JPS586530B2 - 複合エマルジヨン - Google Patents

複合エマルジヨン

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JPS586530B2
JPS586530B2 JP51106487A JP10648776A JPS586530B2 JP S586530 B2 JPS586530 B2 JP S586530B2 JP 51106487 A JP51106487 A JP 51106487A JP 10648776 A JP10648776 A JP 10648776A JP S586530 B2 JPS586530 B2 JP S586530B2
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JP
Japan
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emulsion
oil
water
fatty acid
soluble emulsifier
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英憲 福田
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Lion Corp
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  • Edible Oils And Fats (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、高粘度で、多相乳化型粒子の調製割合が高く
、化粧品、医薬品、飲食物等の乳化分散系を必要とする
各種化学工業製品の基本形態として有効な水相/油相/
水相なる分散状態をもつ複合エマルジョン(以下、“W
/O/W型複合エマルジョン”と称する。
)に関する。従来、単一エマルジョン、すなわち水中油
滴型エマルジョン(以下、“O/W型エマルジョン”と
称する。
)や油中水滴型エマルジョン(以下、“W/O型エマル
ジョン”と称する。
)は、各種化学工業製品の基本形態として広く利用され
ており、例えば、クリーム類やローション類等の化粧料
はその多くがW/O型エマルジョンもしくはO/W型エ
マルジョンを基本形態として利用している。
しかしながら、W/O型エマルジョンを基本形態とする
化粧用クリームは、外観上極めて滑らかで、クレンジン
グ効果が良好であるとともに、エモリエント効果におい
ても優れている等の多くの利点を有し、このため広く採
用されているところであるが、最外相が油相であるため
に手にとって実際に使用した場合、べとべとしたいわゆ
る油つぼさを感じることが多く、使用感に劣り、また水
相が50容量%以上では安定な乳化ができない等の欠点
を有しており、他方、O/W型エマルジョンを基本形態
とする化粧用クリームは、その伸展性に優れ、さっぱり
とした良好な使用感を有する等の利点があるが、W/O
型エマルジョンを基本型態とした化粧料に比較して、ク
レンジング効果やエモリエント効果が若干劣る等の欠点
を有していた。
また、乳化型ローション類は、一般にO/W型エマルジ
ョンの形態で形成する場合が多く、このため上記のごと
き欠点に加えて、特にエマルジョン粒子のクリーミング
現象が問題になる場合がしばしば生じた。
このため、単一エマルジョンを基本形態とする化粧品等
の製品の有する欠点を除去するものとして、現今におい
て、複合エマルジョンの有する特質が注目され、従来の
単一エマルジョンを利用した各種製品と異なる、例えば
、クレンジング効果、エモリエント効果に優れ、かつ伸
展性が極めて良好で、新しい使用感を有する化粧品等の
製品を得るために、特にW/O/W型複合エマルジョン
の利用が要望されている。
しかるに、複合エマルジョンに関しては、これが従来よ
り周知の液−液分散系の分散パターンの一つであるにも
かかわらず、複合エマルジョン調製についての提案はほ
とんどなされておらず、また、複合エマルジョンの生成
は単一エマルジョン調製中に偶然的に起こるに過ぎず、
このため複合エマルジョン調製の再現性はほとんどなく
、またその調製率も著しく低く、かつ生成された複合エ
マルジョンの安定性も極めて悪い状態にあり、その利用
が十分におこなわれていない現状にあった。
本発明者はこのような現状に鑑み、先に安定してW/O
/W型複合エマルジョンを調製する方法につき提案した
が(特願昭50−122717号)、更に多相乳化型粒
子の調製割合が高く、かつ高粘度のW/O/W型複合エ
マルジョンを得るべく鋭意研究の結果、W/O/W型複
合エマルジョンの最内相の水相にマルトース等の少糖類
が溶解していると、W/O/W型複合エマルジョンの分
散質であるW/O型エマルジョン粒子の界面膜の機械的
強度が増加して、高粘度で多相乳化型粒子の調製割合が
高く、従って化粧品等の基本形態として極めて有効に利
用できるW/O/W型複合エマルジョンが得られること
を見い出し、本発明をなすに至ったものである。
すなわち、本発明は所定の油成分とこの油成分が油中水
滴型エマルジョンを生成するような親水性−親油性比値
を有する油溶性乳化剤と、及び糖類として、少糖類が溶
解した水溶液とにより形成された油中水滴型エマルジョ
ンを分散質とし、かつ上記油成分が水中油滴型エマルジ
ョンを生成するような親水性−親油性比値を有する水溶
性乳化剤が上記油溶性乳化剤を可溶化しない量の範囲内
で溶解する水溶性乳化剤水溶液を分散媒としてなること
を特徴とする水相/油相/水相の分散状態を有する複合
エマルジョンを提供するものである。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明に用いられる油成分としては、動物性油脂や植物
性油脂、鉱物油、あるいはワックス類のほとんど全てを
使用することができ、用途に応じて適当な油脂の一種又
は二種以上を選択して使用する。
例えば、化粧料を製造する場合であれば、動植物性油脂
、硬化油、カルナバロウやミツロウ等のロウ類、流動パ
ラフィンやパラフィンロウ等の高級炭化水素類、ステア
リン酸等の脂肪酸類等、通常、化粧料に使用される油成
分を化粧料の種類、目的等に応じて適宜選択使用する。
上記油成分の配合量は、製造される製品の種類等により
選択されるが、その配合量の上限は、W/O/W型複合
エマルジョン中のW/O型エマルジョンの最大体積分率
及びこのW/O型エマルジョン中の水相の最小体積分率
によって決定され、W/O/W型複合エマルジョンの有
する特質を発揮させるために本発明においてはW/O/
W型エマルジョン中52.5容量%である。
また、その下限は特に限定はないが、化粧料等の実際の
製品を製造する場合に、7.5容量%とすることが好ま
しい。
また、上記油成分よりW/O型エマルジョンを生成させ
る場合に用いられる油溶性乳化剤としては、所定のW/
O/W型複合エマルジョンを生成させるときに選択、使
用する油成分がW/O型エマルジョンを生成する所定親
水性−親油性比(以下、単に“HLB”と称する)の値
を算出し、この値に相応するHLB値を有する乳化剤を
用いる。
これら乳化剤としては非イオン系活性剤、特にソルビタ
ンモノステアレートやソルビタンモノオレエート等のソ
ルビタン脂肪酸エステルが好ましく、上記ソルビタン脂
肪酸エステルはその一種又は二種以上を混合して用いる
ことができる。
また、上記油溶性乳化剤の配合量は、油成分や油溶性乳
化剤の種類等により相違し、通常は油成分に対し1〜2
0重量/容量%であるが、油成分(油相)に対し3重量
/容量%以上のソルビタンモノ脂肪酸エステルを配合す
るようにすると、水相の体積分率が70%まで粒子平均
粒径が1μ以下で、光学顕微鏡的に分散状態が同じであ
るW/O型エマルジョンを調製することができるため、
上記油溶性乳化剤の配合量は油成分に対し3重量/容量
%以上とすることが好ましい。
更に、上記油成分中に分散される水相としては、精製水
、あるいはこの精製水中に化粧料等の所要製品に応じて
要求される所定の水溶性成分、例えばアスコルビン酸、
尿素、香料、着色料等が溶解した水溶液に、少糖類を配
合し、これら少糖類が溶解した水溶液を使用する。
少糖類としてはマルトース、ラクトース、シュクロース
、デキストラン加水分解物等が使用され、これら少糖類
は単独もしくは併合して配合される。
この様に少糖類、特に二糖類を配合することによってW
/O/W型複合エマルジョンの多相乳化型粒子の割合を
高め、かつ粘度を高める効果の優れたものである。
したがって、多相乳化型粒子調製率が高く、高粘度の複
合エマルジョンを得るためにはマルトース、ラクトース
、シュークロース等を使用することが好ましく、特にマ
ルトースを使用した場合に最大の調製率を与える。
これら少糖類の配合量は、これら少糖類が溶解された水
溶液中の濃度として0.1〜20重量/容量%とするこ
とが好ましい。
少糖類濃度がこれより低いと親水性部分との相互作用が
不十分となり、また20重量/容量%を越えると、浸透
圧等の物理的作用によりW/O型エマルジョンが不安定
になる。
少糖類の最も好ましい配合量は水溶液濃度として5重量
/容量%である。
また、上記少糖類が溶解する水溶液の配合量は、製造さ
れるべき化粧料等の製品の種類等に応じて適宜決定され
るが、一般にはW/O型エマルジョン中30〜75容量
%の範囲である。
すなわち、分散質であるW/O型エマルジョンにおける
水粒子の体積分率が30容量%以下ではこれにより得ら
れるW/O/W型複合エマルジョンの性質がO/W型エ
マルジョンのそれに近いものとなってしまうので、W/
O/W型複合エマルジョンの有する種々の特徴を明確に
出現させるために分散質であるW/O型エマルジョンに
おける水粒子の体積分率を30容量%以上にすることが
望ましい。
また、W/O型エマルジョンにおける水粒子の体積分率
が75容量%を超えると、W/O型エマルジョンそのも
のの安定性が減少し、マルチプルタイプの調製率が減少
する原因になるから、少糖類を溶解する水溶液はW/O
型エマルジョン中30〜75容量%の範囲にすることが
好ましい。
また、本発明に使用する水溶性乳化剤としては、上記油
成分がO/W型エマルジョンを生成するようなHLB値
を有する乳化剤を用いる。
これら水溶性乳化剤としては、W/O/W型エマルジョ
ンの分散質であるW/O型エマルジョンが少糖類の配合
によって非常に安定して存在するので、広範囲に亘るH
LB値を有する界面活性剤を使用することができ、例え
ばノニオン系界面活性剤として、ボリオキシエチレン(
以下“POE”と称する)ソルビタンモノオレエート、
POEソルビタンモノラウレート、POEソルビタンモ
ノパルミテート、POEソルビタンモノステアレート、
POEソルビタントリステアレート、POEソルビタン
トリオレエート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪
酸エステル、POEソルビトールモノラウレート等のポ
リオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、POE
ステアレート、POEオレエート、POEラウレート等
のポリオキシエチレン脂肪酸エステル、POEセチルア
ルコール、POEラウリルアルコール等のポリオキシエ
チレン高級アルコールエーテル、POEオクチルフェノ
ール、POEノニルフェノール等のポリオキシエチレン
アルキルアリルエーテル、POP−POEセチルアルコ
ール等のポリオキシプロピレンポリオキシエチレン高級
アルコール、ラウリルエタノールアマイド等のアルキロ
ールアマイド等、またアニオン系界面活性剤として、シ
ウリン酸ナトリウム等の脂肪酸石けん、ラウリル硫酸ソ
ーダ等の高級アルコール硫酸エステル塩、第2級高級ア
ルコール硫酸エステル塩、高級脂肪酸エステル硫酸エス
テル塩、高級脂肪酸アルキロールアマイド硫酸エステル
塩、アルキルベンゼンスルフオネート等のアルキルアリ
ルスルフオン酸塩等、更にカチオン系界面活性剤として
、第一級アミン塩、第四級アンモニウム塩、ピリドニウ
ムアルキルハライド等、両性界面活性剤として、N−ラ
ウリルアミノプロピオネート等、天然界面活性剤として
、レシチン等が使用できるが、特にシヨ糧脂肪酸エステ
ルやポリオキシエチレンソルビタンモノ脂肪酸エステル
が好ましく、これらの一種又は二種以上を混合して使用
する。
そして上記水溶性乳化剤は水に溶解させて乳化剤水溶液
を形成するが、この場合、必要により、酸化防止剤や防
腐剤等を配合できる。
またこの時の乳化剤の配合量は乳化剤の種類等によって
相違するが一般に上記油成分に対して0.3〜30重量
/容量%の範囲が好ましい。
また、上記水溶性乳化剤は上記油成分中に少糖類が溶解
した水溶液を分散させたW/O型エマルジョンを生成す
る際に用いた油溶性乳化剤を可溶化させない範囲内の配
合量であることが必要であり、通常水溶性乳化剤として
シヨ糖脂肪酸エステルを用いた場合には、これの1重量
部に対しソルビタン脂肪酸エステルが0.5〜3.0重
量部、好ましくは0.7〜2.7重量部の範囲で配合す
る。
また、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルを
使用した場合には、これの1重量部に対しソルビタン脂
肪酸エステルを1〜15重量部、更に好ましくは5〜1
2重量部の割合で配合する。
而して、上記W/O型エマルジョンを分散質とし、水溶
性乳化剤水溶液を分散媒としてなる本発明に係るW/O
/W型複合エマルジョンにおいては、分散質であるW/
O型エマルジョンは体積分率として75%まで配合でき
、従って水溶性乳化剤水溶液の体積分率を25容量%ま
で減少させることができ、このようにW/O型エマルジ
ョンを水溶性乳化剤水溶液に大量に分散してもW/O/
W型複合エマルジョンは極めて安定である。
また、W/O/W型複合エマルジョン中のW/O型エマ
ルジョンの最小体積分率は理論的には無限小であるが、
実際に乳化型化粧料等の製品の基本形態として利用する
場合には、化粧料としての機能を十分に発揮させるため
にW/O型エマルジョンの配合量の下限を25容量%す
なわち水溶性乳化剤水溶液の最大配合量を75容量%と
することが好ましい。
従って、水溶性乳化剤配合量は上記範囲内において、製
造すべき製品の種類、用途等に応じて適宜選定する。
次に、上記各成分を使用して、W/O/W型複合エマル
ジョンを製造する方法につき説明する。
まず、上記油成分と少糖類が溶解された水溶液とにより
W/O型エマルジョンを調製するが、W/O型エマルジ
ョンを調製するには、上記油成分に上記油溶性乳化剤を
加えてこの乳化剤を溶解せしめた後、この溶液に所定量
の少糖類水溶液を加えて一定時間撹拌すると、上記油成
分が連続的(分散媒)となり、水相が分散質とされたW
/O型エマルジョンが生成される。
なおこの場合、上記油溶性乳化剤を油成分に溶解させた
り、上記溶液に水を加えて撹拌する際油溶性乳化剤の種
類によっては加温した方が好ましく、例えばソルビタン
モノステアレートの場合70℃程度に加温して所定の操
作を行なう。
また、撹拌には例えばホモミクサーを用い、所定回転数
で所定時間撹拌する。
次いで、水溶性乳化剤を水に溶解して形成した乳化剤水
溶液に上記W/O型エマルジョンを加えて所定のW/O
/W型複合エマルジョンを生成させる。
この場合、上記乳化剤水溶液やW/O型エマルジョンは
水溶性乳化剤の種類によっては加温することが好ましく
、例えばシヨ糖脂肪酸エステルの場合70℃に加温した
乳化剤水溶液をホモミクサー等によってゆるやかに撹拌
し、これにあらかじめ70℃に加温したW/O型エマル
ジョンを加え、更に一度生成した複合エマルジョン粒子
が破壊されない程度に一定時間撹拌乳化をおこなうこと
により、第1図に示したように、油相1中に水相2が分
散乳化されたW/O型エマルジョン3を分散質(内部粒
子)とし、これらW/O型エマルジョン3が水相4を分
解媒(連続相)として乳化せしめられた安定なW/O/
W型複合エマルジョンが調製される。
このようにして製造されるW/O/W型複合エマルジョ
ンの特徴につき説明すると、その多相乳化型粒子の割合
は、マルトース等の少糖類の添加により、これと他の成
分が同一である糖類無添加のW/O/W型複合エマルジ
ョンと比較してかなり高く、その調製率は多相乳化型粒
子の顕微鏡観察の結果によれば2〜4倍増大するととも
に、W/O/W型複合エマルジョンの粘度も4.5〜5
.5倍の増大を示す。
このように少糖類の添加により、W/O/W型複合エマ
ルジョンの性質が変わるのは、界面活性剤のソルビタン
部分と少糖類との水素結合に基ずく複合体の形成によっ
てW/O型エマルジョンの界面膜の機械的強度が増加し
、このため、W/O/W型エマルジョンの分散質である
W/O型エマルジョンが分散媒中に十分安定して存在す
ることによるものである。
また、調製されたW/O/W型複合エマルジョンにおい
て、その多相乳化型粒子の調製割合が高い程、W/O/
W型複合エマルジョンは高粘度となる。
このことは、多相乳化型粒子の割合が高くなると分散質
の真の体積分率が増加するので、同じ組成及び製造方法
のW/O/W型複合エマルジョンの粘度を比較した場合
、多相乳化型粒子の割合が高くなるにつれて粘度も高く
なるものである。
更に、上記のごとく製造されるW/O/W型複合エマル
ジョンの安定性は極めて良好であり、例えば40℃にお
いて3ケ月間保存しておいても液分離やクリーミングな
どの複合エマルジョンの破壊現象は見られず、調製直後
と3ケ月保存後との間に複合エマルジョンの状態に対す
る差異は全く認められない。
而して、上記W/O/W型複合エマルジョンは、例えば
エモリエントクリーム、クレンジングクリーム、下地ク
リーム、マッサージクリーム、栄養クリーム、ハンドク
リーム、ヘアクリーム等のクリーム類の基本形態として
有効であり、またエモリエントローション、クレンジン
グローション、アフターシエイブローション、サンタン
ローション、ハンドローション、ヘアートリートメント
ローション等のローション類、その他の化粧料、あるい
は医薬品、飲食品等の基本形態としても有効である。
特に、W/O/W型エマルジョンは、W/O型エマルジ
ョンとO/W型エマルジョンとの両者の特徴を兼ね備え
、化粧料の基本形態として利用する場合,クレンジング
効果、エモリエント効果等に優れて化粧料中の相効成分
の効果を最大限に発揮させることができるとともに、伸
展性が極めて良好で使用感が非常によく、しかも、上述
のごとく本発明に係るW/O/W型複合エマルジョンは
その多相乳化型粒子の調製割合が高く、かつ粘度が高い
ので化粧品に利用するのに極めて優れている。
実施例1 流動パラフィンにソルビタンモノステアレートとソルビ
タンモノオレエートの1:1混合物(油溶性乳化剤)を
溶解し、これに各種糖類が一種又は二種以上溶解した水
溶液を70℃、撹拌下において加え、撹拌乳化して糖類
の溶解した水溶液を分散質とするW/O型エマルジョン
を調製した。
一方、水にHLB11と14のシヨ糖脂肪酸エステル混
合物を溶解して水溶性乳化剤水溶液を作成した。
次に、上記乳化剤水溶液にあらかじめ70℃に加温した
上記各W/O型エマルジョンを70℃、撹拌下において
加え、ホモミクサーにより撹拌、乳化して第1表に示す
組成のW/O/W型複合エマルジョンを得た。
なお、内部水相に糖類を配合しないで同様にして得た複
合エマルジョンの組成を第1表に併記する。
調製された試料番号1〜12の各複合エマルジョンの光
学顕微鏡写真を第2〜13図にそれぞれ示す。
また、これら各複合エマルジョンの流動曲線を第14図
〜第16図に示す(なお、流動曲線はチキットロメータ
〈岩本製作所製〉を用い、23℃で測定した。
)更に、第2表に流動曲線より算出したずり速度1.0
/秒における各エマルジョンの見かけの粘度の値を示す
第2図乃至第13図の顕微鏡写真に見られるように、糖
類を添加しない複合エマルジョンに比べ、最内水相に糖
類を溶解する複合エマルジョンは多相乳化型粒子の調製
割合が高くなることが認められ、また第14図乃至第1
6図に示されているように、糖類の配合に伴って、これ
ら糖類の配合された複合エマルジョンの流動曲線は、糖
類無添加の複合エマルジョンの流動曲線の上方にずり応
力軸に沿ってそれぞれ平行移動したような形をとってい
る。
そして、各複合エマルジョンの光学顕微鏡写真と粘度と
の関連をみた場合、多相乳化型粒子の割合が高い程粘度
が高いことが認められる。
また、糖類の種類によりW/O/W型複合エマルジョン
の粘度を高める効果、換言すれば多相乳化型粒子の割合
を高める効果に差があることが認められ、特に二糖類に
その効果が大きいことが認められる。
なお、調製された各複合エマルジョンは、糖類の種類を
除き、互に他の成分の組成はほぼ同様であるので、W/
O/W型複合エマルジョンの性質の違いは、糖類の配合
の有無及びその種類に依存しているのは明らかである。
しかも糖類の配合量は極めて低濃度であるので、系全体
の物理化学的性質を変えるものではない。
実施例2 以下に示す(1)、(2)、(3)の各相を調製した。
(1)流動パラフィン100g、白色ワセリン70gに
70℃においてソルビタンモノステアレートおよびソル
ビタンモノオレエートをそれぞれ100g溶解させた油
相。
(2)蒸留水200mlにマルトース3.0gを溶解さ
せた内部水相。
(3)蒸留水100mlにシヨ糖脂肪酸エステル(HL
Bを12に調製したもの)を9.0g分散させて得た外
部水相。
70℃において(2)を(1)に加えホモミクサーによ
り撹拌乳化してW/Oエマルジョンを調製した。
このW/Oエマルジョンの200gを70℃に加熱した
(3)に加えホモミクサーを用いてゆるやかに撹拌する
ことによ69W/O/W複合エマルジョンを得た。
この方法で調製したW/O/W複合エマルジョンは高粘
度のクリーム状であり、且つマルトースを添加していな
い系に比較して多相乳化型粒子のできている割合は極め
て高かった。
また保存安定性においても優れた性質を示し、40℃、
3ケ月の保存によっても液分離、クリーミングなどの分
散系の破壊現象は一切認められなかった。
実施例3 以下に示す(1)、(2)、(3)の各相を調製した。
(1)流動パラフィン50g、白色ワセリン30g、精
製ラノリン50gおよびオリーブ油40gを混合し、7
0℃においてソルビタンモノオレエートおよびソルビタ
ンモノステアレートをそれぞれ15.0g溶解させた油
相。
(2)蒸留水250mlにラクトースを4.0g溶解さ
せた内部水相。
(3)蒸留水100mlにHLB14のシヨ糖脂肪酸エ
ステル4.0g、HLB11のシヨ糖脂肪酸エステル8
.0gを分散させた外部水相。
70℃において(2)を(1)に加えホモミクサーによ
り撹拌乳化することによりW/Oエマルジョンを得た。
このW/Oエマルジョンの200gを70℃に加熱した
(3)に加えホモミクサーを用いてゆるやかに撹拌する
ことによりW/O/W複合エマルジョンを得た。
この方法により調製したW/O/W複合エマルジョンは
弾性の強いややゲル化したようなクリーム状であり、ラ
クトースを配合していない系に比較して多相乳化型粒子
のできている割合は極めて高かった。
また、実施例3〜5で調製したW/O/W型複合エマル
ジョンの安定性は実施例2で調製したものと同様であっ
た。
次に、本発明に係るW/O/W型複合エマルジョンの使
用例を示す。
使用例1 W/O/W型栄養クリーム 先ず、下記の組成を有するW/O型エマルジョンを調製
した。
ミツロウ 100重量%セレシン
100〃ワセリン
15.0〃ラノリン 5
.0〃コスビオール 15.0〃オリー
ブ油 12.0〃ソルビタンモノオレ
エート 4.0〃ソルビタンモノステアレート
3.0〃シュクロース 1.5〃精製
水 23.5〃香料
1.0〃1000〃 この組成をもつW/Oエマルジョンはシュクロースを添
加していないエマルジョンに比較してその安定性が極め
て優れていた。
次に、上記組成を有するW/O型エマルジョンの所定量
を、所定量のシヨ糖脂肪酸エステル水溶液中に分離し、
ホモミクサーを用いて70℃で再乳化させて、以下の組
成を有するW/O/W型栄養クリームを得た。
W/O/W型栄養クリームの組成 上記組成を有するW/O型エマルジョン 78重量% ショ糖脂肪酸エステル(HLB12) 20重量% 精製水 200〃 酸化防止剤および防腐剤 適量 得られた栄養クリームは、非常にさっぱりとした使用感
を有しており、また伸展性が良好で、油成分よりなる非
常に薄い被膜が容易に形成され、栄養クリームとしての
効果を十分に発揮し得るものであった。
なお、シュクロースを添加していない系に比較して多相
乳化型粒子の調製されている割合が極めて高く、定常流
粘度も高い値を示した。
また保存安定性にも優れており40℃、3ケ月の保存実
験後もクリーミングや分離は全く認められなかった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るW/O/W型複合エマルジョンの
状態を示す概略図、第2図は従来のW/O/W型複合エ
マルジョンの一例を示す顕微鏡写真、第3図乃至第13
図は、それぞれ本発明に係るW/O/W型複合エマルジ
ョンの一例を示す顕微鏡写真、第14図乃至第16図は
それぞれ単糖類、二糖類、糖アルコール類を配合したW
/O/W型複合エマルジョンの流動曲線を示すグラフで
ある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 所定の油成分と、この油成分が油中水滴型エマルジ
    ョンを生成するような親水性−親油性比値を有する油溶
    性乳化剤と、及び糖類として少糖類が溶解した水溶液と
    により形成された油中水滴型エマルジョンを分散質とし
    、かつ上記油成分か水中油滴型エマルジョンを生成する
    ような親水性−親油性比値を有する水溶性乳化剤か上記
    油溶性乳化剤を可変化しない量の範囲内で溶解する水溶
    性乳化剤水溶液を分散媒としてなることを特徴とする水
    相/油相/水相の分散状態を有する複合エマルジョン。 2 少糖類がマルトース、ラクトース、もしくはシュク
    ロース又はこれらの混合物である特許請求の範囲第1項
    記載の複合エマルジョン。 3 少糖類が溶解した水溶液中の糖類濃度が0.1〜2
    0重量/容量%である特許請求の範囲第1項又は第2項
    記載の複合エマルジョン。 4 油溶性乳化剤の配合量が油成分に対して1〜20重
    量/容量%であり、水溶性乳化剤の配合量が油成分に対
    して0.3〜30%重量/容量%である特許請求の範囲
    第3項記載の複合エマルジョン。 5 油溶性乳化剤がソルビタン脂肪酸エステルである特
    許請求の範囲第4項記載の複合エマルジョン。 6 水溶性乳化剤がシヨ糖脂肪酸エステルもしくはポリ
    オキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル又はこれらの
    混合物である特許請求の範囲第4項記載の複合エマルジ
    ョン。 7 油溶性乳化剤としてソルビタン脂肪酸エステルを使
    用し、水溶性乳化剤としてシヨ糖脂肪酸エステルを使用
    するとともに、シヨ糖脂肪酸エステルに対するソルビタ
    ン脂肪酸エステルの比率を0.5〜3とした特許請求の
    範囲第4項記載の複合エマルジョン。 8 油溶性乳化剤としてソルビタン脂肪酸エステルを使
    用し、水溶性乳化剤としてポリオキシエチレン脂肪酸エ
    ステルを使用するとともに、ポリオキシエチレンソルビ
    タン脂肪酸エステルに対するソルビタン脂肪酸エステル
    の比率を1〜15とした特許請求の範囲第4項記載の複
    合エマルジョン。
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