JP3242728B2 - ゴム薬品用マスターバッチ - Google Patents

ゴム薬品用マスターバッチ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴム用薬品を重合体材
料に予め練り込んで予備分散させておく、いわゆるゴム
薬品用マスターバッチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、タイヤ等のゴム製品を製造する場
合、ゴム状バインダーを使用して、ゴム用薬品、オイル
等を混合した後、押出しおよびロール処理にて、予め粒
状もしくはシート状のゴム薬品用マスターバッチを製造
する。このようにゴム製品の製造に際しゴム薬品用マス
ターバッチを製造するのは、次のような理由によるため
である。
【0003】1)一般にゴム用薬品の多くは、形状が微
粉末状態であるため、粉塵化して飛散する。このため、
職場の労働環境面から、被配合ゴムに配合するゴム薬品
を上述のようなマスターバッチ形態とすることで、微粉
末状ゴム用薬品の飛散を防止することができる。
【0004】2)ゴム薬品用マスターバッチは被配合ゴ
ムに添加した後、短時間で混合することができ、かつゴ
ム用薬品の被配合ゴム中での分散性にも優れている。こ
のため、生産性の向上および省エネルギー化が図られ
る。
【0005】3)ゴム用薬品は粉塵化して飛散するた
め、そのまま被配合ゴムに添加したのでは計量精度の低
下は避けられない。しかし、ゴム薬品用マスターバッチ
を粒状にすることにより、ゴム用薬品の自動計量化が可
能となる。
【0006】以上のような理由から、ゴム用薬品のマス
ターバッチは極めて有用であり、従って従来よりかかる
技術は幾つも提案されている。
【0007】例えば、特開昭52−12254号公報で
は、マスターバッチ式着色剤の秤量等を確実かつ容易な
ものとするために、マスターバッチのチップ化が試みら
れている。それによると、従来の天然ゴム(NR)もし
くはスチレンブタジエンゴム(SBR)等をバインダー
に用いたものはその粘着性故にチップ化が困難であった
が、それらに代わりエチレンプロピレンゴムを使用する
とチップ化が可能であるとしている。
【0008】また、特開平1−223130号公報で
は、上述の1)〜3)におけるマスターバッチによる有
用性を高めるために、バインダーとしてゴムおよびエチ
レン−酢酸ビニル共重合体(EVA)とオイル類とを使
用している。
【0009】その他にも特開昭53−41342号公報
には、バインダーとして、ゴムまたはプラスチック配合
物と相溶性のある伸展油等の液体の他にワックスを含む
3種類以上の成分を使用して、ゴム用薬品をカプセル化
する技術が開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来のゴム薬品用マス
ターバッチはいずれもバインダーとしてゴムを使用する
ものである。しかし、かかるゴム状バインダーを使用し
てゴム薬品用マスターバッチを製作する場合、練り温度
の上昇を招くため、低温(約60〜120℃)で変質す
るゴム用薬品をマスターバッチとすることができないと
いう問題がある。
【0011】また、例えばNRやSBR等のゴム状バイ
ンダーを使用して作製されたゴム薬品用マスターバッチ
は粘着性が高く、粒状に加工しても、互いに造粒物が結
合し合う、いわゆるブロッキングを起こし、最終的に塊
状になってしまうという問題がある。
【0012】一方、柔らかくて分散性の良好なゴム薬品
用マスターバッチを得るためには、ゴム状バインダーや
オイル類の配合量を多くする必要がある。しかし、この
場合、結果としてマスターバッチ中のゴム用薬品の含有
量は50〜60%程度に低下してしまい、使用するゴム
状バインダーおよびオイル類が被配合ゴムの物性等の特
性に与える影響が問題になってくる。
【0013】また、従来の低融点のゴム状バインダーは
タイヤに使用するゴム、例えばNR等との相溶性が悪い
という問題がある。従って、上記特開昭52−1225
4号公報に開示されているようなエチレンプロピレンゴ
ムは粘着性が低いので塊状化防止という面では優れてい
るものの、NR等との相溶性が悪いことからタイヤ性能
に悪影響を及ぼす懸念がある。
【0014】また、上記特開平1−223130号公報
に開示されているEVA等のような二重結合を持たない
ゴムは、硫黄加硫であるタイヤ用には不適当である。
【0015】さらに、上記特開昭53−41342号公
報に開示されているように、バインダーとして伸展油等
の液体を使用すると、塊状化防止には効果があるもの
の、ニーダやバンバリーミキサ、ロール等の混練機での
マスターバッチの製造が困難となる。また、バインダー
として使用するワックスはゴムとは架橋し得ない。
【0016】そこで本発明の目的は、タイヤ等のゴム製
品に使用される被配合ゴムとの相溶性が良好で、かつ該
被配合ゴムの特性に悪影響を及ぼすことがなく、しかも
ブロッキングを起こして塊状化することのないゴム薬品
用マスターバッチであって、低温で変質し得るゴム用薬
品でも問題を生ずることなく、従来の混練機で製造する
ことのできるゴム薬品用マスターバッチを提供すること
にある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決するために鋭意検討した結果、ゴム薬品用マスターバ
ッチに使用するバインダーとして、従来使用されていた
ゴム状バインダーに代わり特定の樹脂を使用することに
より、上記目的を達成し得ることを見出し、本発明を達
成するに至った。
【0018】すなわち、本発明のゴム薬品用マスターバ
ッチは、ゴム用薬品と、不飽和結合を有する融点40〜
100℃の樹脂とからなることを特徴とするものであ
る。
【0019】本発明においては、上記ゴム用薬品が60
〜90重量%、上記樹脂が10〜40重量%であること
が好ましい。
【0020】また、上記樹脂の融点は、好ましくは50
〜80℃である。本発明において使用することのできる
ゴム用薬品としては、タイヤ等のゴム製品を製造する際
に通常使用されるゴム用薬品、例えば加硫剤、加硫促進
剤、老化防止剤、加硫助剤、スコーチ防止剤、充填剤等
が挙げられる。
【0021】また、上記樹脂は、好ましくはシンジオタ
クチック−1,2−ポリブタジエン、トランスポリオク
テネマーもしくはこれらの混合物である。
【0022】本発明のゴム薬品用マスターバッチは、ニ
ーダやバンバリーミキサ、ロール等の従来の混練機で混
練することにより容易に製造することができ、特別な条
件を要するものではない。
【0023】なお、本発明のゴム薬品用マスターバッチ
には、従来のゴム状バインダーをブロッキング等の問題
を生ずることのない範囲で、好ましくは50重量%以下
で配合し、その分樹脂量を低減させることができる。
【0024】
【作用】従来のゴム薬品用マスターバッチは、基本的に
はゴム用薬品、ゴム状バインダーおよびオイル類の3成
分系になっている。そのため、被配合ゴムに影響を及ぼ
す因子がゴム状バインダーとオイル類との2種類あっ
た。
【0025】これに対し、本発明においては、融点が4
0〜100℃と低融点の樹脂のみを使用するものであ
る。これにより、ゴム用薬品と樹脂との2成分系で柔ら
かくて分散性の良好なマスターバッチが形成され、また
樹脂はゴム状バインダーと異なり粘着性が低いため、か
かるマスターバッチがブロッキングして塊状化すること
もない。よって、マスターバッチとして粒状等の使いや
すい形状のものを得ることが可能となる。
【0026】また、本発明で使用する樹脂は、その分子
中に不飽和結合を有するため、NR等のタイヤ用ゴムと
の相溶性が良好であり、従ってタイヤ製造用のゴム薬品
用マスターバッチとして特に適しているといえる。
【0027】さらに、樹脂は融点以上で急激に粘度が低
下するので、ゴム状バインダーに比べて練り温度を低く
することができる。このため、60〜120℃の低温で
変質し得るゴム用薬品もマスターバッチとすることがで
きる。
【0028】本発明において、バインダーとしての上記
樹脂が50重量%以上含まれるとマスターバッチの粘度
が低くなり過ぎて作業性の低下を招くことになる。ま
た、かかる樹脂は軟化効果があるために、多量に被配合
ゴムに混入すると、モジュラスを大幅に低下させること
になる。一方、上記樹脂が10重量%未満ではマスター
バッチが硬過ぎって被配合ゴムへのゴム用薬品の分散性
が大幅に悪化することになる。以上のことから、上記樹
脂の好適配合割合は10〜40重量%の範囲内である。
【0029】また、かかるバインダーとしての上記樹脂
の融点が高いと被配合ゴムの練り温度では溶融せず、よ
ってゴム用薬品の分散不良の原因となる。一方、融点が
50℃よりも低いとブロッキングの可能性が高くなり、
好ましくない。このため、上記樹脂の好適融点範囲は5
0〜80℃である。
【0030】
【実施例】次に本発明を実施例に基づき具体的に説明す
る。実施例1,2、比較例1,2 酸化亜鉛と、融点70℃のシンジオタクチック−1,2
−ポリブタジエン(商品名:RB805,日本合成ゴム
(株)製)とを下記の表1に示す配合処方(重量%)に
て加圧ニーダで混練し、各種均一なマスターバッチを得
た。
【0031】得られたマスターバッチをプランジャ押出
し機((株)森山製作所製PR3600型)を使用して
造粒し、寸法3mmφ×2mmのタブレット状の造粒物
を得た。かかる造粒物100gを10cm×5cmのポ
リ袋に詰め、これに一定荷重を加え、40℃の恒温槽中
に1週間放置し、造粒物のブロッキング性を評価した。
評価はブロッキングなしの場合を○、一部にブロッキン
グが起こっている場合を△、全体的にブロッキングが起
こっている場合を×とした。得られた結果を下記の表1
に併記する。
【0032】
【表1】
【0033】実施例3,4、比較例3 不溶性硫黄と融点51℃のトランスポリオクテネマー
(商品名:ベステネマ8012,ヒュルス社製)とを下
記の表2に示す配合処方(重量%)にて加圧ニーダで混
練し、各種均一なマスターバッチを得た。
【0034】得られたマスターバッチの変質程度を、不
溶性硫黄からS8 への変質量を液体クロマトグラフィー
によって確認することにより評価した。評価は変質なし
の場合を○、一部に変質が生じている場合を△、大部分
に変質が生じている場合を×とした。得られた結果を下
記の表2に併記する。
【0035】
【表2】
【0036】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明のゴム
薬品用マスターバッチにおいては、バインダーとして、
従来使用されていたゴム状バインダーに代わり特定の樹
脂を使用したことにより、タイヤ等のゴム製品に使用さ
れる被配合ゴムとの相溶性が良好となり、かつ該被配合
ゴムの特性に悪影響を及ぼすこともない。また、マスタ
ーバッチがブロッキングを起こして塊状化することもな
い。さらに、低温で変質し得るゴム用薬品でも問題を生
ずることなく、従来の混練機で製造することができる。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム用薬品と、不飽和結合を有する融点
    40〜100℃の樹脂とからなることを特徴とするゴム
    薬品用マスターバッチ。
  2. 【請求項2】 上記ゴム用薬品が60〜90重量%、上
    記樹脂が10〜40重量%である請求項1記載のゴム薬
    品用マスターバッチ。
  3. 【請求項3】 上記樹脂の融点が50〜80℃である請
    求項1記載のゴム薬品用マスターバッチ。
  4. 【請求項4】 上記樹脂がシンジオタクチック−1,2
    −ポリブタジエンである請求項1記載のゴム薬品用マス
    ターバッチ。
  5. 【請求項5】 上記樹脂がトランスポリオクテネマーで
    ある請求項1記載のゴム薬品用マスターバッチ。
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