JP3243611U - 低騒音変圧器 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な対策によって、運転中に発生する騒音を確実に軽減することのできる低騒音変圧器を提供する。【解決手段】低騒音変圧器Aは、変圧器タンク1の側面に取り付けた補強部材2の一部に騒音低減用の重り3を取り付け、騒音の周波数と補強部材2の共振周波数をずらすことによって騒音を低減する。【選択図】図1
Description
新規性喪失の例外適用申請有り
本考案は、簡単な対策によって、変圧器の運転中に発生する騒音を確実に軽減することのできる変圧器の構造に関する。
変圧器の騒音レベルは当該変圧器が設置される周辺環境に応じて規定されることが多く、近年、変圧器を設置する変電所周辺の宅地化が進んだ影響から、変圧器に対する低騒音化の要求が高まっている。
変圧器において発生する騒音は、鉄心の磁歪振動による励磁騒音とコイルの導体電流によって発生する負荷電流騒音の2つに大別される。前記励磁騒音の周波数は、電源の周波数が50Hzの場合100Hzの整数倍(100Hz、200Hz、300Hz、…)、電源の周波数が60Hzの場合120Hzの整数倍(120Hz、240Hz、360Hz、…)であることはよく知られている。
変圧器の騒音としては従来、励磁騒音が支配的であったが、磁歪の小さい鉄心材料(6.5%けい素鋼板や、方向性けい素鋼板とステップラップの組み合わせ)の採用などによって大幅に低減されたことに伴い、近年は負荷電流騒音の低減要求が高まっている。
負荷電流騒音は、変圧器に負荷を接続することで巻線に電流が流れることにより漏れ磁束が生じ、巻線の電流(I)と磁場(B)の相互作用によって巻線に電磁力(F=I×B)が発生する。この電磁力は、巻線の半径方向と軸方向に発生するので、巻線を当該両方向に振動させるとともに、漏れ磁束の通路にある変圧器タンクや磁気シールドなどにも、この電磁力に起因する振動が発生する。
負荷電流騒音の周波数は、電源の周波数が50Hzの場合は100Hz、電源の周波数が60Hzの場合では120Hzが主となる。
従来、変圧器のこれら騒音を低減する方法として、特許第3658925号に記載されるように、変圧器タンクの側面に設置された補強部材間に制振鋼板を取り付けて、変圧器タンクの側面の振動により騒音として空間に放射される騒音を制限する方法が知られている。
しかし、この方法では制振鋼鈑の組付け作業が煩雑になるとともに、制振鋼板を用いることによってコストアップするという問題がある。
一方、このような問題点を解決する騒音低減方法として、下記特許文献1記載の方法が提案されている。
上記特許文献1記載の騒音低減方法は、変圧器タンクの側面に設けられた縦補強部材の内部空間に重量材を充填するものである。
重量材は砂のみであったり、水と砂とセメントを含む生コンクリートであったりする。生コンクリートの場合は、これを縦補強部材内で充填した後、固化させる。このようにして、砂や生コンクリートを縦補強部材内に充填することで、縦補強部材はその重量が増し振動が抑制されるので、振動に起因して空間に放射される騒音を低減することが可能となる。
然るに、特許文献1記載の方法を採用する場合、変圧器タンクの側面に取り付ける矩形枠(筒)状をなす縦補強部材の上側開口部と下側開口部に適宜の閉鎖部材を取り付ける必要がある。
また、上側開口部には閉鎖可能な重量材充填口を設け、この重量材充填口は、縦補強部材を変圧器タンクに取り付ける前に、縦補強部材の上側開口部端をU字状に切り欠いて形成しておかなければならない。
このように構成した縦補強部材内の空間に重量材を充填する場合は、重量材をホース等で流し込み、縦補強部材の内部空間内に重量材が十分充填された後に、先の過程でU字状に切り欠いて切り落とした部材を元の位置に戻して溶接によって取り付け、重量材充填口を封鎖する必要がある。
つまり、特許文献1記載の方法は、重量材を充填するために縦補強部材を改造しなければならず、また、重量材を縦補強部材内に充填した後も、溶接作業が必要となるなど、作業工数および作業負担が過度である。
さらに、縦補強部材内に生コンクリートを充填する場合は、水と砂とセメントからなる生コンクリートを事前に作成し準備しておかなければならず、充填時においても、これを縦補強部材の上側開口部端に形成した重量材充填口からホース等によって流し込まなければならないので、非常に手間であり、採用し難いものである。
そこで、本考案は、変圧器から生じる振動・騒音(特に、磁歪の小さい鉄心材料の採用によっても低減できない負荷電流騒音)の低減を、容易かつ低コストで実現することの可能な低騒音変圧器の構造を提供する。
請求項1記載の低騒音変圧器は、変圧器タンクの側面に取り付けた補強部材の外面の一部に騒音低減用の重りを取り付けて構成したことに特徴を有する。
請求項1記載の考案によれば、簡単な対策によって変圧器が発する騒音を低減することができる。対策コストの低廉化も実現できる。
本考案の実施例について図1を用いて説明する。図1は本考案を適用する変圧器の一実施形態を示す概略構成側面図である。図1において、1は変圧器Aのタンクを示しており、当該変圧器タンク1の内部には、図示しない鉄心や巻線等から構成される変圧器本体が絶縁油等の冷却媒体とともに収容されている。
2は変圧器タンク1の側面に取り付けられる縦補強部材である。3は縦補強部材2上に溶接等によって固定される重りを示しており、当該重り3を取り付ける点が、本考案の技術的特徴部分となる。
つまり、本考案は変圧器が発する騒音の周波数が、前述したとおり、励磁騒音の場合はは、電源の周波数が50Hzの場合100Hzの整数倍(100Hz、200Hz、300Hz、…)、電源の周波数が60Hzの場合120Hzの整数倍(120Hz、240Hz、360Hz、…)であり、負荷電流騒音の場合は、電源の周波数が50Hzの場合は100Hz、電源の周波数が60Hzの場合では120Hzが主となることに鑑み、変圧器タンク1の振動に起因する騒音の周波数と縦補強部材2の共振周波数をずらすことにより、騒音を低減するものである。
本考案は特に、磁歪の小さい鉄心材料の採用によっても低減できない負荷電流騒音の低減を目的としており、負荷電流騒音の周波数(100Hzまたは120Hz)から縦補強部材2の共振周波数をずらずことによって、簡易かつ低コストで騒音を低減することが可能となる。
この点、変圧器タンクの側面に取り付けた縦補強部材を活用して騒音の低減を図る点では従来の低騒音化技術(前記特許文献1記載技術)と共通しているが、特許文献1記載技術が、縦補強部材内に重量材を充填することにより、その重量を増すことによって振動を抑制しているのに対し、本考案では、重りを取り付けることによって縦補強部材の共振周波数をずらして騒音の発生を抑制している点で技術的思想が異なる。
重り3の取付位置は縦補強部材2上において特に限定はないが、出願人は縦補強部材2上の上端部や下端部に重り3を固定することによって、負荷電流騒音を3dB程度低減することができた。
また、本考案は縦補強部材2上に重り3を固定する場合について例示したが、横補強部材が取り付ける変圧器タンクにおいては、横補強部材上に重りを固定することで、変圧器の騒音を低減するように構成しても良い。
以上説明したように、本考案に係る低騒音変圧器は、変圧器タンク側面に取り付けられる補強部材を特に改造等することなく、重りを所定箇所に取り付けるだけで、補強部材の共振周波数を変圧器の騒音周波数からずらし、騒音を抑制することができる。
また、騒音低減対策に必要なコストは低廉であり、既存の変圧器に採用しやすい利点を有する。
本考案は、タンク内に収容される電気機器の騒音低減に利用可能である。
1 変圧器タンク
2 縦補強部材
3 重り
A 変圧器
2 縦補強部材
3 重り
A 変圧器
Claims (1)
- 変圧器タンクの側面に取り付けた補強部材の一部に騒音低減用の重りを取り付けて構成したことを特徴とする低騒音変圧器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2023002445U JP3243611U (ja) | 2023-07-10 | 2023-07-10 | 低騒音変圧器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2023002445U JP3243611U (ja) | 2023-07-10 | 2023-07-10 | 低騒音変圧器 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2019071689A Continuation JP2020170797A (ja) | 2019-04-04 | 2019-04-04 | 低騒音変圧器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3243611U true JP3243611U (ja) | 2023-09-07 |
Family
ID=87881508
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2023002445U Active JP3243611U (ja) | 2023-07-10 | 2023-07-10 | 低騒音変圧器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3243611U (ja) |
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2023
- 2023-07-10 JP JP2023002445U patent/JP3243611U/ja active Active
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