JP3244945B2 - 液晶注入方法及びその装置 - Google Patents

液晶注入方法及びその装置

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JP3244945B2 JP13856794A JP13856794A JP3244945B2 JP 3244945 B2 JP3244945 B2 JP 3244945B2 JP 13856794 A JP13856794 A JP 13856794A JP 13856794 A JP13856794 A JP 13856794A JP 3244945 B2 JP3244945 B2 JP 3244945B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、液晶表示装置の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶パネルは、簡易な表示装置として多
用され、また、CRT(陰極線管)に代わる表示装置の
有力候補の一つとして期待されている。このような液晶
パネルを製造する際の従来の一般的な方法として、例え
ば文献I(「液晶の最新技術」工業調査会(1984.
1)pp.156−167)に開示の方法がある。図8
(A)〜(D)はその説明に供する図である。特に、こ
の従来法における液晶注入工程と液晶注入孔を封止する
工程とを示した図である。
【0003】この方法では、ガラス基板に、電極、液晶
駆動用素子、配向膜(いずれも図示せず)などが形成さ
れている液晶パネル用の第一の基板11及び第二の基板
13が、これら基板間に所定空隙15を維持した状態
(一般にはスペーサ17によって空隙15を形成した状
態)で、シール材19によって貼り合わされる。これに
より液晶注入対象の構造体21が得られる(図8
(A))。ただし、この構造体21の一部には、例えば
シール材の塗布工程においてシール材を塗布しない部分
を設ける等により、液晶注入孔21aが形成される。な
お、上記貼り合わせは、上記文献Iに開示の方法や、例
えばこの出願の出願人に係る文献「電子材料」(株)工
業調査会発行、1992年12月号、pp.57−5
8)に開示の光プレス法と称される方法で行える。後者
は、シール材19として紫外線硬化型の接着材を用い、
第一及び第二の基板11、13を加圧板(一方の加圧板
は石英板とされている。)で加圧しながら紫外線を照射
してシール材19を硬化させる方法である。
【0004】次に、液晶注入対象の構造体21の空隙1
5内と、この空隙に注入するべく用意した液晶23とが
排気手段25により真空脱気される(図8(A))。な
お、図8(A)において、23aは液晶23を入れるた
めの槽、27は構造体21の空隙15へ液晶23を注入
するための処理室である。その後、液晶注入対象の構造
体21が、それの液晶注入孔21aが液晶23に接触す
るように、移動される(図8(B))。処理室27内の
排気は適当なとき終了される。液晶注入孔21aが液晶
23に接触すると、液晶は毛細管現象に従い空隙15内
に、ある程度注入される(図8(B))。
【0005】次に、処理室27内にガス供給手段29か
らアルゴンガスまたは窒素ガスなど十分乾燥させた不活
性ガスが導入され、この不活性ガスの圧力を利用して第
一及び第二の基板間の空隙15内に液晶が満たされる
(図8(C))。
【0006】その後、液晶注入孔21aが好適なシール
材19aによって塞がれる(封止される)(図8
(D))。これにより、液晶の注入及び液晶注入孔の封
止が完了する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
液晶注入方法では、一般に図8(B)を参照して説明す
るように、液晶注入対象の構造体21の、液晶注入孔2
1aが形成されている側の部分を全体にわたって、槽2
3a内の液晶23中にある深さ浸した状態で液晶注入孔
21aから液晶を注入する。このため、液晶注入対象の
構造体21の外側面に不必要に液晶が付着することにな
るため、:その洗浄が必要になる、:液晶をむだに
することになる等の問題点があった。
【0008】また、従来の液晶注入方法では、以下に説
明するような他の問題点もあった。従来の液晶注入方法
では、第一及び第二の基板間の空隙に液晶を注入する際
にこれら基板を特別に加圧してはいないので液晶が注入
されたことにより第一及び第二の基板間の距離が許容値
より広くなってしまうことがある(図8(C)に破線で
示す。)。特に、液晶としてSTN型のものを用いた場
合はこれが顕著である。第一及び第二の基板間の距離が
許容値より広がったままで液晶注入孔を封止すると、基
板間隔が許容値からずれた状態の液晶パネルが作製され
てしまい所望の特性が得られないパネルとなる危険が極
めて高くなる。これを防止するため、従来は、液晶注入
を終えた後で液晶注入孔をシールする前に、その試料
(その試料をスペーサを介して複数個積層した場合は積
層体)を第一及び第二基板面から加圧ローラなどの加圧
板で加圧して、第一及び第二の基板間の間隔を修正しか
つ空隙内の余分な液晶を空隙から出し、その後液晶注入
孔を封止する方法がとられている(例えば、この出願の
出願人により既に市販されている全自動加圧封止装置K
−STF−1のカタログ等参照)。
【0009】しかしながら、液晶注入後で液晶注入孔の
シール前にその試料を加圧する工程を設けることは、非
効率的である。また、加圧により空隙からあふれた余分
な液晶が液晶注入対象の構造体の外部に付着するので、
先に述べたと同様、:その洗浄が必要になる、:液
晶をむだにすることになる等の問題が生じる。これを防
止する方法として、例えば、図8に示した構造体21を
第一の基板11及び第二の基板13を挟むように例えば
板材(図示せず)により加圧した状態で液晶を注入する
方法が考えられる。また、大量処理を考えるなら、図8
に示した構造体21を多数個直接に積層するか或いはス
ペーサを介して積層してこの積層体(図示せず)の両端
からこれを例えば板材により加圧した状態で各構造体2
1の空隙15に液晶をそれぞれ注入する方法が考えられ
る。しかし、板材などの固体部材により構造体の第一及
び第二の基板を加圧する方法では、特に大量処理を考え
た場合、多数の構造体21を積層させる工程が煩雑にな
り、さらに、各構造体を均一に加圧することが難しいと
考えられる。
【0010】この出願はこのような点に鑑みなされたも
のであり、したがってこの発明の目的は、液晶注入時の
液晶注入対象の構造体への液晶の不要な付着を簡易に防
止できる液晶注入方法を提供することにある。また、液
晶注入対象の構造体への液晶の不要な付着を簡易に防止
できると共に、第一及び第二の基板間の間隔を許容値に
維持しながらかつそれを工業的な方法で行い得る液晶注
入方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的の達成を図るた
め、この発明の液晶注入方法によれば、第一の基板及び
第二の基板をこれら基板間に所定空隙を維持した状態で
シール材によって貼り合わせて構成された構造体の空隙
内に、構造体の一部に設けた液晶注入孔を介して液晶を
注入するに当たり、内部が排気可能な処理室内に、構造
体を、その液晶注入孔が設けられた側が鉛直方向の下方
側になるように、配置する処理と、処理室内を負圧とす
ることにより構造体内の空隙内を負圧にする処理と、負
圧にする処理を終えた状態において、液晶注入孔のみに
液晶が接するように、液晶注入孔に液晶を定量付着させ
て液晶を供給する処理と、液晶注入孔に液晶を定量付着
させ終えた構造体を処理室外部に取り出し、取り出し中
および取り出し後の大気圧を利用して空隙内へ液晶を注
入する処理とを含むことを特徴とする。
【0012】なお、この発明において、鉛直方向の下方
側にの意味は、この発明の目的の範囲において、おおよ
そ鉛直方向の下方である場合も含む。また、液晶注入孔
のみに液晶が接するの意味は、この発明の目的の範囲に
おいて、液晶注入孔の近傍の液晶注入孔以外の部分に液
晶が接する場合も含む。
【0013】
【0014】
【作用】この発明の方法によれば、液晶注入孔のみに液
晶が供給される。また、液晶は鉛直方向の下方側から供
給されるので、液晶注入孔のみに液晶を接しさせ易い。
つまり、液晶注入孔が鉛直方向の上方になるようにした
状態で液晶を規定量供給した場合は重力の作用により液
晶は液晶注入孔周囲に広がり易いが、本発明では液晶を
鉛直方向の下方側から供給する分、液晶は液晶注入孔周
囲に広がりにくくなる。この発明の方法で供給された液
晶は、液晶注入プロセスにおいて液晶注入対象の構造体
の空隙内が負圧にされているので、液晶注入孔を介し、
空隙に入ってゆく。
【0015】また、この発明において液晶注入孔への液
晶の供給は、処理室内において液晶注入孔のみを液晶槽
に接触させた状態で行なうようにしてももちろん良い
が、前記液晶注入孔に液晶を定量付着させることにより
液晶を注入しても良い。そして、液晶注入孔に液晶を定
量付着し終えた構造体を処理室外部に取り出し、該取り
出し中および取り出し後の大気圧を利用して空隙内へ液
晶を注入するようにしても良い。処理室内において液晶
注入孔にのみ液晶槽を接触させた状態で液晶を液晶注入
孔に供給する場合は、液晶注入が終了するまで処理室を
使用することになるので処理室の使用時間は長くなる。
これに対し、この好適例のごとく、液晶注入孔に液晶を
定量付着させかつ液晶注入は処理室外部で行なう場合
は、液晶注入作業を処理室外でできるので、その分処理
室の使用効率の向上が図れる。
【0016】また、第一及び第二の基板の少なくとも一
方を気体雰囲気に接触させ該気体雰囲気の圧力を制御し
ながら液晶注入する処理をさらに加える構成の場合、第
一及び第二基板間の間隔が許容値となるよう加圧しなが
ら、これら基板間の空隙に液晶を注入するので、注入を
終えた時点で基板間の間隔が許容値とされかつ液晶注入
量が適正とされた試料が得られる。また、基板面の加圧
を気体により行うので、基板面を固体材料で加圧する場
合より、加圧時及び加圧解除時の圧力制御をデリケート
に行なえると考えられるし、さらに加圧の均一性が高ま
ると考えられる。さらに、多数の試料を加圧する場合
も、これら試料を例えば加圧室内に、各試料の液晶注入
孔は加圧室外と連絡した状態(液晶注入孔自体が加圧室
外に出る状態でも勿論良い。)となるようにして、収納
することにより一度に簡易に加圧できるので、大量処理
がし易い。
【0017】なお、液晶注入孔に液晶を供給し終えた構
造体であって前記気体雰囲気に接触させた状態の構造体
をそのまま処理室外部に取り出し、該取り出し中および
取り出し後の大気圧を利用して液晶を注入するようにし
ても良い。この場合も、液晶注入作業を処理室外ででき
るので、その分処理室の使用効率の向上が図れる。
【0018】
【0019】
【実施例】以下、この発明の実施例の説明をいくつかの
図面を参照して行なう。しかしながら、説明に用いる各
図はこれらの発明を理解できる程度に各構成成分の形
状、寸法および配置関係を概略的に示してある。また、
以下の説明に用いる各図において同様な構成成分につい
ては同一の符号を付して示す。
【0020】1.第1実施例 図1(A)、(B)、図2(A)、(B)及び図3
(A)、(B)は、この発明の第1実施例の説明に供す
る図である。具体的には、液晶注入を行う工程中の主な
る工程での、試料と液晶注入装置との様子をそれぞれ示
した工程図である。
【0021】先ず、第一の基板及び第二の基板をこれら
基板間に所定空隙を維持した状態でシール材によって貼
り合わせて構成された構造体、すなわち液晶注入対象の
構造体を作製する。この作製方法は特に限定されない。
例えば、従来技術の項において説明した方法で作製出来
る。すなわち、ガラス基板に電極、液晶駆動用素子、配
向膜(いずれも図示せず)などを形成した液晶パネル用
の第一の基板11および第二の基板13を、これら基板
間に所定空隙15をスペーサ17によって維持した状態
でシール材19によって貼り合わせ、液晶注入対象の構
造体21を作製する(図1(A))。
【0022】次に、液晶注入のための処理室であって室
内を排気するための排気装置25を装備した処理室27
内に、液晶注入対象の構造体21を、それの液晶注入孔
を設けてある側が鉛直方向の下方側になるように、配置
する。この場合は、処理室27内に予め設けてある支持
・搬送手段(図示せず)に構造体21を上記のごとく固
定した。ここで、支持・搬送手段は、構造体21を固定
できかつ処理室27内を上下左右に移動可能な搬送機構
である。
【0023】また、この処理室27内には、液晶注入孔
のみに液晶が接するように液晶を供給する手段40(以
下、「液晶供給手段40」ともいう。)を設けてある
(図1(A)、(B)参照)。この実施例の場合の液晶
供給手段40は、液晶23を入れるための容器41であ
って、その一部が凸状部43となっていて然もこの凸状
部43の頂上部分に液晶注入孔21aに対向する開口部
45を有している容器41と、この容器41内に入れら
れている液晶が上記開口部45の出口において常に一定
液面を示すように液晶液面を制御する液面制御手段47
とで構成してある。液面制御手段47は、従来公知の種
々の技術で実現出来るが、この場合は、容器41内に設
けられ容器41内における液晶占有体積を可変するため
の移動自在な隔壁板47aと、この隔壁板を上記液面が
一定になるようにスライドさせるための手段(隔壁板ス
ライド手段)47bとで構成してある。隔壁板スライド
手段47bは、電気式、気体式、液体式など任意のもの
と出来る。この実施例では外部に空気圧制御装置47b
を設け、容器41内の一部に構成した空気室(図1
(A)中Pで示す。)の圧力を空気圧制御装置47bに
より制御して隔壁板47aをスライドさせる構成として
ある。なお、開口部45での液晶液面を任意好適なセン
サにより検出しこの情報を空気圧制御装置47bにフィ
ードバックして圧力調整をする訳であるが、それは公知
の技術で行なえるので、その説明はここでは省略する。
【0024】次に、液晶注入対象の構造体21の空隙1
5内と液晶23とを真空脱気するために、処理室27内
を排気手段25により排気する(図1(A))。なお、
この排気は、空隙15内が液晶注入に好適な所定の負圧
となるように、かつ、液晶23の脱気が所望のとおりに
なされるような条件とすれば良い。
【0025】次に、液晶注入対象の構造体21をその液
晶注入孔21aが液晶供給手段40の開口部45におい
て液晶23に接触するように移動する(図2(A))。
この移動は、上述の支持・搬送手段(図示せず)により
行なえる。処理室27内の排気は適当なとき終了する。
液晶注入孔21aが液晶供給手段40の開口部45にお
いて液晶23に接触すると、空隙内は負圧となっている
ので液晶23は空隙内に入って行く。またこのとき、液
面制御手段47により開口部45付近で液晶の液面が一
定化されているので、液晶注入孔21aに常に液晶が接
する。このため、空隙15内に液晶が所望のとおり注入
される(図2(B))。また、この発明の場合、液晶は
液晶注入孔のみで液晶注入対象の構造体21と接するの
で、構造体21の外部に不必要に液晶が付着することは
生じない。
【0026】液晶の注入が済んだ構造体21を処理室2
7より取り出す。この構造体の液晶注入孔21aをシー
ル材により封止することにより(後述の図4(B)〜
(C)参照)、液晶パネルが完成する。
【0027】なお、上述においては、液晶注入が終了す
るまで構造体21を処理室27に入れておく例を説明し
た。しかし、例えば、空隙15の容積が狭い場合などで
は、図3(A)〜(C)に示すように、処理室27にお
いて液晶供給手段40によって液晶注入孔21aにのみ
液晶23を定量付着させる処理までをして(図3(A)
および(B))、その後、この構造体21を処理室外部
に取り出し(図3(C))、この取り出し中および取り
出し後の大気圧を利用して空隙内へ液晶を注入するよう
にしても良い。処理室27の使用が、液晶の液晶注入孔
21aの付着作業のみで良くなるので、処理室27の使
用効率が高まる。なお、この第1実施例の場合において
液晶注入孔21aに液晶を定量付着させる具体的な方法
は例えば次のようなものと出来る。つまり、液晶供給手
段40により一度液晶の液面を調整した後は隔壁板スラ
イド手段47b(図1参照)を固定した状態(加圧しな
い状態)としておく。この状態で、構造体21を上述の
支持・搬送手段(図示せず)により液晶供給手段40の
凸状部43(図1参照)に接触させる。この接触時、液
晶供給手段40の開口部45(図1参照)からほぼ一定
の量の液晶が液晶注入孔21a側に移動し付着する。次
に、構造体を、支持・搬送手段により上昇させる。この
一連の処理により、液晶注入孔21aに液晶を定量付着
させることができる。
【0028】2.第2実施例 次に、構造体21の第一の基板11及び第二の基板13
の少なくとも一方を気体雰囲気により加圧する処理を加
えた例を説明する。この説明を図4(A)〜(C)を参
照して行なう。
【0029】はじめに、例えば第1実施例と同様な方法
で、液晶注入対象の構造体21を作製する。次に、この
第2実施例では、液晶注入対象の構造体21の外側面に
当たる第一の基板11及び第二の基板13の各外側面
を、任意の圧力に設定し得る気体雰囲気であって独立し
た系を構成する気体雰囲気に接触させる。このため、こ
の実施例では、図4(A)に示したように、加圧及び減
圧を任意に行なえる手段(以下、加圧・減圧手段)10
1とこれに接続される加圧・減圧室103とこれら加圧
・減圧手段101及び加圧・減圧室103間に設けられ
加圧・減圧室103の内部圧力を任意に設定し得る圧力
調整機構105とで構成した気体雰囲気接触手段107
を用いる。ここで、加圧・減圧手段101は、例えばコ
ンプレッサと排気装置とを有しこれらを適時切り替えて
使用する装置で構成できる。また、この場合の加圧・減
圧室103は、開閉自在のトランク状の箱体であって、
液晶注入対象の構造体21の液晶注入孔21aを設けて
ある側の端部を露出するための切り欠き部103aを有
した箱体103bと、この切り欠き部103a部分に設
けた気密保持部材(パッキン)103cとで構成してあ
る。この場合の加圧・減圧室103の構成では、液晶注
入孔21aは加圧・減圧室103外部に露出されること
になる。なお、気体雰囲気接触手段107の加圧・減圧
室103は、処理室27に出し入れ自在の構成としてあ
り、かつ、処理室27に設けられている支持・搬送手段
(図示せず)に装着可能な構成としてある。またこの第
2実施例で用いる液晶注入装置は、第1実施例同様、排
気手段25、液晶供給手段40を具える。
【0030】次に、第1実施例で説明したと同様な手順
により液晶注入対象の構造体21の空隙15に液晶を注
入する。ただし、この第2実施例では、構造体21の空
隙15に液晶を注入させる際に、加圧・減圧手段101
を作動させて加圧・減圧室103内部をここでは加圧す
る。然も、加圧・減圧室103内の圧力を、空隙15内
に液晶が注入されることに起因する第一及び第二の基板
11、13の間隔の広がりを阻止しかつ該間隔を許容値
に維持し得るような圧力となるように、圧力調整機構1
05により、制御する。なお、注入時の加圧・減圧室1
03の圧力の制御をどのようなプロファイルとするかに
ついては、液晶パネルの設計に応じ決定する。
【0031】上述のように液晶の注入が済むと、封止対
象の構造体121が得られる(図4(B))。このよう
にして得られた封止対象の構造体121は、第一及び第
二の基板の間隔が所定値のもので(セルのふくらみのな
いもので)かつ空隙内の液晶量も適正なものになる。然
も、液晶注入時に液晶を液晶注入孔21aのみで接触さ
せていたので、液晶が構造体21の外部に付着している
こともない。
【0032】次に、液晶注入孔21aに封止用シール材
19aをシール材供給手段19xを用いて塗布して液晶
注入孔21aを封止する。これにより所望の液晶パネル
111が得られる(図4(C))。
【0033】なお、上述の説明においては、液晶注入が
終了するまで構造体21を加圧・減圧室103と共に、
処理室27に入れておく例を説明した。しかし、例え
ば、空隙15の容積が狭い場合などでは、図5(A)に
示すように、液晶注入孔21aに液晶23を付着させた
構造体21を加圧・減圧室103と共に、処理室27外
部に取り出し、この取り出し中および取り出し後の大気
圧を利用し然も加圧・減圧室の圧力を制御しながら、空
隙内へ液晶を注入するようにしても良い。この手順をと
ると、第1実施例において図3(A)〜(C)を参照し
て説明したと同様、処理室27の使用が、液晶の液晶注
入孔21aの付着作業のみで良くなるので、処理室27
の使用効率が高まる。
【0034】また、この第2実施例の場合は、液晶を空
隙に注入する際に、加圧・減圧室103の圧力を負圧に
制御するようにしても良い(図5(B)参照)。こうす
ると、液晶注入時に第一及び第二の基板間隔が広がるよ
うになると考えられ、液晶注入時間の短縮が図れると考
える。
【0035】3.第3実施例 次に、液晶供給手段を異なる構成のものとした例を説明
する。この説明を図6(A)、(B)及び図7(A)、
(B)を参照して行なう。なお、これら図6、図7は、
液晶注入対象の構造体21と第3実施例での液晶供給手
段140との位置関係と、この液晶供給手段140の動
作とを説明するため、斜視図によって示した工程図であ
る。また、この液晶供給手段140も処理室27(図1
等参照)内に設けられるものであるが、図6、図7にお
いては処理室等の図示は省略している。
【0036】この第3実施例での液晶供給手段140
は、いわゆるピン接着法と称される技術を利用したもの
となっている。以下、その構成について詳細に説明す
る。
【0037】この液晶供給手段140は、液晶23を入
れるための槽であって上方が開口された槽141と、こ
の槽141の上方に位置するように設けられた液晶移動
部材143であって一部が凸状部143aとされかつこ
の凸状部143aに定量の液晶を溜めるための凹部14
3bを有した液晶移動部材143(図6(A)参照)
と、この液晶移動部材143を槽141と構造体21と
の間で所定通りに移動(詳細は後述する)させる機構
(図示せず)とを具える。ただし、凸状部143aは、
液晶注入対象の構造体21の液晶注入孔21aに対向す
る位置となるように構成してある。また、凸状部143
aに設けた凹部143bの開口形状及び大きさを、液晶
注入孔21aの形状及び大きさに同一またはほぼ同一に
してある。また、液晶移動部材143を所定通りに移動
させるとは、液晶移動部材143を、槽141と液晶注
入対象の構造体21との間で上下運動させることが出
来、かつ、凸状部143aが槽141側に向いたり構造
体21側に向いたりするように回転運動させることがで
きるように、移動させることである。
【0038】以下、この第3実施例の理解を深めるため
に、液晶供給手段140を用いての液晶注入処理を説明
する。ただし、液晶注入対象の構造体21の空隙15内
を排気し終えた状態から説明する。
【0039】先ず、液晶移動部材143を、その凸状部
143aが槽141側に向くように回転させ、さらに、
その凹部143bが液晶23に接するように下降させる
(図6(A))。液晶23に所定時間接しさせた後、液
晶移動部材143を上昇させる(図6(B))。このと
き、凹部143bを所定の形状及び大きさのものに予め
してあると、凹部143b内に定量の液晶がたまった状
態で液晶移動部材143は上昇する。ここで、所定の形
状及び大きさとは、毛細管現象或は表面張力などが作用
するようなものと考える。
【0040】次に、液晶移動部材143を、その凸状部
143aが液晶注入対象の構造体21側に向くように回
転させる(図7(A))。次に、液晶移動部材143
を、その凹部143bが液晶注入対象の構造体21の液
晶注入孔21aに接するように上方に移動させる(図7
(B))。このとき、凹部143b内に溜っていた液晶
は、液晶注入対象の構造体21の液晶注入孔21aに付
着する。液晶移動部材143は構造体21から離れるよ
うに移動する。この後、処理室27(図1参照)内に大
気を導入すると、空隙15内が負圧であるので、液晶注
入孔21aに付着していた液晶は空隙15内に入って行
く。なお、この第3実施例の場合も、処理室の使用効率
を上げるために、処理室27において液晶供給手段14
0によって液晶注入孔21aにのみ液晶23を定量付着
させる処理までを行なった後、この構造体を処理室外部
に取り出すようにしても良い。また、この第3実施例に
おいても、第2実施例で説明した気体接触手段107を
用い得ることはもちろんである。
【0041】この第3実施例の液晶供給手段140は、
液晶注入対象の構造体21の空隙15の体積が余り大き
くなく液晶の注入量が少ない場合に特に好適と考える。
【0042】上述においてはこの出願の各発明の実施例
について説明したがこれら発明は上述の実施例に限られ
ない。例えば上述の実施例では1つの液晶注入孔を有す
る液晶注入対象の構造体に液晶を注入する例を説明した
が、この発明は、液晶注入孔を複数有した液晶注入対象
の構造体に液晶を注入する場合も適用出来る。その場合
は、液晶供給手段を、液晶注入孔の数に対応する液晶供
給部(実施例の例で言えば開口を有した凸状部43(図
1参照)や凹部を有した凸状部143a)を有したもの
とすれば良い。また、上述の実施例では1つの液晶注入
対象の構造体に液晶を注入する例を説明したが、この発
明は複数個の液晶注入対象の構造体に液晶を注入する場
合にも適用できる。この場合、例えば、液晶供給手段
を、複数個の液晶注入対象の構造体に応じた数用意する
方法や、或は、液晶供給手段は1台であるが液晶供給手
段及び液晶注入対象の構造体の双方または一方を適性に
移動させ液晶供給を順次に行なう方法などをとれば良
い。
【0043】また、上述の実施例では、液晶供給手段側
に凸状部を設けるようにしていたが、液晶供給手段側に
凸状部を設けることなく、液晶注入対象の構造体の液晶
注入孔を凸状にするようにする場合があっても良い。
【0044】また、上述した液晶供給手段はもちろんこ
の発明の範囲内の一例にすぎず、種々の変更が行なえる
ことは明らかである。
【0045】
【発明の効果】上述した説明から明らかなように、この
発明の方法によれば、液晶注入孔のみに液晶が供給され
る。また、液晶の供給は鉛直方向の下方からなされるの
で、液晶を液晶注入孔に特定して接しさせ易い。このよ
うに供給された液晶は、液晶注入対象の構造体の空隙が
液晶注入プロセスにおいて負圧とされているので、液晶
注入孔を介し、空隙に入ってゆく。したがって、液晶注
入対象の構造体の外側に液晶が付着するのを防止出来る
ので、従来問題となっていた洗浄工程を廃止出来、しか
も、液晶のむだ使いを抑制できる。
【0046】また、第一及び第二の基板の少なくとも一
方を気体雰囲気に接触させ該気体雰囲気の圧力を制御し
ながら液晶注入する処理をさらに加える構成の場合、液
晶の注入を終えた時点で基板間の間隔が許容値とされか
つ液晶注入量が適正とされた試料が得られる。また、基
板面の加圧を気体により行うので、基板面を固体材料で
加圧する場合より、加圧時及び加圧解除時の圧力制御を
デリケートに行なえると考えられるし、さらに加圧の均
一性が高まると考えられる。さらに、多数の試料を加圧
する場合も、これら試料を例えば加圧室内に、各試料の
液晶注入孔は加圧室外と連絡した状態(液晶注入孔自体
が加圧室外に出る状態でも勿論良い。)となるようにし
て、収納することにより一度に簡易に加圧できるので、
大量処理がし易い。したがって、液晶注入対象の構造体
の外側に液晶が付着するのを防止出来ることに加え、基
板間隔の制御を工業的に行なえる。
【0047】
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)及び(B)は、第1実施例の説明図であ
る。
【図2】(A)及び(B)は、第1実施例の図1に続く
説明図である。
【図3】(A)〜(C)は、第1実施例の図2に続く説
明図である。
【図4】(A)〜(C)は、第2実施例の説明図であ
る。
【図5】(A)及び(B)は、第2実施例の図4に続く
説明図である。
【図6】(A)及び(B)は、第3実施例の説明図であ
る。
【図7】(A)及び(B)は、第3実施例の図6に続く
説明図である。
【図8】(A)〜(D)は、従来技術の液晶注入法及び
注入封止法の説明図である。
【符号の説明】
11:第一の基板 13:第二の基板 15:空隙 17:スペーサ 19:シール材(基板の縁部のシール用) 19a:封止用シール材 19x:シール材供給手段 21:液晶注入対象の構造体 21a:液晶注入孔 23:液晶 25:排気手段 27:処理室 40:液晶供給手段 41:容器 43:凸状部 45:開口部 47:液晶の液面制御手段 47a:隔壁板 47b:隔壁板スライド手段 101:加圧・減圧手段 103:加圧・減圧室 103a:切り欠き部 103b:箱体 103c:気密保持部材(パッキン) 105:圧力調整機構 107:気体雰囲気接触手段 111:液晶パネル 121:封止対象の構造体

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一の基板及び第二の基板をこれら基板
    間に所定空隙を維持した状態でシール材によって貼り合
    わせて構成された構造体の前記空隙内に、該構造体の一
    部に設けた液晶注入孔を介して液晶を注入するに当た
    り、 内部が排気可能な処理室内に、前記構造体を、その液晶
    注入孔が設けられた側が鉛直方向の下方側になるよう
    に、配置する処理と、 前記処理室内を負圧とすることにより前記構造体内の前
    記空隙内を負圧にする処理と、 該負圧にする処理を終えた状態において、液晶注入孔の
    みに液晶が接するように、前記液晶注入孔に液晶を定量
    付着させて液晶を供給する処理と、 液晶注入孔に液晶を定量付着させ終えた構造体を処理室
    外部に取り出し、該取り出し中および取り出し後の大気
    圧を利用して空隙内へ液晶を注入する処理とを含むこと
    を特徴とする液晶注入方法。
  2. 【請求項2】 前記構造体を配置する処理においては、
    前記構造体の外側面に当たる前記第一の基板及び第二の
    基板面の少なくとも一方を、任意の圧力に設定し得る気
    体雰囲気であって独立した系を構成する気体雰囲気に接
    触させた状態を形成し、その後、前記負圧にする処理お
    よび液晶注入孔のみへの液晶の供給処理をし、 液晶を前記空隙に注入する際は、前記気体雰囲気の圧力
    を、前記空隙内に液晶が注入されることに起因する前記
    第一及び第二の基板の間隔の広がりを阻止しかつ該間隔
    を許容値に維持し得るような圧力となるように制御しな
    がら、液晶を注入することを特徴とする請求項1に記載
    の液晶注入方法。
  3. 【請求項3】 複数個の液晶注入対象の構造体に対して
    処理を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の液
    晶注入方法。
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