JP2000329981A - 光ファイバー収納用金属管およびその製造方法 - Google Patents
光ファイバー収納用金属管およびその製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐食性向上を実現する光ファイバー収納用金
属管およびその製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】光ファイバー収納用金属管基体2の表面
に、アルミニウム被覆層と、耐食性及び耐摩耗性を備え
る酸化物被覆層とを順に形成してなる、光ファイバー3
収納用金属管及びその製造方法。
属管およびその製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】光ファイバー収納用金属管基体2の表面
に、アルミニウム被覆層と、耐食性及び耐摩耗性を備え
る酸化物被覆層とを順に形成してなる、光ファイバー3
収納用金属管及びその製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属管に光ファイ
バーや場合によってはこの光ファイバーに加えて水封コ
ンパウンドのような充填物質が収納された光ファイバー
収納用金属管およびその製造方法に関し、詳しくは、耐
食性向上を目的としたアルミニウム被覆層を形成させた
光ファイバー収納用金属管の最外表面に耐摩耗性付与と
さらなる耐食性向上を目的とした酸化物被覆層を有する
光ファイバー収納用金属管、または耐食性と耐摩耗性向
上を目的としてアルミニウム合金被覆層もしくはアルミ
ニウム複合被覆層を形成させた光ファイバー収納用金属
管、さらに耐食性向上を目的としてアルミニウムあるい
はアルミニウム合金被覆層を配置させた光ファイバー収
納用金属管表面の平滑化により表面欠陥を低減させて、
さらなる耐食性向上を実現した光ファイバー収納用金属
管およびその製造方法に関する。
バーや場合によってはこの光ファイバーに加えて水封コ
ンパウンドのような充填物質が収納された光ファイバー
収納用金属管およびその製造方法に関し、詳しくは、耐
食性向上を目的としたアルミニウム被覆層を形成させた
光ファイバー収納用金属管の最外表面に耐摩耗性付与と
さらなる耐食性向上を目的とした酸化物被覆層を有する
光ファイバー収納用金属管、または耐食性と耐摩耗性向
上を目的としてアルミニウム合金被覆層もしくはアルミ
ニウム複合被覆層を形成させた光ファイバー収納用金属
管、さらに耐食性向上を目的としてアルミニウムあるい
はアルミニウム合金被覆層を配置させた光ファイバー収
納用金属管表面の平滑化により表面欠陥を低減させて、
さらなる耐食性向上を実現した光ファイバー収納用金属
管およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば図1の1A、1B、1Cに示すよ
うに、光ファイバー1を収納した金属管2は、導電線1
と撚り合わされて、光ファイバー複合架空地線として使
用されている。
うに、光ファイバー1を収納した金属管2は、導電線1
と撚り合わされて、光ファイバー複合架空地線として使
用されている。
【0003】図1Aは、光ファイバー3を収納した金属
管2上に導電線1を複数本同心円状に撚り合わせて構成
された架空地線である。図1Bは、例えば鋼あるいはア
ルミニウム等からなる金属線の形の内部心4上に複数の
導電線1と光ファイバー3を収納した複数の金属管2か
らなる第1層を設け、その上にさらに導電線1を複数本
同心円状に撚り合わせて構成された架空地線である。図
1Cは、心線となる導電線1上に複数の導電線1と光フ
ァイバー3を収納した金属管2からなる第1層を設け、
その上にさらに導電線1を複数本同心円状に撚り合わせ
て構成された架空地線である。
管2上に導電線1を複数本同心円状に撚り合わせて構成
された架空地線である。図1Bは、例えば鋼あるいはア
ルミニウム等からなる金属線の形の内部心4上に複数の
導電線1と光ファイバー3を収納した複数の金属管2か
らなる第1層を設け、その上にさらに導電線1を複数本
同心円状に撚り合わせて構成された架空地線である。図
1Cは、心線となる導電線1上に複数の導電線1と光フ
ァイバー3を収納した金属管2からなる第1層を設け、
その上にさらに導電線1を複数本同心円状に撚り合わせ
て構成された架空地線である。
【0004】ここで、光ファイバー収納用金属管とは、
金属テープを成形して管状体にし、これとともに光ファ
イバー3を供給して管状体に充填した後、その管状体の
継ぎ目を接合する同時挿通法、あるいは、あらかじめ製
造した金属管に光ファイバーを金属管端部から挿入させ
る事後挿通法によって製造される。この金属管材料とし
ては機械的強度、加工性、耐食性の観点からステンレス
鋼、銅、銅合金等が通常、用いられている。
金属テープを成形して管状体にし、これとともに光ファ
イバー3を供給して管状体に充填した後、その管状体の
継ぎ目を接合する同時挿通法、あるいは、あらかじめ製
造した金属管に光ファイバーを金属管端部から挿入させ
る事後挿通法によって製造される。この金属管材料とし
ては機械的強度、加工性、耐食性の観点からステンレス
鋼、銅、銅合金等が通常、用いられている。
【0005】この場合、光ファイバー収納用金属管2と
導電線1を構成する金属、主としてアルミニウム又はア
ルミニウム合金とのイオン化傾向の差に起因する異種金
属腐食が問題となる。
導電線1を構成する金属、主としてアルミニウム又はア
ルミニウム合金とのイオン化傾向の差に起因する異種金
属腐食が問題となる。
【0006】このような問題を解決する方法としては、
特公昭63−10805号公報や特開平8−69716
号公報には、光ファイバー収納用金属管の外表面に金属
被膜層を配置する技術が開示されている。すなわち、特
公昭63−10805号公報では、真空蒸着、スパッタ
リング、イオンプレーティング等の真空めっきにより光
ファイバー収納金属管の外周に、例えばアルミニウムの
金属被覆層を設けるものである。
特公昭63−10805号公報や特開平8−69716
号公報には、光ファイバー収納用金属管の外表面に金属
被膜層を配置する技術が開示されている。すなわち、特
公昭63−10805号公報では、真空蒸着、スパッタ
リング、イオンプレーティング等の真空めっきにより光
ファイバー収納金属管の外周に、例えばアルミニウムの
金属被覆層を設けるものである。
【0007】一方、特開平8−69716号公報では、
金属粉末を光ファイバー収納用金属管の外表面に焼結さ
せる焼結法あるいは、電解のような化学的あるいは電気
化学的に金属被覆層、例えばアルミニウムあるいはアル
ミニウム合金を配置する技術が開示されている。
金属粉末を光ファイバー収納用金属管の外表面に焼結さ
せる焼結法あるいは、電解のような化学的あるいは電気
化学的に金属被覆層、例えばアルミニウムあるいはアル
ミニウム合金を配置する技術が開示されている。
【0008】光ファイバー収納用金属管は導電線と撚り
合わされて架空地線として使用される場合、振動あるい
は温度上昇による伸縮等を起因として、光ファイバー収
納金属管とその周囲の導電線との間で摩耗が発生する。
特に光ファイバー収納用金属管の外周に金属被覆層を配
置させる場合には、通常のめっき鋼板等のレベルを超え
た高い耐摩耗性を必要とするため、摩耗を前提とした膜
厚の金属被覆層を配置させる必要があり、本発明者らの
検討結果では、膜厚30μm超の金属被覆層が必要であ
ることが分かった。
合わされて架空地線として使用される場合、振動あるい
は温度上昇による伸縮等を起因として、光ファイバー収
納金属管とその周囲の導電線との間で摩耗が発生する。
特に光ファイバー収納用金属管の外周に金属被覆層を配
置させる場合には、通常のめっき鋼板等のレベルを超え
た高い耐摩耗性を必要とするため、摩耗を前提とした膜
厚の金属被覆層を配置させる必要があり、本発明者らの
検討結果では、膜厚30μm超の金属被覆層が必要であ
ることが分かった。
【0009】しかしながら、特公昭63−10805号
公報や特開平8−69716号公報では、金属被覆層の
摩耗や金属被覆層の密着性・生産性について考慮されて
いない。さらに、それらに開示されている成膜方法に限
らずその他の成膜方法においても、何らの手当てを施す
ことなく単純に30μm超のアルミニウム被覆層を配置
させるだけでは、このアルミニウム被覆層と金属管基体
とはほとんど密着せず、また十分な生産効率、生産歩留
等の生産性を得ることができない。
公報や特開平8−69716号公報では、金属被覆層の
摩耗や金属被覆層の密着性・生産性について考慮されて
いない。さらに、それらに開示されている成膜方法に限
らずその他の成膜方法においても、何らの手当てを施す
ことなく単純に30μm超のアルミニウム被覆層を配置
させるだけでは、このアルミニウム被覆層と金属管基体
とはほとんど密着せず、また十分な生産効率、生産歩留
等の生産性を得ることができない。
【0010】また、光ファイバー収納用金属管の外表面
に金属被膜層を形成した場合、被覆時に不可避的に発生
する金属被覆層の表面欠陥部において、光ファイバー収
納用金属管基体と被覆金属間で異種金属腐食が発生す
る。この対策としては、金属被覆層の膜厚を上げる方法
が有効であるが、本発明者らの検討では、前述したよう
に膜厚30μm超の金属被覆層が必要であることが分か
った。しかるに、特公昭63−10805号公報や特開
平8−69716号公報では、金属被覆層の欠陥につい
て考慮されておらず、また、前述したように膜厚が30
μm超では、生産性が低下するばかりか、密着性が著し
く低下することが分かった。密着性の低い被覆層では、
容易に剥離が生じ、金属管基体が露出しやすい。よっ
て、いずれの膜厚のアルミニウムあるいはアルミニウム
合金を金属管表面に配置させても、金属管基体露出部が
生じ、十分な耐食性は得られない。
に金属被膜層を形成した場合、被覆時に不可避的に発生
する金属被覆層の表面欠陥部において、光ファイバー収
納用金属管基体と被覆金属間で異種金属腐食が発生す
る。この対策としては、金属被覆層の膜厚を上げる方法
が有効であるが、本発明者らの検討では、前述したよう
に膜厚30μm超の金属被覆層が必要であることが分か
った。しかるに、特公昭63−10805号公報や特開
平8−69716号公報では、金属被覆層の欠陥につい
て考慮されておらず、また、前述したように膜厚が30
μm超では、生産性が低下するばかりか、密着性が著し
く低下することが分かった。密着性の低い被覆層では、
容易に剥離が生じ、金属管基体が露出しやすい。よっ
て、いずれの膜厚のアルミニウムあるいはアルミニウム
合金を金属管表面に配置させても、金属管基体露出部が
生じ、十分な耐食性は得られない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の問題
に鑑みてなされたものであり、アルミニウム被覆層上
に、耐食性と耐摩耗性とを兼ね備えた酸化物被覆層を有
した光ファイバー収納用金属管、または耐食性と耐摩耗
性とを兼ね備えたアルミニウム合金被覆層もしくはアル
ミニウム複合被覆層を有した光ファイバー収納用金属管
を提供し、さらに、耐食性向上を目的としてアルミニウ
ムあるいはアルミニウム合金被覆層を形成させた光ファ
イバー収納金属管表面の平滑化により表面欠陥を低減さ
せて、さらなる耐食性向上を実現する光ファイバー収納
用金属管およびその製造方法を提供することを目的とす
る。
に鑑みてなされたものであり、アルミニウム被覆層上
に、耐食性と耐摩耗性とを兼ね備えた酸化物被覆層を有
した光ファイバー収納用金属管、または耐食性と耐摩耗
性とを兼ね備えたアルミニウム合金被覆層もしくはアル
ミニウム複合被覆層を有した光ファイバー収納用金属管
を提供し、さらに、耐食性向上を目的としてアルミニウ
ムあるいはアルミニウム合金被覆層を形成させた光ファ
イバー収納金属管表面の平滑化により表面欠陥を低減さ
せて、さらなる耐食性向上を実現する光ファイバー収納
用金属管およびその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】(1)本発明の金属管
は、光ファイバー収納用金属管基体の表面に、アルミニ
ウム被覆層と、耐食性及び耐摩耗性を備える酸化物被覆
層とを順に形成してなる、光ファイバー収納用金属管で
ある。
は、光ファイバー収納用金属管基体の表面に、アルミニ
ウム被覆層と、耐食性及び耐摩耗性を備える酸化物被覆
層とを順に形成してなる、光ファイバー収納用金属管で
ある。
【0013】また、前記アルミニウム被覆層は、膜厚:
3〜30μmであり、前記酸化物被覆層は、クロメート
処理皮膜、リン酸亜鉛皮膜、及び陽極酸化皮膜からなる
群から選択される被覆層であることが好ましい。
3〜30μmであり、前記酸化物被覆層は、クロメート
処理皮膜、リン酸亜鉛皮膜、及び陽極酸化皮膜からなる
群から選択される被覆層であることが好ましい。
【0014】さらに、前記クロメート処理被覆層は樹脂
及び/または酸化物ゾルを含み、そのクロム付着量(金
属クロム換算):20〜400mg/m2 であり、前記
リン酸亜鉛被覆層は付着量0.5〜8g/m2 であるこ
とが好ましい。また、前記陽極酸化皮膜は好ましくは膜
厚:3〜10μmであり、その表面に吸着された着色塗
料を備えてもよく、さらに封孔処理を施すことが好まし
い。
及び/または酸化物ゾルを含み、そのクロム付着量(金
属クロム換算):20〜400mg/m2 であり、前記
リン酸亜鉛被覆層は付着量0.5〜8g/m2 であるこ
とが好ましい。また、前記陽極酸化皮膜は好ましくは膜
厚:3〜10μmであり、その表面に吸着された着色塗
料を備えてもよく、さらに封孔処理を施すことが好まし
い。
【0015】なお、前記光ファイバー収納用金属管がス
テンレス鋼製であることが好ましい。
テンレス鋼製であることが好ましい。
【0016】(2)本発明の金属管は、光ファイバー収
納用金属管基体と、この金属管基体表面に形成されたA
l−X合金被覆層 (XはMn、Ti、Ni、Cr、N
b、Mg、Fe、In、Snのいずれか一種または二
種)からなる、光ファイバー収納用金属管である。ま
た、前記Al−X合金被覆層は、膜厚:3〜30μmで
あることが好ましい。さらに、光ファイバー収納用金属
管がステンレス鋼製であることが好ましい。
納用金属管基体と、この金属管基体表面に形成されたA
l−X合金被覆層 (XはMn、Ti、Ni、Cr、N
b、Mg、Fe、In、Snのいずれか一種または二
種)からなる、光ファイバー収納用金属管である。ま
た、前記Al−X合金被覆層は、膜厚:3〜30μmで
あることが好ましい。さらに、光ファイバー収納用金属
管がステンレス鋼製であることが好ましい。
【0017】(3)本発明の金属管は、光ファイバー収
納用金属管基体と、この金属管基体表面に形成されたA
lを主成分とし、炭化物、酸化物、及び有機化合物から
なる群から選択された一種または二種以上を含有する複
合被覆層からなる、光ファイバー収納用金属管である。
また、前記複合被覆層は、膜厚:3〜30μmであるこ
とが好ましい。さらに、光ファイバー収納用金属管がス
テンレス鋼製であることが好ましい。
納用金属管基体と、この金属管基体表面に形成されたA
lを主成分とし、炭化物、酸化物、及び有機化合物から
なる群から選択された一種または二種以上を含有する複
合被覆層からなる、光ファイバー収納用金属管である。
また、前記複合被覆層は、膜厚:3〜30μmであるこ
とが好ましい。さらに、光ファイバー収納用金属管がス
テンレス鋼製であることが好ましい。
【0018】(4)本発明の製造方法は、光ファイバー
収納用金属管基体表面にアルミニウムあるいはアルミニ
ウム合金被覆層を配置する工程と、該被覆層を平滑化す
る工程とを備えた耐食性に優れた光ファイバー収納用金
属管の製造方法である。
収納用金属管基体表面にアルミニウムあるいはアルミニ
ウム合金被覆層を配置する工程と、該被覆層を平滑化す
る工程とを備えた耐食性に優れた光ファイバー収納用金
属管の製造方法である。
【0019】また、前記平滑化工程が、金属管の伸管工
程であり、伸管工程が、外径変化率が0.05〜0.8
%となるように伸管することが好ましい。
程であり、伸管工程が、外径変化率が0.05〜0.8
%となるように伸管することが好ましい。
【0020】(5)本発明の金属管は、光ファイバー収
納用金属管基体表面に、最大高さ(Ry )が3μm以下
であるアルミニウムあるいはアルミニウム合金被覆層を
配置したことを特徴とする光ファイバー収納用金属管で
ある。
納用金属管基体表面に、最大高さ(Ry )が3μm以下
であるアルミニウムあるいはアルミニウム合金被覆層を
配置したことを特徴とする光ファイバー収納用金属管で
ある。
【0021】また、前記アルミニウムあるいはアルミニ
ウム合金被覆層の膜厚は好ましくは7〜30μmであ
る。さらに、前記光ファイバー収納用金属管がステンレ
ス鋼製であることが好ましい。加えて、前記アルミニウ
ムあるいはアルミニウム合金被覆層の上層にクロメート
処理皮膜を配置することが好ましい。
ウム合金被覆層の膜厚は好ましくは7〜30μmであ
る。さらに、前記光ファイバー収納用金属管がステンレ
ス鋼製であることが好ましい。加えて、前記アルミニウ
ムあるいはアルミニウム合金被覆層の上層にクロメート
処理皮膜を配置することが好ましい。
【0022】なお、前記(1)〜(5)の光ファイバー
収納用金属管上に、撚り合わされた複数本の導電線を配
置して架空地線としてもよい。
収納用金属管上に、撚り合わされた複数本の導電線を配
置して架空地線としてもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明者らは、上記の課題を解決
するため鋭意研究を重ねた結果、光ファイバーを収納す
る金属管基体表面に形成されたアルミニウム被覆層上
に、耐食性と耐摩耗性とを兼ね備えた酸化物被覆層を形
成するか、または金属管基体表面に耐食性と耐摩耗性と
を兼ね備えたアルミニウム合金被覆層もしくはアルミニ
ウム複合被覆層を形成するようにして、導電線との異種
金属腐食を抑制しかつ架空地線内での導電線との接触等
による摩耗を軽減できる、耐食性と耐摩耗性に優れた光
ファイバー収納用金属管を見出し、さらに、耐食性向上
を目的としてアルミニウムあるいはアルミニウム合金被
覆層を形成させた光ファイバー収納用金属管に対して、
この被覆層を平滑化して、アルミニウムあるいはアルミ
ニウム合金被覆層の最大高さ(Ry )を一定範囲内に調
整するようにして、表面欠陥を低減させて、さらなる耐
食性向上を実現した光ファイバー収納用金属管およびそ
の製造方法を見出し、本発明を完成させた。
するため鋭意研究を重ねた結果、光ファイバーを収納す
る金属管基体表面に形成されたアルミニウム被覆層上
に、耐食性と耐摩耗性とを兼ね備えた酸化物被覆層を形
成するか、または金属管基体表面に耐食性と耐摩耗性と
を兼ね備えたアルミニウム合金被覆層もしくはアルミニ
ウム複合被覆層を形成するようにして、導電線との異種
金属腐食を抑制しかつ架空地線内での導電線との接触等
による摩耗を軽減できる、耐食性と耐摩耗性に優れた光
ファイバー収納用金属管を見出し、さらに、耐食性向上
を目的としてアルミニウムあるいはアルミニウム合金被
覆層を形成させた光ファイバー収納用金属管に対して、
この被覆層を平滑化して、アルミニウムあるいはアルミ
ニウム合金被覆層の最大高さ(Ry )を一定範囲内に調
整するようにして、表面欠陥を低減させて、さらなる耐
食性向上を実現した光ファイバー収納用金属管およびそ
の製造方法を見出し、本発明を完成させた。
【0024】以下に本発明の実施形態について説明す
る。
る。
【0025】(第1実施形態)本発明の第1実施形態に
係る光ファイバー収納用金属管は、導電線との異種金属
腐食を抑制するために光ファイバー収納用金属管の外表
面に形成させるアルミニウム被覆層に対して、その表面
に酸化物被覆層を備えることを特徴とする。
係る光ファイバー収納用金属管は、導電線との異種金属
腐食を抑制するために光ファイバー収納用金属管の外表
面に形成させるアルミニウム被覆層に対して、その表面
に酸化物被覆層を備えることを特徴とする。
【0026】ここでアルミニウム被覆層は、その上層に
耐食性と耐摩耗性に優れた酸化物皮膜を備えた場合で
も、膜厚が3μm未満では、金属管基体に達する傷や摩
耗が発生し、好ましくない。よって、膜厚は3μm以上
が好ましい。一方、膜厚は大きいほど耐食性や耐摩耗性
の観点から有利であるが、密着性は低下傾向にあるた
め、膜厚は30μm以下が好ましい。膜厚が30μm以
下であれば、耐食性と耐摩耗性を維持しながらも、生産
コスト増加を抑制できるという経済的効果も伴う。
耐食性と耐摩耗性に優れた酸化物皮膜を備えた場合で
も、膜厚が3μm未満では、金属管基体に達する傷や摩
耗が発生し、好ましくない。よって、膜厚は3μm以上
が好ましい。一方、膜厚は大きいほど耐食性や耐摩耗性
の観点から有利であるが、密着性は低下傾向にあるた
め、膜厚は30μm以下が好ましい。膜厚が30μm以
下であれば、耐食性と耐摩耗性を維持しながらも、生産
コスト増加を抑制できるという経済的効果も伴う。
【0027】なお、アルミニウム被覆層の形成方法に特
に規定はなく、真空蒸着法、イオンプレーティング等の
ドライプロセス、電気めっき法、溶融めっき法等のウエ
ットプロセス等が挙げられる。
に規定はなく、真空蒸着法、イオンプレーティング等の
ドライプロセス、電気めっき法、溶融めっき法等のウエ
ットプロセス等が挙げられる。
【0028】酸化物皮膜としては、アルミニウム酸化
物、クロム酸化物、亜鉛酸化物、リチウム酸化物等が挙
げられ、その成膜方法共々、特に限定はない。これらの
被覆層はアルミニウムに比べて硬いため、架空地線内で
導電線と接触し擦れが発生しても、アルミニウム被覆層
の摩耗は軽減させることができる。また、塩素イオン等
の腐食因子に対しバリヤ性を有しているため、アルミニ
ウム被覆層の耐食性を大幅に向上させることができる。
特に酸化物皮膜として、クロメート処理皮膜、リン酸亜
鉛皮膜、陽極酸化皮膜は生産性、経済性、耐摩耗性のい
ずれにおいても優れた特性を有しており好ましい。
物、クロム酸化物、亜鉛酸化物、リチウム酸化物等が挙
げられ、その成膜方法共々、特に限定はない。これらの
被覆層はアルミニウムに比べて硬いため、架空地線内で
導電線と接触し擦れが発生しても、アルミニウム被覆層
の摩耗は軽減させることができる。また、塩素イオン等
の腐食因子に対しバリヤ性を有しているため、アルミニ
ウム被覆層の耐食性を大幅に向上させることができる。
特に酸化物皮膜として、クロメート処理皮膜、リン酸亜
鉛皮膜、陽極酸化皮膜は生産性、経済性、耐摩耗性のい
ずれにおいても優れた特性を有しており好ましい。
【0029】以下に、各々の酸化皮膜について説明す
る。
る。
【0030】a.クロメート処理皮膜 クロメート処理皮膜は、成膜方法として特に限定はな
く、アルミニウム被覆層の最表層にクロム酸化物を形成
できるものであれば、反応型クロメート、塗布型クロメ
ート、電解クロメートのいずれでも構わない。また、ク
ロメート処理層に樹脂と酸化物ゾルの1種または2種を
含有させることにより、クロメート処理層自体のバリア
性を増すことができ、さらなる耐食性向上を図れる。同
時にクロメート処理層自体に潤滑性を付与できるため、
光ファイバー収納用金属管と導電線間の摩擦係数を低下
させ、その結果、金属被覆層はもちろん導電線の摩耗を
防ぐこともできる。また、含有する樹脂は、クロム酸を
主体とするクロメート処理液に安定的に混合するもので
あれば特に限定されるものではなく、アクリル樹脂、ポ
リエステル樹脂、スチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、エ
ポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂等やさらにこれらの変性
された水溶性または水系エマルジョン樹脂を挙げること
ができる。さらに、含有する酸化物ゾルとしては、特に
限定するものではないが、アルミナゾル、チタン化合物
ゾル、ジルコニアゾルやシリカゾルが挙げられる。
く、アルミニウム被覆層の最表層にクロム酸化物を形成
できるものであれば、反応型クロメート、塗布型クロメ
ート、電解クロメートのいずれでも構わない。また、ク
ロメート処理層に樹脂と酸化物ゾルの1種または2種を
含有させることにより、クロメート処理層自体のバリア
性を増すことができ、さらなる耐食性向上を図れる。同
時にクロメート処理層自体に潤滑性を付与できるため、
光ファイバー収納用金属管と導電線間の摩擦係数を低下
させ、その結果、金属被覆層はもちろん導電線の摩耗を
防ぐこともできる。また、含有する樹脂は、クロム酸を
主体とするクロメート処理液に安定的に混合するもので
あれば特に限定されるものではなく、アクリル樹脂、ポ
リエステル樹脂、スチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、エ
ポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂等やさらにこれらの変性
された水溶性または水系エマルジョン樹脂を挙げること
ができる。さらに、含有する酸化物ゾルとしては、特に
限定するものではないが、アルミナゾル、チタン化合物
ゾル、ジルコニアゾルやシリカゾルが挙げられる。
【0031】なお、クロメート処理層のクロム付着量と
しては、金属クロム換算で20mg/m2 以上であれ
ば、耐食性と耐摩耗性向上効果は見られる。しかし、架
空地線の製品要件としては40mg/m2 以上がより好
ましい。またクロム付着量が高いほど、高度の耐食性と
耐摩耗性が得られるが、金属クロム換算で400mg/
m2 を超えると、生産性と処理液寿命が著しく低下する
ため、好ましくない。したがって上限は好ましくは40
0mg/m2 以下である。なお、複数本の光ファイバー
収納用金属管を架空地線に内蔵させる場合には、必要に
応じてクロメート処理層を着色させ、光ファイバー接続
作業において金属管の識別を容易にさせることもでき
る。例えば、クロム酸、タングステン酸、フッ化ナトリ
ウムの混合溶液に浸漬すると、黄色系のクロメート皮膜
が、クロム酸、リン酸、酸性フッ化ナトリウムの混合溶
液に浸漬すると、緑色系のクロメート皮膜が得られる。
しては、金属クロム換算で20mg/m2 以上であれ
ば、耐食性と耐摩耗性向上効果は見られる。しかし、架
空地線の製品要件としては40mg/m2 以上がより好
ましい。またクロム付着量が高いほど、高度の耐食性と
耐摩耗性が得られるが、金属クロム換算で400mg/
m2 を超えると、生産性と処理液寿命が著しく低下する
ため、好ましくない。したがって上限は好ましくは40
0mg/m2 以下である。なお、複数本の光ファイバー
収納用金属管を架空地線に内蔵させる場合には、必要に
応じてクロメート処理層を着色させ、光ファイバー接続
作業において金属管の識別を容易にさせることもでき
る。例えば、クロム酸、タングステン酸、フッ化ナトリ
ウムの混合溶液に浸漬すると、黄色系のクロメート皮膜
が、クロム酸、リン酸、酸性フッ化ナトリウムの混合溶
液に浸漬すると、緑色系のクロメート皮膜が得られる。
【0032】なお、クロメート処理液の種類と皮膜の着
色との関係は公知であり、当業者であれば必要とする色
により適宜クロメート処理液を選択できる。
色との関係は公知であり、当業者であれば必要とする色
により適宜クロメート処理液を選択できる。
【0033】b.リン酸亜鉛皮膜 リン酸亜鉛皮膜はアルミニウム被覆層にリン酸イオンと
亜鉛イオンを含む溶液を接触させることによって形成さ
れる結晶質の皮膜であるが、この付着量としては、耐食
性と耐摩耗性向上効果が顕著に現れる0.5g/m2 以
上が好ましく、生産性、処理液寿命を考慮すると8.0
g/m2 以下が好ましい。また、耐食性のさらなる向上
を目的としてリン酸亜鉛処理後、クロムシーリング処理
を施してもよい。 c.陽極酸化皮膜 陽極酸化皮膜は、耐摩耗性を向上させ、また同時に、C
l- などの腐食因子からアルミニウム被覆層と金属管基
体を保護するバリア効果により耐食性を大きく向上させ
るものである。陽極酸化皮膜の形成方法としては、特に
限定はなく、例えば硫酸やしゅう酸等を用いる酸性浴や
リン酸ナトリウムを用いるアルカリ性浴などに浸漬して
処理する方法が挙げられる。また、得られた陽極酸化皮
膜に封孔処理を施すことにより、より安定な水和酸化物
を形成させ、さらなる耐食性向上が実現できる。封孔方
法としては、特に限定はなく、例えば加圧水蒸気もしく
は沸騰水に接触または浸漬させる方法が挙げられる。
亜鉛イオンを含む溶液を接触させることによって形成さ
れる結晶質の皮膜であるが、この付着量としては、耐食
性と耐摩耗性向上効果が顕著に現れる0.5g/m2 以
上が好ましく、生産性、処理液寿命を考慮すると8.0
g/m2 以下が好ましい。また、耐食性のさらなる向上
を目的としてリン酸亜鉛処理後、クロムシーリング処理
を施してもよい。 c.陽極酸化皮膜 陽極酸化皮膜は、耐摩耗性を向上させ、また同時に、C
l- などの腐食因子からアルミニウム被覆層と金属管基
体を保護するバリア効果により耐食性を大きく向上させ
るものである。陽極酸化皮膜の形成方法としては、特に
限定はなく、例えば硫酸やしゅう酸等を用いる酸性浴や
リン酸ナトリウムを用いるアルカリ性浴などに浸漬して
処理する方法が挙げられる。また、得られた陽極酸化皮
膜に封孔処理を施すことにより、より安定な水和酸化物
を形成させ、さらなる耐食性向上が実現できる。封孔方
法としては、特に限定はなく、例えば加圧水蒸気もしく
は沸騰水に接触または浸漬させる方法が挙げられる。
【0034】膜厚としては耐食性と耐摩耗性向上効果が
顕著に現れる3μm以上が好ましいが、膜厚を増加させ
ると、生産性が低下するばかりか、アルミニウム被覆層
の膜厚が少なくなり異種金属腐食抑制効果が低下するの
で、10μm以下が好ましい。
顕著に現れる3μm以上が好ましいが、膜厚を増加させ
ると、生産性が低下するばかりか、アルミニウム被覆層
の膜厚が少なくなり異種金属腐食抑制効果が低下するの
で、10μm以下が好ましい。
【0035】なお、複数本の光ファイバー収納用金属管
を架空地線に内蔵させる場合には、必要に応じて陽極酸
化皮膜表面に着色塗料を吸着させて着色させ、光ファイ
バー接続作業において金属管の識別を容易にさせること
もできる。例えば、硫酸、しゅう酸、クロム酸、リン酸
ナトリウム等の溶液を用いて陽極酸化処理をすると、硫
酸やクロム酸では灰色、しゅう酸では黄色、リン酸ナト
リウムでは乳白色の色を着色することができる。なお、
陽極酸化処理液の種類と皮膜の着色との関係は公知であ
り、当業者であれば必要とする色により適宜陽極酸化処
理液を選択できる。また、上記以外の色を着色するに
は、陽極酸化皮膜を形成した光ファイバー収納用金属管
を目的の色の染料あるいは顔料の水溶液中に浸漬させる
方法を適用することもでき、この方法により染料あるい
は顔料が陽極酸化皮膜の微細孔に吸着し、光ファイバー
収納用金属管を着色する。
を架空地線に内蔵させる場合には、必要に応じて陽極酸
化皮膜表面に着色塗料を吸着させて着色させ、光ファイ
バー接続作業において金属管の識別を容易にさせること
もできる。例えば、硫酸、しゅう酸、クロム酸、リン酸
ナトリウム等の溶液を用いて陽極酸化処理をすると、硫
酸やクロム酸では灰色、しゅう酸では黄色、リン酸ナト
リウムでは乳白色の色を着色することができる。なお、
陽極酸化処理液の種類と皮膜の着色との関係は公知であ
り、当業者であれば必要とする色により適宜陽極酸化処
理液を選択できる。また、上記以外の色を着色するに
は、陽極酸化皮膜を形成した光ファイバー収納用金属管
を目的の色の染料あるいは顔料の水溶液中に浸漬させる
方法を適用することもでき、この方法により染料あるい
は顔料が陽極酸化皮膜の微細孔に吸着し、光ファイバー
収納用金属管を着色する。
【0036】または、Ni,Cu,Se,Mn等の金属
塩の水溶液中で陽極酸化皮膜を形成した光ファイバー収
納用金属管を電解する方法を適用することもでき、微細
孔底部に金属あるいは金属化合物を析出させ、光ファイ
バー収納用金属管を着色することが可能である。例え
ば、Ni塩の場合、ブロンズ、Cu塩の場合、黒〜ピン
ク、Se塩の場合、黄茶、Mn塩の場合、からし色が得
られる。なお、析出する金属化合物と皮膜の着色との関
係は公知であり、当業者であれば必要とする色により適
宜金属化合物を選択できる。
塩の水溶液中で陽極酸化皮膜を形成した光ファイバー収
納用金属管を電解する方法を適用することもでき、微細
孔底部に金属あるいは金属化合物を析出させ、光ファイ
バー収納用金属管を着色することが可能である。例え
ば、Ni塩の場合、ブロンズ、Cu塩の場合、黒〜ピン
ク、Se塩の場合、黄茶、Mn塩の場合、からし色が得
られる。なお、析出する金属化合物と皮膜の着色との関
係は公知であり、当業者であれば必要とする色により適
宜金属化合物を選択できる。
【0037】また、得られた着色光ファイバー収納用金
属管に、さらに封孔処理を施して、陽極酸化皮膜の微細
孔を水和反応による体積膨張でふさぐことにより、吸着
させた着色塗料を封じ込めることができ、経時による色
調劣化が生じにくい。ところで、金属管基体の材料とし
ては、特に限定はなく、機械的強度、加工性、耐食性等
の諸特性並びにコスト等の観点から場合に応じて、各種
金属(例えば、ステンレス鋼、銅、銅合金等)を適用す
ればよいが、ステンレス鋼を使用した場合、架線状態に
おいて導電線との擦れによって、上層のアルミニウム被
覆が剥離する可能性がある。すなわち、光ファイバー収
納用金属管は架線状態に高い張力を受け、通常のめっき
鋼板の場合よりも高い密着性を必要とする。
属管に、さらに封孔処理を施して、陽極酸化皮膜の微細
孔を水和反応による体積膨張でふさぐことにより、吸着
させた着色塗料を封じ込めることができ、経時による色
調劣化が生じにくい。ところで、金属管基体の材料とし
ては、特に限定はなく、機械的強度、加工性、耐食性等
の諸特性並びにコスト等の観点から場合に応じて、各種
金属(例えば、ステンレス鋼、銅、銅合金等)を適用す
ればよいが、ステンレス鋼を使用した場合、架線状態に
おいて導電線との擦れによって、上層のアルミニウム被
覆が剥離する可能性がある。すなわち、光ファイバー収
納用金属管は架線状態に高い張力を受け、通常のめっき
鋼板の場合よりも高い密着性を必要とする。
【0038】一方、ステンレス鋼最表層には不動態皮膜
が存在するため、アルミニウム被覆層との密着性は低下
しやすい。そこで、ステンレス鋼を金属管の材料として
使用する場合には、下層にニッケル被覆層を形成して、
不動態皮膜の影響を軽減させた後、アルミニウム被覆層
を形成する方が、高度の密着性を得られる。ここで、ニ
ッケル被覆層の形成方法に特に限定はなく、無電解めっ
き、電解めっき等のウエットプロセスによる方法が挙げ
られるが、ストライク浴、ホウフッ化浴等のpHのめっ
き液を適用した方が、ステンレス鋼表層の不動態皮膜層
を溶出させながらニッケル被覆層を配置するため、ニッ
ケル被覆層自体も高度の密着性が得られるため、より好
ましい。実際問題として、ステンレス鋼金属管基体に対
してニッケル被覆層を形成することなくアルミニウム被
覆層を形成しても、密着性はないに等しく、現実の製品
として使用に耐えるとは言い難い。
が存在するため、アルミニウム被覆層との密着性は低下
しやすい。そこで、ステンレス鋼を金属管の材料として
使用する場合には、下層にニッケル被覆層を形成して、
不動態皮膜の影響を軽減させた後、アルミニウム被覆層
を形成する方が、高度の密着性を得られる。ここで、ニ
ッケル被覆層の形成方法に特に限定はなく、無電解めっ
き、電解めっき等のウエットプロセスによる方法が挙げ
られるが、ストライク浴、ホウフッ化浴等のpHのめっ
き液を適用した方が、ステンレス鋼表層の不動態皮膜層
を溶出させながらニッケル被覆層を配置するため、ニッ
ケル被覆層自体も高度の密着性が得られるため、より好
ましい。実際問題として、ステンレス鋼金属管基体に対
してニッケル被覆層を形成することなくアルミニウム被
覆層を形成しても、密着性はないに等しく、現実の製品
として使用に耐えるとは言い難い。
【0039】(第2実施形態)本発明の第2実施形態に
係る光ファイバー収納用金属管は、導電線との異種金属
腐食を抑制するために光ファイバー収納用金属管の外表
面にアルミニウム合金被覆層あるいはアルミニウム複合
被覆層を備えることを特徴とする。
係る光ファイバー収納用金属管は、導電線との異種金属
腐食を抑制するために光ファイバー収納用金属管の外表
面にアルミニウム合金被覆層あるいはアルミニウム複合
被覆層を備えることを特徴とする。
【0040】以下に各々の被覆層について述べる。 a.アルミニウム合金被覆層 アルミニウム合金被覆層は、耐食性と耐摩耗性向上を目
的として形成される。
的として形成される。
【0041】アルミニウムの合金成分Xとしては、緻密
な自然酸化皮膜を形成するMn、Ti、Ni、Cr、N
b、Mg、Fe、In、Snの何れか一種または二種が
好ましく、これら金属を合金化させることにより純アル
ミニウム皮膜に比べて、より優れた耐食性と耐摩耗性を
発現することができる。この目的を達成するために、M
n、Ti、Ni、Cr、Nb、Mg、Fe、In、Sn
の添加量は、それぞれ重量%で、0.5%≦Mn≦50
%、0.1%≦Ti≦80%、0.05%≦Ni≦40
%、1.0%≦Cr≦30%、1.0%≦Nb≦30
%、0.1%≦Mg≦70%、0.05%≦Fe≦20
%、0.05%≦In≦1.0%、0.05%≦Sn≦
1.0%が好ましく、それぞれの合金成分の添加量が下
限未満では、十分な耐摩耗性は得られず、上限超えで
は、耐食性の低下が起こりやすい。なお、金属被覆方法
としては、真空蒸着法、イオンプレーティング法などの
真空めっき法あるいは溶融塩浴や有機溶媒浴を使用する
電気めっき法などが挙げられる。
な自然酸化皮膜を形成するMn、Ti、Ni、Cr、N
b、Mg、Fe、In、Snの何れか一種または二種が
好ましく、これら金属を合金化させることにより純アル
ミニウム皮膜に比べて、より優れた耐食性と耐摩耗性を
発現することができる。この目的を達成するために、M
n、Ti、Ni、Cr、Nb、Mg、Fe、In、Sn
の添加量は、それぞれ重量%で、0.5%≦Mn≦50
%、0.1%≦Ti≦80%、0.05%≦Ni≦40
%、1.0%≦Cr≦30%、1.0%≦Nb≦30
%、0.1%≦Mg≦70%、0.05%≦Fe≦20
%、0.05%≦In≦1.0%、0.05%≦Sn≦
1.0%が好ましく、それぞれの合金成分の添加量が下
限未満では、十分な耐摩耗性は得られず、上限超えで
は、耐食性の低下が起こりやすい。なお、金属被覆方法
としては、真空蒸着法、イオンプレーティング法などの
真空めっき法あるいは溶融塩浴や有機溶媒浴を使用する
電気めっき法などが挙げられる。
【0042】また、アルミニウム合金めっき層は、耐食
性と耐摩耗性の観点から、膜厚は3μm以上が好まし
く、膜厚3μm未満ではアルミニウム合金被覆層と言え
ども金属管基体に達する傷や摩耗が発生し、好ましくな
い。一方、膜厚が30μmを超えると密着性が著しく低
下するので30μm以下が好ましい。先述と同様、30
μmを上限とする膜厚は、耐食性と耐摩耗性を維持した
まま、生産コストの上昇を抑えることができるという調
和点でもあり、経済的にも好ましい。また、アルミニウ
ム合金めっき層の表層にさらに、クロメート皮膜やリン
酸亜鉛皮膜等の化成処理や陽極酸化を施すことによりさ
らなる耐食性向上と耐摩耗性を付与することも可能であ
る。
性と耐摩耗性の観点から、膜厚は3μm以上が好まし
く、膜厚3μm未満ではアルミニウム合金被覆層と言え
ども金属管基体に達する傷や摩耗が発生し、好ましくな
い。一方、膜厚が30μmを超えると密着性が著しく低
下するので30μm以下が好ましい。先述と同様、30
μmを上限とする膜厚は、耐食性と耐摩耗性を維持した
まま、生産コストの上昇を抑えることができるという調
和点でもあり、経済的にも好ましい。また、アルミニウ
ム合金めっき層の表層にさらに、クロメート皮膜やリン
酸亜鉛皮膜等の化成処理や陽極酸化を施すことによりさ
らなる耐食性向上と耐摩耗性を付与することも可能であ
る。
【0043】なお、前記合金成分のうちInとSnの添
加は、導電線と光ファイバー収納用金属管の接触部にお
いて発生する隙間腐食を抑制する効果も有している。こ
の耐隙間腐食性発現機構は以下のように説明できる。隙
間腐食は環境の不均一性を起因として発生する。すなわ
ち、隙間内部では外部からの物質移動が妨げられて溶存
酸素濃度が低下し、隙間内部がアノード、外部がカソー
ドとなる局部電池が形成される。その結果、隙間内部で
はアニオン(多くの場合、Cl- イオン)が濃縮して、
アルミニウム表面の自然酸化皮膜が破壊されて溶解が起
こり、水酸化アルミニウムが形成される。すなわち、O
H-が消費されるため、隙間内部のpHは酸性になり、
化学溶解によって腐食の進行が一気に促進される。すな
わち、隙間腐食を抑制する方法としては、腐食により破
壊されたアルミニウム表面の酸化皮膜の再形成を促し、
安定な不動態皮膜を形成させればよく、アルミニウムの
合金成分としてInやSn合金を添加することにより、
腐食初期に隙間腐食の進行を抑制する安定な腐食生成物
が形成されやすいと考えられる。
加は、導電線と光ファイバー収納用金属管の接触部にお
いて発生する隙間腐食を抑制する効果も有している。こ
の耐隙間腐食性発現機構は以下のように説明できる。隙
間腐食は環境の不均一性を起因として発生する。すなわ
ち、隙間内部では外部からの物質移動が妨げられて溶存
酸素濃度が低下し、隙間内部がアノード、外部がカソー
ドとなる局部電池が形成される。その結果、隙間内部で
はアニオン(多くの場合、Cl- イオン)が濃縮して、
アルミニウム表面の自然酸化皮膜が破壊されて溶解が起
こり、水酸化アルミニウムが形成される。すなわち、O
H-が消費されるため、隙間内部のpHは酸性になり、
化学溶解によって腐食の進行が一気に促進される。すな
わち、隙間腐食を抑制する方法としては、腐食により破
壊されたアルミニウム表面の酸化皮膜の再形成を促し、
安定な不動態皮膜を形成させればよく、アルミニウムの
合金成分としてInやSn合金を添加することにより、
腐食初期に隙間腐食の進行を抑制する安定な腐食生成物
が形成されやすいと考えられる。
【0044】b.アルミニウム複合被覆層 アルミニウム複合被覆層は、耐食性と耐摩耗性向上を目
的として形成される。この層に含まれる複合粒子である
炭化物としては、炭化ホウ素、炭化ケイ素、炭化チタ
ン、炭化タングステン、炭化ジルコニウム等が、酸化物
としては、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタ
ン、酸化ジルコニウムが、有機化合物としては、フッ素
樹脂、ポリエチレン樹脂等がそれぞれ挙げられる。これ
ら粒子の添加量はAl:100重量部に対し、5〜20
重量部が好ましい。この複合めっき層は、例えば、これ
らの粒子を混合しためっき液を用いて電気めっき法によ
って成膜することができる。また、電気めっき法として
は、有機溶媒浴、溶融塩浴の非水溶液浴からの電気めっ
き法が挙げられる。
的として形成される。この層に含まれる複合粒子である
炭化物としては、炭化ホウ素、炭化ケイ素、炭化チタ
ン、炭化タングステン、炭化ジルコニウム等が、酸化物
としては、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタ
ン、酸化ジルコニウムが、有機化合物としては、フッ素
樹脂、ポリエチレン樹脂等がそれぞれ挙げられる。これ
ら粒子の添加量はAl:100重量部に対し、5〜20
重量部が好ましい。この複合めっき層は、例えば、これ
らの粒子を混合しためっき液を用いて電気めっき法によ
って成膜することができる。また、電気めっき法として
は、有機溶媒浴、溶融塩浴の非水溶液浴からの電気めっ
き法が挙げられる。
【0045】また、アルミニウム複合被覆層は、耐食性
と耐摩耗性の観点から、膜厚は3μm以上が好ましく、
膜厚3μm未満ではアルミニウム複合被覆層と言えども
金属管基体に達する傷や摩耗が発生し、好ましくない。
一方、膜厚が30μmを超えると密着性が著しく低下す
るので30μm以下が好ましい。 また、アルミニウム
複合被覆層の表層にさらに、クロメート皮膜やリン酸亜
鉛皮膜等の化成処理や陽極酸化を施すことによりさらな
る耐食性向上と耐摩耗性を付与することも可能である。
ところで、金属管基体の材料としては、特に限定はな
く、機械的強度、加工性、耐食性等の諸特性並びにコス
ト等の観点から場合に応じて、各種金属(例えば、ステ
ンレス鋼、銅、銅合金等)を適用すればよいが、ステン
レス鋼を使用した場合、上記第1実施形態と同様の理由
から、前記Al−X合金被覆層または前記複合被覆層の
下層に、膜厚:0.02〜2.5μmのニッケル被覆層
を有することが好ましい。
と耐摩耗性の観点から、膜厚は3μm以上が好ましく、
膜厚3μm未満ではアルミニウム複合被覆層と言えども
金属管基体に達する傷や摩耗が発生し、好ましくない。
一方、膜厚が30μmを超えると密着性が著しく低下す
るので30μm以下が好ましい。 また、アルミニウム
複合被覆層の表層にさらに、クロメート皮膜やリン酸亜
鉛皮膜等の化成処理や陽極酸化を施すことによりさらな
る耐食性向上と耐摩耗性を付与することも可能である。
ところで、金属管基体の材料としては、特に限定はな
く、機械的強度、加工性、耐食性等の諸特性並びにコス
ト等の観点から場合に応じて、各種金属(例えば、ステ
ンレス鋼、銅、銅合金等)を適用すればよいが、ステン
レス鋼を使用した場合、上記第1実施形態と同様の理由
から、前記Al−X合金被覆層または前記複合被覆層の
下層に、膜厚:0.02〜2.5μmのニッケル被覆層
を有することが好ましい。
【0046】また、上記第1実施形態及び第2実施形態
で言及した光ファイバー収納用金属管とは、その製造方
法に限定はなく、金属管への光ファイバーの収納方法は
同時挿通法でも事後挿通法のどちらの方法でも構わな
い。
で言及した光ファイバー収納用金属管とは、その製造方
法に限定はなく、金属管への光ファイバーの収納方法は
同時挿通法でも事後挿通法のどちらの方法でも構わな
い。
【0047】上記した本発明の酸化物被覆層、またはア
ルミニウム合金被覆層もしくはアルミニウム複合被覆層
を表面に形成した光ファイバー収納用金属管上に撚り合
わされた複数本の導電線を配置することによって、高度
の耐食性と耐摩耗性を有する架空地線が完成する。 (第3実施形態)本発明の第3実施形態に係る光ファイ
バー収納用金属管およびその製造方法は、耐食性向上を
目的としてアルミニウムあるいはアルミニウム合金被覆
層を形成させた光ファイバー収納用金属管表面を平滑化
によって、表面欠陥を低減させることを特徴とする。ア
ルミニウムまたはアルミニウム合金(アルミニウムと、
Mn、Ti、Ni、Cr、Nb、Mg、Fe、In、S
nのうち何れか一種または二種から実質的に成る合金)
を光ファイバー収納用金属管基体の外表面に配置する方
法としては、真空蒸着法、イオンプレーティング法など
の真空めっき法あるいは溶融塩浴や有機溶媒浴を使用す
る電気めっき法などが挙げられる。
ルミニウム合金被覆層もしくはアルミニウム複合被覆層
を表面に形成した光ファイバー収納用金属管上に撚り合
わされた複数本の導電線を配置することによって、高度
の耐食性と耐摩耗性を有する架空地線が完成する。 (第3実施形態)本発明の第3実施形態に係る光ファイ
バー収納用金属管およびその製造方法は、耐食性向上を
目的としてアルミニウムあるいはアルミニウム合金被覆
層を形成させた光ファイバー収納用金属管表面を平滑化
によって、表面欠陥を低減させることを特徴とする。ア
ルミニウムまたはアルミニウム合金(アルミニウムと、
Mn、Ti、Ni、Cr、Nb、Mg、Fe、In、S
nのうち何れか一種または二種から実質的に成る合金)
を光ファイバー収納用金属管基体の外表面に配置する方
法としては、真空蒸着法、イオンプレーティング法など
の真空めっき法あるいは溶融塩浴や有機溶媒浴を使用す
る電気めっき法などが挙げられる。
【0048】平滑化方法としては、特に限定はなく、金
属管表面を研磨する方法や球形の金属あるいは非金属の
粒子を噴射する方法(ショットピーニング法)などが挙
げられるが、被覆層の剥離を招くことがあり、また、生
産性や経済性を考慮すると、金属管外周に均一に圧力を
加えて伸管する方法が好ましい。 伸管の程度には特に
限定はなく、どの範囲の伸管であってもピンホールの低
減効果とそれに起因する耐食性向上効果が見られるが、
外径変化率(=伸管前の直径に対する伸管後の直径の比
率)を、0.05〜0.8%となるように伸管すること
により著しく耐食性を向上させることができる。これ
は、外径変化率が0.05%未満では、被覆層の平滑化
が不十分なため、ピンホール低減効果が低く、0.8%
超では、被覆層の剥離が発生するからである。
属管表面を研磨する方法や球形の金属あるいは非金属の
粒子を噴射する方法(ショットピーニング法)などが挙
げられるが、被覆層の剥離を招くことがあり、また、生
産性や経済性を考慮すると、金属管外周に均一に圧力を
加えて伸管する方法が好ましい。 伸管の程度には特に
限定はなく、どの範囲の伸管であってもピンホールの低
減効果とそれに起因する耐食性向上効果が見られるが、
外径変化率(=伸管前の直径に対する伸管後の直径の比
率)を、0.05〜0.8%となるように伸管すること
により著しく耐食性を向上させることができる。これ
は、外径変化率が0.05%未満では、被覆層の平滑化
が不十分なため、ピンホール低減効果が低く、0.8%
超では、被覆層の剥離が発生するからである。
【0049】ここで、アルミニウムあるいはアルミニウ
ム合金被覆層の表面粗さとピンホール密度の関係につい
て鋭意検討した結果、最大高さ(Ry )(JIS B
0601で規定する)を3μm以下にすることによりピ
ンホールが格段に低下し、ひいては耐食性が著しく向上
することが分かった。すなわち、平滑化工程によつて、
アルミニウムあるいはアルミニウム合金被覆層の最大高
さを3μm以下にすることによって、高度の耐食性が得
られる。
ム合金被覆層の表面粗さとピンホール密度の関係につい
て鋭意検討した結果、最大高さ(Ry )(JIS B
0601で規定する)を3μm以下にすることによりピ
ンホールが格段に低下し、ひいては耐食性が著しく向上
することが分かった。すなわち、平滑化工程によつて、
アルミニウムあるいはアルミニウム合金被覆層の最大高
さを3μm以下にすることによって、高度の耐食性が得
られる。
【0050】また、アルミニウムあるいはアルミニウム
合金被覆層の膜厚としては、特に限定はないが、7μm
未満では平滑化によるピンホール低減効果が及ばぬほど
多数のピンホールが発生し、また、30μm超では、上
述したように密着性が低下傾向にあるため、7〜30μ
mが好ましい。
合金被覆層の膜厚としては、特に限定はないが、7μm
未満では平滑化によるピンホール低減効果が及ばぬほど
多数のピンホールが発生し、また、30μm超では、上
述したように密着性が低下傾向にあるため、7〜30μ
mが好ましい。
【0051】なお、金属管基体の材料としては、特に限
定はなく、機械的強度、加工性、耐食性等の諸特性なら
びにコストなどの観点から場合に応じて各種金属を適用
すればよいが、ステンレス鋼を使用した場合、平滑化工
程において上層のアルミニウム被覆が剥離する可能性が
ある。これは、ステンレス鋼最表層に存在する不動態皮
膜によって、アルミニウムあるいはアルミニウム合金被
覆層の密着性が低下するからである。そこで、ステンレ
ス鋼を金属管の材料として使用する場合には、下層にニ
ッケル被覆層を配置して、不動態皮膜の影響を軽減させ
た後、アルミニウム被覆層を配置する方が、高度の密着
性を得られる。ここで、ニッケル被覆層の配置方法に特
に限定はなく、無電解めっき、電解めっき等のウエット
プロセスによる方法が挙げられるが、ストライク浴、ホ
ウフッ化浴等の低pHのめっき液を適用した方が、ステ
ンレス鋼表層の不動態皮膜層を溶出させながらニッケル
被覆層を配置するため、ニッケル被覆層自体も高度の密
着性が得られ、より好ましい。 なお、ニッケル被覆層
の膜厚は特に限定はないが、膜厚が0.02μm以上で
は、アルミニウム被覆層に、より高度の密着性を付与で
きるので好ましい。また、2.5μm超では、ステンレ
ス鋼表層の不動態皮膜層を必要以上に溶出させ、ステン
レス鋼自体の耐食性が著しく劣化するため、好ましくな
い。
定はなく、機械的強度、加工性、耐食性等の諸特性なら
びにコストなどの観点から場合に応じて各種金属を適用
すればよいが、ステンレス鋼を使用した場合、平滑化工
程において上層のアルミニウム被覆が剥離する可能性が
ある。これは、ステンレス鋼最表層に存在する不動態皮
膜によって、アルミニウムあるいはアルミニウム合金被
覆層の密着性が低下するからである。そこで、ステンレ
ス鋼を金属管の材料として使用する場合には、下層にニ
ッケル被覆層を配置して、不動態皮膜の影響を軽減させ
た後、アルミニウム被覆層を配置する方が、高度の密着
性を得られる。ここで、ニッケル被覆層の配置方法に特
に限定はなく、無電解めっき、電解めっき等のウエット
プロセスによる方法が挙げられるが、ストライク浴、ホ
ウフッ化浴等の低pHのめっき液を適用した方が、ステ
ンレス鋼表層の不動態皮膜層を溶出させながらニッケル
被覆層を配置するため、ニッケル被覆層自体も高度の密
着性が得られ、より好ましい。 なお、ニッケル被覆層
の膜厚は特に限定はないが、膜厚が0.02μm以上で
は、アルミニウム被覆層に、より高度の密着性を付与で
きるので好ましい。また、2.5μm超では、ステンレ
ス鋼表層の不動態皮膜層を必要以上に溶出させ、ステン
レス鋼自体の耐食性が著しく劣化するため、好ましくな
い。
【0052】また、ここで言及した使用する光ファイバ
ー収納用金属管とは、その製造方法に限定はなく、金属
管への光ファイバーの収納方法は同時挿通法でも事後挿
通法のどちらの方法でも構わない。本発明の平滑化工程
を実施した光ファイバー収納用金属管の表面に撚り合わ
された複数本の導電線を配置することによって、高度の
耐食性を有する架空地線が完成する。図1はこれらを例
示したもので、図1Aは、光ファイバー3を収容した金
属管2の表面に導電線1を配したものである。図1Bは
内部心4の表面に光ファイバー3を収容した金属管2と
導電線1とを配し、さらに導電線1を配したものであ
る。図1Cは光ファイバー3を収容した金属管2の表面
に導電線1を図1Aとは別の配列で配したものである。
ー収納用金属管とは、その製造方法に限定はなく、金属
管への光ファイバーの収納方法は同時挿通法でも事後挿
通法のどちらの方法でも構わない。本発明の平滑化工程
を実施した光ファイバー収納用金属管の表面に撚り合わ
された複数本の導電線を配置することによって、高度の
耐食性を有する架空地線が完成する。図1はこれらを例
示したもので、図1Aは、光ファイバー3を収容した金
属管2の表面に導電線1を配したものである。図1Bは
内部心4の表面に光ファイバー3を収容した金属管2と
導電線1とを配し、さらに導電線1を配したものであ
る。図1Cは光ファイバー3を収容した金属管2の表面
に導電線1を図1Aとは別の配列で配したものである。
【0053】なお、本発明では、伸管後、表層にさらに
クロメート皮膜やリン酸亜鉛皮膜等の化成処理や陽極酸
化を施すことによりさらなる耐食性向上が図られるが、
特にクロメート処理をすることにより顕著な耐食性を得
ることができる。
クロメート皮膜やリン酸亜鉛皮膜等の化成処理や陽極酸
化を施すことによりさらなる耐食性向上が図られるが、
特にクロメート処理をすることにより顕著な耐食性を得
ることができる。
【0054】
【実施例】以下に本発明の実施例を挙げ、本発明の効果
を立証する。
を立証する。
【0055】(実施例1)事後挿通法あるいは同時挿通
法により光ファイバーを内蔵した光ファイバー収納用金
属管にアルミニウム被覆層を形成し、その表面に以下に
示す方法(クロメート処理:C1〜C3,リン酸亜鉛処
理:P1,陽極酸化処理:A1〜A6)で酸化物皮膜を
形成させた。
法により光ファイバーを内蔵した光ファイバー収納用金
属管にアルミニウム被覆層を形成し、その表面に以下に
示す方法(クロメート処理:C1〜C3,リン酸亜鉛処
理:P1,陽極酸化処理:A1〜A6)で酸化物皮膜を
形成させた。
【0056】なお、使用した光ファイバー収納用金属管
の詳細は次の通りである。 ・金属管:SUS304製、銅製、銅合金(銅−銀合金)製、内径/外径(φ mm)=2.4/2.8 ・光ファイバー:φ250μm×24本 (クロメート処理:C1) ・処理液組成:CrO3 (金属Cr換算で2.0wt%)+HF(0.5wt %)+水 ・処理方法:液温50℃の処理液をスプレー塗布 ・後処理:水洗後乾燥 (クロメート処理:C2) ・処理液組成:CrO3 (金属Cr換算で2.0wt%)+HF(0.5wt %)+SiO2 (8.0wt%)+水+ポリオレフィン樹脂(1.0wt%) ・処理方法:液温50℃の処理液中に浸せき ・後処理:乾燥 (クロメート処理:C3) ・処理液組成:CrO3 (12g/l)+75%リン酸(35ml/l)+N aF・HF(3g/l) ・処理方法:液温50℃の処理液をスプレー塗布 ・後処理:水洗後乾燥 (リン酸亜鉛処理:P1) ・処理液組成:Zn2+(0.7%)+PO4 3-(1.0%)+NO3 - (2. 0%)+BF4 - (1.0%)+水 ・処理方法:液温60℃の処理液をスプレー塗布 ・後処理:水洗後乾燥 (陽極酸化処理:A1) ・電解液:15%硫酸(液温=10℃) ・電流密度:2A/dm2 ・対極(カソード):アルミニウム板 (陽極酸化処理:A2) 陽極酸化処理:A1の後、沸騰水に浸せきして封孔処理 (陽極酸化処理:A3) ・電解液:4%シュウ酸(液温=4℃) ・電流密度:10A/dm2 ・対極(カソード):アルミニウム板 (陽極酸化処理:A4) ・電解液:25%リン酸ナトリウム(液温=20℃) ・電流密度:3A/dm2 ・対極(カソード):アルミニウム板 (陽極酸化処理:A5) 陽極酸化処理:A4の後、赤色系有機染料に浸漬後、加圧蒸気に接触させ封孔 処理 (陽極酸化処理:A6) ・電解液:15%硫酸(液温=25℃) ・電流密度:1.5A/dm2 ・対極(カソード):アルミニウム板 ・後処理:交流電解 ・電解液:NiSO4 (25g/l)+H3 BO4 (30g/l)+(N H4 )2 SO4 (15g/l)(液温=20℃) ・電圧:15V ・対極(カソード):アルミニウム板 表1に示すように、表層にアルミニウム被覆層を形成さ
せた光ファイバー収納用金属管に対し、上記の方法にて
その表面に酸化物皮膜を形成させた金属管(本発明例N
o.1〜31)と酸化物皮膜を有しない金属管(比較例
No.32〜35)を供試材として、供試材7本を撚り
合わせて7心より線にした後、その表面にさらに、アル
ミニウム被覆鋼線を撚り合わせて光ファイバー内蔵架空
地線とした。その光ファイバー内蔵架空地線を1ヶ月間
海岸地域にて架線状態にて暴露した後、取り外して、J
IS Z2371に準拠した塩水噴霧試験を1000時
間実施した。なお、このような手順で塩水噴霧試験を行
うことにより、撚り合わせ工程や架線状態において導電
線と金属管あるいは金属管同士による擦れによる密着性
不良、摩耗そしてそれらに起因する腐食を敏速に知るこ
とができる。なお、本実施例1にはステンレス鋼製の光
ファイバー収納用金属管のアルミニウム被覆層の下層に
ニッケル被覆層を形成させた供試材(本発明例No.3
〜14,17〜31)も加えた。その形成方法は以下の
通りである。
の詳細は次の通りである。 ・金属管:SUS304製、銅製、銅合金(銅−銀合金)製、内径/外径(φ mm)=2.4/2.8 ・光ファイバー:φ250μm×24本 (クロメート処理:C1) ・処理液組成:CrO3 (金属Cr換算で2.0wt%)+HF(0.5wt %)+水 ・処理方法:液温50℃の処理液をスプレー塗布 ・後処理:水洗後乾燥 (クロメート処理:C2) ・処理液組成:CrO3 (金属Cr換算で2.0wt%)+HF(0.5wt %)+SiO2 (8.0wt%)+水+ポリオレフィン樹脂(1.0wt%) ・処理方法:液温50℃の処理液中に浸せき ・後処理:乾燥 (クロメート処理:C3) ・処理液組成:CrO3 (12g/l)+75%リン酸(35ml/l)+N aF・HF(3g/l) ・処理方法:液温50℃の処理液をスプレー塗布 ・後処理:水洗後乾燥 (リン酸亜鉛処理:P1) ・処理液組成:Zn2+(0.7%)+PO4 3-(1.0%)+NO3 - (2. 0%)+BF4 - (1.0%)+水 ・処理方法:液温60℃の処理液をスプレー塗布 ・後処理:水洗後乾燥 (陽極酸化処理:A1) ・電解液:15%硫酸(液温=10℃) ・電流密度:2A/dm2 ・対極(カソード):アルミニウム板 (陽極酸化処理:A2) 陽極酸化処理:A1の後、沸騰水に浸せきして封孔処理 (陽極酸化処理:A3) ・電解液:4%シュウ酸(液温=4℃) ・電流密度:10A/dm2 ・対極(カソード):アルミニウム板 (陽極酸化処理:A4) ・電解液:25%リン酸ナトリウム(液温=20℃) ・電流密度:3A/dm2 ・対極(カソード):アルミニウム板 (陽極酸化処理:A5) 陽極酸化処理:A4の後、赤色系有機染料に浸漬後、加圧蒸気に接触させ封孔 処理 (陽極酸化処理:A6) ・電解液:15%硫酸(液温=25℃) ・電流密度:1.5A/dm2 ・対極(カソード):アルミニウム板 ・後処理:交流電解 ・電解液:NiSO4 (25g/l)+H3 BO4 (30g/l)+(N H4 )2 SO4 (15g/l)(液温=20℃) ・電圧:15V ・対極(カソード):アルミニウム板 表1に示すように、表層にアルミニウム被覆層を形成さ
せた光ファイバー収納用金属管に対し、上記の方法にて
その表面に酸化物皮膜を形成させた金属管(本発明例N
o.1〜31)と酸化物皮膜を有しない金属管(比較例
No.32〜35)を供試材として、供試材7本を撚り
合わせて7心より線にした後、その表面にさらに、アル
ミニウム被覆鋼線を撚り合わせて光ファイバー内蔵架空
地線とした。その光ファイバー内蔵架空地線を1ヶ月間
海岸地域にて架線状態にて暴露した後、取り外して、J
IS Z2371に準拠した塩水噴霧試験を1000時
間実施した。なお、このような手順で塩水噴霧試験を行
うことにより、撚り合わせ工程や架線状態において導電
線と金属管あるいは金属管同士による擦れによる密着性
不良、摩耗そしてそれらに起因する腐食を敏速に知るこ
とができる。なお、本実施例1にはステンレス鋼製の光
ファイバー収納用金属管のアルミニウム被覆層の下層に
ニッケル被覆層を形成させた供試材(本発明例No.3
〜14,17〜31)も加えた。その形成方法は以下の
通りである。
【0057】・電解液:NiCl2 ・6H2 O(250
g/l)+HCl(70ml/l)(液温=25℃) ・電流密度:20A/dm2 ・対極(アノード):ニッケル板 評価試験は以下の通りである。
g/l)+HCl(70ml/l)(液温=25℃) ・電流密度:20A/dm2 ・対極(アノード):ニッケル板 評価試験は以下の通りである。
【0058】(密着性)架線状態での暴露後、光ファイ
バー架空地線を解体して、光ファイバー収納用金属管表
面に形成させたアルミニウム被覆層の剥離程度を観察し
た。密着性の劣化は以下のように判定した。
バー架空地線を解体して、光ファイバー収納用金属管表
面に形成させたアルミニウム被覆層の剥離程度を観察し
た。密着性の劣化は以下のように判定した。
【0059】 ○:剥離なし △:ピンホール状(1mmφ以下)の剥離あり ×:面状の剥離あり (耐摩耗性)架線状態での暴露後、光ファイバー架空地
線を解体して、導電線の内表面と光ファイバー収納用金
属管の外表面を観察した。耐摩耗性の優劣は以下のよう
に判定した。
線を解体して、導電線の内表面と光ファイバー収納用金
属管の外表面を観察した。耐摩耗性の優劣は以下のよう
に判定した。
【0060】 ○:摩耗なし △:若干、摩耗あり(摩耗による金属粉なし) ×:かなりの摩耗あり(摩耗による金属粉あり) (耐食性)塩水噴霧試験後の光ファイバー内蔵架空地線
を解体して、導電線と光ファイバー収納用金属管の表面
の腐食発生程度を観察した。耐食性の優劣は以下のよう
に判定した。
を解体して、導電線と光ファイバー収納用金属管の表面
の腐食発生程度を観察した。耐食性の優劣は以下のよう
に判定した。
【0061】 ○○:全く発錆なし ○:若干、発錆あり △:金属管表面のアルミニウム被覆層あるいは導電線の
一部が消失 ×:金属管表面のアルミニウム被覆層が完全に消失ある
いは導電線が消失によって切断 上記評価結果を併せて表1に示す。
一部が消失 ×:金属管表面のアルミニウム被覆層が完全に消失ある
いは導電線が消失によって切断 上記評価結果を併せて表1に示す。
【0062】同表より、本発明の酸化物被覆層を有する
光ファイバー収納用金属管の本発明例No.1〜31は
いずれも、耐摩耗性に優れ、かつ密着性と耐食性におい
ても、良好な水準を有している。特にステンレス鋼製金
属管のAl被覆層の下層にNi被覆層を形成させ、かつ
Al被覆層の膜厚と酸化物被覆層の膜厚が本発明の範囲
内にある、本発明例No.3〜5,7,9〜11,1
3,17〜20,22,23,25〜31は、Al被覆
層の剥離は全く起こらず、密着性は極めて良好であり、
しかも耐食性においても全く発錆が起こらないか、また
は若干の発錆にとどまっており極めて良好である。
光ファイバー収納用金属管の本発明例No.1〜31は
いずれも、耐摩耗性に優れ、かつ密着性と耐食性におい
ても、良好な水準を有している。特にステンレス鋼製金
属管のAl被覆層の下層にNi被覆層を形成させ、かつ
Al被覆層の膜厚と酸化物被覆層の膜厚が本発明の範囲
内にある、本発明例No.3〜5,7,9〜11,1
3,17〜20,22,23,25〜31は、Al被覆
層の剥離は全く起こらず、密着性は極めて良好であり、
しかも耐食性においても全く発錆が起こらないか、また
は若干の発錆にとどまっており極めて良好である。
【0063】また銅製または銅合金製金属管のAl被覆
層の膜厚と酸化物被覆層の膜厚が本発明の範囲内にあ
る、本発明例No.1,2,15,16は、密着性、耐
摩耗性、耐食性のいずれも極めて良好である。一方、本
発明の酸化物被覆層を有していない光ファイバー収納用
金属管の比較例No.32〜35は、耐摩耗性及び耐食
性が劣っており、特にステンレス鋼製金属管のAl被覆
層の下層にNi被覆層を有していない、比較例No.3
4,35は密着性についても劣っている。
層の膜厚と酸化物被覆層の膜厚が本発明の範囲内にあ
る、本発明例No.1,2,15,16は、密着性、耐
摩耗性、耐食性のいずれも極めて良好である。一方、本
発明の酸化物被覆層を有していない光ファイバー収納用
金属管の比較例No.32〜35は、耐摩耗性及び耐食
性が劣っており、特にステンレス鋼製金属管のAl被覆
層の下層にNi被覆層を有していない、比較例No.3
4,35は密着性についても劣っている。
【0064】
【表1】
【0065】(実施例2)事後挿通法あるいは同時挿通
法により光ファイバーを内蔵した光ファイバー収納用金
属管に、以下に示す方法でアルミニウム合金被覆層ある
いはアルミニウム複合被覆層を形成させた。なお、使用
した光ファイバー収納用金属管の詳細は次の通りであ
る。
法により光ファイバーを内蔵した光ファイバー収納用金
属管に、以下に示す方法でアルミニウム合金被覆層ある
いはアルミニウム複合被覆層を形成させた。なお、使用
した光ファイバー収納用金属管の詳細は次の通りであ
る。
【0066】・金属管:SUS304製、銅製、銅合金
(銅−銀合金)製、内径/外径(φmm)=2.4/
2.8 ・光ファイバー:φ250μm×24本 a.アルミニウム合金被覆層 アルミニウム合金被覆層は真空蒸着法あるいは電気めっ
き法にて光ファイバー収納用金属管の外表面に形成させ
た。この際、真空蒸着法では同時挿通法により光ファイ
バーを内蔵させた光ファイバー収納用金属管にアルミニ
ウム合金被覆層を形成させた。また、電気めっき法で
は、光ファイバーを収納していない光ファイバー収納用
金属管にアルミニウム合金被覆層を形成後、事後挿通法
にて光ファイバーを内蔵させた。そのアルミニウム合金
被覆層の成膜条件は以下の通りである。
(銅−銀合金)製、内径/外径(φmm)=2.4/
2.8 ・光ファイバー:φ250μm×24本 a.アルミニウム合金被覆層 アルミニウム合金被覆層は真空蒸着法あるいは電気めっ
き法にて光ファイバー収納用金属管の外表面に形成させ
た。この際、真空蒸着法では同時挿通法により光ファイ
バーを内蔵させた光ファイバー収納用金属管にアルミニ
ウム合金被覆層を形成させた。また、電気めっき法で
は、光ファイバーを収納していない光ファイバー収納用
金属管にアルミニウム合金被覆層を形成後、事後挿通法
にて光ファイバーを内蔵させた。そのアルミニウム合金
被覆層の成膜条件は以下の通りである。
【0067】(真空蒸着法) ・前処理:Arイオンボンバード ・蒸着条件:二元るつぼによる共蒸着。蒸着温度=15
0℃ (電気めっき法) ・めっき条件:窒素雰囲気下で、電流密度=10A/d
m2 で成膜。
0℃ (電気めっき法) ・めっき条件:窒素雰囲気下で、電流密度=10A/d
m2 で成膜。
【0068】・めっき浴:塩化物系溶融塩浴(77wt
%AlCl3 +14wt%NaCl+9wt%KCl)
を基本めっき液とし、合金成分は、金属塩化物を基本め
っき液に添加するか、あるいは、合金成分を含む金属板
を基本めっき液中でアノード溶解にて溶解させた。
%AlCl3 +14wt%NaCl+9wt%KCl)
を基本めっき液とし、合金成分は、金属塩化物を基本め
っき液に添加するか、あるいは、合金成分を含む金属板
を基本めっき液中でアノード溶解にて溶解させた。
【0069】・浴温:210℃ b.アルミニウム複合被覆層 アルミニウム複合被覆層は電気めっき法にて光ファイバ
ー収納用金属管の外表面に形成させた。この際、光ファ
イバーを収納していない光ファイバー収納用金属管にア
ルミニウム合金被覆層を形成後、事後挿通法にて光ファ
イバーを内蔵させた。成膜条件は以下の通りである。 ・めっき浴:塩化物系溶融塩浴(77wt%AlCl3
+14wt%NaCl+9wt%KCl)を基本めっき
液とし、複合成分を添加した。
ー収納用金属管の外表面に形成させた。この際、光ファ
イバーを収納していない光ファイバー収納用金属管にア
ルミニウム合金被覆層を形成後、事後挿通法にて光ファ
イバーを内蔵させた。成膜条件は以下の通りである。 ・めっき浴:塩化物系溶融塩浴(77wt%AlCl3
+14wt%NaCl+9wt%KCl)を基本めっき
液とし、複合成分を添加した。
【0070】・浴温:210℃ ・めっき条件:窒素雰囲気下で、めっき浴を攪拌しなが
ら電流密度=10A/dm2 で成膜。 表2に示すように、光ファイバー収納用金属管に対し、
上記方法にてその表面にアルミニウム合金被覆層または
アルミニウム複合被覆層を形成させた金属管(本発明例
No.1〜28)と純アルミニウム被覆層を形成させた
金属管(比較例No.29〜32)とを供試材として、
供試材7本を撚り合わせて7心より線にした後、その表
面にさらに、アルミニウム被覆鋼線を撚り合わせて光フ
ァイバー内蔵架空地線とした。その光ファイバー内蔵架
空地線を1ヶ月間海岸地域にて架線状態にて暴露した
後、取り外して、JIS Z2371に準拠した塩水噴
霧試験を1000時間実施した。なお、このような手順
で塩水噴霧試験を行うことにより、撚り合わせ工程や架
線状態において導電線と金属管あるいは金属管同士によ
る擦れによる密着性不良、摩耗そしてそれらに起因する
腐食を敏速に知ることができる。
ら電流密度=10A/dm2 で成膜。 表2に示すように、光ファイバー収納用金属管に対し、
上記方法にてその表面にアルミニウム合金被覆層または
アルミニウム複合被覆層を形成させた金属管(本発明例
No.1〜28)と純アルミニウム被覆層を形成させた
金属管(比較例No.29〜32)とを供試材として、
供試材7本を撚り合わせて7心より線にした後、その表
面にさらに、アルミニウム被覆鋼線を撚り合わせて光フ
ァイバー内蔵架空地線とした。その光ファイバー内蔵架
空地線を1ヶ月間海岸地域にて架線状態にて暴露した
後、取り外して、JIS Z2371に準拠した塩水噴
霧試験を1000時間実施した。なお、このような手順
で塩水噴霧試験を行うことにより、撚り合わせ工程や架
線状態において導電線と金属管あるいは金属管同士によ
る擦れによる密着性不良、摩耗そしてそれらに起因する
腐食を敏速に知ることができる。
【0071】なお、本実施例2にはステンレス鋼製の光
ファイバー収納用金属管のアルミニウム被覆層(Al合
金被覆層またはAl複合被覆層)の上層にクロメート被
覆層を形成させた供試材(本発明例No.11,28)
も加えた。その形成方法は以下の通りである。 ・処理液組成:CrO3 (金属Cr換算で2.0wt
%)+HF(0.5wt%)+水 ・処理方法:液温50℃の処理液をスプレー塗布 ・Cr付着量:200mg/m2 ・後処理:水洗後乾燥 また、本実施例2にはステンレス鋼製の光ファイバー収
納用金属管のアルミニウム被覆層の下層にニッケル被覆
層を形成させた供試材(本発明例No.1〜8,11〜
21,24〜28)も加えた。その形成方法は以下の通
りである。
ファイバー収納用金属管のアルミニウム被覆層(Al合
金被覆層またはAl複合被覆層)の上層にクロメート被
覆層を形成させた供試材(本発明例No.11,28)
も加えた。その形成方法は以下の通りである。 ・処理液組成:CrO3 (金属Cr換算で2.0wt
%)+HF(0.5wt%)+水 ・処理方法:液温50℃の処理液をスプレー塗布 ・Cr付着量:200mg/m2 ・後処理:水洗後乾燥 また、本実施例2にはステンレス鋼製の光ファイバー収
納用金属管のアルミニウム被覆層の下層にニッケル被覆
層を形成させた供試材(本発明例No.1〜8,11〜
21,24〜28)も加えた。その形成方法は以下の通
りである。
【0072】・電解液:NiCl2 ・6H2 O(250
g/l)+HCl(70ml/l)(液温=25℃) ・電流密度:20A/dm2 ・対極(アノード):ニッケル板 評価試験は以下の通りである。
g/l)+HCl(70ml/l)(液温=25℃) ・電流密度:20A/dm2 ・対極(アノード):ニッケル板 評価試験は以下の通りである。
【0073】(密着性)架線状態での暴露後、光ファイ
バー架空地線を解体して、光ファイバー収納用金属管表
面に形成させたアルミニウム被覆層の剥離程度を観察し
た。密着性の優劣は以下のように判定した。 ○:剥離なし △:ピンホール状(1mmφ以下)の剥離あり ×:面状の剥離あり (耐摩耗性)架線状態での暴露後、光ファイバー架空地
線を解体して、導電線の内表面と光ファイバー収納用金
属管の外表面を観察した。耐摩耗性の優劣は以下のよう
に判定した。
バー架空地線を解体して、光ファイバー収納用金属管表
面に形成させたアルミニウム被覆層の剥離程度を観察し
た。密着性の優劣は以下のように判定した。 ○:剥離なし △:ピンホール状(1mmφ以下)の剥離あり ×:面状の剥離あり (耐摩耗性)架線状態での暴露後、光ファイバー架空地
線を解体して、導電線の内表面と光ファイバー収納用金
属管の外表面を観察した。耐摩耗性の優劣は以下のよう
に判定した。
【0074】 ○:摩耗なし △:若干、摩耗あり(摩耗による金属粉なし) ×:かなりの摩耗あり(摩耗による金属粉あり) (耐食性)塩水噴霧試験後の光ファイバー内蔵架空地線
を解体して、導電線と光ファイバー収納用金属管の表面
の腐食発生程度を観察した。耐食性の優劣は以下のよう
に判定した。
を解体して、導電線と光ファイバー収納用金属管の表面
の腐食発生程度を観察した。耐食性の優劣は以下のよう
に判定した。
【0075】 ○○:全く発錆なし ○:若干、発錆あり △:金属管表面のアルミニウム被覆層あるいは導電線の
一部が消失 ×:金属管表面のアルミニウム被覆層が完全に消失ある
いは導電線が消失によって切断 上記評価結果を併せて表2に示す。
一部が消失 ×:金属管表面のアルミニウム被覆層が完全に消失ある
いは導電線が消失によって切断 上記評価結果を併せて表2に示す。
【0076】
【表2】
【0077】同表より、本発明のアルミニウム合金被覆
層またはアルミニウム複合被覆層を有する光ファイバー
収納用金属管の本発明例No.1〜28はいずれも、耐
摩耗性に優れ、かつ密着性と耐食性においても、良好な
水準を有している。特にステンレス鋼製金属管のAl被
覆層の下層にNi被覆層を形成させ、かつAl合金被覆
層またはAl複合被覆層の膜厚が本発明の範囲内にあ
る、本発明例No.1〜8,11〜13,15,16,
18〜21,25,26,28は、Al被覆層の剥離は
全く起こらず、密着性は極めて良好であり、しかも耐食
性においても全く発錆が起こらないか、または若干の発
錆にとどまっており極めて良好である。
層またはアルミニウム複合被覆層を有する光ファイバー
収納用金属管の本発明例No.1〜28はいずれも、耐
摩耗性に優れ、かつ密着性と耐食性においても、良好な
水準を有している。特にステンレス鋼製金属管のAl被
覆層の下層にNi被覆層を形成させ、かつAl合金被覆
層またはAl複合被覆層の膜厚が本発明の範囲内にあ
る、本発明例No.1〜8,11〜13,15,16,
18〜21,25,26,28は、Al被覆層の剥離は
全く起こらず、密着性は極めて良好であり、しかも耐食
性においても全く発錆が起こらないか、または若干の発
錆にとどまっており極めて良好である。
【0078】また銅製または銅合金製金属管のAl合金
被覆層またはAl複合被覆層の膜厚が本発明の範囲内に
ある、本発明例No.9,10,22,23は、密着性
および耐摩耗性に優れ、耐食性においても若干の発錆に
とどまっており極めて良好である。
被覆層またはAl複合被覆層の膜厚が本発明の範囲内に
ある、本発明例No.9,10,22,23は、密着性
および耐摩耗性に優れ、耐食性においても若干の発錆に
とどまっており極めて良好である。
【0079】一方、本発明のAl合金被覆層またはAl
複合被覆層ではなく純Al被覆層を有する光ファイバー
収納用金属管の比較例No.29〜32は、耐摩耗性及
び耐食性が劣っており、特にステンレス鋼製金属管の純
Al被覆層の下層にNi被覆層を有していない、比較例
No.31,32は密着性についても劣っている。
複合被覆層ではなく純Al被覆層を有する光ファイバー
収納用金属管の比較例No.29〜32は、耐摩耗性及
び耐食性が劣っており、特にステンレス鋼製金属管の純
Al被覆層の下層にNi被覆層を有していない、比較例
No.31,32は密着性についても劣っている。
【0080】さらに、表3に示すように、ステンレス鋼
製(SUS304製)光ファイバー収納用金属管に対
し、上記方法にてその表面に形成させたアルミニウム被
覆層の下層に、ニッケル被覆層を有する金属管(本発明
例No.1〜20)とニッケル被覆層を有しない金属管
(比較例No.21〜25)とを供試材として、上記方
法にて架線状態での暴露後、光ファイバー架空地線を解
体して、光ファイバー収納用金属管表面に形成させたア
ルミニウム被覆層の剥離程度を観察した。密着性の優劣
は以下のように判定した。 ○:剥離なし △:ピンホール状(1mmφ以下)の剥離あり ×:面状の剥離あり 同表より、ステンレス鋼製金属管のAl被覆層の下層に
Ni被覆層を有する光ファイバー収納用金属管の本発明
例No.1〜20はいずれも、密着性において良好な水
準を有している。特に、Al被覆層とNi被覆層の膜厚
が本発明の範囲内にある、本発明例No.2〜4,6〜
10,12〜20は、Al被覆層の剥離は全く起こら
ず、密着性は極めて良好である。
製(SUS304製)光ファイバー収納用金属管に対
し、上記方法にてその表面に形成させたアルミニウム被
覆層の下層に、ニッケル被覆層を有する金属管(本発明
例No.1〜20)とニッケル被覆層を有しない金属管
(比較例No.21〜25)とを供試材として、上記方
法にて架線状態での暴露後、光ファイバー架空地線を解
体して、光ファイバー収納用金属管表面に形成させたア
ルミニウム被覆層の剥離程度を観察した。密着性の優劣
は以下のように判定した。 ○:剥離なし △:ピンホール状(1mmφ以下)の剥離あり ×:面状の剥離あり 同表より、ステンレス鋼製金属管のAl被覆層の下層に
Ni被覆層を有する光ファイバー収納用金属管の本発明
例No.1〜20はいずれも、密着性において良好な水
準を有している。特に、Al被覆層とNi被覆層の膜厚
が本発明の範囲内にある、本発明例No.2〜4,6〜
10,12〜20は、Al被覆層の剥離は全く起こら
ず、密着性は極めて良好である。
【0081】一方、ステンレス鋼製金属管のAl被覆層
の下層にNi被覆層を有していない光ファイバー収納用
金属管の比較例No.21〜25は、密着性が劣ってい
る。
の下層にNi被覆層を有していない光ファイバー収納用
金属管の比較例No.21〜25は、密着性が劣ってい
る。
【0082】
【表3】
【0083】(実施例3)事後挿通法あるいは同時挿通
法により光ファイバーを内蔵した光ファイバー収納用金
属管にアルミニウムあるいはアルミニウム合金被覆層を
配置し、その表面を下記に示す方法で平滑化した。な
お、使用した光ファイバー収納用金属管の詳細は下記の
通りである。
法により光ファイバーを内蔵した光ファイバー収納用金
属管にアルミニウムあるいはアルミニウム合金被覆層を
配置し、その表面を下記に示す方法で平滑化した。な
お、使用した光ファイバー収納用金属管の詳細は下記の
通りである。
【0084】・金属管:SUS304製、銅製、銅合金
(銅−銀合金)製、内径/外径(φmm)=2.4/
2.8 ・光ファイバー:φ250μm×24本(ショットピー
ニング法) 粒径=5mmのアルミナを秒速30mで金属管表面に噴
射させた。
(銅−銀合金)製、内径/外径(φmm)=2.4/
2.8 ・光ファイバー:φ250μm×24本(ショットピー
ニング法) 粒径=5mmのアルミナを秒速30mで金属管表面に噴
射させた。
【0085】(伸管法)金属管外周を均等に加圧して、
伸管させた。
伸管させた。
【0086】表4に示すように、アルミニウムあるいは
アルミニウム合金被覆層を配置させた金属ファイバー収
納用金属管に対し、上記の方法にてその表面を平滑化さ
せた金属管と平滑化させていない金属管を供試材とし
て、塩水噴霧試験を1000時間実施後、供試材の外観
を観察し、以下の基準で腐食性を評価した。
アルミニウム合金被覆層を配置させた金属ファイバー収
納用金属管に対し、上記の方法にてその表面を平滑化さ
せた金属管と平滑化させていない金属管を供試材とし
て、塩水噴霧試験を1000時間実施後、供試材の外観
を観察し、以下の基準で腐食性を評価した。
【0087】 ○○:全く発錆なし ○:若干、発錆あり △:アルミニウム被覆層の一部が消失 ×:アルミニウム被覆層が完全に消失 なお、実施例にはステンレス鋼製の光ファイバー収納用
金属管のアルミニウム被覆層の下層にニッケル被覆層を
配置させた供試材も加えた。その形成方法は以下の通り
である。
金属管のアルミニウム被覆層の下層にニッケル被覆層を
配置させた供試材も加えた。その形成方法は以下の通り
である。
【0088】・電解液:NiCl2 ・6H2 O(250g/
l)+HCl(70ml/l)(液温=25℃) ・電流密度:20A/dm2 ・対極(アノード):ニッケル板
l)+HCl(70ml/l)(液温=25℃) ・電流密度:20A/dm2 ・対極(アノード):ニッケル板
【表4】
【0089】
【発明の効果】以上の結果から明らかなように、本発明
によれば、耐食性向上を目的としてアルミニウム被覆層
を形成させた光ファイバー収納用金属管の最外表面に耐
摩耗性付与とさらなる耐食性向上を目的とした酸化物被
覆層を有する光ファイバー収納用金属管を提供すること
ができる。同時に光ファイバー収納用金属管の表面を着
色するため、複数本の光ファイバー収納用金属管を内蔵
した架空地線の架線後、光ファイバー接続作業におい
て、金属管の識別を容易にさせることも可能である。
によれば、耐食性向上を目的としてアルミニウム被覆層
を形成させた光ファイバー収納用金属管の最外表面に耐
摩耗性付与とさらなる耐食性向上を目的とした酸化物被
覆層を有する光ファイバー収納用金属管を提供すること
ができる。同時に光ファイバー収納用金属管の表面を着
色するため、複数本の光ファイバー収納用金属管を内蔵
した架空地線の架線後、光ファイバー接続作業におい
て、金属管の識別を容易にさせることも可能である。
【0090】また、本発明によれば、耐食性と耐摩耗性
を兼ね備えたアルミニウム合金被覆層あるいはアルミニ
ウム複合被覆層を有した光ファイバー収納金属管を提供
することができる。
を兼ね備えたアルミニウム合金被覆層あるいはアルミニ
ウム複合被覆層を有した光ファイバー収納金属管を提供
することができる。
【0091】さらに、本発明によれば、耐食性向上を目
的として金属被覆層を形成させた光ファイバー収納用金
属管に対して、表面を平滑化することにより、より優れ
た耐食性を有した光ファイバー収納用金属管を提供する
ことができる。
的として金属被覆層を形成させた光ファイバー収納用金
属管に対して、表面を平滑化することにより、より優れ
た耐食性を有した光ファイバー収納用金属管を提供する
ことができる。
【図1】光ファイバー収納用金属管と導電線とが撚り合
わされた状態を示す断面図で、1A〜1Cは夫々異なる
例を示す。
わされた状態を示す断面図で、1A〜1Cは夫々異なる
例を示す。
1…導電線、2…金属管、3…光ファイバー、4…内部
心
心
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平9−97184 (32)優先日 平成9年4月15日(1997.4.15) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平9−97185 (32)優先日 平成9年4月15日(1997.4.15) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平9−97186 (32)優先日 平成9年4月15日(1997.4.15) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平9−201548 (32)優先日 平成9年7月28日(1997.7.28) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平9−201549 (32)優先日 平成9年7月28日(1997.7.28) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 鷺山 勝 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 吉江 康哲 神奈川県川崎市川崎区南渡田町1番1号 株式会社ヘリオス内
Claims (23)
- 【請求項1】光ファイバー収納用金属管基体の表面に、
アルミニウム被覆層と、耐食性及び耐摩耗性を備える酸
化物被覆層とを順に形成してなる、光ファイバー収納用
金属管。 - 【請求項2】前記アルミニウム被覆層は、膜厚:3〜3
0μmであることを特徴とする、請求項1に記載の光フ
ァイバー収納用金属管。 - 【請求項3】前記酸化物被覆層は、クロメート処理皮
膜、リン酸亜鉛皮膜、及び陽極酸化皮膜からなる群から
選択される被覆層であることを特徴とする、請求項1ま
たは2に記載の光ファイバー収納用金属管。 - 【請求項4】前記クロメート処理被覆層は、樹脂及び/
または酸化物ゾルを含むことを特徴とする、請求項3に
記載の光ファイバー収納用金属管。 - 【請求項5】前記クロメート処理被覆層は、クロム付着
量(金属クロム換算):20〜400mg/m2 である
ことを特徴とする、請求項3または4に記載の光ファイ
バー収納用金属管。 - 【請求項6】前記リン酸亜鉛被覆層は、付着量0.5〜
8g/m2 であることを特徴とする、請求項3に記載の
光ファイバー収納用金属管。 - 【請求項7】前記陽極酸化皮膜は、膜厚:3〜10μm
であることを特徴とする、請求項3に記載の光ファイバ
ー収納用金属管。 - 【請求項8】前記陽極酸化皮膜は、その表面に吸着され
た着色塗料を備えることを特徴とする、請求項3または
7に記載の光ファイバー収納用金属管。 - 【請求項9】前記陽極酸化皮膜は、封孔処理しているこ
とを特徴とする、請求項3、7、8のいずれかに記載の
光ファイバー収納用金属管。 - 【請求項10】前記光ファイバー収納用金属管は、ステ
ンレス鋼製であることを特徴とする、請求項1乃至9の
いずれかに記載の光ファイバー収納用金属管。 - 【請求項11】光ファイバー収納用金属管基体と、この
金属管基体表面に形成されたAl−X合金被覆層(Xは
Mn,Ti,Ni,Cr,Nb,Mg,Fe,In,S
nのいずれか一種または二種)からなる、光ファイバー
収納用金属管。 - 【請求項12】光ファイバー収納用金属管基体と、この
金属管基体表面に形成されたAlを主成分とし、炭化
物、酸化物、及び有機化合物からなる群から選択された
一種または二種以上を含有する複合被覆層からなる、光
ファイバー収納用金属管。 - 【請求項13】前記Al−X合金被覆層は、膜厚:3〜
30μmであることを特徴とする、請求項11に記載の
光ファイバー収納用金属管。 - 【請求項14】前記複合被覆層は、膜厚:3〜30μm
であることを特徴とする、請求項12に記載の光ファイ
バー収納用金属管。 - 【請求項15】光ファイバー収納用金属管基体は、ステ
ンレス鋼製であることを特徴とする、請求項11または
12に記載の光ファイバー収納用金属管。 - 【請求項16】前記光ファイバー収納用金属管上に、撚
り合わされた複数本の導電線を配置する、請求項1乃至
15のいずれか記載の光ファイバー収納用金属管。 - 【請求項17】光ファイバー収納用金属管基体表面にア
ルミニウムあるいはアルミニウム合金被覆層を配置する
工程と、該被覆層を平滑化する工程とを備えた耐食性に
優れた光ファイバー収納用金属管の製造方法。 - 【請求項18】平滑化工程が、金属管の伸管工程であ
る、請求項17に記載の耐食性に優れた光ファイバー収
納用金属管の製造方法。 - 【請求項19】伸管工程が、外径変化率が0.05〜
0.8%となるように伸管することを特徴とする請求項
18に記載の耐食性に優れた光ファイバー収納用金属管
の製造方法。 - 【請求項20】光ファイバー収納用金属管基体表面に、
最大高さ(Ry )が3μm以下であるアルミニウムある
いはアルミニウム合金被覆層を配置したことを特徴とす
る光ファイバー収納用金属管。 - 【請求項21】前記アルミニウムあるいはアルミニウム
合金被覆層の膜厚が7〜30μmであることを特徴とす
る請求項20に記載の光ファイバー収納用金属管。 - 【請求項22】前記光ファイバー収納用金属管基体はス
テンレス鋼製であることを特徴とする請求項20に記載
の光ファイバー収納用金属管。 - 【請求項23】撚り合わされた複数本の導電線をその表
面に配置する請求項20乃至22のいずれかに記載の光
ファイバー収納用金属管。
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2000
- 2000-04-24 JP JP2000123080A patent/JP2000329981A/ja active Pending
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