JP3105497B1 - 液晶封止装置 - Google Patents

液晶封止装置

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JP3105497B1
JP3105497B1 JP11154012A JP15401299A JP3105497B1 JP 3105497 B1 JP3105497 B1 JP 3105497B1 JP 11154012 A JP11154012 A JP 11154012A JP 15401299 A JP15401299 A JP 15401299A JP 3105497 B1 JP3105497 B1 JP 3105497B1
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Abstract

【要約】 【課題】 液晶注入の済んだ構造体21の第1および第
2の基板11,13の間隔を所定の値に修正しながら液
晶注入孔を封止する新規な方法を提供する。 【解決手段】 構造体21の液晶注入孔21a側の辺に
沿った端部全域に第1の基板の主面側および第2の基板
の主面側それぞれから密着する第1および第2の気密保
持部材33,35を、具える。構造体21から外れた部
分で、構造体の両側それぞれに、第1および第2の気密
保持部材と前記構造体の側面の一部分とに密着する第3
の気密保持部材37を、具える。構造体を液晶注入孔は
外部に露出した状態で内部に収納でき、第1〜第3の気
密保持部材によって該内部の気密性を確保でき、かつ、
該内部の圧力が任意に制御される容器31を具える。構
造体を加熱する加熱手段42を具える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、液晶の注入が済んだ
構造体(セル)の液晶注入孔を封止する方法および装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶パネルは、簡易な表示装置として多
用され、また、CRT(陰極線管)に代わる表示装置の
有力候補の一つとして期待されている。このような液晶
パネルを製造する際の従来の一般的な方法として、例え
ば文献I(「液晶の最新技術」工業調査会(1984.
1)pp.156−167)に開示の方法がある。図1
0(A)〜(D)はその説明に供する図である。特に、
この従来法における液晶注入工程と液晶注入孔を封止す
る工程とを示した図である。
【0003】この方法では、ガラス基板に、電極、液晶
駆動用素子、配向膜(いずれも図示せず)などが形成さ
れている液晶パネル用の第1の基板11および第2の基
板13が、これら基板間に所定空隙15を維持した状態
(一般にはスペーサ17によって空隙15を形成した状
態)で、シール材19によって貼り合わされる。これに
より構造体21が得られる(図10(A))。ただし、
この構造体21の一部には、例えばシール材の塗布工程
においてシール材を塗布しない部分を設ける等により、
液晶注入孔21aが形成される。
【0004】次に、この構造体21の空隙15内と、こ
の空隙に注入するべく用意した液晶23とが排気手段2
5により脱気される(図10(A))。なお、図10
(A)において、23aは液晶23を入れるための槽、
27は構造体21の空隙15へ液晶23を注入するため
の処理室である。その後、構造体21が、その液晶注入
孔21aが液晶23に接触するように、移動される(図
10(B))。処理室27内の排気は適当なとき終了さ
れる。液晶注入孔21aが液晶23に接触すると、液晶
は毛細管現象に従い空隙15内に、ある程度注入される
(図10(B))。
【0005】次に、処理室27内にガス供給手段29か
らアルゴンガスまたは窒素ガスなど十分乾燥させた不活
性ガスが導入され、この不活性ガスの圧力を利用して第
1および第2の基板間の空隙15内に液晶が満たされる
(図10(C))。
【0006】その後、液晶注入孔21aが好適なシール
材19aによって塞がれる(封止される、図10
(D))。これにより、液晶の注入及び液晶注入孔の封
止が完了する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、液晶注入孔
21aを封止するに当たり、第1の基板11および第2
の基板13間の距離(基板間隔ともいう)が許容値内に
なるように制御した後、封止をするのが好ましい。基板
間隔が許容値からずれた状態の液晶パネルでは、パネル
駆動信号の印加条件が予定の条件と異なる等が起きるた
め、所望の特性が得られない等の問題が生じるからであ
る。
【0008】しかし、液晶を注入したままでは、液晶が
注入されたことにより、第1および第2の基板間の距離
が許容値より広くなってしまうことが多い(図10
(C)に破線で示す。)。特に、液晶としてSTN型の
ものを用いた場合、それが顕著である。従って、液晶を
注入したまま液晶注入孔を封止した場合、基板間隔が許
容値からずれた状態の液晶パネルとなってしまう恐れが
高く、そのため、上述した様な問題が生じ易い。
【0009】これを防止する1つの方法として、液晶注
入の済んだ構造体21の基板間隔が所定範囲になるよう
に第1および第2の基板面を押す操作が従来からなされ
ている。そして、特にこの出願に係る出願人は、液晶注
入の済んだ構造体21の外側面に当たる前記第1の基板
および第2の基板面の少なくとも一方を、気体によって
押して、基板間隔を調整した後、液晶注入孔を封止する
技術を過去に提案した(特開平7−20480号公
報)。
【0010】この公報に開示の技術によれば、液晶注入
の済んだ構造体21の第1および第2の基板面を機械的
に押して(例えば、基板面を板で押して)基板間隔を調
整する場合に比べて、基板を均一に押すことができ、ま
た、多数個の構造体を一括に処理できる等の効果を得る
ことができた。
【0011】しかし、特開平7−20480号公報に開
示の封止方法に比べてさらに改良された封止方法の実施
に好適な封止装置が望まれる。
【0012】この発明はこのような点に鑑みなされたも
のであり、従って、この発明の目的は、液晶注入の済ん
だ構造体の第1および第2の基板間隔を気体圧で調整し
ながら液晶注入孔を封止する方法であってより改良され
た封止方法の実施に好適な封止装置を提供することにあ
る。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【課題を解決するための手段】この目的の達成を図るた
め、この出願の液晶封止装置の発明によれば、封止対象
の構造体の液晶注入孔を封止する装置において、構造体
の外側面に当たる第1の基板および第2の基板面の少な
くとも一方を任意の圧力の気体によって加圧するための
加圧室であって、液晶注入孔は該加圧室外部と連絡した
状態で構造体を収納する加圧室と、構造体を室温より高
い所定温度に加熱する加熱手段とを具えたことを特徴と
する。
【0019】この液晶封止装置の発明によれば、特開平
7−20480号公報に開示の封止方法の構成すなわち
基板間隔の修正を気体により行う構成において、構造体
を所定温度で加熱しながら、上記修正を行うことができ
る。そのため、後述する実験結果から明らかなように、
例えば基板間隔の修正時間の短縮化を図ることができ
る。
【0020】基板間隔の修正時間を高めることができる
理由は定かではないが、構造体を所定温度に加熱するこ
とで液晶の粘性が低下する(流動性が高まる)ので、そ
の結果、基板間隔の修正が効果的になされると推定して
いる。このことからして、構造体を加熱する所定温度と
は、注入された液晶材料の粘性を低下させることがで
き、しかも、構造体の温度を液晶表示装置の使用温度範
囲に戻した時にこの液晶材料を所定の液晶状態に戻すこ
とができる温度(すなわち液晶性を破壊することがない
温度)範囲内の、なるべく液晶材料の粘度を低下させる
ことができる温度が良い。このような温度は、液晶材料
の種類によって様々である。これに限られないが、例え
ば、30〜100℃の範囲から選ばれた温度、より好ま
しくは、40〜90℃の範囲から選ばれた温度、さらに
好ましくは50〜80℃の範囲から選ばれた温度を例示
することができる。また、加熱手段としては、構造体を
直接加熱するように液晶封止装置の適所に設置したヒー
タ若しくはランプ等の熱源、または、第1および第2の
基板の間隔を修正するために加圧室に供給する気体とし
て加熱した気体を用いてこれにより構造体を加熱する構
成を挙げることができる。好ましくは、後者の手段(気
体により加熱する構成)が良い。後者の手段であると、
多数枚の構造体をバッチ処理する場合に多数枚の構造体
をそれぞれ同様に加熱し易いからである。
【0021】さらに、この液晶封止装置の発明におい
て、任意の圧力の気体とは、第1および第2の基板間隔
を許容値内に修正し得る圧力である。
【0022】この発明の液晶封止装置のより具体的な構
成として、以下の3つの型の液晶封止装置を主張する。
【0023】第1の型の液晶封止装置は、封止対象の
構造体の第1の基板の液晶注入孔側の辺に沿った端部全
域に、第1の基板の主面側から密着して、この主面に沿
う気体のリークを防止する、この辺の長さより長い第1
の気密保持部材と、第2の基板の液晶注入孔側の辺に沿
った端部全域に、第2の基板の主面側から密着して、該
面に沿う気体のリークを防止する、この辺の長さより長
い第2の気密保持部材と、構造体の厚さに起因して、こ
の構造体から外れた部分の第1および第2の気密保持部
材の間に生じる隙間からの気体のリークを防止するた
め、この構造体の液晶注入孔側の辺に沿う両側それぞれ
で、前記第1および第2の気密保持部材と前述の構造体
の側面の一部分とに密着する第3の気密保持部材と、構
造体を前述の液晶注入孔は外部に露出した状態で内部に
収納でき、第1〜第3の気密保持部材によって該内部の
気密性を確保でき、かつ、内部に任意の圧力の気体が供
給される容器と、構造体を室温より高い所定温度に加熱
する加熱手段とを具えたことを特徴とする。
【0024】この第1の型の液晶封止装置によれば、封
止対象の構造体の液晶注入孔側の端部が第1および第2
の気密保持部材に密着されるが、この構造体の第1およ
び第2の基板それぞれの主面のほとんどの領域は容器内
部の気体と接するようになる。さらに、構造体を加熱手
段によって加熱することができる。そのため、構造体を
加熱しながら第1および第2の基板間隔を気体圧で調整
しながら液晶注入孔を封止する実用的な装置が実現され
る。
【0025】また、第2の型の液晶封止装置は、封止
対象の構造体の第1の基板に対向させて用いる第1の容
器であって、第1の基板側がこの基板の面積よりやや小
さい面積で開口され、この開口部の枠に当たる部分の上
面に気密保持部材を有し、前述の気密保持部材を介して
第1の基板の主面に接し、かつ、内部に任意の圧力の気
体が供給される第1の容器と、この第1の容器の底裏面
に一部が接しかつ内部に気体の出し入れができる、第1
の膜構造体と、第2の基板に対向させて用いる第2の容
器であって、第2の基板側がこの基板の面積よりやや小
さい面積で開口され、該開口部の枠に当たる部分の上面
に気密保持部材を有し、前述の気密保持部材を介して前
記第2の基板の主面に接し、かつ、内部に任意の圧力の
気体が供給される第2の容器と、該第2の容器の底裏面
に一部が接しかつ内部に気体の出し入れができる、第2
の膜構造体と、これら第1の膜構造体、第1の容器、第
2の容器および第2の膜構造体それぞれの内部の圧力を
調整する圧力調整装置と、これら第1の膜構造体、第1
の容器、封止対象の構造体、第2の容器および第2の膜
構造体からなる積層体を挟んでいる、第1および第2の
押さえ部と、構造体を室温より高い所定温度に加熱する
加熱手段とを具えたことを特徴とする。
【0026】この第2の型の液晶封止装置によれば、封
止対象の構造体の第1の基板の主面のほとんどの領域は
第1の容器内の気体と接するようになる。そして、この
第1の容器内の気体の圧力は、該第1の容器内の圧力
と、第1の膜構造体の膨らませ具合との相互関係で決ま
る。また、封止対象の構造体の第2の基板の主面のほと
んどの領域は第2の容器内の気体と接するようになる。
そして、この第2の容器内の気体の圧力は、第2の容器
内の圧力と、第2の膜構造体の膨らませ具合との相互関
係で決まる。これらのことから、この第2の型の液晶封
止装置の場合も、液晶注入の済んだ構造体を加熱しなが
ら第1および第2の基板間隔を気体圧で調整しながら液
晶注入孔を封止する実用的な装置が実現される。
【0027】また、第3の型の液晶封止装置は、封止
対象の構造体の第1の基板の前述の液晶注入孔側の辺に
沿った端部の、少なくとも液晶注入孔の近傍部分に、こ
の第1の基板の主面側から密着する第1の気密保持部材
であって、前述の構造体を所定姿勢に保持する保持部材
の一部を兼ねる第1の気密保持部材と、第2の基板の前
述の液晶注入孔側の辺に沿った端部の、少なくとも液晶
注入孔の近傍部分に、この第2の基板の主面側から密着
する第2の気密保持部材であって、前述の構造体を所定
姿勢に保持する保持部材の一部を兼ねる第2の気密保持
部材と、これら第1および第2の気密保持部材を支持し
かつ前述の構造体を所定姿勢に保持する支持部材と、少
なくとも前述の構造体の出し入れが可能な広さの開口部
を有し、前述の支持部材を内包でき、内部に任意の圧力
の気体が供給される気密性容器と、この気密性容器の前
述の開口部を塞ぐ蓋であって、前述の液晶注入孔と対応
する部分に封止材料を塗布できる窓を有した蓋と、この
蓋の裏面であって前述の窓の周囲に当たる部分に設けら
れ、第1および第2の気密保持部材と協同して、液晶注
入孔周辺のみを、前記容器内の雰囲気から分離するため
の第3の気密保持部材と構造体を室温より高い所定温度
に加熱する加熱手段とを具えたことを特徴とする。
【0028】この第3の型の液晶封止装置によれば、封
止対象の構造体の液晶注入孔側の端部が第1および第2
の気密保持部材に密着されるが、この構造体の第1およ
び第2の基板それぞれの主面のほとんどの領域は気密性
容器内部の気体と接するようになる。そのため、この第
3の型の液晶封止装置の場合も、液晶注入の済んだ構造
体を加熱しながら第1および第2の基板間隔を気体圧で
調整しながら液晶注入孔を封止する実用的な装置が実現
される。また、この第3の型の液晶封止装置の場合、第
1および第2の気密保持部材によって構造体の端部を保
持できるので、特に、小型の構造体の液晶注入孔を封止
する場合に好適である。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
液晶封止装置の実施の形態について説明する。しかしな
がら、説明に用いる各図はこれらの発明を理解できる程
度に各構成成分の形状、寸法および配置関係を概略的に
示してあるにすぎない。また、以下の説明に用いる各図
において同様な構成成分については同一の符号を付して
示し、その重複する説明を省略することもある。また、
従来と同様な構成成分についても、図10と同様な番号
を付して示しその重複する説明を省略する。
【0030】1.第1の実施の形態 第1の実施の形態として、第1の型の液晶封止装置の実
施の形態を説明する。図1は、この第1の実施の形態の
液晶封止装置30を分解して示した斜視図である。ま
た、図2は、この液晶封止装置30の要部を拡大して示
した斜視図である。すなわち、第3の気密保持部材37
の一部と、台板31aの開口部31aaの周辺部分とを
強調して示した拡大図である。なお、図2は上記の様に
装置30の一部を強調した図であるので、各部の寸法比
は図1と大きく異なっていることを付記する。
【0031】この第1の実施の形態の液晶封止装置30
は、封止対象の構造体21を収納する容器31を具え
る。この容器31は、台板31aと、箱体31bと、気
密保持部材31cと、気体連絡孔31dとを具える。
【0032】台板31aと箱体31bとが組み合わされ
て、容器31が構成される。台板31aおよび箱体31
bのいずれか一方(好ましくは箱体31b)を、上げ下
げできる装置例えばリフト装置(図示せず)を、液晶封
止装置30に装備させて、これによって台板31aまた
は箱体31bを上げ下げ出来るようにするのが好適であ
る。また、台板31aと箱体31bとを上記のごとく分
離できようにしておくと、封止対象の構造体21の容器
31への出し入れを容易に行うことができる。
【0033】気密保持部材31cは台板31aと箱体3
1bとの接触部分の気密性を保持する。この気密保持部
材31cは、台板31a側または箱体31b側のいずれ
に設けてもよい。
【0034】気体連絡孔31dは、容器31内の圧力を
調整する圧力調整装置40(詳細は後述する)と、容器
31の内部とを連絡する。この気体連絡孔31dは、箱
体31b側の壁面に設けても上面に設けても良く、ま
た、台板31a側に設けても良い。
【0035】これら台板31aおよび箱体31bそれぞ
れは、容器31としての気密性を確保出来、かつ、容器
31内が加圧された場合のその圧力に耐えることができ
る材料で構成する。この様な材料であれば任意の材料で
構成できる。好ましくは、金属、例えば、鉄または、ス
テンレスまたは、アルミニウムなどで構成する。
【0036】これら台板31aおよび箱体31bの大き
さおよび形状は、封止対象の構造体21の大きさ、該構
造体を1度に何枚処理するか等に応じて決める。
【0037】また、台板31aには、封止対象の構造体
21の一部分すなわち液晶注入孔21a周辺を、容器3
1の外部に露出するための開口部31aaを形成してあ
る。また、この箱体31bの、台板31a側は、構造体
21をかわすことが出来る様、開口してある。
【0038】台板31aに形成された開口部31aaの
大きさは、設計に応じ任意とできる。好ましくは、液晶
注入孔21aを封止する作業に支障が無い範囲で、最小
限とするのが良い。実際は、この液晶封止装置30の容
器31内に1度に何枚の構造体21を収納するかという
点、1個の構造体21が液晶注入孔をいくつ持つかとい
う点、および、封止作業のし易さ等を考慮して決める。
【0039】また、この開口部31aaの形状は、設計
に応じた任意の形状と出来る。好ましくは、四角形状と
する。この実施の形態の場合は四角形状(略四角形状も
含む)としてある。
【0040】また、台板31a上であって開口部31a
aの周囲に、この発明でいう第1の気密保持部材33、
第2の気密保持部材35および第3の気密保持部材37
を、以下に説明する様に、配置してある。
【0041】まず、開口部31aaの対向する2辺p、
qに沿う台板部分上それぞれに、第3の気密保持部材3
7を固定してある。なお、辺p側の第3の気密保持部材
37と辺q側の第3の気密保持部材37とが一体となっ
て第3の気密保持部材37を構成する。
【0042】この第3の気密保持部材37は、この場
合、開口部31aaの辺p、qと直交する方向が溝の方
向となった長尺な溝37aを、辺p、qに平行な方向に
沿って所定の間隔、具体的にはほぼ封止対象の構造体2
1の厚さtの間隔で、多数具えたものとしてある。従っ
て、隣接する溝37aの間に、凸部37bが生じる。
【0043】この溝37aは、第1の気密保持部材33
や第2の気密保持部材35が挿入される溝である。その
ため、この溝37aの長さは、第1の気密保持部材33
や第2の気密保持部材35を目的通りに固定できる長さ
とする。
【0044】この第3の気密保持部材37は、好ましく
はゴム例えばウレタンゴムを、上記の様な凹凸形状の形
に成形したものが良い。ただし、場合によっては、金属
加工品、樹脂加工品、樹脂成型品であっても良い。
【0045】この第3の気密保持部材37の溝37aお
よび凸部37bに対して、第1の気密保持部材33、第
2の気密保持部材35および構造体21を、以下のよう
にそれぞれ配置する。
【0046】すなわち、図1および図1の要部を拡大し
た図2に示した様に、開口部31aaの両側の第3の気
密保持部材37に渡る様に、かつ、第3の気密保持部材
37に形成してある多数の溝37aに、第1の気密保持
部材33および第2の気密保持部材35を挿入する。
【0047】ここで、第1の気密保持部材33および第
2の気密保持部材35それぞれは、構造体21の液晶注
入孔21a近傍の辺の長さより長い、長尺な気密保持部
材としてある。両者は、同じ仕様のもので良い。また、
そうした方が、部品の共通化が図れて好ましい。この場
合は、第1および第2の気密保持部材33,35それぞ
れを、前記第3の気密保持部材37の溝37aに挿入で
きる幅を有したゴム製のかつ帯状のチューブで構成して
ある。このゴム製チューブは、内部に気体を出し入れす
ることが出来るもの、すなわち膨張、収縮を制御出来る
ゴム製チューブとするのが良い。そして、このゴム製チ
ューブを、それ専用の圧力調整装置(図示せず)に接続
して、該チューブの膨張・収縮を制御して、第1および
第2の基板11,13との密着を高めるのが良い。
【0048】封止対象の構造体21は、液晶注入孔21
aを設けてある側の端部が、台板31a側を向くよう
に、かつ、該構造体21の側面の(ここでは構造体21
の液晶注入孔21a側の端面の)一部が第3の気密保持
部材37の凸部37b上に乗るようにして、第1および
第2の気密保持部材33,35間に挿入する。
【0049】なお、図2において、39は第1および第
2の気密保持部材33,35それぞれの一部(この場
合、上部側の縁)に接続され、これら気密保持部材の剛
性を高めるために設けた支持部材である。この支持部材
39は、設けた方が好ましい。また、この支持部材39
は、第1および第2の気密保持部材33,35間への構
造体21の挿入をガイドするガイド部39aを、上部側
に具えている。このガイド部39aとして、例えば、上
方に先細りとなった構造を採用してある。ガイド部39
aは、必須ではないが、設けた方が好ましい。
【0050】さらに、この支持部材39は、第1および
第2の気密保持部材33,35それぞれの、開口部31
aa上に位置する部分が、多少上方に曲がるように気密
保持部材を支持できる構造としてある。その理由は次の
通りである。この液晶封止装置30の場合、好ましく
は、実際の封止作業の際は、台板31aの裏面側から開
口部31aaを通して所定の治具(詳細は後に図4を参
照して説明する)を、第1および第2の気密保持部材3
3,35に作用させて、液晶注入孔21a付近の気密保
持部材33,35を、上方に押す操作を行う(図2の白
抜き矢印。詳細は後述する)。支持部材39の一部を上
記の様に上方に曲げておくと、治具による上記の押し上
げ作業を行い易いからである。また、治具による上記の
押し上げ作業をする理由は、容器31内の圧力によっ
て、第1および第2の気密保持部材33,35が構造体
21から外れるのを防止するためである。さらには、封
止作業をし易くするために、液晶注入孔21a付近を第
1および第2の気密保持部材33,35で覆われないよ
うにするためである。
【0051】また、台板31a上であって、開口部31
aaの残りの2辺r,sに沿う部分およびその延長上
に、側方気密保持部材41を固定してある。具体的に
は、台板31a上であって、第3の気密保持部材37の
縁(辺rやsに沿う縁)に沿う部分上から、開口部31
aaの辺rやsに沿う部分上に渡って、側方気密保持部
材41を固定してある。
【0052】この側方気密保持部材41は、第3の機密
保持部材37の両端に挿入される第1又は第2の気密保
持部材と密着して、開口部31aaの辺rやsに沿う部
分でのリークを防止する。
【0053】この側方気密保持部材41は、例えば、金
属、プラスチックスまたはゴム等からなる棒状体や板状
体で構成することができる。
【0054】なお、台板31aに第3の気密保持部材3
7および側方気密保持部材41を固定する場合、台板3
1aと、第3の気密保持部材37や側方気密保持部材4
1の底面との界面で気体のリークが生じないよう手当を
する。
【0055】また、この液晶封止装置30は、構造体2
1を加熱するための加熱手段42をさらに具えている。
この加熱手段42は、構造体21を室温より高い所定の
温度で加熱するものである。この加熱手段42は、上記
加熱が可能であるなら任意好適な構成とすることができ
る。この実施の形態では、第1および第2の基板11,
13を加圧するために容器31内に供給される気体自体
を加熱する手段としてある。このような加熱手段は、例
えば、気体(例えば空気等任意のもの)を配給する配管
中に、または配管の外壁にヒータを配置しておいてこの
ヒータによって気体を加熱する等、任意の構成とするこ
とができる。なお、この加熱手段42は、圧力調整装置
40の前段に設けても良いし、後段すなわち容器31側
に設けても良いが、後段に設けた方が気体の温度低下が
少ないので好ましい。
【0056】次に、この第1の型の液晶封止装置30の
理解を深めるためにその使用方法について説明する。
【0057】図2を用いて説明した様に、構造体21
を、第1および第2の気密保持部材33,35間に挿入
する。次に、箱体31bを台板31aにかぶせる。この
状態を図3に、箱体31bの一部を切り欠いて示してあ
る。
【0058】台板31aと箱体31bとを好適な方法で
固定する。これにより容器31が構成される。
【0059】次に、台板31aの裏面より、開口部31
aaを通して、所定治具により、第1および第2の気密
保持部材33,35を押し上げる。この所定治具を、例
えば図4に示した様な治具(押し上げ治具)43とす
る。すなわち、第3の気密保持部材37が有する多数の
溝37aそれぞれに挿入された第1や第2の気密保持部
材33,35を(上方に)押すことができる多数の凸部
43aを具え、かつ、これら凸部43aの間にそれぞれ
生じる凹部の、液晶注入孔21aと対向する領域を含む
領域に、開口部43bを有した治具とする。
【0060】この治具43で、液晶封止装置30内の構
造体21や第1および第2の気密保持部材33,35を
押すと、凸部43aによって、第1および第2の気密保
持部材33,35の一部が押し上げられて図2に白矢印
で示した状態になる。また、構造体21の液晶注入孔2
1a側の端面は、治具43の凹部に接し、かつ、液晶注
入孔21aは開口部43bと対向するようになる。
【0061】この開口部43bは、構造体21の第1お
よび第2の基板間隔を気体圧力で調整したとき構造体2
1の液晶注入孔21aから出される余剰の液晶を除去す
る作業、封止材料を液晶注入孔21aに供給する作業、
封止材料を硬化させる作業等に使用する。
【0062】この治具43は、構造体21等に対して所
定関係で接することができるためのガイド部材(図示せ
ず)を介して、台板31aに接続される構造とするのが
良い。然も、この治具43は、台板31aに設置後、台
板31aに簡単に固定できる構成としておくのが良い。
なお、この治具43を、好ましくは、液晶封止装置30
の構成成分の一つとするのが良い。
【0063】次に、第1および第2の気密保持部材3
3,35それぞれに気体(典型的には空気)を供給す
る。既に説明した様に、第1及び第2の気密保持部材3
3,35は内部に気体の出し入れができるチューブ状と
してあるので、空気の供給により膨張する。そのため、
第1および第2の気密保持部材33,35それぞれは、
構造体21の第1および第2の基板それぞれの、液晶注
入孔21a側端部の辺に沿って、基板の主面側から構造
体21に密着する。
【0064】次に、圧力調整装置40によって、容器3
1内の圧力を調整する。この圧力とは、容器31内に収
納してある構造体21の第1および第2の基板間隔を許
容値にできるように、第1および第2の基板の主面を気
体で押せる圧力である。この圧力は典型的には1気圧よ
り大きなかつ調整された圧力である。容器31内を加圧
する場合は、例えば、圧力調整装置40としてコンプレ
ッサを用いて、容器31内に加圧空気を送れば良い。し
かし、この発明では、容器31内を1気圧より負圧にす
る場合があっても良い。その場合、排気手段(図示せ
ず)も装備する。
【0065】容器31内の圧力を調整したとしても、構
造体21の基板面に沿う気体のリークは第1および第2
の気密保持部材33,35によって防止される。また、
構造体21の厚さに起因して、第1および第2の気密保
持部材33,35の構造体21から外れた部分に生じる
隙間からの気体のリークは、第3の気密保持部材37に
よって防止される。
【0066】また、容器31内の圧力を調整して構造体
21の第1及び第2の基板間隔を調整する際に、この発
明では、加熱手段42によって、構造体21を所定の温
度に加熱する。この加熱は、気体による基板間隔調整作
業開始前から開始しても良いし、気体による基板間隔調
整作業開始と同時に開始しても良い。ただし、いずれに
しても、気体による基板間隔調整作業の時に、構造体2
1自体の温度が実際に所定温度になるように、加熱作業
を行う。
【0067】上記の様に第1および第2の基板間隔を調
整し終えたら、液晶注入孔21aに封止材料を供給す
る。ただし、構造体21内から余剰の液晶が液晶注入孔
21a付近に出ていた場合はそれを除去した後に、封止
材料を供給する。
【0068】封止材料としては、典型的には紫外線硬化
型の接着剤が使用される。次に、封止材料を硬化させ
る。
【0069】封止材料の硬化が済んだら、治具43を台
板31aから外す。そして、箱体31bと台板31aと
の固定を解除した後、箱体31bを台板31aから、外
す。そして、構造体21(封止が済んだ構造体)を、台
板31aから外す。引き続き封止作業をする場合は、封
止対象の構造体21を第1および第2の気密保持部材3
3,35間に挿入する。
【0070】上述した説明から明らかな様に、この第1
の型の液晶封止装置30によれば、液晶注入の済んだ構
造体21を加熱しながら第1および第2の基板間隔を気
体圧で調整しながら液晶注入孔を封止する実用的な装置
が実現されることが理解出来る。
【0071】2.第2の実施の形態 次に、第2の実施の形態として、第2の型の液晶封止装
置の実施の形態を説明する。図5は、この第2の実施の
形態の液晶封止装置50を分解して示した斜視図であ
る。また、図6(A)は、この液晶封止装置50の使用
状態を示した断面図である。また、図6(B)は、多数
個の構造体21を1度に封止処理する例を示した断面図
である。ただし、図6の各断面図は、液晶封止装置50
を、封止対象の構造体21の厚み方向に沿って切った断
面図に相当する(以下の図7において同じ。)。また、
断面を示すハッチングは省略してある。
【0072】この液晶封止装置50は、第1の容器51
と、第1の膜構造体53と、第2の容器55と、第2の
膜構造体57と、圧力調整装置59と、第1の押さえ部
61と、第2の押さえ部63と、加熱手段64とを具え
る。
【0073】第1の容器51は、封止対象の構造体21
の第1の基板11に対向させて用いる。しかも、第1の
基板11側が該基板11の面積よりやや小さい面積で開
口されている。やや小さい面積とは、好ましくは、第1
および第2の基板11、13をシールしているシール部
より内側の第1の基板面に、第1の容器51がなるべく
触れることがないよう、充分広く開口させる意味であ
る。すなわち、第1の容器51が、第1の基板11の主
面のなるべく縁部で基板11に接する様にする意味であ
る。また、開口によって生じた開口部51aの枠に当た
る部分(すなわち第1の容器51の壁)の上面に、気密
保持部材51bを設けてある。然も、第1の容器51
の、側面および又は底面好ましくは側面に、該容器51
に任意の圧力の気体を供給するための気体連絡孔51c
を設けてある。この第1の容器51は、前記気密保持部
材51bを介して第1の基板11の主面に接する。
【0074】この第1の容器51の構成材料は、容器5
1としての気密性を確保出来、かつ、容器51内が加圧
された場合のその圧力に耐えることができる任意の材料
で良い。好ましくは、金属、例えば、鉄または、ステン
レスまたは、アルミニウムなどで構成する。
【0075】また、第1の膜構造体53は、第1の容器
51の底裏面に一部が接しかつ内部に気体の出し入れが
できる膜構造体である。具体的には、エアーの出し入れ
が自在に出来るエアークッションで構成してある。
【0076】第2の容器55は、封止対象の構造体21
の第2の基板13に対向させて用いる。しかも、第2の
基板13側が該基板13の面積よりやや小さい面積で開
口されている。やや小さい面積とは、好ましくは、第1
および第2の基板11、13をシールしているシール部
より内側の第2の基板面に、第2の容器55がなるべく
触れることがないよう、充分広く開口させる意味であ
る。すなわち、第2の容器55が、第2の基板13の主
面のなるべく縁部で基板13に接する様にする意味であ
る。また、開口によって生じた開口部55aの枠に当た
る部分(すなわち第2の容器55の壁)の上面に、気密
保持部材55bを設けてある。然も、第2の容器55
の、側面および又は底面好ましくは側面に、該容器55
内に任意の圧力の気体を供給するための気体連絡孔55
cを設けてある。この第2の容器55は、前記気密保持
部材55bを介して第2の基板13の主面に接する。な
お、この第2の容器55は、第1の容器51と同じもの
をもう1つ用意し、それを使用時は逆向きに使用するの
が好ましい。部品の共通化が図れるからである。
【0077】また、第2の膜構造体57は、第2の容器
55の底裏面に一部が接しかつ内部に気体の出し入れが
できる膜構造体である。具体的には、エアーの出し入れ
が自在に出来るエアークッションで構成してある。な
お、この第2の膜構造体57は、第1の膜構造体53と
同じものをもう1つ用意して用いるのが好ましい。部品
の共通化が図れるからである。
【0078】圧力調整装置59は、第1の容器51、第
1の膜構造体53、第2の容器55および第2の膜構造
体57それぞれの内部の圧力を調整する。好ましくは、
第1の容器51、第1の膜構造体53、第2の容器55
および第2の膜構造体57それぞれの内部の圧力を、個
別に調整できるように、各部51〜57の個別の圧力調
整機構59a〜59dを設けるのが良い。なぜなら、こ
の第2の型の液晶封止装置50の場合、例えば第1の基
板11側の例でいえば、第1の容器51内の気体圧と第
1の膜構造体53の気体圧との力関係で第1の基板の主
面を押す。すると、第1の基板11の主面を押す気体圧
を高めるために第1の容器51内部の圧力を高めると、
その反作用で第1の容器51は、第1の基板11から離
れようとする。これを防止するには、第1の膜構造体5
3の内部圧力を高めることで第1の容器51の裏面を押
す力を高める必要がある。第2の容器55と第2の膜構
造体57との関係も上記と同様である。従って、各部5
1〜57の個別の圧力調整機構59a〜59dを設ける
のが良い。
【0079】このような圧力調整機構59a〜59dそ
れぞれは、例えばエアーコンプレッサおよびリーク弁で
構成できる。
【0080】また、第1および第2の押さえ部61、6
3それぞれは、上記の各部51〜57で生じる圧力を、
封止対象の構造体21側に伝えるための機能を持つもの
である。これら押さえ部61,63は、例えば、液晶封
止装置50の筐体の一部を利用することで構成できる。
【0081】また、加熱手段64は、構造体21を室温
より高い所定の温度で加熱するものである。この加熱手
段64は、上記加熱が可能であるなら任意好適な構成と
することができる。例えば、第1の実施の形態で説明し
た加熱手段42と同様な構成とすることができる。
【0082】次に、この液晶封止装置50の理解を深め
るためにその使用方法について説明する。これを図6
(A)を参照して説明する。
【0083】液晶を注入し終えた構造体21の第1の基
板11の主面に、第1の容器51を、機密保持部材51
bを介して重ねる。この第1の容器51の裏面に第1の
膜構造体53を重ねる。また、第2の基板13の主面
に、第2の容器55を、機密保持部材55bを介して重
ねる。この第2の容器55の裏面に第2の膜構造体57
を重ねる。そして、これら積層構造51〜57を、その
両面から、第1および第2の押さえ部61,63で押さ
える。そして、各部51〜57それぞれの内部の圧力を
適正に調整する。こうすると、構造体21の第1の基板
11および第2の基板13それぞれの主面は、第1の容
器51内の気体と第2の容器55内の気体とにより押さ
れるので、基板間隔を気体圧によって許容値に調整出来
る。この調整で構造体21内から液晶が液晶注入孔21
aを通じて溢れてきた場合は、それを除去する。
【0084】また、この発明では第1および第2の基板
間隔を気体の圧力で調整する際は、加熱手段64によっ
て構造体21を加熱する。この加熱は、気体による基板
間隔調整作業開始前から開始しても良いし、気体による
基板間隔調整作業開始と同時に開始しても良い。しか
し、いずれにしても、気体による基板間隔調整作業の時
に、構造体21自体の温度が室温より高い所定温度にな
るように、加熱作業を行う。
【0085】第1および第2の基板間隔の調整が済んだ
ら、液晶注入孔21aに封止材料を供給してそれを硬化
させる。これにより封止作業は終了する。
【0086】なお、この液晶封止装置50では、多数の
構造体21それぞれの液晶注入孔21aを、液晶封止装
置50にセットして封止することも勿論出来る。その場
合は、図6(B)に示した様に、第1の容器51、構造
体21および第2の容器55から成る積層体65を、多
数個、各積層体65間に第1又は第2の膜構造体53
(57)を介して積層し、その両面を第1および第2の
押さえ部61,63で押さえれば良い。
【0087】また、封止対象の構造体21の平面的な大
きさが変わった場合は、図7(A)に示した様に、第1
の容器51および第2の容器55各々のみを、構造体2
1の大きさに対応したものに変更し、第1及び第2の膜
構造体53、57や第1および第2の押さえ部61、6
3は、そのまま使用するのが良い。従って、この液晶封
止装置50は、構造体21の大きさが変わった場合でも
対応がし易い液晶封止装置といえる。
【0088】なお、この第2の型の液晶封止装置の変形
例として、次のような装置を構成しても良い。図7
(B)はその説明図である。
【0089】この変形例の液晶封止装置は、上記の液晶
封止装置50の構成から、第2の容器55および第2の
膜構造体57を除いた構成である。すなわち、第1およ
び第2の基板11,13のいずれか一方は、押さえ部に
接しさせ、他方の基板の主面のみを第1の容器51およ
び第1の膜構造体53で生じさせる気体圧で押す構成の
装置である。
【0090】上述した説明から明らかな様に、この第2
の型の液晶封止装置50および変形例の装置それぞれに
よれば、液晶注入の済んだ構造体21を加熱した状態で
第1および第2の基板間隔を気体圧で調整しながら液晶
注入孔を封止する実用的な装置が実現されることが理解
出来る。
【0091】3.第3の実施の形態 次に、第3の実施の形態として、第3の型の液晶封止装
置の実施の形態を説明する。図8は、この第3の実施の
形態の液晶封止装置80を分解して示した斜視図であ
る。特に、構造体21を複数個処理出来る装置の例を示
してある。また、図9(A)は、蓋89の一部(図8中
のP部分)の断面図である。図9(B)は、この液晶封
止装置80の使用状態を説明する側面図である。
【0092】この液晶封止装置80は、第1の気密保持
部材81と、第2の気密保持部材83と、支持部材85
と、気密性容器87と、蓋89と、第3の気密保持部材
91と、加熱手段92とを具える。さらに、好ましく
は、支持部材85を上下運動させる支持部材駆動機構1
00を具える。なお、図8において、110は、構造体
21を複数並べる時の各構造体21を位置決めするため
のガイド部材である。
【0093】第1の気密保持部材81は、構造体21の
第1の基板11の液晶注入孔21a側の辺に沿った端部
の、少なくとも前記液晶注入孔21aの近傍部分に、該
第1の基板の主面側から密着する気密保持部材である。
ただし、この例では、複数個の構造体21に渡って密着
する長尺な気密保持部材としてある。より具体的には、
第1の基板11の上記端部に接する面を有し上記辺に沿
う方向に長尺なゴム製の棒状体で構成してある。従っ
て、この第1の気密保持部材81は、第1の基板11の
上記辺に沿った端部全域で、第1の基板11に密着して
いる。
【0094】また、第2の気密保持部材83は、構造体
21の第2の基板13の液晶注入孔21a側の辺に沿っ
た端部の、少なくとも前記液晶注入孔21aの近傍部分
に、該第2の基板の主面側から密着する気密保持部材で
ある。ただし、この例では、複数個の構造体21に渡っ
て密着する長尺な気密保持部材としてある。より具体的
には、第2の基板13の上記縁部に接する面を有し上記
辺に沿う方向に長尺なゴム製の棒状体で構成してある。
従って、この第2の気密保持部材83は、第2の基板1
3の上記辺に沿った端部全域で、第2の基板13に密着
している。
【0095】なお、これら第1および第2の気密保持部
材81,83それぞれは、同じ仕様のもとするのが良
い。部品の共通化が図れるからである。
【0096】また、支持部材85は、第1および第2の
気密保持部材81、83を支持しかつ構造体21を所定
姿勢に保持するものである。
【0097】この場合の支持部材85を、第1〜第10
の部材85a〜85jで構成してある。
【0098】第1の部材85aは、第1の気密保持部材
81を第1の基板11の上記の所定部分に接する様に支
持する部材である。この第1の部材85aを、第1の気
密保持部材81より厚さが薄い板状体で構成する。こう
すると、第1の基板11の主面と、第1の部材85aと
の間に空間93を形成できる。この空間93は、第1の
基板11の主面を気体で押すための空間として利用出来
る(詳細は後述する)。
【0099】また、第2の部材85bは、第1の基板1
1の液晶注入孔21a側とは反対側の端部に接触する部
材である。この第2の部材85bは、例えば、第1の気
密保持部材81と同じものを用意しこれで構成できる。
【0100】第3の部材85cは、第4の部材85dで
発生される圧力を第1の気密保持部材81側に伝達する
部材である。この第3の部材85cを、例えば、板状体
で構成する。
【0101】第4の部材85dは、第1の気密保持部材
81を第1の基板11に密着させる圧力を発生する部材
である。この第4の部材85dを、例えば、内部に気体
の出し入れが可能な膜構造体、好ましくは、帯状のゴム
チューブで構成する。これによれば、これに接している
部材に対して、膨張・収縮による圧力を及ぼせる。
【0102】第5の部材85eは、第2の気密保持部材
83を第2の基板13の上記の所定部分に接する様に支
持する部材である。この第5の部材85eを、第2の気
密保持部材83より厚さが薄い板状体で構成する。こう
すると、第2の基板13の主面と、第5の部材85eと
の間に空間95を形成できる。この空間95は、第2の
基板13の主面を気体で押すための空間として利用出来
る(詳細は後述する)。
【0103】また、第6の部材85fは、第2の基板1
3の液晶注入孔21a側とは反対側の端部に接触する部
材である。この第6の部材85fは、例えば、第2の気
密保持部材83と同じものを用意しこれで構成できる。
【0104】第7の部材85gは、第8の部材85hで
発生される圧力を第2の気密保持部材83側に伝達する
部材である。この第7の部材85gを、例えば、板状体
で構成する。
【0105】第8の部材85hは、第2の気密保持部材
83を第2の基板13に密着させる圧力を発生する部材
である。この第8の部材85hを、例えば、内部に気体
の出し入れが可能な膜構造体、好ましくは、帯状のゴム
チューブで構成する。これによれば、これに接している
部材に対して、膨張・収縮による圧力を及ぼせる。
【0106】第9の部材85iは、上記第1〜第8の部
材を搭載し、かつ、第4の部材85dから第8の部材8
5hまでの部分を、それぞれを外側面から挟むことがで
きる部材である。この部材は、例えば、金属、プラスチ
ック等、典型的には金属で構成できる。この実施の形態
では、この第9の部材85iを、U字溝状の部材であっ
て、上記の第4の部材85dから第8の部材85h間で
の部分を、このU字の壁で挟んでいる部材としてある。
【0107】第10の部材85jは、支持部材85にセ
ットされる構造体21の端部が傷つくのを防止するため
の部材である。例えば、ゴム板やスポンジ等、弾性体で
構成できる。
【0108】なお、第1の部材85aと第5の部材85
eとは同じ仕様のものとするのが良い。第2の部材85
bと第6の部材85fとは同じ仕様のものとするのが良
い。第3の部材85cと第7の部材85gとは同じ仕様
のものとするのが良い。第4の部材85dと第8の部材
85hは同じ仕様のものとするのが良い。部品の共通化
が図れるからである。また、支持部材85の構成は上記
の例に限られない。
【0109】また、容器87は、少なくとも、構造体2
1の出し入れが可能な開口部87aを有しかつ前記支持
部材85を内包出来、かつ、内部に任意の圧力の気体が
供給される容器である。この場合、上面が開口された容
器で構成してある。この容器87は、気密性が保持で
き、かつ、内部を加圧したときの圧力に耐える材料で構
成する。典型的には、金属で構成する。
【0110】また、この容器87の壁面に容器87内の
圧力を調整するための圧力調整装置(図示せず)に接続
される気体連絡孔87cを設けてある。ただし、気体連
絡孔は、容器87の底面に設けても良いし、蓋89に設
けても良い。また、この容器87の縁の上面に、容器8
7に蓋89を組み合わせた時の気密性を保持するための
気密保持部材87b例えばゴムパッキンを設けてある。
なお、この気密保持部材87bは、蓋89側に設けても
良い。
【0111】また、蓋89は、構造体21を気密性容器
87に対し出し入れする際には外され、封止作業時は気
密性容器87の開口部87aを塞ぐものである。然も、
構造体21の液晶注入孔21aと対応する部分に窓89
aが形成されている蓋である。なお、この窓89aは封
止材料を液晶注入孔21a付近に塗布したり構造体21
から溢れた液晶を除去する作業などを行うための窓であ
る。この蓋89は、気密性が保持でき、かつ、内部を加
圧したときの圧力に耐える材料で構成する。典型的に
は、金属で構成する。
【0112】また、第3の気密性保持部材91は、蓋8
9の裏面(容器87側の面)であって上記の窓89aの
周囲に当たる部分に設けてある(図9(A)参照)。こ
の第3の気密保持部材91は、第1および第2の気密保
持部材81,83と協同して、液晶注入孔21a周辺の
みを、容器87の雰囲気から分離する。この第3の気密
保持部材91は、例えばゴムパッキンで構成出来る。
【0113】また、加熱手段92は、構造体21を室温
より高い所定の温度で加熱するものである。この加熱手
段92は、上記加熱が可能であるなら任意好適な構成と
することができる。例えば、第1の実施の形態で説明し
た加熱手段42と同様の構成のもので良い。
【0114】また、支持部材駆動機構100は、上記支
持部材85を上下運動させるものである。詳細には、支
持部材85にセットされた構造体21の第1および第2
の気密保持部材81,83自体と、蓋89の裏面に設け
た第3の気密保持部材91とを良好に密着させるために
支持部材85にセットした構造体21を蓋89の裏面に
押し当てるためのものである。この駆動機構100は、
例えば油圧シリンダ等、任意好適な機構で構成出来る。
なお、蓋89をしたのみで、蓋89裏面の第3の気密保
持部材91が、第1および第2の気密保持部材81,8
3と良好に密着する様なら、この駆動機構100は設け
なくても良い。
【0115】次に、この液晶封止装置80の理解を深め
るために、この液晶封止装置80の使用方法について説
明する。この説明を図9(B)も参照して行う。
【0116】第4の部材85dおよび第8の部材85h
(チューブ)それぞれ内の空気を抜いてこれら部材を収
縮させる。すると、第1および第2の気密保持部材8
1,83を押している力が解除される。そこで、第1お
よび第2の気密保持部材81,83間に構造体21を、
液晶注入孔21aが上方を向く様に挿入する。
【0117】次に、第4の部材85dおよび第8の部材
85h(チューブ)それぞれ内に空気を入れてこれら部
材を膨張させる。すると、第1および第2の気密保持部
材81,83は、構造体21の第1および第2の基板1
1,13の所定の縁部に基板の主面側から密着する。従
って、構造体21は、所定の姿勢に固定される。
【0118】次に、容器87に蓋89をし、これら同士
を固定する。また、支持部材駆動機構100を駆動し
て、第1および第2の気密保持部材81,83と、第3
の気密保持部材91とを密着させる。
【0119】次に、容器87内の圧力を図示しない圧力
調整装置を用いて調整する。この圧力とは、構造体21
の第1及び第2の基板間隔を許容値に調整出来る圧力で
ある。また、この発明では、第1および第2の基板間隔
を気体の圧力で調整する際は、加熱手段92によって構
造体21を加熱する。この加熱は、気体による基板間隔
調整作業開始前から開始しても良いし、気体による基板
間隔調整作業開始と同時に開始しても良い。ただし、い
ずれにしても、気体による基板間隔調整作業の時に、構
造体21自体の温度が室温より高い所定温度になるよう
に、加熱作業を行う。
【0120】第1および第2の基板間の間隔調整が済ん
だら、液晶注入孔21aに封止材料を供給する。これ
は、蓋89に設けた窓89aを利用して行う。ただし、
上記の基板間隔調整で構造体21内から液晶が液晶注入
孔21aを通じて溢れてきたら、それを除去した後、封
止材料を供給する。次に、封止材料を硬化させる。これ
により封止作業は終了する。
【0121】上述した説明から明らかな様に、この第3
の型の液晶封止装置80によれば、液晶注入の済んだ構
造体21を加熱しながら第1および第2の基板間隔を気
体圧で調整しながら液晶注入孔を封止する実用的な装置
が実現されることが理解出来る。なお、この第3の型の
液晶封止装置80の場合、構造体21を、支持部材85
で安定に保持できるので、特に、大きさが小さい構造体
21、すなわち小型の液晶装置、例えば、投射型のディ
スプレイに用いる液晶セルの封止装置として好ましい。
【0122】
【実施例】次に、基板間隔の調整を気体圧によって行う
際に構造体21を加熱した方が好ましい理由を実施例に
より説明する。
【0123】封止対象の構造体21として、STN液晶
を注入した10インチ(1インチは約2.54cm)の
セルを80枚用意する。このセルは、最終的なセルギャ
ップ規格として、6.7μm±0.1μmが課されたも
のである。
【0124】これら80枚のセルの液晶注入後であって
基板間隔修正前のセルギャップを測定する。その平均値
X、標準偏差の3倍値3σn-1 、最大値MAXおよび
最小値MINは、表1の「注入後」の欄に示した通り、
X=7.16μm、3σn-1=0.52、MAX=7.
57、MIN=6.92であった。
【0125】(実施例)上記80枚の構造体をランダム
に40枚ずつ2グループに分ける。そして、一方のグル
ープを、図1〜図4を参照して説明した液晶封止装置3
0に設置する。そして、該装置30により上述した使用
方法の手順に従い気体による加圧および加熱をしながら
基板間隔を調整した後、液晶注入孔を封止する。なお、
加圧および加熱した気体として、600g/cm2 の圧
力に加圧しかつ80℃の温度に加熱した空気を用いる。
そして、この空気により30分間、40枚の構造体21
を加圧加熱した後、液晶注入孔を封止する。
【0126】この様に封止が済んだ40枚の構造体のセ
ルギャップを測定する。その平均値X、標準偏差の3倍
値3σn-1 、最大値MAXおよび最小値MINは、表
1の「実施例」の欄に示した通り、X=6.67μm、
3σn-1 =0.06、MAX=6.72、MIN=6.
62であった。
【0127】(比較例)上記80枚の構造体のうち、実
施例で用いた以外の残りの40枚を液晶封止装置30に
設置する。そして、空気を加熱しないこと以外は上記実
施例の封止条件と同じ条件、すなわち、600g/cm
2 の圧力に加圧した空気により、40枚の構造体21を
30分間加圧した後、液晶注入孔を封止する。
【0128】この様に封止が済んだ40枚の構造体のセ
ルギャップを測定する。その平均値X、標準偏差の3倍
値3σn-1 、最大値MAXおよび最小値MINは、表
1の「比較例」の欄に示した通り、X=6.99μm、
3σn-1 =0.07、MAX=7.02、MIN=6.
97であった。
【0129】
【表1】
【0130】これら実施例および比較例から、実施例お
よび比較例共に、液晶注入後で基板間隔修正前に比べて
セルギャップのバラツキを小さくできることが分かる。
すなわち、実施例および比較例は、ほぼ同等のセルギャ
ップのバラツキ減少効果を持つことが分かる。ただし、
封止時間を30分とした場合、実施例では、セルギャッ
プの規格(6.7μm±0.1μm)を満足できるまで
セルギャッップの修正ができているのに対し、比較例で
は、セルギャップを規格を満足するまで修正しきれてい
ない(平均値が6.99μmであり、6.7μm±0.
1μmの規格を満たしていない)ことが分かる。これ
は、実施例の方が、セルギャップの修正をより短時間で
行えることを意味している。従って、この発明によれ
ば、特開平7−20480号公報に開示の方法に比べ
て、基板間隔の修正時間の短縮化が図れることが分か
る。
【0131】
【0132】
【発明の効果】上述した説明から明らかなように、この
発明の液晶封止装置によれば、封止対象の構造体の液晶
注入孔を封止する装置において、構造体の外側面に当た
る第1の基板および第2の基板面の少なくとも一方を任
意の圧力の気体によって加圧するための加圧室であっ
て、液晶注入孔は該加圧室外部と連絡した状態で構造体
を収納する加圧室と、構造体を室温より高い所定温度に
加熱する加熱手段とを具える。そのため、構造体を所定
温度で加熱した状態で基板間隔を気体によって修正する
という処理を、簡易に実施することができる。従って、
例えば基板間隔の修正時間の短縮化を図ることができる
等、特開平7−20480号公報に開示の封止方法を改
良することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の液晶封止装置の説明図であ
って、該装置を分解して示した図である。
【図2】第1の実施の形態の液晶封止装置の一部分を拡
大して示した斜視図である。
【図3】第1の実施の形態の液晶封止装置の使用方法を
説明する図である。
【図4】第1の実施の形態の液晶封止装置の使用方法と
その使用の際に用いて好適な治具とを説明する図であ
る。
【図5】第2の実施の形態の液晶封止装置の説明図であ
って、該装置を分解して示した図である。
【図6】第2の実施の形態の液晶封止装置の使用方法を
説明する図である。
【図7】第2の実施の形態の液晶封止装置の変形例を説
明する図である。
【図8】第3の実施の形態の液晶封止装置の説明図であ
る。
【図9】第3の実施の形態の液晶封止装置の主に使用方
法を説明する図である。
【図10】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
11:第1の基板 13:第2の基板 21:構造体(封止対象の構造体) 21a:液晶注入孔 30:第1の実施の形態の液晶封止装置 31:容器 31a:台板 31aa:開口部 31b:箱体 31c:気密保持部材 31d:気体連絡孔 33:第1の気密保持部材 35:第2の気密保持部材 37:第3の機密保持部材 37a:溝 37b:凸部 39:支持部材 40:圧力調整装置 41:側方気密保持部材 42:加熱手段 43:治具(押し上げ治具) 50:第2の実施の形態の液晶封止装置 51:第1の容器 51a:開口部 51b:気密保持部材 51c:気体連絡孔 53:第1の膜構造体 55:第2の容器 55a:開口部 55b:気密保持部材 55c:気体連絡孔 57:第2の膜構造体 59:圧力調整装置 59a〜59d:圧力調整機構 61:第1の押さえ部 63:第2の押さえ部 64:加熱手段 65:積層体 80:第3の実施の形態の液晶封止装置 81:第1の気密保持部材 83:第2の気密保持部材 85:支持部材 85a〜85j:第1〜第10の部材 87:気密性容器 87a:開口部 87b:気密保持部材 87c:気体連絡孔 89:蓋 89a:窓 91:第3の気密保持部材 92:加熱手段 93、95:空間 100:支持部材駆動機構 110:ガイド部材

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向させた第1および第2の基板をこれ
    ら基板間に所定の空隙を維持した状態でこれら基板の縁
    部でシール材によって張り合わせてあり、かつ、シール
    部の一部に設けられた液晶注入孔から前記空隙に液晶を
    注入してある構造体の、前記液晶注入孔を封止する装置
    において、 前記第1の基板の前記液晶注入孔側の辺に沿った端部全
    域に、該第1の基板の主面側から密着して、該主面に沿
    う気体のリークを防止する、該辺の長さより長い第1の
    気密保持部材と、 前記第2の基板の前記液晶注入孔側の辺に沿った端部全
    域に、該第2の基板の主面側から密着して、該主面に沿
    う気体のリークを防止する、該辺の長さより長い第2の
    気密保持部材と、 前記構造体の厚さに起因して、該構造体から外れた部分
    の前記第1および第2の気密保持部材の間に生じる隙間
    からの気体のリークを防止するため、前記構造体の前記
    液晶注入孔側の辺に沿う両側それぞれで、前記第1およ
    び第2の気密保持部材と前記構造体の側面の一部分とに
    密着する第3の気密保持部材と、 前記構造体を前記液晶注入孔は外部に露出した状態で内
    部に収納でき、前記第1〜第3の気密保持部材によって
    該内部の気密性を確保でき、かつ、内部に任意の圧力の
    気体が供給される容器と、 前記構造体を室温より高い所定温度に加熱する加熱手段
    とを具えたことを特徴とする液晶封止装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の液晶封止装置におい
    て、 前記容器は、前記構造体の液晶注入孔を含む一部分を露
    出する、平面形状が四角形状の開口部を有していて、 前記容器の内面であって、前記開口部の対向する2辺に
    沿う部分それぞれに、前記第3の気密保持部材として、
    前記2辺に直交する方向が溝の方向とされた溝を前記2
    辺に沿う方向に多数具えた第3の気密保持部材を固定し
    てあり、 これら開口部両側に設けた第3の気密保持部材間に渡る
    様に、前記第1および第2の気密保持部材として、長尺
    な気密保持部材を、前記第3の気密保持部材の前記溝を
    利用して固定してあることを特徴とする液晶封止装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の液晶封止装置におい
    て、 前記容器内面であって、前記開口部の他の2辺に沿う部
    分およびその延長上に、側方気密保持部材を具えること
    を特徴とする液晶封止装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の液晶封止装置におい
    て、 前記第1および第2の気密保持部材の一部に接続され、
    これら気密保持部材の剛性を高める支持部材をさらに具
    えたことを特徴とする液晶封止装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の液晶封止装置におい
    て、 前記支持部材は、前記第1および第2の気密保持部材間
    への前記構造体の挿入をガイドするガイド部を有するこ
    とを特徴とする液晶封止装置。
  6. 【請求項6】 対向させた第1および第2の基板をこれ
    ら基板間に所定の空隙を維持した状態でこれら基板の縁
    部でシール材によって張り合わせてあり、かつ、シール
    部の一部に設けられた液晶注入孔から前記空隙に液晶を
    注入してある構造体の、前記液晶注入孔を封止する装置
    において、 前記第1の基板に対向させて用いる第1の容器であっ
    て、第1の基板側が該基板の面積よりやや小さい面積で
    開口され、該開口部の枠に当たる部分の上面に気密保持
    部材を有し、前記気密保持部材を介して前記第1の基板
    の主面に接し、かつ、内部に任意の圧力の気体が供給さ
    れる第1の容器と、 該第1の容器の底裏面に一部が接しかつ内部に気体の出
    し入れができる、第1の膜構造体と、 前記第2の基板に対向させて用いる第2の容器であっ
    て、第2の基板側が該基板の面積よりやや小さい面積で
    開口され、該開口部の枠に当たる部分の上面に気密保持
    部材を有し、前記気密保持部材を介して前記第2の基板
    の主面に接し、かつ、内部に任意の圧力の気体が供給さ
    れる第2の容器と、 該第2の容器の底裏面に一部が接しかつ内部に気体の出
    し入れができる、第2の膜構造体と、 前記第1の膜構造体、第1の容器、第2の容器および第
    2の膜構造体それぞれの内部の圧力を調整する圧力調整
    装置と、 前記第1の膜構造体、第1の容器、封止対象の構造体、
    第2の容器および第2の膜構造体からなる積層体を挟ん
    でいる、第1および第2の押さえ部と、 前記構造体を室温より高い所定温度に加熱する加熱手段
    とを具えたことを特徴とする液晶封止装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の液晶封止装置におい
    て、 前記第1の容器、封止対象の構造体および第2の容器か
    ら成る積層体を、複数個、各積層体間に前記第1又は第
    2の膜構造体を介して積層させて使用されることを特徴
    とする多数個取りの液晶封止装置。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載の液晶封止装置におい
    て、 前記第1の容器および第2の容器は、封止対象の構造体
    の大きさに応じて交換され、かつ、前記第1および第2
    の膜構造体は、封止対象の構造体の大きさにかかわらず
    共通に使用されることを特徴とする液晶封止装置。
  9. 【請求項9】 対向させた第1および第2の基板をこれ
    ら基板間に所定の空隙を維持した状態でこれら基板の縁
    部でシール材によって張り合わせてあり、かつ、シール
    部の一部に設けられた液晶注入孔から前記空隙に液晶を
    注入してある構造体の、前記液晶注入孔を封止する装置
    において、 前記第1の基板に対向させて用いる第1の容器であっ
    て、第1の基板側が該基板の面積よりやや小さい面積で
    開口され、該開口部の枠に当たる部分の上面に気密保持
    部材を有し、前記気密保持部材を介して前記第1の基板
    の主面に接し、かつ、内部に任意の圧力の気体が供給さ
    れる第1の容器と、 該第1の容器の底裏面に一部が接しかつ内部に気体の出
    し入れができる、第1の膜構造体と、 前記第1の膜構造体、第1の容器、封止対象の構造体か
    らなる積層体を挟んでいる、第1および第2の押さえ部
    と、 前記構造体を室温より高い所定温度に加熱する加熱手段
    とを具えたことを特徴とする液晶封止装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の液晶封止装置におい
    て、 前記第1の膜構造体、第1の容器、封止対象の構造体か
    ら成る積層体を、複数個、各積層体間に中間支持体を介
    して積層させて使用されることを特徴とする多数個取り
    の液晶封止装置。
  11. 【請求項11】 請求項9に記載の液晶封止装置におい
    て、 前記第1の容器は、封止対象の構造体の大きさに応じて
    交換され、かつ、前記第1の膜構造体は、封止対象の構
    造体の大きさにかかわらず共通に使用されることを特徴
    とする液晶封止装置。
  12. 【請求項12】 対向させた第1および第2の基板をこ
    れら基板間に所定の空隙を維持した状態でこれら基板の
    縁部でシール材によって張り合わせてあり、かつ、シー
    ル部の一部に設けられた液晶注入孔から前記空隙に液晶
    を注入してある構造体の、前記液晶注入孔を封止する装
    置において、 前記第1の基板の前記液晶注入孔側の辺に沿った端部
    の、少なくとも前記液晶注入孔の近傍部分に、該第1の
    基板の主面側から密着する第1の気密保持部材であっ
    て、前記構造体を所定姿勢に保持する保持部材の一部を
    兼ねる第1の気密保持部材と、 前記第2の基板の前記液晶注入孔側の辺に沿った端部
    の、少なくとも前記液晶注入孔の近傍部分に、該第2の
    基板の主面側から密着する第2の気密保持部材であっ
    て、前記構造体を所定姿勢に保持する保持部材の一部を
    兼ねる第2の気密保持部材と、 これら第1および第2の気密保持部材を支持しかつ前記
    構造体を所定姿勢に保持する支持部材と、 少なくとも前記構造体の出し入れが可能な広さの開口部
    を有し、前記支持部材を内包でき、内部に任意の圧力の
    気体が供給される気密性容器と、 該気密性容器の前記開口部を塞ぐ蓋であって、前記液晶
    注入孔と対応する部分に封止材料を塗布できる窓を有し
    た蓋と、 該蓋の裏面であって前記窓の周囲に当たる部分に設けら
    れ、前記第1および第2の気密保持部材と協同して、前
    記液晶注入孔周辺のみを、前記容器内の雰囲気から分離
    するための第3の気密保持部材と、 前記構造体を室温より高い所定温度に加熱する加熱手段
    とを具えたことを特徴とする液晶封止装置。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の液晶封止装置にお
    いて、 前記第1および第2の機密保持部材の、前記第3の気密
    保持部材への接触具合を調整するため、前記支持部材を
    上下動させる支持部材駆動機構を具えたことを特徴とす
    る液晶封止装置。
  14. 【請求項14】 請求項12に記載の液晶封止装置にお
    いて、 前記支持部材は、 前記第1の気密保持部材を所定姿勢に保つ第1の板状体
    と、 前記第1の気密保持部材を前記第1の基板の前記端部に
    押しつけるための圧力を発生しかつ内部圧が調整可能な
    第1の膜構造体と、 前記第2の気密保持部材を所定姿勢に保つ第2の板状体
    と、 前記第2の気密保持部材を前記第2の基板の前記端部に
    押しつけるための圧力を発生しかつ内部圧が調整可能な
    第2の膜構造体と、 前記第1の板状体、第1の膜構造体、第2の板状体およ
    び第2の膜構造体を搭載している台座部とを含むことを
    特徴とする液晶封止装置。
  15. 【請求項15】 請求項12に記載の液晶封止装置にお
    いて、 前記第1および第2の気密保持部材は前記構造体を複数
    個並べて保持する長尺な部材であり、 前記蓋部は、これら複数個の構造体毎の液晶注入孔に対
    応する箇所にそれぞれ前記窓を具える蓋部であることを
    特徴とする液晶封止装置。
  16. 【請求項16】 請求項1、6、9または12に記載の
    液晶封止装置において、 前記加熱手段は、前記任意の圧力に設定される気体また
    は任意の圧力に設定された後の気体を加熱することで間
    接的に前記構造体を加熱する手段であることを特徴とす
    る液晶封止装置。
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