JP3242466U - 簡易フナズシ製造キット - Google Patents
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Abstract
【課題】家庭においても、少量のフナを使用して、臭いを出さずに簡単にフナズシを製造できる簡易フナズシ製造キットを提供する。【解決手段】フナを保持する食品保存用圧縮袋2と、水分調整材を詰めた小袋3と、空気抜きポンプ4とを有する簡易フナズシ製造キット1であって、食品保存用圧縮袋が、空気を抜くための弁付き開口部5を備え、開口部から空気抜きポンプにより圧縮袋内部の空気を抜くことができる。【選択図】図1
Description
本考案は、簡易フナズシ製造キットに関する。
フナズシとは、古来のすしであるなれずしの一つで、塩漬けした魚と米を漬け込み発酵させたものである。長期保存が可能で、腐敗しやすい魚を発酵させて年間にわたって食することが可能であり、滋賀県における郷土料理として知られている。琵琶湖でとれたニゴロブナを約3ヶ月塩漬けにし、洗浄して一晩陰干し、炊飯したご飯を重ねて漬物樽に漬けて製造する。十分に発酵して食べられるようになるまで、半年以上の適切な温度管理と、臭いを避けるために屋外に樽の置き場が必要となる。
このように、従来の方法では、最小でも20Lの大容量の容器と、発酵過程の温度管理や塩漬けしたフナ(最低20匹)の陰干しなどが可能な広くて特殊な環境と、重い樽の移動などの労力を必要とする。加えて発酵中の独特の臭いが発生することや、一般家庭では食べきれない量が製造されるという事情も存在する。このため、現在では、一般家庭ではほとんど製造されなくなっており、専門業者が製造販売しているが、高価な嗜好品であって、伝統的な発酵食品文化に対する消費者の関心が薄れ、需要は減少し続けている。一般家庭でも製造加工できるようになれば、伝統食文化に対する関心が復活し、需要が拡大すると期待されている。そのためには、小容量で、臭いを封じ込めて製造加工できるようにする必要があり、そのような簡易フナズシ製造キットの開発が望まれている。
非特許文献1には、収納袋を含む製造キットが開示されている。しかしながら、醤油を対象とする製造キットであり、その構造上の特徴からフナズシの製造に利用することはできない。
実用新案第3210016号公報
本考案は、家庭においても、少量のフナを使用して、臭いを出さずに簡単にフナズシを製造できる簡易フナズシ製造キットを提供することを目的とする。
すなわち、本考案(1)は、フナを保持する食品保存用圧縮袋と、水分調整材を詰めた小袋と、空気抜きポンプとを有する簡易フナズシ製造キットであって、前記食品保存用圧縮袋が、空気を抜くための弁付き開口部を備え、前記開口部から前記空気抜きポンプにより圧縮袋内部の空気を抜くことができる簡易フナズシ製造キットである。
本考案(2)は、前記食品保存用圧縮袋が、さらにフナの出し入れを行う密閉手段を備えた開口部を有する本考案(1)に記載の簡易フナズシ製造キットである。
本考案(3)は、前記水分調整材が、炒りぬかである本考案(1)または(2)に記載の簡易フナズシ製造キットである。
本考案(4)は、さらに、予め塩漬けにし、洗浄、乾燥したニゴロブナを有する本考案(1)~(3)のいずれか1項に記載の簡易フナズシ製造キットである。
本考案によれば、家庭においても、少量で臭いを出さずに簡単にフナズシを製造することができる。
本考案の簡易フナズシ製造キットは、フナを保持する食品保存用圧縮袋と、水分調整材を詰めた小袋と、空気抜きポンプとを有する簡易フナズシ製造キットであって、前記食品保存用圧縮袋が、空気を抜くための弁付き開口部を備え、前記開口部から前記空気抜きポンプにより圧縮袋内部の空気を抜くことができることを特徴とする。
図1に、本考案の簡易フナズシ製造キット1の外観図を示す。簡易フナズシ製造キット1は、食品保存用圧縮袋2、水分調整材を詰めた小袋3、および空気抜きポンプ4から構成されている。
食品保存用圧縮袋2は、弁付き開口部5および密閉手段6を有している。密密閉手段6を開放して、フナズシの原料となるフナ7、水分調整材を詰めた小袋3および食用米8を食品保存用圧縮袋2内に挿入し、密閉手段6を封止する。その後、弁付き開口部5から空気抜きポンプ4で圧縮袋内の空気を取り除き、フナズシの腐敗を防止しながら、発酵させる。
食品保存用容器としては、圧力をかけられる簡易な漬物専用タッパーなどがあるが、臭いを完全に防ぐことは困難であり、空気に触れた部分にカビが生えやすい。圧縮袋であれば、空気に接する部分をなくすことが可能であり、低酸素条件で乳酸発酵をすすめつつ、カビの発生を抑制することができる。
食品保存用圧縮袋2の大きさは特に限定されないが、ニゴロブナは25cm未満のニゴロブナをリリースすることが条例に制定されていることから、使用するニゴロブナのサイズは必然的に25cm以上となるため、25cm以上が好ましく、28cm以上がより好ましい。上限は特に限定されないが35cm以下が好ましく、30cm以下がより好ましい。
密閉手段6としては、チャック、ジッパー、マジックテープ(登録商標)、ファスナーなどが挙げられるが、二重ファスナーが好ましい。
水分調整材を詰めた小袋3は、フナズシの発酵中に生じる水分を吸収するために使用する。小袋の形状は特に限定されず、たとえば不織布製のだしパックやティーバックに使用されるような小袋が挙げられる。
水分調整材としては、ぬか、スポンジ、吸水性ポリマーなどが挙げられる。なかでも、発酵食品に長年用いられてきた点、人体への安全性も担保されている点、コストの削減や風味の向上が期待される点から、ぬかが好ましい。ぬかは、ぬかに付着した雑菌が滅菌されている点で、炒りぬかがより好ましい。
小袋に詰める水分調整材の重量は特に限定されないが、1~100gが好ましく、10~50gがより好ましい。小袋3は複数使用することができるが、ニゴロブナのサイズに合わせて2~4袋使用することが好ましい。
原料となるフナは特に限定されないが、ニゴロブナ、ゲンゴロウブナ、ヘラブナなどが挙げられる。骨まで柔らかくなる点でニゴロブナが好ましい。フナはあらかじめ塩漬した後に洗浄し、乾燥しておくことが好ましい。塩漬けする期間は1~6月が好ましく、3~6月がより好ましい。
一般家庭でニゴロブナを入手し、塩漬けすることは困難であることから、本考案の簡易フナズシ製造キットは予め塩漬けにし、洗浄、乾燥したニゴロブナをセットとして有することが好ましい。
発酵期間は特に限定されないが、90~360日が好ましく、150~180日がより好ましい。発酵温度も特に限定されないが、15~25℃が好ましく、20~25℃がより好ましい。
本考案の簡易フナズシ製造キットには、家庭で簡単に作製できるようにフナズシのレシピを組合わせることが好ましい。該レシピには、フナズシをアレンジした料理のレシピを載せることもできる。
本考案の簡易フナズシ製造キットを用いたフナズシ製造方法を、実施例をもとにさらに詳しく説明する。
実施例
以下の手順で、フナズシを作製した。
(1)180日間塩漬けしたフナ(オス、100g程度)の表面を流水中にてスチールたわしでこすり、口腔内、腹部の結晶化した塩分を洗い流した。
(2)ペーパータオルなどで水分をできるだけふきとり、冷蔵庫内で一夜乾燥させた。
(3)翌日、食用米200gを炊飯器で通常の方法で炊飯し、バットに移し、室温まで冷ました。
(4)冷ました飯をフナの口腔内や腹に隙間なく詰めて魚体の周りを覆うように包み、本考案の簡易フナズシ製造キットの食品保存用圧縮袋に入れ、弁付き開口部から空気抜きポンプで脱気したのち、室温で保存した。
(5)飯が溶けはじめたら、だしパック(不織布製)に炒りぬか20g(合計2~4袋)を詰めて、食品保存用圧縮袋内に詰め、水分を吸収させた。水分がさらに滲出するようであれば、炒りぬか入りパックを交換した。
以下の手順で、フナズシを作製した。
(1)180日間塩漬けしたフナ(オス、100g程度)の表面を流水中にてスチールたわしでこすり、口腔内、腹部の結晶化した塩分を洗い流した。
(2)ペーパータオルなどで水分をできるだけふきとり、冷蔵庫内で一夜乾燥させた。
(3)翌日、食用米200gを炊飯器で通常の方法で炊飯し、バットに移し、室温まで冷ました。
(4)冷ました飯をフナの口腔内や腹に隙間なく詰めて魚体の周りを覆うように包み、本考案の簡易フナズシ製造キットの食品保存用圧縮袋に入れ、弁付き開口部から空気抜きポンプで脱気したのち、室温で保存した。
(5)飯が溶けはじめたら、だしパック(不織布製)に炒りぬか20g(合計2~4袋)を詰めて、食品保存用圧縮袋内に詰め、水分を吸収させた。水分がさらに滲出するようであれば、炒りぬか入りパックを交換した。
比較例
実施例において、ぬか袋を用いないこと以外は同様にしてフナズシを作製した。
実施例において、ぬか袋を用いないこと以外は同様にしてフナズシを作製した。
従来のフナズシの製造方法では、重石によって加圧と脱水が進む。比較例の食品保存用圧縮袋を用いた方法では、脱水ができないことが原因で飯の急速な溶解を引き起こし、1 カ月以内に飯が完全に溶解し、糖の濃度が上昇した。香りも一般的なフナズシとは異なり甘い香りを呈し、甘味の強いフナズシとなった。一方、実施例では、ぬかによる吸水を行っているため、飯の溶解を抑制することができ、実際のフナズシに近い風味のフナズシを加工することができた。
これらの実験結果から、本考案は以下の効果を奏する。
・塩漬けにしたニゴロブナ1匹と冷ましたご飯をキットに入れて漬けられるので、労力が激減し、広い作業スペースも必要がなくなる。
・臭いが発生しないので、屋内で保管でき、容易に温度管理を行うことができて、発酵速度を自在に制御できる。
・キットの炒りぬか入り小袋が余分な水分を吸収するため、発酵のための適度な水分量を維持できる。
・上記の効果により、一般家庭でのフナズシの製造加工が容易にできるようになり、伝統的な発酵食品文化への関心が高まり、フナズシの需要喚起につながる。
・塩漬けにしたニゴロブナ1匹と冷ましたご飯をキットに入れて漬けられるので、労力が激減し、広い作業スペースも必要がなくなる。
・臭いが発生しないので、屋内で保管でき、容易に温度管理を行うことができて、発酵速度を自在に制御できる。
・キットの炒りぬか入り小袋が余分な水分を吸収するため、発酵のための適度な水分量を維持できる。
・上記の効果により、一般家庭でのフナズシの製造加工が容易にできるようになり、伝統的な発酵食品文化への関心が高まり、フナズシの需要喚起につながる。
本考案の簡易フナズシ製造キットは、少量のフナを使用して、臭いを出さずに簡単にフナズシを製造できるため、伝統食文化に対する関心が復活し、フナズシの需要が拡大することが期待できる。
1 簡易フナズシ製造キット
2 食品保存用圧縮袋
3 水分調整材を詰めた小袋
4 空気抜きポンプ
5 弁付き開口部
6 密閉手段
7 フナ
8 食用米
2 食品保存用圧縮袋
3 水分調整材を詰めた小袋
4 空気抜きポンプ
5 弁付き開口部
6 密閉手段
7 フナ
8 食用米
Claims (4)
- フナを保持する食品保存用圧縮袋と、水分調整材を詰めた小袋と、空気抜きポンプとを有する簡易フナズシ製造キットであって、
前記食品保存用圧縮袋が、空気を抜くための弁付き開口部を備え、前記開口部から前記空気抜きポンプにより圧縮袋内部の空気を抜くことができる簡易フナズシ製造キット。 - 前記食品保存用圧縮袋が、さらにフナの出し入れを行う密閉手段を備えた開口部を有する請求項1に記載の簡易フナズシ製造キット。
- 前記水分調整材が、炒りぬかである請求項1または2に記載の簡易フナズシ製造キット。
- さらに、予め塩漬けにし、洗浄、乾燥したニゴロブナを有する請求項1または2に記載の簡易フナズシ製造キット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2023001319U JP3242466U (ja) | 2023-04-19 | 2023-04-19 | 簡易フナズシ製造キット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2023001319U JP3242466U (ja) | 2023-04-19 | 2023-04-19 | 簡易フナズシ製造キット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3242466U true JP3242466U (ja) | 2023-06-20 |
Family
ID=86771557
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2023001319U Active JP3242466U (ja) | 2023-04-19 | 2023-04-19 | 簡易フナズシ製造キット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3242466U (ja) |
-
2023
- 2023-04-19 JP JP2023001319U patent/JP3242466U/ja active Active
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