃強さは向上するが、面衝撃強さは樹
脂成分中9.5重量%以下、特に著しくは2〜8重量%
のとき特異的に向上することが分かる。アイゾット衝撃
強さは、力の集中点が1点であるので成形体の配向の異
方性に影響を受けないが、面衝撃強さは、PPEの添加
量が9.5重量%を越えると溶融粘度が上昇し配向異方
性が増大するために低下すると推察される。
ルの含有量は、フ−リエ変換核磁気共鳴装置により検出
することができる。具体的には、ペレット5gをトルエ
ン100mlに溶解し、超遠心分離機を用いて分離す
る。(20000rpm、1時間)次いで、分離して得
られた上澄み液に2倍重量のメタノ−ルを添加して樹脂
成分を析出させた。このようにして得られた樹脂成分
を、フ−リエ変換核磁気共鳴装置(プロトン−FT−N
MR)を用いて、芳香族プロトンまたは脂肪族プロトン
の積分値の比を求め(PPEメチル基 2.0〜2.3
ppm、PPE3,5位プロトン 6.3〜6.5pp
m)、これをポリスチレンとポリフェニレンエ−テルの
繰り返し単位の式量によって重量比に換算した。表1に
は、ポリフェニレンエ−テルの樹脂成分中の実測量を記
載した。
難燃性、耐熱性、及び流動性の優れたスチレン系樹脂組
成物である。この組成物は、家電部品、OA機器部品に
好適であり、これら産業界に果たす役割は大きい。
と、面衝撃強さ及びアイゾット衝撃強さとの関係を示し
た図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 (A)ゴム変性スチレン系樹脂とポリフ
ェニレンエ−テルを含有する樹脂成分と、(B)難燃剤
を有する樹脂組成物であって、該(A)成分中のポリフ
ェニレンエ−テルが、樹脂成分中に9.5重量%以下含
有することを特徴とする面衝撃強度と剛性の優れた難燃
性樹脂組成物。
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JP4113793A JP3245474B2 (ja) | 1993-03-02 | 1993-03-02 | 面衝撃強度と剛性の優れた難燃性樹脂組成物 |
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