JP3240315B2 - ポリアリーレンスルフィドの製造法 - Google Patents
ポリアリーレンスルフィドの製造法Info
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Description
ィド(以下、PASと略すことがある)の製造法に関
し、更に詳しくは高分子量で、かつ熱安定性の良いポリ
アリーレンスルフィドを製造する方法に関する。
を製造する方法としては、特公昭52-12240号公報に記載
の、イオウ供給源、p‐ジハロベンゼン、有機アミド、
塩基及びアルカリ金属カルボン酸塩を接触させて組成物
を形成し、該組成物を重合条件に維持して重合体を生成
する方法、あるいは特開昭61-7332 号公報に記載の、有
機アミド溶媒中でアルカリ金属硫化物とジハロ芳香族化
合物とを反応させてPASを製造するに際して、第1段
階ではアルカリ金属硫化物1モル当り0.5〜2.4モ
ルの水の存在下で180〜235℃で反応させて、ジハ
ロ芳香族化合物の転化率50〜98モル%で溶融粘度5
〜300ポイズのPASを生成させ、第2段階では水を
追加して2.5〜7.0モルの水の存在下で245〜2
90℃で反応させる方法等が知られている。これらの方
法で製造されたPASは、実質的に線状で、かつ粒子径
が500μm以上の粗粒となる。このような粗粒のPA
Sを高分子量化すべく熱酸化処理に施すと、反応速度が
遅い。また、反応が不均一に起こりやすいために、処理
したPAS粒子のスキンとコアでの分子量が大きく異な
る。このような架橋PASを溶融すると増粘が著しいの
で、成形時の流動性が悪く成形加工性に劣り、またミク
ロゲルの発生により各種物性、殊に、耐衝撃性の低下が
大きい。
安定性が良く、かつ耐衝撃性に極めて優れたポリアリー
レンスルフィドを製造する方法を提供するものである。
題を解決するには熱酸化処理に要する時間を短縮するこ
とが最も効果的であることを見い出した。通常、熱酸化
処理に要する時間を短縮するためには、処理温度を高く
すればよい。しかし、かかる方法では製造されたPAS
は溶融時に著しく増粘し、本発明の目的を達成すること
ができない。本発明者らは、PASの熱酸化のメカニズ
ムを詳細に検討した結果、高分子量で、かつ細かい粒子
径を有するPASを熱酸化処理することにより上記問題
を解決し得ることを発見し、本発明を完成するに至っ
た。
000以上かつ平均粒径が50μm以下の粒状ポリアリ
ーレンスルフィドを熱酸化処理することにより得られ、
60,000以上の重量平均分子量を有し、かつ1〜5
0%の増粘率を示す粒状ポリアリーレンスルフィドであ
る。
ASは、その重量平均分子量が30,000以上、好ま
しくは35,000以上である。該分子量が30,00
0未満では、熱酸化処理に要する時間が増大し、また処
理したPASの溶融時の増粘が著しいので好ましくな
い。また、平均粒径は50μm以下、好ましくは40μ
m以下である。平均粒径が50μmを越えては、生成し
た高分子量PAS粒子のスキンとコアでの分子量が大き
く異なり、溶融時の熱安定性が不良であるので、好まし
くない。ここで、平均粒径とは、積算分布の50%に対
応する粒子径(D50)を示す。
ば、以下のようにして製造することができる。即ち、有
機アミド系溶媒中でアルカリ金属硫化物とジハロ芳香族
化合物とを反応させてPASを製造するに際して、反応
缶の気相部分を冷却することにより反応缶内の気相の一
部を凝縮させ、これを液相に還流する方法、また更に上
記重合反応操作において反応系の降温を開始する時点よ
り早くとも1時間前以降から晶析終了時点の間に、反応
缶気相部分を冷却する方法である。
缶内の液相の温度は、所定の一定温度に保たれ、あるい
は所定の温度プロフィールに従ってコントロールされ
る。一定温度とする場合、230 〜275 ℃の温度で0.1 〜
20時間反応を行うことが好ましい。より好ましくは、24
0 〜265 ℃の温度で0.1 〜6 時間である。より高い分子
量のPASを得るには、2段階以上の反応温度プロフィ
ールを用いることが好ましい。この2段階操作を行う場
合、第1段階は195 〜240 ℃の温度で行うことが好まし
い。温度が低いと反応速度が小さすぎ、実用的ではな
い。240 ℃より高いと反応速度が早すぎて、十分に高い
分子量のPASが得られないのみならず、副反応速度が
著しく増大する。第1段階の終了は、重合反応系内ジハ
ロ芳香族化合物残存率が1モル%〜40モル%、かつ分
子量が3,000 〜20,000の範囲内の時点で行うことが好ま
しい。より好ましくは、重合反応系内ジハロ芳香族化合
物残存率が2モル%〜15モル%、かつ分子量が5,000
〜15,000の範囲である。残存率が40モル%を越える
と、第2段階の反応で解重合など副反応が生じ易く、一
方、1モル%未満では、最終的に高分子量PASを得難
い。その後昇温して、最終段階の反応は、反応温度240
〜270 ℃の範囲で、1 〜10時間行うことが好ましい。温
度が低いと十分に高分子量化したPASを得ることがで
きず、また270 ℃より高い温度では解重合等の副反応が
生じ易くなり、安定的に高分子量物を得難くなる。
活性ガス雰囲気下で、アミド系溶媒中のアルカリ金属硫
化物中の水分量が所定の量となるよう、必要に応じて脱
水または水添加する。水分量は、 0.5〜2.5 モル(アル
カリ金属硫化物1モル当り)であることが好ましい。
0.5モル未満では、反応速度が速すぎ、副反応等の好ま
しくない反応が生じるし、 2.5モルを越えると反応速度
が小さくなり、しかも反応終了後の濾液中にフェノール
等の副生成物量が増大し、重合度も上がらない。ジハロ
芳香族化合物は最初から反応系に入れておいても良い
し、脱水終了後に加えても良い。使用量はアルカリ金属
硫化物1モルに対して、 0.9〜1.1 モルの範囲が高分子
量PASを得るには望ましい。高分子量PASを得るた
めにまた、反応中に気相部分を冷却するのが好ましい。
ここでの気相部分の冷却は、一定温度での1段反応の場
合では、反応開始時から行うことが望ましいが、少なく
とも 250℃以下の昇温途中から行わなければならない。
多段階反応では、第1段階の反応から冷却を行うことが
望ましいが、遅くとも第1段階反応の終了後の昇温途中
から行うことが好ましい。冷却効果の度合いは、通常反
応缶内圧力が最も適した指標である。圧力の絶対値につ
いては、反応缶の特性、攪拌状態、系内水分量、ジハロ
芳香族化合物とアルカリ金属硫化物とのモル比等によっ
て異なる。しかし、同一反応条件下で冷却しない場合に
比べて、反応缶圧力が低下すれば、還流液量が増加し
て、反応溶液気液界面における温度が低下していること
を意味しており、その相対的な低下の度合いが水分含有
量の多い層と、そうでない層との分離の度合いを示して
いると考えられる。そこで、冷却は反応缶内圧が、冷却
をしない場合と比較して低くなる程度に行うのが好まし
い。冷却の程度は、都度の使用する装置、運転条件など
に応じて、当業者が適宜設定できる。
開始する時点より早くとも1時間前以降から晶析終了時
点の間に、反応缶気相部分を冷却することにより得られ
るPASの粒径を小さくすることができる。好ましく
は、重合反応操作において反応系の降温を開始する時点
より40分前〜10分後の間の時点から上記冷却を開始し、
晶析終了時点まで当該冷却を継続する。この冷却は、上
述したような反応時の気相部分の冷却とは目的が異な
り、重合反応時の冷却を行ったかどうかに関係なく行う
ことができる。
応終了後に水を添加することを要しない。しかし、水を
添加することを全く排除するものではない。
て公知の後処理法によって副生成物から分離され、乾燥
される。
S重合のため知られており、例えばN‐メチルピロリド
ン(NMP)、N,N‐ジメチルホルムアミド、N,N
‐ジメチルアセトアミド、N‐メチルカプロラクタム
等、及びこれらの混合物を使用でき、N‐メチルピロリ
ドンが好ましい。これらは全て、水よりも低い蒸気圧を
持つ。
例えば、硫化リチウム、硫化ナトリウム、硫化カリウ
ム、硫化ルビジウム、硫化セシウム及びこれらの混合物
である。これらの水和物及び水溶液であってもよい。ま
た、これらに夫々対応する水硫化物及び水和物を、夫々
に対応する水酸化物で中和して用いることができる。安
価な硫化ナトリウムが好ましい。
特公昭45-3368 号公報記載のものから選ぶことができる
が、好ましくはp‐ジクロロベンゼンである。また、少
量(20モル%以下)のメタ‐又はオルト‐ジクロロベ
ンゼン、ジフェニルエーテル、ジフェニルスルホン又は
ビフェニールのパラ、メタ又はオルトジハロ物を1種類
以上用いて共重合体を得ることができる。例えば、m‐
ジクロロベンゼン、o‐ジクロロベンゼン、p,p´‐
ジクロロジフェニルエーテル、m,p´‐ジクロロジフ
ェニルエーテル、m,m´‐ジクロロジフェニルエーテ
ル、p,p´‐ジクロロジフェニルスルホン、m,p´
‐ジクロロジフェニルスルホン、m,m´‐ジクロロジ
フェニルスルホン、p,p´‐ジクロロビフェニル、
m,p´‐ジクロロビフェニル、m,m´‐ジクロロビ
フェニルである。
1,3,5‐トリクロロベンゼン、1,2,4‐トリク
ロロベンゼン等のポリハロ化合物をp‐ジクロロベンゼ
ンに対して、好ましくは5モル%以下の濃度で使用する
こともできる。
剤、修飾剤としてのモノハロ化物を併用することもでき
る。
系の降温を開始する時点より早くとも1時間前以降から
晶析終了時点の間に行う反応缶気相部分の冷却はいずれ
も、外部冷却でも内部冷却でも可能であり、自体公知の
冷却手段により行える。例えば、反応缶内の上部に設置
した内部コイルに冷媒体を流す方法、反応缶外部の上部
に巻き付けた外部コイル又はジャケットに冷媒体を流す
方法、反応缶上部に設置したリフラックスコンデンサー
を用いる方法、反応缶外部の上部に水をかける又は気体
(空気、窒素等)を吹き付ける等の方法が考えられる
が、結果的に缶内の還流量を増大させる効果があるもの
ならば、いずれの方法を用いてもよい。外気温度が比較
的低いなら(例えば常温)、反応缶上部に従来備えられ
ている保温材を取外すことによって、適切な冷却を行う
ことも可能である。外部冷却の場合、反応缶壁面で凝縮
した水/アミド系溶媒混合物は反応缶壁を伝わって液相
中に入る。従って、該水分に富む混合物は、液相上部に
溜り、そこの水分量を比較的高く保つ。内部冷却の場合
には、冷却面で凝縮した混合物が同様に冷却装置表面又
は反応缶壁を伝わって液相中に入る。
ASは、上記方法で製造することができるほか、高分子
量ではあるが粗粒のPASを粉砕、分級して製造するこ
ともできる。しかし、製造コストの面から上記方法で、
所定の重量平均分子量及び平均粒径を有するPASを製
造することが好ましい。
ドを熱酸化処理に付すことにより高分子量PASを製造
する方法は下記の通りである。
0〜280℃、特に好ましくは170〜260℃であ
る。該温度が100℃未満では、熱酸化処理に要する時
間が増加し、また280℃を越えては、処理したPAS
の溶融時の熱安定性が悪いので好ましくない。熱酸化処
理に要する時間は、上記の加熱温度あるいはPASの所
望する分子量により異なるが、好ましくは0.5〜12
0時間、特に好ましくは1.0〜96時間である。該時
間が120時間を越えては、処理したPAS中にミクロ
ゲルの発生が増加し好ましくない。
気、純酸素等又はこれらと任意の適当な不活性ガスとの
混合物のような酸素含有ガス雰囲気下で実施される。不
活性ガスとしては、例えば水蒸気、窒素、二酸化炭素等
又はそれらの混合物が挙げられる。上記の酸素含有ガス
中の酸素の濃度は、好ましくは0.5〜50容量%,特
に好ましくは10〜25容量%である。該酸素濃度が、
50容量%を越えてはラジカル発生量が増大し溶融時の
増粘が著しくなり、また色相が暗色化して好ましくな
く、0.5容量%未満では、熱酸化速度が遅くなり好ま
しくない。
でも連続式でもよく、公知の装置を使用することができ
る。例えば、攪拌機を備えた密閉容器中において、PA
Sを酸素含有ガスと接触させる装置等を挙げることがで
き、好ましくは、攪拌機を備えた流動層式熱酸化処理装
置が使用される。該装置を使用すると、槽内の温度分布
を小さくすることができる。その結果、熱酸化を促進す
ることができると共に、分子量の不均一化を防止するこ
とができる。
Sは、重量平均分子量が好ましくは60,000以上、
特に好ましくは70,000以上である。また、該PA
Sは、溶融時における熱安定性が良く、ミクロゲルも少
ない。したがって、射出成型、押出し成型、ブロー成型
用等に良好に使用でき、また、成形品の耐衝撃性が極め
て優れている。
明するが、本発明はこれら実施例により限定されるもの
ではない。
ロナフタレンを移動相としてゲルパーミエーションクロ
マトグラフィーで210℃において測定した保持時間を
標準ポリスチレン分子量換算し、更にユニバーサルキャ
リブレーション法で補正したものである。装置はセンシ
ュー科学製SSC‐7000を用いた。
ックSRA9210粒度分析計を用いて測定した。
1/8インチバーノッチなしアイゾッド衝撃強度を測定
した。
粘率αは次式のように定義した。 α={(V30−V6 )/V6 }×100 増粘率αが小さい程、樹脂の熱安定性が良いことを意味
する。ここで、V6 及びV30は、夫々島津フローテスタ
ーCFT‐500Cを用いて、320℃、荷重20kg
f/cm2 、L/D=10で6分間又は30分間保持し
た後に測定した溶融粘度(ポイズ)である。
化ソーダ(61.1重量%Na2 S)520.5kg
と、N‐メチル‐2‐ピロリドン(以下ではNMPと略
すことがある)1200kgを仕込んだ。窒素気流下攪
拌しながら204℃まで昇温して、水121.8kgを
留出させた。その後、オートクレーブを密閉して180
℃まで冷却し、パラジクロロベンゼン(以下ではp‐D
CBと略すことがある)599.0kgとNMP400
kgを仕込んだ。液温150℃で窒素ガスを用いて1k
g/cm2 Gに加圧して昇温を開始した。液温が215
℃となった時点で昇温を停止し、この温度で5時間攪拌
した後、再度昇温し、液温が230℃になった時点から
オートクレーブ上部の外側に取り付けた散水装置により
水を散水しオートクレーブ上部を冷却した。その後昇温
を継続して液温を260℃とし、次いで該温度で2.5
時間攪拌した。次に200℃まで1.5時間かけて降温
した後、散水を停止した。
洗を繰り返し、130℃で約4時間熱風乾燥機を用いて
乾燥し、白色粉末状の中間製品を得た。得られたPAS
は、重量平均分子量が46,800であった。また、そ
の平均粒径(D50)は24μmであった。
理装置に仕込み、槽内温度220℃で5時間攪拌した。
その後、冷却して製品を得た。
500であった。増粘率αは、プラス8%であった。ミ
クロゲルの発生は認められず、またアイゾッド試験では
ダンベル片が破壊せず、耐衝撃性は60kg・f ・cm/cm
以上と優れていた。
化ソーダ(61.1重量%Na2 S)520.5kgと
NMP1200kgを仕込んだ。窒素気流下攪拌しなが
ら204℃まで昇温して、水125.4kgを留出させ
た。その後、オートクレーブを密閉して180℃まで冷
却し、p‐DCB596.0kgとNMP400kgを
仕込んだ。液温150℃で窒素ガスを用いて1kg/c
m2 Gに加圧して昇温を開始した。液温が220℃にな
った時点からオートクレーブ上部の外側に取り付けた散
水装置により水を散水しオートクレーブ上部を冷却し
た。その後昇温を継続して液温を260℃とし、次いで
該温度で2時間攪拌した。次に200℃まで1.5時間
かけて降温した後、散水を停止した。
洗を繰り返し、130℃で約4時間熱風乾燥機を用いて
乾燥し、白色粉末状の中間製品を得た。得られたPAS
は、重量平均分子量が34,800であった。また、そ
の平均粒径(D50)は16μmであった。
理装置に仕込み、槽内温度220℃で7時間攪拌した。
その後、冷却して製品を得た。
600であった。増粘率αは、プラス12%であった。
ミクロゲルの発生は認められず、またアイゾッド試験で
はダンベル片が破壊せず、耐衝撃性は60kg・f ・cm/c
m 以上と優れていた。
化ソーダ(60.8重量%Na2 S)523.1kgと
NMP1200kgを仕込んだ。窒素気流下攪拌しなが
ら204℃まで昇温して、水124.3kgを留出させ
た。その後、オートクレーブを密閉して180℃まで冷
却し、p‐DCB600kgとNMP400kgを仕込
んだ。液温150℃で窒素ガスを用いて1kg/cm2
Gに加圧して昇温を開始した。液温が210℃となった
時点で昇温を停止し、この温度で6時間攪拌した後、再
度昇温し、液温が230℃になった時点からオートクレ
ーブ上部の外側に取り付けた散水装置により水を散水し
てオートクレーブ上部を冷却した。その後昇温を継続し
て液温を260℃とし、次いで該温度で2時間攪拌し
た。この際、260℃で1時間経過後に散水を停止し
た。次いで、200℃まで1.5時間かけて降温した。
洗を繰り返し、130℃で約4時間熱風乾燥機を用いて
乾燥し、白色粉末状の中間製品を得た。得られたPAS
は、重量平均分子量が51,800であった。また、そ
の平均粒径(D50)は38μmであった。
理装置に仕込み、槽内温度220℃で5時間攪拌した。
その後、冷却して製品を得た。
200であった。増粘率αは、プラス2%であった。ミ
クロゲルの発生は認められず、またアイゾッド試験では
ダンベル片が破壊せず、耐衝撃性は60kg・f ・cm/cm
以上と優れていた。
実施例3と同一の装置及び条件を使用して重合を実施し
た。得られたスラリーについても実施例3と同じ処理を
施して白色粉末状の中間製品を得た。得られたPAS
は、重量平均分子量が48,800であった。また、そ
の平均粒径(D50)は123μmであった。
の後分級して平均粒径(D50)を42μmとした。これ
を5m3 の熱酸化処理装置に仕込み、槽内温度220℃
で6時間攪拌した。その後、冷却して製品を得た。
500であった。増粘率αは、プラス10%であった。
ミクロゲルの発生は認められず、またアイゾッド試験で
はダンベル片が破壊せず、耐衝撃性は60kg・f ・cm/c
m 以上と優れていた。
を、粉砕、分級を行わず5m3 の熱酸化処理装置に仕込
み、槽内温度220℃で18時間攪拌した。その後、冷
却して製品を得た。
600であった。増粘率αは、プラス67%と高かっ
た。また、ミクロゲルの発生が認められ、耐衝撃性は4
5kg・f ・cm/cm と劣っていた。
化ソーダ(60.8重量%Na2 S)523.1kgと
NMP1200kgを仕込んだ。窒素気流下攪拌しなが
ら204℃まで昇温して、水124.3kgを留出させ
た。その後、オートクレーブを密閉して180℃まで冷
却し、p‐DCB614.4kgとNMP400kgを
仕込んだ。液温150℃で窒素ガスを用いて1kg/c
m2 Gに加圧して昇温を開始した。液温が245℃にな
った時点で昇温を止め2時間攪拌した。この際、245
℃で1時間経過後からオートクレーブ上部の外側に取り
付けた散水装置により水を散水してオートクレーブ上部
を冷却した。次に200℃まで1.5時間かけて降温し
た後、散水を停止した。
洗を繰り返し、130℃で約4時間熱風乾燥機を用いて
乾燥し白色粉末状の中間製品を得た。得られたPAS
は、重量平均分子量が22,700であった。また、そ
の平均粒径(D50)は21μmであった。
理装置に仕込み、槽内温度220℃で60時間攪拌し
た。その後、冷却して製品を得た。
000であった。増粘率αは、プラス250%と非常に
高かった。また、ミクロゲルの発生が認められ、耐衝撃
性は39kg・f ・cm/cm と劣っていた。
3 の熱酸化処理装置に仕込み、槽内温度245℃で16
時間攪拌した。その後、冷却して製品を得た。
600であった。増粘率αは、プラス255%と非常に
高かった。また、ミクロゲルの発生が認められ、耐衝撃
性は40kg・f ・cm/cm と劣っていた。
PASは、溶融時における熱安定性が良く、また、ミク
ロゲルの発生も少ない。したがって、射出成型、押出し
成型、ブロー成型用等に良好に使用でき、また、成形品
の耐衝撃性が極めて優れている。
Claims (1)
- 【請求項1】 重量平均分子量が30,000以上かつ
平均粒径が50μm以下の粒状ポリアリーレンスルフィ
ドを熱酸化処理することにより得られ、60,000以
上の重量平均分子量を有し、かつ1〜50%の増粘率を
示す粒状ポリアリーレンスルフィド。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP06126393A JP3240315B2 (ja) | 1993-02-26 | 1993-02-26 | ポリアリーレンスルフィドの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06126393A JP3240315B2 (ja) | 1993-02-26 | 1993-02-26 | ポリアリーレンスルフィドの製造法 |
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JPH06248078A JPH06248078A (ja) | 1994-09-06 |
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Family Applications (1)
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JP06126393A Expired - Fee Related JP3240315B2 (ja) | 1993-02-26 | 1993-02-26 | ポリアリーレンスルフィドの製造法 |
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-
1993
- 1993-02-26 JP JP06126393A patent/JP3240315B2/ja not_active Expired - Fee Related
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