JP2002296606A - 液晶注入封止方法及び装置 - Google Patents

液晶注入封止方法及び装置

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JP2002296606A
JP2002296606A JP2001103330A JP2001103330A JP2002296606A JP 2002296606 A JP2002296606 A JP 2002296606A JP 2001103330 A JP2001103330 A JP 2001103330A JP 2001103330 A JP2001103330 A JP 2001103330A JP 2002296606 A JP2002296606 A JP 2002296606A
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pressure
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cell
injection
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Masaru Kawahara
勝 河原
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Kyoshin Engineering KK
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Kyoshin Engineering KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】気密部材によりガラス基板を傷つける危険がな
く、液晶注入セルの取り出し作業が容易で、組み付け誤
差が極めて小さく、液晶パネル自体の破損や、封止材の
離脱を引き起こす心配がない液晶注入封止方法及び装置
を提供する。 【解決手段】液晶セル26と液晶34を入れた液晶溜3
2とを取り出し可能に受け入れるチャンバー20を有
し、該チャンバーが、内部を真空状態とする調圧可能な
減圧装置22と、前記セルと液晶溜32とを相互に離接
可能に保持する手段と、不活性ガスを導入しチャンバー
内を大気圧まで復帰し更にはそれ以上の圧力まで加圧状
態とする調圧可能な加圧手段24と、注入口28へ付着
している液晶を拭き取る拭き取り手段と、注入口28の
封止材を硬化する紫外線照射手段とを有する。チャンバ
ー20内にて、液晶注入作業を真空状態から高圧状態に
至る圧力範囲において、封止作業を該高圧状態よりも低
いが大気圧よりも高い圧力下で行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本件発明は一般には液晶デス
プレーに関し、より詳細には、対向する面間へスペーサ
ーによって所定間隔の空隙を保持されかつ周辺部をシー
ル材によって張り合わされた一対のガラス基板からなる
液晶注入対象物いわゆる空セルへ対して、シール材を塗
布していない部分即ち注入口より液晶を注入して液晶注
入セルを形成し、その後、当該注入口を封止して液晶パ
ネルを製造する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラス基板に、電極、液晶駆動用素子、
配向膜等が形成されている液晶パネル用の第1の基板と
第2の基板とをスペーサーを介して所定間隔を維持した
状態でシール材によって張り合わされた液晶注入される
液晶注入対象物いわゆる空セルは知られている。このよ
うな空セルへ対してシール材を塗布していない部分即ち
注入口から、当該スペーサーによって画定される基板間
の空隙へ液晶を注入し液晶注入セルを形成し、その後当
該注入口を封止して液晶パネルを形成する方法及び装置
はこれまで種々のものが発表されている。
【0003】例えば、特開平7−20480号は、図1
2に示すような装置により空セルへ液晶を注入しかつ当
該注入口を封止している。即ち、この装置によれば、初
めに公知の手段によって一対のガラス基板、スペーサ
ー、シール材等により空セル1を作成し、この空セル1
を箱体2内へ気密部材3等によって密封配置する。この
とき、該空セルの液晶注入口4は箱体2の外部へ開放し
ておく。箱体2の内部には加圧手段5と圧力調整機構6
とがパイプ連結されている(A)。この箱体2は、この
箱体2を上部に収容し、液晶7を内部に満たした液晶溜
8を下部に収容している処理室9と一緒になって液晶注
入装置12を形成している。なお、この液晶注入装置1
2は、処理室9内へ連結している排気手段10及びガス
供給手段11を有している(B)。
【0004】この装置12によって空セル1へ液晶7を
注入する場合には、初めに、空セル1を密封保持してい
る箱体2を予め収容している処理室9を排気するため排
気手段10を稼動する。これによりスペーサーによって
ガラス基板間に隔成されている空セル1の空隙内部及び
液晶7を真空脱気する(B)。次いで、該空セル1の液
晶注入口4を液晶7へ接触する。この接触により当初毛
細管現象によって液晶が或る程度空セル内へ注入される
(C)。
【0005】次いで、処理室9内へガス供給手段11を
介して乾燥処理した不活性ガスを常圧になるまで導入す
る(D)。この不活性ガスの圧力により液晶溜8内の液
晶7が加圧され、このため該液晶7は負圧状態にある空
セル1の空隙内部へ効率よく注入される。しかしなが
ら、この液晶注入時に、必要以上の液晶が当該空隙内部
へ注入され、セルを構成している一対のガラス基板が図
11に示すように外向きに膨らむことがある。このよう
な状態が発生すると、基板間隔が許容値から外れた液晶
パネルが作成されることになる。このような状態の液晶
パネルの形成を防止するため、前記不活性ガスの導入時
に、同時に加圧手段5を作動しかつ圧力調整機構6を介
して箱体2内部を加圧し、これにより基板間隔の膨らみ
を防止しかつ空隙内への過剰な液晶の注入を阻止し当該
空隙寸法を許容値に維持する(D)。
【0006】液晶注入装置12による液晶注入作業が完
了した後、液晶7が注入された液晶注入セル1aを液晶
注入装置12から取り出し、該セルの液晶注入口4へ対
して、紫外線を照射することによって硬化する性質を有
する公知の封止用シール材13を公知のシール材供給手
段14を用いて塗布し(E)、その後、当該封止用シー
ル材13へ紫外線を照射して当該シール材13を硬化し
て、液晶パネル1b(F)を完成する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような公知の液晶
注入方法及び装置によれば、図12(F)に示すような
膨らみのない望ましい形状を有する液晶パネル1bを成
形することが出来る。しかしながら、このような公知の
手段によれば、空セル1を箱体2へはめ込み、かつ該箱
体と空セルとを気密部材3によって密封保持する必要が
ある。しかし、そのような密封保持は、現実には非常に
困難を伴なうもので、例えば密封度を上げようとする
と、ガラス基板を傷つける危険があり、一方、ガラス基
板を傷つけないようにすると、密封度が落ち、加圧手段
5による加圧圧力を大きくしなければならない。そして
加圧圧力を大きくすると、同様にガラス基板を傷つける
可能性が高くなると共に、注入時間が長くなる。
【0008】また、このような公知の液晶注入装置は、
内部を2つの隔室に形成しなけらばならず、装置自体の
構成が複雑になり、このため、液晶注入装置内の所定位
置への空セル1の配設作業、液晶注入セル1aの当該装
置からの取り出し作業が困難となっている。
【0009】その上、シール材供給手段14による液晶
注入口4への封止用シール材13の付与が大気下で行わ
れている。このため、当該封止用シール材13へ紫外線
を照射して該シール材を硬化した場合に、該封止用シー
ル材13が図11(F)に示すように、液晶パネル1b
を画定している外周縁部から外方へ突出した突出部15
を形成することになる。このような突出部15は、当該
液晶パネル1bを液晶デスプレー装置へ組み込む際に組
み付け精度を害し、組み付け誤差の大きい原因を提供し
ている。このため、かかる突出部15を予め削り取るよ
うな作業が要求されることがある。しかしながらそのよ
うな作業はしばしば液晶パネル1b自体の破損(特に注
入口付近の損傷)を引き起こし、封止用シール材13の
離脱を招き、結局、液晶パネルの生産性に大きな課題を
もたらしているのである。
【0010】更に、このような公知の充填方法によれ
ば、液晶充填時に液晶面が、図12(D)に示すよう
に、負圧から常圧まで復帰され、その差圧によって液晶
がセルの空隙内へ押し込まれる。このため、セル内へ充
填される量(V)は、図8に示すように、時間(T)の
経過と共にその量が減少し、両者は概ね二次曲線様の作
動曲線描いている。そして、所定量(V)の液晶がセル
内へ完全に充填されるまでの充填時間は標準サイズのセ
ル(15×25cm)で約t1時間(約5−6時間)を
要しており、作業能率が好ましくなく、そこで、より一
層迅速に液晶を充填可能な装置の開発が要求されてい
た。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本件発明は、液晶セルへ液晶を注入しかつ該セルの
液晶注入口を封止する液晶注入封止方法であって、液晶
注入封止作業を真空状態から高圧状態まで圧力調整可能
なチャンバー内にて、特に、液晶注入作業を真空状態か
ら高圧状態に至る圧力範囲において、封止作業を該高圧
状態よりも低いが大気圧よりも高い圧力下で行なうもの
である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本件発明の好ましい実施
例について図1に示すフローチャートをもとに述べる。
しかしながら本件発明はこの実施例に限定されるもので
はない。なお、図2−図5は、本件発明における液晶セ
ルへ注入口より液晶を注入し、その後、該注入口を封止
するための動作を示す。更に、図6は本件発明によって
作成される液晶パネルの該略図であり、図7は本件発明
の作動時間と注入チャンバー内部の圧力との関係を示す
図であり、図8は液晶注入量と液晶注入時間との関係を
示す公知の同種装置と本件発明との比較を示す図であ
り、図9−図11は空セルの空隙へ対する液晶注入状態
と圧力状態とを示す図である。
【0013】図2において、符号20は例えば鋼製の剛
性密封チャンバーである。このチャンバー20は内部を
大気圧よりも低い減圧状態及び高い加圧状態に調整する
ための減圧手段22及び加圧手段24が設けてある。し
かしながらこれらの減圧加圧手段は独立的に別個に設け
る代わりに1つの導管を介して弁操作によりチャンバー
内部に減圧作用と加圧作用とをもたらす装置とすること
も可能である。このようなチャンバーは、例えば同一出
願人の特許にかかる第2622356号、同第3032
707号に開示するものが有利に使用出来るが、これら
に限定されるものではない。以下に述べるように、本件
発明においては、液晶注入封止作業が内部を大気圧より
も加圧減圧可能な密封可能な剛性チャンバー20内にて
行われるものである。以下に、本件発明による液晶セル
へ対する液晶注入封止作用について述べる。
【0014】第1工程として、「a.液晶セルをカセッ
トにセットする」。即ち、初めに、公知の方法によっ
て、ガラス基板に、電極、液晶駆動用素子、配向膜等が
形成されている液晶パネル用の第1の基板と第2の基板
とをスペーサーを介して所定間隔を維持した状態でシー
ル材によって張り合わされた液晶注入されるべき単一又
は複数個の液晶注入対象物いわゆる空セル即ち液晶セル
26を作成し、この液晶セル26を、同様に公知のカセ
ットへセットする。
【0015】第2工程として、「b.空セルをカセット
に入れたまま注入チャンバーに入れると同時に、液晶溜
に液晶を入れて注入チャンバーへ設置する」。即ち、当
初、大気圧状態(図7の圧力P0参照)にある、図2に
示すようなチャンバー20内へ液晶セルをカセットへセ
ットしたまま所定位置へ設置する(図7の線図b参
照)。当業者に公知のように、このような空セル26に
はシール材を塗布していない部分が設けてあり、この部
分が液晶注入口28を形成しており、該液晶注入口28
から、スペーサー(図示なし)によって画定される基板
間の空隙30へ液晶が注入されるのである。作業者は、
更に、図2に示すように、チャンバー20内へ空セル2
6をセットすると共に、液晶34を供給した液晶溜32
をチャンバー20内の所定位置へ設置する。その後、該
チャンバー20の扉(図示なし)を閉じ内部を密封す
る。
【0016】次いで第3工程として、「c.注入チャン
バー内部を真空引きする」。即ち、チャンバー20の加
圧手段24を閉じ、減圧手段22を開放して、密封状態
となっているチャンバー20内部を、例えば、約1×1
-3torr程度まで減圧(図7の圧力−P3参照)
し、真空状態とする(図7の線図c参照)。この結果、
チャンバー20の内部及び液晶セル26の空隙30の内
部から空気が除去され、それらの内部が共に真空状態と
なる(図2)。
【0017】次いで、第4工程として、「d.液晶セル
の注入口を液晶に浸ける」。即ち、図3に示すように、
排気手段22を閉じた該真空チャンバー20内を真空状
態に保持したまま(図7の線図d参照)、液晶セル26
と液晶溜32とを相対的に移動させ、即ち、液晶セル2
6を下降させるか又は液晶溜32を上昇させるか、更に
は両者を互いに接近させることにより、液晶セル26の
液晶注入口28を液晶34内へ浸ける。これにより、毛
細管現象によって或る程度の量の液晶34が空セル26
の空隙30内へ流入する。
【0018】その後、第5工程として、「e.注入チャ
ンバーに不活性ガスを入れてチャンバー内を大気圧まで
戻し、更に、f.該チャンバー内へ更なる不活性ガスを
注入してチャンバー内部を加圧する」。即ち、図4に示
すように、ガス供給手段としての加圧手段24を開放す
ることにより、密封チャンバー20内へ乾燥処理した不
活性ガス(例えば、窒素ガス)を、該チャンバー20内
が常圧になるまで導入し(図7の線図e参照)、チャン
バー内部の圧力を大気圧まで戻す。その後、本件発明に
おいては、さらに加圧手段24を介してチャンバー内部
へガスを送り込み続け、該チャンバー内部の圧力を所定
の圧力(図7の圧力P1参照)まで加圧する(図7の線
図f参照)。この常圧以上の加圧作業は急激に行うこと
なく、ある程度の時間を掛けて行うことが重要である。
例えば、約30分をかけて例えば6atmまで加圧する
ことが望ましい。
【0019】かかる雰囲気下において、第6工程とし
て、「g.液晶34を液晶セル内部へ充填する」。即
ち、本件発明においては、チャンバー20内部の圧力
が、初め常圧に戻された後、更に継続的に当該チャンバ
ー内を所定の時間を掛けて加圧している。このため、本
件発明においては、液晶溜32内の液晶34の表面は相
対的には前記約1×10-3torr(図7の圧力−P3
参照)と大気圧(図7の圧力P0参照)との差圧分に加
え、更に上記加圧分(6atm)だけ(図7の圧力P1
参照)、当該差圧分が増大されているので、液晶34は
前記空隙内30へ一層迅速に注入され,こうして空隙3
0が短時間(例えば、12.1インチのセルで約50
分)で充満されるのである。
【0020】この点について、より詳細に説明する。図
12に示すような公知の充填方法によれば、液晶充填時
に液晶面が、負圧から常圧まで復帰され、その差圧によ
って液晶がセルの空隙内へ押し込まれている。このた
め、セル内へ充填されるべき量(V)は、図8において
一点鎖線にて示すように、時間(T)の経過と共にその
注入量が漸次減少し、両者は概ね二次曲線様の作動曲線
を描く。その結果、所定量(V)の液晶がセル内へ完全
に充填されるまでの充填時間がかなり長い時間(t1
を要している。即ち、液晶は当初二点鎖線で示すように
急速に空隙内へ注入されるが、ある時間が経ると、その
後は、ゆっくり時間を掛けて注入されるのである。この
ため、液晶が完全に空隙内部へ注入するまでには、標準
のセルで約5−6時間を要している。これに対して、本
件発明においては、図8において、実線で示すように時
間と比例して、最後まで直線的に注入出来る。本件発明
の実線で示す注入直線が、二点鎖線で表している公知の
注入初期の状態を示す注入直線よりも傾斜が緩いのは、
二点鎖線のように急速に液晶注入を継続すると、注入口
付近のセルを形成しているシール材が剥がれたり、スペ
ーサーが移動したりするという問題が発生する心配があ
るからである。しかしながら、本件発明の方法によれ
ば、そのような心配はなく所定量の液晶がセルへ短時間
で注入出来、結果的にその注入時間が、t1からt2まで
減少する。現実の時間にすると、これまでの半分以下に
なるのである。このように液晶注入速度を一定に保持出
来るのは、前述のように、液晶注入時のチャンバー内圧
力を、大気圧よりも高い圧力(P1)に設定することが
出来、そのような高圧状態での液晶注入が可能となった
からである。
【0021】図4に示すように、液晶注入作業の間中、
チャンバー20の内部全体が加圧状態となっている。こ
のため、液晶34の表面圧力と同等の圧力がセル26を
構成しているガラス基板の外側面へ作用して、当該ガラ
ス基板が空隙30側へ押圧されている。そのため、液晶
注入セルを構成している一対のガラス基板は、図9
(B)に示すように、互いに空隙30の内部の方へ押圧
された状態となっている。このような状態では液晶は、
図9(A)に示すようにセルの両側部から注入され、中
央部が最も遅く注入される。従って、図11に示すよう
に、液晶34が空隙30内へ過剰に注入されることによ
ってセルが太鼓状態に膨張するという危険は全く存在し
ない。
【0022】次いで、第7工程として、「h.注入口を
液晶へ浸けた状態で注入チャンバーの内部圧力を下げ
る」。即ち、第6工程においては、液晶注入セルを構成
している一対のガラス基板が、図9(B)に示すよう
に、互いに空隙内部の方へ押圧された状態となってお
り、このため液晶は、図9(A)に示すようにセルの両
側部から注入され、中央部上端が最も遅く注入される。
このため、セルの当該中央部上端へ完全に液晶を充満す
るため、セルの注入口を液晶へ浸けた状態で注入チャン
バーの内部圧力を幾分下げ(図7の線図h参照)、一対
のガラス基板が互いに平行をなすまでその押圧状態を調
整する(図10参照)。このためチャンバー内部の圧力
が当初の6atm(図7の圧力P1)から約1.5at
m(図7の圧力P2)まで減圧する。このとき、チャン
バー内部の圧力が大気圧(図7の圧力P0)まで戻るこ
とがないように注意する必要がある。一対のガラス基板
が互いに平行をなすまで復帰することによりセルの空隙
内には液晶が完全に充填される。
【0023】次いで、第8工程として、「i.チャンバ
ー内の圧力を維持したまま、注入口を液晶から離し、次
いでj.当該注入口へ付着している液晶を拭き取る」。
即ち、液晶34が完全にセルの空隙30内へ注入された
後、図5(A)に示すように、チャンバー内の圧力を、
約1.5atm(図7の圧力P2)に維持した状態で、
液晶セル26の注入口28を液晶溜32から引き離す。
液晶溜から引き離された液晶セルの注入口28には液晶
が付着している。従って、この注入口28へ付着してい
る液晶34を、図5(B)に示すように、連続供給され
る公知の払拭ペーパー36によって拭き取る。例えば、
ロール供給される払拭ペーパー36を注入口28へ軽く
接触するだけでその付近に付着している液晶34が容易
に拭き取らることが出来る。
【0024】その後、第9工程として、「k.セルの注
入口28へ封止材をつける」。即ち、第8工程と同様に
チャンバー内の圧力を約1.5atm(図7の圧力
2)程度に維持した状態で、セルの注入口28へ、例
えばUV硬化樹脂よりなる封止材38をつける(図5
(C)参照)。封止材38はセルの注入口28を完全に
覆う程度の量をつける(図6(A)参照)。
【0025】次いで、第10工程として、「l.注入チ
ャンバー20の内部気圧を大気圧まで戻す」。即ち、第
9工程において、セルの注入口28へ対する封止材38
の付着が約1.5atm(図7の圧力P2)程度の圧力
下で行われている。そこでチャンバー20内の圧力を大
気圧(図7の圧力P0)まで減圧すると、液晶セル26
を内部へ押圧していたガラス基板がその押圧力を緩め
る。このため、セルの注入口28へ付着していた封止材
38が注入口内部へ引き込まれる(図6(B)参照)。
このため、注入口28の付近へ盛り上がっていた封止材
38はその盛り上がりを失い、凹凸のない直線状の縁部
を提供することになる。
【0026】最後に、第11工程として、「m.封止材
38へ紫外線40を照射する」。即ち、セルの注入口2
8を凹凸のない平坦状に封止している封止材38へ対し
て紫外線照射装置40によって紫外線を照射して、当該
封止材38を硬化し、注入口28を完全に封止するので
ある。これにより、周囲に封止材38による凹凸が形成
されていない液晶パネルが形成されるのである。その
後、当該液晶パネルをチャンバーから取り出す。ここに
おいて、もし紫外線照射をチャンバー外部で行う場合に
は、第10工程の後、直にセルをチャンバーから取り出
すことは当然である。また、上記工程を同一のチャンバ
ー内で連続的に行うためには、工程によって圧力が異な
るため、必要に応じて、当該チャンバー内部をそれぞれ
圧力制御可能な小室に区分けすることも可能である。
【0027】図7は、本件発明の上記工程(a−m)
と、チャンバー内圧力(P)及び時間(T)との関係を
作業内容と共に示したものである。この図から、本件発
明においては、液晶を液晶セル内へ充填する工程が大気
圧(図7の圧力P0)以上の高圧力(図7の圧力P1)下
において行われる。更にチャンバー20内の圧力を僅か
に下げ(図7の圧力P2)て液晶セル内へ液晶を完全に
注入し、その後、セルの注入口へ対する封止材を付与
し、その後、チャンバー内の圧力を常圧(図7の圧力P
0)まで戻していることが明きらかである。
【0028】
【発明の効果】本件発明においては、セルへの液晶注入
が低圧領域から高圧領域までに耐え得るチャンバー20
の内部において行われる。従って、図12に示すよう
な、空セル1を箱体2へはめ込みかつ該箱体と空セルと
を気密部材3によって密封保持する必要がない。このた
め、気密部材によりガラス基板を傷つける危険がない。
また、ガラス基板押圧室(図11の箱体2)と、セル内
部を減圧しかつその後液晶面を加圧する調整室(図11
の処理室9)と、隔離して設ける必要がなく、装置自体
の構造が極めて容易になり、液晶注入装置内の所定位置
への空セルの配設作業、液晶注入セルの当該装置からの
取り出し作業が容易となる。
【0029】また、本件発明においては封止材38が完
全にセル内へ押し込まれている。このため、封止材が液
晶注入口付近でその外周縁部から外方へ突出した突出部
を形成することがない。このため、液晶パネルを液晶デ
スプレー装置へ組み込む際に組み付け精度が高まり、組
み付け誤差が極めて小さくなる。このため、これまでの
ように、かかる突出部を予め削り取るような作業が要求
されることがなく、またそのような作業による液晶パネ
ル自体の破損や、封止材の離脱を引き起こす心配がな
い。その結果、液晶パネルの生産性が増大する。
【0030】その上、本件発明においては液晶注入が高
圧チャンバー内において行われるので、注入時間をこれ
までのものに比較して著しく短縮することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本件発明の好ましい実施例について記載してい
るフローチャートである。
【図2】本件発明における液晶注入用空セルと液晶を充
填した液晶溜とをチャンバー内へ設置し、該チャンバー
内部を真空状態としている図である。
【図3】本件発明における液晶注入用空セルと液晶溜と
をチャンバー内へ設置し該チャンバー内部を真空状態と
した後に、該セルと液晶とを接触している状態を示す図
である。
【図4】本件発明における液晶注入用空セルと液晶溜と
をチャンバー内へ設置し該チャンバー内部を真空状態と
し該セルと液晶溜とを接触した後、該チャンバー内へ不
活性ガスを供給し当該チャンバー内を高圧状態とし、セ
ルの空隙内へ液晶を注入している状態を示す図である。
【図5】本件発明における液晶注入用空セルと液晶溜と
をチャンバー内へ設置し該チャンバー内部を真空状態と
し該セルと液晶溜とを接触し、該チャンバー内へ不活性
ガスを供給し当該チャンバー内を高圧状態とし、セルの
空隙内へ液晶を注入た後セルと液晶溜とを分離し
(A)、セルの液晶注入口から液晶を拭き取り(B)、
当該注入口へUV硬化樹脂を付与し(C)、次いで該樹
脂へ紫外線照射装置によって紫外線を照射している
(D)状態を示す図である。
【図6】本件発明において、セルの注入口へUV硬化樹
脂を付与した状態を示している図である。
【図7】本件発明の液晶パネル製造工程と、チャンバー
内圧力と、作業時間と、の関係を示している図である。
【図8】液晶注入量と液晶注入時間との関係を示す公知
の同種装置と本件発明との比較を示す図である。
【図9】チャンバー内の圧力がP1で有るときに空セル
内へ注入される液晶の状態及び該空セルの断面形状を示
す図である。
【図10】チャンバー内の圧力がP2で有るときに空セ
ル内へ注入される液晶の状態及び該空セルの断面形状を
示す図である。
【図11】チャンバー内の圧力が大気圧P0で有るとき
に空セル内へ注入される液晶の状態及び該液晶が充填さ
れた時の該セルの断面形状を示す図である。
【図12】公知の液晶注入装置及びその作動を示す図で
ある。
【符号の説明】
20:チャンバー 22:排気手段(減
圧手段) 24:ガス供給手段(加圧手段) 26:液晶セル 28:注入口 30:空隙 32:液晶溜 34:液晶 36:払拭ペーパー 38:封止材 40:紫外線照射手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶セルへ液晶を注入しかつ該セルの液
    晶注入口を封止する液晶注入封止方法であって、液晶注
    入封止作業を真空状態から高圧状態まで圧力調整可能な
    チャンバー内にて行うことを特徴とする液晶注入封止方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、液晶注入作業が真空
    状態から高圧状態に至る圧力範囲において行われ、封止
    作業が該高圧状態よりも低いが大気圧よりも高い圧力下
    で行われることを特徴とする請求項1に記載の液晶注入
    封止方法。
  3. 【請求項3】 液晶セルへ液晶を注入する液晶注入封止
    方法であって、 a.液晶を注入する液晶セルを準備すること、 b.液晶セル及び液晶を入れた液晶溜を注入チャンバー
    内へ設置すること、 c.注入チャンバー内を真空状態とすること、 d.真空状態を維持したまま液晶セルの注入口を液晶に
    浸けること、 e.注入チャンバーに不活性ガスを導入しチャンバー内
    を大気圧まで戻すこと、 f.注入チャンバー内へ継続的に更に不活性ガスを注入
    してチャンバー内部を大気圧以上の加圧状態とするこ
    と、 g.該加圧状態にて液晶をセル内部へ注入すること、 h.注入口を液晶へ浸けたままチャンバーの内部圧力を
    上記加圧状態よりは低いが、大気圧よりも高い圧力まで
    下げること、 i.セルへ液晶が注入された後、チャンバー内の圧力を
    維持したまま、注入口を液晶から離すこと、 j.注入口へ付着している液晶を拭き取ること、 k.チャンバー内の圧力を維持したまま、該チャンバー
    内にてセルの注入口へ封止材をつけること、 l.注入チャンバーの内部気圧を大気圧まで戻すこと、 m.封止材へ紫外線を照射して注入口へ付けた封止材を
    硬化すること、の諸工程よりなる液晶セルへ液晶を注入
    する液晶注入封止方法。
  4. 【請求項4】 液晶注入作業が、セルを形成している一
    対のガラス基板をセル側へ凹むように押圧している高圧
    状態から漸次該押圧状態を平行状態に至るまでチャンバ
    ー内圧力を減圧しながら行われることを特徴とする請求
    項1−3のいずれか1に記載の液晶注入封止方法。
  5. 【請求項5】 液晶セルへ液晶を注入しかつ封止する液
    晶注入封止装置であって、液晶セルと液晶を入れた液晶
    溜とを取り出し可能に受け入れるチャンバーを有してお
    り、該チャンバーが、少なくとも、内部を真空状態とす
    る調圧可能な減圧装置と、前記セルと液晶溜とを相互に
    離接可能に保持する手段と、不活性ガスを導入しチャン
    バー内を大気圧まで復帰し更にはそれ以上の圧力まで加
    圧状態とする調圧可能な加圧手段と、注入口へ付着して
    いる液晶を拭き取る拭き取り手段と、セルの注入口へ封
    止材を提供する封止材提供手段と、を有しており、更
    に、該封止材を硬化するための紫外線照射手段を有して
    いる、液晶セルへ液晶を注入封止する液晶注入封止装
    置。
  6. 【請求項6】 紫外線照射手段がチャンバー内に設けて
    あることを特徴とする請求項5に記載の液晶注入封止装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7291238B2 (en) * 2003-06-17 2007-11-06 Toshiba Matsushita Display Technology Co., Ltd. Method of manufacturing liquid crystal display panel and liquid crystal display panel manufacturing apparatus
KR100919201B1 (ko) * 2002-12-31 2009-09-28 엘지디스플레이 주식회사 액정표시장치의 봉지 방법
WO2024028287A1 (en) * 2022-08-03 2024-02-08 Merck Patent Gmbh Method and apparatus for filling liquid crystal cells with a medium comprising at least one liquid crystalline material

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