JP3236932B2 - 粉末成形方法およびこの方法に用いる粉末成形用金型装置 - Google Patents

粉末成形方法およびこの方法に用いる粉末成形用金型装置

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JP3236932B2 JP27800396A JP27800396A JP3236932B2 JP 3236932 B2 JP3236932 B2 JP 3236932B2 JP 27800396 A JP27800396 A JP 27800396A JP 27800396 A JP27800396 A JP 27800396A JP 3236932 B2 JP3236932 B2 JP 3236932B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉末冶金などの粉
末成形方法およびこの方法に用いられる粉末成形用金型
装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】図5に示す圧粉体1を
成形することを考えてみる。この圧粉体1は、一端面
(図示上面)2の中央部に凸部3を有している。この凸
部3は、前記上面2の周縁部から離れて位置している。
また、本圧粉体1は、孔のない中実なものである。
【0003】図6は、前記圧粉体1を成形する粉末成形
用金型装置の一例を示している。6はダイ、7は下パン
チ、8は上パンチである。ダイ6は、圧粉体1の側面を
成形するものである。また、下パンチ7は、圧粉体1の
下面を成形するもので、ダイ6内に下方から上下摺動自
在に嵌合されている。さらに、上パンチ8は、圧粉体1
の上面を成形するもので、ダイ6内に上方から上下摺動
自在にかつ挿脱自在に嵌合されるものである。該上パン
チ8は、圧粉体1を成形する下面9に、圧粉体1の凸部
3を成形する凹部10を有している。この凹部10は、上パ
ンチ8の下面9におけるダイ6に沿う周縁部から離れて
位置している。
【0004】そして、粉末成形時には、図6(a)に示
すように、上パンチ8がダイ6から上方へ抜けた状態
で、ダイ6上を摺動するフィーダーにより原料粉末11が
ダイ6内に充填される。ダイ6内に充填された原料粉末
11の上面は、フィーダーにより均されてダイ6の上面と
同一面になる。ついで、下降する上パンチ8がダイ6内
に嵌合し、このダイ6内で両パンチ7,8により原料粉
末11が加圧されて圧縮される。これにより、圧粉体1が
成形される。その後、上パンチ8が上昇してダイ6から
抜けるとともに、下パンチ7が上昇して、圧粉体1がダ
イ6から抜き出される。
【0005】前述のように、特に成形時の上面に凸部3
を有する圧粉体1では、凸部3により離型抵抗が大きく
なる。凸部3の抜き勾配が十分に大きければ問題はない
が、この抜き勾配が小さいと、抜き出し時に、圧粉体1
が上パンチ8についていき、凸部3の根元部に亀裂が生
じるおそれがある。このような問題は、図7に示すよう
に、上パンチを凸部を形成する上第1パンチ16と、その
内周側に位置する上第2パンチ17とに分割し、例えば、
上第1パンチ16に対し上第2パンチ17を油圧シリンダー
18などにより駆動して、凸部3を上第1パンチ16から離
型させれば、解消できる。しかし、上パンチを2重構造
にすると、金型装置が複雑になり、コストもかさむ。
【0006】また、図6(b)に示すように、ダイ6に
上パンチ8が嵌合し始めたとき、この上パンチ8の凹部
10内には空気12が取り残される。この凹部10内の空気12
は、既に上パンチ8の周辺部が全周に渡ってダイ6内に
嵌合しているために、外気とは遮断された状態になり、
外へは逃げられない。そのままパンチ7,8の加圧が続
けられると、凹部10内の空気12が圧縮されてその圧力が
高まり、この圧力により上パンチ8に割れなどの破損が
生じる問題がある。なお、もし圧粉体1に凸部3を貫く
貫通孔があれば、この孔を形成するコアロッドとパンチ
との間の隙間を介して凹部10から空気を抜くことができ
るが、実際には圧粉体1には貫通孔がないので、凹部10
から空気が抜けない。
【0007】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、簡単な構造で、パンチからの圧粉体の離
型性を向上させた粉末成形用金型装置を提供することを
目的とする。さらに、この粉末成形用金型装置におい
て、パンチにおける圧粉体を成形する面に凹部を有する
場合に、凹部内の空気の圧縮によるパンチの破損を防止
することをも目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、ダイ
と、このダイ内に下方から上下摺動自在に嵌合された下
パンチと、前記ダイ内に上方から上下摺動自在にかつ挿
脱自在に嵌合される上 パンチとを備えた粉末成形用金型
装置において、前記上パンチ内に、この上パンチにおけ
る圧粉体を形成する面に露出する突き出し部材を上パン
チの移動方向に所定範囲移動自在に組み込むとともに、
この突き出し部材を弾性部材により圧粉体の方向へ付勢
し、前記上パンチをなす上パンチ本体上に環状の第1の
受け板を固定するとともに、この第1の受け板上に第2
の受け板を固定し、前記突き出し部材の上端部に、上パ
ンチ本体の上面に当たることにより上パンチ本体に対す
る突き出しピンの下降限を規定するとともに前記第2の
受け板との間に前記弾性部材が装着された鍔部を設け、
この鍔部上に、前記第2の受け板に当たることにより上
パンチ本体に対する突き出しピンの上昇限を規定する凸
部を突出形成したものである。
【0009】このように、上パンチ内に突き出し部材を
移動自在に組み込み、この突き出し部材を、適当な力を
有する弾性部材により圧粉体の方へ付勢するのみで、抜
き出し工程に際し、突き出し部材を弾性部材の力により
前進させて圧粉体を上パンチから離型させ、加圧工程で
は、ダイ内の原料粉末の圧力により弾性部材の力に抗し
て突き出し部材を所定位置まで後退させるという、後述
する請求項4の発明の粉末成形方法を実施でき、加圧工
程に際して、突き出し部材を所定位置に戻すために他の
構造を付加する必要はない。
【0010】請求項2の発明は、請求項1の発明の粉末
成形用金型装置において、前記上パンチは、圧粉体を成
形する面に凹部を有し、この凹部に前記突き出し部材を
露出させたものである。
【0011】このように、上パンチにおける圧粉体を成
形する面に凹部がある場合、圧粉体と上パンチとの接触
面積が大きくなるため、離型抵抗が大きくなるが、凹部
に露出した突き出し部材によって圧粉体を突き出して強
制的に離型させることにより、上パンチに圧粉体がつい
ていくことによる圧粉体の破損が防止される。
【0012】請求項3の発明は、請求項1または2の発
明の粉末成形用金型装置において、 凹部内の空気の圧縮
による上パンチの破損を防止するために、前記上パンチ
は、突き出し部材が挿通された挿通孔を有するととも
に、この挿通孔から上パンチの外部へ通じる空気抜き孔
を有するものである。
【0013】そして、成形時、ダイ内に上パンチが嵌合
し始めたとき、上パンチの凹部内には空気が取り残され
るが、この凹部内の空気は、圧縮に伴い、上パンチの挿
通孔の側面と突き出し部材との間の隙間および空気抜き
孔を通って上パンチ外へ抜ける。
【0014】請求項の発明は、簡単な構造で、パンチ
からの圧粉体の離型性を向上させるために、原料粉末を
ダイ内でパンチにより圧縮して圧粉体を成形する加圧工
程と、この加圧工程の後にダイ内から圧粉体を抜き出す
抜き出し工程とを備えた粉末成形方法において、前記請
求項1から3のいずれか1項に記載の粉末成形用金型装
置を用い、前記抜き出し工程に際し、ダイ内から抜かれ
パンチに組み込まれた突き出し部材を弾性部材の力
により前進させて圧粉体をパンチから離型させ、前記
加圧工程では、ダイ内の原料粉末の圧力により弾性部材
の力に抗して突き出し部材を所定位置まで後退させるも
のである。
【0015】このように、加圧工程では圧粉体の圧力に
より所定位置まで後退する突き出し部材が、抜き出し工
程で加圧力が弱まると、弾性部材の力によって前進して
圧粉体を強制的にパンチから離型させる。
【0016】
【発明の実施形態】以下、本発明の粉末成形用金型装置
の一実施例について、図1から図4を参照しながら説明
する。成形される圧粉体1は、先に説明した図5に示す
ものである。図1から図4において、21はダイ、22は下
パンチ、23は上パンチ、24はフィーダーである。ダイ21
は、圧粉体1の側面を成形するものである。また、下パ
ンチ22は、圧粉体1の下面を成形するもので、ダイ21内
に下方から上下摺動自在に嵌合されている。一方、上パ
ンチ23は、圧粉体1の上面を成形するもので、ダイ21内
に上方から上下摺動自在にかつ挿脱自在に嵌合されるも
のである。さらに、フィーダー24は、図4に矢印で示す
ようにダイ21上を水平に摺動し、このダイ21内に原料粉
末25を充填するものである。なお、26は、ダイ21を図示
していないダイプレートに固定するダイホルダーであ
る。
【0017】つぎに、前記上パンチ23の構成を詳しく説
明する。この上パンチ23は、その圧粉体1を成形する下
面31に、圧粉体1の凸部3を成形する凹部32を有してい
る。この凹部32は、上パンチ23の下面31におけるダイ21
に沿う周縁部から離れて位置している。そして、上パン
チ23は、上パンチ本体33および突き出し部材としての突
き出しピン34とからなっている。すなわち、上パンチ本
体33内には、下端が凹部32へ開口した挿通孔35が上下方
向に貫通させて形成されており、この挿通孔35に突き出
しピン34が上下摺動自在に挿通されている。また、上パ
ンチ本体33上に環状の第1の受け板36が固定されている
とともに、この第1の受け板36上に円盤状の第2の受け
板37が固定されている。これらの固定はボルト38によ
る。そして、突き出しピン34の上端部に設けられた鍔部
39が第1の受け板36内に摺動自在に嵌合されている。さ
らに、突き出しピン34の鍔部39上には凸部40が突出形成
されており、この凸部40が第2の受け板37に当たること
により、上パンチ本体33に対する突き出しピン34の上昇
限が規定され、鍔部39が上パンチ本体33の上面に当たる
ことにより、上パンチ本体33に対する突き出しピン34の
下降限が規定される。なお、上昇限において、突き出し
ピン34の下端は、前記凹部32内の上面と同一高さに位置
する。また、突き出しピン34は、その鍔部39と第2の受
け板37との間に装着された弾性部材としてのスプリング
41により、上パンチ本体33に対して下方へ付勢されてい
る。
【0018】さらに、前記上パンチ本体33には、その挿
通孔35の中間部から上パンチ本体33の外側面へ抜ける空
気抜き孔としての水平な横孔42が形成されている。そし
て、前記挿通孔35の側面および突き出しピン34の側面間
の隙間と横孔42とにより、前記凹部32から上パンチ23外
へ通じる空気抜き通路43が形成されている。なお、46は
上パンチ押さえ、47は上パンチ受け板で、これらは、上
パンチ23を図示していない上パンチプレートに固定する
ものである。
【0019】粉末成形に際しては、図4に示すように、
上パンチ23がダイ21から上方へ抜けた状態で、このダイ
21ないしダイプレート上を摺動するフィーダー24により
原料粉末25がダイ21内に充填される(充填工程)。つい
で、図1に示すように、下降する上パンチ23がダイ21内
に嵌合し、このダイ21内で両パンチ22,23により原料粉
末25が加圧されて圧縮される(加圧工程)。これによ
り、圧粉体1が成形される。図2は、加圧が完了した時
点を示している。その後、上パンチ23が上昇してダイ21
から抜けるとともに、下パンチ22が上昇して圧粉体1が
ダイ21から抜き出される(抜き出し工程)。こうして成
形された圧粉体1は、その後加熱されて焼結される。
【0020】前述の粉末成形に於いて、少なくとも上パ
ンチ23が原料粉末25を圧縮し始めるまでは、図1に示す
ように、突き出しピン34は、スプリング41の力により上
パンチ本体33に対して下降限に位置している。ところ
が、加圧工程において、ダイ21内の原料粉末25が加圧さ
れるのに伴い、この原料粉末25の圧力により、スプリン
グ41の力に抗して上パンチ本体33に対し突き出しピン34
が上昇する。加圧完了時点では、図2に示すように、突
き出しピン34は、上パンチ本体33に対し上昇限まで上昇
し、これにより、所定形状の圧粉体1が成形される。そ
の後の抜き出し工程において、上パンチ本体33が上昇し
始めると、パンチ22,23の加圧力が弱まるために、図3
に示すように、スプリング41の力により上パンチ本体33
に対し突き出しピン34が相対的に下降する。そして、こ
の突き出しピン34は、上パンチ本体33に対し下降限に達
するまで、圧粉体1を上から押さえ続ける。上パンチ本
体33に対し突き出しピン34が下降限に達した後は、両者
は一体的に上昇する。このようにして、抜き出し工程の
開始時に、突き出しピン34が圧粉体1を突き出して上パ
ンチ23から強制的に離型させる。
【0021】したがって、上パンチ23からの圧粉体1の
離型性が向上し、離型抵抗による圧粉体1の破損を防止
できる。特に、本実施例のように、圧粉体1の上面に凸
部3がある場合、圧粉体1と上パンチ23との接触面積が
大きくなるため、離型抵抗が大きくなるので、突き出し
ピン34による突き出しが効果的である。しかも、突き出
しピン34は、上パンチ23の凹部32内に留まろうとする凸
部3を押すので、この凸部3を凹部32から確実に抜くこ
とができる。結果として、上パンチ23に圧粉体1がつい
ていくことに起因する凸部3の根元部亀裂発生等の障害
を防止できる。更に、突き出しピン34は、加圧工程にお
いて、ダイ21内の原料粉末25の圧力により所定形状の圧
粉体1が得られる所定位置まで後退させるので、突き出
しピン34を所定位置まで戻すために、他の構造を付加す
る必要がない。すなわち、上パンチ本体33に突き出しピ
ン34を摺動自在に組み込み、これをスプリング41により
付勢するのみの簡単な構成の金型装置で離型性の向上を
実現できる。
【0022】また、成形時、図1に示すように、ダイ21
に上パンチ23が嵌合し始めたとき、この上パンチ23の周
辺部が全周に渡ってダイ21内に嵌合するために、上パン
チ23の凹部32内には空気48が取り残される。この凹部32
内の空気48は、パンチ22,23による圧縮に伴い、矢印で
示すように、上パンチ23に形成された空気抜き通路43、
すなわち、上パンチ本体33の挿通孔35の側面および突き
出しピン34の側面間の隙間と横孔42とを通って、凹部32
から上パンチ23外へ抜ける。これにより、凹部32内の空
気48の圧縮による上パンチ23の破損を防止できる。しか
も、突き出しピン34を利用して空気抜きも行える様にし
たので、金型装置の構造が簡単で、その製作も容易であ
り、コストを低減できる。
【0023】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
成形される圧粉体の形状は、前記実施例のような丸い形
状のものには限らず、四角いものなどであってもよい。
また、前記実施例では、突き出しピン34を1本とした
が、突き出しピンの数は、それに限るものではなく、圧
粉体の形状などに応じて適宜設定すればよい。さらに、
前記実施例では、突き出しピン34を上パンチ33の中央部
に設けたが、突き出しピンの位置は、それに限るもので
はなく、圧粉体の形状などによっては、上パンチの周辺
部に設けるなどしてもよい。
【0024】
【発明の効果】請求項1の発明の粉末成形用金型装置に
よれば、上パンチ内に、この上パンチにおける圧粉体を
形成する面に露出する突き出し部材を上パンチの移動方
向に所定範囲移動自在に組み込むとともに、この突き出
し部材を弾性部材により圧粉体の方向へ付勢し、上パン
チをなす上パンチ本体上に環状の第1の受け板を固定す
るとともに、この第1の受け板上に第2の受け板を固定
し、前記突き出し部材の上端部に、上パンチ本体の上面
に当たることにより上パンチ本体に対する突き出しピン
の下降限を規定するとともに前記第2の受け板との間に
前記弾性部材が装着された鍔部を設け、この鍔部上に、
前記第2の受け板に当たることにより上パンチ本体に対
する突き出しピンの上昇限を規定する凸部を突出形成し
たので、抜き出し工程に際し、突き出し部材を弾性部材
の力により前進させて圧粉体をパンチから離型させるこ
とで、パンチからの圧粉体の離型性が向上し、離型抵抗
により圧粉体が破損することを防止できる。しかも、金
型装置の構造は簡単である。
【0025】そして、請求項2の発明のように、上パン
チが圧粉体を成形する面に凹部を有する場合、離型抵抗
が大きくなるため、前記突き出し部材による離型性の向
上の効果が大きく、さらに、凹部に突き出し部材を露出
させることにより、離型性の向上をより確実なものとで
きる。
【0026】請求項3の発明の粉末成形用金型装置によ
れば、上パンチに、突き出し部材が挿通された挿通孔か
ら上パンチの外部へ通じる空気抜き孔を設けたので、前
記離型性の向上の効果に加えて、凹部内の空気の圧縮に
よる上パンチの破損を防止できる。しかも、突き出し部
材を利用して、空気抜きも行える様にしたので、金型装
置の構造が簡単で、その製作も容易であり、コストを低
減できる。
【0027】請求項の発明の粉末成形方法によれば、
請求項1から3のいずれか1項に記載の粉末成形用金型
装置を用い、抜き出し工程に際し、ダイから抜かれる
パンチに組み込まれた突き出し部材を弾性部材の力によ
り前進させて圧粉体をパンチから離型させるので、
パンチからの圧粉体の離型性が向上し、離型抵抗により
圧粉体が破損することを防止できる。一方、加圧工程で
は、ダイ内の原料粉末の圧力により弾性部材の力に抗し
て突き出し部材を所定位置まで後退させるので、簡単な
構造の金型装置で、離型性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粉末成形用金型装置の一実施例を示す
断面図で、上パンチがダイに嵌合し始めた時点を示して
いる。
【図2】同上断面図で、加圧完了時を示している。
【図3】同上断面図で、加圧完了後に上パンチが上昇し
始めた時点を示している。
【図4】同上断面図で、原料粉末充填後の時点を示して
いる。
【図5】成形される圧粉体を示す斜視図である。
【図6】従来の粉末成形用金型装置の一例を示す断面図
である。
【図7】従来の粉末成形用金型装置に於ける2重構造ア
ッパーパンチの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 圧粉体 21 ダイ22 下パンチ 23 上パンチ 25 原料粉末 32 凹部 33 上パンチ本体(パンチ本体、パンチ部材) 34 突き出しピン(突き出し部材) 35 挿通孔36 第1の受け板 37 第2の受け板 39 鍔部 40 凸部 41 スプリング 42 横孔(空気抜き孔)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B30B 11/02 B22F 3/02 B22F 3/035 B30B 11/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイと、このダイ内に下方から上下摺動
    自在に嵌合された下パンチと、前記ダイ内に上方から上
    下摺動自在にかつ挿脱自在に嵌合されるパンチとを備
    えた粉末成形用金型装置において、前記パンチ内に、
    このパンチにおける圧粉体を形成する面に露出する突
    き出し部材をパンチの移動方向に所定範囲移動自在に
    組み込むとともに、この突き出し部材を弾性部材により
    圧粉体の方向へ付勢し、前記上パンチをなす上パンチ本
    体上に環状の第1の受け板を固定するとともに、この第
    1の受け板上に第2の受け板を固定し、前記突き出し部
    材の上端部に、上パンチ本体の上面に当たることにより
    上パンチ本体に対する突き出しピンの下降限を規定する
    とともに前記第2の受け板との間に前記弾性部材が装着
    された鍔部を設け、この鍔部上に、前記第2の受け板に
    当たることにより上パンチ本体に対する突き出しピンの
    上昇限を規定する凸部を突出形成したことを特徴とする
    粉末成形用金型装置。
  2. 【請求項2】 前記パンチは、圧粉体を成形する面に
    凹部を有し、この凹部に前記突き出し部材を露出させた
    ことを特徴とする請求項記載の粉末成形用金型装置。
  3. 【請求項3】 前記パンチは、前記突き出し部材が挿
    通された挿通孔を有するとともに、この挿通孔から
    ンチの外部へ通じる空気抜き孔を有することを特徴とす
    る請求項または記載の粉末成形用金型装置。
  4. 【請求項4】 原料粉末をダイ内でパンチにより圧縮し
    て圧粉体を成形する加圧工程と、この加圧工程の後にダ
    イ内から圧粉体を抜き出す抜き出し工程とを備えた粉末
    成形方法において、前記請求項1から3のいずれか1項
    に記載の粉末成形用金型装置を用い、前記抜き出し工程
    に際し、前記ダイから抜かれるパンチに組み込まれた
    突き出し部材を弾性部材の力により前進させて圧粉体を
    パンチから離型させ、前記加圧工程では、前記ダイ内
    の原料粉末の圧力により前記弾性部材の力に抗して前記
    突き出し部材を所定位置まで後退させることを特徴とす
    る粉末成形方法。
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