JP3244365B2 - 流動床担体回収方法 - Google Patents
流動床担体回収方法Info
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W10/00—Technologies for wastewater treatment
- Y02W10/10—Biological treatment of water, waste water, or sewage
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- Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
- Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流動床方式の生物膜処
理に使用すると有益な、磁気反応性を帯有してなる流動
床担体回収方法に関する。
理に使用すると有益な、磁気反応性を帯有してなる流動
床担体回収方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、流動床方式の生物膜処理において
は、微生物の付着媒体として砂、アンスラサイト(無煙
炭)、活性炭、多孔質セラミック、プラスチック、スポ
ンジ、ガラス球等の担体物質が採択され、これをリアク
ターと称する反応槽で流動化させることで、微生物が付
着する担体の表面積を飛躍的に高め、大量の微生物によ
る生物膜処理の高速化を可能としている。このような生
物処理の高速化は、反面、処理設備の小型コンパクト化
の要請に貢献でき、近時、流動床生物膜処理装置に対す
る実用化の要請が極めて強い。ところが、反応槽に投入
した担体の流動化と、当該担体に付着した微生物の成長
による槽内汚水に対する生物処理が進行するに伴って、
或いは、新たな処理汚水の流入による影響を受けると、
微生物が付着した流動床担体が、処理水に混入して反応
槽から流れ出し、それが系外へ流出されることになる。
そこで、従来では、、反応槽の上方部に三角堰と称す
る越流堰を設けたり、、反応槽の処理水排出口の直前
に担体流出を防止するネットやスクリーンを設けたり、
、特公平2−5153号公報の従来例を示す第2図の
ように傾斜板を設けたり、また、特公平1−59037
号公報に開示するように、下部を開口した斜向仕切板を
設けたり、或いは、、特公平2−5153号公報に開
示する多孔性隔壁を槽内中間部に傾設したり、また、
、特公平2−5154号公報の第1図に開示するよう
な、槽内中間部に下端を開口した隔壁と邪魔板とで斜向
通路を傾設したり、また、その第2図に示すように、隔
壁と多数の邪魔板とで多数段の斜向通路を形成すること
で、微生物が付着した流動床担体の槽外への流出を防止
している。
は、微生物の付着媒体として砂、アンスラサイト(無煙
炭)、活性炭、多孔質セラミック、プラスチック、スポ
ンジ、ガラス球等の担体物質が採択され、これをリアク
ターと称する反応槽で流動化させることで、微生物が付
着する担体の表面積を飛躍的に高め、大量の微生物によ
る生物膜処理の高速化を可能としている。このような生
物処理の高速化は、反面、処理設備の小型コンパクト化
の要請に貢献でき、近時、流動床生物膜処理装置に対す
る実用化の要請が極めて強い。ところが、反応槽に投入
した担体の流動化と、当該担体に付着した微生物の成長
による槽内汚水に対する生物処理が進行するに伴って、
或いは、新たな処理汚水の流入による影響を受けると、
微生物が付着した流動床担体が、処理水に混入して反応
槽から流れ出し、それが系外へ流出されることになる。
そこで、従来では、、反応槽の上方部に三角堰と称す
る越流堰を設けたり、、反応槽の処理水排出口の直前
に担体流出を防止するネットやスクリーンを設けたり、
、特公平2−5153号公報の従来例を示す第2図の
ように傾斜板を設けたり、また、特公平1−59037
号公報に開示するように、下部を開口した斜向仕切板を
設けたり、或いは、、特公平2−5153号公報に開
示する多孔性隔壁を槽内中間部に傾設したり、また、
、特公平2−5154号公報の第1図に開示するよう
な、槽内中間部に下端を開口した隔壁と邪魔板とで斜向
通路を傾設したり、また、その第2図に示すように、隔
壁と多数の邪魔板とで多数段の斜向通路を形成すること
で、微生物が付着した流動床担体の槽外への流出を防止
している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記や
のような流出防止策の場合には、流出しようとする流動
床担体で、スクリーンや多孔性隔壁等が目詰まり現象を
引き起こすことになり、それでは実用化装置としての日
常的な維持管理を煩わしいものとする。また、それ以外
の前記、のような防止策や、の越流構造の場合に
は、目詰まりは起こさないにしても、依然として流動床
担体の流出を防止することができない。このことから、
反応槽から流出する微生物の付着担体を、後工程の沈澱
槽へ流入させ、それを比較的時間をかけて沈降分離させ
た上で、その上澄み液を消毒処理して排水すると共に、
沈澱物を汚泥濃縮貯留槽へ送り出し、その脱離液を前工
程へ返送し、濃縮汚泥をバキューム車で回収して後処理
することを不可欠としたり、或いは、沈澱槽の沈澱物を
汚泥濃縮槽へ送り出した上で、比較的時間をかけて汚泥
濃縮し、その脱離液を前工程へ返送し、また、その濃縮
汚泥を汚泥貯留槽へ送り出し、それをバキューム車で回
収して後処理することにならざるを得ない。ところが、
前記の濃縮汚泥には、依然として担体が混在したままで
あり、そのため、搬出汚泥量の増加を招来することにな
る上に、反応槽からの消失担体の相当量に見合うだけの
新たな流動床担体の補充を不可欠とする。また、前記の
沈澱槽や汚泥濃縮槽では、自然沈降や重力沈降による沈
澱分離する処理構造であるため、それが静置状態で沈澱
分離するに(凝集剤を使用しない場合)、かなりの処理
時間を必要とする。また、流動床担体それ自体も処理水
との比重差が小さく、槽内を浮遊する傾向にあることか
ら、その重力沈澱に多くの時間を要し、結果として、此
種の沈澱槽や汚泥濃縮槽等が小型コンパクト化できない
ことになり、それでは流動床生物膜処理の高速化という
長所を生かすことができない。
のような流出防止策の場合には、流出しようとする流動
床担体で、スクリーンや多孔性隔壁等が目詰まり現象を
引き起こすことになり、それでは実用化装置としての日
常的な維持管理を煩わしいものとする。また、それ以外
の前記、のような防止策や、の越流構造の場合に
は、目詰まりは起こさないにしても、依然として流動床
担体の流出を防止することができない。このことから、
反応槽から流出する微生物の付着担体を、後工程の沈澱
槽へ流入させ、それを比較的時間をかけて沈降分離させ
た上で、その上澄み液を消毒処理して排水すると共に、
沈澱物を汚泥濃縮貯留槽へ送り出し、その脱離液を前工
程へ返送し、濃縮汚泥をバキューム車で回収して後処理
することを不可欠としたり、或いは、沈澱槽の沈澱物を
汚泥濃縮槽へ送り出した上で、比較的時間をかけて汚泥
濃縮し、その脱離液を前工程へ返送し、また、その濃縮
汚泥を汚泥貯留槽へ送り出し、それをバキューム車で回
収して後処理することにならざるを得ない。ところが、
前記の濃縮汚泥には、依然として担体が混在したままで
あり、そのため、搬出汚泥量の増加を招来することにな
る上に、反応槽からの消失担体の相当量に見合うだけの
新たな流動床担体の補充を不可欠とする。また、前記の
沈澱槽や汚泥濃縮槽では、自然沈降や重力沈降による沈
澱分離する処理構造であるため、それが静置状態で沈澱
分離するに(凝集剤を使用しない場合)、かなりの処理
時間を必要とする。また、流動床担体それ自体も処理水
との比重差が小さく、槽内を浮遊する傾向にあることか
ら、その重力沈澱に多くの時間を要し、結果として、此
種の沈澱槽や汚泥濃縮槽等が小型コンパクト化できない
ことになり、それでは流動床生物膜処理の高速化という
長所を生かすことができない。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、前
記のような流動床方式の生物膜処理における課題を解決
するために、磁気反応性を帯有する流動床担体、即ち、
電磁石への励磁作用によって磁力吸引され、電磁石の消
磁作用によって磁力解放される磁気反応性の素材で構成
した流動床担体、より具体的には、ポリプロピレン、ポ
リエチレン、ポリ塩化ビニール等の合成樹脂性基材をベ
ースにし、それに鉄粉を混合して造粒化するか、ペレッ
ト化した担体を新たに開発し、これを使用した流動床生
物膜処理方法を提供することにより、流動床担体の系外
への流出防止と沈澱処理の促進に対処したり、或いは、
固液分離時における担体に対する沈澱処理の促進と担体
回収効率の向上等に対処したのである。
記のような流動床方式の生物膜処理における課題を解決
するために、磁気反応性を帯有する流動床担体、即ち、
電磁石への励磁作用によって磁力吸引され、電磁石の消
磁作用によって磁力解放される磁気反応性の素材で構成
した流動床担体、より具体的には、ポリプロピレン、ポ
リエチレン、ポリ塩化ビニール等の合成樹脂性基材をベ
ースにし、それに鉄粉を混合して造粒化するか、ペレッ
ト化した担体を新たに開発し、これを使用した流動床生
物膜処理方法を提供することにより、流動床担体の系外
への流出防止と沈澱処理の促進に対処したり、或いは、
固液分離時における担体に対する沈澱処理の促進と担体
回収効率の向上等に対処したのである。
【0005】
【作用】沈澱槽で流動床担体を沈澱処理したり、担体分
離槽で担体と汚泥分とを固液分離し、槽内を浮遊する担
体を沈澱処理したり、回収する場合に、これらの沈澱槽
や担体分離槽に設けた電磁石に通電し、当該電磁石を励
磁させることで、浮遊する担体が磁力吸引され、比較的
短時間で担体が磁力沈澱したり、或いは、槽内外に設け
た磁性ベルトに磁力吸着させることで担体回収される。
離槽で担体と汚泥分とを固液分離し、槽内を浮遊する担
体を沈澱処理したり、回収する場合に、これらの沈澱槽
や担体分離槽に設けた電磁石に通電し、当該電磁石を励
磁させることで、浮遊する担体が磁力吸引され、比較的
短時間で担体が磁力沈澱したり、或いは、槽内外に設け
た磁性ベルトに磁力吸着させることで担体回収される。
【0006】
【実施例】先ず、本発明における担体素材としては、ポ
リプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニール等の合
成樹脂性基材と、磁気反応性を有する磁性体としての鉄
粉とからなる混合物であって、合成樹脂性基材が100
gに対し、鉄粉を15〜50gの混合割合とし、この混
合物を溶融した上で引き出し成形機又は押し出し成形機
により線状又は棒状に成形した後、冷却槽を通した上で
細断することによりペレット状に成形加工することで、
その長さが3〜6mm程度で、幅が3mm程度で、厚み
が2mm程度の扁平サイズのペレット状の担体Xが得ら
れる。勿論、これに代えて担体Xを造粒化し、その直径
が2〜5mm程度の粒状物とすることもできる。尚、合
成樹脂性基材の100gに対し、鉄粉を15〜50g程
度の混合割合とした場合には、担体の比重を1.03〜
1.50程度とすることができ、流動床生物膜処理に使
用する担体Xとして、適度な流動性と沈降性を兼ね備え
ている。以下、本発明に係る磁気反応性を帯有する担体
Xを使用すると好適な、流動床生物膜処理装置における
第1応用例として、図1や図3に示す嫌気処理と好気処
理を組み合わせた嫌気好気流動床タイプの場合を、同じ
く第2応用例として、図4に示す好気流動床タイプの場
合を、同じく第3応用例として、図5に示す回分式流動
床タイプの場合について説明する。
リプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニール等の合
成樹脂性基材と、磁気反応性を有する磁性体としての鉄
粉とからなる混合物であって、合成樹脂性基材が100
gに対し、鉄粉を15〜50gの混合割合とし、この混
合物を溶融した上で引き出し成形機又は押し出し成形機
により線状又は棒状に成形した後、冷却槽を通した上で
細断することによりペレット状に成形加工することで、
その長さが3〜6mm程度で、幅が3mm程度で、厚み
が2mm程度の扁平サイズのペレット状の担体Xが得ら
れる。勿論、これに代えて担体Xを造粒化し、その直径
が2〜5mm程度の粒状物とすることもできる。尚、合
成樹脂性基材の100gに対し、鉄粉を15〜50g程
度の混合割合とした場合には、担体の比重を1.03〜
1.50程度とすることができ、流動床生物膜処理に使
用する担体Xとして、適度な流動性と沈降性を兼ね備え
ている。以下、本発明に係る磁気反応性を帯有する担体
Xを使用すると好適な、流動床生物膜処理装置における
第1応用例として、図1や図3に示す嫌気処理と好気処
理を組み合わせた嫌気好気流動床タイプの場合を、同じ
く第2応用例として、図4に示す好気流動床タイプの場
合を、同じく第3応用例として、図5に示す回分式流動
床タイプの場合について説明する。
【0007】
【第1応用例】先ず、流動床生物膜処理装置の装置全体
の概要を示す図1において、Rは中間隔壁1で間仕切り
形成した反応槽であって、その前部流入側を嫌気性微生
物による反応槽2(以下、嫌気反応槽という)に区画
し、後部流出側を好気性微生物による反応槽3(以下、
好気反応槽という)に区画し、これらの嫌気反応槽2と
好気反応槽3には、本発明に係る磁気反応性を帯有する
担体Xの適量が投入される。4は嫌気反応槽2への汚水
流入管、5は流入水を降流案内する流入通路、6は嫌気
反応槽2の槽内に設けた攪拌装置であって、槽内汚水と
担体Xを攪拌混合することで担体Xを流動化し、流動化
した担体Xに付着して成長する嫌気性微生物による槽内
汚水の嫌気処理が繰り返される。7は嫌気処理水の移流
通路、8は中間隔壁1の上方部に設けた嫌気処理水の移
流口であって、汚水流入官4からの新たな汚水の流入を
受けて、移流通路7の嫌気処理水を移流口8を越流させ
て次の好気反応槽3へ送り込む。9は好気反応槽3の槽
底部に配管した散気装置であって、槽外に設けたブロア
Bから送り込まれる空気により、槽内汚水と担体Xを曝
気状態で攪拌混合することで担体Xを流動化し、流動化
した担体Xに付着して成長する好気性微生物による槽内
汚水の好気処理が繰り返される。10は好気反応槽3に
設けた汲み上げポンプであって、好気反応槽3で曝気処
理された好気処理水、即ち、硝化液の適量を汲み上げ、
それを循環返送管11により嫌気反応槽2の流入側へ返
送し、これが嫌気反応槽2の槽内汚水と攪拌混合される
ことで、槽内汚水に対する脱窒処理がなされる。尚、前
記の汲み上げポンプ10に代えて、図3に示すエアリフ
ト管と空気管(図示せず)とからなるエアリフトポンプ
装置により硝化液を汲み上げて循環返送することもでき
る。12は好気反応槽3で処理された好気処理水の流出
管であって、移流口8からの嫌気処理水の流入を受け
て、次の沈澱槽13へ好気処理水を送り出す。この段階
の処理水には、好気反応槽3での曝気処理によって浮遊
するSSや、好気性微生物が付着して浮遊する担体Xが
混入した状態で送り出される。14は沈澱槽13の中心
位置に設けたセンターウエルであって、流入した好気処
理水を下方へ沈降案内する。15は沈澱槽13の底部
(底部を含む下部外周部分でも可)に設けた電磁石であ
って、通電することにより励磁され、センターウエル1
4を降流する好気性微生物を付着した状態の担体Xや、
センターウエル14の下端開口部を回曲して、再び、上
方へ緩やかに浮上しようとする担体Xや、槽内を浮遊す
る担体Xを磁力吸引することで、沈澱槽13の槽底部に
微生物の付着した担体Xを比較的短時間で磁力沈澱せし
める。16は沈澱槽13に設けたエアリフト管であっ
て、その下端部を沈澱槽13の槽底部に開口形成され、
槽底部の沈澱物を空気管(図示せず)から送り込まれる
空気で汲み上げるようにしている。このエアリフト管1
6と空気管とでエアリフトポンプ装置が構成される。そ
こで、電磁石15への通電を遮断することで、電磁石1
5を消磁し、沈澱した担体Xに対する磁力を解放した
後、エアリフト管16へ空気が供給されると、槽底部に
沈澱した担体Xを含む沈澱物が、そのエアリフト作用で
汲み上げられ、移流管17により次の担体分離槽18へ
送り込まれる。19は沈澱槽13の上端部に設けた越流
堰であって、浮上するスカムの流出を防止しつつ、沈澱
槽13の上澄み液を移流管20で次の消毒槽21へ流出
させた上で、放流管22から外部放流される。23は担
体分離槽18に設けた散気装置であって、ブロアBから
の空気の供給を受けて担体Xを含む槽内汚水に対する曝
気処理が繰り返され、これにて担体Xから付着物を剥離
して固液分離する。24は担体分離槽18の底部に設け
た電磁石であって、励磁することにより曝気処理中の担
体Xを磁力吸引して比較的短時間で磁力沈澱させる。2
5は担体分離槽18に設けたエアリフト管であって、そ
の下端部を担体分離槽18の槽底部に開口形成され、沈
澱した担体Xを含む沈澱物を空気管(図示せず)から送
り込まれる空気のエアリフト作用で汲み上げるようにし
ている。そこで、電磁石24への通電を遮断すること
で、沈澱した担体Xに対する磁力を解放した後、エアリ
フト管25へ空気が供給されると、槽底部に沈澱した担
体Xがそのエアリフト作用で汲み上げられ、それを担体
返送管26により嫌気反応槽2の流入側へ返送すること
により、再び、嫌気性生物処理における流動床担体Xと
して再利用に供される。また、担体分離槽18で固液分
離された剥離汚泥を含む懸濁液は、移流管27から次の
汚泥貯留槽28へ排出された後、バキューム車に汲み上
げられて搬出される。従って、流動床生物膜処理におけ
る担体Xとして、磁気反応性を具有する素材を使用すれ
ば、その沈澱処理を比較的短時間で行なうことができる
上に、その担体Xの系外への流出も防止でき、その回収
や再利用にも優れることになる。
の概要を示す図1において、Rは中間隔壁1で間仕切り
形成した反応槽であって、その前部流入側を嫌気性微生
物による反応槽2(以下、嫌気反応槽という)に区画
し、後部流出側を好気性微生物による反応槽3(以下、
好気反応槽という)に区画し、これらの嫌気反応槽2と
好気反応槽3には、本発明に係る磁気反応性を帯有する
担体Xの適量が投入される。4は嫌気反応槽2への汚水
流入管、5は流入水を降流案内する流入通路、6は嫌気
反応槽2の槽内に設けた攪拌装置であって、槽内汚水と
担体Xを攪拌混合することで担体Xを流動化し、流動化
した担体Xに付着して成長する嫌気性微生物による槽内
汚水の嫌気処理が繰り返される。7は嫌気処理水の移流
通路、8は中間隔壁1の上方部に設けた嫌気処理水の移
流口であって、汚水流入官4からの新たな汚水の流入を
受けて、移流通路7の嫌気処理水を移流口8を越流させ
て次の好気反応槽3へ送り込む。9は好気反応槽3の槽
底部に配管した散気装置であって、槽外に設けたブロア
Bから送り込まれる空気により、槽内汚水と担体Xを曝
気状態で攪拌混合することで担体Xを流動化し、流動化
した担体Xに付着して成長する好気性微生物による槽内
汚水の好気処理が繰り返される。10は好気反応槽3に
設けた汲み上げポンプであって、好気反応槽3で曝気処
理された好気処理水、即ち、硝化液の適量を汲み上げ、
それを循環返送管11により嫌気反応槽2の流入側へ返
送し、これが嫌気反応槽2の槽内汚水と攪拌混合される
ことで、槽内汚水に対する脱窒処理がなされる。尚、前
記の汲み上げポンプ10に代えて、図3に示すエアリフ
ト管と空気管(図示せず)とからなるエアリフトポンプ
装置により硝化液を汲み上げて循環返送することもでき
る。12は好気反応槽3で処理された好気処理水の流出
管であって、移流口8からの嫌気処理水の流入を受け
て、次の沈澱槽13へ好気処理水を送り出す。この段階
の処理水には、好気反応槽3での曝気処理によって浮遊
するSSや、好気性微生物が付着して浮遊する担体Xが
混入した状態で送り出される。14は沈澱槽13の中心
位置に設けたセンターウエルであって、流入した好気処
理水を下方へ沈降案内する。15は沈澱槽13の底部
(底部を含む下部外周部分でも可)に設けた電磁石であ
って、通電することにより励磁され、センターウエル1
4を降流する好気性微生物を付着した状態の担体Xや、
センターウエル14の下端開口部を回曲して、再び、上
方へ緩やかに浮上しようとする担体Xや、槽内を浮遊す
る担体Xを磁力吸引することで、沈澱槽13の槽底部に
微生物の付着した担体Xを比較的短時間で磁力沈澱せし
める。16は沈澱槽13に設けたエアリフト管であっ
て、その下端部を沈澱槽13の槽底部に開口形成され、
槽底部の沈澱物を空気管(図示せず)から送り込まれる
空気で汲み上げるようにしている。このエアリフト管1
6と空気管とでエアリフトポンプ装置が構成される。そ
こで、電磁石15への通電を遮断することで、電磁石1
5を消磁し、沈澱した担体Xに対する磁力を解放した
後、エアリフト管16へ空気が供給されると、槽底部に
沈澱した担体Xを含む沈澱物が、そのエアリフト作用で
汲み上げられ、移流管17により次の担体分離槽18へ
送り込まれる。19は沈澱槽13の上端部に設けた越流
堰であって、浮上するスカムの流出を防止しつつ、沈澱
槽13の上澄み液を移流管20で次の消毒槽21へ流出
させた上で、放流管22から外部放流される。23は担
体分離槽18に設けた散気装置であって、ブロアBから
の空気の供給を受けて担体Xを含む槽内汚水に対する曝
気処理が繰り返され、これにて担体Xから付着物を剥離
して固液分離する。24は担体分離槽18の底部に設け
た電磁石であって、励磁することにより曝気処理中の担
体Xを磁力吸引して比較的短時間で磁力沈澱させる。2
5は担体分離槽18に設けたエアリフト管であって、そ
の下端部を担体分離槽18の槽底部に開口形成され、沈
澱した担体Xを含む沈澱物を空気管(図示せず)から送
り込まれる空気のエアリフト作用で汲み上げるようにし
ている。そこで、電磁石24への通電を遮断すること
で、沈澱した担体Xに対する磁力を解放した後、エアリ
フト管25へ空気が供給されると、槽底部に沈澱した担
体Xがそのエアリフト作用で汲み上げられ、それを担体
返送管26により嫌気反応槽2の流入側へ返送すること
により、再び、嫌気性生物処理における流動床担体Xと
して再利用に供される。また、担体分離槽18で固液分
離された剥離汚泥を含む懸濁液は、移流管27から次の
汚泥貯留槽28へ排出された後、バキューム車に汲み上
げられて搬出される。従って、流動床生物膜処理におけ
る担体Xとして、磁気反応性を具有する素材を使用すれ
ば、その沈澱処理を比較的短時間で行なうことができる
上に、その担体Xの系外への流出も防止でき、その回収
や再利用にも優れることになる。
【0008】
【変形例1】前記の第1応用例における担体分離槽18
の場合には、散気装置23で固液分離した担体Xを磁力
沈澱させ、それをエアリフト管25と空気管とからなる
エアリフトポンプ装置で汲み上げて回収するようにした
場合について説明したが、それに代えて図2に示すよう
に、担体分離槽18の槽内外にかけて磁性ベルト29を
回転可能に掛架支持した構成とすることもできる。この
場合には、磁性ベルト29を励磁して回転すれば、槽内
で固液分離した担体Xが磁性ベルト29に磁力吸着さ
れ、これが槽外へ搬出される。それをスクレイパー30
で掻き落すことで担体Xが回収される。
の場合には、散気装置23で固液分離した担体Xを磁力
沈澱させ、それをエアリフト管25と空気管とからなる
エアリフトポンプ装置で汲み上げて回収するようにした
場合について説明したが、それに代えて図2に示すよう
に、担体分離槽18の槽内外にかけて磁性ベルト29を
回転可能に掛架支持した構成とすることもできる。この
場合には、磁性ベルト29を励磁して回転すれば、槽内
で固液分離した担体Xが磁性ベルト29に磁力吸着さ
れ、これが槽外へ搬出される。それをスクレイパー30
で掻き落すことで担体Xが回収される。
【0009】
【変形例2】第1応用例では、反応槽Rを中間隔壁1で
間仕切り形成することで、嫌気反応槽2と好気反応槽3
に区画形成したが、図3に示すように、汚水流入側に嫌
気反応槽2の単体を、処理水の排水側に好気反応槽3の
単体を設け、両槽を移流管31で接続した上で、両槽に
本発明の担体Xを適量投入した上で、流動床生物膜処理
に供することもできる。図3において、32は好気反応
槽3の処理水である硝化液を汲み上げるエアリフト管で
あって、これと空気管(図示せず)とでエアリフトポン
プ装置が構成され、好気反応槽3の槽内汚水を好気性微
生物の付着した担体Xの流動化と、曝気処理によって浄
化した硝化液の適量を嫌気反応槽2の流入側へ循環返送
し、当該嫌気反応槽2における嫌気性の槽内汚水と混合
させることで脱窒処理に供される。それ以外の諸構成と
処理方法は、第1応用例の場合と同様であるので、同一
の符号を付して、その説明を省略する。
間仕切り形成することで、嫌気反応槽2と好気反応槽3
に区画形成したが、図3に示すように、汚水流入側に嫌
気反応槽2の単体を、処理水の排水側に好気反応槽3の
単体を設け、両槽を移流管31で接続した上で、両槽に
本発明の担体Xを適量投入した上で、流動床生物膜処理
に供することもできる。図3において、32は好気反応
槽3の処理水である硝化液を汲み上げるエアリフト管で
あって、これと空気管(図示せず)とでエアリフトポン
プ装置が構成され、好気反応槽3の槽内汚水を好気性微
生物の付着した担体Xの流動化と、曝気処理によって浄
化した硝化液の適量を嫌気反応槽2の流入側へ循環返送
し、当該嫌気反応槽2における嫌気性の槽内汚水と混合
させることで脱窒処理に供される。それ以外の諸構成と
処理方法は、第1応用例の場合と同様であるので、同一
の符号を付して、その説明を省略する。
【0010】
【第2応用例】図4に示す好気流動床タイプの生物膜処
理装置の場合には、図1や図3の嫌気好気流動床タイプ
の生物膜処理装置における嫌気反応槽2がない場合であ
って、流入管4から好気反応槽3へ流入した汚水を散気
装置9で曝気処理することで、槽内に投入した本発明の
担体Xを流動化しながら、当該担体Xに付着した好気性
微生物による生物膜を成長させ、槽内汚水に対する好気
処理が行なわれる。新たな汚水が流入すると、好気反応
槽3の上層部の処理水は流出管12から送り出され、次
の沈澱槽13のセンターウエル14へ送り込まれる。セ
ンターウエル14を降流する微生物の付着した担体X
は、沈澱槽13の底部に設けた電磁石15の励磁により
磁力吸引されて沈降が促進され、これにて比較的短時間
で担体X又は微生物が付着した担体Xを磁力沈澱せしめ
る。また、上澄み液は沈澱槽13の上方部の越流堰19
を溢流し、消毒処理して外部放流される。そして、沈澱
槽4の槽底部に沈澱した担体Xは、電磁石15を消磁し
て磁力解放した段階で、エアリフト管16と空気管(図
示せず)とからなるエアリフトポンプ装置により汲み上
げられ、別途、沈澱汚泥に対する固液分離施設へ搬出さ
れて処理を委ねる(処理容量が比較的少ない小規模槽の
場合)。或いは、前記した第1応用例とその変形例1に
示すように、担体Xを含む沈澱汚泥を汲み上げて次の担
体分離槽18へ送り出し、担体分離した上で好気反応槽
3の流入側へ担体返送するか、図2のような磁性ベルト
29により担体Xの回収がなされる。
理装置の場合には、図1や図3の嫌気好気流動床タイプ
の生物膜処理装置における嫌気反応槽2がない場合であ
って、流入管4から好気反応槽3へ流入した汚水を散気
装置9で曝気処理することで、槽内に投入した本発明の
担体Xを流動化しながら、当該担体Xに付着した好気性
微生物による生物膜を成長させ、槽内汚水に対する好気
処理が行なわれる。新たな汚水が流入すると、好気反応
槽3の上層部の処理水は流出管12から送り出され、次
の沈澱槽13のセンターウエル14へ送り込まれる。セ
ンターウエル14を降流する微生物の付着した担体X
は、沈澱槽13の底部に設けた電磁石15の励磁により
磁力吸引されて沈降が促進され、これにて比較的短時間
で担体X又は微生物が付着した担体Xを磁力沈澱せしめ
る。また、上澄み液は沈澱槽13の上方部の越流堰19
を溢流し、消毒処理して外部放流される。そして、沈澱
槽4の槽底部に沈澱した担体Xは、電磁石15を消磁し
て磁力解放した段階で、エアリフト管16と空気管(図
示せず)とからなるエアリフトポンプ装置により汲み上
げられ、別途、沈澱汚泥に対する固液分離施設へ搬出さ
れて処理を委ねる(処理容量が比較的少ない小規模槽の
場合)。或いは、前記した第1応用例とその変形例1に
示すように、担体Xを含む沈澱汚泥を汲み上げて次の担
体分離槽18へ送り出し、担体分離した上で好気反応槽
3の流入側へ担体返送するか、図2のような磁性ベルト
29により担体Xの回収がなされる。
【0011】
【第3応用例】次に、第3応用例として、図5に示す回
分式流動床タイプの生物膜処理装置の場合について説明
する。33は回分反応槽であって、槽内汚水を嫌気攪
拌、好気攪拌した上で沈澱処理し、その上澄み液を排出
し、余剰汚泥を排出する、との一連の回分処理がなされ
る。34は前工程の流量調整槽(図示せず)に設けた汲
み上げポンプであって、回分式反応槽33での一連の回
分処理終了を受けて作動開始し、図6(a)に示すよう
に、流入管4から新たな汚水を回分反応槽33へ流入
し、図6(a)(b)に示すように、攪拌装置6の作動
により槽内汚水を嫌気攪拌すると共に、槽内水位が所定
のハイレベルHとなった段階で、汲み上げポンプ33の
作動を停止する。これにて磁気反応性を具有する担体X
を槽内で流動化させ、それに付着した嫌気性微生物によ
る嫌気処理がなされる。次いで、図6(c)に示すよう
に散気装置9を作動させることで、槽内汚水を曝気しな
がら攪拌すると、担体Xに付着した好気性微生物による
槽内汚水の好気処理がなされる。35は回分反応槽33
の底部に設けた電磁石であって、通電することにより励
磁され、槽内を浮遊する流動床担体Xを磁力吸引するこ
とで、図7(d)に示すように、回分反応槽33の槽底
部に微生物が付着した担体Xやそれが剥離された担体X
を比較的短時間で磁力沈澱せしめる。36は処理水流出
側の上方部に張出したスカム流出防止コーンであって、
その下部位置に流出管12を配管している。37は流出
管12に設けた排水ポンプであって、図7(e)に示す
ように、スカム流出防止コーン36の下方部から上槽部
の上澄み液を排出作動することで、表層部に浮遊するス
カムの流出を防止しつつ、槽内水位がローレベルLまで
の範囲にある処理水を速やかに引き抜き、次の消毒槽2
1へ送り出された上で放流される。この上澄み液の排出
時にも、電磁石35への励磁状態が保持されることで、
磁力沈澱物が巻き上げられて排出されないようにしてい
る。38は担体Xを含む余剰汚泥の汲み上げポンプであ
って、電磁石35を消磁して沈澱物に対する磁力解放し
た後、槽底部の余剰汚泥を汲み上げ作動し、移流管17
から次の担体分離槽18へ送り出す。担体分離槽18で
は、前記した第1応用例の場合に示すように、槽内が散
気装置23で曝気され、電磁石24が励磁作動してい
る。これにて担体Xと微生物を含む汚泥分を剥離処理
し、その剥離汚泥分を次の汚泥貯留槽28へ排出した上
で、電磁石24を消磁して担体Xに対する磁力解放後、
エアリフト管25と空気管(図示せず)とからなるエア
リフトポンプ装置を作動させることで、回分反応槽33
の流入側へ担体返送するか、図2の変形例に示すよう
に、磁性ベルト29に担体Xを磁力吸着させて回収する
ようにしている。尚、図6、図7において、39は流入
汚水のスクリーンであって、流量調整槽(図示せず)か
ら汲み上げた汚水に混入する異物を除去する。
分式流動床タイプの生物膜処理装置の場合について説明
する。33は回分反応槽であって、槽内汚水を嫌気攪
拌、好気攪拌した上で沈澱処理し、その上澄み液を排出
し、余剰汚泥を排出する、との一連の回分処理がなされ
る。34は前工程の流量調整槽(図示せず)に設けた汲
み上げポンプであって、回分式反応槽33での一連の回
分処理終了を受けて作動開始し、図6(a)に示すよう
に、流入管4から新たな汚水を回分反応槽33へ流入
し、図6(a)(b)に示すように、攪拌装置6の作動
により槽内汚水を嫌気攪拌すると共に、槽内水位が所定
のハイレベルHとなった段階で、汲み上げポンプ33の
作動を停止する。これにて磁気反応性を具有する担体X
を槽内で流動化させ、それに付着した嫌気性微生物によ
る嫌気処理がなされる。次いで、図6(c)に示すよう
に散気装置9を作動させることで、槽内汚水を曝気しな
がら攪拌すると、担体Xに付着した好気性微生物による
槽内汚水の好気処理がなされる。35は回分反応槽33
の底部に設けた電磁石であって、通電することにより励
磁され、槽内を浮遊する流動床担体Xを磁力吸引するこ
とで、図7(d)に示すように、回分反応槽33の槽底
部に微生物が付着した担体Xやそれが剥離された担体X
を比較的短時間で磁力沈澱せしめる。36は処理水流出
側の上方部に張出したスカム流出防止コーンであって、
その下部位置に流出管12を配管している。37は流出
管12に設けた排水ポンプであって、図7(e)に示す
ように、スカム流出防止コーン36の下方部から上槽部
の上澄み液を排出作動することで、表層部に浮遊するス
カムの流出を防止しつつ、槽内水位がローレベルLまで
の範囲にある処理水を速やかに引き抜き、次の消毒槽2
1へ送り出された上で放流される。この上澄み液の排出
時にも、電磁石35への励磁状態が保持されることで、
磁力沈澱物が巻き上げられて排出されないようにしてい
る。38は担体Xを含む余剰汚泥の汲み上げポンプであ
って、電磁石35を消磁して沈澱物に対する磁力解放し
た後、槽底部の余剰汚泥を汲み上げ作動し、移流管17
から次の担体分離槽18へ送り出す。担体分離槽18で
は、前記した第1応用例の場合に示すように、槽内が散
気装置23で曝気され、電磁石24が励磁作動してい
る。これにて担体Xと微生物を含む汚泥分を剥離処理
し、その剥離汚泥分を次の汚泥貯留槽28へ排出した上
で、電磁石24を消磁して担体Xに対する磁力解放後、
エアリフト管25と空気管(図示せず)とからなるエア
リフトポンプ装置を作動させることで、回分反応槽33
の流入側へ担体返送するか、図2の変形例に示すよう
に、磁性ベルト29に担体Xを磁力吸着させて回収する
ようにしている。尚、図6、図7において、39は流入
汚水のスクリーンであって、流量調整槽(図示せず)か
ら汲み上げた汚水に混入する異物を除去する。
【0012】
【発明の効果】本発明は、前記のように流動床生物膜処
理用の担体として、磁気反応性を帯有する流動床担体、
即ち、電磁石への励磁作用によって磁力吸引され、電磁
石の消磁作用によって磁力解放される磁気反応性の素材
で構成した流動床担体、より具体的には、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニール等の合成樹脂性基
材をベースにし、それに鉄粉を混合して造粒化するか、
ペレット化した流動床担体を新たに開発し、これを使用
した流動床生物膜処理方法を提供することにより、流動
床担体の沈澱処理を著しく促進することができる上に、
系外への担体の流出防止と担体回収効率の向上にも優れ
る。その為、流動床生物膜処理の高速化という長所を生
かすべく、例えば、反応槽の小型コンパクト化に応じて
沈澱槽、担体分離槽等も小型コンパクトな容量のもので
対処できることになり、流動床生物膜処理装置の実用化
に大いに貢献することができる。
理用の担体として、磁気反応性を帯有する流動床担体、
即ち、電磁石への励磁作用によって磁力吸引され、電磁
石の消磁作用によって磁力解放される磁気反応性の素材
で構成した流動床担体、より具体的には、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニール等の合成樹脂性基
材をベースにし、それに鉄粉を混合して造粒化するか、
ペレット化した流動床担体を新たに開発し、これを使用
した流動床生物膜処理方法を提供することにより、流動
床担体の沈澱処理を著しく促進することができる上に、
系外への担体の流出防止と担体回収効率の向上にも優れ
る。その為、流動床生物膜処理の高速化という長所を生
かすべく、例えば、反応槽の小型コンパクト化に応じて
沈澱槽、担体分離槽等も小型コンパクトな容量のもので
対処できることになり、流動床生物膜処理装置の実用化
に大いに貢献することができる。
【図1】嫌気好気流動床生物膜処理装置の全体概要図で
ある。
ある。
【図2】担体分離槽の変形例を示す図である。
【図3】嫌気反応槽と好気反応槽を独立させた変形例を
示す図である。
示す図である。
【図4】好気流動床生物膜処理装置の概要図である。
【図5】回分式流動床生物膜処理装置の全体概要図であ
る。
る。
【図6】回分処理工程の前半を示す図であって、図
(a)は汚水流入工程、図(b)は嫌気攪拌工程、図
(c)は好気攪拌工程を示している。
(a)は汚水流入工程、図(b)は嫌気攪拌工程、図
(c)は好気攪拌工程を示している。
【図7】回分処理工程の後半を示す図であって、図
(d)は磁力沈澱工程、図(e)は上澄み液の排出工
程、図(f)は汚泥移送工程を示している。
(d)は磁力沈澱工程、図(e)は上澄み液の排出工
程、図(f)は汚泥移送工程を示している。
X 担体 R 反応槽 2 嫌気反応槽 3 好気反応槽 6 攪拌装置 9、23 散気装置 10、34、38 汲み上げポンプ 13 沈澱槽 14 センターウエル 15、24、35 電磁石 16、25、32 エアリフト管 18 担体分離槽 19 越流堰 21 消毒槽 26 担体返送管 28 汚泥貯留槽 29 磁性ベルト 30 スクレバー 33 回分反応槽 36 スカム流出防止コーン 37 排水ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−147492(JP,A) 特開 平2−211292(JP,A) 特開 昭56−26589(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 3/10 C02F 3/08
Claims (4)
- 【請求項1】 反応槽に投入した担体を流動化させ、担
体に付着した微生物により槽内汚水を生物膜処理する流
動床生物膜処理方法において、 前記流動床担体に磁気反応性を帯有させ、沈澱槽や担体
分離槽や反応槽等に設けた電磁石を励磁することによ
り、槽内を流動したり、浮遊する流動床担体を磁力吸引
して沈澱処理し、 磁力沈澱した流動床担体又は流動床担体を含む沈澱物
を、電磁石を消磁して磁力解放した後に、 ポンプ装置で汲み上げるように構成したことを特徴とす
る流動床担体回収方法。 - 【請求項2】 担体分離槽に磁力沈澱した流動床担体
を、エアリフトポンプ装置で汲み上げて反応槽へ返送し
てなる請求項1に記載の流動床担体回収方法。 - 【請求項3】 反応槽に投入した担体を流動化させ、担
体に付着した微生物により槽内汚水を生物膜処理する流
動床生物膜処理方法において、 前記流動床担体に磁気反応性を帯有させ、担体分離槽や
反応槽等に設けた電磁石を励磁することにより、槽内を
流動したり、浮遊する流動床担体を磁力吸引して沈澱処
理し、 磁力沈澱した流動床担体又は流動床担体を含む沈澱物
を、電磁石を消磁して磁力解放した後に、 ポンプ装置で汲み上げ反応槽へ担体返送するように構成
したことを特徴とする流動床担体回収方法。 - 【請求項4】 流動床担体が、ポリプロピレン、ポリエ
チレン、ポリ塩化ビニール等の合成樹脂性基材の100
gに、鉄粉を15〜50gの割合で混合して造粒化する
か、ペレット化し、 その比重を1.03〜1.50としてなる請求項1、請
求項2又は請求項3に記載の流動床担体回収方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25825793A JP3244365B2 (ja) | 1993-10-15 | 1993-10-15 | 流動床担体回収方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25825793A JP3244365B2 (ja) | 1993-10-15 | 1993-10-15 | 流動床担体回収方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07108292A JPH07108292A (ja) | 1995-04-25 |
JP3244365B2 true JP3244365B2 (ja) | 2002-01-07 |
Family
ID=17317723
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25825793A Expired - Fee Related JP3244365B2 (ja) | 1993-10-15 | 1993-10-15 | 流動床担体回収方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3244365B2 (ja) |
Families Citing this family (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3521199B2 (ja) * | 1999-02-19 | 2004-04-19 | 独立行政法人 科学技術振興機構 | 廃水中に含まれるリン酸の除去方法 |
EP1683764A4 (en) | 2003-08-07 | 2010-02-17 | Niki Glass Co Ltd | SYSTEM FOR TREATING SEWAGE-SEPARATED WATER USING A SUPERCONDUCTING MAGNET |
JP4722518B2 (ja) * | 2005-03-22 | 2011-07-13 | 株式会社イノアックコーポレーション | 水処理用微生物担体とその製造方法 |
KR100981519B1 (ko) * | 2007-12-24 | 2010-09-10 | 재단법인서울대학교산학협력재단 | 생물막 형성 억제 효소를 이용한 분리막 생물반응조 수처리 공정 |
JP5951533B2 (ja) * | 2013-03-13 | 2016-07-13 | 株式会社東芝 | リン含有廃水からのリン回収方法、及びその装置 |
EP3287185A4 (en) * | 2015-03-26 | 2018-12-26 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | Co2 concentration reducing device |
CN104843952B (zh) * | 2015-05-27 | 2016-12-21 | 陈洪伍 | 磁频共振氧化修复江河湖泊水质的系统 |
CN106477691A (zh) * | 2016-12-26 | 2017-03-08 | 兰州交通大学 | 一种用于水处理的磁悬浮流化床 |
CN110127860B (zh) * | 2019-06-11 | 2021-07-30 | 南京大学 | 一种新型水处理用生物磁性悬浮填料的制备方法及设备 |
CN111233133A (zh) * | 2020-01-16 | 2020-06-05 | 浙江永续环境工程有限公司 | 流化床生物填料及其制备方法和流动复合活性生物菌生物床 |
CN114573080B (zh) * | 2022-02-16 | 2023-04-21 | 中节能兆盛环保有限公司 | 一种磁性材料回用提升装置 |
-
1993
- 1993-10-15 JP JP25825793A patent/JP3244365B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH07108292A (ja) | 1995-04-25 |
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