JP3238863B2 - 計測用記録紙及びその印刷方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は測定用記録紙及びそ
の印刷方法に関し，特に一つの記録紙上に複数個のデー
タを連続的に記録するために複数の色を使って印刷する
測定用記録紙に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一つの記録紙上に複数個の測定データ，
例えば温度，圧力，流量等，又温度だけの場合にも複数
個の測定点のレンジの異なるデータを記録することが一
般に行われている。これらの複数の記録データを見易く
するために各測定データの目盛りを異なった色で順次印
刷した記録紙がある。第３図は従来のこの種の記録紙の
一例を示す説明図である。第３図において、１０は記録
紙で、この記録紙の上に３種類の異なる測定データ、温
度Ｔ、圧力Ｐ、流量Ｆが同時に記録される。

【０００３】これらの３種類の測定データはその内容が
異なるために記録紙の目盛りも異なっている。このた
め、３種類の異なった目盛りを記録紙上に同時に印刷す
ると目盛りが錯綜して見にくくなるため、記録紙１０を
１，２，３のそれぞれ一定の長さの領域に分割して、領
域１には温度の測定データＴに対応した目盛りを、領域
２には圧力の測定データＰに対応した目盛りを又領域３
には流量の測定データＦに対応した目盛りを印刷するよ
うにして、この３種類の目盛りを繰り返し印刷すること
によりそれぞれの測定データの読み取りが容易に行える
ようにしている。

【０００４】この場合他の測定データの目盛り領域に記
録されたデータはその目盛りでは直接読み取ることが出
来ないが対応した自己の測定目盛りをこの領域に延長す
ることにより読み取るようにしている。このような記録
紙においては、測定データの読み取りを容易にするため
にそれぞれの目盛り１，２，３は異なった色により印刷
されている。例えば、１の温度の目盛りは青色で、２の
圧力の目盛りはグレーで、３の流量の目盛りは橙色で印
刷されている。

【０００５】従来、このような記録紙を製作する場合に
は、それぞれの測定データの目盛りに対応した専用の印
刷の版を目盛りの数だけ作らなければならなかったため
に版の数が多くなりその製作に費用がかかり，又印刷の
段階においては同一の記録紙上にそれぞれの版により各
目盛りを繰り返し印刷するので、目盛りの精度を上げる
ためにそれぞれの版の段取りセッティング色合わせ等に
非常に多くの手間が掛かり、高度の技術が必要であっ
た。このように高度の技術を使用して手間をかけて各版
のセッティングを行ってもそれぞれの色の異なる記録目
盛りの位置，寸法には多少の誤差、バラツキが生じこれ
が記録精度の問題となっていた。特に、このような作業
は目盛りの種類の数が増えてこれに対応した版の数が増
すとその手間は飛躍的に増えることになる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の測定用
記録紙の問題点を解決して，目盛りの版の数が少なくて
すみ，印刷時のセッティングが容易で且つ精度の高い記
録紙とこれを製作するための印刷方法を実現することを
目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために，本発明においては複数の異なった目盛りを一つ
の版により一色で一工程で印刷し目盛りの版の数を少な
くし目盛り精度の向上を図り，各目盛りの色はそれぞれ
の目盛りの上にアミ点印刷等により，それぞれの色だけ
を個別に印刷することにより，従来の記録紙と同一の見
易い機能を備えた高い精度の記録紙を少ない数の版によ
りセッティングの手間を短くして高度の技術を必要とせ
ずに実現できるようにしたものである。

【０００８】

【実施例】第１図は本発明の測定用記録紙の一実施例を
示す説明図である。第１図の例は、第３図の従来例と同
様の３種類の異なった目盛りを持った記録紙を示してい
る。第１図において、１０は記録紙である。ｍは記録目
盛りで３種類の異なった測定データ、温度、圧力、流量
に対応した目盛り１，２，３が同一の色、例えばグレー
により印刷されている．１１は青色のアミ点印刷で温度
目盛り１の上に重ねて印刷されている．１３は橙色のア
ミ点印刷で流量目盛り３の上に重ねて印刷されている．
圧力目盛り２の上にはアミ点印刷は行はれていない．

【０００９】このように構成された測定用記録紙では温
度目盛り１はグレーの目盛りの上に青色のアミ点印刷１
１が行われ、流量目盛り２はグレーの目盛り一色、又圧
力目盛り３はグレーの目盛りの上に橙色のアミ点印刷１
３が行われているので、それぞれの目盛りの領域は従来
の色による目盛り印刷と同様に明確に識別することが出
来るるので測定データの読み取りが容易である。

【００１０】このような構成を有する測定用記録紙を印
刷する方法を第２図により説明する。先ず、第２図
（ａ）に示すように白紙の記録紙の原紙の上にグレーの
一色の版により、温度１、圧力２、流量３の３種類の目
盛りの印刷を一工程で一度に行う。この目盛り印刷は一
つの版の上に３種類の目盛り１，２，３を彫り込めば良
いので通常の単色の記録しの印刷と同様の方法により一
つの目盛り版により一度に行うことが出来る。

【００１１】次ぎに、第２図の（ｂ）に示すように青色
のアミ点印刷の版により温度目盛り１の上に青色のアミ
１１の重ね印刷を行う。更に、第２図（ｃ）に示すよう
に橙色のアミ点印刷の版により流量目盛り３の上に橙色
のアミ１３の重ね印刷を行う。以上の３工程の印刷によ
り本発明の測定用記録紙が完成する。尚、上記の説明で
は３種類の目盛りの記録紙の例について説明したが、本
発明によれば目盛りの種類が増えてもアミ点印刷の工程
を増やすだけで良いので精度向上のための手間は増えな
い。又、アミ点印刷のパターンはそれぞれの目盛り区分
が識別出来るものであれば良いのでハッチング、その他
の模様や又はベタ印刷等により印刷することが出来る。

【００１２】

【発明の効果】上記の説明のように、本発明に於いても
例えば３色の色を使用して３工程の印刷により３種類の
異なった目盛りを有する測定用記録紙を完成させる点に
於いては従来の記録紙の印刷方法と同じであるが、本発
明に於いては、各種の異なった目盛りを単一の色により
一度に印刷し、色による目盛りの区分は後の工程のアミ
点印刷により行うようにしたために、以下に示すような
従来の記録紙に比較して大きな効果を得ることが出来
た。

【００１３】（１）各種の異なった目盛りを単一の色に
より一つの版により一度に印刷するようにしたために、
目盛りの位置合わせの必要が無くなり高精度の目盛を有
する測定用記録紙の印刷が容易に出来る。 （２）異なった目盛りの色付けは後の工程のアミ点印刷
によりそれぞれの目盛りの上に重ね印刷を行うようにし
たために段取り、版の取り替えが容易であり従来の記録
紙の印刷に比べてセッティングの時間が大幅に短縮され
る。３種類の目盛りの場合で１／３以下になる

【００１４】（３）同じ色パターンの組み合わせの記録
紙であれば、アミ点印刷の版はそのまま使用することが
出来るので異なった目盛りの記録紙の印刷も目盛り版だ
けを変更することにより印刷を行うことが出来る。 （４）アミ点印刷の色を変更することにより異なるパタ
ーンの記録紙にも使用できるので従来の記録紙の印刷に
比較して準備する版の数が少なくて大幅に減少するので
印刷コストを低減することが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図1】本発明の計測用記録紙の一実施例を示す説明図
で有る。

【図2】本発明の計測用記録紙の印刷方法を説明するた
めの図である。

【図3】従来の計測用記録紙を説明するための図であ
る。

【符号の説明】

１０ 記録紙 １ 温度目盛り ２ 圧力目盛り ３ 流量目盛り ｍ 目盛り Ｔ 温度データ Ｐ 圧力データ Ｆ 流量データ １１ 青色のアミ点印刷 １３ 橙色のアミ点印刷

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) G06F 3/12 B42D 15/04 B41J 3/36 G01D 15/34

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】一つの記録紙上に復数個の測定データを記
   録するために、それぞれの測定データに対応した異なっ
   た復数個の目盛りが順次繰り返して印刷されそれぞれの
   目盛りが異なった色により識別されるようにした測定用
   記録紙に於いて、複数の異なった目盛りは同一の色によ
   り印刷されそれぞれの目盛り領域を異なった色によりア
   ミ点印刷を行うことにより色による目盛りの識別を行う
   ようにした測定用記録紙
2. 【請求項２】請求項１の測定用記録紙において、アミ点
   印刷が特定の目盛り領域に施された測定用記録紙
3. 【請求項３】請求項１の測定用記録紙において、アミ点
   印刷はハッチング，その他の模様又はベタ印刷等により
   印刷された測定用記録紙測定用記録紙
4. 【請求項４】測定データに対応した異なった復数個の目
   盛りを順次繰り返して単一の色により印刷する第一の印
   刷工程と，それぞれの目盛り区分に対応した測定目盛り
   領域の上に特定の色のアミ点印刷を重ねて印刷する第二
   の工程よりなる測定用記録紙の印刷方法