JP3237490U - 補強金具および補強構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】コンクリート製の壁状の基礎における、壁面と直交する方向への引っ張り強度を容易に高めることができる補強金具を提供する。【解決手段】基礎の縦孔111内に立設される支柱120を内側に挿通させることが可能な金属素材からなる枠状を有し、支柱120が挿通された状態でコンクリート製の壁状の基礎の上端面に形成された凹部113に埋設される。【選択図】図3
Description
本考案は、補強金具および補強構造に関する。
従来、ブロック塀などの建築用に用いられるコンクリートブロックとして、軽量化と強度確保とを両立できるように構成されたコンクリートブロックが考案されている(例えば、下記特許文献1参照)。
しかしながら、従来のコンクリートブロックは、例えばフェンスの支柱を縦孔内で支持する目的で使用された場合、フェンスが受けた風圧によって、フェンスの支柱から壁面と直交する方向への強い荷重が加わり、強度不足によって破損する虞がある。
一実施形態に係る補強金具は、金属素材からなる枠状を有し、コンクリート製の壁状の基礎の上端面に形成された凹部に埋設される。
一実施形態に係る補強金具によれば、コンクリート製の壁状の基礎における、壁面と直交する方向への引っ張り強度を容易に高めることができる。
以下、図面を参照して、一実施形態について説明する。なお、以下に説明する各実施形態では、便宜上、上下方向(地面30に対して垂直な方向)をZ軸方向とし、左右方向をX軸方向とし、前後方向をY軸方向とする。
図1は、一実施形態に係る補強金具100およびコンクリートブロック110の平面図である。図1に示す補強金具100は、コンクリート製の壁状の基礎20の上端面22に形成されている横溝23(「凹部」の一例)に配置され、充填材130(モルタルまたはコンクリート)によって横溝23内に埋設されることにより、基礎20の壁面24と直交する方向への引っ張り強度を高めることができるものである。
例えば、基礎20は、図1に示すコンクリートブロック110が積み重ねられることによって構成されている。この場合、補強金具100は、最上段のコンクリートブロック110の上面112に形成されている横溝113(「凹部」の一例)に配置され、充填材130(モルタルまたはコンクリート)によって横溝113内に埋設される。
図1に示すように、補強金具100は、金属素材からなる枠状を有する。本実施形態では、補強金具100は、基礎20の横幅方向(X軸方向)を長手方向とし、基礎20の厚さ方向(Y軸方向)を短手方向とする、長手形状を有する。特に、本実施形態では、補強金具100は、長方形枠状を有する。但し、これに限らず、補強金具100は、その他の枠状(例えば、正方形枠状、丸枠状、長丸枠状、楕円枠状、等)を有してもよい。
また、補強金具100は、基礎20の上端面22に形成されている横溝23に配置可能な外形サイズを有する。すなわち、補強金具100は、少なくとも外形サイズのうちの短辺サイズ(Y軸方向のサイズ)が、横溝23の溝幅以下である。
すなわち、基礎20がコンクリートブロック110によって構成される場合、補強金具100は、コンクリートブロック110の上面112に形成されている横溝113に配置可能な外形サイズを有する。すなわち、補強金具100は、少なくとも外形サイズのうちの短辺サイズ(Y軸方向のサイズ)が、横溝113の溝幅以下である。
また、補強金具100は、当該補強金具100の枠内に、基礎20の縦孔21内に挿入される支柱120を挿通可能な内形サイズを有する。すなわち、補強金具100は、内形サイズのうちの短辺サイズ(Y軸方向のサイズ)および長辺サイズ(X軸方向のサイズ)のいずれも、支柱120の外形寸法以上である。
なお、補強金具100は、好適な金属素材の一例として、防錆性の高いステンレスが用いられて形成されている。但し、これに限らず、補強金具100は、その他の金属素材(例えば、鉄、アルミ、チタン等)が用いられて形成されてもよい。
また、本実施形態では、補強金具100の好適な外形サイズの一例として、長辺サイズ(X軸方向のサイズ)を160[mm]とし、短辺サイズ(Y軸方向のサイズ)を56[mm]とし、厚さ(Z軸方向のサイズ)を5mm[mm]としている。
(補強金具100のコンクリートブロック110への配置例)
図2は、一実施形態に係るコンクリートブロック110(支柱120および補強金具100が配置された状態)の平面図である。図3は、図2に示すコンクリートブロック110のA-A断面図である。図4は、図2に示すコンクリートブロック110(充填材130が充填された状態)のA-A断面図である。なお、図2~図4では、基礎20の最上段となるコンクリートブロック110を表している。
図2は、一実施形態に係るコンクリートブロック110(支柱120および補強金具100が配置された状態)の平面図である。図3は、図2に示すコンクリートブロック110のA-A断面図である。図4は、図2に示すコンクリートブロック110(充填材130が充填された状態)のA-A断面図である。なお、図2~図4では、基礎20の最上段となるコンクリートブロック110を表している。
図2および図3に示すように、補強金具100は、当該補強金具100の枠内に、支柱120が挿通される。そして、補強金具100の枠内に挿通された支柱120が、コンクリートブロック110の縦孔111内に挿入される。このとき、補強金具100は、コンクリートブロック110の上面112に形成されている横溝113内に配置される。
その後、図4に示すように、コンクリートブロック110の縦孔111内および横溝113内に、充填材130(モルタルまたはコンクリート)が充填されることにより、支柱120が縦孔111内でコンクリートブロック110に固定されるともに、補強金具100が横溝113内に埋設される。
(補強構造10の構成例)
図5は、一実施形態に係る補強構造10の構成例を示す断面図である。図5に示す補強構造10は、基礎20、金属フェンス40、および補強金具100を備えて構成される。
図5は、一実施形態に係る補強構造10の構成例を示す断面図である。図5に示す補強構造10は、基礎20、金属フェンス40、および補強金具100を備えて構成される。
図5に示すように、基礎20は、コンクリート製の壁状の基礎であり、地面30に対して垂直に起立した状態で設置されている。図5に示す例では、基礎20は、複数のコンクリートブロック110が上下方向(Z軸方向)に積み重なって構成されている。
これにより、基礎20には、上下方向に連なる複数の縦孔111によって構成される、縦孔21が形成されている。
また、基礎20では、最上段のコンクリートブロック110の上面112に形成されている横溝113が、基礎20の上端面22に形成されている横溝23として機能する。
また、金属フェンス40は、支柱120の上側(Z軸正側)に設けられている。金属フェンス40は、複数の目隠し板41と、支柱120とを有する。複数の目隠し板41は、左右方向(X軸方向)に延びる板状を有し、上下方向(Z軸方向)に並べて設けられている。支柱120は、上下方向(Z軸方向)に延びる柱状を有する。支柱120は、複数の目隠し板41の背面側(Y軸正側)で、複数の目隠し板41を支持する。金属フェンス40は、支柱120の下部が、基礎20に固定される。これにより、金属フェンス40は、基礎20の上端面22に対して垂直に起立した状態で、基礎20によって支持される。
図5に示す補強構造10において、補強金具100は、当該補強金具100の枠内に、金属フェンス40の支柱120が挿通される。そして、図5に示す補強構造10において、補強金具100の枠内に挿通された金属フェンス40の支柱120は、その下部が、基礎20の縦孔21内に挿入される。このとき、補強金具100は、基礎20の上端面22に形成されている横溝23に配置される。
さらに、図5に示す補強構造10においては、基礎20の縦孔21内および横溝113内に、充填材130(モルタルまたはコンクリート)が充填されている。これにより、図5に示す補強構造10は、金属フェンス40の支柱120下部が、基礎20の上端面22に対して垂直に起立した状態で、縦孔111内でコンクリートブロック110に固定されるとともに、補強金具100が基礎20の上端面22に形成されている横溝23内に埋設される。
(比較例)
以下、一実施形態に係る補強構造10の比較例を説明する。本比較例では、一実施形態に係る補強構造10と、従来の構造体との各々について、水平荷重試験を行って水平方向(基礎20の壁面24と直交する方向、Y軸負方向、および、図5に示す矢印A方向)への引っ張り強度を検証した。
以下、一実施形態に係る補強構造10の比較例を説明する。本比較例では、一実施形態に係る補強構造10と、従来の構造体との各々について、水平荷重試験を行って水平方向(基礎20の壁面24と直交する方向、Y軸負方向、および、図5に示す矢印A方向)への引っ張り強度を検証した。
なお、本比較例では、従来の構造体として、一実施形態に係る補強構造10から補強金具100を省いたものを用いた。
本水平荷重試験によれば、従来の構造体では、補強金具100を有しないため、鉄製の支柱120に対して、水平方向に約460[N]の荷重が加わったとき、支柱120を支持するコンクリートブロック110が破損した。
一方、本水平荷重試験によれば、本実施形態に係る補強構造10では、補強金具100を設けたことにより、鉄製の支柱120に対して、水平方向に約1298[N]の荷重が加わったとき、支柱120を支持するコンクリートブロック110が破損した。
加えて、本水平荷重試験によれば、コンクリートブロック110に引っ張り強度のより高いものを用いた場合、本実施形態に係る補強構造10では、コンクリートブロック110が破壊されることなく、鉄製の支柱120が折れ曲がるまで、水平方向への引っ張り強度が高められることが確認された。
以上のことから、本水平荷重試験では、本実施形態に係る補強構造10は、補強金具100を設けたことにより、水平方向への引っ張り強度が約1.8倍と極めて高くなることが確認された。
以上説明したように、一実施形態に係る補強金具100は、金属素材からなる枠状を有し、コンクリート製の壁状の基礎20の上端面22に形成された横溝23に埋設される。
これにより、一実施形態に係る補強金具100は、基礎20の横溝23に埋設されるだけで、コンクリート製の壁状の基礎20における、壁面24と直交する方向への引っ張り強度を容易に高めることができる。
また、一実施形態に係る補強金具100は、基礎20の縦孔21内に立設される支柱120を内側に挿通させることが可能な枠状を有し、支柱120が挿通された状態で横溝23に埋設される。
これにより、一実施形態に係る補強金具100は、支柱120から基礎20に加わる、壁面24と直交する方向への引っ張り強度を容易に高めることができる。
また、一実施形態に係る補強金具100において、基礎20は、複数のコンクリートブロック110が積み重なって構成される、ブロック塀である。
これにより、一実施形態に係る補強金具100は、基礎20のコンクリートブロック110に加わる、壁面24と直交する方向への引っ張り強度を容易に高めることができる。
また、一実施形態に係る補強金具100は、基礎20の横幅方向に対応する方向を長手方向とし、基礎20の厚さ方向に対応する方向を短手方向とする、長手形状を有する。
これにより、一実施形態に係る補強金具100は、基礎20の横幅方向における補強金具100の長さを十分に確保できるため、基礎20における、壁面24と直交する方向への引っ張り強度をさらに高めることができる。
また、一実施形態に係る補強構造10は、上端面22に横溝23が形成されている、コンクリート製の壁状の基礎20と、基礎20の横溝23に充填された充填材130と、金属素材からなる枠状を有し、充填材130が充填された基礎20の横溝23内に埋設された、補強金具100とを備える。
これにより、一実施形態に係る補強構造10は、基礎20の横溝23に補強金具100を埋設するだけで、コンクリート製の壁状の基礎20における、壁面24と直交する方向への引っ張り強度を容易に高めることができる。
また、一実施形態に係る補強構造10は、補強金具100の枠状の内側に挿通され、且つ、基礎20の縦孔21内に挿入される支柱120を備える。
これにより、一実施形態に係る補強構造10は、支柱120から基礎20に加わる、壁面24と直交する方向への引っ張り強度を容易に高めることができる。
また、一実施形態に係る補強構造10において、支柱120は、フェンス用の支柱である。
これにより、一実施形態に係る補強構造10は、フェンスにかかる風圧50によって支柱120から基礎20に加わる、壁面24と直交する方向への引っ張り強度を容易に高めることができる。
以上、本考案の一実施形態について詳述したが、本考案はこれらの実施形態に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲に記載された本考案の要旨の範囲内において、種々の変形または変更が可能である。
例えば、本考案の補強金具は、コンクリートブロックが積み重ねて形成された基礎に限らず、その他のコンクリート製の基礎(例えば、コンクリートを型枠に流し込んで作成された基礎等)にも適用可能である。
また、例えば、本考案の補強金具は、金属フェンスを支持する支柱への適用に限らず、その他の設置物(例えば、看板等)を支持する支柱にも適用可能である。
10 補強構造
20 基礎
21 縦孔
22 上端面
23 横溝(凹部)
24 壁面
30 地面
40 金属フェンス
41 目隠し板
50 風圧
100 補強金具
110 コンクリートブロック
111 縦孔
112 上面
113 横溝(凹部)
120 支柱
130 充填材
20 基礎
21 縦孔
22 上端面
23 横溝(凹部)
24 壁面
30 地面
40 金属フェンス
41 目隠し板
50 風圧
100 補強金具
110 コンクリートブロック
111 縦孔
112 上面
113 横溝(凹部)
120 支柱
130 充填材
Claims (7)
- 金属素材からなる枠状を有し、コンクリート製の壁状の基礎の上端面に形成された凹部に埋設される
ことを特徴とする補強金具。 - 前記基礎の縦孔内に立設される支柱を内側に挿通させることが可能な前記枠状を有し、前記支柱が挿通された状態で前記凹部に埋設される
ことを特徴とする請求項1に記載の補強金具。 - 前記基礎は、
複数のコンクリートブロックが積み重なって構成される、ブロック塀である
ことを特徴とする請求項1または2に記載の補強金具。 - 前記基礎の横幅方向に対応する方向を長手方向とし、前記基礎の厚さ方向に対応する方向を短手方向とする、長手形状を有する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の補強金具。 - 上端面に凹部が形成されている、コンクリート製の壁状の基礎と、
前記基礎の前記凹部に充填された充填材と、
金属素材からなる枠状を有し、前記充填材が充填された前記基礎の前記凹部内に埋設された、請求項1から4のいずれか一項に記載の補強金具と
を備えることを特徴とする補強構造。 - 前記補強金具の前記枠状の内側に挿通され、且つ、前記基礎の縦孔内に挿入される支柱を備える
ことを特徴とする請求項5に記載の補強構造。 - 前記支柱は、フェンス用の支柱である
ことを特徴とする請求項6に記載の補強構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022000848U JP3237490U (ja) | 2022-03-18 | 2022-03-18 | 補強金具および補強構造 |
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JP2022000848U JP3237490U (ja) | 2022-03-18 | 2022-03-18 | 補強金具および補強構造 |
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JP2022000848U Active JP3237490U (ja) | 2022-03-18 | 2022-03-18 | 補強金具および補強構造 |
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2022
- 2022-03-18 JP JP2022000848U patent/JP3237490U/ja active Active
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