JP3243420B2 - エマルジョン型液体入浴剤 - Google Patents
エマルジョン型液体入浴剤Info
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- JP3243420B2 JP3243420B2 JP26211196A JP26211196A JP3243420B2 JP 3243420 B2 JP3243420 B2 JP 3243420B2 JP 26211196 A JP26211196 A JP 26211196A JP 26211196 A JP26211196 A JP 26211196A JP 3243420 B2 JP3243420 B2 JP 3243420B2
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- type liquid
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、湯に投入された場
合に白濁するタイプのエマルジョン型液体入浴剤に関
し、より詳細には、刺激の少ない非イオン性界面活性剤
を用いており、かつ安定性に優れたエマルジョン型液体
入浴剤に関する。
合に白濁するタイプのエマルジョン型液体入浴剤に関
し、より詳細には、刺激の少ない非イオン性界面活性剤
を用いており、かつ安定性に優れたエマルジョン型液体
入浴剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、温泉の雰囲気をもたらす入浴剤と
して、湯に投入された際に湯を白濁させる入浴剤が好ま
れている。入浴剤には、粉末型のものと液体型のものが
存在する。重曹芒硝などを原料とする粉末型の入浴剤に
おいて湯を白濁させる効果を与えるには、通常、チタン
白や粉ミルクが用いられている。
して、湯に投入された際に湯を白濁させる入浴剤が好ま
れている。入浴剤には、粉末型のものと液体型のものが
存在する。重曹芒硝などを原料とする粉末型の入浴剤に
おいて湯を白濁させる効果を与えるには、通常、チタン
白や粉ミルクが用いられている。
【0003】他方、液体入浴剤において白濁効果の高い
チタン白を配合すると、チタン白の比重が大きいので沈
澱し、分離してしまうため、チタン白を使用することは
好ましくない。他方、粉ミルクは湯を白濁させる効果が
低く、また、液体中では腐りやすいという欠点があっ
た。
チタン白を配合すると、チタン白の比重が大きいので沈
澱し、分離してしまうため、チタン白を使用することは
好ましくない。他方、粉ミルクは湯を白濁させる効果が
低く、また、液体中では腐りやすいという欠点があっ
た。
【0004】そこで、液体入浴剤において湯を白濁させ
る効果を発揮させるために流動パラフィンを配合したも
のが知られている。流動パラフィンを用いた液体入浴剤
には、大別して2種類のものが存在する。第1のタイプ
の入浴剤は、油溶性成分のみを含むものであり、有効成
分であるエキス分も油溶性のもので構成されており、湯
に投入された際にエマルジョン化するように界面活性剤
が配合されている。しかしながら、全ての成分が油溶性
であるため、水溶性エキス分を用いることができず、使
用し得るエキス分に制限があった。
る効果を発揮させるために流動パラフィンを配合したも
のが知られている。流動パラフィンを用いた液体入浴剤
には、大別して2種類のものが存在する。第1のタイプ
の入浴剤は、油溶性成分のみを含むものであり、有効成
分であるエキス分も油溶性のもので構成されており、湯
に投入された際にエマルジョン化するように界面活性剤
が配合されている。しかしながら、全ての成分が油溶性
であるため、水溶性エキス分を用いることができず、使
用し得るエキス分に制限があった。
【0005】湯を白濁させるために流動パラフィンを用
いた第2のタイプの液体入浴剤は、水または水溶液に流
動パラフィンを乳化させてなる水中油型エマルジョン入
浴剤であり、この場合には、水で抽出された多種多様な
エキス分を配合することができるので、薬用効果の高い
入浴剤を提供することができる。
いた第2のタイプの液体入浴剤は、水または水溶液に流
動パラフィンを乳化させてなる水中油型エマルジョン入
浴剤であり、この場合には、水で抽出された多種多様な
エキス分を配合することができるので、薬用効果の高い
入浴剤を提供することができる。
【0006】しかしながら、白濁効果を与えるために流
動パラフィンを用いた水中油型のエマルジョン型液体入
浴剤はその安定が悪く、分離やクリーミング(凝集)な
どの現象が生じ易かった。そのため、入浴剤として製剤
しにくく、低温で保存しなければならなかった。また、
製品の注意書きに「よく振ってお使い下さい」などの攪
拌を促す表現を付与しなければならず、商品価値を高め
ることが困難であった。のみならず、経時により、乳化
状態に戻らず、油相成分と水相成分が分離してしまうこ
ともしばしば見られた。
動パラフィンを用いた水中油型のエマルジョン型液体入
浴剤はその安定が悪く、分離やクリーミング(凝集)な
どの現象が生じ易かった。そのため、入浴剤として製剤
しにくく、低温で保存しなければならなかった。また、
製品の注意書きに「よく振ってお使い下さい」などの攪
拌を促す表現を付与しなければならず、商品価値を高め
ることが困難であった。のみならず、経時により、乳化
状態に戻らず、油相成分と水相成分が分離してしまうこ
ともしばしば見られた。
【0007】上記水中油型のエマルジョン型液体入浴剤
において、エマルジョンを構成するための乳化剤として
アニオン系界面活性剤を使用すると、安定なエマルジョ
ンを得ることができる。しかしながら、入浴剤にアニオ
ン型界面活性剤を用いると、皮膚に対する刺激が強くな
り過ぎ、湿疹を発症させるなどの問題がある。従って、
アニオン型界面活性剤を用いることはできない。
において、エマルジョンを構成するための乳化剤として
アニオン系界面活性剤を使用すると、安定なエマルジョ
ンを得ることができる。しかしながら、入浴剤にアニオ
ン型界面活性剤を用いると、皮膚に対する刺激が強くな
り過ぎ、湿疹を発症させるなどの問題がある。従って、
アニオン型界面活性剤を用いることはできない。
【0008】そこで、特開平6−92839号公報など
では、非イオン性界面活性剤を用いて安定なエマルジョ
ンを構成している液体入浴剤が提案されている。しかし
ながら、非イオン性界面活性剤の種類を選択するだけで
は、エマルジョン型液体入浴剤の高温における安定性が
十分でなく、40℃程度が限界であった。入浴剤商品の
保管時には、40℃を超える条件に曝されることもしば
しばあり、そのような場合、非イオン性界面活性剤を用
いた上記入浴剤では、エマルジョンの安定性が損なわ
れ、油相成分と水相成分とが分離することがあった。
では、非イオン性界面活性剤を用いて安定なエマルジョ
ンを構成している液体入浴剤が提案されている。しかし
ながら、非イオン性界面活性剤の種類を選択するだけで
は、エマルジョン型液体入浴剤の高温における安定性が
十分でなく、40℃程度が限界であった。入浴剤商品の
保管時には、40℃を超える条件に曝されることもしば
しばあり、そのような場合、非イオン性界面活性剤を用
いた上記入浴剤では、エマルジョンの安定性が損なわ
れ、油相成分と水相成分とが分離することがあった。
【0009】また、特開平4−321619号公報や特
開平4−321620号公報では、ゲル化剤を配合する
ことにより安定なエマルジョンとされた入浴剤が提案さ
れている。しかしながら、この方法では、ゲル化剤を用
いているため粘度が高くなる。従って、製造が困難であ
り、かつ使用の際に風呂の湯に速やかに分散させること
が困難であるという欠点があった。
開平4−321620号公報では、ゲル化剤を配合する
ことにより安定なエマルジョンとされた入浴剤が提案さ
れている。しかしながら、この方法では、ゲル化剤を用
いているため粘度が高くなる。従って、製造が困難であ
り、かつ使用の際に風呂の湯に速やかに分散させること
が困難であるという欠点があった。
【0010】他方、入浴剤において、美肌効果などを効
果的に高める成分として、酒粕、米発酵エキス、清酒、
米アルコール発酵物などを配合する方法が知られている
(例えば、特公昭54−32077号公報、特開昭55
−26857号公報、特開昭61−187777号公
報、特許第2500685号など)。この種の成分は、
上記のような非イオン性界面活性剤を用いた水中油型の
エマルジョン型液体入浴剤において好適に用いることが
できる。
果的に高める成分として、酒粕、米発酵エキス、清酒、
米アルコール発酵物などを配合する方法が知られている
(例えば、特公昭54−32077号公報、特開昭55
−26857号公報、特開昭61−187777号公
報、特許第2500685号など)。この種の成分は、
上記のような非イオン性界面活性剤を用いた水中油型の
エマルジョン型液体入浴剤において好適に用いることが
できる。
【0011】しかしながら、上記酒粕、米のアルコール
発酵物などのエキス分を得るには、従来、アルコールが
用いられている。また、植物エキスを安定にするには、
一般に、塩分が用いられている。ところが、水相成分中
において油相成分としての流動パラフィンを乳化してエ
マルジョンを構成する場合、水相中にアルコール分や塩
分が存在するとエマルジョンが壊れたり、分解し易くな
る。すなわち、抽出した米発酵エキス分などの植物エキ
スは入浴剤の美肌作用や保湿作用を高める成分として大
きな効果を示すものの、エマルジョンを破壊することな
く添加することは困難であった。
発酵物などのエキス分を得るには、従来、アルコールが
用いられている。また、植物エキスを安定にするには、
一般に、塩分が用いられている。ところが、水相成分中
において油相成分としての流動パラフィンを乳化してエ
マルジョンを構成する場合、水相中にアルコール分や塩
分が存在するとエマルジョンが壊れたり、分解し易くな
る。すなわち、抽出した米発酵エキス分などの植物エキ
スは入浴剤の美肌作用や保湿作用を高める成分として大
きな効果を示すものの、エマルジョンを破壊することな
く添加することは困難であった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明の目的
は、皮膚に対する刺激の少ない非イオン性界面活性剤を
用い、かつ水性エキス分を利用し得るエマルジョン型液
体入浴剤であって、粘度が低く、かつ比較的高温におけ
る安定性に優れたエマルジョン型液体入浴剤を提供する
ことにある。
は、皮膚に対する刺激の少ない非イオン性界面活性剤を
用い、かつ水性エキス分を利用し得るエマルジョン型液
体入浴剤であって、粘度が低く、かつ比較的高温におけ
る安定性に優れたエマルジョン型液体入浴剤を提供する
ことにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本願発明者は、刺激が少
ない非イオン性界面活性剤を用いた水中油型のエマルジ
ョン型液体入浴剤において、上記課題を達成すべく鋭意
検討した結果、エマルジョン粒子を細かくすれば、ゲル
化剤を用いずとも、エマルジョンを安定に維持し得るこ
とを見い出し、本発明を成すに至った。
ない非イオン性界面活性剤を用いた水中油型のエマルジ
ョン型液体入浴剤において、上記課題を達成すべく鋭意
検討した結果、エマルジョン粒子を細かくすれば、ゲル
化剤を用いずとも、エマルジョンを安定に維持し得るこ
とを見い出し、本発明を成すに至った。
【0014】すなわち、請求項1に記載の発明は、非イ
オン性界面活性剤と、分散安定剤としての分子内に2個
以上の水酸基を有する多価アルコールとを含み、油相成
分が水相成分に分散されているエマルジョン型液体入浴
剤であって、エマルジョン粒子の平均粒子径が0.1〜
0.5μmの範囲とされていることを特徴とするエマル
ジョン型液体入浴剤である。
オン性界面活性剤と、分散安定剤としての分子内に2個
以上の水酸基を有する多価アルコールとを含み、油相成
分が水相成分に分散されているエマルジョン型液体入浴
剤であって、エマルジョン粒子の平均粒子径が0.1〜
0.5μmの範囲とされていることを特徴とするエマル
ジョン型液体入浴剤である。
【0015】従来、エマルジョン型の液体入浴剤の調製
に際しては、例えば、流動パラフィンに非イオン性界面
活性剤を混合し、さらに水を徐々に加えつつエマルジョ
ンを形成する。この場合、エマルジョンの平均粒子径は
10μm程度となる。さらに、ホモジナイザーにかけ細
粒化させると、エマルジョンの平均粒子径は3〜10μ
m程度となる。
に際しては、例えば、流動パラフィンに非イオン性界面
活性剤を混合し、さらに水を徐々に加えつつエマルジョ
ンを形成する。この場合、エマルジョンの平均粒子径は
10μm程度となる。さらに、ホモジナイザーにかけ細
粒化させると、エマルジョンの平均粒子径は3〜10μ
m程度となる。
【0016】一般的な乳液などにおいては、上記のよう
な平均粒子径のエマルジョンでも安定である。しかしな
がら、入浴剤では、上述した植物抽出物や植物抽出物の
発酵エキスなどが加えられており、かつこれらを安定化
するための塩分含有量も比較的高い。従って、上記のよ
うな粒子径のエマルジョンでは不安定であり、長時間放
置するとエマルジョンが凝集し、上層部にヨーグルト状
の塊が生じることがある。
な平均粒子径のエマルジョンでも安定である。しかしな
がら、入浴剤では、上述した植物抽出物や植物抽出物の
発酵エキスなどが加えられており、かつこれらを安定化
するための塩分含有量も比較的高い。従って、上記のよ
うな粒子径のエマルジョンでは不安定であり、長時間放
置するとエマルジョンが凝集し、上層部にヨーグルト状
の塊が生じることがある。
【0017】これに対して、マイクロフルイダイザーを
用い、さらに細粒化したエマルジョンを作製したとこ
ろ、上記植物エキス、アルコール、塩分等を含んでいた
としても、エマルジョンの安定性が効果的に高められる
ことがわかった。この場合、エマルジョンの粒子径は、
0.02〜0.8μm程度である。しかしながら、平均
粒子径で0.5μmを超えると、エマルジョンの安定性
が悪くなり、平均粒子径が0.1μm未満の場合には、
光の波長よりも粒子径が極端に小さくなるため白濁度が
低下し、入浴剤としての性能が低下する。従って、請求
項1に記載の発明では、上記のようにエマルジョン粒子
の平均粒子径が0.1〜0.5μmの範囲とされてい
る。
用い、さらに細粒化したエマルジョンを作製したとこ
ろ、上記植物エキス、アルコール、塩分等を含んでいた
としても、エマルジョンの安定性が効果的に高められる
ことがわかった。この場合、エマルジョンの粒子径は、
0.02〜0.8μm程度である。しかしながら、平均
粒子径で0.5μmを超えると、エマルジョンの安定性
が悪くなり、平均粒子径が0.1μm未満の場合には、
光の波長よりも粒子径が極端に小さくなるため白濁度が
低下し、入浴剤としての性能が低下する。従って、請求
項1に記載の発明では、上記のようにエマルジョン粒子
の平均粒子径が0.1〜0.5μmの範囲とされてい
る。
【0018】また、上記エマルジョン粒子の最大粒子径
は、好ましくは5μm以下とされる。最大粒子径が5μ
mを超えると、平均粒子径が上記特定の範囲に入ってい
る場合であっても、場合によってはエマルジョンの安定
性が損なわれることがある。
は、好ましくは5μm以下とされる。最大粒子径が5μ
mを超えると、平均粒子径が上記特定の範囲に入ってい
る場合であっても、場合によってはエマルジョンの安定
性が損なわれることがある。
【0019】本発明において用いられる上記油相成分
は、エマルジョン型液体入浴剤を湯に投入した際に湯を
白濁させるために用いられているものであり、このよう
な油相成分として、流動パラフィン、ワセリン、スクワ
ランなどの炭化水素類;大豆油、ヌカ油、ヤシ油などの
天然油脂、これらの天然油脂を水素添加して得られる硬
化油;ミリスチン酸グリセリド、2−エチルヘキサン酸
グリセリドなどの合成トリグリセリド、ジグリセリドな
どの油脂類などが挙げられる。中でも、流動パラフィン
が好ましく用いられる。
は、エマルジョン型液体入浴剤を湯に投入した際に湯を
白濁させるために用いられているものであり、このよう
な油相成分として、流動パラフィン、ワセリン、スクワ
ランなどの炭化水素類;大豆油、ヌカ油、ヤシ油などの
天然油脂、これらの天然油脂を水素添加して得られる硬
化油;ミリスチン酸グリセリド、2−エチルヘキサン酸
グリセリドなどの合成トリグリセリド、ジグリセリドな
どの油脂類などが挙げられる。中でも、流動パラフィン
が好ましく用いられる。
【0020】また、本発明において、水相成分は、水ま
たは水に適宜の有効成分を溶解してなる水溶液などによ
り構成される。なお、有効成分としては、好ましくは、
請求項3に記載のように、米発酵エキス、清酒または米
のアルコール発酵物などを用いることができ、それによ
って優れた美肌作用を有するエマルジョン型液体入浴剤
を提供し得る。
たは水に適宜の有効成分を溶解してなる水溶液などによ
り構成される。なお、有効成分としては、好ましくは、
請求項3に記載のように、米発酵エキス、清酒または米
のアルコール発酵物などを用いることができ、それによ
って優れた美肌作用を有するエマルジョン型液体入浴剤
を提供し得る。
【0021】また、本発明の好ましい実施態様として
は、請求項3に記載のように、上記油相成分が流動パラ
フィンよりなり、水相成分に、米発酵エキス、清酒また
は米のアルコール発酵物の少なくとも1種が含有されて
いる入浴剤が挙げられる。
は、請求項3に記載のように、上記油相成分が流動パラ
フィンよりなり、水相成分に、米発酵エキス、清酒また
は米のアルコール発酵物の少なくとも1種が含有されて
いる入浴剤が挙げられる。
【0022】また、本発明に係るエマルジョン型液体入
浴剤では、エマルジョンを構成するための乳化剤とし
て、非イオン性界面活性剤が用いられている。この非イ
オン性界面活性剤としては、適宜のものを用いることが
できるが、中でも、流動パラフィンからなる油相成分を
用いて安定な水中油型エマルジョンを構成するものとし
て、請求項4に記載のように、親水性基を有する高級脂
肪酸エステル、例えば、ステアリン酸ポリエチレングリ
コールが用いられる。
浴剤では、エマルジョンを構成するための乳化剤とし
て、非イオン性界面活性剤が用いられている。この非イ
オン性界面活性剤としては、適宜のものを用いることが
できるが、中でも、流動パラフィンからなる油相成分を
用いて安定な水中油型エマルジョンを構成するものとし
て、請求項4に記載のように、親水性基を有する高級脂
肪酸エステル、例えば、ステアリン酸ポリエチレングリ
コールが用いられる。
【0023】上記非イオン性界面活性剤の配合割合は、
使用する油相成分及び水相成分によっても異なるが、安
定なエマルジョンを構成するには、重量比で流動パラフ
ィン100に対し5〜20の割合で配合されることが好
ましい。
使用する油相成分及び水相成分によっても異なるが、安
定なエマルジョンを構成するには、重量比で流動パラフ
ィン100に対し5〜20の割合で配合されることが好
ましい。
【0024】また、本発明のエマルジョン型液体入浴剤
では、上記分子内に2個以上の水酸基を有する多価アル
コールが分散安定剤として配合されており、この多価ア
ルコールとしては、例えば、グリセリン、プロピレング
リコールなどを例示することができる。
では、上記分子内に2個以上の水酸基を有する多価アル
コールが分散安定剤として配合されており、この多価ア
ルコールとしては、例えば、グリセリン、プロピレング
リコールなどを例示することができる。
【0025】また、上記分子内に2個以上の水酸基を有
する多価アルコールの配合割合についても、使用する油
相成分及び水相成分並びに薬効成分や塩分等の種類や配
合割合によっても異なるが、安定なエマルジョンを形成
するには、重量比で流動パラフィン100に対し50の
割合で配合されることが好ましい。
する多価アルコールの配合割合についても、使用する油
相成分及び水相成分並びに薬効成分や塩分等の種類や配
合割合によっても異なるが、安定なエマルジョンを形成
するには、重量比で流動パラフィン100に対し50の
割合で配合されることが好ましい。
【0026】
【実施例】なお、以下において、部は重量部を意味する
ものとする。 (実施例1)流動パラフィン15部と、グリセリン8部
と、ステアリン酸ポリエチレングリコール1部と、香料
としてのリモネン0.5部とを混合し、これに水10部
を徐々に加え、しかる後ホモミキサーで乳化させ、乳化
物Aを得た。この乳化物Aを、さらにマイクロフルイダ
イザー(インターナショナル コーポレーション社製)
を用い、800kg/cm2 の圧力を加えて細粒化し
た。このようにして得られた細粒化物を細粒化物Bとす
る。米発酵エキス(『コメヌカ』にα−アミラーゼ及び
β−アミラーゼを加えて得たコメヌカ糖化液に酵母を加
えて発酵させ、圧搾ろ過して得られたもの)60部を細
粒化物Bに徐々に加え、防腐剤としてパラオキシ安息香
酸メチル0.1部を加え、混合し、実施例1のエマルジ
ョン型液体入浴剤を得た。
ものとする。 (実施例1)流動パラフィン15部と、グリセリン8部
と、ステアリン酸ポリエチレングリコール1部と、香料
としてのリモネン0.5部とを混合し、これに水10部
を徐々に加え、しかる後ホモミキサーで乳化させ、乳化
物Aを得た。この乳化物Aを、さらにマイクロフルイダ
イザー(インターナショナル コーポレーション社製)
を用い、800kg/cm2 の圧力を加えて細粒化し
た。このようにして得られた細粒化物を細粒化物Bとす
る。米発酵エキス(『コメヌカ』にα−アミラーゼ及び
β−アミラーゼを加えて得たコメヌカ糖化液に酵母を加
えて発酵させ、圧搾ろ過して得られたもの)60部を細
粒化物Bに徐々に加え、防腐剤としてパラオキシ安息香
酸メチル0.1部を加え、混合し、実施例1のエマルジ
ョン型液体入浴剤を得た。
【0027】(実施例2)実施例1で得た乳化物Aを、
マイクロフロイダイザー(インターナショナル・コーポ
レーション社製)を用い、400kg/cm2 の圧力を
かけ、細粒化し、細粒化物Cを得た。この細粒化物C
に、米発酵エキス60部を徐々に加え、パラオキシ安息
香酸メチル0.1部を加え、混合し、実施例2のエマル
ジョン型液体入浴剤を得た。
マイクロフロイダイザー(インターナショナル・コーポ
レーション社製)を用い、400kg/cm2 の圧力を
かけ、細粒化し、細粒化物Cを得た。この細粒化物C
に、米発酵エキス60部を徐々に加え、パラオキシ安息
香酸メチル0.1部を加え、混合し、実施例2のエマル
ジョン型液体入浴剤を得た。
【0028】(比較例)実施例1で得た乳化物Aに米発
酵エキス60部を徐々に加え、パラオキシ安息香酸メチ
ル0.1部を加え、混合し、比較例の液体型入浴剤を得
た。
酵エキス60部を徐々に加え、パラオキシ安息香酸メチ
ル0.1部を加え、混合し、比較例の液体型入浴剤を得
た。
【0029】上記のようにして得た実施例1,2及び比
較例の液体型入浴剤について、エマルジョン粒子の粒子
径をレーザー回折式粒度分布計(島津社製、SALD−
2000)を用いて測定した。平均粒子径を下記の表1
に示す。
較例の液体型入浴剤について、エマルジョン粒子の粒子
径をレーザー回折式粒度分布計(島津社製、SALD−
2000)を用いて測定した。平均粒子径を下記の表1
に示す。
【0030】また、実施例1,2及び比較例の各液体入
浴剤の50℃安定性を以下の要領で評価した。 50℃安定性…100mlのガラス瓶に液体入浴剤を投
入し、50℃の恒温槽内に設置し、定期的に100時間
まで外観を観察した。結果を下記の表1に示す。
浴剤の50℃安定性を以下の要領で評価した。 50℃安定性…100mlのガラス瓶に液体入浴剤を投
入し、50℃の恒温槽内に設置し、定期的に100時間
まで外観を観察した。結果を下記の表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】表1から明らかなように、比較例の液体入
浴剤では、エマルジョン粒子の平均粒子径が1.9μm
であるためか、24時間後に油相成分と水相成分とが分
離していた。
浴剤では、エマルジョン粒子の平均粒子径が1.9μm
であるためか、24時間後に油相成分と水相成分とが分
離していた。
【0033】これに対し、実施例1,2の液体入浴剤で
は、エマルジョン粒子の平均粒子径が0.45μm以下
であるためか、50℃の温度に100時間放置されたと
しても、油相成分と水相成分との分離が全くみられず、
安定であることが確かめられた。
は、エマルジョン粒子の平均粒子径が0.45μm以下
であるためか、50℃の温度に100時間放置されたと
しても、油相成分と水相成分との分離が全くみられず、
安定であることが確かめられた。
【0034】
【発明の効果】請求項1に記載の発明では、非イオン性
界面活性剤と、分散安定剤としての分子内に2個以上の
水酸基を有する多価アルコールとを用いて油相成分が水
相成分に分散されているエマルジョン型液体入浴剤にお
いて、エマルジョン粒子の平均粒子径が0.1〜0.5
μmの範囲とされているため、40℃を超えた比較的高
温状態に長時間放置されたとしても、油相成分と水相成
分とに分離し難く、従って、長時間比較的高温下に保管
されたとしても、安定なエマルジョン型液体入浴剤を提
供することができる。
界面活性剤と、分散安定剤としての分子内に2個以上の
水酸基を有する多価アルコールとを用いて油相成分が水
相成分に分散されているエマルジョン型液体入浴剤にお
いて、エマルジョン粒子の平均粒子径が0.1〜0.5
μmの範囲とされているため、40℃を超えた比較的高
温状態に長時間放置されたとしても、油相成分と水相成
分とに分離し難く、従って、長時間比較的高温下に保管
されたとしても、安定なエマルジョン型液体入浴剤を提
供することができる。
【0035】また、ゲル化剤を用いずともエマルジョン
の安定性が高められるので、使用が容易な低粘度の液体
入浴剤を構成し得る。しかも、有効成分として植物エキ
スを用いた場合、エマルジョンの安定性を損ない易い塩
分やアルコールが入り込むが、このような塩分やアルコ
ール分が存在したとしても、エマルジョン粒子の平均粒
子径が0.1〜0.5μm以下であり、上記分散安定剤
としての多価アルコールが含まれているため、これらの
植物エキスなどを用いた液体入浴剤の保存安定性を高め
ることができる。
の安定性が高められるので、使用が容易な低粘度の液体
入浴剤を構成し得る。しかも、有効成分として植物エキ
スを用いた場合、エマルジョンの安定性を損ない易い塩
分やアルコールが入り込むが、このような塩分やアルコ
ール分が存在したとしても、エマルジョン粒子の平均粒
子径が0.1〜0.5μm以下であり、上記分散安定剤
としての多価アルコールが含まれているため、これらの
植物エキスなどを用いた液体入浴剤の保存安定性を高め
ることができる。
【0036】よって、例えば請求項3に記載のように、
流動パラフィンを油相成分として用いたエマルジョン型
液体入浴剤において、米発酵エキス、清酒または米のア
ルコール発酵物などをエキス分として用いた場合であっ
ても、保存安定性に優れ、かつ使用前に油相成分と水相
成分とが分離することがないため、容器を振とうするよ
うな作業を省略することができる。
流動パラフィンを油相成分として用いたエマルジョン型
液体入浴剤において、米発酵エキス、清酒または米のア
ルコール発酵物などをエキス分として用いた場合であっ
ても、保存安定性に優れ、かつ使用前に油相成分と水相
成分とが分離することがないため、容器を振とうするよ
うな作業を省略することができる。
【0037】加えて、非イオン性界面活性剤の使用量も
通常の半分以下に低減してエマルジョンを生成し得るた
め、より一層皮膚刺激性が少なく、かつ安価な液体入浴
剤を提供し得る。
通常の半分以下に低減してエマルジョンを生成し得るた
め、より一層皮膚刺激性が少なく、かつ安価な液体入浴
剤を提供し得る。
【0038】また、請求項2に記載の発明のように、エ
マルジョン粒子の最大粒子径を5μm以下とした場合に
は、より一層エマルジョンの安定性を高めることがで
き、保存安定性に優れたエマルジョン型液体入浴剤を提
供し得る。
マルジョン粒子の最大粒子径を5μm以下とした場合に
は、より一層エマルジョンの安定性を高めることがで
き、保存安定性に優れたエマルジョン型液体入浴剤を提
供し得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村松 浩一郎 愛知県西尾市下町丸山5番地 株式会社 相生発酵内 (56)参考文献 特開 昭56−37040(JP,A) 特開 平4−48925(JP,A) フレグランスジャーナル,No.4, (1989),p.7−13,94−101 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/00 - 7/50 B01J 13/00
Claims (4)
- 【請求項1】 非イオン性界面活性剤と、分散安定剤と
しての分子内に2個以上の水酸基を有する多価アルコー
ルとを含み、油相成分が水相成分に分散されているエマ
ルジョン型液体入浴剤であって、 エマルジョン粒子の平均粒子径が0.1〜0.5μmの
範囲とされていることを特徴とするエマルジョン型液体
入浴剤。 - 【請求項2】 前記エマルジョン粒子の最大粒子径が5
μm以下である請求項1に記載のエマルジョン型液体入
浴剤。 - 【請求項3】 前記油相成分が流動パラフィンであり、
前記水相成分が米発酵エキス、清酒、及び米のアルコー
ル発酵物からなる群から選択した少なくとも1種を含む
請求項1または2に記載のエマルジョン型液体入浴剤。 - 【請求項4】 前記非イオン性界面活性剤が、親水性基
を有する高級脂肪酸エステルである請求項1〜3の何れ
かに記載のエマルジョン型液体入浴剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26211196A JP3243420B2 (ja) | 1996-10-02 | 1996-10-02 | エマルジョン型液体入浴剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26211196A JP3243420B2 (ja) | 1996-10-02 | 1996-10-02 | エマルジョン型液体入浴剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10101547A JPH10101547A (ja) | 1998-04-21 |
JP3243420B2 true JP3243420B2 (ja) | 2002-01-07 |
Family
ID=17371199
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26211196A Ceased JP3243420B2 (ja) | 1996-10-02 | 1996-10-02 | エマルジョン型液体入浴剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3243420B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007153866A (ja) * | 2005-11-09 | 2007-06-21 | Yoshida Kikai Co Ltd | 乳化型化粧料 |
-
1996
- 1996-10-02 JP JP26211196A patent/JP3243420B2/ja not_active Ceased
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
フレグランスジャーナル,No.4,(1989),p.7−13,94−101 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10101547A (ja) | 1998-04-21 |
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---|---|---|---|
RVOP | Cancellation by post-grant opposition |