JPH0418847Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （考案の属する技術分野） 本考案は、平台校正印刷機によつて刷られる印
刷用紙上に、平台校正機の架台上の印刷データ検
知装置で検知される為絵柄と共に印刷される印刷
管理用スケールに関する。

（考案の技術的背景とその問題点） 特願昭59−6752号、同59−71367号、同59−
73815号、同59−73816号等で平台校正印刷機の架
台上に印刷データ検査装置を載置し、その印刷デ
ータ検査装置によつて印刷用紙全体の印刷状態の
情報を印刷と同時に取り入れる機構を持つた平台
校正印刷機を提案してきた。

従来の平台校正印刷機は、定盤の上に印刷用紙
を載置し、ブランケツトロールが取り付けられた
架台がこの定盤上を移動することによつて印刷用
紙に印刷するが、印刷物には絵柄とともに種々の
管理用スケールが印刷されるのが通例であり、そ
れに対し従来の管理用スケールは情報を取り入れ
印刷用紙の印刷状態を検査する為の検査用スケー
ルのみが印刷される事が通例であつた。

しかし、印刷管理用スケールを印刷方向直角
に、正確に、印刷することは不可能では無いが製
造工程上大きな無駄を伴う。それは、校正印刷で
は４版の見当さえ合つていれば問題が無いため、
印刷絵柄を印刷版に焼き付ける際も印刷方向直角
は考慮せず、見苦しく無い程度にしか印刷絵柄と
印刷方向直角の平行は出していない。したがつて
印刷管理用スケールを印刷方向直角に対して正確
に平行に印刷するには１工程増やす必要がある。

従来の印刷管理用スケールの一例について図面
を用いて説明する。

第４図は、従来の印刷管理用スケールおよびに
その印刷管理用スケールを用いる平台校正印刷機
の検査が行なわれる部分の一例の平面図を第２図
は、検査用スケールの一例の平面図を表わす。

第４図に示される通り、定盤１１上の架台１２
が左右に移動する事が出来る。架台１２に付いて
いるブランケツトロール（図外）により印刷用紙
１が印刷される。架台１２には印刷管理用データ
検知装置１３が印刷方向の後退側に突設されてい
る。

その印刷管理用データ検知装置１３はブランケ
ツト（図外）によつて絵柄５とともに印刷された
印刷管理用スケール２から情報を取り込んで印刷
用紙１に印刷された印刷状態を検査するのに用い
ていた。但し、印刷管理用スケール２には検査用
スケール３しかなく、印刷管理用データ検知装置
１３には検査用検知装置１４しかなかつた。

この場合、検査用スケール３はどの様な検査に
用いられるものでもよいが、一部の例として濃度
を管理する場合の一例を第２図を用いて表わす。

次に検査用スケール３として３種類の網点のパ
ターンが順に印刷されており、網点30％のパター
ン２１、網点70％のパターン２２、ベタのパター
ン２３が設けられており、この各パターンを順に
検査用検知装置１４が検知してデータとする。

上記の理由によつて印刷用紙の大きさの違いや
刷版焼きつけ等の際に印刷管理用スケールの位置
がずれる事があつた。更に検査用スケールは種類
が多い為、一般に大きく印刷管理用データ検知装
置が、絵柄も検査しうる部位にも設けなくてはな
らなかつた。従つて、検知装置から見ると印刷管
理用スケールと絵柄との区別がむずかしく、印刷
用紙の大きさの違いや刷版焼きつけ等の種々の原
因によつてずれが発生して検知装置が印刷管理用
スケールと絵柄とを誤認する事があつた。

（考案の目的） この考案の目的とするところは平台校正印刷機
の印刷管理用データ検知装置で取り入れられる情
報が正しいデータである印刷用紙に印刷される印
刷管理用スケールを提供する事にある。

（考案の概要） 上記目的に達成する為になされた本考案は、オ
フセツト平台校正印刷機で絵柄の印刷と同時に印
刷用紙上に形成される印刷管理用スケールに於い
て、情報を検出する対象となり、印刷方向に直交
する方向に配置された複数の検査用スケールと、
前記検査用スケールの情報の取り込みと終了のタ
イミングを示し、前記検査用スケールの配列の延
長線上に位置するタイミングマークとから構成さ
れ、該タイミングマークが前記管理用スケールよ
り印刷方向に若干大きい印刷管理用スケールであ
る。

（考案の詳述） 本考案の一実施例を図面を用いて詳細に説明す
る。

第１図は一実施例の印刷管理用スケールを印刷
してある印刷用紙ならびにその印刷管理用スケー
ルを用い検査が行なわれる平台校正印刷機の部分
を表わす平面図、第２図は検査用スケールの一例
を示した平面図、第３図は第２図に示した検査用
スケールのデータを平台校正機の検査用検知装置
が取り入れた情報としてのデータを検査用検知装
置がデータを取り入れ始めから終りまでの時間の
経過に従つて表した印刷色の濃度のグラフを表わ
す。

第１図に従い説明すると、本考案の実施例に用
いられる平台校正印刷機は、従来の印刷管理用ス
ケールを測定することのできる平台校正印刷機と
相違して、架台１２に設けられている印刷管理用
データ検知装置１３は検査用検知装置１４のみで
なく、タイミング検知装置１５も設けられてい
る。検査用検知装置１４は従来の検査用検知装置
と全く同一に設けられているが、これとは別に従
来絵柄のない紙白部６ばかりあつた印刷用紙１の
部位に設けられる後に詳述するタイミングマーク
４を検出すべき部位にタイミング検知装置１５を
設けたものである。

本実施例に係る印刷管理用スケール２は平台校
正印刷機によつて印刷用紙１に絵柄５と共に印刷
される。絵柄５は印刷用紙１の中央に印刷され、
印刷管理用スケール２はその一辺に印刷される。
印刷管理用スケール２は従来の検査用スケール３
のみであつたものに加えてタイミングマーク４も
加えられてある。検査用スケール３は従来例のも
のとは全く同一の部位に全く同じパターンが印刷
されるものとする。タイミングマーク４について
は、印刷管理用スケール２の端の印刷用紙１の隅
に当る、タイミング検知装置１５がタイミングマ
ーク４以外の絵柄５や印刷管理用スケール２等が
印刷されている印刷部を検知しない部位にある。

例えば校正刷はＹ，Ｍ，Ｃ，Bkの四色で行な
うのが一般であるが、本実施例の場合校正刷の刷
り順がＭ色が最初とする。この場合タイミングマ
ーク４は検査用スケール３と同様にＭ色で印刷さ
れる。他のＣ，Bk，Ｙの各色を印刷するときは、
印刷管理用スケール３のみ印刷され、タイミング
マーク４は印刷しない。これはタイミングマーク
４が検査用検知装置１３の駆動のタイミングのみ
を示せばよい為に何色もで印刷する必要が無く、
Ｃ，Bk，Ｙの各色の検査においてもＭ色のタイ
ミングマーク４を利用すれば良い為である。

本実施例の場合、タイミング検知装置１５はグ
リーンの投受光反射測定用のON，OFF出力のビ
ームスイツチが使用され、このビームスイツチは
検査用検知装置１４のスイツチである。

なお、タイミング検知装置１５は印刷用紙１の
タイミングマーク４と紙白部６しか通過しない
為、紙白部６とＭ色ベタにしたタイミングマーク
４とは光反射率が大きく異なり、両者の識別可能
にタイミング検知装置１５の感度を予め調整して
あるのである。

こうしてタイミング検知装置１５がタイミング
マーク４に於いてスイツチングされている状態に
おいて、検査用検知装置１４は検査用スケール３
の濃度を測定する。

タイミング措置については種々可能であるが、
タイミングマーク４は検査用スケール３と平行に
入つている為に、紙サイズ等に関わらずどの様な
印刷用紙１にも対応できる。更に、印刷管理用ス
ケール２がやや斜めに入つている場合等で、検査
用スケール３とタイミングマーク４との相対位置
関係は常に一定とは限らないのであるが、紙白濃
度域はあらかじめ予測可能であるので後のデータ
処理の段階で印刷管理用スケール濃度のみのデー
タを抽出できる。

次に第２図および第３図を用いて検査用検知装
置１４の取り込んだデータについて述べる。

検査用スケール３は従来例と同じ３種類の網点
パターンが順に印刷されており、第２図に示され
るように網点30％のパターン２１、網点70％のパ
ターン２２、ベタのパターン２３が設けられてい
る。この前後にわたつてタイミングマーク４があ
る。このタイミングマーク４のある場合検査用検
知装置１４が働く為、検査用検知装置１４は検査
用スケール３の前後にわたつて働く。その結果を
第３図に時間軸と濃度軸とのグラフによつて表し
た。

第２図に示した検査用スケール３の前後の紙白
部６も含めて検知用検知装置１４が働く為に第３
図に示す様に検知始より順に紙白濃度、30％濃
度、70％濃度、ベタ濃度、紙白濃度の順にデータ
が取れている。これは正しいデータが検知される
ことを表わす。

（考案の効果） 本考案により、タイミングマークの測定開始位
置と終了位置の間隔が検査用スケールの印刷方向
の幅より大きく、検査用スケールの前後に位置す
る紙白部も含めて測定し、しかるのち検査用スケ
ールの所定の測定印刷濃度を取り出すため、印刷
管理用スケールが印刷方向直角に対してズレて印
刷されている場合でも、検査用スケールを誤動作
無く測定することが可能となつた。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例の印刷管理用スケ
ールを印刷してある印刷用紙ならびにその印刷管
理用スケールを用いる平台校正機の検査が行なわ
れる部分を表わす平面図、第２図は検査用スケー
ルの一例を示した平面図、第３図は、第２図に示
した検査用スケールのデータを平台校正印刷機の
検査用検知装置がデータを取り入れ始めから終り
までの時間の経過に従つて表わした印刷色の濃度
のグラフを表わす。第４図は、従来の一実施例の
印刷管理用スケールを印刷してある印刷用紙なら
びにその色刷管理用スケールを用いる平台校正印
刷機の検査が行なわれる部分を表わす。 １……印刷用紙、２……印刷管理用スケール、
３……検査用スケール、４……タイミングマー
ク、５……絵柄、６……紙白部、１１……定盤、
１２……架台、１３……印刷管理用データ検知装
置、１４……検査用検知装置、１５……タイミン
グ検知装置、２１……網点30％のパターン、２２
……網点70％のパターン、２３……ベタのパター
ン。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 オフセツト平台校正印刷機で絵柄の印刷と同時
   に印刷用紙上に形成される印刷管理用スケールに
   於いて、 情報を検出する対象となり、印刷方向に直交す
   る方向に配置された複数の検査用スケールと、前
   記検査用スケールの情報の取り込みと終了のタイ
   ミングを示し、前記検査用スケールの配列の延長
   線上に位置するタイミングマークとから構成さ
   れ、該タイミングマークが前記管理用スケールよ
   り印刷方向に若干大きいことを特徴とする印刷管
   理用スケール。