JP3239369B2 - 光ファイバー収納用金属管およびその製造方法 - Google Patents

光ファイバー収納用金属管およびその製造方法

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JP3239369B2
JP3239369B2 JP54374098A JP54374098A JP3239369B2 JP 3239369 B2 JP3239369 B2 JP 3239369B2 JP 54374098 A JP54374098 A JP 54374098A JP 54374098 A JP54374098 A JP 54374098A JP 3239369 B2 JP3239369 B2 JP 3239369B2
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勝 鷲山
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、金属管に光ファイバーや場合によってはこ
の光ファイバーに加えて水封コンパウンドのような充填
物質が収納された光ファイバー収納用金属管およびその
製造方法に関し、詳しくは、耐食性向上を目的としたア
ルミニウム被覆層を形成させた光ファイバー収納用金属
管の最外表面に耐摩耗性付与とさらなる耐食性向上を目
的とした酸化物被覆層を有する光ファイバー収納用金属
管、または耐食性と耐摩耗性向上を目的としてアルミニ
ウム合金被覆層もしくはアルミニウム複合被覆層を形成
させた光ファイバー収納用金属管、さらに耐食性向上を
目的としてアルミニウムあるいはアルミニウム合金被覆
層を配置させた光ファイバー収納用金属管表面の平滑化
により表面欠陥を低減させて、さらなる耐食性向上を実
現した光ファイバー収納用金属管およびその製造方法に
関する。
背景技術 例えば図1A、図1B、図1Cに示すように、光ファイバー
1を収納した金属管2は、導電線1と撚り合わされて、
光ファイバー複合架空地線として使用されている。
図1Aは、光ファイバー3を収納した金属管2上に導電
線1を複数本同心円状に撚り合わせて構成された架空地
線である。図1Bは、例えば鋼あるいはアルミニウム等か
らなる金属線の形の内部心4上に複数の導電線1と光フ
ァイバー3を収納した複数の金属管2からなる第1層を
設け、その上にさらに導電線1を複数本同心円状に撚り
合わせて構成された架空地線である。図1Cは、心線とな
る導電線1上に複数の導電線1と光ファイバー3を収納
した金属管2からなる第1層を設け、その上にさらに導
電線1を複数本同心円状に撚り合わせて構成された架空
地線である。
ここで、光ファイバー収納用金属管とは、金属テープ
を成形して管状体にし、これとともに光ファイバー3を
供給して管状体に充填した後、その管状体の継ぎ目を接
合する同時挿通法、あるいは、あらかじめ製造した金属
管に光ファイバーを金属管端部から挿入させる事後挿通
法によって製造される。この金属管材料としては機械的
強度、加工性、耐食性の観点からステンレス鋼、銅、銅
合金等が通常、用いられている。
この場合、光ファイバー収納用金属管2と導電線1を
構成する金属、主としてアルミニウム又はアルミニウム
合金とのイオン化傾向の差に起因する異種金属腐食が問
題となる。
このような問題を解決する方法としては、特公昭63−
10805号公報や特開平8−69716号公報には、光ファイバ
ー収納用金属管の外表面に金属被膜層を配置する技術が
開示されている。すなわち、特公昭63−10805号公報で
は、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング
等の真空めっきにより光ファイバー収納金属管の外周
に、例えばアルミニウムの金属被覆層を設けるものであ
る。
一方、特開平8−69716号公報では、金属粉末を光フ
ァイバー収納用金属管の外表面に焼結させる焼結法ある
いは、電解のような化学的あるいは電気化学的に金属被
覆層、例えばアルミニウムあるいはアルミニウム合金を
配置する技術が開示されている。
光ファイバー収納用金属管は導電線と撚り合わされて
架空地線として使用される場合、振動あるいは温度上昇
による伸縮等を起因として、光ファイバー収納金属管と
その周囲の導電線との間で摩耗が発生する。特に光ファ
イバー収納用金属等の外周に金属被覆層を配置させる場
合には、通常のめっき鋼板等のレベルを超えた高い耐摩
耗性を必要とするため、摩耗を前提とした膜厚の金属被
覆層を配置させる必要があり、本発明者らの検討結果で
は、膜厚30μm超の金属被覆層が必要であることが分か
った。
しかしながら、特公昭63−10805号公報や特開平8−6
9716号公報では、金属被覆層の摩耗や金属被覆層の密着
性・生産性について考慮されていない。さらに、それら
に開示されている成膜方法に限らずその他の成膜方法に
おいても、何らの手当てを施すことなく単純に30μm超
のアルミニウム被覆層を配置させるだけでは、このアル
ミニウム被覆層と金属管基体とはほとんど密着せず、ま
た十分な生産効率、生産歩留等の生産性を得ることがで
きない。
また、光ファイバー収納用金属管の外表面に金属被膜
層を形成した場合、被覆時に不可避的に発生する金属被
覆層の表面欠陥部において、光ファイバー収納用金属管
基体と被覆金属間で異種金属腐食が発生する。この対策
としては、金属被覆層の膜厚を上げる方法が有効である
が、本発明者らの検討では、前述したように膜厚30μm
超の金属被覆層が必要であることが分かった。しかる
に、特公昭63−10805号公報や特開平8−69716号公報で
は、金属被覆層の欠陥について考慮されておらず、ま
た、前述したように膜厚が30μm超では、生産性が低下
するばかりか、密着性が著しく低下することが分かっ
た。密着性の低い被覆層では、容易に剥離が生じ、金属
管基体が露出しやすい。よって、いずれの膜厚のアルミ
ニウムあるいはアルミニウム合金を金属管表面に配置さ
せても、金属管基体露出部が生じ、十分な耐食性は得ら
れない。
本発明は、以上の問題に鑑みてなされたものであり、
アルミニウム被覆層上に、耐食性と耐摩耗性とを兼ね備
えた酸化物被覆層を有した光ファイバー収納用金属管、
または耐食性と耐摩耗性とを兼ね備えたアルミニウム合
金被覆層もしくはアルミニウム複合被覆層を有した光フ
ァイバー収納用金属管を提供し、さらに、耐食性向上を
目的としてアルミニウムあるいはアルミニウム合金被覆
層を形成させた光ファイバー収納金属管表面の平滑化に
より表面欠陥を低減させて、さらなる耐食性向上を実現
する光ファイバー収納用金属管およびその製造方法を提
供することを目的とする。
発明の開示 (1)本発明の金属管は、光ファイバー収納用金属管基
体の表面に、アルミニウム被覆層と、耐食性及び耐摩耗
性を備える酸化物被覆層とを順に形成してなる、光ファ
イバー収納用金属管である。
また、前記アルミニウム被覆層は、膜厚:3〜30μmで
あり、前記酸化物被覆層は、クロメート処理皮膜、リン
酸亜鉛皮膜、及び陽極酸化皮膜からなる群から選択され
る被覆層であることが好ましい。
さらに、前記クロメート処理被覆層は樹脂及び/また
は酸化物ゾルを含み、そのクロム付着量(金属クロム換
算):20〜400mg/m2であり、前記リン酸亜鉛被覆層は付
着量0.5〜8g/m2であることが好ましい。また、前記陽極
酸化皮膜は好ましくは膜厚:3〜10μmであり、その表面
に吸着された着色塗料を備えてもよく、さらに封孔処理
を施すことが好ましい。
なお、前記光ファイバー収納用金属管がステンレス鋼
製の場合は、前記アルミニウム被覆層の下層に、膜厚:
0.02〜2.5μmのニッケル被覆層を有することが好まし
い。
(2)本発明の金属管は、光ファイバー収納用金属管基
体と、この金属管基体表面に形成されたAl−X合金被覆
層(XはMn、Ti、Ni、Cr、Nb、Mg、Fe、In、Snのいずれ
か一種または二種)からなる、光ファイバー収納用金属
管である。また、前記Al−X合金被覆層は、膜厚:3〜30
μmであることが好ましい。さらに、光ファイバー収納
用金属管がステンレス鋼製の場合は、前記Al−X合金被
覆層の下層に、膜厚:0.02〜2.5μmのニッケル被覆層を
有することが好ましい。
(3)本発明の金属管は、光ファイバー収納用金属管基
体表面と、この金属管基体表面に形成されたAlを主成分
とし、炭化物、酸化物、及び有機化合物からなる群から
選択された一種または二種以上を含有する複合被覆層か
らなる、光ファイバー収納用金属管である。また、前記
複合被覆層は、膜厚:3〜30μmであることが好ましい。
さらに、光ファイバー収納用金属管がステンレス鋼製の
場合は、前記複合被覆層の下層に、膜厚:0.02〜2.5μm
のニッケル被覆層を有することが好ましい。
(4)本発明の金属管は、ステンレス鋼製の光ファイバ
ー収納用金属管基体の表面に、ニッケル被覆層と、アル
ミニウム被覆層とを順に形成してなる、光ファイバー収
納用金属管である。また、この場合のニッケル被覆層
は、好ましくは膜厚:0.02〜2.5μmである。
(5)本発明の製造方法は、光ファイバー収納用金属管
基体表面にアルミニウムあるいはアルミニウム合金被覆
層を配置する工程と、該被覆層を平滑化する工程とを備
えた耐食性に優れた光ファイバー収納用金属管の製造方
法である。
また、前記平滑化工程が、金属管の伸管工程であり、
伸管工程が、外径変化率が0.05〜0.8%となるように伸
管することが好ましい。
(6)本発明の金属管は、光ファイバー収納用金属管基
体表面に、最大高さ(Ry)が3μm以下であるアルミニ
ウムあるいはアルミニウム合金被覆層を配置したことを
特徴とする光ファイバー収納用金属管である。
また、前記アルミニウムあるいはアルミニウム合金被
覆層の膜厚は好ましくは7〜30μmである。さらに、前
記光ファイバー収納用金属管がステンレス鋼製の場合
は、前記アルミニウムあるいはアルミニウム合金被覆層
の下層に、膜厚:0.02〜2.5μmのニッケル被覆層を有す
ることが好ましい。加えて、前記アルミニウムあるいは
アルミニウム合金被覆層の上層にクロメート処理皮膜を
配置することが好ましい。
なお、前記(1)、(2)、(3)、(4)、(6)
の光ファイバー収納用金属管上に、撚り合わされた複数
本の導電線を配置して架空地線としてもよい。
図面の簡単な説明 図1Aは光ファイバー収納用金属管と導電線とが撚り合
わされた状態の一例を示す断面図、 図1Bは光ファイバー収納用金属管と導電線とが撚り合
わされた状態の他の一例を示す断面図、 図1Cは光ファイバー収納用金属管と導電線とが撚り合
わされた状態のさらに他の一例を示す断面図である。
発明を実施するための最良の形態 本発明者らは、上記の課題を解決するため鋭意研究を
重ねた結果、光ファイバーを収納する金属管基体表面に
形成されたアルミニウム被覆層上に、耐食性と耐摩耗性
とを兼ね備えた酸化物被覆層を形成するか、または金属
管基体表面に耐食性と耐摩耗性とを兼ね備えたアルミニ
ウム合金被覆層もしくはアルミニウム複合被覆層を形成
するようにして、導電線との異種金属腐食を抑制しかつ
架空地線内での導電線との接触等による摩耗を軽減でき
る、耐食性と耐摩耗性に優れた光ファイバー収納用金属
管を見出し、さらに、耐食性向上を目的としてアルミニ
ウムあるいはアルミニウム合金被覆層を形成させた光フ
ァイバー収納用金属管に対して、この被覆層を平滑化し
て、アルミニウムあるいはアルミニウム合金被覆層の最
大高さ(Ry)を一定範囲内に調整するようにして、表面
欠陥を低減させて、さらなる耐食性向上を実現した光フ
ァイバー収納用金属管およびその製造方法を見出し、本
発明を完成させた。
以下に本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態) 本発明の第1実施形態に係る光ファイバー収納用金属
管は、導電線との異種金属腐食を抑制するために光ファ
イバー収納用金属管の外表面に形成させるアルミニウム
被覆層に対して、その表面に酸化物被覆層を備えること
を特徴とする。
ここでアルミニウム被覆層は、その上層に耐食性と耐
摩耗性に優れた酸化物皮膜を備えた場合でも、膜厚が3
μm未満では、金属管基体に達する傷や摩耗が発生し、
好ましくない。よって、膜厚は3μm以上が好ましい。
一方、膜厚は大きいほど耐食性や耐摩耗性の観点から有
利であるが、密着性は低下傾向にあるため、膜厚は30μ
m以下が好ましい。膜厚が30μm以下であれば、耐食性
と耐摩耗性を維持しながらも、生産コスト増加を抑制で
きるという経済的効果も伴う。
なお、アルミニウム被覆層の形成方法に特に規定はな
く、真空蒸着法、イオンプレーティング等のドライプロ
セス、電気めっき法、溶融めっき法等のウエットプロセ
ス等が挙げられる。
酸化物皮膜としては、アルミニウム酸化物、クロム酸
化物、亜鉛酸化物、リチウム酸化物等が挙げられ、その
成膜方法共々、特に限定はない。これらの被覆層はアル
ミニウムに比べて硬いため、架空地線内で導電線と接触
し擦れが発生しても、アルミニウム被覆層の摩耗は軽減
させることができる。また、塩素イオン等の腐食因子に
対しバリヤ性を有しているため、アルミニウム被覆層の
耐食性を大幅に向上させることができる。特に酸化物皮
膜として、クロメート処理皮膜、リン酸亜鉛皮膜、陽極
酸化皮膜は生産性、経済性、耐摩耗性のいずれにおいて
も優れた特性を有しており好ましい。
以下に、各々の酸化皮膜について説明する。
a.クロメート処理皮膜 クロメート処理皮膜は、成膜方法として特に限定はな
く、アルミニウム被覆層の最表層にクロム酸化物を形成
できるものであれば、反応型クロメート、塗布型クロメ
ート、電解クロメートのいずれでも構わない。
また、クロメート処理層に樹脂と酸化物ゾルの1種ま
たは2種を含有させることにより、クロメート処理層自
体のバリア性を増すことができ、さらなる耐食性向上を
図れる。同時にクロメート処理層自体に潤滑性を付与で
きるため、光ファイバー収納用金属管と導電線間の摩擦
係数を低下させ、その結果、金属被覆層はもちろん導電
線の摩耗を防ぐこともできる。また、含有する樹脂は、
クロム酸を主体とするクロメート処理液に安定的に混合
するものであれば特に限定されるものではなく、アクリ
ル樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、ポリエチレ
ン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂等やさらにこ
れらの変性された水溶性または水系エマルジョン樹脂を
挙げることができる。さらに、含有する酸化物ゾルとし
ては、特に限定するものではないが、アルミナゾル、チ
タン化合物ゾル、ジルコニアゾルやシリカゾルが挙げら
れる。
なお、クロメート処理層のクロム付着量としては、金
属クロム換算で20mg/m2以上であれば、耐食性と耐摩耗
性向上効果は見られる。しかし、架空地線の製品要件と
しては40mg/m2以上がより好ましい。またクロム付着量
が高いほど、高度の耐食性と耐摩耗性が得られるが、金
属クロム換算で400mg/m2を超えると、生産性と処理液寿
命が著しく低下するため、好ましくない。したがって上
限は好ましくは400mg/m2以下である。
なお、複数本の光ファイバー収納用金属管を架空地線
に内蔵させる場合には、必要に応じてクロメート処理層
を着色させ、光ファイバー接続作業において金属管の識
別を容易にさせることもできる。例えば、クロム酸、タ
ングステン酸、フッ化ナトリウムの混合溶液に浸漬する
と、黄色系のクロメート皮膜が、クロム酸、リン酸、酸
性フッ化ナトリウムの混合溶液に浸漬すると、緑色系の
クロメート皮膜が得られる。
なお、クロメート処理液の種類と皮膜の着色との関係
は公知であり、当業者であれば必要とする色により適宜
クロメート処理液を選択できる。
b.リン酸亜鉛皮膜 リン酸亜鉛皮膜はアルミニウム被覆層にリン酸イオン
と亜鉛イオンを含む溶液を接触させることによって形成
される結晶質の皮膜であるが、この付着量としては、耐
食性と耐摩耗性向上効果が顕著に現れる0.5g/m2以上が
好ましく、生産性、処理液寿命を考慮すると8.0g/m2
下が好ましい。また、耐食性のさらなる向上を目的とし
てリン酸亜鉛処理後、クロムシーリング処理を施しても
よい。
c.陽極酸化皮膜 陽極酸化皮膜は、耐摩耗性を向上させ、また同時に、
Cl-などの腐食因子からアルミニウム被覆層と金属管基
体を保護するバリア効果により耐食性を大きく向上させ
るものである。陽極酸化皮膜の形成方法としては、特に
限定はなく、例えば硫酸やしゅう酸等を用いる酸性浴や
リン酸ナトリウムを用いるアルカリ性浴などに浸漬して
処理する方法が挙げられる。また、得られた陽極酸化皮
膜に封孔処理を施すことにより、より安定な水和酸化物
を形成させ、さらなる耐食性向上が実現できる。封孔方
法としては、特に限定はなく、例えば加圧水蒸気もしく
は沸騰水に接触または浸漬させる方法が挙げられる。
膜厚としては耐食性と耐摩耗性向上効果が顕著に現れ
る3μm以上が好ましいが、膜厚を増加させると、生産
性が低下するばかりか、アルミニウム被覆層の膜厚が少
なくなり異種金属腐食抑制効果が低下するので、10μm
以下が好ましい。
なお、複数本の光ファイバー収納用金属管を架空地線
に内蔵させる場合には、必要に応じて陽極酸化皮膜表面
に着色塗料を吸着させて着色させ、光ファイバー接続作
業において金属管の識別を容易にさせることもできる。
例えば、硫酸、しゅう酸、クロム酸、リン酸ナトリウム
等の溶液を用いて陽極酸化処理をすると、硫酸やクロム
酸では灰色、しゅう酸では黄色、リン酸ナトリウムでは
乳白色の色を着色することができる。なお、陽極酸化処
理液の種類と皮膜の着色との関係は公知であり、当業者
であれば必要とする色により適宜陽極酸化処理液を選択
できる。
また、上記以外の色を着色するには、陽極酸化皮膜を
形成した光ファイバー収納用金属管を目的の色の染料あ
るいは顔料の水溶液中に浸漬させる方法を適用すること
もでき、この方法により染料あるいは顔料が陽極酸化皮
膜の微細孔に吸着し、光ファイバー収納用金属管を着色
する。
または、Ni,Cu,Se,Mn等の金属塩の水溶液中で陽極酸
化皮膜を形成した光ファイバー収納用金属管を電解する
方法を適用することもでき、微細孔底部に金属あるいは
金属化合物を析出させ、光ファイバー収納用金属管を着
色することが可能である。例えば、Ni塩の場合、ブロン
ズ、Cu塩の場合、黒〜ピンク、Se塩の場合、黄茶、Mn塩
の場合、からし色が得られる。なお、析出する金属化合
物と皮膜の着色との関係は公知であり、当業者であれば
必要とする色により適宜金属化合物を選択できる。
また、得られた着色光ファイバー収納用金属管に、さ
らに封孔処理を施して、陽極酸化皮膜の微細孔を水和反
応による体積膨張でふさぐことにより、吸着させた着色
塗料を封じ込めることができ、経時による色調劣化が生
じにくい。
ところで、金属管基体の材料としては、特に限定はな
く、機械的強度、加工性、耐食性等の諸特性並びにコス
ト等の観点から場合に応じて、各種金属(例えば、ステ
ンレス鋼、銅、銅合金等)を適用すればよいが、ステン
レス鋼を使用した場合、架線状態において導電線との擦
れによって、上層のアルミニウム被覆が剥離する可能性
がある。すなわち、光ファイバー収納用金属管は架線状
態に高い張力を受け、通常のめっき鋼板の場合よりも高
い密着性を必要とする。
一方、ステンレス鋼最表層には不動態皮膜が存在する
ため、アルミニウム被覆層との密着性は低下しやすい。
そこで、ステンレス鋼を金属管の材料として使用する場
合には、下層にニッケル被覆層を形成して、不動態皮膜
の影響を軽減させた後、アルミニウム被覆層を形成する
方が、高度の密着性を得られる。ここで、ニッケル被覆
層の形成方法に特に限定はなく、無電解めっき、電解め
っき等のウエットプロセスによる方法が挙げられるが、
ストライク浴、ホウフッ化浴等のpHのめっき液を適用し
た方が、ステンレス鋼表層の不動態皮膜層を溶出させな
がらニッケル被覆層を配置するため、ニッケル被覆層自
体も高度の密着性が得られるため、より好ましい。実際
問題として、ステンレス鋼金属管基体に対してニッケル
被覆層を形成することなくアルミニウム被覆層を形成し
ても、密着性はないに等しく、現実の製品として使用に
耐えるとは言い難い。
なお、ニッケル被覆層の膜厚は特に限定はないが、膜
厚が0.02μm以上では、アルミニウム被覆層に、より高
度の密着性を付与できるので好ましい。また、2.5μm
超では、ステンレス鋼表層の不動態皮膜層を必要以上に
溶出させ、ステンレス鋼自体の耐食性が著しく劣化する
ため、好ましくない。したがって上限は好ましくは2.5
μm以下である。
(第2実施形態) 本発明の第2実施形態に係る光ファイバー収納用金属
管は、導電線との異種金属腐食を抑制するために光ファ
イバー収納用金属管の外表面にアルミニウム合金被覆層
あるいはアルミニウム複合被覆層を備えることを特徴と
する。
以下に各々の被覆層について述べる。
a.アルミニウム合金被覆層 アルミニウム合金被覆層は、耐食性と耐摩耗性向上を
目的として形成される。
アルミニウムの合金成分Xとしては、緻密な自然酸化
皮膜を形成するMn、Ti、Ni、Cr、Nb、Mg、Fe、In、Snの
何れか一種または二種が好ましく、これら金属を合金化
させることにより純アルミニウム皮膜に比べて、より優
れた耐食性と耐摩耗性を発現することができる。この目
的を達成するために、Mn、Ti、Ni、Cr、Nb、Mg、Fe、I
n、Snの添加量は、それぞれ重量%で、0.5%≦Mn≦50
%、0.1%≦Ti≦80%、0.05≦Ni≦40%、1.0%≦Cr≦30
%、1.0%≦Nb≦30%、0.1%≦Mg≦70%、0.05%≦Fe≦
20%、0.05%≦In≦1.0%、0.05%≦Sn≦1.0%が好まし
く、それぞれの合成成分の添加量が下限未満では、十分
な耐摩耗性は得られず、上限超えでは、耐食性の低下が
起こりやすい。なお、金属被覆方法としては、真空蒸着
法、イオンプレーティング法などの真空めっき法あるい
は溶融塩浴や有機溶媒浴を使用する電気めっき法などが
挙げられる。
また、アルミニウム合金めっき層は、耐食性と耐摩耗
性の観点から、膜厚は3μm以上が好ましく、膜厚3μ
m未満ではアルミニウム合金被覆層と言えども金属管基
体に達する傷や摩耗が発生し、好ましくない。一方、膜
厚が30μmを超えると密着性が著しく低下するので30μ
m以下が好ましい。先述と同様、30μmを上限とする膜
厚は、耐食性と耐摩耗性を維持したまま、生産コストの
上昇を抑えることができるという調和点でもあり、経済
的にも好ましい。
また、アルミニウム合金めっき層の表層にさらに、ク
ロメート皮膜やリン酸亜鉛皮膜等の化成処理や陽極酸化
を施すことによりさらなる耐食性向上と耐摩耗性を付与
することも可能である。
なお、前記合金成分のうちInとSnの添加は、導電線と
光ファイバー収納用金属管の接触部において発生する隙
間腐食を抑制する効果も有している。この耐隙間腐食性
発現機構は以下のように説明できる。
隙間腐食は環境の不均一性を起因として発生する。す
なわち、隙間内部では外部からの物質移動が妨げられて
溶存酸素濃度が低下し、隙間内部がアノード、外部がカ
ソードとなる局部電池が形成される。その結果、隙間内
部ではアニオン(多くの場合、Cl-イオン)が濃縮し
て、アルミニウム表面の自然酸化皮膜が破壊されて溶解
が起こり、水酸化アルミニウムが形成される。すなわ
ち、OH-が消費されるため、隙間内部のpHは酸性にな
り、化学溶解によって腐食の進行が一気に促進される。
すなわち、隙間腐食を抑制する方法としては、腐食に
より破壊されたアルミニウム表面の酸化皮膜の再形成を
促し、安定な不動態皮膜を形成させればよく、アルミニ
ウムの合金成分としてInやSn合金を添加することによ
り、腐食初期に隙間腐食の進行を抑制する安定な腐食生
成物が形成されやすいと考えられる。
b.アルミニウム複合被覆層 アルミニウム複合被覆層は、耐食性と耐摩耗性向上を
目的として形成される。この層に含まれる複合粒子であ
る炭化物としては、炭化ホウ素、炭化ケイ素、炭化チタ
ン、炭化タングステン、炭化ジルコニウム等が、酸化物
としては、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタ
ン、酸化ジルコニウムが、有機化合物としては、フッ素
樹脂、ポリエチレン樹脂等がそれぞれ挙げられる。これ
ら粒子の添加量はAl:100重量部に対し、5〜20重量部が
好ましい。この複合めっき層は、例えば、これらの粒子
を混合しためっき液を用いて電気めっき法によって成膜
することができる。また、電気めっき法としては、有機
溶媒浴、溶融塩浴の非水溶液浴からの電気めっき法が挙
げられる。
また、アルミニウム複合被覆層は、耐食性と耐摩耗性
の観点から、膜厚は3μm以上が好ましく、膜厚3μm
未満ではアルミニウム複合被覆層と言えども金属管基体
に達する傷や摩耗が発生し、好ましくない。一方、膜厚
が30μmを超えると密着性が著しく低下するので30μm
以下が好ましい。
また、アルミニウム複合被覆層の表層にさらに、クロ
メート皮膜やリン酸亜鉛皮膜等の化成処理や陽極酸化を
施すことによりさらなる耐食性向上と耐摩耗性を付与す
ることも可能である。
ところで、金属管基体の材料としては、特に限定はな
く、機械的強度、加工性、耐食性等の諸特性並びにコス
ト等の観点から場合に応じて、各種金属(例えば、ステ
ンレス鋼、銅、銅合金等)を適用すればよいが、ステン
レス鋼を使用した場合、上記第1実施形態と同様の理由
から、前記Al−X合金被覆層または前記複合被覆層の下
層に、膜厚:0.02〜2.5μmのニッケル被覆層を有するこ
とが好ましい。
また、上記第1実施形態及び第2実施形態で言及した
光ファイバー収納用金属管とは、その製造方法に限定は
なく、金属管への光ファイバーの収納方法は同時挿通法
でも事後挿通法のどちらの方法でも構わない。
上記した本発明の酸化物被覆層、またはアルミニウム
合金被覆層もしくはアルミニウム複合被覆層を表面に形
成した光ファイバー収納用金属管上に撚り合わされた複
数本の導電線を配置することによって、高度の耐食性と
耐摩耗性を有する架空地線が完成する。
(第3実施形態) 本発明の第3実施形態に係る光ファイバー収納用金属
管およびその製造方法は、耐食性向上を目的としてアル
ミニウムあるいはアルミニウム合金被覆層を形成させた
光ファイバー収納用金属管表面を平滑化によって、表面
欠陥を低減させることを特徴とする。
アルミニウムまたはアルミニウム合金(アルミニウム
と、Mn、Ti、Ni、Cr、Nb、Mg、Fe、In、Snのうち何れか
一種または二種から実質的に成る合金)を光ファイバー
収納用金属管基体の外表面に配置する方法としては、真
空蒸着法、イオンプレーティング法などの真空めっき法
あるいは溶融塩浴や有機溶媒浴を使用する電気めっき法
などが挙げられる。
平滑化方法としては、特に限定はなく、金属管表面を
研磨する方法や球形の金属あるいは非金属の粒子を噴射
する方法(ショットピーニング法)などが挙げられる
が、被覆層の剥離を招くことがあり、また、生産性や経
済性を考慮すると、金属管外周に均一に圧力を加えて伸
管する方法が好ましい。
伸管の程度には特に限定はなく、どの範囲の伸管であ
ってもピンホールの低減効果とそれに起因する耐食性向
上効果が見られるが、外径変化率(=伸管前の直径に対
する伸管後の直径の比率)を、0.05〜0.8%となるよう
に伸管することにより著しく耐食性を向上させることが
できる。これは、外径変化率が0.05%未満では、被覆層
の平滑化が不十分なため、ピンホール低減効果が低く、
0.8%超では、被覆層の剥離が発生するからである。
ここで、アルミニウムあるいはアルミニウム合金被覆
層の表面粗さとピンホール密度の関係について鋭意検討
した結果、最大高さ(Ry)(JIS B 0601で規定す
る)を3μm以下にすることによりピンホールが格段に
低下し、ひいては耐食性が著しく向上することが分かっ
た。すなわち、平滑化工程によつて、アルミニウムある
いはアルミニウム合金被覆層の最大高さを3μm以下に
することによって、高度の耐食性が得られる。
また、アルミニウムあるいはアルミニウム合金被覆層
の膜厚としては、特に限定はないが、7μm未満では平
滑化によるピンホール低減効果が及ばぬほど多数のピン
ホールが発生し、また、30μm超では、上述したように
密着性が低下傾向にあるため、7〜30μmが好ましい。
なお、金属管基体の材料としては、特に限定はなく、
機械的強度、加工性、耐食性等の諸特性ならびにコスト
などの観点から場合に応じて各種金属を適用すればよい
が、ステンレス鋼を使用した場合、平滑化工程において
上層のアルミニウム被覆が剥離する可能性がある。これ
は、ステンレス鋼最表層に存在する不動態皮膜によっ
て、アルミニウムあるいはアルミニウム合金被覆層の密
着性が低下するからである。そこで、ステンレス鋼を金
属管の材料として使用する場合には、下層にニッケル被
覆層を配置して、不動態皮膜の影響を軽減させた後、ア
ルミニウム被覆層を配置する方が、高度の密着性を得ら
れる。ここで、ニッケル被覆層の配置方法に特に限定は
なく、無電解めっき、電解めっき等のウエットプロセス
による方法が挙げられるが、ストライク浴、ホウフッ化
浴等の低pHのめっき液を適用した方が、ステンレス鋼表
層の不動態皮膜層を溶出させながらニッケル被覆層を配
置するため、ニッケル被覆層自体も高度の密着性が得ら
れ、より好ましい。
なお、ニッケル被覆層の膜厚は特に限定はないが、膜
厚が0.02μm以上では、アルミニウム被覆層に、より高
度の密着性を付与できるので好ましい。また、2.5μm
超では、ステンレス鋼表層の不動態皮膜層を必要以上に
溶出させ、ステンレス鋼自体の耐食性が著しく劣化する
ため、好ましくない。
また、ここで言及した使用する光ファイバー収納用金
属管とは、その製造方法に限定はなく、金属管への光フ
ァイバーの収納方法は同時挿通法でも事後挿通法のどち
らの方法でも構わない。本発明の平滑化工程を実施した
光ファイバー収納用金属管の表面に撚り合わされた複数
本の導電線を配置することによって、高度の耐食性を有
する架空地線が完成する。図1はこれらを例示したもの
で、図1Aは、光ファイバー3を収容した金属管2の表面
に導電線1を配したものである。図1Bは内部心4の表面
に光ファイバー3を収容した金属管2と導電線1とを配
し、さらに導電線1を配したものである。図1Cは光ファ
イバー3を収容した金属管2の表面に導電線1を図1Aと
は別の配列で配したものである。
なお、本発明では、伸管後、表層にさらにクロメート
皮膜やリン酸亜鉛皮膜等の化成処理や陽極酸化を施すこ
とによりさらなる耐食性向上が図られるが、特にクロメ
ート処理をすることにより顕著な耐食性を得ることがで
きる。
以下に本発明の実施例を挙げ、本発明の効果を立証す
る。
実施例 (実施例1) 事後挿通法あるいは同時挿通法により光ファイバーを
内蔵した光ファイバー収納用金属管にアルミニウム被覆
層を形成し、その表面に以下に示す方法(クロメート処
理:C1〜C3,リン酸亜鉛処理:P1,陽極酸化処理:A1〜A6)
で酸化物皮膜を形成させた。
なお、使用した光ファイバー収納用金属管の詳細は次
の通りである。
・金属管:SUS304製、銅製、銅合金(銅−銀合金)
製、内径/外径(φmm)=2.4/2.8 ・光ファイバー:φ250μm×24本 (クロメート処理:C1) ・処理液組成:CrO3(金属Cr換算で2.0wt%)+HF(0.
5wt%)+水 ・処理方法:液温50℃の処理液をスプレー塗布 ・後処理:水洗後乾燥 (クロメート処理:C2) ・処理液組成:CrO3(金属Cr換算で2.0wt%)+HF(0.
5wt%)+SiO2(8.0wt%)+水+ポリオレフィン樹脂
(1.0wt%) ・処理方法:液温50℃の処理液中に浸せき ・後処理:乾燥 (クロメート処理:C3) ・処理液組成:CrO3(12g/l)+75%リン酸(35ml/l)
+NaF・HF(3g/l) ・処理方法:液温50℃の処理液をスプレー塗布 ・後処理:水洗後乾燥 (リン酸亜鉛処理:P1) ・処理液組成:Zn2+(0.7%)+PO4 3-(1.0%)+NO3 -
(2.0%)+BF4 -(1.0%)+水 ・処理方法:液温60℃の処理液をスプレー塗布 ・後処理:水洗後乾燥 (陽極酸化処理:A1) ・電解液:15%硫酸(液温=10℃) ・電流密度:2A/dm2 ・対極(カソード):アルミニウム板 (陽極酸化処理:A2) 陽極酸化処理:A1の後、沸騰水に浸せきして封孔処理 (陽極酸化処理:A3) ・電解液:4%シュウ酸(液温=4℃) ・電流密度:10A/dm2 ・対極(カソード):アルミニウム板 (陽極酸化処理:A4) ・電解液:25%リン酸ナトリウム(液温=20℃) ・電流密度:3A/dm2 ・対極(カソード):アルミニウム板 (陽極酸化処理:A5) 陽極酸化処理:A4の後、赤色系有機染料に浸漬後、加
圧蒸気に接触させ封孔処理 (陽極酸化処理:A6) ・電解液:15%硫酸(液温=25℃) ・電流密度:1.5A/dm2 ・対極(カソード):アルミニウム板 ・後処理:交流電解 ・電解液:NiSO4(25g/l)+H3BO4(30g/l)+(N
H42SO4(15g/l)(液温=20℃) ・電圧:15V ・対極(カソード):アルミニウム板 表1に示すように、表層にアルミニウム被覆層を形成
させた光ファイバー収納用金属管に対し、上記の方法に
てその表面に酸化物皮膜を形成させた金属管(本発明例
No.1〜31)と酸化物皮膜を有しない金属管(比較例No.3
2〜35)を供試材として、供試材7本を撚り合わせて7
心より線にした後、その表面にさらに、アルミニウム被
覆鋼線を撚り合わせて光ファイバー内蔵架空地線とし
た。その光ファイバー内蔵架空地線を1ヶ月間海岸地域
にて架線状態にて暴露した後、取り外して、JIS Z2371
に準拠した塩水噴霧試験を1000時間実施した。なお、こ
のような手順で塩水噴霧試験を行うことにより、撚り合
わせ工程や架線状態において導電線と金属管あるいは金
属管同士による擦れによる密着性不良、摩耗そしてそれ
らに起因する腐食を敏速に知ることができる。
なお、本実施例1にはステンレス鋼製の光ファイバー
収納用金属管のアルミニウム被覆層の下層にニッケル被
覆層を形成させた供試材(本発明例No.3〜14,17〜31)
も加えた。その形成方法は以下の通りである。
・電解液:NiCl2・6H2O(250g/l)+HCl(70ml/l)
(液温=25℃) ・電流密度:20A/dm2 ・対極(アノード):ニッケル板 評価試験は以下の通りである。
(密着性) 架線状態での暴露後、光ファイバー架空地線を解体し
て、光ファイバー収納用金属管表面に形成させたアルミ
ニウム被覆層の剥離程度を観察した。密着性の劣化は以
下のように判定した。
○:剥離なし △:ピンホール状(1mmφ以下)の剥離あり ×:面状の剥離あり (耐摩耗性) 架線状態での暴露後、光ファイバー架空地線を解体し
て、導電線の内表面と光ファイバー収納用金属管の外表
面を観察した。耐摩耗性の優劣は以下のように判定し
た。
○:摩耗なし △:若干、摩耗あり(摩耗による金属粉なし) ×:かなりの摩耗あり(摩耗による金属粉あり) (耐食性) 塩水噴霧試験後の光ファイバー内蔵架空地線を解体し
て、導電線と光ファイバー収納用金属管の表面の腐食発
生程度を観察した。耐食性の優劣は以下のように判定し
た。
○○:全く発錆なし ○:若干、発錆あり △:金属管表面のアルミニウム被覆層あるいは導電
線の一部が消失 ×:金属管表面のアルミニウム被覆層が完全に消失
あるいは導電線が消失によって切断 上記評価結果を併せて表1に示す。
同表より、本発明の酸化物被覆層を有する光ファイバ
ー収納用金属管の本発明例No.1〜31はいずれも、耐摩耗
性に優れ、かつ密着性と耐食性においても、良好な水準
を有している。特にステンレス鋼製金属管のAl被覆層の
下層にNi被覆層を形成させ、かつAl被覆層の膜厚と酸化
物被覆層の膜厚が本発明の範囲内にある、本発明例No.3
〜5,7,9〜11,13,17〜20,22,23,25〜31は、Al被覆層の剥
離は全く起こらず、密着性は極めて良好であり、しかも
耐食性においても全く発錆が起こらないか、または若干
の発錆にとどまっており極めて良好である。
また銅製または銅合金製金属管のAl被覆層の膜厚と酸
化物被覆層の膜厚が本発明の範囲内にある、本発明例N
o.1,2,15,16は、密着性、耐摩耗性、耐食性のいずれも
極めて良好である。
一方、本発明の酸化物被覆層を有していない光ファイ
バー収納用金属管の比較例No.32〜35は、耐摩耗性及び
耐食性が劣っており、特にステンレス鋼製金属管のAl被
覆層の下層にNi被覆層を有していない、比較例No.34,35
は密着性についても劣っている。
(実施例2) 事後挿通法あるいは同時挿通法により光ファイバーを
内蔵した光ファイバー収納用金属管に、以下に示す方法
でアルミニウム合金被覆層あるいはアルミニウム複合被
覆層を形成させた。なお、使用した光ファイバー収納用
金属管の詳細は次の通りである。
・金属管:SUS304製、銅製、銅合金(銅−銀合金)
製、内径/外径(φmm)=2.4/2.8 ・光ファイバー:φ250μm×24本 a.アルミニウム合金被覆層 アルミニウム合金被覆層は真空蒸着法あるいは電気めっ
き法にて光ファイバー収納用金属管の外表面に形成させ
た。この際、真空蒸着法では同時挿通法により光ファイ
バーを内蔵させた光ファイバー収納用金属管にアルミニ
ウム合金被覆層を形成させた。また、電気めっき法で
は、光ファイバーを収納していない光ファイバー収納用
金属管にアルミニウム合金被覆層を形成後、事後挿通法
にて光ファイバーを内蔵させた。そのアルミニウム合金
被覆層の成膜条件は以下の通りである。
(真空蒸着法) ・前処理:Arイオンボンバード ・蒸着条件:二元るつぼによる共蒸着。蒸着温度=15
0℃ (電気めっき法) ・めっき条件:窒素雰囲気下で、電流密度=10A/dm2
で成膜。
・めっき浴:塩化物系溶融塩浴(77wt%AlCl3+14wt
%NaCl+9wt%KCl)を基本めっき液とし、合金成分は、
金属塩化物を基本めっき液に添加するか、あるいは、合
金成分を含む金属板を基本めっき液中でアノード溶解に
て溶解させた。
・浴温:210℃ b.アルミニウム複合被覆層 アルミニウム複合被覆層は電気めっき法にて光ファイ
バー収納用金属管の外表面に形成させた。この際、光フ
ァイバーを収納していない光ファイバー収納用金属管に
アルミニウム合金被覆層を形成後、事後挿通法にて光フ
ァイバーを内蔵させた。成膜条件は以下の通りである。
・めっき浴:塩化物系溶融塩浴(77wt%AlCl3+14wt
%NaCl+9wt%KCl)を基本めっき液とし、複合成分を添
加した。
・浴温:210℃ ・めっき条件:窒素雰囲気下で、めっき浴を攪拌しな
がら電流密度=10A/dm2で成膜。
表2に示すように、光ファイバー収納用金属管に対
し、上記方法にてその表面にアルミニウム合金被覆層ま
たはアルミニウム複合被覆層を形成させた金属管(本発
明例No.1〜28)と純アルミニウム被覆層を形成させた金
属管(比較例No.29〜32)とを供試材として、供試材7
本を撚り合わせて7心より線にした後、その表面にさら
に、アルミニウム被覆鋼線を撚り合わせて光ファイバー
内蔵架空地線とした。その光ファイバー内蔵架空地線を
1ヶ月間海岸地域にて架線状態にて暴露した後、取り外
して、JIS Z2371に準拠した塩水噴霧試験を1000時間実
施した。なお、このような手順で塩水噴霧試験を行うこ
とにより、撚り合わせ工程や架線状態において導電線と
金属管あるいは金属管同士による擦れによる密着性不
良、摩耗そしてそれらに起因する腐食を敏速に知ること
ができる。
なお、本実施例2にはステンレス鋼製の光ファイバー
収納用金属管のアルミニウム被覆層(Al合金被覆層また
はAl複合被覆層)の上層にクロメート被覆層を形成させ
た供試材(本発明例No.11,28)も加えた。その形成方法
は以下の通りである。
・処理液組成:CrO3(金属Cr換算で2.0wt%)+HF(0.
5wt%)+水 ・処理方法:液温50℃の処理液をスプレー塗布 ・Cr付着量:200mg/m2 ・後処理:水洗後乾燥 また、本実施例2にはステンレス鋼製の光ファイバー
収納用金属管のアルミニウム被覆層の下層にニッケル被
覆層を形成させた供試材(本発明例No.1〜8,11〜21,24
〜28)も加えた。その形成方法は以下の通りである。
・電解液:NiCl2・6H2O(250g/l)+HCl(70ml/l)
(液温=25℃) ・電流密度:20A/dm2 ・対極(アノード):ニッケル板 評価試験は以下の通りである。
(密着性) 架線状態での暴露後、光ファイバー架空地線を解体し
て、光ファイバー収納用金属管表面に形成させたアルミ
ニウム被覆層の剥離程度を観察した。密着性の優劣は以
下のように判定した。
○:剥離なし △:ピンホール状(1mmφ以下)の剥離あり ×:面状の剥離あり (耐摩耗性) 架線状態での暴露後、光ファイバー架空地線を解体し
て、導電線の内表面と光ファイバー収納用金属管の外表
面を観察した。耐摩耗性の優劣は以下のように判定し
た。
○:摩耗なし △:若干、摩耗あり(摩耗による金属粉なし) ×:かなりの摩耗あり(摩耗による金属粉あり) (耐食性) 塩水噴霧試験後の光ファイバー内蔵架空地線を解体し
て、導電線と光ファイバー収納用金属管の表面の腐食発
生程度を観察した。耐食性の優劣は以下のように判定し
た。
○○:全く発錆なし ○:若干、発錆あり △:金属管表面のアルミニウム被覆層あるいは導電
線の一部が消失 ×:金属管表面のアルミニウム被覆層が完全に消失
あるいは導電線が消失によって切断 上記評価結果を併せて表2に示す。
同表より、本発明のアルミニウム合金被覆層またはア
ルミニウム複合被覆層を有する光ファイバー収納用金属
管の本発明例No.1〜28はいずれも、耐摩耗性に優れ、か
つ密着性と耐食性においても、良好な水準を有してい
る。特にステンレス鋼製金属管のAl被覆層の下層にNi被
覆層を形成させ、かつAl合金被覆層またはAl複合被覆層
の膜厚が本発明の範囲内にある、本発明例No.1〜8,11〜
13,15,16,18〜21,25,26,28は、Al被覆層の剥離は全く起
こらず、密着性は極めて良好であり、しかも耐食性にお
いても全く発錆が起こらないか、または若干の発錆にと
どまっており極めて良好である。
また銅製または銅合金製金属管のAl合金被覆層または
Al複合被覆層の膜厚が本発明の範囲内にある、本発明例
No.9,10,22,23は、密着性および耐摩耗性に優れ、耐食
性においても若干の発錆にとどまっており極めて良好で
ある。
一方、本発明のAl合金被覆層またはAl複合被覆層では
なく純Al被覆層を有する光ファイバー収納用金属管の比
較例No.29〜32は、耐摩耗性及び耐食性が劣っており、
特にステンレス鋼製金属管の純Al被覆層の下層にNi被覆
層を有していない、比較例No.31,32は密着性についても
劣っている。
さらに、表3に示すように、ステンレス鋼製(SUS304
製)光ファイバー収納用金属管に対し、上記方法にてそ
の表面に形成させたアルミニウム被覆層の下層に、ニッ
ケル被覆層を有する金属管(本発明例No.1〜20)とニッ
ケル被覆層を有しない金属管(比較例No.21〜25)とを
供試材として、上記方法にて架線状態での暴露後、光フ
ァイバー架空地線を解体して、光ファイバー収納用金属
管表面に形成させたアルミニウム被覆層の剥離程度を観
察した。密着性の優劣は以下のように判定した。
○:剥離なし △:ピンホール状(1mmφ以下)の剥離あり ×:面状の剥離あり 同表より、ステンレス鋼製金属管のAl被覆層の下層に
Ni被覆層を有する光ファイバー収納用金属管の本発明例
No.1〜20はいずれも、密着性において良好な水準を有し
ている。特に、Al被覆層とNi被覆層の膜厚が本発明の範
囲内にある、本発明例No.2〜4,6〜10,12〜20は、Al被覆
層の剥離は全く起こらず、密着性は極めて良好である。
一方、ステンレス鋼製金属管のAl被覆層の下層にNi被
覆層を有していない光ファイバー収納用金属管の比較例
No.21〜25は、密着性が劣っている。
(実施例3) 事後挿通法あるいは同時挿通法により光ファイバーを
内蔵した光ファイバー収納用金属管にアルミニウムある
いはアルミニウム合金被覆層を配置し、その表面を下記
に示す方法で平滑化した。なお、使用した光ファイバー
収納用金属管の詳細は下記の通りである。
・金属管:SUS304製、銅製、銅合金(銅−銀合金)
製、内径/外径(φmm)=2.4/2.8 ・光ファイバー:φ250μm×24本 (ショットピーニング法) 粒径=5mmのアルミナを秒速30mで金属管表面に噴射さ
せた。
(伸管法) 金属管外周を均等に加圧して、伸管させた。
表4に示すように、アルミニウムあるいはアルミニウ
ム合金被覆層を配置させた金属ファイバー収納用金属管
に対し、上記の方法にてその表面を平滑化させた金属管
と平滑化させていない金属管を供試材として、塩水噴霧
試験を1000時間実施後、供試材の外観を観察し、以下の
基準で腐食性を評価した。
○○:全く発錆なし ○:若干、発錆あり △:アルミニウム被覆層の一部が消失 ×:アルミニウム被覆層が完全に消失 なお、実施例にはステンレス鋼製の光ファイバー収納
用金属管のアルミニウム被覆層の下層にニッケル被覆層
を配置させた供試材も加えた。その形成方法は以下の通
りである。
・電解液:NiCl2・6H2O(250g/l)+HCl(70ml/l)
(液温=25℃) ・電流密度:20A/dm2 ・対極(アノード):ニッケル板 産業上の利用可能性 以上の結果から明らかなように、本発明によれば、耐
食性向上を目的としてアルミニウム被覆層を形成させた
光ファイバー収納用金属管の最外表面に耐摩耗性付与と
さらなる耐食性向上を目的とした酸化物被覆層を有する
光ファイバー収納用金属管を提供することができる。同
時に光ファイバー収納用金属管の表面を着色するため、
複数本の光ファイバー収納用金属管を内蔵した架空地線
の架線後、光ファイバー接続作業において、金属管の識
別を容易にさせることも可能である。
また、本発明によれば、耐食性と耐摩耗性を兼ね備え
たアルミニウム合金被覆層あるいはアルミニウム複合被
覆層を有した光ファイバー収納金属管を提供することが
できる。
さらに、本発明によれば、耐食性向上を目的として金
属被覆層を形成させた光ファイバー収納用金属管に対し
て、表面を平滑化することにより、より優れた耐食性を
有した光ファイバー収納用金属管を提供することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平9−97184 (32)優先日 平成9年4月15日(1997.4.15) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平9−97185 (32)優先日 平成9年4月15日(1997.4.15) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平9−97186 (32)優先日 平成9年4月15日(1997.4.15) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平9−201548 (32)優先日 平成9年7月28日(1997.7.28) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平9−201549 (32)優先日 平成9年7月28日(1997.7.28) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 吉江 康哲 神奈川県川崎市川崎区南渡田町1番1号 株式会社ヘリオス内 (56)参考文献 特開 平8−180746(JP,A) 特開 昭62−145607(JP,A) 特開 平7−114827(JP,A) 特開 平7−114835(JP,A) 特開 平8−47149(JP,A) 特公 昭56−29760(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/00 G02B 6/10 G02B 6/16 - 6/22 G02B 6/44 H01B 11/00 - 11/22

Claims (28)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ファイバー収納用金属管基体の表面に、
    ニッケル被覆層と、アルミニウム被覆層とを順に形成し
    てなる、光ファイバー収納用金属管。
  2. 【請求項2】光ファイバー収納用金属管基体の表面に、
    ニッケル被覆層と、アルミニウム被覆層と、耐食性及び
    耐摩耗性を備える酸化物被覆層とを順に形成してなる、
    光ファイバー収納用金属管。
  3. 【請求項3】前記アルミニウム被覆層は、膜厚:3〜30μ
    mであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の光
    ファイバー収納用金属管。
  4. 【請求項4】前記酸化物被覆層は、クロメート処理皮
    膜、リン酸亜鉛皮膜、及び陽極酸化皮膜からなる群から
    選択される被覆層であることを特徴とする、請求項2に
    記載の光ファイバー収納用金属管。
  5. 【請求項5】前記クロメート処理被覆層は、樹脂及び/
    または酸化物ゾルを含むことを特徴とする、請求項4に
    記載の光ファイバー収納用金属管。
  6. 【請求項6】前記クロメート処理被覆層は、クロム付着
    量(金属クロム換算):20〜400mg/m2であることを特徴
    とする、請求項4または5に記載の光ファイバー収納用
    金属管。
  7. 【請求項7】前記リン酸亜鉛被覆層は、付着量0.5〜8g/
    m2であることを特徴とする、請求項4に記載の光ファイ
    バー収納用金属管。
  8. 【請求項8】前記陽極酸化皮膜は、膜厚:3〜10μmであ
    ることを特徴とする、請求項4に記載の光ファイバー収
    納用金属管。
  9. 【請求項9】前記陽極酸化皮膜は、その表面に吸着され
    た着色塗料を備えることを特徴とする、請求項4または
    8に記載の光ファイバー収納用金属管。
  10. 【請求項10】前記陽極酸化皮膜は、封孔処理している
    ことを特徴とする、請求項4、8、9のいずれかに記載
    の光ファイバー収納用金属管。
  11. 【請求項11】前記光ファイバー収納用金属管は、ステ
    ンレス鋼製であることを特徴とする、請求項1乃至10の
    いずれかに記載の光ファイバー収納用金属管。
  12. 【請求項12】前記ニッケル被覆層は、膜厚:0.02〜2.5
    μmであることを特徴とする、請求項1または2に記載
    の光ファイバー収納用金属管。
  13. 【請求項13】光ファイバー収納用金属管基体の表面
    に、ニッケル被覆層と、このニッケル被覆層表面に形成
    されたAl−X合金被覆層(XはMn,Ti,Ni,Cr,Nb,Mg,Fe,I
    n,Snのいずれか一種または二種)とを有する、光ファイ
    バー収納用金属管。
  14. 【請求項14】光ファイバー収納用金属管基体の表面
    に、ニッケル被覆層と、このニッケル被覆層表面に形成
    されたAlを主成分とし、炭化物、酸化物、及び有機化合
    物からなる群から選択された一種または二種以上を含有
    する複合被覆層とを有する、光ファイバー収納用金属
    管。
  15. 【請求項15】前記Al−X合金被覆層は、膜厚:3〜30μ
    mであることを特徴とする、請求項13に記載の光ファイ
    バー収納用金属管。
  16. 【請求項16】前記複合被覆層は、膜厚:3〜30μmであ
    ることを特徴とする、請求項14に記載の光ファイバー収
    納用金属管。
  17. 【請求項17】光ファイバー収納用金属管は、ステンレ
    ス鋼製であることを特徴とする、請求項13または14に記
    載の光ファイバー収納用金属管。
  18. 【請求項18】前記ニッケル被覆層は、膜厚:0.02〜2.5
    μmであることを特徴とする、請求項13または14に記載
    の光ファイバー収納用金属管。
  19. 【請求項19】前記光ファイバー収納用金属管上に、撚
    り合わされた複数本の導電線を配置する、請求項1乃至
    18のいずれか記載の光ファイバー収納用金属管。
  20. 【請求項20】光ファイバー収納用金属管基体表面に、
    ニッケル被覆層を配置する工程と、アルミニウムあるい
    はアルミニウム合金被覆層を配置する工程と、該被覆層
    を平滑化する工程とを備えた耐食性に優れた光ファイバ
    ー収納用金属管の製造方法。
  21. 【請求項21】平滑化工程が、金属管の伸管工程であ
    る、請求項20に記載の耐食性に優れた光ファイバー収納
    用金属管の製造方法。
  22. 【請求項22】伸管工程が、外径変化率が0.05〜0.8%
    となるように伸管することを特徴とする請求項21に記載
    の耐食性に優れた光ファイバー収納用金属管の製造方
    法。
  23. 【請求項23】光ファイバー収納用金属管基体表面に、
    ニッケル被覆層と、最大高さ(Ry)が3μm以下である
    アルミニウムあるいはアルミニウム合金被覆層を配置し
    たことを特徴とする光ファイバー収納用金属管。
  24. 【請求項24】前記アルミニウムあるいはアルミニウム
    合金被覆層の膜厚が7〜30μmであることを特徴とする
    請求項23に記載の光ファイバー収納用金属管。
  25. 【請求項25】前記光ファイバー収納用金属管はステン
    レス鋼製であることを特徴とする請求項23または24に記
    載の光ファイバー収納用金属管。
  26. 【請求項26】前記ニッケル被覆層は、膜厚:0.02〜2.5
    μmであることを特徴とする、請求項23に記載の光ファ
    イバー収納用金属管。
  27. 【請求項27】前記アルミニウムあるいはアルミニウム
    合金被覆層の上層にクロメート処理皮膜を配置したこと
    を特徴とする、請求項23乃至26のいずれかに記載の光フ
    ァイバー収納用金属管。
  28. 【請求項28】撚り合わされた複数本の導電線をその表
    面に配置する請求項24乃至27のいずれかに記載の光ファ
    イバー収納用金属管。
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